2010年2月25日木曜日

トヨタ・章男社長、感極まって男泣き―政府与党の対策は?

トヨタ・章男社長、感極まって男泣き(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

公聴会後、販売店関係者との集会で涙ぐむトヨタ自動車の豊田章男社長

トヨタ自動車の豊田章男社長は、24日の米議会の公聴会出席後、トヨタ支持のデモなどを行った販売店や工場従業員ら約200人が待つ交流会に駆けつけ、感極まって男泣きした。

トヨタの将来を左右しかねない大切な公聴会の重圧から解放されて、一気に感情が噴き出したと見られ、従業員らも驚いた様子でしばらく沈黙して見守った。

豊田社長は「公聴会前に皆さんと携帯カメラで撮影した記念写真を胸にしまって会場に到着したら、もっと多くの仲間たちが待っていてくれた」と声を詰まらせた。そして「私は一人ではない。皆さんと一緒に公聴会に出席させて頂いたと思っている」と述べると、こらえきれず、腕で両目を覆って数秒間涙を流した。

ケンタッキー州のトヨタ工場の従業員マイク・ブリッジさん(44)は「我々はトヨタファミリー。率直に気持ちを語りかけた豊田社長の姿を見て、難局を乗り切れると確信した」と語った。

政府与党の対策は?

トヨタ自動車の大規模リコール(回収、無償修理)問題が、国内景気に悪影響を与えかねないとの警戒感が政府内で広がっています。

政府が23日発表した2月の月例経済報告は、急回復の動きが一服した輸出の判断を1年1か月ぶりに下方修正し、景気回復が一進一退を続けている現状を示しました。菅財務・経済財政相は23日の記者会見で「自動車産業はすそ野が広く、日本経済への影響も幅広い」と語り、トヨタ問題が深刻化すれば日本経済を下支えする輸出の落ち込みにつながるとの懸念を表明しました。

日本車の1月の米販売実績は前年同月比4・3%減の約26万6000台と低迷した。「トヨタ問題の余波でトヨタ以外の日本車も販売が減った」(政府関係者)とみられており、日本車の販売減が米国以外に波及する懸念も指摘されています。

多くの人が思っている以上に日本の経済は、かなりの大きさになってしまっているので、トヨタのすべてとその裾野の産業の売上をもってしても、日本経済の大きな枠組からみた場合、ニッチ(隙間)であると言っても過言ではありません。しかも、輸出が日本の全GDPに含まれる割合は、金融危機前でも16%に過ぎません。これは、ドイツや中国の40%台と比較すると、少なく、とても日本が輸出大国とはいえません。だから、菅大臣の見解は、そもそもピントがずれています。一言でいえば、マクロ経済音痴ということです。

しかし、こうした事実とは別に、トヨタともなると、アメリカではかなり売れて国民車といってもいいくらいの水準になっています。そうして、トヨタは民間企業ですが、アメリカ国民には、トヨタ=日本という考えもあると思います。こうした背景から、政府としても何か対策を打つべきと思うのですが、上記のように懸念を表明するくらいのことで終わっています。

トヨタ・リコール問題に関しては、他の方々が書かれたブログなど見ているとアメリカ陰謀説などもありましたが、私はそんなことはないと思います。この問題が大きくなりそうな背景には、今日の民主党政権のあり方が大きく影響していると思います。特に、政府がアメリカとの対応との仕方がまともであれば、この問題意外とすんなりとおさまり、今日のように大きな問題にならなかった可能性があります。鳩山首相のように、政権を担う前から、「東アジア共同体」などと言うトンチンカンなことを言い出したり、小沢さんの中国に対する朝貢外交や、普天間基地問題など日米間には問題が山積みです。

こうした問題が山積していなければ、たとえば、オバマ大統領あたりが、声明など発表すればこの問題意外と小さく終息して、日本あたりだと、新聞の片隅にのって終わるくらいで済んだかもしれません。しかし、オバマ大統領も、今日の日米関係の問題が山積している中では、声明を発表することも難しいのだ思います。リコール問題に関して、何もいま始めて起こったということではなく、過去にもいろいろありました。しかし、今回だけ、何か大きな問題に発展しそうです。

