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2020年7月11日土曜日

【ニュースの核心】中国問題が「ポスト安倍」の最大の焦点 親中勢力に“忖度”か批判加速か…候補の正念場が迫っている— 【私の論評】政治の世界は一寸先は闇、解散総選挙はおろか、禅譲できる人材が存在しない今安倍四選もあり得る!(◎_◎;)

【ニュースの核心】中国問題が「ポスト安倍」の最大の焦点 親中勢力に“忖度”か批判加速か…候補の正念場が迫っている

トランプ大統領は、空母「ロナルド・レーガン」を南シナ海に派遣し、習主席率いる中国軍を牽制した

米軍と中国人民解放軍が南シナ海で同時に、軍事演習を展開した。新型コロナウイルスへの対応で、世界各国が手いっぱいな間隙を突いて、中国が存在感を誇示する一方、米国は「思うがままにはさせない」と牽制(けんせい)した形だ。

 米軍は4日から、原子力空母「ロナルド・レーガン」と「ニミッツ」、駆逐艦などを加えた空母打撃群2つを南シナ海に派遣し、演習を始めた。

 公式には、「いかなる政治や世界の情勢を反映したものではない」と説明している。だが、同じ時期にパラセル(中国名・西沙)諸島付近で、中国海軍が軍事演習をしているのは、もちろん織り込み済みだ。

 米国は北朝鮮情勢が緊張していた2017年11月、空母3隻を同時に日本海へ派遣し、合同演習した。このときはドナルド・トランプ大統領が韓国国会で演説し、「われわれを甘く見るな」と警告した。

 今回は2隻だが、南シナ海の人工島に軍事基地を建設し、わが物顔でふるまう中国に対する警告であるのは明らかだ。マイク・ポンペオ国務長官は3日、ツイッターで中国に対し、「中国による南シナ海の係争海域での演習は非常に挑発的だ」と批判した。

 私は先週のコラムで、沖縄県・尖閣諸島を中国の侵略から守るために、周辺海域での日米合同軍事演習を提案したが、演習が有効な警告ツールになる実例である。

 そんななか、日本の永田町では「ポスト安倍」論議が盛り上がっている。もちろん着地点はまだ見えないが、新型コロナに加えて、香港情勢が緊迫するなか、中国問題が最大の焦点になってきた。

 日本は中国にどう立ち向かうのか。自民党は二階俊博幹事長が「親中派のドン」であるのは、よく知られた通りだ。外務省も中国専門家らが集う「チャイナスクール」を中心に親中派が強い。

 「ポスト安倍」候補は、親中勢力の意向を忖度(そんたく)して、中国批判をためらうのか、それとも批判を加速させるのか。私は中国に甘い態度をとれば、支持を失うとみる。

 なぜかと言えば、いまや一般国民だけではなく、中国をビジネスチャンスとみてきた企業にも、中国への警戒感が高まっているからだ。

 中国が香港に導入した「国家安全維持法」は香港市民だけでなく、外国人や外国企業にも適用される可能性がある(第38条)。加えて、トランプ政権の対決姿勢を見て、「中国ビジネスに深入りするあまり、米国を怒らせて制裁を食らったら元も子もない」と神経をとがらせているのである。

 政治家が中国に甘かったとすれば、最大の理由は支持者や支持企業が「中国とのビジネスを望んだ」、あるいは「働き手として、中国人就学生を必要とした」からだ。だが、その前提が新型コロナと香港問題で崩壊しつつある。

 同盟国である米国は、共和党も民主党も「反中国」だ。11月大統領選の結果にかかわらず、米国は対中対決姿勢を強めるだろう。この潮流を感じ取れないようでは、とてもじゃないが、日本の舵取りは任せられない。「ポスト安倍」候補の正念場が迫っている。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務めた。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。ユーチューブで「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」配信中。
【私の論評】政治の世界は一寸先は闇、解散総選挙はおろか、禅譲できる人材が存在しない今安倍四選もあり得る!(◎_◎;)

