2019年5月21日火曜日

追い詰められるファーウェイ Googleの対中措置から見える背景―【私の論評】トランプ政権が中国「サイバー主権」の尖兵ファーウェイに厳しい措置をとるのは当然(゚д゚)!


[山田敏弘ITmedia]



中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)の任正非・最高経営責任者(CEO)は2019年1月20日、中国中央テレビ(CCTV)のインタビューで、ファーウェイ排除の動きを強めている米国に対し、こんな発言をしている。

 「買わないなら向こうが損するだけだ」

 ファーウェイの騒動が18年に大きく動いてから、任正非CEOやファーウェイは強気の姿勢を崩していない。

 ただその一方で、ファーウェイはこんな「顔」ものぞかせている。実は最近、同社はメディアに対する「怪しい」PR活動をしていることが暴露されているのだ。

追い詰められたファーウェイの今後は……

 米ワシントン・ポスト紙は3月12日、「ファーウェイ、“お色気攻勢”も意味ないよ」という記事を掲載。この記事の筆者であるコラムニストが、「これまで聞いたこともないようなPR企業から、広東省深セン市にあるファーウェイ本社のツアーの招待を受けた」と書いている。

 さらにコラムニストは、「この申し出によれば、私が同社を訪問し、幹部らと面会し、『同社が米国で直面しているさまざまな課題についてオフレコ(秘密)の議論』をする機会があるという。ファーウェイはこの視察旅行で全ての費用を支払うつもりだとし、さらにこの提案を公にはしないよう求めてきた」と書く。「そこで私は全てのやりとりと、申し出を却下する旨をTwitterで公開した」

 これは、米国のジャーナリストの感覚では買収工作にも近い。またワシントン支局に属するロイター通信の記者のところにも同様の招待が届いていたことが明らかになっている。そちらは、なぜか中国大使館からの申し出だったという。

 ちなみに、ファーウェイは騒動後も、中国政府との密な関係を否定している。それにもかかわらず、大使館が関わっているというのは奇妙である。

 こうした一連の動きを見ていると、ファーウェイが表の発言とは裏腹に、やはり焦りがあったのだと感じる。そして、そんなファーウェイが今度こそ、絶体絶命の状況に陥っている。

 5月15日、ドナルド・トランプ大統領が、「大統領令13873」に署名。これは、「インフォメーションやコミュニケーションのテクノロジーとサービスのサプライチェーンを安全にするための大統領令」であり、サイバー空間などで国家安全保障にリスクがあるとみられる企業の通信機器を米国内の企業が使うことを禁じる。ファーウェイはここでは名指しされていないが、明らかに同社を対象にした措置である。

 さらに同じタイミングで、米商務省もファーウェイと関連企業70社を「エンティティーリスト」という“ブラックリスト”に追加すると発表した。これにより、ファーウェイは米政府の許可を得ることなく米企業から部品などを購入することが禁止になった。

 つまり、このままではファーウェイは米国企業とのビジネスを遮断され、身動きが取れなくなる。米国はファーウェイ、つまり中国に対して、「最後通告」ともとれる措置を行い、その力を見せつけたのだ。

 この騒動、一体どこに向かうのだろうか。そして、米国の措置はどこまで広がるのか。

政府の方針を受けて、米企業も対応を迫られている

 まず大統領令と商務省のブラックリスト入りしたことにより、ファーウェイ製品は使えなくなるのか。特にスマートフォンなどファーウェイ製品のユーザーは日本でも少なくないため、気になっている人も多いだろう。

 現時点で明確なことは、Googleの声明にある。Googleは5月20日、Twitterで「私たちのサービスを利用しているユーザーは、Google Playや、セキュリティサービスであるGoogle Play プロテクトを既存のファーウェイ機器で引き続き使える」との声明を発表している。

