2011年5月12日木曜日

【日経新聞】「国の借金」1年で41兆円増 10年度末、最悪の924兆円―【私の論評】「国の借金」は表記間違い!財務省は、国の借金などと発表はしていない!!<その2>

【日経新聞】「国の借金」1年で41兆円増 10年度末、最悪の924兆円


国の借金と個人の借金は違う?
昨日は、10日づけ、日経新聞にででいた、「国の借金」は表記間違いであるとのテーマでブログを書かせて頂きました。

要約すると、以下の内容です。
財務省は10日、国債や借入金などを合わせた2010年度末の「国の借金」の残高が924兆3596億円に達したと発表した。09年度末に比べて41兆4361億円増え、過去最悪を更新した。日銀統計によると、家計の金融資産と負債の差額は1100兆円程度。東日本大震災の復興事業で多額の国債の発行が見込まれており、数年以内に政府の債務残高が家計の純資産残高を上回る可能性がある。
詳細につきましては、昨日のブログをご覧になってください。下にURLを貼りつけておきますので、まだご覧になっていない方は、今回の記事の背景をご覧にいただくためにも、是非ご覧になってください。

http://goo.gl/Je9xn


はっきりと、「国の借金」などと書いてあります。とんでもないです。これは、無借金経営どころか、資産が豊富にある会社に対して、借金まみれの会社と報道するようなものであり、暴挙以外の何者でもありません。全く困ったものです。いったい、いつから、日経新聞はこれほど劣化してしまったのでしょうか。

これに関して、これは、間違いであるとの内容を私のブログに掲載しました。そうしたところ、かなりの反響がありました。特に、twitterでは、反響がありました。そうして、購読者のPink様から

「政府の借金だとしても、国債を購入しているのは国民であり、また最終的には増税や預金封鎖を強行して国民の財産を管理する権利を政府が握っている以上、事実上、国民の借金と思うのですが、どうお考えでしょうか。

例えて言うなら、奥さんが勝手に借金してきて、それは奥さんの借金だけど、結局は、旦那さんが払う必要が生じてしまう、というような話です」

という質問がありました。おそらく、同じような疑問をもたれた方は、たくさんいると思いますので、本日は、この疑問に答えることとさせていただきます。

【私の論評】「国の借金」は表記間違い!財務省は、国の借金などと発表はしていない!!<その2>
さて、Pink様の質問に明確に答えるためには、やはり、日本国のBSを掲載しなければならないと思いますので、まずは、それを下に掲載させていただきます。

日本国バランスシート

さて、国債の話は、また回を改めて、掲載することとして、本日も借金に集中して掲載させていただきます。

さて、Pink様から寄せていただいた、「奥さんが勝手に借金してきて、それは奥さんの借金だけど、結局は、旦那さんが払う必要が生じてしまう、というような話」というのは、非常に解りやすい話なので、この今回の説明では、この切り口を採用させていただきます。

さて、上に掲載した、バランスシートは、自分でつくるのは面倒だったので、Googleで画像検索して、探してコピペしたものです。昨年の、1月から3月の速報値ですから、多少日経新聞の記事の数字や、昨日の国の借金のときの数字とは、多少異なりますが、膜ケロ経済的な理屈をお話するのには、これでも、十分だと思いますので、これを使わせていただきます。

まずは、上の対外純資産である263.4兆円は、昨日述べた、純資産、266兆円とほぼ同じです。統計をとっている期間が異なるで、少し時期が違うので、このズレが出るだけであって、基本的には同じものと思ってください。

これは、上記の資産合計-負債・純資産合計=対外純資産ということです。ようするに、国の貸借は、結局、対外純資産と一致しているということです。

これは、昨日お話したように、この値が、マイナスであれば、国単位であれば、借金であり、プラスであれば、貸しているということです。無論、日本国は、これが、プラスですから、借金どころか、外国に、263兆円も貸し付けているということです。日本国が借金をしているなどということはないわけです。

では、Pink様の質問内容の切り口に従って、説明させていただきます。上記で、まずは、政府を旦那さんと、たとえましょう。国民を旦那様の奥さんにたとえます。

まずは、上のBSから、奥さんが勝手に借金してきて、それは奥さんの借金だけど、結局は、旦那さんが払う必要が生じてしまう、というような話になっているのかどうか、検討してみましょう。

奥さんは、上記では、家計というところに記載されてまいす。上の科目では、家計というところに掲載されています。この数値をみると、1452.7兆円ということです。奥さんは、実は、これだけの資産を持っているわけです。しかし、奥さんが借金をしていたら大変ですね。では、奥さんどのくらい借金をしているかというと、していますね。

随分です。それは、家計の負債というところに出ている、373.4兆円です。さすが、たとえとは、いいながら、一国の国民の負債全部ですから、べらぼうで。しかし、先の家計の資産と比較してみてください、そうすると、資産から負債(奥さんのたとえなら貯金から、借金)を差し引いても、なんと、1079.3兆円ものプラスになります。奥さんは、これけだけの資産があるわけですから、借金などから程とおいわけです。

無論、旦那(政府)がどこ(外国)からか、お金を借りてきて、埋め合わせなどする必要性など全くないわけです。ちなみに、ギリシャの場合は、まさしく、奥さんが借金をしていたという構図でした。まさに、国民が外貨建ての住宅ローンなどして、返却不能になったものもかなりありました。日本の場合は、全く異なります。奥さんは借金どころか、かなりの資産を持っいるのです。

