2008年8月26日火曜日

「バ-リンホー(80後)」中心に20代、30代はネット恋愛に理解-80後世代は中国市場拡大の起爆剤になるか?

「80後」中心に20代、30代はネット恋愛に理解

8月25日9時10分配信 サーチナ・中国情報局

2000年を過ぎた頃から、中国でもインターネットの普及が進み、人々の生活スタイル、さらに恋愛スタイルまでもが徐々に変化し始めた。インターネット上の、バーチャルの恋愛というものも当然のことながら登場しており、一部では話題になっている。

2000年を過ぎた頃から、中国でもインターネットの普及が進み、人々の生活スタイル、さらに恋愛スタイルまでもが徐々に変化し始めた。インターネット上の、バーチャルの恋愛というものも当然のことながら登場しており、一部では話題になっている。現代中国人はインターネット恋愛に関してどのような姿勢を持っているのだろうか。

上海サーチナ(サーチナ総合研究所)が出版した『中国消費者の生活実態2008-2009』の結果を見ると、モニターの69%がインターネット恋愛に対して「理解できる」と回答しており、中国人の思想観念が開放されてきていることがわかった。また年齢別で見ると、中国の経済成長の新興勢力ともいえる「80後」を中心とした20-39歳の理解度が最も高かった。(編集担当:加藤夕佳)

【調査概要】
1.調査企画:サーチナ、上海サーチナ
2.調査方法:上海サーチナ「新秦調査」上のインターネット・アンケート画面での回答
3.調査地域:中国全土
4.対象性別:男性1000人、女性1000人
5.回答者数:2000人
6.データ元:『中国消費者の生活実態2008-2009』上海サーチナ(サーチナ総合研究所)

80後世代は中国市場拡大の起爆剤になるか?
さて中国で、中国ではインターネットも相当普及していますから、中国版「電車男」があつてもおかしくはないくらいに名手いると思います。昔インターネットが普及していなかった頃でさえ、私の大学の先輩は、パソコン通信で女の子と知り合ってお付き合いをし最終的には結婚しました。

だから、「電車男」の映画を見ていると、今の話とも思えず、なんとなく気恥ずかしい気がします。中国の若者も今その真っ最中なのでしょうか? 中国では特に都市部では一人っ子政策が行き届いて、男性も女性も一人っ子が多いと思います。そんな、わがままで自己主張の強い子たちが、インターネットで知り合って、今度は仮想空間ではなく、実際につきあいはじめるというのはどんな感じなのでしょうか?

それはさておき、私のブログでは、「中国分裂」などという物騒な話を何回も掲載しています。しかし、私はは、国家の分裂や滅亡、崩壊と、経済とはまったく別物だと思っています。

国が滅亡しようと、分裂しようと、崩壊しようと、そこには12億8,000万の人民が住んでいるわけです。今の中国政府が崩壊したとしても、この人民は、日々の糧を得て、生活していかなければなりません。国が滅びても、国の機能は必ず必要であり、それこそ、自力か、国連などの力で、とにかくどんな形であり臨時政府のようなものはすぐにできると思います。

そこには、人民の社会や、経済がすぐに成立します。そうして、いずれ人民の望む国が出来上がるものと思います。だから、中国の巨大な市場が政府の崩壊とともに雲散霧消するわけではありません。

むしろ、現政権が倒れて、たとえ国が分裂したとしても、民主化、政治と経済の分離化、法治国化された複数の国家が出来上がったほうが、経済活動は今よりも活発になると思います。特に、今の政権では政治と経済の分離化がなされていません。はっきりいって、現政権の幹部は、資本主義経済の本質をわかっていません。だから、もし国が崩壊しても、一時は停滞しても大きな市場は維持されるか、拡大します。これは、旧ソ連が崩壊してロシアになったときも同様でした。

