ラベル アメリカ合衆国、分裂、筋書き、中国、あり得ない、シナリオ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル アメリカ合衆国、分裂、筋書き、中国、あり得ない、シナリオ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2009年1月3日土曜日

アメリカ合衆国分裂の筋書き-我々の生きている時代、もしくは当面はありえない話か?

分裂後のアメリカ地図

アメリカ合衆国分裂の筋書き(すでに内容をご存知の方はこの項は読み飛ばしてください)
ロシアの学者が「2010年にアメリカは6つの国に分裂する」という説を唱えて話題になっているとウォール・ストリート・ジャーナルが伝えています。(参考記事:英文)

この説を主張しているアイゴア・パナーリンは元KGBのアナリストで現在はロシア外務省の外交官養成アカデミーの学長を務めています。概要では以下のように分裂するそうです。

・カリフォルニアは「カリフォルニア共和国」となり、中国の庇護を受ける
・テキサスは「テキサス共和国」となりメキシコの庇護を受ける
・ワシントンDCとニューヨークは「アトランティック・アメリカ」としてEUと連携
・中西部は「中西部アメリカ共和国」としてカナダの庇護を受ける
・ハワイは日本もしくは中国の庇護の下に収まる
・アラスカはロシアの一部となる

その論拠としては、以下にようなことが言われています。
アメリカがこれほどの貿易赤字と財政赤字を生んでいても繁栄してこれたのは、ドルが基軸通貨であり、貿易の際に全ての国がドルを決済のために一旦買って、 資金がアメリカに流れ込んで貿易収支の赤字が補填されたためと、それからアメリカに輸出を行う日本や中国などが為替レートを維持するために大量のアメリカ 国債を買い込んでアメリカの財政赤字が補填されたためである。

わかりやすく言うと、アメリカは基軸通貨ドルを刷りさえすればいくら赤字を垂れ流していても大丈夫だったわけである。

しかし、ドルが基軸通貨で無くなれば、これらの資金は全くアメリカに入ってこなくなる。そしてそれは論理必然的にアメリカ経済の完全な崩壊を意味しているわけだ。

既にアメリカでは約12%に当たる約3500万人以上が満足に食事ができるような状態になく、食費を稼ぐための職探しに追われているという。この中にホームレスは含まれていない。

また、現在問題となっているサブプライム関連で言えば、不良債権総額は100兆円を超え、米国の大手金融機関はほとんどが事実上債務超過となり、倒産状態になる可能性が高い。政府による救済が大規模に行われたとしても、その間の経済的および社会的混乱を早急に収めることは絶望的だ。

むしろドル覇権および世界での軍事覇権の喪失について、これを積極的に生かそうとする機運がアメリカ国内に生まれてくる可能性がある。

旧貨幣ドルを旧国家と共に葬り去り、アメリカ国内に幾つか生まれる新国家のうちの一つ(これをA国とする)の新通貨である新ドルすなわちブルーノートを上手いタイミングで代替させようとしても不思議ではない。

最終的に新通貨を採用するA国が他の諸新国家を吸収合併する形で今までの旧ドルを新ドルに代替させ、過去の財政赤字も全部消滅という手品も手段としては有効だ。

この場合の交換比率だが、旧ドル1000に対して新ドル1とかいう極端な比率が採用されるだろう。

「敢えて」アメリカを分裂させる経済的必要性と必然性は確実に存在する。

我々の生きている時代、もしくは当面はありえない話か?
まずは、英ポンドが世界の基軸通貨だった時代があります。ご存知のように、英ポンドはその地位は失いました。英国でも、上記のアメリカと似たような状況はありましが、結局イギリス本土自体は分裂していません。イギリス版ブルー・ノートも生まれていません。

当たり前と思うかもしれませんが、イギリスも、小国ではありますが、もともとは、ウェールズ、イングランド、スコットランド、アイルランドなどの連合体です。一国にまとまるまでは血で血を洗う抗争を続けていました。今でもアイルランド問題は深刻です。だから、分裂してもおかしくはありませんが、結局は分裂しませんでした。また、これに先立って、まだ記憶に新しい香港の中国への返還などのように、植民地の統治権はすべて返還しましたが、これに関しては特にポンドが機軸通貨であるなしは関係ありません。

それから、きわめつけは、サブプライムローンの問題が発生したときに、アメリカだけではなく、世界中が大影響を受けたということを思いだしていただきたいと思います。アメリカ国内の借金がこれだけ、世界に大影響を与えるわけですから、逆に言うと、アメリカの国力はまだまだ大きいということです。日本も間接的に大きな影響を受けていることは皆さんもご存知だと思います。中国の経済もすっかり冬の時代に突入しました。

