2008年11月14日金曜日

海外テレビドラマ「大草原の小さな家」が示す潮目-消費者ニーズを探ることをやめよ!

little house on the prairie

私は、以前このブログの中で時代のキーワードが「金融・経済」から「社会」に変わるということを掲載しました。そうして、社会の変化に着目すれば、イノベーションの機会はたくさんあるということも述べました。しかし、具体的な社会変化などには述べてきませんでした。本日はそれに関して記載します。

海外テレビドラマ「大草原の小さな家」が示す潮目

NHK での海外ドラマ「大草原の小さな家(Little House and the Prairie)」をご存知でしょうか。このドラマ「今夜のSmaSTATION!!は、もう一度見たい名作海外ドラマベスト10!」中のベスト海外ドラマ10の2位になっていました。ちなみに、ベスト10を以下にあげておきます。

第1位 ホームコメディーの傑作 「奥さまは魔女」
第2位 波瀾万丈のファミリードラマ 「大草原の小さな家」
第3位 頭脳を持った車が喋りかける 「ナイトライダー」
第4位 古畑任三郎に影響を与えたミステリー 「刑事コロンボ」
第5位 テーマ曲が有名な戦争ドラマ 「コンバット!」
第6位 多くのハリウッドスターが登場 「マイアミ・バイス」
第7位 黒人奴隷の歴史に迫る衝撃的ドラマ 「ルーツ」
第8位 伝説のコント番組 「空飛ぶモンティ・パイソン」
第9位 まぬけなシーンで大人気 「特攻野郎Aチーム」
第10位 任務がテープレコーダーで告げられる 「スパイ大作戦」

この物語は実話をもとにして描かれています。上はそのドラマのオープニング画像です。著者である女流作家が子供の時の実体験をもとにして描かれた小説をもとにしてテレビドラマ化されました。何とシーズン6までつくられた(6年間にわたって放映された)大ヒット作品です。

この「大草原の小さな家」シリーズの原作本は今も読み継がれているベストセラーですが、この本の誕生に、陰で尽力したのは著者ローラの娘ローズでした。このロー ズの時代(1929年10月24日)にニューヨーク証券取引所で株価が大暴落する大恐慌が起こり、ローズの持っていた株券は全て紙くずとなり、それまでの 資産の全てを失ってしまいました。そして、そのことが、「大草原の小さな家」の本の誕生へと動いたと、NHKテレビスペシャル「ローラ&ローズ」で報じてい ました。

この話は、本当は20 世紀初頭の経験をもとに描かれたのだか、舞台は19世紀のアメリカ・ミネソタに置き換えられています。頼もしい父親のチャールズは、心優しい妻と大人っぽい長女・メアリー、お転婆な次女・ローラ、三女のキャシーの5人で平和に暮らしていました。田舎町で暮らす、このインガルス一家と、メアリーとローラのライバルであるお嬢様・ネリーや学校の先生、近所の人々との心温まる人間模様が展開されます――。家族愛と、地域コミュニティーとの心温まる交流が心を打つ物語です。物語の中で、多くの人々の中に印象付けられたのは、手づくりということでした。テレビに出てくる美味しそうなクッキーや、パイ、パンの数々、クリスマスのときのターキー、手づくの家具、手作りのログハウスなどこれらもこのテレビの人気を盛りあげた小道具でした。

このテレビドラマのリリースは80年代初めくらいでしたが、アメリカで大流行し、この物語の一家の生活に憧れ、田舎に住むことが流行しましたが、そのほとんどが田舎暮らに耐えられなくなり、もとの生活に戻ったというエピソードもあるくらいヒットしました。

アメリカでも、日本でもこのテレビドラマは大人気で、何回もリバイバル放映されていました。それも、10年以上にわたって何回も何回も放映されました。それだけ多くの人の共感を得られたのです。

ところが、このドラマ自体も古くなったせいもあるだろが、10年数年ほど前からピタリとリバイバル放映されなくなりました。この時代は、日本はバブルに入り、アメリカでも経済成長していた時期であり、しかも株価が暴騰していた時代にあたり、このドラマの価値観は世相にあわなくなったのです。

しかし、この海外ドラマ、今年になってアメリカでは一部で再放送されたり、DVD化して発売され始めました。日本でも発売されています。今はある意味で潮目であるといえます。このドラマで放映されたような、価値観がまた人々を訴求できる時代に戻りつつあるのです。人々は、もう随分前から「金融・経済」にばかり着目して享楽的な生活をおくることには、疑問を感じていたのだと思います。それらが、金融危機を背景に前面に出てくるようになっのだと思います。

以前このブログでも紹介したウォルマートの新業態「マーケットサイド」もこうした潮目を意識した業態であると考えられます。実は、人々は享楽的な生活はもうできないし、かといって味気のない現代生活を送りたくもないのです。一昔前のお金では買えない価値観に再び興味を持ち始めています。しかし、先ほどのようにこのドラマのような生活を実際することは困難です。だからこそ、DVDが売れたり、新業態の「マーケットサイド」では、手作りに近いプリペアード商品を販売しようとしているのだと思います。



演歌がヒットする今日
一方日本国内では演歌に異変が起こっています。わずか数年前にはCDの売上構成比の3.8%ほどが演歌でしたが、最近10%を超えています。さらに驚くことには、若者の購入者が増えています。今からわずか数年前までは、「商社員ですら昔は5年、10年海外にいると演歌を聴いたこともない人が聴いたり、歌ったりしたものですが、今はそんなことはありません、ロック好きはロックを聴くし、ポップ好きはポップを聴きます。演歌など聴く人はいません」などという言われ方をし、演歌は地に落ちたという状況でした。