では、なんで、国債や借入金などを合わせた2010年度末の「国の借金」の残高が924兆3596億円の借金とい言葉でてくるのでしょうか?実は、これは、政府の負債なのです。上のBSは、期間が違うので、少し数値が異なり、1001.7兆円となっていますが、これは、まずは期間が異なることもありますが、政府の借金は、何も、国債や借入金だけではありませんから、それらも、含めると1000兆円もの金額になるというわけです。

これって、ものすごいですね。これだけ、負債がある国は滅多にないです。これって、一見大変にみえますね。しかし、良く考えてみてください。家計のところでも、資産と、負債をみましたね。要するに、借金というのは、資産から負債を引いたものです。ですから、政府の場合はどうかということで、これも引き算をしてみます。政府の純負債=政府の資産-政府の負債=-519.8兆円ということで、確かに、マイナスです。これを財政均衡(プライマリーバランス)が崩れているという言い方をします。この519.8兆円という金額、確かに個人レベルでいえば、目もくらむような天文学的な数字です。

しかし、これは、本当に大変なのでしょうか?そのモノサシとして良く使われるのは、対GDP比です。では、日本のGDPはどの程度かといえば、539,739.30(単位10億)(約539兆)です。GDPよりも、少し多い程度ということです。確かに、多いといえば、多いですが、これが、GDPをはるかに超えていたりすれば、本当に不味いということになりますが、よく良く考えてみてください。

この旦那(政府)さんには、しっかりものの奥さんがいて、とてつもない純資産(貯金)を持っているわけです。なんと、旦那さんの1年の稼ぎの倍に近い資産を持っているわけです。それに、この旦那さん自身も、何も他の人(外国)から借金をしているわけではありません。あくまで、日本国内(たとえでいうと家庭)からお金を借りているわけです。

上の例では、奥さん(家計)の例のみあげましたが、その他にも、お金のある金融機関などの家族もいます。ただし、日本では、家計がダントツであるのはおわかりでしよう。それから、奥さんの資産の中には、現金・預金、株式・社債、そうして、国債もあります。これは、当然のことですが、政府にとっては、国債は、借金ですが、家計からみれば、資産です。これからみると、国債を国民の借金にする日経新聞の書き方は、まったく間違いです。これは、国民の資産です。

このへんの事情は、国債の話もとりまぜて、昨年のカナダでのG20の内容を過去のブログに掲載しました。これを読むと、現状でプライマリーバランスの崩れを気にして、そちらのほうにばかり注力するのは間違いであることが良くわかります。

これは、確かに歪な状況ではあります。この歪な状況は、簡単にいえば、デフレがもたらしたものといえます。要するに、世界でも稀な長期間のデフレのため、市中(日本の国の中)にお金が出回わらなくなった結果ともいえます。だから、税収も大幅に減ったのです。

なぜ、このようなことになったのかといえば、やはり、旦那さんが仕事をしなかったという事だと思います。旦那さんの仕事といえば、政府に話をもどせば、長い期間にわたって、公共投資など怠り、緊縮財政ばかりやってきたため、均衡が崩れたということです。

皆さんの中で、公共工事=ハコモノ行政=悪、という単純な図式が成り立っていると思われるのですが、それは、全くの間違いです。実は、この20年間、日本の歴代の政権のほとんどは、緊縮財政ばかり行ない、そのせいで、公共投資は、他の先進国に比べると、異常に低い水準に落ち込んでいます。20年前の水準以下になっています。これは、本気で是正しないとだめでしょう。

最近、twitterで、あるチャートを教えてくれた人がいて、そのチャートをみると、旦那さんのことを呑んだくれとうさんとたとえていました。これは、本当に良いたとえだと思います。呑んだくれ父さんが、あまり働かないで、稼ぎ(税収)がなくなったということです。

しかし、税収がなくなったからといって、単純に増税すれば良いというのは間違いです。増税すれば、ますます、お金の動きがなくなり、さらに、家計が増えたりするだけのことになり、景気は落ち込みます。特に、今の時期には、そうなります。では、どうすれば、良いかといえば、奥さんなどから一時、さらにお金を借りて、もっと市中にお金が出回るようにして、企業などの仕事を増やし、雇用も確保するようにして、さらに、お金が回りやすいにようにすればよいわけです。

これに関しては、また、国債、税金の話も含めて、機会をあらためて、書きます。とにかく、どの方面からみても、「国の借金」などないし、そんな表記をする日経新聞は全く間違えているということで、本日の話を締めくくります。

【関連記事】

成長優先で協調確認=G20首脳会合が開幕-経済回復は脆弱、財政再建は慎重に―情報閉鎖の日本マスコミ?(昨年の菅首相の外交デビューでもある、カナダでのG20の内容を参照しつつ、国債の話など掲載しています。このG20では、カナダ首相は日本の経済の特殊性を理解し、他国には財政再建を優先するべきとしましたが、日本は例外としています。この事実、マスコミはほとんど報道していません)


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2011年5月11日水曜日

【日経新聞】「国の借金」1年で41兆円増 10年度末、最悪の924兆円―【私の論評】「国の借金」は表記間違い!財務省は、国の借金などと発表はしていない!!

