2015年5月14日木曜日

【安部総理記者会見】安全保障の関連法案を閣議決定、国会論戦へ―【私の論評】戦争法案などというのは中国スパイだけ!中国の嫌がる立法をこれからもどんど実施しよう(゚д゚)!


本日記者会見が発言する安部総理
【動画】安倍首相の会見: https://www.youtube.com/watch?v=x77WRvJXBdo
【動画】質疑応答: https://www.youtube.com/watch?v=f6NqLbQjnww

政府は14日夕、集団的自衛権の行使などを可能にする安全保障の関連法案を閣議決定した。安倍晋三首相がこのあと会見し、狙いを説明する。自公両党と政府の間で昨年5月に始まった法制化に向けた作業は、国会に論戦の場を移す。政府は会期延長を視野に、今夏の法案成立を目指す。

一定の条件を満たせば集団的自衛権の行使が可能になるほか、他国軍の後方支援、国際的な平和協力活動での役割が拡大する。掃海艇を派遣した1991年の湾岸戦争以降、海外での活動が徐々に増えてきた自衛隊の任務は大きく広がる。

<後方支援、随時可能に>

法案の名称は「平和安全法制」。現行法の改正案10本と、新法案1本で構成される。

改正する現行法のうち、武力攻撃事態対処法は、他国が攻撃された場合でも、日本の存立にかかわるなどの要件を満たせば、自衛隊が武力行使できるように改める。

朝鮮半島有事を念頭にした周辺事態法は、後方支援の対象を米軍以外に広げるとともに、自衛隊の活動範囲も制約をなくす。弾薬の提供や、発進準備中の戦闘機への給油も可能にする。

国連平和維持活動(PKO)協力法も改正し、国連以外が行う平和協力活動に参加できるようにする。武器使用の権限を拡大、治安維持任務も可能にする。

新たに作る国際平和支援法案は、日本の安全に直接影響がない場合でも、アフガン戦争時に自衛隊がインド洋で多国籍軍に給油をしたような後方支援を随時可能にする。例外なく国会の事前承認が必要であることなどを歯止めとして盛り込んだ。

<治安出動の手続き迅速化>

政府はこのほか、日本への武力攻撃かどうか判断できない「グレーゾーン事態」が起きた場合に、警察権に基づく自衛隊の出動を迅速化する方策についても閣議決定する。

武装勢力が離島に上陸したり、外国軍艦が領海に侵入した場合に、自衛隊による「治安出動」や「海上警備行動」を電話閣議で発令できるようにする。

【私の論評】戦争法案などというのは中国スパイだけ!中国の嫌がる立法をこれからもどんど実施しよう(゚д゚)!