上写真(左)は初の黒人演歌歌手ジェロ若者に人気がある。

それが、今盛り返しつつあります。これには、社会の変化があります。従来の演歌は、カラオケで歌われることを前提として歌いやすさを旨として作曲されていました。しかし最近売れているものは違ってきています。特に易しさを意識することなく、それこそ、力量のあるプロの歌手にしてようやく歌えるようなものに変わってきています。また顔ぶれもかわってきています。特徴のある新人が出てくるようになりました。上の写真は、初の黒人演歌歌手ジェロです。黒人の演歌歌手は今までになかったことです。しかし、ジェロ登場は従来日本人しか理解できないと思われていた演歌の壁を破ってしまったということで、衝撃的でした。若者にも人気があります。


上は60歳台の新人演歌歌手秋元順子。この年代でのデビューなど前代未聞です。この人の場合、歌もさることながら、年齢相応の重みや渋みなども感じさせます。とても普通のおじさん、おばさんには真似できそうにもありません。これは、消費者のニーズにあわせただけでは生まれてこない変化です。本物や手作りなど、金銭には変えられない価値に重きを置くという社会の変化にあわせたものと考えられます。最近では、カラオケを歌う環境も整ってきたことと、易しい誰でも歌える歌には、飽きがきているということもあると思います。

消費者ニーズに合わせた曲はいまや消費者に飽きられています。消費者ニーズに合わせた歌作りをしてきた小室哲哉のプロデューサとしても、社会人としても失格した小室哲哉の曲作りとは明らかに違います。今や単なる消費者ニーズにとらわれた曲は受けません。

消費者ニーズを探ることをやめよ!
いままで、すべての産業や、特に小売業などでは、消費者ニーズを金科玉条のように捉えてきた。お客がすべてであり、お客のニーズを探り商品を開発していくことが最も重要だとされました。

しかし、これは今でも当てはまるのだろうか?アメリカの金融危機を招いたのは、ある意味多くの企業が、アメリカの消費意欲を煽るようなことをし、それだけでなく消費者のニーズに応えてきました。金融業会は、こぞってクレジットカードのミニマムペイメントなどで、消費者に対して自分の収入をはるかに上回るような資産をもてるように消費者に応えてきましたた。

低所得者のニーズに応えるため、サブプライム・ローンを提供してきた。中間層や、富裕層のニーズに応え様々な「金融デリバティブ商品」を開発しして応えてきた。いや、小売業や、飲食業でさえ高額商品を提供することにより消費者ニーズに応えてきた。日本でもバブル期には似たようなものでした。その結果どうなったかは、ここで語るべくもなく、はっきりしています。

もう、こうしたことはやめるべきである。おそらく、消費者ニーズを深耕するということになれば、結局はカップ麺や清涼飲料水の商品開発(新商品とはいっても全く新たなものを開発しているわけではないという意味)のようなことはできても、イノベーションや、社会変革や、変わってしまった社会に存在するギャップを探しだすことはできなくなります。単に消費者ニーズに着目することになれば、小手先の変化は期待できるかもしれませんが、景気の良い時期には結局は消費を煽るだけになり、景気が悪いときには、結局安売りをするしか方法はなくなります。現在イオングループや、セブン&アイグループも似たような陥穽にはまっています。

明治維新は大きな社会変革だったと思いますが、幕末の頃に一般の人たちにいろいろ意見を聞いて、維新が成し遂げられなかったと思います。ただし、幕末の志士たちも、あの時代の社会の変化については熟知していたと思います。そうして、国民のために良い道が選択できたと思います。今は、あれから随分時がたっていますから、やり方も随分異なってくるとは思いますが、考え方の基本は同じことだと思います。

社会の変化に着目して、消費者も全く気がつかないが、必要である社会改革を実行することには、意味があるしチャンスがあります。しかし、社会変革をすること自体はなかなか難しいです。政府や大企業ならできる見込みがあります。しかし、もっと簡単にできることはたくさんあります。それは、すでに変わってしまった社会に存在する様々なギャップを見出しそれを埋めることです。身近なところから始めてみましょう!小さな改革でもたくさんあれば、きっと大きな社会変革につながっていくと思います。これは、NPOはもとより、民間営利企業でも同じことだと思います。

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4 件のコメント:

poo さんのコメント...

コメント有難うございます♪

詳細助かりましたぁ~☆

yutakarlson さんのコメント...

Poo様 コメントありがとうございます。お役に立てて、嬉しいです。
ジュリア・ロバーツのミスティック・ピザは気になるところです。なにせ、ピザ宅配を生業としているものですから(笑)!!

かかし さんのコメント...

中国の有人宇宙飛行についてのエントリーでこちらのブログを知りました。以来、新着エントリーを楽しみにしています。yutakarlsonさんのコラムは視点が興味深く、視野が広い、そして指摘にリアリティーと深みがあって、見通しが的を射ている。星の数ほどブログはありますが、なかなかお目にかかれるものではありません。これからも頑張って下さい。

yutakarlson さんのコメント...

かかし様 コメント有難うございます。かかし様のような読者の皆様のために、これからも頑張ります。よろしくお願いします。それから、何かご要望がありましたら、是非お寄せください。

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