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2008年10月13日月曜日

石鹸原料を食用油に、幼稚園でリンパ腺異常の集団発症=中国浙江省―現代中国的利己主義の結果がこれか?


この黄色い油を摂取した中国の幼稚園児、リンパ線異常を集団発症

石鹸原料を食用油に、幼稚園でリンパ腺異常の集団発症=中国浙江省

  【大紀元日本10月14日】中国浙江省慈渓市滸山鎮の私立・体芸幼稚園で、園児過の半数を占める200人以上が、リンパ腺の数値は正常値より遥かに高く、 腸のリンパ腺が腫れているという同じ症状が診断された。その後の検査により、同幼稚園の昼食の調理に使われているパーム油は融点40度のもので、石鹸製造 の原料であることが判明した。

 ある親の証言によると、たまたま調理場に入った親がドロドロで半分固まっている調理用油を発見した。また、調理場は非常に汚く、ゴキブリ、ハエが這い 回っていた。怒った親たちはわが子がこれまでに頻繁に腹痛したり、下痢したりしているのは偶然ではないと警戒して、こどもを病院に連れて診査してもらっ た。B超音波検査の結果、園児の過半数を占める200人以上が腸のリンパ腺が腫れていると診断された。

 10月7、8日の二日間にわたり、数百人の親は幼稚園と市役所前に集まり、問題の調査・解決を求めた。地元メディアの記者が現場を取材したが、帰り道で 正体不明のグループに尾行され、撮影映像が強制的に消された。地元メディアはその事件を一切報道しておらず、ネットの書き込みもほとんど消されている。

 問題の解決を求め続けている親たちに対し、地元政府機関は責任を擦り付けて、誰一人対応に出てこなかった。8日夜になって、幹部の一人が親の代表数人と面会し、問題の解決を口頭で約束した。


問題の幼稚園


 その後、地元政府の衛生・保健部門が疑惑の油を検査した結果、品質に問題がないとの結果を出していたが、その後、「浙江省糧油食品検察中心」の検査により、それは融点40度のパーム油であり、石鹸製造の原料にしか使われないものであるのが判明した。

  10月11日、行政は同幼稚園に対し、3万元(約50万円)の罰金の処分を下した。12日夜、幼稚園が閉鎖された。

 取材を受けたある親は、「一番の心配は、わが子の健康にどういう危害が生じるかだ」と語った。

 
(記者・古清児、翻訳編集・叶子)


現代中国的利己主義の結果がこれか?
パーム油は確かに食用のものもありますが、石鹸の原料にもなっています。ただし、パーム油を精製する際に、石鹸の原料としたものは、あくまで食用にしてはいけないものと思います。石鹸用はあくまで、石鹸をつくる以外に使用してはいけないものなのでしょうが、この例では、おそらく原材料費として石鹸用が安かったので使われてしまったということだと思います。

しかし、こうした食品に関するトラブルが中国では相次いで起こっています。日本でも汚染米などのことが話題になりました。こうしたトラブルが発生するのは、やはり経済至上主義のなせる業だと思います。

中国ではつい最近改革・開放30周年が祝われ、中国の発展が喧伝されていました。中国発展のきっかけを築いた「一部の人、一部の地域が先に豊かになれ」という鄧小平の「先富論」は有名ですが、これは、「一部の人、一部の地域が先に豊かになることによって、最終的に共に豊かになる」ことを目指す「共同富裕論」の一部でした。しかし、実際には結局は個人も政府レベルでも、個人主義的な経済優先的活動が主体になってきたのは否めないと思います。

自分が儲かれば他人などどうなってもかまわない、大きく富める者になりさえすれば勝ちだなどの考え方が主流になったのだと思います。こうした考え方から、大規模なものから、この記事のように小規模なものまで、現代中国では多く散見されます。個人レベルの経済のみ優先する考え方、生き方、またそれを助長する政府という構図になるのでしょうか。こうした風潮を「現代中国的利己主義」とでも名づけます。

先日のアメリカの金融危機関して、アメリカの「誤った個人主義」、それを助長する金融システムに関して掲載しました。これは、借金をして自分が楽をして、収入以上の豪奢な生活をできれば、それでいいとする誤った個人主義です。そうして「ミニマム・ペイメント」や「リファイナンス」などでこれを助長する金融システムによって、アメリカ金融危機は起こるべくして起こりました。

アメリカの「誤った個人主義」と「現代中国的利己主義」とは一見違うように見えますが、根は全く同じことです。出てくる形や、方向性は違っても、根底には「自分のみを大事にする利己主義」があります。

アメリカの「誤った個人主義」に関しては、先のブログの中で、ドラッカー氏などの考えを引用して、アメリカは、奥行きの深い国で、いわゆるアメリカ知識階層の「良心」ともいうべき考え方が芽吹いており、あらゆる組織の中でのコミュニケーションや、特に共同体の大儀を重んずるべきだという主張があることを掲載しました。