Googleのアプリにアクセスできなくなる可能性も

 だが、ロイター通信の取材に応じたGoogleの広報担当者らによれば、ここ数日、国外のネット上で浮上していた同社のスマートフォン用OS「Android」や「Gmail」「YouTube」などへのアクセス禁止も現実味を帯びてきているという。

 同記事で広報担当者は、「私たちは(政府の)措置を順守するし、その影響を慎重に調査している」とも語っている。つまり、現時点ではまだ全ては「確定」しておらず、Googleも詳細を社内で検討しているという。

 また記事にコメントした関係筋は、「ファーウェイはAndroidの公開バージョンのみ利用することができ、Googleが特許権を持つアプリやサービスへのアクセスが不可能になる」と語っているという。つまり、Androidの今後のアップデートが利用できなくなる可能性がある。

 ただ世界的に使われている米国製ソフトウェアは何もGoogleだけではない。マイクロソフトのWindowsなど、数多くの米国製ソフトウェアが存在する。それらはどこまでファーウェイとの取引を続けるのか。今後の動きが注目されている。

 筆者はこれまで、Androidの使用も禁じられるところまではいかないのではないかと思っていた。もちろん、米政府の措置では、そこまで規制を広げることは可能であるが、ファーウェイのスマホやタブレットなどの既存ユーザーが多いことからも、そこまでやってしまえば、Androidの信用、また米企業の信用そのものにも関わるのではないかと考えていた。よって、米政府もさじ加減で、そこまではやらないのではないかと考えていたのである。

 だが現実に、Androidまで禁じる可能性が高まっている。ファーウェイも頭を抱えているに違いない。とはいえ、ファーウェイは、Googleが使えなくなったときのために、独自のOSを開発しているとメディアに語っていたこともある。そのファーウェイOSが実際に開発されているにしても、ユーザーを満足させられるものなのかはまったくの未知数である。

“妥協”して制裁解除したZTEのケース

 この動きを見ていて思い出すのが、中国通信機器大手である中興通訊(ZTE)に起きたケースだ。米政府は18年、ZTEを米国内で活動禁止にしてから、禁止解除の条件としてかなりの妥協を引き出した経緯がある。

 現在のファーウェイ問題の顛末(てんまつ)がどうなるのかを予測する際には、このケースがヒントとなりそうだ。

 17年、米政府はZTEが対イラン・北朝鮮制裁に違反して米国製品を輸出し、米政府に対しても虚偽説明をしたとして米国市場から7年間締め出す制裁措置を発表した。

 これにより、スマホを製造する際の半導体といった基幹部品などを米企業に依存していたZTEは、事実上ビジネスを続けられなくなった。だが、当時話を聞いた米政府関係者はこう語っていた。「結局、ZTEは習近平国家主席に泣きつき、その後、習近平はトランプ大統領にこの措置を緩めるようお願いをした。そこでトランプは、非常に厳しい条件を提示して、制裁を解除したのです。まさにトランプによる『ディール』ですね。これはトランプの手腕としてもっと評価されてもいい」

 米政府は習国家主席の要請に応じ、ZTEへの制裁措置を10年間先延ばしにすることにした。その条件として、ZTEは10億ドルの罰金を支払い、エスクロー口座(第三者預託口座)に4億ドルを預託、さらには、米商務省が指名した監視チームを10年にわたって受け入れることにも合意させられている。

 今回のファーウェイへの強硬措置もこの流れがある。

 つまり、ファーウェイはこれと同レベルまたはそれ以上の妥協をしない限り、今後米企業とビジネスを続けることはできなくなるのではないだろうか。また、中国政府が製造業で世界的な覇権を手にすべく15年に発表した「中国製造2025」の実現のために重要な企業の一つとして、ファーウェイを位置付けてきた中国も、おそらく現在関税合戦で全面衝突の様相にある米中貿易交渉で妥協を強いられることになるだろう。

Googleの言動に感じる、中国への“報復”

