2011年8月28日日曜日

超スゲェ「般若心経」知りたくないか ネットで反響、若者言葉の現代語訳―【私の論評】これだけにとどまらない、日本の優れた伝統文化!!

超スゲェ「般若心経」知りたくないか ネットで反響、若者言葉の現代語訳



般若心経の写経用紙 ダウンロードしてお使いください

   「超スゲェ楽になれる方法を知りたいか? 誰でも幸せに生きる方法のヒントだ もっと力を抜いて楽になるんだ。苦しみも辛さも全てはいい加減な幻さ、安心しろよ」

   まるでラップのようなこの文章、実は有名な仏教の経典「般若心経」を意訳したものだ。動画サイト「ニコニコ動画」に投稿されたこの「現代語訳」に、ネットで反響が広がっている。

「揺らぐ心にこだわっちゃダメさ」

   この「現代語訳」は2010年9月、ニコニコ動画に投稿された動画「初音ミクアレンジ『般若心経ロック』」へのコメントとして、その後まもなく書き込まれた。この動画は「般若心経」の読経をロック調にアレンジしたもので、「歌詞」自体は「般若心経」の観自在大菩薩……で始まる有名な文をそのまま使っている。

   そこに、ある匿名ユーザーがちょうど字幕のような形で、新たに「現代語訳」を付けた。原文を相当大胆に変えているが、原意を留めるように工夫した様子が伺える。どうやらこのユーザーが自ら考えた、オリジナルの訳らしい。

「この世は空しいモンだ、痛みも悲しみも最初から空っぽなのさ。この世は変わり行くモンだ。苦を楽に変える事だって出来る」

「揺らぐ心にこだわっちゃダメさ。それが『無』ってやつさ。生きてりゃ色々あるさ。辛いモノを見ないようにするのは難しい。でも、そんなもんその場に置いていけよ」

   この若者言葉で語られる「般若心経」は、たちまち多くのユーザーの心をつかんだ。ニコニコ動画では楽曲自体へのコメントをしのぎかねない勢いで、「かっこいい」「こんな意味だったのか」「勇気をもらった」といった感想が続々と寄せられた。

   ツイッターでも最近になって、元の動画から独立した形でこの現代語訳が相次いで紹介され、これまで知らなかった人にも改めて反響が広がっている。

江戸時代は「絵般若心経」もあった


   「般若心経」は600巻に及ぶ「大般若波羅蜜多経」の教えを、わずか300字ほどに要約した経典だ。現在よく知られるのは玄奘三蔵がサンスクリット語から漢訳したとされるもので、日本でも古くから多くの宗派で重んじられており、数多くの「現代語訳」や解説本も出ている。

   ここ2、3年に限っても、現役僧侶で小説家の玄侑宗久さん監修の『面白くてよくわかる!般若心経』から、脳科学者の苫米地英人さんによる『一生幸福になる超訳般若心経』、お笑いコンビ「笑い飯」哲夫さんの『えてこでもわかる 笑い飯哲夫訳 般若心経』といったところまで、さまざまな観点から読み解いた書籍が出ている。

   今回の「若者言葉」の意訳版については、ネットでも今のところ、過去の訳や、これまでに発売されたラップ調の意訳版との類似性の指摘がないことから、投稿者による独自訳と見られている。

   高野山真言宗総本山・金剛峯寺総長公室課長の薮邦彦(やぶ・ほうげん)さんによれば、たとえば江戸時代には文字が読めない人でも読経ができるよう、その文句を絵で表した「絵般若心経」ができるなど、時代を問わず「般若心経」は人の心をつかんできたという。藪さんは「個人的な見解ですが」と断りつつ、

「『般若心経』の価値はいつの時代も変わりませんが、その表現は世代ごとに違った方法があると思います。インターネットへの書き込みという形も、若い世代の知的好奇心に訴えかけるアプローチの一つでしょう。経典の意味を知ることは有意義ですが、誤った理解はしないよう気をつけてほしいです」