【日経新聞】「国の借金」1年で41兆円増 10年度末、最悪の924兆円


財務省は10日、国債や借入金などを合わせた2010年度末の「国の借金」の残高が924兆3596億円に達したと発表した。09年度末に比べて41兆4361億円増え、過去最悪を更新した。日銀統計によると、家計の金融資産と負債の差額は1100兆円程度。東日本大震災の復興事業で多額の国債の発行が見込まれており、数年以内に政府の債務残高が家計の純資産残高を上回る可能性がある。

「国の借金」は国債、借入金、政府短期証券の総額で、財務省が四半期ごとに公表している。財投債(118兆円)は含み、地方の長期債務(約200兆円)は含まない。10年度末残高の内訳は国債が758兆5690億円、借入金が55兆58億円、政府短期証券が110兆7847億円だった。

借金残高は5年間で約100兆円増えた。今年4月時点の推計人口(概算値)で計算すると、1人あたりの借金は約722万円となる。11年度第1次補正予算後の財務省見通しでは、11年度末には1002兆円になる。

借金がここまで膨らんだのは、毎年の政策経費を税収だけで賄えず、新規国債の発行に歯止めがかからないためだ。国債は09年度末に比べて約38兆円増えた。

政府は20年度までに政策経費の財源不足を解消して、債務残高の増加に歯止めをかける目標を掲げている。だが仮に名目で年率3%を上回る経済成長を遂げたとしても、目標の達成は難しいとされている。【日経新聞】

【私の論評】「国の借金」は表記間違い!財務省ですら、国の借金などと発表はしていない!!
上の日経新聞の「国の借金」という表現は、完全に間違いです。これが、「プライマリーバランスが赤字」とか、「財政均衡が崩れている」、「財政均衡が崩れて、赤字になっている」というくらいなら、わかりますが、譲歩して「政府の借金」くらいなら、まだしも、「国の借金」という表現は完全に間違いです。困ったものです。日本の一応一流経済紙といわれている新聞がこのような表記をすべきではないです。完璧な言葉遣いの間違いです。

このブログを長年読まれている方は、もう私のいいたいことはおわかりだと思います。このことは、このブログでは、何回も掲載してきました。結論からいえば、日本国には、借金などありません。本当の日本国の借金とは、外貨建てで、外国からお金を借りていて、それが、外国に貸したお金をうわまわったとき、始めて、赤字であり、借金といいます。格好をつけて、専門用語でいえば、負債ということになります。これ以外は、負債といいません。

この理屈は難しいことではないです。たとえば、私が菅総理からお金を借りていたとします。私は、私で、菅総理にお金を貸していたとします。私が菅総理から借りているお金の金額の合計が、私が、菅総理にお金を貸している金額を上回ったときに借金(負債)といいます。これって当たり前の真ん中ですね。先の話は、菅総理を日本と入れ替え、私を外国と入れ替えただけの話です。

経済の話、マクロ経済の話などというと、やたらと、難しいと思う人もいますが、この話はあまりに簡単で誰にでも理解できると思います。上の原則は、他のどんな複雑な事象が加わろうが、なにがあろうが、根本は何もかわりません。

(参考)本邦対外資産負債残高の内訳

(単位:10億円)


資産
21年末残高
対前年末比
直接投資
68,210
+6,470
証券投資
261,989
+46,307
金融派生商品
4,251
▲2,771
その他投資
123,599
▲18,153
外貨準備
96,777
+3,793
資産合計
554,826
+35,646
負債
21年末残高
対前年末比
直接投資
18,425
▲31
証券投資
141,896
+1,589
金融派生商品
5,213
▲2,548
その他投資
123,068
▲4,078

負債合計
288,603
▲5,068
純資産合計
266,223
+40,714



それでは、日本国の負債はどうなっているのか、これは、財務省の統計から現在の最新の数字(21年度分)をもってきました。表が、フォームからはみ出てしまって、少しみっともないでずが、ご容赦ください。

本邦対外資産負債残高の内訳という表の題名は良くありません。この表は、金融資産を扱っています。それに、負債残高という表記もおかしいです。企業の財務諸表のPLで、利益と書くべきところを、損失と書いているようなものです。何か、意図があるのでしょうか?

さて、上の、純資産合計というのがありますが、これが、266兆円あります。これが、日本が外国に貸しているお金=金融資産ということになります。これが、マイナスであれば、負債ということです。

要するに、、日本には、借金があるどころか、266兆円も貸しているということです。

これは、先ほど、菅さんと私との間のやりとりと同じことであり、負債でなくて、資産であれば、無論借金ではありません。

これは、日銀の資料などでも、同じことです。ただし、日銀は見方が違うので、表の中の項目が若干違うというだけで、同じことです。帳尻はの266兆円という数字は、変わりありません。

ちなみに、ギリシャやアイルランドの国などは、この日本でいえば、266兆円に相当する数字が、マイナスでした。そうです、まごうかたき、借金です。だから、財政破綻に見舞われて、大変なことになったのです。この数字がプラスである限り、国は借金を背負っているなどということはなく、財政破綻の危機などからは程とおいということです。

このようなことは、はっきりしすぎていることですから、私は、上の財務省の資料をみるついでに、日経新聞のように「国の借金」などという言葉があるのかどうか、目を皿のようにして探してみましたが、さすがに、はっきり「国の借金」などという表現はどこにも用いていませんでした。それを使ってしまえば、はっきりした嘘ということになってしまいますから、書けないでしょう。なのに、日経新聞は、平気で使っています。これは、言葉レベルでいえば、完全に誤用であり、日経新聞には、まともな校正者がいるのかどうかを疑ってしまいます。日経新聞も、すっかり劣化してしまいました。