 ちなみに、「情報戦争を制するものは世界を制する」という旗印のもと、5G(第5世代移動通信システム)時代の通信機器シェアを広げようとしてきた中国は、ファーウェイに1000億ドルともいわれる莫大な補助金などを与えて育ててきた経緯がある。CIA(米中央情報局)の元幹部は筆者の取材に、「ファーウェイが、中国政府、つまり中国共産党と人民解放軍とつながっていないと考えるのはあまりにナイーブである」と語っている。別の元CIA関係者も「共産主義国家が自国の産業界をスパイ工作に使わないのではないかと思っている記者がいるとすれば、その人は記者失格である」とまで、筆者に述べている。

 米中貿易交渉では、米国は中国に対して、主に次のようなことを求めている。「対米貿易赤字を縮小」「米国からの輸出品への制限の緩和」「中国市場に進出する外国企業に要求しているテクノロジーの技術移転の中止」などだ。またファーウェイやZTEなど中国通信会社に対しては、中国政府のスパイ工作に手を貸すのはやめるようプレッシャーを与えている。

 こうなると、米政府の要求を飲まなければ、ファーウェイは完全に追い詰められ、今後のビジネスもままならなくなるだろう。ここまでくれば、トランプは「ディール」を結ぶまで、引き下がらないかもしれない。

米政府の要求を飲まなければ、今後のビジネスに大きな打撃を受けるかもしれない

 もう1点、この騒動から感じられるのは、Googleも対ファーウェイ、すなわち対中国の措置に協力的であるかのようにすら見えることだ。というのも、Googleにしてみれば、やっと中国に対して「報復」できる時が来た、ということになるからだろう。

 どういうことか。事は2010年にさかのぼる。

 Googleは同年、人民解放軍につながりのある中国系ハッカーによる激しいサイバー攻撃に見舞われていると公表した。そしてそれを理由に、当時ビジネスをしていた中国市場から撤退する可能性があると発表して大きなニュースになった。このサイバー攻撃は米政府関係者の間では「オーロラ工作」と呼ばれている。

 Googleによれば、この攻撃によって同社はハッキング被害にあい、中国に内部システムへ侵入されてしまったという。

ハッキングによって、何が起きたのか

 結局、何が起きたのか。米NSA(国家安全保障局)の元幹部であるジョエル・ブレナー氏は筆者の取材に対して、検索エンジン技術の「ソースコードが中国に盗まれてしまった」と語っている。また米ニューヨーク・タイムズ紙のデービッド・サンガー記者も、中国は盗んだソースコードで「今は世界で2番目に人気となっている中国の検索エンジン、百度(バイドゥ)を手助けした」と指摘している。

 この「オーロラ工作」では、Google以外にも、金融機関のモルガン・スタンレー、IT企業のシマンテックやアドビ、軍事企業のノースロップ・グラマンなど数多くの企業が中国側からの侵入を許したと報じられている。

 Googleはその後、中国本土から撤退し、香港に移動した。この因縁が今も尾を引いているのである。今回の米政府の措置で、Googleが前のめりに見えるのはそういう背景もありそうだ。

 そもそも大手SNSのFacebookやTwitterなども、中国国内では禁止されており、事実上締め出されている。要は、どちらの国もやっていることは同じなのである。

 冒頭のコラムニストは、こう記事を締めくくっている。

 「ファーウェイが、安全保障を守るという理由だけで米政府によって不公平に標的にされていると非難するのはばかげている。中国の共産党が産業政策を武器化している方針こそが非難されるべきだ。米国は単純に現実と向き合い、自国を守っているだけだ。他の国も、後に続いたほうが賢明だ」

 G20(金融・世界経済に関する首脳会合)大阪サミットでこの問題が話題になることは間違いない。日本にとっては、この騒動が、ひょっとすると消費増税の延期を左右する「リーマンショック級」の出来事という認識になる可能性もある。今後の動きから目が離せない。

【私の論評】トランプ政権が中国「サイバー主権」の尖兵ファーウェイに厳しい措置をとるのは当然(゚д゚)!

