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2019年5月24日金曜日

米議会、中国人留学生“排除”に本腰 「ビザ発給禁止」共和党議員が法案提出…日本に同じ措置要請も? 最先端技術の流出阻止へ―【私の論評】日本も米国に倣い中国人留学生を大幅に制限すべき(゚д゚)!


トランプ氏

 米中貿易戦争の激化を受け、世界規模で中国通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」を排除する動きが広がっている。共産党独裁国家による世界覇権の阻止を目指す、ドナルド・トランプ米政権の強硬姿勢が続くなか、米議会で注目すべき対中規制法案が提出された。中国人民解放軍に支援・雇用されている中国人留学生や研究者への「ビザ発給禁止」を求めるものだ。米国の大学や企業から、中国に最先端技術が流出することを防ぐ狙いで、トランプ政権の姿勢とも合致している。法案は、英国やカナダなどにも同様の措置を求めており、10万人を超える中国人留学生を抱える日本にも今後、影響する可能性がありそうだ。

「中国人民解放軍は、米国の大学やハイテク企業の助けを受け、武装している。人民解放軍の科学者を研究所から遠ざけることは、基本的な自衛行為だ」

 法案の提出メンバーであるトム・コットン上院議員はホームページで、法案の目的をこう説明した。

トム・コットン上院議員

 コットン氏は、ハーバード大学大学院修了の弁護士でありながら米陸軍経験もあり、ジェームズ・マティス前国防長官の後任候補としても名前の挙がった有力議員。ほかのメンバーには、2016年大統領選の共和党候補指名争いで、トランプ氏と争ったテッド・クルーズ上院議員や、上院司法委員長などを歴任したチャック・グラスリー氏らが名を連ねた。

 法案では、国務長官が、人民解放軍から雇われたり、支援を受けている個人について、学生用ビザや研究用ビザ発給を禁じるよう定めている。

 注目すべきは、英国やオーストラリア、カナダ、ニュージーランドにも同様の施策を求めたことだ。米国とともに、最高の機密情報を共有する「ファイブ・アイズ」と呼ばれている。

 高速大容量の第5世代(5G)移動通信システムの導入をめぐっても、トランプ政権は、ファイブ・アイズ諸国に対し、ファーウェイの排除を要請した。

 中国との貿易戦争に突入したトランプ政権は以前から、中国が知的財産を盗もうとしていると警鐘を鳴らしてきた。

 マイク・ペンス副大統領は昨年10月、ワシントンのハドソン研究所での演説で、「中国政府は官僚や企業に対し、あらゆる必要な手段を使い、米国の経済的リーダーシップの基礎である知的財産を取得するよう指示した」「最悪なことに、中国の安全保障機関が、最先端の軍事計画を含む米国技術の大規模窃盗の首謀者だ」などと非難した。

トランプ氏の進める対中圧迫政策に議会も同調し、習近平国家主席(写真)は
    追い詰められつつある

 米国政治に詳しい福井県立大学の島田洋一教授は「ペンス演説に沿った動きが、議会で出てきている。中国政府が、国家の情報活動に協力するよう義務付けた『国家情報法』などで留学生らを縛り、スパイ行為を働かせることを全面的に締め上げていく狙いがあるのだろう。審議には時間がかかるだろうが、有力議員の考えを各方面にアピールし、政治をその方向に動かそうとしているのではないか」と説明する。

 法案に、ファイブ・アイズ諸国の名前が挙げられた意味は大きい。日本も将来、このインテリジェンス・コミュニティーに参加する可能性があるのだ。現に、米国は日本にファーウェイ排除を求めている。

 島田氏は「米国と同様の措置を取らない国は『情報共有のレベルを下げる』というメッセージではないか。日本も、中国人留学生を無制限に受け入れていると、情報提供のレベルを下げられる恐れがある。中国の知的財産窃盗も含めて、日米首脳会談のテーマになるのではないか」と話す。