7月に入ってから、永田町では「安倍首相が9月に始まる臨時国会の冒頭で内閣改造をし、同時に解散総選挙に打って出るのではないか」 という飛び交っているそうです。

突然浮上した解散総選挙の噂の震源地は、ネットなどによると、安倍首相の盟友の麻生太郎・副総理兼財務相だそうですが、これは確かめようもありません。そうして、この秋解散がまことしやかにささやかれる理由は、やはり、河井事件だというのです。

無論解散の判断は首相の専権事項ではあります。現在検察が克行容疑者から押収した資料、とくに会計帳簿と使途報告書に何が書かれているのかに注目が集まっています。

つまり、この先、何が飛び出すか分からないのです。検察も黒川問題で失墜した国民の信頼を取り戻そうと本気になっている中、安倍首相の責任問題にまで発展する可能性もあります。

そうした検察の動きを牽制するためにも、安倍総理が解散に打って出る可能性が出てきたというのです。さらに、もう一つの決断材料となりそうなのが「ポスト安倍」をめぐる思惑です。

安倍首相にとって理想的な展開は、自身の影響力を残しつつ、首相の座を禅譲できることです。

 「来年までに衆院選が行われる。自民党、政治の信頼回復のために努力しないと大変なことになる。しっかり努力したい」 2日、岸田文雄政調会長は、岸田派の会合でこうあいさつをしました。

「政治の信頼回復」は言うまでもなく、地元広島で起きた河井夫妻の事件への反省を示す言葉です。岸田氏はポスト安倍候補の一人ではあるが、岸田氏を推す声は世間でも、自民党内でも盛り上がっていません。そもそも岸田氏は政争を仕掛けられても、決して表では派手な喧嘩も立ち回りもしない温厚な人物です。

地元としては昨年は党本部から刺客まで送られているのですから、河井夫妻の辞職に伴う補欠選挙では、人選の段階から岸田氏に主導権を握って欲しいでしょう。ここで力を発揮し、存在感を示さなければ総理総裁の道はありません。

岸田文雄氏


岸田氏とは対照的に、首相の座への野心をむき出しにしているのが石破茂・元防衛相です。河井事件についても積極的にメディアで発言をし、安倍首相ら執行部の説明責任を求めています。

しかし、安倍総理としては、石破氏に総理の座を譲るくらいであれば、4選を目指して次の総裁選に出馬することも辞さないということも十分考えられます。 

安倍首相は、現実問題として現状では残念ながら、党内に総理の座を禅譲する相手がいなというのが現状でしょう。そうなると、かつて郵政解散に打って出た小泉純一郎元首相のように、解散した上でそれなりの成果を残し、任期を全うするという方法があります。

しかし、今の段階で郵政民営化のような奇策があるわけでもなく、コロナの第2波の危機感もあるなか解散のタイミングを見極めるのは非常に難しく、思案のしどころだったと思います。 

実際、相次ぐ首相自身の疑惑に河井夫妻の事件が重なり、安倍内閣の支持率は急降下しました。岸田派の会合が行われる数日前、自民党の党本部で行われた総務会では、村上誠一郎・元行革相が執行部に対し世間の厳しい声をこう訴え、怒号が飛び交う一幕があ理ました。 

ここにきて降って湧いたように、上記のような米国と中国の対立のかつて無いほどの激化です。その最中、石破氏は、とても考えられないような発言をしました。

石破氏は9日の派閥会合で、党外交部会などが中国の習近平国家主席の国賓来日の中止を日本政府に求めたことに苦言を呈したのです。「中国との関係にどういう影響を与えるかよく考えるべきだ」と述べたのです。



「礼儀は礼儀としてきちんと尽くさないといけない。その上で言うべきことは言うことが必要だ」とも語りました。

党外交部会と外交調査会がまとめた決議は中国が香港国家安全維持法を施行したことを非難しました。

このブログでも述べたように、中国は香港国家安全法で、世界中国々を対象として、他国の国家主権を認めないとしています。礼儀のある相手には礼儀は尽くすべきですが、日本はおろか世界中の国々の国家主権を認めない中国が相手であることを本当に理解しているのでしょうか。