この会見は、歴史にも残るものと考えますので、歴史の記録という意味合いで、安部首相による会見ならびに、質疑応答の全部を以下に文章で掲載させていただきます。

安倍首相による会見

安倍総理:いかなる事態にあっても、国民の生命と平和な暮らしは守り抜いていく。内閣総理大臣である私には、その大きな責任があります。その覚悟の下、本日、新しい安全保障法制の整備のための基本方針を、閣議決定致しました。自民党・公明党の連立与党が濃密な協議を積み重ねてきた結果です。協議に携わった全ての方々の、高い使命感と責任感に心から敬意を表する次第であります。 
集団的自衛権が現行憲法の下で認められるのか。そうした抽象的、観念的な理論ではありません。現実に起こりえる自体において、国民の生命と平和な暮らしを守るため、現行憲法の下で何を為すべきか、という議論であります。 
例えば海外で突然紛争が発生し、そこから逃げようとする日本人を同盟国であり、能力を有する米国が救助・輸送しているとき、日本近海において、攻撃を受けるかもしれない。我が国自身への攻撃ではありません。しかしそれでも、日本人の生命を守るため、自衛隊が米国の船を守る。それを出来るようにするのが、今回の閣議決定です。 
人々の幸せを願って作られた日本国憲法が、こうした時に、国民の生命を守る責任を放棄せよ、と言っているとは、私にはどうしても思えません。 
この想いを与党の皆さんと共有し、決定しました。 
ただし仮に、そうした行動を取る場合であっても、それは他に手段が無いときに限られ、且つ、必要最小限度でなければなりません。現行の憲法解釈の基本的な考え方は、今回の閣議決定においても、何ら変わることはありません。 
海外派兵は一般に許されない、という従来からの原則も、全く変わりません。自衛隊がかつての湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加するようなことは、これからも決してありません。 
外国を守るために日本が戦争に巻き込まれる、という誤解があります。しかし、そのような事もあり得ない。日本国憲法が許すのはあくまで、我が国の存立を全うし、国民を守るための自衛の措置だけです。 
外国の防衛それ自体を目的とする武力行使は、今後とも行いません。むしろ、万全の備えをすること自体が、日本に戦争を仕掛けようとする企みを挫く、大きな力を持っている。これが抑止力です。 
今回の閣議決定によって、日本が戦争に巻き込まれる恐れは、一層無くなっていく、そう考えています。日本が再び戦争をする国になるというようなことは、断じてあり得ない。今一度、その事をはっきりと申し上げたいと思います。 
二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない。その痛切な反省の下に、我が国は戦後70年近く、一貫して平和国家としての道を歩んできました。しかしそれは、「平和国家」という言葉を唱えるだけで、実践したものではありません。 
自衛隊の創設、日米安保条約の改定、そして国連PKOへの参加。国際社会の変化と向き合い、果敢に行動してきた先人たちの努力の結果であると考えます。
憲法制定当初、我が国は自衛権の発動としての戦争も放棄した、という理論がありました。しかし吉田(茂)総理は、東西冷戦が激しさを増すと、自らの手で自衛隊を創設しました。その後の自衛隊が、国民の生命と暮らしを守るため、いかに大きな役割を果たしてきたかは、言うまでもありません。 
1960年には日米安全保障条約を改定しました。当時、「戦争に巻き込まれる」という批判が随分ありました。まさに批判の中心は、その論点であったと言ってもいいでしょう。 
強化された日米同盟は、抑止力として、長年に渡って、日本とこの地域の平和に大きく貢献してきました。 
冷戦が集結し地域紛争が多発するなか、国連PKOへの自衛隊参加に道を開きました。当時も、「戦争への道だ」と批判されました。しかしカンボジアで、モザンビークで、そして南スーダンで、自衛隊の活動は世界の平和に大きく貢献し、感謝され、高く評価されています。 
これまでも私たち日本人は時代の変化に対応しながら憲法が掲げる平和主義の理念の下で最善を尽くし、外交、安全保障政策の見直しを行って参りました。
決断には批判が伴います。しかし、批判を恐れず、私達の平和への願いを、責任ある行動へと移してきたことが、平和国家・日本を創りあげてきた。その事は間違いありません。 
平和国家としての日本の歩みは、これからも決して変わることはありません。むしろその歩みを更に力強いものとする。そのための決断こそが、今回の閣議決定であります。
日本を取り巻く世界情勢は一層厳しさを増しています。あらゆる事態を想定して、国民の命と平和な暮らしを守るため、切れ目のない安全保障法制を整備する必要があります。もとより、そうした事態が起きないことが最善であることは、言うまでもありません。 
だからこそ、世界の平和と安定のため、日本はこれまで以上に貢献していきます。さらに、いかなる紛争も力ではなく、国際法に基づき外交的に解決すべきである。私は、「法の支配」の重要性を、国際社会に対して繰り返し訴えてきました。その上での、万が一の備えです。そしてこの備えこそが、万が一を起こさないようにする、大きな力になると考えます。 
今回の閣議決定を踏まえ、関連法案の作成チームを立ち上げ、国民の生命と平和な暮らしを守るため、直ちに作業を開始したいと考えています。充分な検討を行い、準備が出来次第、国会に法案を提出し、ご審議いただきたいと考えています。私たちの平和は、人から与えられるものではない。私たち自身で築きあげる他に、道はありません。 
私は今後とも、丁寧に説明を行いながら、国民の皆さまの理解を得る努力を続けて参ります。そして、国民の皆さまと共に、前に進んでいきたいと考えております。私からは以上であります。
質疑応答
記者:北海道新聞のウノと申します。今回閣議決定した内容については、日本への攻撃の抑止力を高めるという見方がある一方、武力行使(の)要件として、「国民の生命などが根底から覆される明確な危険がある場合」とするなど、抽象的な表現に留まった感があります。これでは時の政権の判断で、いかようにでも拡大解釈でき、明確な歯止めにならない、との指摘もありますが、総理はいかがお考えでしょうか? 
また、自衛隊の活動については、世界の警察官としての役割を果たそうとしないアメリカに、尖閣諸島をはじめ、東アジア地域に求められる役割の、より適切な実行を促すとの期待がある一方、隊員が戦闘に巻き込まれ、血を流す可能性がこれまで以上に高まる可能性も指摘されています。総理はこの点をどうお考えでしょうか? 
安倍総理:今回の「新3要件」も、今までの3要件と基本的な考え方はほとんど同じと言っていいと思います。そしてそれが、武力行使の条件であったわけでありますが、今回、「新3要件」としたところであります。繰り返しになりますが、基本的な考え方はほとんど変わっていない、表現もほとんど変わっていないと言っていいと思います。 
今回の閣議決定は、現実に起こりえる事態において、国民の生命と平和な暮らしを守ることを目的としたものであります。武力行使が許されるのは、自衛のための必要最小限度でなければならない。このような従来の憲法解釈の基本的な考え方は、何ら変わることはありません。 
従って、憲法の基幹性を何ら変更するものではなく、新3要件は、憲法上の明確な歯止めとなっています。また、この閣議決定で、集団的自衛権が行使できるようになるわけではありません。国内法の整備が必要であり、改めて国会のご審議をいただくことになります。これに加えまして、実際の行使にあたっても、個別的自衛権の場合と同様、国会承認を求める考えであります。 
民主主義国家である我が国としては、慎重の上にも慎重を期して判断をしていく、というのが当然だろうと思います。今回の閣議決定を受けて、あらゆる事態に対処できる法整備を進めることによりまして、隙間のない対応が可能となり、抑止力が強化されます。我が国の平和と安全を、そのことによって、抑止力が強化されたことによってですね、一層確かなものにすることが出来る、と考えています。 
記者:フジテレビのニシガキと申します。お願い致します。北朝鮮問題についてお伺い致します。本日、北京で日朝局長級協議が行われました。北朝鮮による特別委員会につきまして、拉致被害者の方を含めて、包括的・全面的な調査を行うという、その実行性の担保というのがどのようになされているのか。また日本の独自の制裁解除に値するようなものになるのかどうか、総理のご認識をお願い致します。
また合わせまして、韓国のユン・ビョンセ外相が30日に韓国の国会での答弁で、日本の制裁解除を含む拉致問題解決に向けた交渉が、核問題についての日米間の協調に影響を与えるのではないか、との認識を示されていますが、総理のお考えはいかがでしょうか? 
安倍:日朝政府間協議については、現在も北京において開催されている最中であります。私としては、代表団が帰国後に、北朝鮮側の特別調査委員会に関する説明についてきちんと報告を受けた後に、しっかりと見極め、適切に判断をしていく考えであります。現時点で今後の対応についてお答えすることは、適切ではないと思います。 
日朝関係を含め、北朝鮮をめぐる問題については、平素から米国や韓国と緊密に連携をとってきています。我が国としては、今後も引き続き連携していく考えでありまして、日朝政府間協議の開催によって、日米韓の関係に悪影響が出ることはない、と考えています。 
記者:時事通信のヤマグチと申します。よろしくお願いします。今回の集団的自衛権を容認する、という決定は、日本の国防政策の大きな転換になると思います。これによって総理は今後、日本をどのような国にされていくお気持ちでしょうか。 
それから、抑止力を高め、世界貢献が出来るという国になる、ということはまた、平和を守るためにはもしかすると犠牲を伴うかもしれない、という可能性もあると思いますが、国民はどのような覚悟を保つ必要があるのでしょうか。(その後聞き取り不明) 
安倍総理:今回の閣議決定は、我が国を取り巻く安全保障環境がますます厳しさを増すなか、国民の生命と平和な暮らしを守るために何を為すべきか、との観点から、新たな安全保障法制の整備のための基本方針を示すものであります。これによって、抑止力の向上と地域及び国際社会の平和と安定に、これまで以上に積極的に貢献していくことを通じて、我が国も平和と安全を一層確かなものに出来る、と考えています。 
憲法が掲げる平和主義、これからも守り抜いていきます。日本が戦後一貫して歩んできた平和国家としての歩みは、今後も決して変わることはありません。今回の閣議決定は、むしろその歩みを力強いものにしていくと考えています。また、今回閣議決定を致しました基本的な考え方「積極的平和主義」につきましては、私は首脳会談の度に説明をしています。そしてそれを簡単にした説明書、英語やフランス語やスペイン語、ポルトガル語など様々な言葉に訳したものをお渡しをし、多くの国々から理解を得ていると承知をしています。 
また自衛隊の皆さんはですね、今この瞬間においても、例えばソマリア沖で海賊対処行動を行っています。あるいは東シナ海の上空、また海上において、様々な任務を担い活動しているわけでありますが、それぞれ、時には危険が伴う任務であるなかにおいて、国民の生命を守るために彼らはこの任務を粛々と果たしているわけであります。私は彼らに感謝をし、そして彼らの勇気ある活動に敬意を表したい。彼らは私の誇りであります。今後とも、彼らは日本国民の生命を守るために活動していただける、と確信をしております。 
記者:毎日新聞のタケシマです。先ほどのご発言で、関連法案の作業チームを立ち上げたいというお話があったと思うんですが、今回示された基本方針が国会でどのように議論されていくのかっていうのは、国民の関心もかなり大きいと思います。グレーゾーン、国際協力、集団的自衛権、この3つについてどのようなスケジュールで法改正に臨まれるお考えでしょうか? 
安倍総理:法改正についてはただちに取り組んでいく必要があると思います。今回の閣議決定において、今おっしゃったようなグレーゾーンにおいて、あるいは集団的自衛権において、あるいは集団安全保障において。自衛隊が活動できるようになるわけではありません。そのための法整備を、先ほど申し上げたようにスタートしていくわけでありますが、この法整備についても与党とよくスケジュールも含めて連絡をして、緊密な連携をしていきたいと思っています。
今の段階では、いつまでにということについては、これからスタートするところでありますから、まだ申し上げる状況ではないというふうに思います。 
記者:日本テレビのタケウチです。そもそもなんですが、この集団的自衛権の問題というものに、総理が問題意識を持って取り組もうと思ったきっかけとか原点みたいなものはなんでしょうか? これをお聞かせください。 
安部総理:いわゆる有事法制、あるいは国民保護法の制定をおこなったわけでありますが、当時私は官房副長官でありました。あのときあらためて、戦後60年近く経つ中において、そうした日本の独立、そして国民の命を守るための法令には不備があるという現実と向き合うことになりました。 
その中において、残された宿題がまだあった。それが今回のグレーゾーンであり、たとえば集団安全保障の中において、PKO活動をする中において、いっしょに活動する他国の部隊に対して、自衛隊がもし襲撃をされたときには、助けてもらうことになるけれども、逆はないということで果たしていいのか。あるいはNGOの人たちが実際に危険な目に遭っている中において、自衛隊が彼らを守ることができないというのが。 
そしてまた、何人かの米国の高官から、米軍あるいは米国は日本に対して日本を防衛する義務を安保条約5条において果たしていく考えであると。しかしたとえば日本を守るために、警戒にあたっている米国の艦船が、もし襲われて、近くにいて守ることのできる日本の自衛艦がそれを救出しなくて、あるいはまたその艦を守るために何の処置も取らなくて、アメリカ国民の日本に対する信頼感、あるいは日本に対して、共に日本を守っていこうという意志が、ついていくかどうか、真剣に考えてもらいたいと言われたことがありました。 
だんだんと安全保障環境が厳しくなるなかで、まさにそうした切れ目のないしっかりとした体制をつくることによって、抑止力を強化し、まったくスキのない体制をつくることによって、日本と地域はより平和で安定した地域となっていく。そう考えたわけでございました。 
今時、その意味においては、閣議決定ができました。私は総理大臣として、国民の命を守り、平和な暮らしを守るために、さまざまな課題に対して目を背けずに、正面から取り組んでいく責任があります。その責任において、今回閣議決定を行いました。 
(以上)