 日本学生支援機構の調査によると、日本国内の高等教育機関などに在籍する外国人留学生数は昨年5月時点で、約29万8980人に上り、このうち中国が約11万4950人で1位である。

 国際政治学者の藤井厳喜氏は「米国は、日本にも足並みを合わせるように要請してくるだろう。ただ、日本には親中派議員も多く、経営的に中国人留学生に頼っている大学もあり、簡単ではない。中国のIT・ハイテク企業は、人民解放軍のネットワークで仕事をしている。留学生らに、最先端技術を入手するよう指令を発することはあり得る」と語っている。

【私の論評】日本も米国に倣い中国人留学生を大幅に制限すべき(゚д゚)!

日本に来ている中国人留学生の全員が悪人ではないですが、全員中国共産党の監視下にあり、定期的に大使館や領事館に何かしらの報告義務があります。即ちスパイとも言えます。

日本企業を狙う中国の産業スパイ活動はますます活発かつ巧妙になっています。何度も機密情報が流出してきたにもかかわらず日本側の備えはまだまだ足りないです。

日本を狙った中国の産業スパイ活動の一端を担わされているのが10万人以上いる中国人留学生とされています。

多くの中国人留学生は真面目に勉強する志を持って日本に来ています。しかし、特に国費留学生の場合はたとえ本人が望んでいなくても、いつの間にか中国の情報工作に組み込まれてしまっているケースがあるのです。

中国の情報機関では、本国で訓練を受けたプロの工作員を「基本同志」と呼び、諜報活動の中での協力者を「運用同志」と呼びます。留学生は「運用同志」となることを求められています。

日本の主な大学では中国からの留学生や研究員が情報交換する集まりがあります。それ自体は何の問題もないのですが、彼らは定期的に中国大使館に集められます。

国費留学生は政府から学費や生活費を出してもらっていますから、そこで研究分野などについて報告します。その中で大使館側が、産学連携を進める研究室に所属する学生などに「より詳しい内容を提出するように」と指示を出すケースがあります。

大学と企業が連携して進める最先端の研究内容は中国側が喉から手が出るほど欲しい情報です。博士課程に在籍する留学生に、「所属する研究室の教授のパソコンから論文原稿を持ち出すように」といった指示が出るようてす。留学生側はあくまで大使館への活動報告の範囲と考えているようですが、それが同じ分野を研究する中国の大学や企業へ流れてしまうようです。

2013年4月には防衛省情報本部の女性事務官が部外秘の資料を持ち出そうとしていたことが発覚し、調査の結果中国人留学生と接触していたことが判明しました。こうした例から類推できるように、表向きは留学生の身分で情報のプロが入ってくるケースもあるのです。

2007年にデンソーに勤める中国人エンジニアが13万件にも及ぶ機密設計情報を不正に持ち出していた事件では、当該エンジニアは中国国営の軍事関連会社に勤務した後、留学生として来日して大学を卒業し、デンソーに入社していました。

2012年に工作機械大手のヤマザキマザックで中国人社員が工作機械用図面情報約2万点を不正に持ち出した事件でも、逮捕(不正競争防止法違反)された社員は日本の大学を卒業していました。

最初からスパイ目的で送り込まれている者もいますし、日本企業が中国人社員を幹部候補生として扱わず昇進が遅れたことなどに不満を募らせた結果、社の利益に背いて情報を持ち出そうと考えるケースも少なくないです。日本人の管理職が「彼は真面目だ」と判断しても、それとは別次元の力を働かせる勢力がいるのです。

日本でも、中国人スパイは深刻なのです。日本のマスコミではほとんど報道されませんでしたが、中国では2010年7月1日に国防動員法が制定されました。同法は、1997年3月に施行された国防法を補完するものです。


中国が有事の際に「全国民が祖国を防衛し侵略に抵抗する」ため、金融機関、陸・海・空の交通輸送手段、港湾施設、報道やインターネット、郵便、建設、水利、民生用核関連施設、医療、食糧、貿易など、あらゆる分野を統制下に置き、これら物的・人的資源を徴用できるとしています。