それから、これは、今回の発表に関してではないですが、3年前ほどに同じようなことがあり、財務省に電話をかけて、いろいろ聴いたのですが、さすがに、「国の借金」という言葉は遣いませんでした。要するに、プライマリーバランスの崩れに関して、「これは国の借金(負債)なのか」と聴いてみたのですが、そちらの方に誘導すべく、いろいろいと聴いてみたのですが、人が何回か変わったりしましたが、さすがに、プライマリーバランスの崩れを「国の借金」といういう人は一人もいませんでした。

ただし、サイトの中をみていると、たとえば、家のローンの模式図と、プライマリーバランスの赤字の模式図を横に並べて、併記したりして、これを見た人に、「プライマリーバランスの崩れ=赤字」というように誘導しようとしているのがありありとわかりました。しかし、この模式図や、その説明文の中に、「国の借金(負債)」などという言葉は一言一句もでてきませんでした。

そりゃそうですね。それを言ってしまえば、完璧な嘘になりますから。口が裂けても財務省の人間が言うことはできませんね。皆さんも、試しに、財務省に電話をかけてみてはいかがですか?本当、うろたえぶりが面白いですよ!!私が電話をかけたときには、通算で5回人が変わりましたよ!!変わるたびに、職位があがっていきました。さすがに、次官まではいきませんでしたが・・・・・・・・。

本日は、国の借金ということに絞って掲載させていただきます。プライマリーバランスや、国債にことや、他の事まで話を広げると、分かりきつていることをまた、掲載するということで、書く方も、辛いですから、いずれ、機会をみて、一つずつ、最新の数字をふまえながら、今回のように平易に解説するつもりです。また、過去の経済関係の記事を【関連記事】のところに掲載しておきましたので、こちらも読んでいない方は是非ご覧になってください。

ただし、次の記事に興味を持っていただくために、プライマリーバランスについて、あと少しだけ掲載しておきます。

ギリシャのような国、実は、プライマリーバランス(財政均衡)だけみていると、真っ黒で、とても健全にみえていたときがあります。そうです。そんなことはいくらでもありうるのです。たとえば、国の歳入と歳出が均衡を保っていて健全に見えても、要するに、日経新聞に書かれているような日本の状況からは程遠くても、海外からの借金があれば、上の純資産合計が真っ赤ということもありうるのです。

なぜなのかといえば、それは、プライマリーバランスなど国の経済全体の一部を切り取ったものに過ぎないからです。会社でいえば、財務省表の特に、BSの一部を見ているにすぎないからです。プライマリーバランスとは、先ほどの私と菅総理の金のやりとの例でいえば、菅総理のご自宅の中での金のやりとりのようなものだからです。菅総理が、たとえ、菅さんのお宅のなかで、たとえば、奥さんなどから、かなり多くのお金を借りたとしても、私からの借金をしていなければ、公に借金などとはいいませんね。日本という国も同じことです。

ただし、菅総理が奥さんからのお金を返そうとして、私から、沢山借金をすれば、事情は変わってきます。そこから、本当の借金ですね。しかし、日本は、このような状況からは、実は程遠いのです。ちなみに、ギリシャなどは、まさにこのパターンでした。ドイツなどに、ユーロ建てで、ギリシャ国債を買ってもらって(平たく言うと、借金して)、それを国家公務員の賃金にあてたりしていました。こうなれば、先ほどの純資産合計は、マイナスになるか、あるいは、純負債合計という表記になるということです。要するに、プライマリーバランスだけからは、国が借金(負債)しているかどうかなど判らないということです。

【関連記事】

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2011年5月10日火曜日

食の事件二題「団子」と「ユッケ」―【私の論評】なぜ、はっきりと危険性を発表したり、報道しないのか?

食の事件二題「団子」と「ユッケ」


山形の団子など食中毒で25人入院 5人からO157検出




山形県は10日、山形市七日町の菓子製造業「佐藤だんご屋」の団子などによる食中毒で、入院者が25人に増え、うち5人の便から腸管出血性大腸菌O157が検出されたと発表した。

県によると、入院した25人のうち10人が10歳未満。発症した人は計118人に上ったが、いずれも命に別条はない。

発症したのは、2日にかしわ餅を食べた保育園児や、3日に市内のイベントで出た団子を食べた客などで、7日ごろから腹痛や下痢の症状を訴え始めた。O157は3~4日の潜伏期間がある。

県によると、同店では、菓子の製造に当たりビニール製の手袋などを着用せず、素手で作業していた。

県は、7人が入院したことが判明した8日付で、同店を3日間の営業停止処分とし、施設の清掃や調理器具の消毒などを指導。10日に立ち入り検査した。



「ユッケ280円」安過ぎないか 「消費者は疑うべき」との声


   焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」のユッケ食中毒事件をめぐり、運営会社「フーズ・フォーラス」と食肉卸業者「大和屋商店」が責任をなすりつけ合う状況が続いている。

   そんな中、「ユッケ280円はさすがにありえない安さだ」という声が大きい。ここまでの安さは本来、実現可能なのか。

「A3クラス和牛のモモ肉なら安くても700円以上」

   有名チェーンのユッケの価格を見ると、「安楽亭」は1皿750円、「牛繁」は690円、「牛角」では表面に火を通した「タタキ風」が590円となっていた。いずれも事件後に販売を自粛している。それらに比べると焼肉酒家えびすの280円は圧倒的に安い。

   各社の報道では、細菌を取り除くために肉の表面を削る「トリミング」作業を行わず、細菌検査もしていなかったなど、フーズ・フォーラスの不十分な安全管理、過剰なコスト削減が指摘されている。