もともと、車はアメリカの国家的産業でありアメリカの威信などとも不可分に結びついているところがあり、黙っていても、日本はこの面で叩かれやすいという環境あります。これは、過去の日米自動車摩擦などからもお分かりいただけると思います。

この問題に関しては、ここまで大きくなる前に、もっと政府が早めに動いて事態を収拾するなどの行動をすべきだったと思います。たとえば、岡田外相あたりが、普天間基地の解決案を持った上で、トヨタリコール問題の話をオバマ大統領とするとか・・・・・・。豊田章夫社長に誤算があったとすれば、日米関係が悪化している今日にあって、日米関係が通常の時と同じような対応で臨もうとしたことだと思います。

民主党には、リコール問題が自分たちとは、全く関係ないかのような雰囲気ですが、そんなことはありません。やはり、民主党の幹部、野党時代が長かったので、こうした問題まで頭が回らないのだと思います。困ったものです。

トヨタは、今回のことを教訓に、特に民主党政権は肝心要のときにはあまり頼りならないことを教訓にして、また頑張って欲しいと思います。そうして、私はトヨタならできるし、やるべきと思います。そうして、政権与党とは別にトヨタの誠意はアメリカ国民に受け入れられることになると思います。豊田章男社長頑張れ!!

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10 件のコメント:

HULABOY さんのコメント...

トヨタ(豊田)社長のテレビニュースを見ていた義母がこの人は鳩山総理よりずっと立派。信頼できる顔をしていると感想を述べていました。

豊田社長の公聴会やアメリカトヨタ関係者との会合での豊田社長の映像を見ますとこちらまで涙ぐんできます。トヨタの社員、顧客を一身に背負って懸命な姿に感動します。

豊田社長のあとに鳩山総理の会見を見ますと鳩山さんは見劣りがします。日本の総理が背負っているものは豊田社長よりも重いはずなんですが、鳩山さんの印象はどうしようもなく軽い。

山田 豊 さんのコメント...

HULABOY様、いつもコメント有難うございます。鳩山さんの今回のリコールに関する見解、「真摯に対応すれば」という言葉。全く軽いですね。そうして、何の意味もないですね。両方とも金持ちのボンボン育ちではあるのですが、子供の頃からの育ちの違いが如実にあらわれていますね。
やはり、豊田社長は商売の厳しさ、お客様の大切さというものを徹底的に叩き込まれているのだと思います。
鳩山さんのほうは、そうではないのだと思います。鳩山さん、早く引退して農業でもやってもらいたいものです。

BEATNIK さんのコメント...

from: http://ontoneta.blogspot.com

コメントありがとうございました。

日本政府のスタンスがこの問題に対して完全に”外野”という感じがしていたんですけど、鳩山さんなので、動かずという感じですね。
私としてはアメリカという国は共通の敵を見つけることで、目の前の自分たちの問題をはぐらかしていくという常套手段が元々得意な国。今回はそういう意味でトヨタの問題に対して、ここぞとばかりにという感じがしてならないんですね。これがヒュンダイだったとしても同じ感想を持ったりします。
確かにトヨタにも問題はありましたね。
大企業故のジレンマもあるんでしょうけど。
”トヨタは一度、反一族の金儲け軍団に乗っ取られたのが根本原因で、章男氏は意欲があるだけじゃなくて、トヨタを救える唯一の人”と元北米トップも言っているようです。
同感です。

ここぞとばかりに最近の他社のリコール発表に、ちょっと残念ですけど。

とらのこども さんのコメント...

とらのこどもです。コメントをありがとうございました。このニュースでは、今までのトヨタをいやらしいくらい極めて政治的だと思っていましたので、意外な感じがしました。しかし、今回の報道を見て社員の支えがあり、トップの人間らしさを世間に伝えることができたのは、トヨタの大きな財産になったことでしょう。災い転じて福となったと見ています。日本の製造業、頑張れ!

T さんのコメント...