中国では、年収100万円以上を超えた人口が1000万人に達しています。日本などに来る大富豪はまだまだ少数派です。だから、高級品など中国でそうおいそれと簡単に売れるとは限りませんが、きちんマーケティングして売り出せば、高級品でも売れると思います。

大連の資生堂の売り場、今のところはパイロット店舗のようではあるが・・・・

日本の資生堂などは、こうした市場を当て込んで、中国に進出して、マーケティングをしてターゲットを絞り込んで、しかも、ニーズに応える中国独自の化粧品を開発・販売しています。

「80後」世代は、化粧品を始め、中国で未だ大きな市場になっていない、化粧品、高級腕時計、高級乗用車、高級住宅の大きな市場を作り出す可能性が大です。ただ、私はかねてから主張しているように、「80後」世代は、中国全土で2億人もいます。これらの、人々を十把ひとからげに考えても、無理です。


やはり資生堂のように地道なマーケティングをしながら、特定の人々のニーズに応えていく姿勢が必要だと思います。


中国では上の写真のようにバッチリ化粧をしている人は、街中探してもいません。北京オリンピックで中国のコンパニオンは、皆さんパッチリ化粧していましたが、一歩オリンピック会場から出れば、そんな姿はみることができないと思います。バッチリどころか、スッピン。肌つるつるのスッピン小姐ばかりで健康的です。でも、化粧っ気がないので、華やかな感じがしないのが残念なところです。化粧品は、使わない主義なんでしょうか・・?というより、中国人の平均月収が1万5千円といわれていますし、化粧品に手は届かないというのが実態なのでしょうか。百貨店の化粧品売り場も、人はまばらです。

でも、これって逆に言えばチャンスだと思います。先に化粧品でブランドを構築しておけば、信頼されてずっと喜んで使えるブランドになるかもしれません。

それから、北京オリンピックの閉会式の時に、女性美人コンパニオンの人が手を前に組むときに、全部右手が上に統一されていたという方がいたので、気になってあちこち調べてみましたが、どうやら完全に統一はされていないようです。ただし、私自身は閉会式のときは見過ごししまったので、どなたかご存知の方がいらっしゃれば、教えていただきたいです。もし、これが本当なら、こんな些細なことも何かマーケティングに役立つかもしれません。

私のブログでは、過去にバーリンホー(80後)を三つに分類しています。まだまだ、粗い分類ですが、まったくないよりははるかにましです。この分類が、これから中国で事業を起こそうという人の参考になれば幸いだと思っています。下に過去記事のURLも掲載してあります。その中に三つの分類も含まれています。是非ご覧になってください。

以下にこのブログに掲載した中国関連の記事を提示します。反転文字をクリックすれば、当該記事に飛ぶことができます。私の説明不足から、以上の論考、以下の記事を読んでいないと理解できない部分もあるかもしれません。まだ、読んでいない方は是非ご覧になってください。


■北京オリンピック開催中にもう一つの中国で-金門島砲撃50年 文革発動の導火線に

■ベルリンオリンピックの後にナチス第三帝国は滅亡-北京オリンピックは、共産中国の壮大なレクイエムの序曲か?
■北京五輪体操選手の年齢詐称疑惑-ストリート・ビューも偽装か?
■景気 強まる「中国頼み」 日本最大の輸出先に-リスク分散のためにも、他のアジア諸国にも注目すべき!
■北京オリンピックがいよいよ開幕!!快進撃を続ける中国IT企業-快進撃はもう続かない?
■四川大地震、6万9225人の死者が確認-オリンピック開催後に大異変が起こる?!
■中国新人類「80後(バーリン・ホー)研究会」発足-2億人を一緒に語ることはできない?
■Lenovoの4月~6月期は65%増益-華やかな五輪の裏でインドの下請けになる道をひたすら走る中国?(面子を重んじる中国人が読むと必ず激怒する人気記事です(笑)!中国の現在の経済の停滞要因に迫っています!!)