この発言は、相当保守派の怒りを買っています。党内でも反発する人もかなり多いです。

上ので、長谷川氏の記事にもあるように、同盟国である米国は、共和党も民主党も「反中国」であり。11月大統領選の結果にかかわらず、米国は対中対決姿勢を今後ますます強めるでしょうし。無論、日本に対しても、中国に対して、厳しい態度をとり、それだけではなく米国の対中国制裁に呼応した動きを求めるでしょう。

そのような時に、日本政府が親中的な行動を取り続けていれば、必ず、米国から制裁されます。さらには、中共なき後、もしくは中共が存在していたとしても、かなり弱体化した後の新世界秩序において、日本は本来なれるはずだった、リーダー的地位からは放逐され、第二次世界大戦後長い間味わってきた、戦後レジームと同じような境遇に甘んじなければならないことになるでしょう。

現在は、まさに天下分け目の米中対立の最中にあり、中国には全く勝ち目がありません。石橋氏は、そのような潮流を認識できないようです。

この潮流を感じ取れないようでは、日本の舵取りなどは絶対に任せられないと、安倍総理自身も思うことでしょう。

検察は、河合事件について、安倍首相の責任問題にまで発展させることはできず、つもりもないでしょう。政治資金規正法や、公職選挙法は元々ざる法と言われている法律です。これらの法律によって、安倍総理を追及するということになれば、検察としては、有無を言わせない程の確実な安倍総理が何らかの犯罪を犯しているか、犯罪に関わっているという物証がないとできません。そ



それは、不可能です。しかし、そうであるにしても、自民党政権にマイナスのイメージがついてしまっことは明らかなので、これを払拭するためにも、安倍総理が解散総選挙に打って出る可能性があります。

また、石破氏や二階氏の相変わらずの親中ぶりや、岸田氏の頼りなさ、他のポスト安倍の、あまりのマクロ経済音痴ぷりには本当に頭が痛いでしょう。今のところ、禅譲できる適当な人材はいません。

であれば、みすみす親中派や、マクロ経済音痴で財務省等と張り合える人材がいない現状では、解散総選挙に打って出て、大勝しその勢いに乗って総裁選に出て、4選を目指すということも十分にあり得ます。

選挙においては、河合問題については有権者に分かり安いように説明をし、減税や、コロナ対策や、対中国政策や、現状や将来の水害などの自然災害対策のため大規模な積極財政並びに大規模な金融緩和策を同時行うことや、そのための財源などは全く何の心配もない(これは、このブログでも何度か解説してきたように、国債を大量発行しても財政負担が増えたり、将来世代への付けにはならないだけの話)ことなどもわかりやすく説明すれば、大勝利することも不可能ではありません。

特に、マグロ経済対策などについては、マスコミや経済学者や似非識者がいくら嘘を喚き散らしても、多くの国民の理解が従来よりはかなり進んでいるので、多くの有権者が理解してくれる可能性は大きいです。

そうして、これで大勝できれば、安倍四選も、あながち夢物語ではなくなります。

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2017年1月7日土曜日

AIも9割できる金融政策法案作成から予算編成 前例踏襲ならまかせられる―【私の論評】AIの導入により確実に政治の世界も変わる(゚д゚)!

AIも9割できる金融政策法案作成から予算編成 前例踏襲ならまかせられる


経済産業省が人工知能(AI)に国会答弁の下書きをさせる実験を始めたが、今後、法案の作成や日銀の金融政策、財務省の予算編成などで、AIを活用する可能性は出てくるだろうか。

 先日の本コラムで、AIによる国会答弁について書いたところ、某テレビ局の取材もあった。国会答弁は、ほとんどが定型的なのでAIに向いている。

 では、法案の作成はどうか。これも、型が決まっている。実際に法案を作る際にも、過去の参考例があり、それをまねてドラフト(草案)を作る。

 筆者は役人時代に、思い出すと笑ってしまうような経験がある。ある商取引を合理化する必要があったので、商法の特例を作ろうという話になった。その内容は簡単だったので、入省したてで法案作成未経験だった筆者がドラフトを作ることになった。

 ドラフトを書いて見せたところ、その上司は笑いながら、「重要なものが欠けているぞ」といい、やり直しを筆者に命じた。しかし、どう考えても、何が欠けているのかわからない。「商法改正にはこれで十分です」と再度上司に掛け合うと、「この法律を読んでみろ」と既存の法律を渡された。