   5月10日放送のフジテレビ系「とくダネ!」では、えびす関係者の「ユッケは和牛だけど乳牛のを使っていると聞いた」という証言を紹介。また、大和屋商店が食中毒直前の4月中旬、ユッケなど生食には適さない「廃用牛」を仕入れていたという仕入れ先の話も併せて紹介している。

   5月20日号の週刊ポストには、次のような食肉流通業者の話がある。

「中堅以下やチェーン店ではモモ肉を使うケースが多い。(標準的とされる)A3クラス和牛のモモ肉は卸価格で1kg当たり2000円程度ですが、肉の表面部分は菌が付着しているので捨てなければならず、実際に使える部分は少ない。一皿(60~80g)なら、安くても700円以上になる。280円で出していたとしたら大赤字」

「値段で疑うのは難しい」

   ネット上では、安すぎる生肉には「疑ってみるべき」という声が相次いでいる。

「280円じゃ怖くて食べられない」

「安すぎじゃない?その値段に不信感持たなきゃだよー」

   しかし、一方で、

「安過ぎる生肉の刺身は今考えると怪しいだろと思うけど、店入ってメニュー開いたら、頼むんだろうな」

「あまり値段を見ないで注文することもあるし、値段で疑えというのは難しい」

など、消費者目線では疑いにくいとする嘆きも見られる。

【Jキャストニュース】

【私の論評】なぜ、はっきりと危険性を発表したり、報道しないのか?
つい最近、ユッケの事件があったばかりなのに、またまた、団子で食中毒です。しかも、O157が発見されています。ちなみに、ユッケの事件についても、新たな動きがありました。今回、ユッケを食べて、食中毒をおこして、死亡した人々の大腸菌のO111のDNAの型がすべて一致したそうです。であれば、店に運びこまれる前の、どこかの時点で、肉が菌で汚染されていた可能性が高いです。現在、警察が発生源をしらみつぶしに調査しています。

食べ物といえば、それこそ、口蹄疫、狂牛病、メラミン、毒餃子、ミートホープの食肉偽装、白い恋人、うなぎ産地偽造、こんにゃくゼリー、メタミドホス米、中国産毒餃子、中国地溝油など、ちよっと思いついただけでも、ここ数年で、このような問題があります。無論、国民の安全のため、国が規制するなどのことは必要だとは、思いますが、これだけ危険が溢れているということがわかっている以上、まずは、自己防衛が大事だと思います。なお、これら過去の事件について、下の【関連記事】に掲載してあります。読まれていない方は、是非ご覧になってください。

これら、食べ物事件に、また、新たな1ページが付け加えられることになってしまいました。団子といえば、しかも、山形のだんごですから、日本の伝統的なものであり、作るには、熱を用いますから、普通は、ビニール手袋など仮にしていなくとも、普通は、食中毒などありえません。何か他にも原因があるのではないかと思います。しかし、これは、本当に驚きです。まさかというところです。でも、団子のようなものでも、場合によっては、食中毒がおこることもあり得るということです。

次は、ユッケについて掲載しておきます。ユッケの定義をあげると以下のようなものです。

「原語読みでは「肉」はユク(육、Yuk)、「膾」はフェ(회、Hoe)の発音で、連音化して「ユッケ」と聞こえる。「膾」は獣や魚の生肉を細かく刻んだもの(「なます」や刺身の一種)の意味である。

この名前が示す通り、生肉を使った韓国式のタルタルステーキ様の料理である。生の牛肉(主にランプなどのモモ肉)を細切りにし、ゴマやネギ、松の実などの薬味と、醤油やごま油、砂糖、コチュジャン、ナシの果汁などの調味料で和え、中央に卵黄を乗せて供することが多い。ナシやリンゴの千切りを添えることも多く見られる。食前にはよくかき混ぜるのが良いとされる。

ユッケをビビンバに乗せたものは、ユッケビビンバ(육회 비빔밥)と称される。晋州市の郷土料理は特によく知られており、ご飯やナムルの上に乗った赤い牛肉を花に見立ててファバン(화반、花飯)とも呼ばれている。」

生牛肉と、生卵ということで、これは、最初から危険な食べ物だと思います。まずは、卵です。卵を生で食べるのは、世界でも日本と韓国だけではないかと思います。

たとえば、アメリカ人は卵料理が大好きです。料理だけでなく、卵のたっぷり入ったお菓子やアイスクリームなど、とにかく卵なくして、アメリカの食生活は考えられないと言って良いでしょう。ですが、卵との付き合い方で、日本とは決定的に異なる点が1つあります。

それは「生卵」に対する警戒心です。社会常識として「生卵は危険」というのが一般的になっており、事実、そのものズバリの生卵を使った料理はあまりありません。また、州によって多少規制が異なりますが、基本的にレストランでの生卵の提供は禁止されている地区が多くあります。私の住んでいるニュージャージー州でも、レストランでの「生卵」は禁止です。

卵に関しては、たとえは、焼いたとしても、夏には危険なことがあります。焼いた卵ですら、夏など、特に半熟の部分があったりして、わずかの時間に腐敗してしまい、直中毒をおこしてしまうことがあります。それが、生ということであれば、ほんのわずかの時間で腐敗することは十分あります。

次に、生肉についてですが、これも、かなり危険です。

とりわさ、レバ刺しなどによる食中毒の原因菌である「カンピロバクター」や「腸管出血性大腸菌(O157など)」は、少量の菌で食中毒を起こします。新鮮であっても、菌が付いている食肉を生で食べれば、食中毒になる可能性があります。