さて、上の記者会見について皆さんはどう思われたでしょうか。本日は、札幌市内の中心部に赴く用事があり、歩いていると、どこかの団体が安全保障の関連法案に反対と、シュプレヒコールをしていました。見る限りで、この団体の人たちが叫んでいるだけで、その周りを囲む通行人などいるわけでもなく、街を歩いている人たちはほとんど無関心のようでした。

世界の中で集団的自衛権が行使できない国は、永世中立を標榜するスイスなどを除けば日本だけです。しかし、そのスイスもかなり強力な軍隊を持っていますし、山岳地帯であることから、この地形を活用して、国自体を要塞のようにして国を守る体制を整えています。

スイスの守りは鉄壁!
また、現役の軍人の他にも予備役が相当数存在していて、平素から訓練を行い、いざというときには投入できる体制をとっています。昔は、一般家庭に武器があるのが普通でした。集団的自衛権を行使しないかわりに、かなりの軍事力を持つことで、スイスは安全保障を確実なものにしています。このようなことがあるので、あのヒトラーですら、スイスを侵略するというようなことは最初から考えていませんでした。

スイスは、このように単独で自国を守りぬく構えが十分に整っています。だからこそ、集団的自衛権など行使しなくても良いのです。

しかし、スイス以外の国は、すべて集団的自衛権を行使できるようになっています。それは、多くの国が、スイスとは異なり、他国との国境の大きな部分が、平地であったり、海洋であったりで、用意に攻めこまれやすい地形になっているからです。

大国日本が他の国が普通に出来ることができないのはおかしいと思います。安全保障のためには、何でも出来るようにしておいて、のです。

そうでないととんでもないことになります。日本が侵略を受けていて、自衛隊が劣勢になっていたとしても他国はおいそれと手を出せないという、とんでもないことになります。それ以外にも、安部総理の上の記者会見でも述べられていたような、対策をとることができます。しかし、集団的自衛権を行使できなければ、これらは実行できないのです。

スイスとは異なり四方が、海に囲まれ、島国である我が国。多くの都市が、平野に位置していて、さらには海に面してる日本においては、集団的自衛権が行使できないことのほうが、はるかに危険です。

最近では、テレビで盛んに「日本は平和国家なのに集団的自衛権を行使するのはおかしい」というような一般の人のインタビュー映像が流されていました。この人たちは、全く安全保障について理解していないようです。

テレビ局は集団的自衛権の行使反対をこれらの映像で訴えたかったのでしようが、このような報道は多くの国民を間違った方向に誘導することになります。

テレビ局のようなマスコミこそ、集団的安全保障を行使しないスイスの安全保証の実態や、スイス以外の他国集団的安全保障に関する考え方などを報道すべきと思うのですが、そうではありません。これから、国会での論戦となるわけですが、この論戦では、安倍政権は多く国民にも理解できるように、説明をしていただきたいものです。

今回の安全保障の関連法案を閣議決定を世界で最も嫌がるのは、中国であるのは明らかです。他国は、米国をはじめ中韓以外の全部の国が賛成しているか、反対はしていません。

これを嫌がるのは中国スパイだけです。中国の嫌がる立法はこれからもどんどすべきです。

私は、そう思います。皆さんはどう思われますか?

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2015年5月13日水曜日

若年層の自殺がG7でトップ。日本の若者はなぜ死を選ぶ?―【私の論評】自殺率の高さの原因は、若者の精神的な弱さではない!過去のデフレによる悪影響が未だ残っているせいだ(゚д゚)!


2015.05.12 ニュース

「いのちの電話」など、自殺対策には力を入れている団体も多い
「いのちの電話」など、自殺対策には力を入れている団体も多い 日本の年間自殺者は全体的に減少傾向にある。’98年以降、14年連続で3万人を超えていたその数は、’12年から3年連続で3万人を割り、警察庁によると’14年は2万5218人だ。

しかし、若年層の自殺は深刻な状況にあると言ってよい。15~39歳の死亡原因の第1位は自殺だ(男女別では男性15~44歳、女性15~34歳で1位)。

G7で15~34歳の死因の1位が自殺というのは日本だけ(※グラフ参照)。死亡率はアメリカやフランス、カナダの約2倍、ドイツやイギリスの約3倍、イタリアの約4倍となっている。


この傾向について国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所自殺予防総合対策センターの山内貴史研究員(認知行動科学・疫学)はこう語る。

「日本以外の各国では、若年層の死因はがんなどの病気、交通事故などのほうが自殺よりも多くなっています。ところが、日本では中高年の自殺死亡率は下がったものの、若年層の精神的な弱さが目立っています。他国のように、ストレスの対処法を教育で教わっていないからではないでしょうか。中高年の自殺率は今後も下がっていくと思われますが、若年層は増加傾向にあります。また、この数値(自殺率)には自殺未遂者が含まれていません。自損事故として救急搬送されるケースは女性に多いのですが、若年層は未遂も含めると相当の数になると思われます」(山内研究員)

思いつめる前に、自治体、ボランティアなどの相談できる組織のドアを叩いてほしい。 <取材・文/週刊SPA!編集部>

【私の論評】自殺率の高さの原因は、若者の精神的な弱さではない!過去のデフレによる悪影響が未だ残っているせいだ(゚д゚)!

上の記事、どうしようもないです。日本の若者の自殺者数が多いことの理由を「若者層の精神的な弱さが目立っています」として、その真の原因を全く追求していません。山内研究員は、精神的な弱さを示す統計数値も示すことなく、このような結論を出しています。

日本の若者の自殺が多いのは、本当に「精神的な弱さ」だけが原因なのでしょうか。私は、そうは思いません。これについては、以前もこのブログに掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。

若年者死因トップは自殺 先進7か国で日本のみ―【私の論評】若者の死因の第一位が自殺になったのは、デフレ退治をしなかったことによる大きな罪ということを理解しない人が多いためますます、悲劇が続く?

この記事は昨年のも6月5日のものであり、ちょうど今から1年ほど前のものです。

タイトルからわかるように、この記事では若者の死因のトップが自殺というのは、先進7カ国の中では、日本のみというショッキングな内容でした。

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部分をコピペさせていただきます。
26年版自殺対策白書が3日の閣議で報告された。25年の自殺者は2万7283人。前年の2万6433人より850人増えた。40歳代から60歳代男性が自殺者全体の4割近くを占めたことも家庭の中心的役割を担う年代だけに影響の深刻さがうかがえるものになった。 
また15歳から39歳の各年代の死因のトップをみると、いずれも「自殺」で、白書は「こうした状況は国際的にみても深刻で、15~34歳の若い世代で死因の第1位が自殺となっているのは先進7カ国では日本のみ」とした。また日本では15歳から39歳までの死因トップが自殺になっていた。

さて、 上の山内研究員は、統計資料もなしに若者の自殺者が多いのは、精神的な弱さと決めつけているようですので、私はそのようなことをせず統計資料を以下に提供させていただきます。

まずは、自殺者全体について以下に振り返っておきます。

自殺者数と景気は相関が高いことが知られているが、この二年間の経済状況の改善と、さらに自殺対策にここ数年経費を増加させていく方針を採用していることも大きいです。類似の事例はホームレス対策にもいえ、ホームレス数は景気要因に関わらず対策費の増加に合わせて減少しています。

