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2020年3月7日土曜日

前例のない大胆政策…安倍政権は「消費減税」決断を! 財務省は必死に抵抗するだろうが…ここが政権の「正念場」だ―【私の論評】積極財政と金融緩和政策の両輪で、増税と武漢肺炎による景気低迷に対処せよ(゚д゚)!


安倍総理

新型コロナウイルスが、世界と日本の経済に大打撃を及ぼしそうだ。株価はすでに急落している。これから、実体経済に波及するのは避けられない。どう対応すべきか。

 結論から先に言えば、私は昨年10月、10%に引き上げた消費税率を元の8%に戻すべきだ、と思う。財務省は必死で抵抗するだろうが、今回の事態はそれほど深刻、かつ前例がない。安倍晋三政権の英断を望みたい。

 多くの読者は、いくらなんでも増税したばかりの消費税を減税するとは「あり得ない」と思われるかもしれない。だが、私は単に自分が期待するだけでなく、「首相の政治判断としても、十分あり得る」と思っている。

 なぜなら、安倍首相は2月29日の記者会見で、次のように語っていた。

 「各地の主要な株式市場において、軒並み株価が大きく下落するなど、世界経済の動向も十分に注視しながら、そのインパクトに見合うだけの必要かつ十分な経済財政政策を行っていく」

 この「インパクトに見合うだけの政策」というフレーズは、私の記憶にない。安倍政権は「コロナ・ショック」がどれほどひどくなっても、それに見合う景気刺激策を展開する決意なのだ。そんな刺激策は減税しかない。

 これまで、日本で景気下支えと言えば、大型公共投資のような歳出拡大策ばかりが展開されてきた。だが、本来は歳出拡大だけでなく、減税もある。実際、ドナルド・トランプ政権を含め、米国では減税が多用されている。

 日本が減税に消極的なのは、財務省が抵抗するからだ。彼らは大きな声で言わないが、「予算のバラマキ」こそが権力の源泉になっている。減税すれば、それだけ原資が小さくなるので、彼らは必死で抵抗するのだ。

 だが、今回の事態は、財務省の都合に耳を傾けているような場合ではない。コロナ・ショックは、2008年のリーマン・ショックを上回る可能性もある。2月27日には、米国のダウ平均株価が過去最大の下げ幅を記録した。

 危機の終わりが見えないどころか、日本も米国も試練は始まったばかりなのだ。リーマンは金融の危機だったが、今回は金融にとどまらず、個人消費、設備投資はもちろん、製造業のサプライチェーンも直撃している。

 加えて、中国、北朝鮮、韓国の政権基盤も揺さぶっている。私は目を覚ますたびに「今日は何が起きているか」と緊張感に襲われる。人々の不安と恐怖は、とてつもなく大きい。そんな心細さはリーマンの時もなかった。

 そうであれば、安倍政権は前例のない大胆な政策で対応すべきだ。言葉ではなく、行動で「政府は国民とともにある」と訴える必要がある。昨年10~12月期の国内総生産(GDP)がマイナス成長に陥ったのは、消費増税が原因だった。減税は増税の誤りを正す結果にもなる。

 最悪なのは、不十分で小出しの対応である。対応に失敗すれば、夏の東京五輪・パラリンピックは吹っ飛び、政権の足元も危うくなるだろう。ここが「本当の正念場」だ。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『明日の日本を予測する技術』(講談社+α新書)がある。

【私の論評】積極財政と金融緩和策の両輪で、増税と武漢肺炎による景気低迷に対処せよ(゚д゚)!

武漢肺炎の猛威はすさまじく、北海道では感染者はとうとう90人を超えました、100人を超えるのも間近いでしょう。これにともなう、経済的損失も凄まじいものになるでしょう。

週明けに発表される去年10月から12月までのGDP=国内総生産の改定値について、民間の調査会社の間では、年率でマイナス6.3%だった速報段階から下方修正され、マイナス幅がさらに拡大するという予測が多くなっています。

去年10月から12月までのGDPの伸び率は、先月の速報段階では、消費税率の引き上げなどの影響で物価の変動を除いた実質でマイナス1.6%、年率に換算してマイナス6.3%となりました。

去年10月から12月までのGDPの伸び率は速報値では−6.3%だったが
このGDPについて、最新の統計を反映した改定値が、週明け9日に発表される予定です。

民間の調査会社など11社の予測によりますと改定値は、実質でマイナス1.6%からマイナス2.0%、年率換算ではマイナス6.1%からマイナス7.9%となりました。

11社のうち10社は、速報段階から下方修正されマイナス幅がさらに拡大するとしています。

これは、最新の統計で企業の設備投資が下振れしたためで、2社は前回、6年前の消費税率の引き上げ直後の年率マイナス7.4%よりも落ち込みが大きくなると予測しています。