また、カンピロバクターによる腸炎は、子どもに多く発生します。また、腸管出血性大腸菌(O157など)による食中毒では、合併症で溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症する率が子どもにおいて高く、腎機能障害や意識障害を起こし、死に至ることがあります。子どもも含めて、カンピロバクターによる食中毒の後、手足の麻ひ、呼吸困難等を起こすギラン・バレー症候群を発症することがあります。

さて、この生卵と、生牛肉のリスクのあるユッケは生肉を食するものであるため、動物の腸などから付着した腸管出血性大腸菌やサルモネラなどに感染する可能性が大きいです。このため旧厚生省は「生食用食肉の衛生基準」(1998年(平成10年)9月11日生活衛生局長通達)により生食用食肉の規格や衛生管理について定め、これに沿った食肉に限り「生食用」と表示することとしています。しかし、これに基づく生食用食肉の出荷実績があるのは馬肉とレバーのみで、牛肉の出荷実績のある施設はなかった(2008年(平成20年)、2009年(平成21年))。この基準が遵守されず、多くの加熱用食肉が飲食店の自主判断で生のまま提供されているといいます。

毎年、20件ほど食中毒が発生しており、広く知られたものでは2008年に炭火焼肉店でカンピロバクターによる食中毒が発生した事例がある。しかし消費者の支持は根強く、東京都が2009年に実施した意識調査では、過去3か月間に生肉を食べた約400人中、29人が体調不良になったがその後も生食を続けたと回答した。マスコミ報道されない食中毒事例も多数に上るものとみられます。

もともと、ユッケは、日本の料理ではありません。韓国のものであり、韓国は、日本と異なり、大昔から肉を食べる習慣がありました。日本では、肉を食べるようになったは、明治以降ということで圧倒的に短いです。

韓国ではニンニクとゴマ油を混ぜて冷蔵庫で1~2時間熟成、殺菌してから出すのが一般的であり、韓国食品医療品安全庁では過去に大規模な食中毒事件の報告はないそうです。またユッケ取り扱い店への抜き打ち検査等の検査体制もあり、毎年、数店舗~数十店舗が指導を受けているそうです。

それに、おそらく、肉の食文化ということで、韓国では、上記のような取り扱いのほかにも、流通面とか、肉の取り扱いそのものについても、日本とは異なるところがあります。たとえば、O111などほんの僅かの菌でも、感染するそうです。だから、トリミングをしたからといって安心ではありません。トリミングをしたとしても、すべての面を同じまな板で行った場合、トリミングで切った肉を置いたところに、菌が付着して、それが結局トリミング後の肉に移ってしまいます。だから、本来は、トリミングするたびに、包丁もまな板も、洗う必要があります。トリミングでも、このような細心の注意が必要です。他の工程や、流通の過程においても、細心の注意が必要なのだと思います。

日本では、食文化も、その他も、もともと生肉を前提とした食文化や、流通もないという事だと思います。であれば、わざわざ、危険なユッケを食べる必要はないのではないと思います。おそらく、ユッケをおふくろの味と思うような人は、日本人の中にはいないと思います。もともと、食べる人が極少数だったということで、流通も生肉に向けて、整備されていなかったということです。魚などとは根本的に異なります。

日本人が、外国産のこんな危険性のあるものをわざわざ食べる必要はないです。特に、小学校にあがる前の子供に、食べさせるべきではないと思います。

ユッケも最近の韓流ブームの一環ではないかと思います。ここ、特にここ10年以内に食べるようになって来たのだと思います。わざわさ、食べる必要はないです。

私自身は、団子のように通常は安全なものでさえ、場合によっては、深刻な食中毒になるのに、ユッケは、動考えても、現在の日本では危険です。なのに、政府など、食べるなとか、控えよとか、現状では、危険だと、はっきりとした声明を発表しません。それは、マスコミも同じことです。先日も、あるテレビで、「ユッケそのものが危ないわけではないです」などと、念を押していました。

これは、いわゆる、在日の方とか、日本に在住している韓国人などに配慮したものなのでしょうか?しかし、どう考えても危険は、危険です。もし、はっきりさせなければ、在日の方や、日本に来た韓国人の方にとっても、危険です。もし、はっきりさせれば、確かにユッケなど売れなくなるかもしれませが、それは、焼肉店で販売されている商品のごく一部でしかありません。さほど、影響があるとはおもえません。もし、配慮のつもりではっきり、政府が危険性を声明を発表しないとか、マスコミも右にならえであれば、いちじるしい勘違いといわざるをえません。そう思うのは私だけでしょうか?

しかし、上の記事の消費者目線とは、誰の目線のことなんでしょうかね?別に誰とも書いていないし、そういうことをいう人の数や、割合もわからないし、かなり無責任な表記です。とても、日本国内の多数派の意見塔とは、思えません。これでは、まるで、世論操作です。困ったものです。

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2011年5月9日月曜日

東日本大震災の復興財源に消費税が浮上、与野党内で高まる不満ー【私の論評】常識なしが、政治をやるなら、有権者も常識なしになろう!!