自殺者数の減少については、マクロ(景気)とミクロ(自殺対策関連予算の増加スタンス)の両方が功を奏していると考えられます。

自殺対策関連予算の推移はまとまったデータがないので拾い集めてみると

平成19年 247億円 平成20年 144億円 平成21年 136億 平成22年 140億 平成23年 150億 平成24年 326億 平成25年 340億 平成26年 361億 となってます。


若年層で死因トップが自殺となっているのは先進7カ国で日本のみで、その死亡率も他国に比べて高いものになっています。その自殺死亡率をグラフにしたものが以下です。





上のグラフは若年失業率と20~29歳の自殺死亡率の推移です。
経済状況の相対的な改善とともに、中年男性の自殺死亡率が低下しつつある一方で、近年、20代以下の若年層の自殺死亡率の上昇が見られる点が注目されます。若年層においては中年層に比較して、『勤務問題』の占める割合が高いことが特徴であり、若年層の自殺死亡率が上昇していることと関係している可能性が考えられます。
若年失業率と20~29歳の自殺死亡率の推移を比較すると、両者は近い動きを示すことがわかります。こうしたことから、若年層における自殺死亡率の上昇は、経済状況の相対的な改善にもかかわらず、派遣社員、契約社員、パート、アルバイト等の非正規雇用の割合の増加など、若年層の雇用情勢が悪化していることも影響している可能性があるものと考えられます。なお、特に20歳代以下の若者の『就職失敗』による自殺者数が平成21年を境に急増していることにも注意が必要です。
「勤務問題による自殺」に関するグラフを以下に掲載します。

少し古いデータではありますが、勤務問題で自殺する若者が近年増えていたのは間違いないです。

「就活自殺」に関すグラフを以下に掲載します。


就職活動がうまくいかない大学生が精神的に追い詰められて死を選ぶ「就活自殺」が、平成25年までの7年間で218人に上ることが、警察庁のまとめで分かっています。それを示したグラフが上のものです。各大学は最悪の事態を防ごうと対策に乗り出していますが、自殺者数は、雇用環境と密接に関係するともいわれており、専門家は「解決には、雇用環境を改善することが先決だ」と指摘しています。

警察庁によると、自殺原因の詳細な分析を始めた19年以降、自殺した大学生は3516人。そのうち遺書などの記述から「就活の失敗」が原因とみられるのは218人でした。雇用環境との関連を証明するように、景気が回復したとされる25年は、前年より17人減少しました。

「勤務問題」も、「就活失敗」も特に若者に顕著です。大学を卒業したばかりの、学生など、企業に入って、すぐに即戦力になるスキルなど持っていません。企業としては、大卒の新人などを雇用しても、まずは訓練しなければならず、雇用すれば当初は経費がかさむことになります。

だから、デフレともなれば、採用を控えるのは当然のことです。企業に採用されなかった若者は、パート・アルバイトになるわけですが、デフレ化では、雇用条件も悪く、スキルも身につきません。

こうした若者が、将来に絶望して、自殺を選ぶということなど容易に想像できます。

今の日本は、厳密ではデフレではありません。しかし、過去20年近くにもわたって、継続したデフレによる、悪影響から抜けきっているわけではありません。

最近は、若干景気が良くなっているようではありますが、それにしても、世界的な視野からみれば、日本は若者の自殺が他の先進国に比較して、突出して多いという大問題がまだ解消されていません。

このような状況で、昨年4月に8%増税をしたのは、全くの間違いでした。そうして、もし10%増税が決定され、導入されたとした、若者の自殺はさらに増えたことが予想されます。

とにかく、現状は増税などの緊縮財政などは避け、一日も早くデフレから脱却するだけではなく、デフレによる負の遺産を一掃して、若者の自殺を撲滅すべきです。

「若者の自殺が多い国」という汚名は、一日でもはやく返上して、若者が希望の持てる国になろう!

「若者の自殺の多い国」という汚名は、一日でもはやく、返上すべきです。いつまでも、若者が、未来に希望が持てなく、自殺してしまうような国であってはならないです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年5月12日火曜日

アパレル業界で働く女性たちの貧困…「食費を削って服を買うコも多いのでガリガリに痩せて病気になる」―【私の論評】貧困女子をなくすには、ブラックを叩いても効果はない!叩くべきは昨年増税キャンペーンを繰り返した愚かな者共だ(゚д゚)!

アパレル業界で働く女性たちの貧困…「食費を削って服を買うコも多いのでガリガリに痩せて病気になる」

2015年5月12日 9時3分

日刊SPA!
モデルに憧れダイエットをし続けた結果、25kgという
ありえない体重になってしまった女性、「ヴァレリア・レビチン」
日本のアパレル業界の女子もこのような姿に?

  今や「単身女性の3人に1人が貧困状態にある」という調査結果もあるほど、もはやニッポンの大問題として取り上げられることも多い「女性の貧困」問題。彼女たちはいかにして貧困に沈んでいくのか。長年「貧困問題」について取材を続けてきたSPA!取材班が、「女性の貧困」問題について改めて徹底調査。世代別に彼女たちの貧困ぶりを見ると、そこにはさまざまな「共通項」が浮かび上がってきたのだった――。

ここでは、「20代女性の貧困問題」について、その壮絶な実態を一部紹介する。

◆食費を削って服を買い、薬を飲んで耐えています
~前島知美さん(仮名・28歳)/アパレル関係~

若い女性が多く働くアパレル業界。華やかに見えるが、実は低賃金で過酷な労働を強いている面がある。契約社員としてショップ店員を務める前島さんの年収はおよそ150万円。休みはほぼなく、もちろん、福利厚生など皆無だ。

「19歳のときに『カリスマ店員』に憧れて飛び込んだものの、現実は華やかな世界どころか、若いコを倒れるまで使い潰すのが当たり前のブラックな業界でした。徹夜で残業をしたり、休日出勤も当たり前なのに手当ては一切出ない。一人当たりの売上げノルマもあるのに、13万円しかない月給のなかから自腹で自分の店の服を買わないといけない。食費を削って服を買うコも多いので、ガリガリに痩せて病気になったり、みんな常に大量の薬を持ち歩いています」

同じ職場の10代の女性は劣悪な環境に耐え切れず、ストレス性の糖尿病で倒れたという。

「『アパレルには健康なスタッフはいない』というのが業界のあるあるネタです。若いコは生活苦や体を壊してどんどん辞めていく。それでもアパレルに憧れたコはどんどん入ってくるから、ブラックな体制は何も変わらない。私も数年単位でお店を転々としていますが、どこも似たりよったりで、生活は全然楽になりませんね」

時折、ふと疲れた顔を見せる彼女もまた、精神的にギリギリの状態で働いていた。

「資格を取る時間もないし、みんな目の前の仕事をこなすことしか考えられない。それに職場は10代や20歳そこそこの若いコばかりなので、法律の知識がないから辞めた後も泣き寝入りするしかない。業界もそれを知ってて利用してるはず。人を追いつめて使い潰す業界の体質そのものが、貧困女子を量産しているんだと思います」

他業種へ転職できるようなスキルも身につかず、心と体を壊せば再起するにも時間がかかる。きらびやかな世界の闇は異様に深い。

<私の未来予想図>
資格もスキルも取れない以上、結婚に逃げるしか術はないです

5/12発売の週刊SPA!に掲載されている大特集『ニッポンの大問題[女の貧困化]が止まらない!』では、上記のような「リアルすぎる実例」が世代別で続々登場。彼女たちの未来予想図にもぜひ注目してほしい。20代、30代、40代別で「女性の貧困」問題を検証していくと、「ワーキングプア」「シングルマザー」「隠れホームレス」などさまざまな問題が浮かび上がり、貧困大国ニッポンの真の姿に誰もが驚きを隠せないことだろう。

果たして、新局面を迎えた「女性の貧困」問題に我々はどう向き合えばいいのか、ぜひとも考えながら読んでいただきたい特集なのである。 <取材・文・撮影/週刊SPA!編集部>

【私の論評】貧困女子をなくすには、ブラックを叩いても効果はない!叩くべきは昨年増税キャンペーンを繰り返した愚かな者共だ(゚д゚)!