と話した。

【私の論評】これだけにとどまらない、日本の優れた伝統文化!!
この般若心経私は、すくなくとも、小中学校のいずれかの時代に実際に触れて、その意味が本当にわかっていたかどうかは、別にして、現代口語訳的な範囲であれば、なんとなくその意味はわかっていました。

そうして、このお経の意味、それから年月を経るにしたがって、その時々で意味するところがますます深っくなってく思いがします。

そうして、それは、実際に深まって来たと思います。高校のころには、「無」に関して、エネルギー保存の法則そのものであると感じました。

エネルギー保存の法則(エネルギーほぞんのほうそく、the law of the conservation of energy)とは、『ある閉じた系の中のエネルギーの総量は変化しない』とする(と主張する)物理法則(=物理学の領域において信じられている法則)の一つです。エネルギー保存またはエネルギー保存則ともいう。熱力学第一法則(ねつりきがくだいいちほうそく)と表現されることもあります。

高校では、理工系進学クラスに在籍し、大学は、理学部の生物学系でした。そうして、いわゆる、サイエンスを学んでいて、学んでいることと、般若心経は全く矛盾することがないどころか、ますます、このお経に書かれていることに確信を持つようになりました。それに、高校の同級生や他のクラスでも、般若心経を写経している人たちが何人かいました。大学時代にもそういう人がいました。そういう人達と、このお経に対する考えを交換して、ますます、般若心経に興味を覚えるようになりました。

そうして、その頃から、今にいたっても、日本の伝統文化は素晴らしいと思っています。般若心経は、もともとは、仏教の基本的なものを現したものであり、もともとは、日本のものではありません。

しかし、日本の先駆者が物の考え方として、素晴らしいものに関して、日本の外からもってきて、日本に導入し啓蒙したということです。こういう先駆者も素晴らしいと思います。今では、この考え方が゛、日本人とは不可分に結びついています。こうした、柔軟さも、日本の伝統文化の素晴らしいとこだと思います。その中でも、諸行無常は、日本人のメンタリティの基本中の基本となっています。

この諸行無常は、日本国内では、鴨長明の『方丈記』などにも、現され、今でも日本人の心に受け継がれ、さらに、これからも、受け継がれていくことでしょう。

これに限らず、日本には、あげれば、きりがないほど、日本の伝統文化が多くの日本人に受け継がれています。文学でも、万葉集、古今和歌集、新古今和歌集、源氏物語、平家物語、徒然草など、あげれば、きりがないです。その他、神道の考え方や、そのた諸々、これだけ幅も広く、奥行きも深い伝統文化に育まれて、それが、地理的空間的にも、今の世の中にで、受け継がれている国は、日本以外にないと言っても過言ではないと思います。

しかし、上の記事でも判るように、最近では、これらが、日本人には、なかなか受け継がれず、若者が、成人後にはじめて知ったということが多く、本当に嘆かわしい限りだと思います。

本来、伝統文化は、自分が何者であるのかを認識するためにも、はやいうちから慣れ親しんで、その意味など知っておくべきものと思いますが、最近では、そのような機会が本当に乏しくなっています。このような、日本の伝統文化について、知ることがなければ、人は、まるで、根無し草のようになるしかなく、最近の多くの日本人にみられる自身喪失など、伝統文化が顧みられないということにも大きな原因があるのではないかと思います。それと、核になる考えかたを失ってしまったせいでしょうか、それこそ、民主党の菅総理のように、優柔不断な人も増えてきたように思います。

これは、いろいろな原因があると思いますが、やはり、戦後直後からの米国における、日本弱体化政策にも原因がありますし、それに、左翼系市民の日本の伝統文化破壊工作もあると思います。これらが、結びつき、最近の伝統文化に乏しい日本人を創りだしてきたのだと思います。

私は、これらの、日本伝統文化、特にその良い面は、日本からすっかり姿を消したか、あったとしても、風前の灯火になってしまったのではないかなどと思っていましたが、最近そうではないことが良くわかりました。