東日本大震災の復興財源に消費税が浮上、与野党内で高まる不満


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被災地をご訪問された天皇皇后両陛下
 震災の復旧・復興予算をめぐる与野党の攻防の焦点は、第2次補正予算以降の財源問題に移ってきた。

議論の口火を切ったのが、民主党の岡田克也幹事長。4月18日の会見で、2次補正以降の財源として「復興再生債」(仮称)を発行し、従来の国債と区別して管理。償還財源もきちんと担保・確保する考えを明らかにした。加えて、償還財源の中身は「基本は税。(増税の)タイミングと、規模と、どのような税でやるかはこれからの議論」と述べ、増税を検討する姿勢を明確にした。

 4月19日には、民主党の政策調査会長を兼ねる玄葉光一郎国家戦略相が「現時点では増税は私の頭の中にない」としつつ、「(償還財源は)さまざまな税目があるし、その組み合わせだってありうるかもしれない」と発言。枝野幸男官房長官も「民主党において、さまざまな検討をしているということは報告を受けて承知している」と述べ、増税に向けた地ならしが始まった。

 震災によるインフラなどの毀損額は内閣府試算によると、16兆~25兆円。本格的な公共工事を伴う復興予算は2次補正以降になる。予算規模は10兆円ともされ、歳出削減だけで賄うことは困難。国債増発と増税は不可避の情勢だ。

 問題は、どういう方法で増税するかだ。新聞各紙の世論調査では、増税を容認する意見が過半数を超えている。菅直人首相のブレーンである小野善康・内閣府経済社会総合研究所長は「みんなで震災の被害を分かち合うので、消費税がよい」としている。ただその場合、被災地だけ税率を軽減できるのか、という技術的な難問が待ち受ける。

身内からも異論噴出

 さらに、民主党を取り巻く政治環境は盤石と言いがたい。野党は消費税増税に反対しているうえ、民主党内にも不穏な空気が漂う。

 4月19日に開かれた税制改正プロジェクトチームの会合では、所属議員から「4月24日の統一地方選挙に向かって消費税増税を出されたら、街頭演説する人は石を投げられる」「今、消費税を上げたらたいへんなことになる。上のほうで決めても国会で堂々と反対していく」などと異論が噴出。国会での採決で造反議員が出るのでは、との観測もくすぶる。

 一方で増税ペースが急激すぎると、景気を冷え込ませるおそれがある。野田佳彦財務相は「2次補正の財源確保の仕方が財政健全化の道筋と整合的であるかを、海外、マーケットも注視している」と牽制するが、2次補正成立までの道のりは険しそうだ。

(山田徹也 =週刊東洋経済2011年4月30日-5月7日合併号)
※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。


【私の論評】常識なしが、政治をやるなら、有権者も常識なしになろう!!
経済のことを考えると、そもそも、たとえば減税党なる党は、変ですし、常識なしですね。減税や、財政出動や、金融緩和は、デフレにやるときの政策です。

景気がよくなって、インフレ傾向になれば、増税して、緊縮財政をして、金融引き締めをするべきです。この政党は、こんなときでも、減税をやるんでしょうか?

だから、そもそも、党名が変です。党名が変であれば、党是も変なものになると思います。

何か、今の政府や、自民党も、何かといえば、緊縮財政をやろうとします。変ですね、かつての自民党は、インフレのときに、どんどん無駄なハコモノ行政をやって、インフレを加速させ、バブル崩壊を誘発しました。そうし、バブルが崩壊して,デフレのときは、緊縮財政ばかり行ない、それは、現在の政権にも引き継がれています。

要するに、頭が悪いから、経済の調整ができないということなんですね。景気が加熱すれば、冷まし、景気が低迷すれば、良くなるようにするというのが、当たり前の経済対策で、何も珍しことではなく、日本以外の国ならどこでもやっていることです。

ならば、いそのこと、デフレ党と、インフレ党という党を作っていただけないものでしょうか?そうなれば、少なくとも、選挙のときに困りませんから。インフレ傾向のときは、デフレ党に投票し、デフレ傾向のときには、インフレ党に投票すれば、良いことですから。デフレ党の首班は、もちろん、デフレモンスターの与謝野さんですね。谷垣さんは、無論、閣僚ですね。あと、民主党の主だった官僚もやはり、横滑りで、入閣ですね。皆、馬鹿どうしで気があって、良いではないですか。和気あいあいと、国政に取り組めますよ!!

マスコミも、同じことです。以下のような記事がありますが、もともと、マスコミはあまりの勉強不足です。特に、経済のことはよく判っていません。

政治家の「大義名分に混ざるウソ」を見抜けないジャーナリズムの劣化 自戒をこめて、あえて問う

今の日本、20年以上も、デフレ状況が続いています。これは、異常です。20年といえば、少なとも、3回~4回は、経済変動があって、良い時期と、悪い時期が交互におとずれいたはずです。これは、経済がどんなにわるくなったって同じことです。自然にほっておいても、変動は生じます。にもかかわず、こうした変動がなかったというのは、人為的な力が働いたていたということです。そうして、この人為的力のため、世界で日本だけが、この20年間、国民の賃金があがりませんでした。この間、普通にやってきたところは、アメリカはもとより、ヨーロッパの経済がまともな国では、賃金が2倍になっています。

それは、馬鹿な政府が、財務省のいうことを真に受けて、逆ばかりやってきたこからです。その尻馬にのったのが、馬鹿のマスコミです。結局財務省の官僚に良いように振り回されているだけです。

こんな簡単な理屈も分からない、政治家ばかりなのが、情けないです。馬鹿相手にまともに対応する必要はありません。だから、こそ、馬鹿は馬鹿なりに、デフレ党と、インフレ党をつくってください。そうしたら、そのときどきの経済の状況に応じて、良いほうに投票すれば良いだけですから。

