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2009年10月22日木曜日

ネットブック次第…ウィンドウズ7発売「経済効果2.3兆円-ハードセントリックなOSの最後のリリースとして象徴的なものとなるか?!

ネットブック次第…ウィンドウズ7発売「経済効果2.3兆円」 (この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)


 米マイクロソフト(MS)のパソコン向け基本ソフト(OS)「ウィンドウズ7(セブン)」が22日、世界で一斉発売された。MSがOSを発売するのは約3年ぶり。現行OSの「Vista(ビスタ)」に比べ軽快に動作し、タッチパネルなどの新機能も搭載した。新OSがもたらす経済効果は2兆3千億円といわれ、世界同時不況の影響で出荷台数が伸び悩むパソコン市場の“救世主”と期待されている。

 JR大阪駅前の「ヨドバシカメラマルチメディア梅田」(大阪市北区)は、新OSの午前9時の発売に合わせ、営業時間を30分繰り上げて開店。早速レジに向かう人の姿も見られた。
 同市内の通信系会社勤務の荻内英俊さん(46)=同市=は「会社での導入を検証するために試しに購入した」といい、また大学3年の男子学生(24)は「ビスタは処理速度の遅さが不満だったが、セブンは体験版を試してみたらよかったので、購入を決めた」と話していた。

高機能より快適性
 「徹底的に使いやすさの向上にこだわった」
 MS日本法人(東京都渋谷区)の樋口泰行社長はこう強調。ウィンドウズは世代を重ねるごとに高機能化が進んだが、セブンは起動時間のスピードアップや動作性の良さが重視された。
 背景にあるのはビスタの販売不振。AV(音響・映像)やセキュリティー面での機能を打ち出したものの、動作が遅いと不満が続出。企業向けには導入が進まず、MSの業績が伸び悩む一因といわれている。

 これに対し、セブンは起動時間をビスタの40.17秒から29.19秒に短縮。樋口社長は「セブン発売で来年末までに2兆3千億円の経済効果を生む」との推計を示した。価格は1万5800円(店頭想定)と、ビスタより4千円下げた。

 画面を指で触って操作するタッチパネル機能の採用も売り物だ。マウスやキーボードを使わずに、指で触れて操作ができる。

 新OS対応パソコンも同日、一斉に発売された。「利用者のニーズにこだわったOS。夏モデルより出荷台数で15%増を狙う」(NEC)など、メーカー各社もセブン特需に期待する。

PC買い換えつながるか
 セブン普及の鍵を握るのが、ネットブックと呼ばれる小型のノート型パソコン。ビスタは高機能でネットブックには適さなかったため、セブンは「軽さ」はネットブック市場での巻き返しを狙っている。

 しかし、ネットブック向けOSは、米グーグルが独自のOSを無償公開すると発表。ネットブックOSで主導権を握ることがセブンの売れ行きに影響しそう。

 調査会社BCNアナリストの森英二さんは「新OSが登場するたびにパソコン側の処理能力も向上させる必要があった。セブンはビスタなどからの更新は狙えるが、従来のようにOSの発売がパソコン本体の買い替え需要につながるかが課題」と指摘している。


ハードセントリックなOSの最後のリリースとして象徴的なものとな
るか?!

私自身は、このままだとおそらく、Windows Vistaは結局使わないことになりそうです。会社のパソコンは古いので、もちろんXPです。それに、自宅のパソコンも結構新しいといえば、新しいのですが、これも結局XPです。最近、そんな人が増えてるのではないかと思います。なにしろ、XPくらいまでは、新しく発売されるパソコンはほぼ、必ずといっていいくらいその時点での最新のWindosを掲載していたと思います。

ところが、最近ではそんなことはなく、VISTAが発売された後でも、XPを搭載したパソコンが今にいたるまで、結構長い間発売されています。特に、ネットブックなどは、ほとんどXPのままです。これは、低価格化ためということもあるのでしょうが、やはり、IT業界がネットセントリック(ネットを前提とした)サービスに転換しつつあったということもあると思います。