米国トランプ政権はファーウェイに対してなぜここまで過酷ともいえるような措置をとるのでしょうか。それは、以前もこのブログに掲載したように、本当の脅威は中国の「サイバー主権」であって、5Gはその小道具に過ぎず、ファーウェイはこの小道具の開発や運用を担う中国共産党「サイバー主権」の尖兵だからです。

中国の「サイバー主権」を知れば、なぜ米国トランプ政権がこのような措置をとるのか理解できると思います。

「サイバー主権」については以前もこの記事に掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
いまだ低いファーウェイへの信頼性、求められる対抗通信インフラ―【私の論評】5G問題の本質は、中国の「サイバー主権」を囲い込むこと(゚д゚)!

この記事から「サイバー主権」に関わる部分のみを引用します。
中国は「サイバー主権」という概念を唱え、それを促進するため、国連に対するロビー活動を行ってきました。インターネット規制を国家に限定すべきだと主張する一方、業界や市民社会を脇役に押しやりました。 
中国で2017年6月1日、インターネットの規制を強化する「サイバーセキュリティー法」が施行されました。中国共産党は統制の及びにくいネット上の言論が体制維持への脅威となることに危機感を抱いており、「サイバー空間主権」を標榜して締め付けを強化したのです。 
同法は制定目的について「サイバー空間主権と国家の安全」などを守ると規定。「社会主義の核心的価値観」の宣伝推進を掲げ、個人や組織がインターネットを利用して「国家政権や社会主義制度」の転覆を扇動したり、「国家の分裂」をそそのかしたりすることを禁止しました。 
中国で2017年6月1日、インターネットの規制を強化する「サイバーセキュリティー法」が施行されました。中国共産党は統制の及びにくいネット上の言論が体制維持への脅威となることに危機感を抱いており、「サイバー空間主権」を標榜して締め付けを強化したのです。
同法は制定目的について「サイバー空間主権と国家の安全」などを守ると規定。「社会主義の核心的価値観」の宣伝推進を掲げ、個人や組織がインターネットを利用して「国家政権や社会主義制度」の転覆を扇動したり、「国家の分裂」をそそのかしたりすることを禁止しました。 
具体的には情報ネットワークの運営者に対して利用者の実名登録を求めているほか、公安機関や国家安全機関に技術協力を行う義務も明記。「重大な突発事件」が発生した際、特定地域の通信を制限する臨時措置も認めています。

こうした規制強化について、中国は「サイバー空間主権」なる概念を打ち出して正当化しています。2016年12月に国家インターネット情報弁公室が公表した「国家サイバー空間安全戦略」は、IT革命によってサイバー空間が陸地や海洋、空などと並ぶ人類活動の新領域となり、「国家主権の重要な構成部分」だと主張。インターネットを利用した他国への内政干渉や社会動乱の扇動などに危機感を示し、「テロやスパイ、機密窃取に対抗する能力」を強化すると宣言しました。 
また同弁公室は今年3月に発表した「サイバー空間国際協力戦略」でも「国連憲章が確立した主権平等の原則はサイバー空間にも適用されるべきだ」と主張。「サイバー空間主権」の擁護に向けて「軍隊に重要な役割を発揮させる」とも言及しました。

そもそも「サイバーセキュリティ」とは何でしょうか。サイバー空間に対する立ち位置は各国によって千差万別ですが、その概念は大きく二つに分かれます。

一つは、通信・金融・エネルギーなどを始めとする「国民の社会生活や経済活動の基盤となっている国家重要インフラに対するサイバー攻撃」を脅威とみなし、その保護を目指すものです。前提としては、サイバー空間を自由なものとしてとらえており、米国・欧州諸国・日本はこの理念をかまえています。

もう一つは、国家重要インフラへの脅威だけでなく「国内体制を不安定にする情報」も脅威とみなす考え方です。サイバー空間を政府がコントロールすべきとしてとらえ、「その情報が脅威にあたいするかどうか」を決めるのは当該政府であり、その恣意性のもとに「サイバーセキュリティ」が運用されます。中国とロシアはこの理念を国家戦略として明確にかまえており、アラブ諸国・アフリカ諸国もこれに近いスタンスを取っています。