でも、本当は、インフレ党と、デフレ党なんてできても、これらの党には誰も投票しないでしょう。なぜなら、原理原則が判っていないからです。やはり、経済に対して柔軟な考えができる、まともなところが勝利することでしょう。この政党がどのよう傾向の党となるかは、わかりませんが、おそらく、まずは大事な経済に対してバランス感覚を持っていることですから、その他の、安全保障や、社会福祉などにもまともなバランス感覚を持っていることでしょう。

もう、中学生程度の理屈もわからない政治家、マスコミには、退場していただきたいものです。基本的な理屈のわからない、政治家や、マスコミに、マクロ経済がどうのとか、システムがどうの、ドラッカーのマネジメントがどうのといっても無駄です。

世の中のため、政治の世界から身をひいてください。あと、馬鹿マスコミは、中共に行ってください。そうして、中共で日本と同じ感覚でふるまってください。その結果は、監獄にいれられて、運がよけば、片輪で廃人になってかえってこれるかもしれませんが、大抵は、この世にいれませんから。今の政治家やマスコミすっかり弱体化してしまい、こんな現実もはっきり認識出来ないのだと思います。困ったものです。


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2011年5月8日日曜日

号泣必至! 犬との旅路を通して愛を描く映画『星守る犬』の試写会にご招待―【私の論評】日本人の我欲は洗い流されるか?

http://journal.mycom.co.jp/news/2011/05/07/017/index.html


【私の論評】日本人の我欲は洗い流されるか?



この映画、玉山鉄二さん、西田敏行さんがでることと、秋田犬がでるということ、北海道が舞台、それに平井堅の主題歌ということで、号泣確定映画のようですね。舞台装置が完璧ですから。私も、ご存じのようにジャーマン・シエパードのウインとチャナと日々過ごす身ですから、この映画などみると号泣しそうですから、観るべきかどうか考慮中です。おそらく、観るでしょう。

『星守る犬』(ほしまもるいぬ)は、村上たかしによる日本の漫画作品です。『漫画アクション』(双葉社)にて連載されました。2011年現在、単行本は2巻まで刊行され完結しています。平成20年度第12回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品です。

タイトルともなっている「星守る犬」は、「犬がもの欲しそうに星を見続けている姿から、手に入らないものを求める人のことを指す」という意味の言葉です。




昔から、犬や子供は、役者を喰うなどともいわれ、子供や犬など動物の自然な演技は、有名な役者すら霞んでしまうことがあるといわれています。この映画もそうなんでしょうか?


この映画の主題としては、わたしたちに普段何気なく思っている人や、物や、動物でも、それがなくなってしまえば、本当に悲しいし大変なことになるということだと思います。

しかし、私たちは、つい最近、これを思い知らされることに直面しました。そうです。東日本震災です。被害にあわれた方は、勿論その思いが、被災しなかった人に比較すれば、とてつもなく大きいでしょう。しかし、直接被災にあわなかった私達ですら、日々、報道される、震災の被害の甚大さをみて、そのような思いを新たにしました。

本当に、被災者の方々の有様を見ていると、普通にくらせて行くことそのものが、何と幸せなことかと思い知らされました。

普通に暮らせることのありがたみが良くわかりました。でも、私たちは、まわりの人や、動物や、ものなどに感謝の意を表するとか、かみしめるなどということがないですね。しかし、本当は日々こうした気持ちを絶やさないようにすることが本来のあり方ではなかったかと思います。

まわりの人だって、動物だってなくなってしまえば、本当に悲しいと思います。そうして、普段何の気なしで、使っている物だって、食べ物だって、それを作ってくれる人がいるから、私たちは何不十なく毎日暮らせています。

それに、自分たちのまわりの自然だってそうです。昔の日本人と違って、感謝するという気持ちを失っていると思います。昔の日本人は、こうした気持ちや、自然を畏れる気持ちがありました。なのに、今の日本人は、こうした映画や、震災などがなければ、こうしたことなかなか気がつかなくなってしまっています。お金や時間さえあれば、何とでもなると思っています。

東京都知事の石原慎太郎氏は、地震が発生した直後に、都内で報道陣に、大震災への国民の対応について感想を問われて「「日本人のアイデンティティーは我欲。この津波をうまく利用して我欲を1回洗い落とす必要がある。やっぱり天罰だと思う」と述べました。これに関しては、被災者に対して厳しすぎるということで、避難されました。

しかし、石原氏のいいたかったことは、私が上で述べような事だったのだと思います。上のような文脈の中で、かたれば、誤解されずにすんだのだと思います。これは、同じことを言っても、異なる文脈の中でとらえられれば、全く別の意味をもつことの格好の事例にもなったと思います。

さて、こんな観点から、映画の批評という観点からではなく、世相を見る観点から考察してみると、この映画、作成が決定して、撮影などしている段階では地震がなかったと思います。編集の段階では、震災とかぶったかもしれません。しかし、主題がある意味で震災後の世相も反映しているので、震災後のほうが多くの人の受け入れられやすい状況になっているといえるかもしれません。実際上演されるようになれば、どうなるのか、今から楽しみです。

映画と世相という観点から、以前にこのブログにも、「もしドラ」と「コクリコ坂から」の対比を掲載したことがあります。まだ、ご覧になっていない方は、下の【関連記事】のところに、その記事のURLをコピペしておきますので、是非ご覧になってください。

この映画もおもいもかけないようなヒットになったとすれば、震災などの影響により、日本人が我欲を洗い流したか、少なくとも、洗い流すことに肯定的ななっているという査証になるかもしれません。この映画放映されて、しばらくして、趨勢がみえたら、また、その内容を掲載しようと思います。

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