上の記事、まったく薄っぺらな内容で、ただただ、貧困女子の有り様を描くだけで、何の救いもありません。週刊誌だから仕方ないのかもしれませんが、週刊誌以外の報道でも似たり寄ったりのところがあります。

なぜ、上記のようなブラック企業のような企業がはびこるのか、その理由はあまりにもはっきりしすぎています。その根本原因はデフレです。デフレを解消しない限り、このようなブラック企業ははびこるし、他のまともな企業だって、ブラック的にならざるを得ない状況に追い込まれてしまうのです。

上の記事を見ていると、このような根本原因には全く触れず、ブラック企業、ブラック業界の内情をつぶさに報道するだけで、その根本原因や解決方法など全く解説しません。

存立の基盤を崩壊させなければ、ブラック企業ははびこり続ける

平成13年度から日本では、日銀が金融緩和に転じたため、そのまま緩和を続けていれば、今頃かなりデフレが解消され、賃金も上昇し、そもそもブラック企業の存立基盤が失われることになっていたはずです。

ご存知のように、デフレ下では、モノが売れないため、物価がじわりじわりと下がり、それに連れて賃金も下がります。そうなると、多くの人の消費意欲も減退し、さらにモノが売れないため、物価が下がり、それに連れて賃金も下がるという悪循環を繰り返すことになります。

このようなことが繰り返されると、雇用状況が悪くなり、雇用条件の悪いブラック企業のような企業が人を募集すると、仕事がないため、そのような企業でも我慢して勤める人が出てくるようになります。

この悪循環の連鎖を断つのが、金融緩和策です。金融緩和をすることにより、景気が良くなるだけではなく、雇用も改善します。雇用が改善するということは、賃金も上昇するし、日本国全体の採用枠も広がるということです。

そうなると、ブラック企業に勤めていた人も、もっと賃金や他の雇用条件が、良い企業に転職するようになるし、雇用枠が広がったことから、最初からブラック企業に勤める人もいなくなります。そうして、働き手のいなくなったブラック企業はこの世から姿を消すことになります。

平成13年4月に、日銀は異次元の包括的金融緩和に転じ、今頃は日本は、デフレから完璧に脱却するとともに、実質賃金なども上昇して、ブラック企業の存立の基盤はとうに崩されていたはずです。

この金融緩和の段階的な進行については、以前のこのブログにも以前掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。

【日本の解き方】経済予測をことごとく外してきた面々は合理的な推測をしているのか―【私の論評】奴らは論評をしているのではない!論病に過ぎない(゚д゚)!
増税の影響がはっきり見られる
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、金融緩和の進行の段階を掲載しました。その部分を以下に掲載させていただきます。
1.日銀がマネタリーベースを増やす 
2.予想インフレ率が約半年かけて徐々に上昇し、実質金利が下がる 
3.消費と投資が徐々に増える 
4.外為市場で円安が起こり、徐々に輸出が増える 
5.約2年~をかけて、徐々にGDPが増え、失業率が下がり、賃金が上がり、インフレ率も上昇する。その過程で株価も上がる。
金融緩和を実施し続け、増税などというバカ真似をしなければ、今頃上の金融緩和の5段階まで進んでいたかもしれません。しかし、増税したため、金融緩和の効果は腰折れとなり、帳消しとなりこのこの段階の振り出しに戻ってしまったというのにが、昨年の状況です。

それでも、金融緩和は継続していたので、雇用情勢など、かなり改善されましたが、増税のため実質賃金は一時下がるとか、ブラック企業がはびこる状況には変わりなく、ブログ冒頭の記事のように最近でも、このような悲惨な状況がまだ続いてます。

しかし、このようなことブログ冒頭の記事では何も報道していません。日本のマスコミはなぜかブログ冒頭の記事のように、ブラック企業がはびこる真の原因について報道しません。

本当に無責任です。無責任といえば、これは何もマスコミに限ったわけではありません。

本日は、高橋洋一氏による以下のような記事をみつけました。
増税の影響「なかったこと」にしたい日銀総裁や学者 誰も口にしないお寒い現状

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用させていただきます。

 日銀が2%のインフレ率目標達成時期について「2016年度前半ごろ」と、事実上後ろ倒しにした。その理由について、黒田東彦(はるひこ)総裁は、昨年4月の消費増税の直接的な影響について語らず、ほとんどのマスメディアも言及しない。一体なぜなのだろうか。 
 黒田総裁が「消費増税があったので需要が落ち込んだ」と言えないのは、黒田総裁自身が消費増税に積極的で、「消費増税の影響は軽微である」と言っていたからだ。実際には影響は軽微どころではなく、黒田総裁の見通しは大外れであったが、それを認められないのだ。そこまでして消費増税を進めたい黒田総裁は、日銀総裁というより、まるで古巣の財務省職員のようだ。
 マスメディアも、消費増税に賛成した大手紙などは、今さら消費増税の影響が大きかったとは言えない。だから、黒田総裁と同じ穴のムジナである。マスメディアの場合には、下手に質問して、黒田総裁の感情を害したら、その後の取材活動にも影響しかねないので質問をセーブする気持ちもあろう。
 こういう場合には、学者などの知識人が問題を指摘しなければいけない。しかし、学会でも、財政政策に関して、「消費増税の影響」という話題はさっぱり盛り上がらない。というのも、日本の代表的な一流学者を含む多くの学者が 
「影響なし」と主張していたものだから、議論にならないのだ。
一昨年は、財務省をはじめ、マスコミ、政治家、識者の多くの人たちが、増税大賛成であったため、安部総理自身は、アベノミクスを成功させるため、増税などしたくはなかったのですが、押し切られてしまい、増税を決めるしかない状況に追い込まれ、8%増税を決めてしまいました。

8%増税の影響を軽視した日銀黒田総裁

さて、ブラック企業がはびこる原因は、もうお分かりになったと思います。それは、デフレであり、デフレからの脱却を遅らせたのが、8%増税です。

そうして、これを強引に迫ったのが、大増税キャンペーンを主導した財務省であり、それに乗ったマスコミであり、日銀黒田総裁であり、政治家、似非識者どもということです。

これで、貧困女子の本当の敵は、ブラック企業ではなく、ブラック企業の存立を許してしまうような、経済状況をつくりだしてしまった、連中というわけです。

貧困女子が増える原因を作ったのは、もう一度言います。それは、大増税キャンペーンを主導した財務省であり、それに乗ったマスコミであり、日銀黒田総裁であり、政治家、似非識者どもです。

貧困女子を救うためには、ブラック企業や、ブラック業界を叩いたとしても、なくなりはしません。デフレを退治しなければなりません。デフレを退治するために、またぞろ、増税などと言い出す輩を徹底的に糾弾して粉砕してしまわなければなりません。

貧困女子をなくすには、ブラック企業・業界を叩いても効果はありません。叩くべきは昨年増税キャンペーンを繰り返した愚かな者共です。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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以下に、最近の貧困女子の驚くべき実態をあらわした書籍をセレクトしました。ただし、これらの書籍も、貧困女子が発生する真の要因については述べていません。

貧困女子が生まれる原因は、デフレであることを念頭に置いて読まれることを希望します。


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2015年5月11日月曜日

民主にまた“ブーメラン”か 安倍首相の米演説を批判したが―【私の論評】民主党は党内外のブレーンを活用できなければ、衰退するのみで野党の役割も果たせない(゚д゚)!…


民主党岡田代表

安倍晋三首相が米議会での演説で、集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法案の今年夏までの成立を約束したことに対し、民主党が「国会無視だ」と猛反発している。ただ、首相が海外で目標や決意を語ることは民主党政権時代にも珍しくなかった。安倍首相への批判は、またぞろ「ブーメラン」となって民主党を直撃しかねない。