■「IOCは中国のネット・アクセス規制を断じて容認しない」とロゲ会長が断言-北京は欧米の陰謀にはまったか?
■IOC、中国は環境問題の約束を果たせると確信-人民の煮えたぎるマグマはどうするのか?
■北京オリンピック開催に向け警戒感高まる-終了後の方が、テロ、暴動が頻発する?
■中国:五輪の祭典が北京市民の生活を圧迫-オリンピック開催後を予感させる連続爆破事件?

■「ちゃいな.COM」中国総局長 伊藤正 「80後」は中国を変えるかは正しくない-正確には「80後」の一部、それも少数派が中国を変える。(この中に80後を三つに分類した内容を掲載してあります)

■中国で暴動は日常茶飯事-この事態改善されない限り中国はまともにならない!

■貴州省の暴動に見る壊れた中国の実態

■燃えろアタック-排球女将

■中国海軍の日本に対する傍若無人な態度は何を意味するのか?-中国の軍隊は脆弱?

■<北京五輪>空からのテロに備え、地対空ミサイルを配備か-異常行動の中国?

■厳戒のラサで聖火リレー-チベット暴動から3ヶ月-中国の五重苦をどう解消するつもりなのか?

■「おから工事」批判で国家政権転覆罪-確定した中国分裂の筋書き?
■「80後」は車を買うべきか?-世代をひとくくりにする愚かさ?
■中国核爆発か-高まる情報開示の圧力
■自衛隊機の中国派遣見送り、アジア安全保障会議でも話題に―結果的には日本外交の勝利か?


■自衛隊機派遣を見送り、世論配慮の中国側が受け入れ難色-幻の日本軍支援は歴史上の転換点?
■四川大地震:自衛隊機、中国派遣へ・・・政府要請受け入れ―歴史上の転換点になるか?
■自主的に救援活動をする中国の若者たち-80後世代と一つにくくるのは間違い?!

■不可解な中国の報道二題-やらせ義捐金とノーベル平和賞
■中国携帯電話事情-80後世代分類のツールともなるか?

■中国四川省大地震―核施設、ダムは大丈夫か?
■現代史は語る―大地震から始まった中国崩壊の道筋
■中国「イチゴ族」-中国の未来は彼らのもの
■胡錦濤主席の来日-その真の目的は?
■China Fashion week 開催さる-中国ゼリー層にも押し寄せる情報洪水
■ゼリー世代のミーイズム-体制から身を守る知恵か?
■中国ゼリー層-明日の中国を牽引する原動力となるか?
■チャイナ・アート・バブルにも冷めた見方のできる中国ゼリー世代?
■中国分裂の筋書き-(その10)パクスマリーナが拓く世界の平和と大繁栄
■中国分裂の筋書き-(その9)日本の対応は?
■中国分裂の筋書き-(その8)迫られる中国の選択
■中国分裂の筋書き-(その7)忘れてはいけない中国の不良債権
■中国分裂の筋書き-(その6)現代中国の混乱ぶりを現す動画の数々
■中国分裂の筋書き-(その5)他の人達はどう思っているのか?
■中国分裂の筋書き-(その4)毛沢東を統合の象徴にすることができない中国中央政府の苦悩
■中国分裂の筋書き-(その3)中国バブルの真実
■中国分裂の筋書-(その2)革命でもなければ現代中国は変わらない
■中国分裂の筋書-(その1)繰り返される歴史
■中国"義歯"から鉛「安全に問題」
■中国産原料を使ったヘパリン製剤で自主回収へ・・・・米国では死者21名
■世界一人当たりのGDP(国内総生産)と、一人当たり資産−これでも中国は経済大国か?
■南京虐殺記念館に対する日本政府の申し入れに関して考えた、中国のお家事情