 それをみると、欠けているものがすぐにわかった。法律的には、商法改正だけで十分だが、それを円滑に推進するという名目で、「公的機関を設置する」という条項があった。つまり、天下り法人のことである。天下りに適切な公的機関に関する条項を追加して、筆者のドラフトはそのまま法律になった。

 要するに、前例を調べれば、法案作成も容易である。独創的でなければ、AIをかなり活用することもできるだろう。

 日銀の金融政策もAIにとっては都合がいいだろう。金融政策は、一定期間内でインフレ率と失業率(両者には密接な関係がある)の目標達成を目指す。経済学者は、そのために中央銀行の最適な行動は何かという行動関数によって、中央銀行の行動を記述する。

 これはまさにAIそのもので、例えばインフレ率が低ければ金融緩和し、高ければ金融引き締めをする、というサーモスタットによる温度調節のようなものだともいえる。

 こうした行動関数で、中央銀行の金融政策の9割程度は説明できる。ということは、今でもAIでだいたいの金融政策を決められるといってもいい。

 予算編成でも、ほぼすべての予算は前年踏襲であり、前年度の額より多少増加することで決まっている。これはある意味当然で、すべてをゼロベースで見直すといっても、激変緩和が優先されるからだ。

 AIを使うまでもなく、ほとんどの予算は前年度で決まる。重点分野以外はほとんど機械的に前年度踏襲となっているが、重点分野の選定のみが、政権の意向などもあってAIで対応しにくい部分だろう。

 総じて政治から中立な分野では、価値観が入りにくいので、AIが活用できるのではないか。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】AIの導入により確実に政治の世界も変わる(゚д゚)!

AIといえば、2013年に発表されたオズボーン氏の論文『雇用の未来』が、物議を醸しました。この論文では、たとえばバーテンダーの仕事。これがコンピューターに代わられる確率は77%—。そんな大胆予測を披露していました。無論コンピュータといった場合、当然のことながら、AIを駆使するという条件つきです。

オズポーン博士

この論文は、AXIS174号「特集 ロボットデザインの未来動向」に掲載の英国オックスフォード大学マイケル・A・オズボーン博士の論文です。この論文は、このサイトから全文をご覧いただけます。

オズボーン博士は、1981年オーストラリア生まれ。オックスフォード大学エンジニアリングサイエンス学部の准教授であり、マシンラーニングの研究者でもあります。このマシンラーニングの考えを広めるために、カール・ベネディクト・フライ研究員と共著で記したのが「未来の雇用」です。

この論文は、米国労働省が定めた702の職業をクリエイティビティ、社会性、知覚、細かい動きといった項目ごとに分析し、それぞれの職業の10年後の消滅率を割り出したもの。

本誌で触れたように、工業デザイナーは3.7%、ランドスケープデザインを除いた建築家は1.8%と、消滅する確率は702業種のなかで 低いようです。

ちなみにランキング1位はレクリエーション・セラピストで0.28%、702位は99%のテレマーケッター。編集者は5.5%……。とはいえ、どんな仕事もクリエイティビティがなければ続けていくのは難しく、働き方について考えらせられる論文です。

その予想から主な「消える職業」「なくなる仕事」を以下に掲載します。
(註)オズボーン氏の論文『雇用の未来』の
中で、コンピューターに代わられる確率の
高い仕事として挙げられたものを記載
これは、主に民間の「消える職業」や「なくなる仕事」を掲載しているのだと思います。当然のことながら、政府や地方自治体などの公的機関にもこれらは存在するはずです。

ブログ冒頭の記事で、高橋洋一氏は「総じて政治から中立な分野では、価値観が入りにくいので、AIが活用できるのではないか」としています。

私もそう思います。確かに、高橋氏が主張するように、日銀の金融政策にはAIが使えると思います。高橋氏は、財務省の仕事に関しては、予算編成を例にあげていますが、これ以外にも財政政策にも使えることでしょう。