以下にその一部を引用します。

「ドラッカーの思想を受け継ぐ「ピーター・F・ドラッカー財団」では、1999年に「未来社会への変革」という書籍を出版しています。このブログの中でも何回か紹介してきたと思います。この書籍にはいろいろ書かれてありますが、特に印象に残ったのは、「西洋型個人主義には、限界がある。共同体の大儀をつくりだし、共同体の大儀のために生きるべきだ。個人だけの喜びでは、その喜びには限界がある。共同体の喜びはさらに大きい。世の中には、個人をはるかに超えたものがあるのだ」という内容です。

この考え何か、一昔前の日本のようではあませんか?日本から共同体というものが姿をほとんど消してから久しいです。日本の場合、特に若い人々になるべく他の人に関わりあいたくないという考えや行動が顕著になりつつりあります。しかし、人に関心を持つ、社会に関心を持つ、社会を構成している共同体に関心を持つことなしにまともな生活は営めません。人は結局自分などと言っていては、まともな社会が構築できず、実体経済にも影響が及びます。それは、個人にはね返ってきます。いや、もうすでに「格差社会」という形ではね返ってきているのかもしれません。」

アメリカには、こうした考え方もあり、いずれ「誤った個人主義」とそれを助長する「金融システム」は、是正されまた、力を盛り返してくると思います。

中国においては、もともとは「西洋型個人主義」と対極にある東洋思想の国でした。しかし、現代中国特に共産中国になってからは変貌しました。共産主義の導入に伴い「西洋型個人主義」が広く受け入れられ、さらに「先富論」などの考え方も「西洋型個人主義」の悪い面を助長して今日の結果を招いているのだと思います。そうして「現代中国的利己主義」を形成する至っているのだと思います。現代中国人の多くに見られる暑苦しささえ感じさせる、全く反省しないとか、利己的な態度は、このへんから来ているのだと思います。

この「現代中国的利己主義」が、改善されて、経済ばかりでなく、社会にも目を向くようにならなければ、さらに社会不安が助長され、社会が崩壊、いやすでにかなり崩壊しています。いきつく先は中国共産党一党独裁体制の崩壊、現代中国の分裂崩壊ということになると思います。

いかに、関連記事を掲載します。反転文字列をクリックしていただければ、当該記事に飛ぶことができます。

■中国産牛乳を試飲した英国閣僚、就任当日に腎臓結石で入院-中国毒入り食品で自滅の前兆か?
私自身は、この牛乳の試飲と、英国閣僚の腎臓結石はおそらく、因果関係は薄いと思います。おそらく、この人は結石になりやすい体質で、たまたま 時期が重なっただけだと思います。ただし、このことが大きな話題になるのは、やはり中国の食品安全に対する信頼のなさを物語るものだと思います。ごく普通 の食品安全管理をしている国の話なら、ニュースバリューはゼロだったでしょう。いずれにせよ、中国の官僚の能力は驚くほど低いですから、中国政府はこれに 対する有効な対策をうつことはできません。他にも星の数ほど問題があります。イデオロギーや政治体制には関係なく最も重要視しなければならない、食品関連 の管理能力不足は、これを象徴するものです。こうした管理能力不足のいきつく先は、中国共産党一党独裁体制の崩壊であり、これは現代中国の分裂崩壊を意味 します。

■現在の金融危機は2003年当時からすでに予測されていた!!―真の原因は誤った個人主義であり、いまこそ社会変革が必要だ!
こんにちは。今日の金融危機は、2003年あたりからすでに予測されていました。私のブログでは2003年のNHKスペシャル「個人破産―アメリカ経済が おかしい―」の動画を掲載しました。この動画をご覧になると、今日の金融危機すでに十分懸念されていたことが分かります。今日、その懸念はアメリカ金融機 関の崩壊という形で現実のものとなりました。この動画では、消費者に無理に消費を強いることにより今日の事態を招いたことがはっきりと示されています。現 在、ITバブル崩壊、株価低迷、消費者の旺盛な消費もなくなり、次の時代に何をすれば良いかが見えない時代になっています。しかし、私は、今こそ真剣に社 会変革に取り組む時期に来ていると思います。これが、アメリカの実体経済をも良くする唯一の道だと思っています。詳細は是非私のブログをご覧になってくだ さい。

■ベルリンオリンピックの後にナチス第三帝国は滅亡-北京オリンピックは、共産中国の壮大なレクイエムの序曲か?
こ んにちは。北京オリンピック閉会しましたね。しかし、中国ではさまざまな問題があるのに、結局放置された状態にあります。私は、今後なんらかの改善がな い限り、共産中国は10年後には崩壊していると思います。私のブログでは、ベルリン・オリンピックと北京オリンピックの比較など行ってみました。ベルリ ン・オリンピックは、終生「美」を追求し続けたレニ・リーフェンシュタールの演出だっので同じ国威発揚とはいいながらも「美」を体現していたと思います。 そういう意味からすると、北京オリンピックは醜悪であったとさえ言わざるをえません。詳細は是非私のブログをご覧になってください。