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2008年8月25日月曜日

北京オリンピック開催中にもう一つの中国で-金門島砲撃50年 文革発動の導火線に

【金門砲撃50年】文革発動の導火線
2008.8.25 20:56

北京オリンピック昨日閉会しました。さて、オリンピックや、グルジア問題の影にかくれて、ほとんど報道されていませんが、もう一つの中国である台湾では、金門砲撃50年の式典が行われました。

1958年8月23日夕、中国沿 岸部から約340門の火砲が一斉に火を噴き、台湾が支配する金門島に砲弾の雨を降らせた。中国共産党の毛沢東主席が台湾に逃れた中国国民党の蒋介石軍に仕 掛けたこの局地戦は、米国とソ連を巻き込んだ第2次台湾海峡危機へと発展し、やがて「プロレタリア文化大革命」の導火線となる。あれから半世紀。かつて米 国が「反共のとりで」と位置付けた軍事最前線の地は、「両岸和平の懸け橋」に生まれ変わろうとしている。


大きな地図で見る
上は、金門島のグーグル・マッブです。地図上Aが金門島です。私も再確認しました。こんなに中国本土から近いですから当時でも大砲を撃てば届くはずだと納得できます。

「両岸は同じ過ちを繰り返すことなく、平和な未来を築いていかなければならない」。「中華民国」(台湾)の7人目の総統に5月に就任した馬英九氏は、「金門砲撃」の50周年式典でこう切り出した。

大小12の島嶼(とうしよ)で構成される金門県は、行政区分上は中国の福建省に属する。「大陸反攻」を夢見た初代総統の蒋介石にとり、金門の統治は中国唯 一の正統政権を主張する根拠でもあった。国民党の馬総統が、この地から中国に和平を呼びかけたこと自体、中台両岸の時代の変化を物語っている。
 
式典の会場となったのは、蒋介石が花崗岩をくり抜いて建設した地下講堂「●天廳(けいてんちょう)」である。蒋介石の揮毫による深紅の文字の下で、台湾支 援の任務についた米軍の退役軍人とその家族ら30人余りに、馬総統は両手を広げ「アイ・ラブ・ユー」と歓迎した。退役軍人の一人はしっかりとした中国語で 「中華民国万歳」と応じ、歴史に根ざす米台の軍事協力の絆(きずな)を確認するかのように、固い握手を交わした。

(●は「敬」の下に「手」)
















蒋介石(左)と毛沢東(右)


金門砲撃の直前、アイゼンハワー政権は、中国による台湾制圧を阻止しようと中国への戦術核兵器投下を計画していた。米統合参謀本部は、台湾砲撃の前線都市アモイとしていた目標を、戦況しだいで上海などにも広げることも検討していた。この計画はしかし、最終局面で大統領の決断により見送られる。

金門砲撃を受け米国は第7艦隊を急派し、補給路の確保や台湾艦艇の護衛など強力な支援に動き、ソ連の支援を受けた中国と対峙した。

「おまえ、こんなに多くの砲弾を浴びせて、米国人を殺すことにはならないか?」。毛沢東は砲撃開始2日前の8月21日、共産党幹部の夏の保養地として知られる河北省北戴河に、金門砲撃を指揮する福州軍区の葉飛政治委員を呼んで問いただしたと、香港紙・文匯報などは伝えている。

 毛沢東にとり米国は「祖国統一」の障壁であるのだが、全面対決は避けたい。米国は53年の朝鮮戦争休戦協定締結の後、台湾を「反共のとりで」にしようと蒋介石政権と「米華相互防衛条約」を結んでいる。だが、金門・馬祖地域は条約の対象に含まれてはいない。金門島をたたいてみれば、台湾をどこまで防衛しようとするのか米国の出方と真意を探ることができる。ソ連とは反米路線で共闘し、核開発での協力を引き出したい-。

 毛沢東が金門砲撃を決意した背景には、こうした狙いがあったと多くの専門家はみる。台湾当局直属の中央研究院欧美研究所の林正義研究員は「台湾海峡有事により、中共が進めていた『三面紅旗』(社会主義建設総路線、大躍進、人民公社)への大陸内部の不満を転換させる狙いもあった」と指摘する。人民の目を外に向けさせ、国内の団結を図ろうとしたのだ。