もうすでに、景気後退局面に入っている可能性もあります。ちなみに、景気後退局面とは一般的に、国内総生産(GDP)が2四半期連続でマイナス成長となった場合をリセッションとみなします。日本経済はすでに景気後退局面に入っている恐れもあります。

これは、武漢肺炎前の数字です。さらに、1月から3月までのGDPも新型コロナウイルスの感染拡大の影響でマイナスになるという予測も出ていて、そうなれば、日本は間違いなく景気後退局面に入ることになります。そうして、これはほぼ確実です。

すぐにでも、消費税減税をしたほうが良いのは言うまでもありません。消費税減税をするにしても、8%未満にするには、法的手続きが必要です。それには、ある程度時間がかかります。

しかし、すぐにできる方法があります。それは、消費税10%はそのままにして、全品軽減税率8%を適用することです。これなら、すぐにできます。これを実行するには、法律を変える必要はありません。安倍政権はまずはこれを速やかに実施すべきでしょう。


さらに、必要とあれば8%未満にできるようにするために新たな法律づくりに着手すべきでしょう。

積極財政には、減税の他にも様々な方法があります。例えば、香港で実施されたように、国民に対する現金の一律支給や、所得減税や社会保険料の減免も考えられます。公共事業の増額もあります。さらには、期限付きのクーポンの支給などもあります。

さらに、今の国債マイナス金利の環境を生かして、政府がマイナス金利で国債発行し、それをそのままマイナス金利で民間に貸し出す「緊急融資制度」を行うということもできます。武漢肺炎で損失を被った個人や企業はマイナス金利で一定額借入できるようにするという方法もあります。

日銀も、武漢肺炎がなかった時期ですら、物価目標を達成できなかったのですか、今後はイールドカーブ・コントロールなどはやめて、異次元の緩和に戻ってもらいたいものです。
中央銀行の資産は金融緩和の度合いに比例する、日銀は緩和しなかったことがわかる

このブログでは何度か掲載してきたように、リーマン・ショックのときには、欧米等が大規模な緩和に踏み切ったにもかかわらず、日銀はほとんど緩和をしなかったために、デフレが深刻化し、円高になりました。

そのため、震源地の米国や悪影響を受けた英国などではいち早く不況から立ち直ったのですが、日本一人だけがなかなか不況から立ち直れず、一人負けの状態になりました。

今回の武漢肺炎による景気に落ち込みは、リーマン・ショック時より酷いことになる可能性は高いです。日銀は、リーマン・ショック時の失敗を繰り返さないように、すみやかに従来の異次元緩和に踏み切るべきです。そうして、それを維持する旨をすぐ公表すべきです。

政府が景気後退局面からの脱出や武漢肺炎対策等のため、国債増発を通じて政府支出を増加させると、長期の市場金利に上昇圧力が加わり、これが次第に民間投資などを抑制するメカニズムが働きます。これに対して、政府支出が拡大するもとでも、中央銀行が市場金利の上昇を抑制すれば、民間投資などへのマイナスの影響は限られ、景気刺激効果の強まりが期待できます。

今般の、景気後退局面と武漢肺炎による経済活動の低下というダブルパンチに対処するためには、政府の積極財政と日銀の緩和政策の両輪で対処するしか方法はないのです。

【関連記事】



2020年3月3日火曜日

日本経済「コロナ恐慌」回避への“劇薬政策”投入あるか 日銀談話の影響は限定的 識者「10兆円補正」「消費減税」提案―【私の論評】コロナ対策で安倍総理がフリーハンドで経済対策に打ち込める状況が整いつつある(゚д゚)!


アベノミクスで長期政権を維持してきた安倍晋三首相の正念場だ

新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済への打撃は深刻度を増している。発生源の中国では景気指標が過去最悪を記録、イベント自粛や一斉休校など非常態勢の日本も消費の大幅な落ち込みは避けられない。迫りくる「コロナ恐慌」を回避するためには、「消費税の事実上の減税」や「マイナス金利を活用した緊急融資」など劇薬政策を投入するしかない。


中国の2月の景況感を示す製造業購買担当者指数(PMI)は35・7と節目の50を大きく下回り、記録が確認できる2005年1月以降で過去最悪。リーマン・ショック直後の08年11月の38・8よりひどい水準だ。