■中国の4月~6月期は65%増益-華やかな五輪の裏でインドの下請けになる道をひたすら走る中国?
北 京オリンピック、開催しましたね。マスゲームなどすごい気迫でしたね。しかし、この華やかな五輪の裏で、中国は現在未曾有の経済的危機にあ ります。ご存知のようにそのほかにも問題が山積しています。私は、このまま中国が現在の経済や社会を温存し、改革を推進しなければ、いずれインドの下請け の地位に甘んずる時代がやってくると思います。この記事には、掲載していませんが、最近ある方から聞いたところでは、中国のレノボのパソコンのデザインは日本でやっているそうで、大陸中国ではあくまで組み立てだけだそうです。この話一つをとっても中国の製造業の底の浅さがわかります。

■有毒粉ミルク事件、浮上する報道規制問題―情報開示ができない中国は崩壊必至!!
中 国では、今回の有毒粉ミルク事件に関しても報道規制をしていました。報道規制などせずに、情報開示をして、真剣にこの問題にとりくんでいれ ば、たこ焼きにまで混入するなど、これほどメラミン禍が広がることはなかったと思います。国民や他国民の命や健康にも関わる重大事の報道に対して規制をか けるとは由々しき事態です。安全に関わる情報まで開示しない国には、将来はありません。今後、中国のこの体質は変わらないでしょう。行き着く先は、中国共 産党一党独裁の崩壊です。

■中国工業製品よりメラミン検出、英大手製菓企業自主回収―揺らぐ中国の「世界の工場」
こ んにちは。今回のメラミン禍によって、中国の「世界の工場」としての立場は大きく揺らいだと思います。中国は一方では宇宙開発や、オリンピックの開催、 先進国並の軍事費を計上するなどのことを行いながら、片方では発展途上国並のことするというアンバランスを解消しない限り、将来はないと思います。

■中国製靴大量押収、使用禁止の発がん性物質検出―中国の有害商製品は構造的なもの!
つ い先日メラニン問題が発覚したばかりなのに、今度はイタリアで靴から発がん性物質が検出されたそうです。こうなると、もう道徳とか倫理の問 題ではなく、中国でこうした問題が発生するのは、構造的なものであると考えざるを得ません。構造的なものであれば、改革すれば良いのでしょうが、そうした ことにも中国政府は取り組まずに、宇宙開発、万博の開催、世界トップレベルの軍事費の計上などにうつつを抜かして、真剣に取り組もうという気配が見えませ ん。今後この状況が継続されるなら、根本的な荒療治が必要です。そうです、中国を分裂崩壊させて、新たな国をつくり、ゼロベースで国をつくり直すことで す。一番良いのは、人民が革命を起して現共産中国政府を倒して新たな国家づくりを始めることだと思います。そう思うのは、私だけでしょうか?

■中国、有人宇宙船「神舟七号」打ち上げに成功、初の船外活動も―旧ソ連のミールを彷彿させる大快挙により中国はまた一歩崩壊に近づいたか?
こんにちは。中国「神舟七号」打ち上げに成功し、船外活動にも成功しました。大快挙だったと思います。もし本当だとすれば!!しかし、いずれにせよ、一方 で国内では中国人民の不満のマグマは頂点に達し、いつどこで暴動が起こってもおかしくない状況です。この状況旧ソ連が宇宙ステーションのミールの建造に成 功したころと良く似ています。このままでは、中国は旧ソ連が崩壊したように、今後10年以内に崩壊すると思います。

■[竹島問題]「日本が国際裁判に負けて悔しがる」寸劇も・・・「日本が根拠もなく日本領というのは理解不能」と韓国の子供ら―地図は語る:中国の国家戦略では朝鮮半島は中国の領土、自治区にもなれない?
領 土問題では、中国にもオリンピックの日本海の地図表記で馬鹿にされた韓国。もうやけのやんぱちで、子供も利用して、世論をもりあげようとい う算段なのでしょうが、無理ですね。私のブログでも、この問題をとりあげました。今後日本の領土を守るためには、中国と韓国を適度に使い分けて手玉にとる 必要があると思います。この記事の中の中国の長期国家戦略をあらわす地図を見て多くの人は驚愕すると思います。

そのほか過去に大絶賛をいただきました、中国分裂シリーズのURLを掲載します。こちらもご覧になっていないかたは、是非ご覧ください。
■中国分裂の筋書き-(その10)パクスマリーナが拓く世界の平和と大繁栄
■中国分裂の筋書き-(その9)日本の対応は?
■中国分裂の筋書き-(その8)迫られる中国の選択
■中国分裂の筋書き-(その7)忘れてはいけない中国の不良債権
■中国分裂の筋書き-(その6)現代中国の混乱ぶりを現す動画の数々
■中国分裂の筋書き-(その5)他の人達はどう思っているのか?
■中国分裂の筋書き-(その4)毛沢東を統合の象徴にすることができない中国中央政府の苦悩
■中国分裂の筋書き-(その3)中国バブルの真実
■中国分裂の筋書-(その2)革命でもなければ現代中国は変わらない
■中国分裂の筋書-(その1)繰り返される歴史


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