 米国の台湾への武器供与で金門攻略は失敗するが、「全民武装」によって再び求心力を高めていく毛沢東は8年後の66年、プロレタリア文化大革命ののろしを上げることになる。 
(金門島 長谷川周人)



 金門砲撃 

1958年8月23日、中国(共産党)軍が台湾(国民党)軍に加えた攻撃で、激しい砲撃が44日間続いた。撃ち込まれた砲弾は計47万発におよんだが、台湾に米国が供与した8インチりゅう弾砲が投入されると戦況は一転。砲撃は徐々に収束に向かい79年1月、中国側が一方的に停戦を発表し約20年におよぶ戦闘は終結した。台湾では砲撃開始日をとり「8・23砲戦」と呼ばれる。

中台関係は、中国の動向を見つめる上で重要?
最近では、北京オリンピック一色でしたが、昨日のブログにも書いたように、中国国内の諸問題は根本的には解決されないままになっているというのが実態です。

大きくいうと、オリンピック開催により特「民族問題の矛盾、地方政府の腐敗、経済の未曾有の危機」が明確になってきました。

昨日のブログでは、中国の分裂は必至であること、これを防ぐためには「民主化、政治と経済の分離、法治国家化」の三点セットの導入しかないことをお伝えしました。しかし、この導入はうまくいかないこと、そのため、中国には革命が起こるしかないことをお伝えしました。そうして、何か異変があれば、このブログでもお伝えする旨をお知らせしました。

中国には、いろいろな問題や見方がありますが、私は中台関係がいま最も今後の中国の動向を見つめる上で重要だと思います。

それは、金門島砲撃を推進した毛沢東の意図にもあったように、台湾に対して何らかの行動をした場合、その反応を確かめることができるからです。無論、アメリカ、ロシア、韓国、日本などの反応を確かめられるからです。

これは、昔から変わらず、今も当てはまる真理だと思います。それと、崩壊寸前の中国共産党は、破れかぶれの行動にでるかもしれません。そうしたときに、台湾は、格好の標的になるかもしれません。人民の目を国外に向ける、しかも、軍事行動などもできうる範囲内にもある。これが、日本や、韓国だと、背後にアメリカの影がはっきりしています。台湾の場合、いまでも背後にアメリカの影があるのは間違いないですが、それも最近は薄れつつあります。どの程度薄れているのかを確かめるためにも、台湾は格好の標的です。

最近は、台湾のことなどほとんど報道されないですが、中国の動向を占うためにも、これからも台湾ウォッチングをしていくことは重要だと思います。

以下にこのブログに掲載した中国関連の記事を提示します。反転文字をクリックすれば、当該記事に飛ぶことができます。私の説明不足から、以上の論考、以下の記事を読んでいないと理解できない部分もあるかもしれません。まだ、読んでいない方は是非ご覧になってください。

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2008年8月24日日曜日

ベルリンオリンピック後にナチス第三帝国は滅亡-北京オリンピックは、共産中国の壮大なレクイエムの序曲か?

ベルリンオリンピック後にナチス第三帝国は滅亡

Olympia 1936! The Nazi Olympics-Fest der Schönheit - Closing

上は、ベルリンオリンピックの閉会式の模様です。北京オリンピックの閉会式では、花火が多用されていましたが、ベルリンでは、閉会式に数百のサーチライトで照らしました。おそらく、競技場の縁にサーチライトを配置し、さまざまな演出を行ったものと思います。今のレーザー光アートの走りのようなものです。
いまでこそ、たいしたことはないと思われるかもしれませんが、当時の数百の動く光の筋は観客の度肝を抜いたことでしょう。

閉会式の演出そのもの、オリンピックの映画はすべてレニ・リーフェンシュタールが演出していました。


レニ・リーフェンシュタール(1923年)