そうして、まともなAIならば、デフレのときに間違っても、金融引き締めをしたり、緊縮財政をしたりするようなとんでもな仕事はしないでしょう。

金融政策、財政政策に関しては、特に大きな創造性を必要とはされないので、AIによってかなりの部分を実行することができることでしょう。特に、適宜どの程度の金融政策をすべきか、どの程度の財政政策をすべきかについては、かなり正確にはじき出すのではないかと思います。

もし、デフレのときに、財務省の官僚が緊縮財政を実行せよとか、日銀の官僚が金融引き締めをせよという馬鹿げた主張をしたとしても、AIはありとあらゆるデータを分析して、具体的にどの程度の金融緩和をせよ、どの程度の積極財政せよと、具体的な根拠をもとにはじき出すに違いありません。

これに対して、官僚がああだこうだと、いいわけをしながら、適当な数値を出したにしても、AIはそれを分析して、官僚が出した数値をもとにただちに分析して、とんでもない結果を招くことをはじき出すことでしょう。

そうなると、マクロ経済を理解しない官僚などは無用の長物になります。そうなると、財務省や、日銀などもおのずと変わってくるものと思います。まずは、今までの官僚にとってかわって、AIを運用したり、AIの運用が正しいのか、間違っているのか、間違っていたとして、それはどの程度でその要因は何だったのかを分析する人が必要になります。

そのように財務省や日銀が変われば、政治家も変わらざるを得ないでしょう。

AIが職場に溢れ、仕事を奪われた人間が失業者になっていく様は想像するだけで恐ろしい面もありますが、オズボーン氏は「人類にとってこれは歓迎すべきことだ」と主張しています。

かつて洗濯は手作業で行っていましたが、洗濯機の登場でその仕事は奪われました。しかし、それによって余った時間を使って新しい技術や知恵が創造されました。こうして人類は発展してきたわけです。現在起きているのも同じことです。

ロボットやコンピューターは芸術などのクリエイティブな作業には向いていません。となれば、人間は機械にできる仕事は機械に任せて、より高次元でクリエイティブなことに集中できるようになるわけです。人間がそうして新しいスキルや知性を磨くようになれば、これまで以上に輝かしい『クリエイティブ・エコノミー』の時代を切り開いていけるのです。


政府や役所に、AIが導入されれば、政治の世界も変わっていくことになります。政治家は、官僚との意思の疎通やなどに煩わされることなく、官僚の都合に左右されることなく、国家の意思をはっきりさせることができるようになります。

国家の意思がはっきりして、はじめて、まともな予算や、まともな財政政策やまともな金融政策が決めることができるようになります。そのためには、目先のことだけでなく、日本という国の歴史や国柄をしっかり認識したうえで、現状を把握して、日本の進路を考え、場合によっては、百年後のことも考え、その方向に導いていくため、今日の国家の意思を明らかにすることが重要です。

このような本質的な仕事をすることが政治家には強く求められるようになります。国会でも、このような論議をすることが求められるようになります。ほんの数ヶ月か、せいせい数年間の目先の政局に右往左往して、本質的な政策論争をおろそかにするような政治家はお払い箱です。

AIの導入は確実に政治の世界も変えていきます。民間企業などでは、『クリエイティブ・エコノミー』の時代に入るのことになるのですが、政治の世界も『クリエイティブ・ポリティクス』の時代に突入するのです。

その時代には、人の働く意味が今とは全く異なるものになります。わかりやすく言えば多くの人の仕事からルーチン・ワークは消えてなくなくなり、ほとんどがクリエイティブな仕事になるということです。そうして、より厳しく求められるのは成果ということになります。

働く人々からほんどどのルーチン・ワークは消えてなくなる
クリエイティブな仕事をしたとしても、成果が伴わなければ、意味がありません。たとえば、政治家が100年後のことを考えて仕事をした場合、その成果は100年後に現れることになるから、今直接成果が出なくても良いなどということには絶対にならないでしょう。

100年後の成果のために、今日やるべきこと、来年やるべきこと、10年後にやるべきこと、50年後にやるべきことなどの、いわゆるマイルストーン(一里塚)が当然のこととして、設定されなければなりません。それに向かって今日具体的な成果をあげない政治家は夢想家に過ぎません。

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