韓国やイタリアでも大規模感染し、米国でも初の死者が出た。米調査会社ムーディーズ・アナリティクスは世界経済が今年前半に景気後退に入る可能性があるとみる。

日本も政府の要請で全国的なイベントの中止や延期を余儀なくされている。観光やサービス、小売が低迷、企業業績の下方修正も続出するとみられ、昨年10~12月期の実質国内総生産(GDP)はマイナス成長となったが、今年1~3月期も上向きの要因はない。

政府がとるべき対応策として上武大教授の田中秀臣氏は、「まず20年度の本予算をすぐ通し、3月末ないし来年度初めまでに最低でも6兆円、できれば10兆円の第2次補正予算を猛烈な勢いで通すべきだ」と主張する。

具体的手段として「クーポン券などの配布や社会保険料の減免、臨時で所得税の大幅減税などの案もある」と提案する。

「消費税の軽減税率を全品目に拡大すべきだ」と強調するのは元内閣参事官で嘉悦大教授の高橋洋一氏。昨年10月に消費税率が10%に引き上げられた際、酒類や外食を除く飲食料品は軽減税率の対象となり、税率は8%に据え置かれた。これを全品目に拡大すれば、事実上の2%減税となる。

大和総研は、個人消費が2~5月の4カ月間で3兆8000億円程度減ると試算している。

高橋氏は「全品目軽減税率を導入すれば年率換算で5兆円弱の可処分所得を増やすことができる。2~5月で3兆8000億円の消費減少は年率換算では1・3兆円程度相当なので十分カバーできる」と語る。

制度導入は「今ある制度の枠内なので、法改正も簡明だ。トイレットペーパーの買い占めなど、デマに伴う不合理な購買が収まった後に政策を発動すべきだが、国会開会中の5月に改正案を通して、キャッシュレス決済によるポイント還元事業が切れる6月30日からのスタートもありうる」と指摘する。

日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は2日、「適切な金融市場調節や資産買い入れの実施を通じて、潤沢な資金供給と金融市場の安定確保に努めていく」とする緊急談話を出した。

黒田日銀総裁

株式市場は好反応だったが、前出の田中氏は「談話は国民向けではなく、短期金融市場でやり取りする銀行や証券など狭い市場向けだ。本来は臨時の金融政策決定会合を開き、早急に対応を決めるべきだ」と冷ややかだ。

高橋氏も「談話はさほど強い意味はない。できることも限られるだろう」とした上で、「この際、『マイナス金利緊急融資制度』を作るほうが、より効果的だ」と提言する。

日銀は14年から短期金利の目標をマイナス0・1%とする政策を導入している。

マイナス金利下で政府が国債を発行して資金調達する際、金融機関が額面価格と利払い比の合計よりも高い額で入札するケースが多く、浮いた分が国の“儲け”になっている。

高橋氏は「政府はマイナス金利で資金調達可能という利点を生かして、政府系金融機関を通じてマイナス金利で企業に融資することが可能だ。財政投融資の仕組みを生かせば、国に損はないので法改正がなくても導入できる」と解説する。

マイナス金利融資となると、利息を払うどころか、借金すればするだけ儲かるという前代未聞の状態となる。企業としてはいくらでも借りたいところだが、そんなうまい話があるのか。

「民間銀行は当然、民業圧迫だと反対するだろうし、財務省もやりたがらないはずだ。だが、新型コロナウイルスによる経済への打撃は深刻で、現状は非常時といえ、国の儲けを民間に還元しても問題はないはずだ。融資に上限を設けたり、ある程度業種を絞ることで、国民の理解を得られるのではないか」と高橋氏。

異次元の金融緩和を軸としたアベノミクスから約7年。新たな異次元政策が必要なときだ。

【私の論評】コロナ対策で安倍総理がフリーハンドで経済対策に打ち込める状況が整いつつある(゚д゚)!

安倍晋三首相は1月28日午前、衆院予算委員会で、玄葉光一郎委員(立国社)の質問に答えて、新型コロナウイルスの内外での感染拡大による日本経済への影響について、予備費もあり、直ちに予算が不足することはないとの認識を示し、事態の推移を注視する考えを示した。その上で、日本経済に大きな下振れリスクが生じないよう、「必要なら思い切った対策をしていきたい」と語りました。

まさに、今は危急存亡の時です。すぐにでも、できる経済対策を実行、さらに時間のかかるものもあわせて、2重、3重の構えで、できることは全部実行していただきたいものです。もしそれで景気が加熱したとしても、どうにでもできます。まずは、加熱させることが重要です。

安倍晋三首相は2月29日の夕方、緊急の記者会見を開き、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた政府の取り組みなどを説明しました。