実際には、すでに国防法を補完する形で国防交通条例、民用船舶動員法、交通動員法などの条例や法律が作られています。たとえば、民用船舶の動員で言えば、中国軍は90年に瀋陽軍区で、初めて旅客船・貨物船を使用した海上輸送訓練を行なっています。

中国は82年に英国がアルゼンチンとのフォークランド紛争で商船などを動員し、兵員の輸送と上陸作戦に活用したことに早くから着目し、民用船舶の動員を軽視できない第2の海軍と位置づけてきました。そのため民用船舶動員法の制定後は、1年のなかで1カ月間は、民用船舶を動員・徴用し、訓練・演習を実施しています。

中国の軍事力を評価する場合、民間資産(民用船舶等の輸送力)も加味して判断する必要性があるのです。

一方、「有事」の規定が曖昧である国防動員法が発令された場合、日本を含めた中国内の外資や合弁会社も法律の適用対象になります。国防動員法の条項にある「民間企業には、戦略物資の準備と徴用、軍関連物資の研究と生産に対する義務と責任がある」に該当します。

国防動員法には「国防の義務を履行せず、また拒否する者は、罰金または、刑事責任に問われる」とう条項があります。この条項も日本を含めた外資企業に適用されるのでしょうか。適用されれば、もし中国が日本に対する攻撃を仕掛け、国防動員法が発令された場合、中国に協力する義務が生じることになります。日本企業は、中国に人質にされたも同然となります。

さらに厄介なのが「国防義務の対象者は、18歳から60歳の男性と18歳から55歳の女性で、中国国外に住む、中国人も対象となる」という条項です。現在、日本には90万人以上の中国人が住み、年間約100万人(香港を合わせると約150万人)の中国人が観光目的で日本に来ています。

これらの中国人に国防動員法が発令された場合には、その瞬間から人民解放軍の兵士として日本国内で一斉に蜂起することが予想されます。それは無論、留学生も例外ではありません。中国の政治体制から考えれば当然起こりうる行動です。2008年の北京五輪の際に、長野市で行なわれた聖火リレーの沿道に集まった中国人の集団行動(暴動)を思い起こせば、その恐ろしさがわかるはずです。

             明らかに道路交通法違反(車の窓から旗出し、箱乗り、定員オーバーなど)
            だった2008年の北京オリンピックの歳の中国人の集団行動

国防動員法が制定された同じ日に、日本では、これまで富裕層に限っていた中国人の個人観光客向けの査証(ビザ)の発給要件が中間層にまで緩和されました。年収ベースでは従来の年収25万元(約340万円)程度から、10万元程度まで引き下げられました。要件を満たす人口は世帯ベースで従来の10倍に当たる1,600万人になる計算です。

さらに11年7月1日からは、沖縄を訪れる中国人個人観光客に対して、マルチビザ(有効期限内であれば、何度でも出入りできる査証)が発給されるようになりました。日本政府が観光を目的で入国する外国人に対してマルチビザを発給するのは中国が初です。

ビザの有効期限は3年間で、ビザ保有者はこの間に何度でも日本を訪問することができます。1回の訪問につき最長90日まで日本に滞在可能で、中国人訪日客の個人観光ビザによる最大日数は、これまでの15日から大幅に伸びることになりました。

マルチビザ発給は、第1回目は沖縄から入国することが条件となっていますが、2回目以降は、日本のどこからでも入国することが可能となっています。また、観光に限らず、親族・友人訪問や遊学などさまざまな活動も、日本訪問の目的として認められることになりました。

中国の国防動員法をふまえて、中国人留学生や中国人観光客が大挙して人民解放軍の兵士として蜂起(暴動)した場合の恐ろしさを考え、ビザ発給の要件の緩和や、マルチビザ発給に関し、再度見直すべきです。そうして、日本も米国に倣って、中国人留学生の受け入れを大幅に制限すべきです。

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