ネットセントリックなサービスを受けるなら、別にXPでいいわであって、特にVISTAなど必要ありません。特にVISTAは重いということもあって敬遠されたのだと思います。過去のWINDOS(OS)の発展を見ていると、ハードセントリック(ハードを前提とした)サービス主体でした。ワープロでも、表計算でも、新しいパソコンのハードに合わせて、発展してきたというか、使いやすくなったり、見やすくなったり、見栄えがするという感じでした。私自身の考えでは、表計算ソフトなど、MS-DOSなどの時代と機能的にはさほど変わらないような気がします。現在使っている、最新のエクセルと、昔使っていたLotus1-2-3とどこがどう違うのかといわれたら、機能的には同じです。たとえば、今私が最新のエクセルでやろうとうすることの、ほとんどすべてが、昔のLotus1-2-3でもできると思います。ただ異なるのは、使いやすいとか、見やすいとか、見栄えを良くできるくらいのものだと思います。

要するに、メモリが拡張し、CPUの処理速度が上がって、表計算ソフトも、新しいものが必要になってきたのですが、だからといって、表計算ソフトなどの根本的な機能そのものは、昔と同じだったのだと思います。とはいいながら、こうしたハードの性能の向上や、それにあわせたソフトもできたので、買い換え需要がおきて、それが経済に貢献してきたことも確かです。

しかし、最近では随分状況が変わってきました。表計算ソフトや、ワープロさえも、現在はGoogle Docsという、ネットセントリックなものが使えるようになっています。最初あまり機能がなく、馬鹿にしていたところもありましたが、最近は機能が向上してきています。それよりも、何よりも驚くのは、こうしたサービスでは、ネットで使っているユーザーなどが使っているテンプレートが豊富に提供されているということです。

マイクロソフトなどでは、オフィス用のテンプレートもネットで配信されてはいましたが、あくまでマイクロソフトが提供するものだけでした。しかし、Google Docsの場合は、ユーザーが自由にアップロードできるようになっています。そうすると、世界中のユーザーがアップロードするわけですから、今は、提供されてから年月がたっていないので、あまり充実はしていませんが、10年もたったら、すごいことになると思います。ワープロや、表計算で何か少し複雑なことをしようと思ったら、こうした豊富なテンプレートをみたら、何か参考になるという時代が遅かれ早かれやってくることになります。

そうした時代には、もう、ワープロや表計算ソフトをパソコンの中に予めインストールをしておくこと自体が時代遅れになっているかもしれません。それだけネットセントリックに時代は移行しつつあるのです。上では、表計算やワープロの話をしましたが、ゲームなどでも同じことです。今は、ネトゲが主流です。一昔前にように、大きなソフトをパソコンに入れて自分だけで楽しむという時代ではなくなりました。

これからは、ネットセントリックが主流になることは誰の目からみても、明らかです。これから、ネットをしやすくするサービスやハードの向上や優れたコンテンツが主流になることも明らかです。

おそらく、今回のWindows7の販売は、ハードセントリックと、ネットセントリックの狭間での、象徴的な販売になるのではないかと思います。おそらく、これが、ネットセントリックを意識しつつも、ハードセントリック型OSの最後の発売ということになるのではないかと思います。おそらく、マイクロソフトの次のOSの販売から、そろそろ、あまり話題を呼ばなくなると思います。次の販売までには、間違いなく、GoogleのChromeOSがリーリースされていることでしよう。

GoogleChromeOSは、完全にネットセントリックなOSということになります。ネット上でリリースされるか、最初からネットブックにバンドルされて発売されることになり、OSのリリースとしては、はじめて完全にパーケージソフトではない形に移行します。まさに、象徴的なリリースになると思います。ChromeOSは、Linaxを核としたOSであり、無料で提供されるものです。おそらく、この次に発売されるマイクロソフトのOSも、これを意識して、相当廉価にするか、あるいは無料になるかもしれません。先日マイクロソフトは、無料でダウンロードできるセキュリティーソフトMSE(MicroSoft Security Essentials)や、ネット上で使えるOfficeの提供など、その前触れだと思います。

最早、ハードセントリックな考え方では、IT業界では成長していけなくなると思います。これからは、同じ技術を開発するにおいても、新しいハードでも、少しでもネットセントリックという考え方でなけば成功できません。そうして、ネットセントリックの果てにあるものは、やはり、人と人との結びつきと、これによる相乗効果を増すということにつきると思います。少し前までは、パソコンの性能もおそろしく低く、毎年少しずつでも、あげていくのに精一杯だったのでしょうが、これからは、いかに、コミュニケーションを強化することを支援できるのか、その結果として、いかにソーシャルキャピタルを充実させるのかということに寄与するこによってはじめて、IT産業の存在価値を証明できることになる時代が来ると思います。すでに、IBMのような会社をはじめとして多くの企業がそちらに力を入れ、移行しつつあります。


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