どうも、Croquis(http://blog.livedoor.jp/quake_wave/)の者です
コメントありがとうございます。
僕は今年高校受験があって自分の将来のことを考えていたとき
こういうことが起きて、とても不安になりました。

豊田が無くなると日本のGDPは50兆円失うことになり、日本の経済がめちゃくちゃになります
それを他人事のように何もしないで他人ごとのように黙って見ている
与党にいらだちを感じさせられます

山田 豊 さんのコメント...

BEATNIK様 コメント有難うございます。アメリカでは、車のリコールは毎年1万件以上あるそうで、トヨタの扱いがこれだけ大きくなるということは、やはり、日米関係の悪化ということが背景にあるのだと思います。

トラタこの試練に耐えて、乗り越えていただきたいものです。

これからも、お気軽にお立ち寄りください!!

山田 豊 さんのコメント...

T様 コメント有難うございます。マスコミが書き立てているように日本の経済も、日本政府の財政も弱いことはありません。

仮にトヨタが潰れたとしても、日本経済はほとんど影響を受けないでしょう。無論、そんなことになって欲しいとは思っていませんが・・・・。
なにしろ、日本人の全貯蓄は、世界一(1400兆円以上)で世界の半分を占めるほどです。また、日本国が海外に貸し付けているお金は、過去18年間世界第一位でした。50兆円は、一企業や、個人にとっては、天文学的な数字ですが、日本全体の大きな経済からみたらわずかのものです。

だから、トヨタのことで、あなたが心配する必要はないと思います。トヨタは、一企業としては、とてつもないほど資産を持っている会社です。事業をいっさいしなくても、20年間今いる社員を養っていくことができるほどの企業です。だから、トヨタはきっとすぐに立ち直ると思います。

だから、今は、目前の受験に全力を尽くしてください。ある人が言っていましたが、中学の勉強が多少でもおろそかになっていれば、その後、いくらつけたしをしても無理なようです。どこの大学にいけるかは、中学で決まってしまうようです。受験だけでなく、中学の学力はその後かなりの影響を及ぼすようです。いわゆる、現在日本で主流になりつつある、知識を使った仕事につくには、最低限どの科目も中学の学習内容が完全に理解できていないと無理だそうです。だから、今は勉強を頑張ってください。

今後も、お気軽にお立ち寄りください!!そうして、受験頑張ってください!!

山田 豊 さんのコメント...

とらのこども様コメント有難うございます。トヨタファミリー再結束ということだと思います。人間、本当に大事な時には感情を表に出すときも必要ですね。

怒っているときは、怒る、泣きたいときは泣く、嬉しいときはおもいっきり喜ぶ!!

何かビジネスというと、ビジネスライクという言葉に代表されるように、感情を出さないものの代表にいわれるようですが、そんなことはないですね。

社員や、役員なども、感情を素直に出すべきときに出せないような会社は停滞しますね。最近新宿にはチアリーダーが毎朝出没するそうですが、彼女はこのことを訴えたいのかな?

これからも、お気軽にお立ち寄りください!!

べってる さんのコメント...

私のブログにコメントを頂きましてありがとうございました。記事を読ませていただき、民主党がバカだと言う事は朝鮮学校に金をばら撒こうとしている事実からもわかりますが、トヨタも1企業ではなく、日本全体に影響を与える存在である事を意識すべきだったと思います。「世界のトヨタ」と呼ばれ、殿様気分で居たのでしょう。アメリカとはあらゆる面で繋がりがあるのに、トヨタと政府はその事に気付いていない感じがします。アメリカ人もトヨタも擁護する気はありませんが、展開は気になりますね。それと今日知りましたがアメリカで集団訴訟が起こりそうだと言う事です。ではまた覗かせて頂きますのでよろしくお願い致します。

山田 豊 さんのコメント...

べってる様コメント有難うございます。民主党本当に、ブレてばかりです。やはり、党内で一致したはっきりとした長期戦略などもちあわせていないのだと思います。だから、意思決定が遅れてズルズルします。もう、自民党と同じように、世の中の趨勢から遅れた、古い体質の政党になってしまっているのだと思います。どんどんブレで自滅していけば良いと思います。そのうち、新しい政治勢力が現れて、本格的な政界再編がおこり、両方とも旧社会党のように消滅してしまえば良いと思います。これからも、お気軽にお立ちよりください。

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