2月27日夕に、全国の小中高校に対して3月2日から春休みまで臨時休校するよう要請したことについて、
何よりも子供たちの健康、安全を第一に、多くの子供たちや教職員が日常的に長時間集まる、そして、同じ空間を共にすることによる感染リスクに備えなければならない。
とし、国民に理解を求めました。

この29日の会見で注目すべきは、「新型コロナ対策」を理由に、「何でもあり」の景気対策に道を開いたことです。

学校の一斉休校に伴って保護者が休職した場合の所得減に、「新しい助成金制度を創設」し、
正規・非正規を問わず、しっかりと手当てしてまいります。
と明言しています。また、
業種に限ることなく雇用調整助成金を活用し、特例的に1月まで遡って支援を実施します」
とも述べました。

さらに、中小・小規模事業者の強力な資金繰り支援なども行うとしました。政府が個人や企業に直接、所得補填するのは政策的には「禁じ手」で、平時ならば「ばら蒔き」との批判を受けかねないです。

今後、制度や法律を作る段階で、どこまでを新型コロナによる影響とするかなど、難題が出てくるでしょうが、それも「非常時」ということで、許容されるのでしょうか。

実のところ、新型コロナ対策を「理由」にできることは、深刻な景気減速に直面しつつあった安倍内閣にとっては、救いの船とも言えるかもしれません。

2019年10-12月期の実質GDP(国内総生産)の成長率は、年率換算でマイナス6.3%と大幅なマイナス成長になりました。前の消費増税直後である2014年4-6月期はマイナス7.1%、東日本大震災の影響が出た2011年1-3月期はマイナス6.9%だったので、これに次ぐ激震に見舞われたことになります。


もちろんこの段階では新型コロナの影響はあまり出ていません。2019年10月からの消費増税に伴う家計消費支出の大幅な減少が響いたのです。

そうでなくても弱い国内消費が、消費増税によって一気に悪化した格好になったのです。

そこに、さらに新型コロナによる経済停滞が加われば、国内消費は「底が抜ける」のは明らかです。消費を下支えする「唯一の期待」だったインバウンド消費が激減することは火を見るよりも明らかです。

たとえば、日本百貨店協会が発表した1月の全国百貨店売上高は、前年同月比3.1%の減少となりましたが、それでも春節による中国人訪日旅行客の増加で、免税売上高は20.9%も増加したのです。1月の全体の売上高は4703億円で、そのうち免税売上高が316億円なので、6.7%を占めたことになります。もちろん免税対象品以外も買われているので、インバウンド消費の効果は大きいです。

逆に言えば、免税売上高が2割も増える中で、全体は3.1%も減ったわけで、昨年10月の増税から4カ月たってもいかに国内消費が弱いかということが分かります。

また、春節期間(1月24日〜30日)の免税売上高は2ケタのマイナスだった百貨店が目立ったと報道されましたが、それでも1月全体のインバウンド依存は大きかったわけです。何しろ、1月の中国からの訪日旅行客は92万4800人と、前年同月に比べて22.6%も増えています。

ちなみに、春節後の2月1日まで、日本政府が武漢を含む湖北省などからの旅行者受け入れを停止せず、その後も中国からの旅行者を規制していないことにも批判が集中しています。

しかし、仮に春節前に中国からの旅行客をブロックしていたら、消費は目も当てられない悪化ぶりになっていたことは容易に想像が付きます。

なお、昨年は2月に春節があったので、対前年同月比では2月のインバウンド消費が落ち込むのはもちろん、これに新型コロナ問題が加わったことで激減することになりました。百貨店大手4社が3月2日に発表した2月の売上高速報は、大丸松坂屋百貨店が21.8%減、三越伊勢丹が15.3%減など、軒並み2ケタのマイナスになりました。

また、様々な行事が中止になっている3月は、訪日客が激減していることもあってさらに消費が落ち込む懸念が強いです。

インバウンド消費で最も影響が大きいのは、4月です。ここ数年、中国などアジア各国の人たちの間で、日本の桜を見るツアーが人気を博してきました。4月の訪日客は、実は春節の月よりも多いです。

たとえば2019年の場合、春節の2月は260万人だったが、4月は292万人。多くの国が夏休みの7月(2019年は299万人)に次いで、4月がインバウンドの稼ぎ時なのです。

現状では、4月の旅行計画を組むのは難しいでしょうし、今年の「桜の時期」は例年になく外国人観光客が少なくなるに違いないです。

2019年の訪日外国人旅行消費額は、観光庁の推計によると4兆8113億円。うち36.8%に当たる1兆7718億円が、中国からの旅行者です。まだ訪日客も増えてインバウンド効果もあった今年1月はともかく、2月以降の数値では、確実にインバウンド効果が減少しているはずです。