「法案は閣議決定もされていない。国会会期延長も決まっておらず、越権行為だ」

民主党の長妻昭代表代行は3日放送のNHK番組で、安倍首相の演説をこう批判した。

共演した自民党の高村正彦副総裁は「(首相の)強い決意を示したのであり、何の問題もない」と説明したが、長妻氏は「国会審議が形骸化する」と譲らなかった。

同様の批判は、他の同党幹部からも噴出した。

岡田克也代表は先月30日に発表した談話で「法案提出すらされていない段階で、重要法案の成立時期を外国の議会で約束するなど前代未聞だ」と不快感を表明。枝野幸男幹事長も「国家代表としてあるまじき発言だ。国会を(政府方針を追認する)翼賛機関だと思っている」と語っている。

しかし、国会審議に先んじて首相が海外で決意を表明するのは、「前代未聞」ではない。

 民主党政権時代の2011年11月、当時の野田佳彦首相は20カ国・地域(G20)首脳会議で、10年代半ばまでに消費税率を段階的に10%に引き上げると表明した。野田氏は直後の衆院本会議で「国内で方針として示したことを国際社会で説明した」「できなかったら責任を取るという話はしていない」といい、「国際公約」ではなく問題はないとの認識を示した。

 鳩山由紀夫首相(当時)も09年9月の国連気候変動首脳会合で、温室効果ガスを20年までに1990年比で25%削減すると表明している。

 政治評論家の浅川博忠氏は「安倍首相の演説の内容は決してルール違反ではなく、許される範囲だ。民主党は、終盤国会で政府に徹底抗戦するという意気込みをアピールしたいのだろうが、的外れな批判に終始している。政策論争で存在感を示すべきではないか」と話している。

【私の論評】民主党は党内外のブレーンを活用できなければ、衰退するのみで野党の役割も果たせない(゚д゚)!

 民主党かなり焼きが回ってきたようです。上の記事もあるように、安倍総理の米国での演説で「集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法案の今年夏までの成立を約束」したことを批判しています。

これがどうして、批判の対象になるのか、私は全く理解できません。一国の宰相が、自分のやりたい政策を実現するための法整備をするということを語ったからといって、それがなぜ批判の対象になるのでしょうか。全く理解不能です。

特に最近の、民主党の安部総理批判、与党批判は的外れのものが多すぎです。もう、民主党はまともに政策論争もできないようです。

なぜこのようなことになるかといえば、やはり極端な勉強不足なのではないかと思います。これは、経済など例にあげるとわかりやすいです。

これに関しては、このブログにも以前掲載したことがあります。その記事のURLを掲載します。

【日本の解き方】経済予測をことごとく外してきた面々は合理的な推測をしているのか―【私の論評】奴らは論評をしているのではない!論病に過ぎない(゚д゚)!
金子洋一参議院議員
 詳細は、この記事をご覧いただくものとして、一部以下にコピペさせていただきます。
 民主党の金子洋一参院議員はツイッターで、「日経平均、続伸し15年ぶり2万円乗せ。わが国経済のためにまずは喜ばしいこと。やはり債券を主に買い入れ、株式を含む実物資産に民間資金をシフトさせる日銀による金融緩和の力は大きかった。われわれが提言したとおり、民主党政権でこれをやっていれば、経済の回復はより早かった。残念だ」とつぶやいた。彼の行動を知る筆者としても同感だ。
民主党金子議員は、かねてから日銀が金融緩和すべきことを主張していました。しかし、民主党の幹部らは、この声には耳をかさず、与党のときは無論のこと、再び野党になった後も、金融緩和に関しては無関心でした。

しかし、金子議員が語るように、民主党が政権を担っているときに金融緩和政策を実行すれば、かなり効果があったことはいうまでもありません。

金融緩和は、金子議員が語るように、経済が良くなるだけではなく、特に雇用を劇的に改善する力があります。これについても、このブログで掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。

安倍政権に奪われた雇用政策 日銀法改正を主張する気概を 民主党代表選 ―【私の論評】日銀の金融政策は雇用と多いに関係あること、中央銀行の独立性とは目標ではなく、手段の独立性であるべきことを理解できない政党・政治家は結局何もできずに破滅するものと心得よ!!

これも、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下に一部のみコピペさせていただきます。
5日の仕事始めでちょっと変わった風景が見られた。労働組合の中央組織である連合の新年交歓会に、黒田東彦(はるひこ)日銀総裁と岩田規久男副総裁が招かれたのだ。 
この新年会には、黒田日銀総裁のほか、榊原定征経団連会長も招待されており、出席した人は「こういう風景は初めてだ」と異口同音に話していた。黒田総裁、榊原会長ともに、スピーチでは古賀伸明連合会長と歩調を合わせて賃上げの重要性を指摘していた。
日銀・経団連トップが連合新年会に初参加(2015/01/06) 
こうした中で、影が薄かったのは、民主党の枝野幸男幹事長だった。それもそのはずで、枝野氏は金融引き締めこそが経済を成長させるという奇妙な論を持っている。
安倍晋三政権で金融緩和に転じてから、雇用が増加したのであるから、連合としては民主党の金融政策を冷ややかに見ているのではないか。
金融緩和政策は雇用を改善するということで、EUでは左翼が強力に推し進めようとする政策です。雇用を改善して、景気を良くして、デフレから脱却する政策である、金融緩和策については、本来であれば、民主党が音頭をとって、推進すべき政策です。これについても、先にあげた民主党の金子議員は従来から主張していました。

しかし、民主党の幹部は、金融緩和策に関しては、全く関心を示さず、安倍政権の金融緩和策に関しても、奇妙奇天烈で頓珍漢な批判を繰り返すばかりです。

民主党がこのままであって良いはずはありません。やはり、金融緩和策に関しては、今の民主党のようにこれそのものを批判するのは全くの筋違いです。本来ならば、方向性として金融緩和策には賛成して、その方法や出口に関してて批判し、より経済がはやく良くなるように尽力すべきでした。

しかし、民主党はこのようなことができず、経済に関しても、単に安部総理に対する対人攻撃をするのみで、ほとんどまともな政策論争ができない状況にあります。

このようなことは、すべて経済・金融に関する民主党幹部の無知がなせるわざです。国会議員は、非常に忙しくて時間がないこともありますが、それにしてもあまりの勉強不足です。これは、経済だけではなく、他の分野でも似たり寄ったりです。

このままでは、まともな政策論争もできず、国会などでも対人批判を繰り返すのみで、まともな政策論争もできず、その存在感が揺らぐばかりです。

このままでは、与党になることもできず、健全な野党としての役割を果たすこともできません。

このようなことを防ぐには、やはり特に幹部が、党内外のブレーンの話を良く聴くことです。

特に、金子議員の話など良く聴くべきです。金子議員とは、最近twitteでやりとりをしました。

私が、「民主党の幹部はこと経済に関しては金子議員の言うことを聴くべき。今のままでは、金子議員が気の毒です。自民党にも経済音痴は大勢いますが・・・・」とツイートすると、リプで、金子議員が「石にかじりついても頑張ります」と発信していただきました。

本当に「石にかじりついても頑張って」いただきたいものです。自民党もほとんどの議員が「経済音痴」です。民主党は、こうした「経済音痴」を徹底的に叩き、結果として日本の経済が良くなるように邁進していただきたいものです。

他の分野でも似たり寄ったりです。民主党がまともな政策論争ができるようになれば、自民党など突きどころ満載だと思います。

このあたりを意識して、民主党の幹部もしっかり勉強して、しっかり政策論争で自民党に対峙していただきたいものです。そうして、その結果として日本という国を良くしていただきたいものです。それこそが、民主主義というものだと思います。

これができない今の民主党では、全く存在価値がありません。このままでは、自民党も喉元をすぎれば熱さを忘れという格言どおり、堕落してしまうと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年5月10日日曜日

問題だらけの中国経済 都市はゴーストタウン化 レアアースでは大失敗―【私の論評】鬼城が誕生した信じがたい中国中央政府の出鱈目、こんな政府の主導するAIIBなど最初から破綻するのはわかりきっている(゚д゚)!