北京オリンピックの閉会式でも、太鼓が大活躍でしたが、ナチス・ドイツでは、オリンピックに限らず、ナチ党大会などでも、ドラムが最大限に活用しています。それに、壮大なマスゲームのようなものも共通しています。ナチスでは普段からマーチを行っていました。ナチス党大会でも、オリンピックでも数千人規模で壮大なマーチを繰り返しました。その壮大さ、見事なまでの統制ぶり、美しさは今でも語り草です。これも、大きなものはレニ・リーフェンシュタールが演出していました。



国威発揚のために行うオリンピックは開会式や、閉会式など似たようなものになるのかもしれません。ベルリンオリンピックはレニ・リーフェンシュタールの名とともに、その規模といい斬新さといい、さまざまな音響効果、視覚効果とともに今でも有名です。このへんも、北京オリンピックと似ていると思います。ただし、さすがに終生「美」を追求し続けた、レニの演出によるベルリン・オリンピックは、同じ国威発揚といいながら、「躍動美」溢れる素晴らしいものでした。これは、レニ監督による映画「民族の祭典」を見ていただければわかると思います。

こうした意味からすると、北京オリンピックは醜悪であるとさえ言えると思います。あと、少なくとも10年、長ければ20年ほど後にオリンピックを開催すれば、現在チャイナアートも脚光を浴びるようになっていますから、第2のレニ、いやそれをも凌駕するような才能溢れる人がオリンピックを演出できたかもしれません。

北京オリンピックでは、映画のチャン・イーモウ監督が演出していました。レニもさまざまな映画を撮影しています。この監督の映画では、人間が空中を飛ぶというシーンが多いですが、まさにオリンピックの開会式でも、閉会式でもワイヤーでつるされた人たちが大活躍しました。ただし、チャン・イーモウ監督に関しては、やはりベルリン・オリンピック開催中のレニと比較すると年齢も相当いっており、斬新さや煌き、そうして何よりも美意識からは遠くレニには及ばなかったと思います。

映画「王妃の紋章」の記者会見で顔をそろえた(左から)周杰倫(ジェイ・チョウ)、
張芸謀(チャン・イーモウ)監督、プロデューサーの江志強(ビル・コン)

=東京・六本木で2月11日撮影

しかし、オリンピック開催後10年を待たずして、ナチスドイツの第三帝国は滅亡しました。
その後、モスクワオリンピックでも、開催後10年近くでソビエト連邦は滅びました。

Berlin the end(1945)


北京オリンピックは、共産中国の壮大なレクイエムの序曲か?
先のように全体主義的国家がオリンピックを開催すると、10年後あたりに国が滅亡するという事例が二つあります。私自身はこの法則は北京オリンピックでもあてはまると思います。これについては、このブログでも以前に何回も掲載しましたので、関心のある方は、過去の記事のURLをこの記事の後に掲載しますので、是非ごらんになってください。

ただし、北京オリンピックの特殊性だけ下に簡単にふりかえっておきます。

■昨年の段階で、毒餃子事件が発覚。これに似たような事件は世界各地で起こっていた。日本国内では、中国野菜などが売れなくなった。

■今年の春の段階でチベット暴動発生。

■湖錦濤主席の来日、主席来日の少し前に温家宝首相が「中国は経済的に未曾有の危機にあると公言。実際中国上海では食用油を求める市民の間で騒動がおこり、市民が死亡するという事件まで発生。バブル崩壊が始まっている。インフレも食料品も含めかなり深刻になっている。