しかも、いまや訪日客減は中国からだけではなく世界傾向であるため、仮に全体の旅行消費が半減したとすると、2019年実績数値から単純計算すれば、2月からの3カ月間で6000億円の消費が消えることになります。

こうした消費の減少で中小企業の収入が激減し、資金繰りが悪化した場合、政府がそれを支援する、というのが今回の会見で安倍首相が示した方針です。これを融資で支援するのであれば通常の危機対応でもあるので、それほどの混乱はないかもしれないです。

しかし、収入の減少や雇用の確保に向けた人件費の負担を政府が行うことになれば、その財政負担は大きいです。それでも考えられる限りの支援を安倍首相は行うつもりに違いないです。そうして、それはこのブログで過去に主張してきたように可能です。

経済が猛烈な勢いで縮小しかねない時に政府が財政支出をするのは、伝統的な経済対策です。しかし、土木工事を中心とする公共事業では経済を底上げする力が弱くなってきていることは明らかです。政府の支出額以上に経済効果が大きくなる「乗数効果」、特に短期的な効果は下がっているのです。

経済全体のサービス化が進み、消費がGDPの55%近くを占める中で、土木や建築などの工事に従事する人の数も減り、全国的に消費を押し上げることが難しくなっているのです。

今回、「非常事態」ということで、消費産業や働く個人に直接、国の財政支援が行われる仕組みができれば、予想外に景気下支えの効果を引き出すことができるかもしれないです。

さらに新型コロナが終息した直後からの景気の立ち上げを力強くするためには、本格的な消費支援策を打ち出す必要が出てきます。

もっとも効果があるのは、「消費税の減税」でしょう。消費税だけではなく、所得税等他の税制の減税も充分に考えられます。そうなると、このブロクでも紹介してきたような、米国のトランプ減税のようなことも多いに考えられます。

このブログにも過去に掲載してきたような、減税などの一見「奇抜な案」は実現不可能とみられがちでしたが、「非常時」に乗じれば、安倍政権が実行に移すことも可能になるはずです。

平時であれば、財務省やその走狗達は、徒党を組んで、これらに大反対キャンペーンを展開し、財務省の官僚はご説明資料を持参して、マスコミ、財界、経済学者や民間エコノミストに日参して、緊縮の必要性をとき、増税を繰り返し、マスコミ、財界、エコノミストラがそれに追随しました。現状そのようなことをすれば、批判の的になるのは明らかです。

多くの国民、企業は、コロナ対策で実際に被った損失をなんとかしたいと思うはずで、それに対して財務省が国の借金がどうのこうの、国債は将来世代へのつけという嘘八百を並べ立てても、今回ばかりは共感は得られないでしょう。

まさに、安倍総理がフリーハンドで経済対策に打ち込める状況が整いつつあるのです。今後日本でも、様々な積極財政のあり方が模索されることになるかもしれません。そうして、日本でも機動的な財政政策が実行される契機となるかもしれません。

財務省とその走狗らで気をつけなければならないのは、コロナ対策で景気がコロナ直前の水準に戻った時です。緊縮脳の彼らは、もう戻ったから対策はやめるべきと主張するでしょう。そのとき、彼らの口車にのって経済対策をやめてしまうことです。

コロナ直前は決して良い状況ではなかったのですから、良い状況になるまで、経済対策を続けるべきなのです。

【関連記事】

2017年7月4日火曜日

都議選惨敗、安倍首相に残された道は「消費減税」しかない―【私の論評】子どもや孫の世代が途端の苦しみに塗れるようなことにしたくないなら?


田中秀臣(上武大ビジネス情報学部教授)

 東京都議選は都民ファーストの会の圧勝と、自民党の歴史的大敗北に終わった。公明党、共産党は選挙前の議席数から増やし、民進党も選挙前の議席が少ないとはいえ健闘した。自民党への逆風が猛烈だったぶん、批判の受け皿として都民ファーストが大きく勝った。

候補者の名前が並ぶボードを背に開票を待つ自民党の
下村博文都連会長=7月2日、東京・永田町の党本部
政治的には、都民ファーストの大勝よりも、自民党の惨敗の方が重要だと思う。国政への影響が避けられないからだ。いくつかその影響を考えることができる。あくまで予測の域をでないのだが、いまの政治状況を前提にすれば、年内の衆議院解散は無理だろう。2018年12月の任期満了に近くなるかもしれない。もっとも、1980年代から現在まで3年を超えての解散が多いので、それほど不思議ではない。ひょっとしたらこれはすでに織り込み済みかもしれない。ここまでの大敗北はさすがに自民党も予測はしていなかったろうが。