両者の隔たりは大きく、大まかには、米国主導のサイバー空間管理に中国とロシアが共闘して対抗する構図にあります。

たとえば、サイバー犯罪を規制するための国際条約「サイバー犯罪条約」においては、2014年7月の発効から米国・欧州諸国・日本など主要国が相次いで締約するなか、中国・ロシア・アラブ首長国連邦などは継続して反対運動を展開しています。

あるいは、欧米各国が1998年に「ITセキュリティ分野における国際相互承認に関するアレンジメント」を締結し、IT製品のリスク管理を相互に承認するなか、中国とロシアは国内IT事業者の優遇政策を進めており、その主眼は安全保障にあると推測されています。

とりわけ中国においては、2014年12月以降、IT製品業者に対してプログラム設計図の提出、強制監査の受け入れ、「バックドア」の設置義務などの規制が設けられており、外国企業の参入がいちじるしく阻害されています。

この「バックドア」とは、正規には公開されないシステムの「裏口」を指し、対象のシステムを第三者がハッキングしたり盗み見したりする際に使われます。この設置が義務付けられることは、機密保持における大きな懸念となることは言うまでもないです。

 総じて、中国セイバーセキュリティ法を考えるにあたっても、「日本や欧米とはサイバーセキュリティの考え方が、まったく異なる」ことに留意する必要があります。

このサイバーセキュリティ法と時同じくして「ネットニュース情報サービス許可管理実施ガイドライン」「ネット情報内容管理行政執法プロセス規定」なども施行されました。これは微博や微信を使ったニューメディアに対する規制管理強化であり、微信などでメディアアカウントが当局の許可を得ずに、ニュース情報を提供してはならない、ということを規定しています。2017年1月に出されたVPN規制の通達とセットとなって、ネットユーザー、公民がアクセスする情報のコントロール強化に拍車がかかっています。

2020年にはネット人口9億人が予測されている世界最大の中国ネット市場です。中国がこのように、インターネット規制・コントロールに力を入れているのは「サイバー主権」という概念を打ち出しているからです。

つまり、海洋や領土、領空の主権のように、ネットでも中国の主権を主張する、ということなのです。だから、中国でネットを使いたかったら、中国の法律、ルール、価値観に従え、ということです。領域を広げ、主権を主張することが、覇権につながります。それは海洋、宇宙、海底、通貨への覇権拡大の発想とも共通しています。

そうして恐ろしいことには、この中国のネット主権の考え方に、中東諸国など結構賛同する国もあったりします。米国が生み出し米国が支配していたネット世界ですが、中国が世界最大規模の市場を武器に「サイバー主権」を唱え始めたことで、ネット世界全体の形が変わろうとしているのです。

民主と自由を建前にする米国が生み出したネット世界は、国境のない自由な世界という理念を打ち出していました。ところが、中国はこれを真向から否定してネットをむしろ社会のコントロール、管理のためのツールであるとし、実際に信じられないような厳格なネットコントロールを実施しています。

これに対し、米国ネット企業までが、批判するどころか、中国のネットルールに従ってもいいからその巨大市場に進出したいという態度を隠さなくなってきていました。

そう考えると、このサイバーセキュリティ法は、単に中国の不自由なネット環境が一層不自由になった、という意味以上の影響力があります。中国が世界のネット覇権をとるや否や、中国は世界のネットでも「サイバー主権」を主張することになるでしょう。

人民解放軍全面協力で制作された中国のドラマ「熱血尖兵」より

そうして、ファーウェイはこの中国の「サイバー主権」を5Gという小道具を用いて、世界に敷衍(ふえん)するための尖兵なのです。

この脅威を察知したからこそ、トランプ政権はファーウェイに対して厳しい措置をとっているのです。

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