誰一人、人が住まない中国のゴーストタウン 鬼城
2015.05.10

ZakZak 連載:大前研一のニュース時評

中国国家統計局が先月15日に発表した2015年1-3月期の国内総生産(GDP)は、前年同期比7%増程度だった。これは09年以来最低の数字。中国の経済成長の鈍化は今後も続くことが予想される。

特に足を引っ張っているのは不動産関連だ。先月16日の日経新聞には「中国・重慶市郊外の売れ残った大規模マンションをさばくため、開発業者が『1軒購入すれば、もう1軒おまけします』と売り出した」という記事が載っていたが、こんなトンデモないことをしなければならないほど追い詰められているようだ。

中国ではいま、「鬼城」(グイチャン)という言葉が注目されている。意味は「廃棄された街」。不動産投資の過熱によって各地で巨大都市開発が進められたものの、建設途中でストップしたり、完成しても入居者はなく、建物だけが立ち並んでゴーストタウン化している地域のことだ。

100万人都市として巨大高層マンション群が開発されたのに、実際に居住しているのは3万人程度というところもある。これが中国全土には、大きなものだけでも20-30はあるとされる。だが、中国経済がダウンすると世界も大きな影響を受けることになる。また、過剰な生産設備が海外に目を向けた時には、ダンピングで日本はじめアジア企業は大打撃を受ける。いまは「もう少し踏ん張ってくれ」と言うしかない。

その中国は、蓄電池や発光ダイオード、磁石などのエレクトロニクス製品の性能向上に必要不可欠なレアアースや、超硬工具の原料に必要なタングステンにかけていた輸出関税を5月1日から撤廃した。昨年夏、世界貿易機関(WTO)が中国のレアアース輸出規制を協定違反と認定したことを受けたものだ。

5年前の沖縄・尖閣諸島沖中国漁船衝突事件後、中国は日本に対する嫌がらせのために強引な禁輸措置を取った。しかし、日本や世界各国は知恵を絞って再生利用したり、ほかの物で代用して省レアアース化を進め、需要を縮小させた。いまごろになって、中国側は「もう意地悪はしない」「いや、もともと意地悪なんかしていなかった」と主張しているが、時すでに遅しだ。

最後は毎度おなじみ、「中国人の爆買い」に関する話題だ。広東省の深●(=土へんに川)市の公安当局は先月13日、「深●(=土へんに川)住民による香港訪問を週1回に制限する」と発表した。香港では粉ミルクなど日用品を爆買いする中国人の運び屋のため、日用品不足や商業施設の混雑が深刻化し、香港住民の反中感情も高まっている。それを収めるのが狙いだ。

粉ミルクがまったくなくなってしまうなど、日常生活を荒らされた香港の人たちにとって、とんでもない規模でやってくる中国人の爆買いは迷惑以外の何物でもない。近い将来、東京・銀座でもこういうことが起きないともかぎらない。そうならないことを祈っている。

■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

【私の論評】鬼城が誕生した信じがたい中国中央政府の出鱈目、こんな政府の主導するAIIBなど最初から破綻するのはわかりきっている(゚д゚)!

中国の鬼城

上記の記事、大前研一氏によるものであり、大体まともなのですが、以下の下りは全く納得できません。

だが、中国経済がダウンすると世界も大きな影響を受けることになる。また、過剰な生産設備が海外に目を向けた時には、ダンピングで日本はじめアジア企業は大打撃を受ける。いまは「もう少し踏ん張ってくれ」と言うしかない。

まずは、特に日本は円安傾向にあることから、大打撃を受けるなどということはないです。むしろ、円高傾向だったときのほうが、はるかに大打撃を受けました。日本で、部品を作成して、それを組み立てて日本国内で販売するよりも、日本で部品を作成して、それを中国で組み立てて、日本に輸入したほうがはるかに安上がりという異常状況にありました。

さらに、部品も中国で作成して、それを中国で組み立てて、日本に輸入したほうがさらにコストダウンとなるということで、多くの企業が中国に進出して、日本の産業は空洞化しました。しかし、このようなことは、円安によって終止符が打たれ、今では、そのようなこともなくなり、中国に進出した日本企業が日本に回帰するという動きが顕著になっています。

今でも、中国製品の多くには、日本製部品が多く組み込まれています。これについては、このブログにも掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
GDPで日本の2倍の中国だがいまだ日本抜きで経済成り立たない―【私の論評】張り子の虎の実体はもう明らか、日本は本物の虎に対する投資を増やすなど正しい資源配分をするべき(゚д゚)!
日本は、中国のような張り子の虎を相手にするのではなく、中身も充実した本当の虎を相手にすべき(゚д゚)!
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では円安のため見かけ上、GDPが日本の二倍になったとされる中国ではありますが、その実日本なしには未だに成り立たない中国の現実を掲載しました。

以下に一部をコピペさせていただきます。

 中国のGDP(国内総生産)はすでにドルベースで日本の約2倍となった。しかし、実態は「張り子の虎」。いまだ日本抜きで中国経済は成り立たない。中国の製造業は日本企業の製品や技術が支えているといっても過言ではない。企業のコンサルティングを行なうなど中国ビジネスに詳しい高田拓氏が語る。 
「例えば、白物家電でトップクラスの世界シェアを誇る中国の家電メーカー・ハイアールの冷蔵庫を分解してみると、特に上位機種ほど、コンプレッサーなどの基幹部品はパナソニックなど日本製が使われています」

ハイアールの基幹部品は、日本製(゚д゚)!
他にも、2008年にノンインバーターエアコンで世界市場1位だった中国メーカー・珠海格力電器(グリー・エレクトリック)と業務提携した空調大手のダイキン工業は、同社に独自の「インバーター技術」を供与。代わりにグリーのコスト競争力を得ることで、かつてはゼロに近かった中国国内のインバーター機普及率を6割近くまで高めた。 
「最近では中国市場に数多くあった日本ブランドの家電製品、携帯電話の影が薄くなっているが、ハイアールやダイキンの例に見られるように、基幹部品や技術で多くの“日本製”が内蔵されている。つまり、日本企業は『BtoB』に構造転換しているのだ。一見して見えにくいが、実は日本が中国企業の躍進を下支えしているといえる」
さてこのような中国ですが、いわゆる不動産投資も出鱈目中の出鱈目でした。日本のデベロッパーなど、大規模な開発をするときには、徹底的に市場調査を行い、需要と供給のバランスをはかるような開発をします。

ところが、中国では全く異なります。中央政府も、地方政府も出鱈目でした、不動産投資をして開発がなかなかうまくいかないと、その次に何をしたかといえば、最初の開発で、10の開発したとすとると、さらに大々的に再投資してそのすぐ横に、100の開発をます。その100の開発がうまくいかないとなると、さらに大再投資して、すぐ横に1000の投資をして開発するという具合で、とにかく投資を続けてしまうというとんでもないことを繰り返していました。

だから、ブログ冒頭にもあるような、鬼城が多数生まれてしまったのです。全くの出鱈目で、このようなことが起こってしまったのです。

中国の鬼城

しかし、このようなことは永遠に続くはずもなく、1〜2年前くらいから破綻が始まり、現在に至っています。そうして、このようなことは、中国中央政府がどんどん地方政府に金を流して、地方政府に実行させていたということです。

それは、そうです。現在の中国は共産主義ではないものの、国家資本主義体制ですから、中央政府がこのようなことをさせていたということです。そうして、投資の元手はどこから来るからといえば、ほとんどが海外からの借金です。

さて、このような中国政府が主導するAIIBなど、結局中央政府が、国内では失敗した投資を国外で実行して、儲けようという腹なのでしょうが、投資に関するノウハウがほとんどない中国中央政府によるAIIBなど、最初から破綻するかあるいは、参加表明した国々も、このように信用のおけない中国の実体を知るようになり、有名無実になるのがおちです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年5月9日土曜日

【日本の解き方】経済成長なくして財政再建なし 歳出カットのみ主張なら財務省の術中―【私の論評】財務省・内閣府の嘘吐き官僚には、徹底した報復人事を行い、政治主導を達成せよ(゚д゚)!