 国政に与える影響で興味の焦点は、安倍晋三政権の持続可能性についてである。あくまで都議選でしかないことが注意すべきところだが、今後いままで以上にマスコミの安倍批判が加速することは間違いない。都議選の有権者が東京都民だけにもかかわらず、それを世論と等値して、国民から不信任を食らったと煽(あお)るかもしれない。

 もちろん煽らなくても、今回の都議選大敗により、世論調査で内閣支持率がさらに低下し、自民党の支持率も急減する可能性はある。ただその場合、国政には都議選で受け皿となった都民ファーストがないし、また野党も受け皿にはなれない。つまり支持率の低下はほぼ無党派層の増加に吸収される可能性が大きい。この現象がみられるとすれば、都議選の大敗北は、安倍政権への世論の逆風が全国的に吹いたままだということを意味するだろう。

 この潜在的な逆風が、安倍政権をレームダック(死に体)化するだろうか。ここでのレームダック化は、安倍首相が現状のアベノミクスなど基本政策を実施することが難しくなる状況、あるいは転換を迫られる状況としたい。当面はその可能性は低いと思われる。

 ただし、党内の政治闘争は以前よりも格段に顕在化するだろう。そのキーワードは、やはり消費税を含めた「増税主義」である。2017年度の政府の基本的な経済政策の見立てを描いた「骨太の方針」には、19年10月に予定されている消費増税の記述が姿を消した。また20年度のプライマリーバランス黒字化の目標もトーンが下がったとの識者たちの評価もある。

 おそらくそのような「評価」をうけてのことだろう。石破茂前地方創生担当相は、消費税を必ず上げることが国債の価値を安定化させていること、またプライマリーバランスの20年度の黒字化目標を捨てることも「変えたら終わりだ」とマスコミのインタビューに答えている。今回の都議選大敗に際しても、石破氏は即時に事実上の政権批判を展開していて、党内野党たる意欲は十分のようである。

日本記者クラブの改憲で「こども保険」の構想について説明する小泉進次郎議員=6月1日
写真はブログ管理人挿入 以下同じ
また財務省OBの野田毅前党税制調査会長を代表発起人とし、財政再建という名の「増税主義者の牙城」といえる勉強会もすでに発足している。またその他にも反リフレ政策と増税主義を支持する有力政治家は多く、小泉進次郎氏、石原伸晃経済再生相ら数えればきりがないくらいである。また金融緩和政策への理解はまったく不透明だが(たぶんなさそうだが)、消費増税に反対し、公共事業推進を唱える自民党内の勉強会も発足している。

 これらの動きが今後ますます勢いを増すのではないだろうか。もっとも安倍政権への世論の批判は、筆者からみれば実体がないのだが、森友学園や加計学園問題、続出した議員不祥事などいくつかに対してである。そもそもアベノミクスに対して世論が否定的な評価を与えたわけではない。それでも自民党も野党も含めて、アベノミクスに代わる経済政策はほぼすべて増税主義か、反リフレ政策(金融緩和政策の否定)か、その両方である。

 もちろん世論が、アベノミクスの成果を評価しても、それを脇において安倍政権にノーをつきつける可能性はある。アベノミクスの中核は、リフレ政策(大胆な金融緩和政策)である。現在の政治状況では、いまも書いたが安倍政権が終わればリフレ政策もほぼ終焉(しゅうえん)を迎える。日本銀行の政策は、政策決定会合での多数決によって決まる仕組みだ。日銀にはリフレ政策を熱心に支持する政策委員たちがいるにはいるが過半数ではない。政府のスタンスが劇的に変化すると、それに応じていままでの前言を撤回して真逆の政策スタンスを採用する可能性はある。

 そもそも、安倍首相と同じリフレ政策の支持者は、菅義偉官房長官はじめ、自民党内にはわずかしかいない。次の日銀の正副総裁人事が来年の3月に行われるはずだが、そのときに最低1人のリフレ政策支持者、できれば2人を任命しないと、リフレ政策すなわちアベノミクスの維持可能性に赤信号が点灯するだろう。このリフレ政策を支持する人事を行えるのは、安倍首相しかいないのである。それが安倍政権の終わりがリフレ政策のほぼ終わりを意味するということだ。

 もちろん日銀人事だけの問題ではない。仮に日銀人事をリフレ政策寄りにできたとしても、政府が日銀と協調した財政政策のスタンスをとらないと意味はない。デフレを完全に脱却するまでは、緊縮政策(14年の消費増税と同様のインパクト)は絶対に避ける必要がある。デフレ脱却には、金融政策と財政政策の協調、両輪が必要なのだ。