もし、アメリカの経済だけが落ち込み、EUなどその他の国が軽微な影響というのであれば、アメリカの地位も相当揺らいでいるということであり、分裂の話も成り立ちそうですが、少し無理があります。

まあ、私たちが生きている時代にはありえないでしょう。ただし、今回の金融危機からの立ち直りが、アメリカが最後になれば、あながちなきにしもあらずです。しかし、だからといって、2010年に分裂はあり得ないでしょう。当面はあり得ません。分裂することはなく、おそらく、機軸通貨がかわるようなことがあっても、急激に変わることはなく、ポンドからドルに変わったときのように10年から20年をかけてゆっくりと変わっていくことになると思います。

内容は違いますが、これと似た類の話としては、国家情報評議会(NIC)が昨年11月20日出した予測の中で「2025年、国民国家システムは消滅」というものがありましたが、これもあり得ない話です。この内容については、BBCも報道しており、過去に一度もあたったためしがない予測と、揶揄していました。なぜ、こんなあり得ない予測というものが公表されたり、発表されたりするのでしょうか?やはり、いろいろな、しがらみとか、思惑があるのだと思います。あるいは、いろいろな機関の予算配分なども関係してくるのかもしれません。ただし、世界情勢をみるにはなるべく多くのシナリオは持っておいたほうが良いので、ひとつのシナリオとして把握しておいても良い話だと思います。

そんなことより、一番分裂の危機にあるのは、過去の歴史からの経緯からみて、中国だと思います。是に関しては、あまり大きな国家機関など公表しません。しかし、多いにありそうなことなので、私のブログにも過去に掲載したことがあります。


【関連記事】

海外テレビドラマ「大草原の小さな家」が示す潮目-消費者ニーズを探ることをやめよ!

世界経済と米国経済危機、3つのシナリオ「今の金融危機は問題の“症状”であり、“原因”ではない」-日本の明治維新を思い出すとき!!

09年、日米欧はゼロ成長 IMF世界経済見通し 世界も7年ぶり低水準-シュムペーターの創造的破壊を思い起こす時!!

P.F.ドラッカーの『ネクスト・ソサエティー』―ポスト金融危機を生き抜く知恵

2025年、国民国家システムは消滅 米情報機関が予測-この予測の信憑性は?

■中国分裂の筋書き−(その10)パクスマリーナが拓く世界の平和と大繁栄

■中国分裂の筋書き−(その9)日本の対応は?

■中国分裂の筋書き−(その7)忘れてはいけない中国の不良債権

■中国分裂の筋書き−(その6)現代中国の混乱ぶりを現す動画の数々

■中国分裂の筋書き−(その5)他の人達はどう思っているのか?

■中国分裂の筋書き−(その4)毛沢東を統合の象徴にすることができない中国中央政府の苦悩

■中国分裂の筋書き−(その3)中国バブルの真実

■中国分裂の筋書−(その2)革命でもなければ現代中国は変わらない

■中国分裂の筋書−(その1)繰り返される歴史

ADs by yutakarlsn

ピザテンフォー今年の10月4日に生誕20年!!

ピザテンフォー今年の10月4日をもちまして、創業20周年を迎えることができました。これも皆様のおかげです。

ピザテンフォー、年末年始も10.4で決まりです!!今回はオードブルなども提供させていただきます。よろしくお願いします!!

テンフォーのピザは楽天デリバリーからも購入できます!!

ピザテンフォー昨年の楽天デリバリーの「ファミリーへのおすすめ」部門で、堂々の2位となりました。ますます、便利になったテンフォーを是非ご利用ください。

YUTAKARLSON、USA 市長からのお願い

ランキングは、ありきたりのは面白くないので、私の街に是非投票してください。この私の街は、サイバー上のアメリカ国内に設置してあります。街の名前は、YUTAKARLSONと いいます。この街は、皆さんからのアクセスがあれば、アクセス数が街の住民数となり発展していきます。職場整備、交通の整備などはひと段落していますので、今度は人口を増やす必要があります。せびポチッと一つお願いいたします。

⇒⇒YUTAKARLSONの住民募集!!←←

トランプ氏の「お客様至上主義」マーケティングから学べること―【私の論評】真の意味でのポピュリズムで成功した保守主義者の典型トランプ氏に学べ

トランプ氏の「お客様至上主義」マーケティングから学べること まとめ トランプ元大統領は、テレビタレントとしての経験を活かし、有権者のニーズを理解した明確なメッセージを発信している。 彼のマーケティング力とキャラクター演技力が、選挙戦での成功に寄与している。 対立候補陣営は、高額な...