■四川大地震の発生。

■オリンピック灯火リレーへの世界中での妨害。

■日本でも、韓国でも、灯火リレーで、中国人の若者が中国の旗を振って傍若無人な振る舞いを繰り返した。

■中国でおから建築に関して、批判的な内容のコメントをネット上に公開した教師が身柄を拘束される。


■オリンピック開催直前に、新疆ウィグル自治区でテロ発生。

■上海市内で警察署が行われ、警察署にいた警官全員が殺害される。

■貴州省で暴動発生。原因は、女子中学生の地方政府高官の師弟による強姦。女子中学生は直後自殺。この師弟は後に「腕立て伏せをしていたら女子中学生が川に飛び込んだ」と供述、民衆の怒りにさらに火をつけた。

■そのほかにも細かいところまでいれると、暴動が各地でおこっている。

■ダライラマの談話によると、チベットで中国によりチベット人140人が殺害された模様。

■各地にある直訴村が中国政府によって立ち退かれた。拘束者は4000人を上回る。

■オリンピックの開会式で、口パク、花火のCG、少数民族の偽装。

■女子体操選手の年齢詐称が暴露される。

■オリンピック開催中に、北京市内で8人のアメリカ人と、1人のイギリス人がチベット関連の抗議活動を行って、身柄を拘束される。通常この程度の抗議活動なら、1日の拘束ですむところを中国側は、10日間の拘留をする予定。これに対して、アメリカ、イギリスの両大使館が、憂慮の声明を発表。

以上はなんら資料も参照しないで、思いついたものを掲載しています。何か他にも忘れているかもしれません。

しかし、短期間でこれだけのことがあった国、過去のオリンピック開催国ではなかったと思います。ナチスドイツでさえ、オリンピック開催時にはこれほどのことはなかったと思います。むしろ、経済的にはニューディール政策に近い政策をとり、インフレがひどかった当時のドイツを立て直し、労働者からは絶大な人気と信頼がありました。

私は、以前のブログにも書いていますが、中国は、民主化、政治と経済の分離、法治国家化この三点セットがなんらかの方法で導入されるか、導入の目処がたてば、中国が崩壊することはないと思います。

しかし、そのような様子は皆目みらません。おそらく、中国に新たに革命でもおきない限り、このような動きはないとおもいます。ということは、この先人民の怒りと憤りのマグマが頂点に達していまにも噴火しそうな勢いある今を考えると、中国には革命が発生して、崩壊するしかないと思います。この論拠についても、ここでは詳述しません。過去の私のブログをご覧になってください。

さて、オリンピックも閉会しました。今後10年間で中国は崩壊する可能性が大です。今後、このブログでは、その兆候がでたら、その都度お伝えしていきます。

以下にこのブログに掲載した中国関連の記事を提示します。反転文字をクリックすれば、当該記事に飛ぶことができます。私の説明不足から、以上の論考、以下の記事を読んでいないと理解できない部分もあるかもしれません。まだ、読んでいない方は是非ご覧になってください。

■北京五輪体操選手の年齢詐称疑惑-ストリート・ビューも偽装か?
■景気 強まる「中国頼み」 日本最大の輸出先に-リスク分散のためにも、他のアジア諸国にも注目すべき!
■北京オリンピックがいよいよ開幕!!快進撃を続ける中国IT企業-快進撃はもう続かない?
■四川大地震、6万9225人の死者が確認-オリンピック開催後に大異変が起こる?!
■中国新人類「80後(バーリン・ホー)研究会」発足-2億人を一緒に語ることはできない?
■Lenovoの4月~6月期は65%増益-華やかな五輪の裏でインドの下請けになる道をひたすら走る中国?(面子を重んじる中国人が読むと必ず激怒する人気記事です(笑)!中国の現在の経済の停滞要因に迫っています!!)

■「IOCは中国のネット・アクセス規制を断じて容認しない」とロゲ会長が断言-北京は欧米の陰謀にはまったか?
■IOC、中国は環境問題の約束を果たせると確信-人民の煮えたぎるマグマはどうするのか?
■北京オリンピック開催に向け警戒感高まる-終了後の方が、テロ、暴動が頻発する?
■中国:五輪の祭典が北京市民の生活を圧迫-オリンピック開催後を予感させる連続爆破事件?