 さて、安倍首相もこのまま党内闘争に巻き込まれ、守勢に立たされるのだろうか。それとも攻勢に出るのだろうか。そのきっかけは大胆な内閣改造や、より強化された経済政策を行うことにあるだろう。後者は18年夏頃までのインフレ目標の達成や、教育・社会保障の充実などが挙げられるが、端的には減税が考えられる。何より国民にとって目に見える成果をもたらす政策パッケージが必要だ。それこそ筆者がたびたび指摘しているように消費減税がもっともわかりやすい。

 実際に、消費増税が行われた14年以降、政府が実施してきた中で、消費増税の先送りや毎年の最低賃金引き上げ、そして昨年度末の補正予算ぐらいが「意欲的」な政策姿勢だったという厳しい評価もできる。2%のインフレ目標の早期実現を強く日銀に要請することはいつでもできたはずだ。ある意味で、雇用の改善が安倍首相の経済政策スタンスの慢心をもたらしている、ともいえる。

 いまも書いたように、さらなるアベノミクスの拡大には実現の余地はある。ただ、それを行うだけの政治力が安倍首相にまだ残っているだろうか。そこが最大の注目点だろう。

【私の論評】子どもや孫の世代が途端の苦しみに塗れるようなことにしたくないなら?

昨日のこのブログの記事では、都議選敗退で国政に影響はなく、首相憲法改正まっしぐらに突き進み、長期政権になるであろうことを掲載しました。これは、かなり楽観的なシナリオです。

しかし、一方で、ブロク冒頭の田中秀臣氏の記事のように、悲観的な側面もあるわけです。この悲観的な側面が現実となれば、安倍政権は悲願である憲法改正を何とか成就させ、その後は政権が崩壊、金融緩和から金融引締めに転じ、雇用状況の改善も元通りになり、増税延期も中止され、それこそこのブログに一昨日掲載したように、マスコミの一部と官僚支配が作る日本最期の厳しい時代がくるという最悪のシナリオも考えられます。

こうなると、日本は数十年後には先進国から、発展途上国におちるということも十分考えられます。近代以降、先進国から発展途上国になった国はアルゼンチン一国のみです。その逆に発展途上国から先進国になった国は日本だけです。例外は一つもありません。中国や韓国も先進国にはなりきれていません。日本もアルゼンチンのようになる可能性も十分あります。

日本人にもあの哀愁の帯びたアルゼンチンタンゴを踊る日がやってくるのか?
昨日のブログは以下のように締めくくっています。
もし民進党が大きな力を持てば、当然のことながら、自民党内にもこれに脅威を感じて、安倍おろしなどの風も吹きかねませんが、この状況だと、少なくとも自民党内の安倍政権反対派がさほど大きな力を持つということは考えにくいです。 
さらに、昨日にも述べたように、小池百合子氏は、積極財政にはあまり関心がないので、やはり小池氏を中心とする勢力も国政にはあまり大きな影響を及ぼすには至らないこととが予想できます。 
そうなると、安倍政権が初心にもどり、さらなる量的金融緩和を実施したり、大規模な積極財政に踏み切れば、経済が安定し、国民の支持も増え、憲法改正はかなりやりやすくなると考えられるとともに、安倍政権が長期政権になる可能性も開けてくることになります。
確かに、安倍政権が初心にもどり、さらなる量的緩和を実施したり、大規模な積極財政に踏み切れば、経済は安定するのは必定です。そうなれば、憲法改正はかなりやりやすくなり、安倍政権が長期政権になる可能性も開けてきます。

しかし、積極財政とはいっても、過去のように追加補正予算数兆というのでは、国民も納得しないでしょう。少なくとも10兆円以上の補正予算とし、さらに8%増税で失敗したのは明らかですから、田中秀臣氏が主張するように、これを5%に戻すことができれば、無党派層の多くも安倍政権を支持することになり、民進党をはじめとする野党が支持率をあげることができない現状では、安倍政権は安泰です。

さて、5%減税については、このブログでも何度か掲載したことがあります。その最新のもののリンクを以下に掲載します。
なぜ日本の「実質GDP成長率」は韓国以下のままなのか?―【私の論評】緊縮会計をやめて消費税も5%に戻せ(゚д゚)!
この記事の元記事である、安達誠司が述べるところによれば、日本の実質GDP成長率が韓国以下のままなのは、詳細はこの記事をごらいただくものとして、一言でいえば、以下の背景によるものです。