【日本の解き方】経済成長なくして財政再建なし 歳出カットのみ主張なら財務省の術中

高橋洋一氏 イラスト
 自民党の財政再建に関する特命委員会は、5月中にも財政再建計画をまとめる方針だ。基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2020年度に黒字化する政府目標について、「経済成長だけでめどがたたないことは明らか」として、社会保障など歳出削減を議論の中心に据えると報じられている。

財政試算は内閣府が行っているが、筆者が小泉純一郎政権にいた当時は、竹中平蔵氏が経済財政担当相を務めていたこともあり、財務省にかなり対抗することができた。だが、今の体制では、財務省に自由自在にやられているのだろう。

財政再建シミュレーションでは、税収の見積もりが重要になってくるが、そのカギになるのは、税収の弾性値(名目成長率の伸び率に対する税収の伸び率)と名目経済成長率である。

税収の弾性値は、中期財政試算では、1・1程度に設定されているのだろう。実際には、景気の回復局面では税収弾性値は3~4程度になって、景気が巡航速度に達するにつれて低下し、1・1程度に近くなる。このため、景気回復局面での税収の伸びの試算が現実値を下回ることがしばしばである。

 また、日本の消費者物価指数(CPI)上昇率と、総合的な物価動向を示すGDPデフレーターには1%の差があるという前提も問題だ。このため、インフレ目標が2%でも、名目成長率は少しずつ上方修正されているが、政府目標では実質成長率2%、名目成長率3%になるというのが、中期財政試算の考え方だ。

1981年~2013年のデータがある先進国28カ国で、「CPI総合-デフレーター上昇率」をみると、平均で0・09ポイントである。日本で、CPIの方がデフレーターより大きくなるのは、デフレ時のデータのためだ。デフレ時にはCPIは下がりにくいが、企業物価は下がりやすいからである。

このような税収弾性値とGDPデフレーターの計算をまともにするだけで、2020年から23年度ぐらいには財政再建はできてしまう。これは決して楽観的な前提ではなく、普通の前提である。

この単純な事実を理解せずに、歳出カットのみを主張すると財務省の術中にはまる。まず、財政再建は経済成長の後についてくることを理解しよう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

この記事は要約です。詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】財務省・内閣府の嘘吐き官僚には、徹底した報復人事を行い、政治主導を達成せよ(゚д゚)!

上の記事で、税収弾性値については非常に重要です。これを良く理解していれば、昨年4月の8%増税など全く必要なく、百害あって一利なしであったということが良く理解できたと思います。

まずは、税収=名目GDP✕税率✕税収弾性値ということを念頭においていただき、時を金融緩和を実施しはじめた2013年に戻して、考えてみます。

この時点で平成14年4月から増税など決定せずに、増税をせずに現在まで金融緩和のみを続けていれば、2年連続、毎年名目5%程度の経済成長は十分あり得ました。ここで仮に税収弾性値を3(倍)とすれば毎年歳入の15%、6〜7兆円の増収が見込まれ、二年で消費税5%相当の約12兆円となり今頃増税自体不要になっていたはずです。

下のグラフ2012年のG7諸国の名目GDP成長率の平均値です。ここからデフレ日本を除いた6カ国平均値は3.3%です。日本もデフレを脱却すれば、当時の△0.6%から3.3%程度の名目成長率は十分可能であったはずです。

この名目GDP平均値と、税収弾性値として3を用いると、上記で掲載したような名目5%成長前提ほどではないですが、それでも毎年歳入の約10%、4兆円で、二年で8兆円程度の増収が見込めたはずです。これでも、昨年4月の増税など全く必要がありませんでした。

各国の名目GDP成長率 (1997-2012)
出所:IMF WEO Apr 2013 縦軸:パーセント
 
税収弾性率を低く見積もれば、当然このようなことは考えられないということになります。しかし、現実にはブログ冒頭の高橋洋一氏景気の回復局面では税収弾性値は3~4程度になって、景気が巡航速度に達するにつれて低下し、1・1程度に近くなるとしているように、昨年や今年あたり増税さえしていなければ、少なくとも3くらいにはなっていたはずです。

しかし、財務省も内閣府も弾性値を1.1で計算して、それをもとにして、増税やむなしとし、大増税キャンペーンを繰り返し、政治家からマスコミ、識者まで巻き込んでとうとう、一昨年には昨年4月の増税が決められ、そうして本当に増税され、多くの人々が消費税増税の影響は軽微などとしていたにもかかわらず、昨年はマイナス成長となりました。

GDPデフレーターについては、ここでは詳細は説明しませんが、いずれにせよ、ブロク冒頭の記事で、高橋洋一氏が語っているように、増税などしなくとも、金融緩和だけしていれば、税収弾性値とGDPデフレーターの計算をまともにするだけで、2020年から23年度ぐらいには財政再建はできてしまうという見込みは十分になりたつわけです。

このようなとんでもない、計算をして、国民や、政治家、マスコミ、識者などを幻惑した、財務省と内閣府の罪は大きいです。これをこのまま放置しておいて良いはずがありません。

従来だと、こうした無責任な官僚に対して政府は何もできませんでしたが、今年からは違います。それに関する記事のURLを以下に掲載します。

【経済インサイド】内閣人事局が初めて練る官僚人事 「対官邸」「女性」「片道切符」3つのキーワードに高級官僚たちの戦々恐々
霞が関人事は、安倍首相(左)、菅官房長官の官邸サイドの意向が強く働きそうだ
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、 内閣人事局(ないかくじんじきょく)は、内閣官房に置かれる内部部局の一つです。2014年(平成26年)5月30日に設置されましたが、実際に人事に関与するのは、今回が初めてです。

以下に一部のみコピペさせていただきます。
 例年は大型連休明けに始まる中央省庁の「出世レース予想」が、早くも騒がしくなっている。国家公務員は年功序列型の人事システムで「10年先の異動・配置先まで決まっている」(政府高官)のが当たり前だったが、いまや出世街道を突き進むには「3つの壁」を乗り越えなければならない。女性職員の幹部登用や省庁間人事を推し進める首相官邸は、今夏の定期人事で政治主導を本格化させる構えで、いつにも増して「官僚たちの夏」は熱くなりそうだ。 
最大の注目は財務省 
 今夏の注目は財務省だ。厳しい国家財政の中、予算編成を事実上担ってきた主計局長の田中一穂氏は、事務次官への就任が確実視されている。昨年の人事で主税局長から異例の転身を遂げ、「次官待ちポスト」の主計局長として新たな財政健全化計画の策定を牽引(けんいん)している。 
 現在の香川俊介次官、その前の木下康司元次官と同じ昭和54年入省で、同期3人が次官を経験することになりそうだ。官僚の世界では、出世レースでトップを走る同期が次官に就任するまでの間、ほとんどの同期は退官するか外部に転出する。 
 だが、安倍晋三首相は第1次政権時に首相秘書官を務めた田中氏の能力や人柄を高く評価。休日も首相とゴルフしたり酒を交わしたりする首相の側近中の側近で、「『田中次官』以外ありえない」(政府関係者)との声も漏れている。
・・・・・・・・〈中略〉・・・・・・・・・ 
 内閣人事局が初めてゼロベースから練り上げる今年夏の幹部人事。そのキーワードは「官邸との距離」「女性の幹部登用」「片道切符」だ。キーマンである菅官房長官は「権力というのは人事が大切」と漏らしており、それを伝え聞いた官僚たちは早くも戦々恐々となっている。
今回の人事では、昨年増税キャンペーンに大きく関与した、官僚どもには、徹底した報復人事を行っていただきたいものです。無論、この報復人事とは、安部総理個人の報復という意味ではなく、 上記で述べたように、国民や、政治家、マスコミ、識者などを幻惑して結果として情報統制をした官僚どもの、肝を冷やすような徹底した、国民のための報復人事を実行していただきたいものです。

特に財務省には厳しく、嘘吐き官僚には片道切符で他省庁に左遷とか、ぐうの音も出ないような人事を行ってほしいものです。

そこから、本当の意味での政治主導が始まるはずです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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