それは、以前にもこのブログに掲載したように、震災直後の被災した人々の中に日本人の心が息づいているをはっきりと見とることができたからです。それは、地震直後の多くの日本人の冷静な態度です。

それに関しては゛、以前のブログにも掲載した、ドナルド・キーン氏が語っていた、素晴らしいエピソードがありますので、本日は、それを下にコピペします。
NHKクローズアッフでドナルド・キーンが日本人に魅せられた経緯について説明がありました。 
それは戦時中に書かれた日本人捕虜の日記や、文筆家たちの日記でした。キーン氏は、無名の捕虜たちの日記にも心打たれたそうですが、作家のものにも心を打たれ、その中の一つの例として、高見順のものをあげていました。 
次の文は、東京大空襲で焼け野原となった東京から母を疎開させるため、上野駅にいった作家高見順が、そこで見た秩序正しく、我慢強、列車の順番を待っている無数の人々の姿について書いたものです。 
「私の眼に、いつか涙が沸いていた。いとしさ、愛情で胸がいっぱいだった。私はこうした人々と共に生き、共に死にたいと思った。否、私も、-私は今は罹災民ではないが、こうした人々の内のひとりなのだ。怒声を発し得る権力を与えられていない、何の頼るべき権力もそうして財力も持たない、黙々と我慢している、そして心から日本を愛し信じている庶民の、私もひとりだった」。 
この度の東日本大震災で、世界的に話題となった日本人の秩序正しき姿は、戦前から変わることなく受け継がれていたのです。 
そうして、高見順の語った、こうした人々と共に生き、共に死にたいと思った人々の心は、被災地の人々の中に生き続けています。そうして、自衛隊の方々にも、そうして、私たちの中にも息づいています。
私も、こうした人々と共に生き、共に死にたいです。被災地の人々や自衛隊の人々のことを見ていて、高見順の気持ちが良くわかりました。また、この高見順の中にある日本人の心に、打たれた、ドナルド・キーンさんの気持ちも本当に良く理解できます。般若心経が若者の心を打つのも、当然の事と思います。これらは、何千年も醸成されて、日本で培われた日本の心や、さらにそれを助長するために海外から持ち込まれたものであり、それらが渾然一体となって、日本人の精神的支柱となっており、たとえ意識していなくても、潜在意識の中に埋め込まれているのだと思います。


本日は、映画バラッドがテレビで放映されていて、私も今これを見ながら、ブログを書き終わりつつありますが、この映画も過去にこのブログでとりあげています。

その詳細は、そのブログをみていただくものとして、それには、今の私たちは、過去から連綿として続いているので過去の伝統文化を引き継いでいるという趣旨のことを書きました。この映画は、元々はアニメであり、このアニメも、映画も、まさに、私たちが過去の伝統文化を引き継いでいることを現代風に思い起こさせるものだと思います。そういう意味では、般若心経のネットでの反応もそういう現象であると思います。こういう日本人の心、アメリカも長年にわたっても、潰すことはできなかったし、今の民主党などもいくら頑張っても覆すことはできません。


こうした日本人の心持ちからすれば、現在の政権など、歴史の悠久の流れの中に咲いた一時の徒花に過ぎません。1,000年に一度の震災も、悠久の歴史を持つ我が国の歴史からみれば、ほんの一時のことに過ぎません。朝廷をはじめとする私たち日本人の日本の伝統文化、それに勤勉で実直な国民性は、古から今に至るまで、継承されてきました。

今回の大震災の被害甚大なものでしたが、これによっても、私たち日本の心は、うちひしがれることなく、これからも悠久の歴史の中に燦然として輝き続けるどころか、さらに輝きを増すことでしょう。そうして、こうした勤勉と実直さを強く継承してきた東日本の人々も近いうちに、復興をなしとげ、悠久の歴史の中で共に燦然と輝くことになることでしょう。



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