多くの国民が、「2017年からの消費税率引き上げはなくなったが、いずれかの時点(この場合、2019年10月)で消費税率の引き上げは実現し、場合によっては、それだけでは終わらず、将来的にはさらなる増税も実施されるに違いない」ことを想定して、「節約志向」を変えなかったからです。そして、この流れは現在も継続中ということです。

上の消費性向の低下の推移のグラフをみると、特に加速度的に低下が進行したのは2016年半ば以降であることがわかり、この推論を裏付けているようにみえます。

そうして、【私の論評】において、私は、この多くの国民のマインドを変えるには、消費税の5%への減税が必要であることを主張しました。

私としてとしては、都議会選挙は別にして、経済の現状を考えた場合、多くの国民のマインドを変えるためには、このくらいドラスティックなことをする必要があるように思えたのです。

しかし、都議選において歴史的な大敗を喫した現在では、なおのこと5%減税をすべきと言う結論になります。

一方金融緩和の現状についても、以前このブログに掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
「ポスト安倍」も問題だらけだ! 財務省や日銀の言い分信じて財政や雇用理論を間違える人―【私の論評】今のままでは再びデフレスパイラルの無間地獄にまっしぐら(゚д゚)!
過去の日本の失業率をみると(97以降はデフレ下にあため参考にはならない)、構造的失業率は
2%台半ばくらいであると推定できる。実際過去には失業率が3%が超えると問題であるとされた

詳細は、この記事をご覧いただくものとしして、現在の金融政策の状況を一言で述べると以下のような状況です。
「賃上げが進まない理由は単に構造失業率を、日銀が本当は2%台半ばであるものを3%台半ばであると間違っただけ」、日銀からさらに量的金融緩和をすれば、失業率は2%半ばにまでさらに下がるはずなのに、日銀は量的金融緩和をしないので、失業率が高含みのまま推移しているので、人手不足でも賃金があまりあがらないという状況が続いているのです。
誰にでもわかるように、賃金を上げるためには、現在のようにマイナス金利による質的金融緩和だけではなく、さらなる量的緩和が必要なのです。物価目標2%を未だに達成できないのも、さらなる量的緩和を実行しないからであるのは、明らかです。

以上のことから、都議選で大敗したしないは別にして、やはり現在の安倍政権の喫緊の課題は、消費税を5%に戻すこと、2%物価目標を達成するためにも、さらなる量的金融緩和を行うことです。

そうして、これを実行するだけの、政治力が安倍首相にまだ残っているかどうかという話になりますが、安倍総理一人に頑張っていただく以外に方法ないのでしょうか。

私は、あると思います。

日本では昔から集票力のある圧力団体が自分たちの利益のためにロビー活動しています。選挙のときにも自前で用意した組織内議員を送り込んでいます。つまり圧力団体の発言は政治家や政党も無視できない影響力を持っています。これは強固な組織や票をもっている圧力団体だからこそできることなのです。

また以前にデモも活発に行われましたが、これはたとえば「参加している人と一緒に行動する連帯感」「人前で行動を起こすことの開放感」「目立つことをしていることの高揚感」などといったデモに参加している人たちの内面を大きく変える事柄であっても、対外的なこと(政治や社会など)を変える力にはなりませんでした。

私は「必ず選挙に行って投票しなければならない」とか、「困っている人はみんなロビイングすべき」といったことはまったく言うつもりはありません。

しかし、「選挙で投票する」、「選挙に立候補する」ことを圧力団体が行えば、当然のことながら「圧力団体」が望む方向へと政治は動いていきます。

もちろん「選挙に立候補する」ことはハードルが高いかもしれません。では、「ロビイング」のほうはどうでしょうか?

「ロビイング」のことについては知らない人たちがたくさんいます。これでは「ロビイング」を既にやっている人たちが望む方向へと政治は動いてしまいます。

「参加する/参加しない」を選択するのは個々人の自由ですが、「知っている/知らない」で損得をしてしまうことは不公平だと思います。私はこれから「ロビイング」のことをたくさんの人たちに知ってもらい、そのうえで「ロビイングする/ロビイングしない」を選択できる社会に変えていきたいと考えています。

そして『誰でもできるロビイング入門 社会を変える技術』(光文社新書)はロビイングが誰でもできるものだと主張する、いわばロビイングのマニュアル書です。私は、この書籍を参考にして、ロビイングやってみたいと思っています。皆さんも、是非参考にしてみて下さい。

とにかく、たとえ憲法改正ができたにしても、日本が再びデフレ・スパイラルのどん底に沈み、マスコミの一部と官僚支配が作る日本最期の厳しい時代が来て、私達の子どもや孫の世代が塗炭の苦しみに塗れることだけは避けたいものです。

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