■「ちゃいな.COM」中国総局長 伊藤正 「80後」は中国を変えるかは正しくない-正確には「80後」の一部、それも少数派が中国を変える。

■中国で暴動は日常茶飯事-この事態改善されない限り中国はまともにならない!

■貴州省の暴動に見る壊れた中国の実態

■燃えろアタック-排球女将

■中国海軍の日本に対する傍若無人な態度は何を意味するのか?-中国の軍隊は脆弱?

■<北京五輪>空からのテロに備え、地対空ミサイルを配備か-異常行動の中国?

■厳戒のラサで聖火リレー-チベット暴動から3ヶ月-中国の五重苦をどう解消するつもりなのか?

■「おから工事」批判で国家政権転覆罪-確定した中国分裂の筋書き?
■「80後」は車を買うべきか?-世代をひとくくりにする愚かさ?
■中国核爆発か-高まる情報開示の圧力
■自衛隊機の中国派遣見送り、アジア安全保障会議でも話題に―結果的には日本外交の勝利か?


■自衛隊機派遣を見送り、世論配慮の中国側が受け入れ難色-幻の日本軍支援は歴史上の転換点?
■四川大地震:自衛隊機、中国派遣へ・・・政府要請受け入れ―歴史上の転換点になるか?
■自主的に救援活動をする中国の若者たち-80後世代と一つにくくるのは間違い?!

■不可解な中国の報道二題-やらせ義捐金とノーベル平和賞
■中国携帯電話事情-80後世代分類のツールともなるか?

■中国四川省大地震―核施設、ダムは大丈夫か?
■現代史は語る―大地震から始まった中国崩壊の道筋
■中国「イチゴ族」-中国の未来は彼らのもの
■胡錦濤主席の来日-その真の目的は?
■China Fashion week 開催さる-中国ゼリー層にも押し寄せる情報洪水
■ゼリー世代のミーイズム-体制から身を守る知恵か?
■中国ゼリー層-明日の中国を牽引する原動力となるか?
■チャイナ・アート・バブルにも冷めた見方のできる中国ゼリー世代?
■中国分裂の筋書き-(その10)パクスマリーナが拓く世界の平和と大繁栄
■中国分裂の筋書き-(その9)日本の対応は?
■中国分裂の筋書き-(その8)迫られる中国の選択
■中国分裂の筋書き-(その7)忘れてはいけない中国の不良債権
■中国分裂の筋書き-(その6)現代中国の混乱ぶりを現す動画の数々
■中国分裂の筋書き-(その5)他の人達はどう思っているのか?
■中国分裂の筋書き-(その4)毛沢東を統合の象徴にすることができない中国中央政府の苦悩
■中国分裂の筋書き-(その3)中国バブルの真実
■中国分裂の筋書-(その2)革命でもなければ現代中国は変わらない
■中国分裂の筋書-(その1)繰り返される歴史
■中国"義歯"から鉛「安全に問題」
■中国産原料を使ったヘパリン製剤で自主回収へ・・・・米国では死者21名
■世界一人当たりのGDP(国内総生産)と、一人当たり資産−これでも中国は経済大国か?
■南京虐殺記念館に対する日本政府の申し入れに関して考えた、中国のお家事情

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「ミサイルを前線へデリバリー」アメリカ海軍 洋上航行中の軍艦で史上初の“再装填”を実施―【私の論評】潜水艦とミサイル巡洋艦の海上補填能力:日本の海自が抱える課題と未来への展望

「ミサイルを前線へデリバリー」アメリカ海軍 洋上航行中の軍艦で史上初の“再装填”を実施 まとめ アメリカ海軍が初めて洋上でミサイル巡洋艦「チョーシン」の垂直発射システムへの再装填を実施。 TRAM(海上移転再装填)装置を用いて、輸送艦「ワシントン・チェンバーズ」からミサイルを再装...