参院平和安全法制委員会の開会を宣言した鴻池祥肇委員長(左)に詰め寄る野党の理事ら=17日午前 参院第1委員会室 |
安全保障関連法案をめぐる参院審議が大混乱している。今週中に法案を成立させたい与党側は16日夜から17日未明にかけて、特別委員会での締めくくりの総括質疑の開催を目指したが、民主党などが激しく抵抗したため開けなかったのだ。野党側は17日午前にも、鴻池祥肇委員長の不信任動議を提出するなどして、採決の先送りを狙った。16日夜の攻防では、女性議員を理事会室前に多数配置する「女の壁」を築き、74歳の鴻池氏を“監禁”までした。「言論の府」「良識の府」が醜態の場になってしまった。
「みんな理事会室で待っているだろ!」
17日午前9時前、鴻池氏が委員会室の委員長席に座ると、野党の理事らが取り囲んで一斉に批判を浴びせた。
「生活の党と山本太郎となかまたち」の山本太郎共同代表は、委員長席に駆け寄って鴻池氏からマイクを奪い、与党筆頭理事を務める自民党の佐藤正久国防部会長らをにらみつけた。
いやしくも公党の代表である山本氏が“鉄砲玉”のような役回りを演じる光景にはゲンナリするが、野党側は「約束守れ」「嘘つき」などと怒号をヒートアップさせ、室内は騒然となった。
委員会に先立つ理事会は、理事会室で開かれるのが通例だが、鴻池氏が「だまし討ち」(民主党の福山哲郎幹事長代理)に出たのも無理はない。前夜から未明にかけて、野党は前夜、鴻池氏を理事会室に“軟禁”し、委員会を開かせないようにする暴挙に出たからだ。
特別委員会は16日午後6時半から、安倍晋三首相が出席して締めくくりの総括質疑を行う予定だった。だが、民主党などが理事会で、与党と次世代の党など野党3党との合意内容について説明を求めるなどし、理事会は開催と休憩を繰り返した。
この間、数十人の衆参野党議員が理事会室や委員会室前で人垣をつくり、「廃案!」などと大声で叫び続け、鴻池氏らが移動できない状態となった。開会をめぐって与党議員と激しくもみ合い、怒号も飛び交った。
この間、数十人の衆参野党議員が理事会室や委員会室前で人垣をつくり、「廃案!」などと大声で叫び続け、鴻池氏らが移動できない状態となった。開会をめぐって与党議員と激しくもみ合い、怒号も飛び交った。
「触るな! セクハラだ!」
「自民党の○○○○議員がセクハラしました!」
理事会室前には、ピンクのハチマキを頭に巻いた野党の女性議員が多数陣取り、排除しようとする与党議員の体が触れるたび、大声を張り上げて抵抗した。
女性であれば、男性の与党議員や衛視らが体に手を掛けて移動させることが難しい、との判断とみられる。騒然とする理事会室前。質疑開始を妨害する意図は明らかだ。
山崎正昭参院議長は女性の衛視を投入するなどして収拾に努めたが、民主党の小宮山泰子衆院議員は「女を利用するな! こんな時だけ女性を前に出して。女をこうやって使うんだな!」などと絶叫した。
自分たちのハチマキに「怒れる女性議員の会」と書かれていることを、忘れているのか…。
院内の廊下では、携帯電話のカメラを頭上に掲げて、笑顔で「自撮り」する女性議員らの姿も散見された。
こうした経緯があり、鴻池氏は17日は委員長室で理事会の開始を宣言し、同日午前9時45分ごろ、委員会を再開した。しかし、野党は鴻池氏の不信任動議を提出、鴻池氏は退席し、委員会は正午現在、休憩の状態が続いている。「自民党の○○○○議員がセクハラしました!」
理事会室前には、ピンクのハチマキを頭に巻いた野党の女性議員が多数陣取り、排除しようとする与党議員の体が触れるたび、大声を張り上げて抵抗した。
言論の府である国会で、委員会開会を阻止しようと理事会 室前に立ちふさがる野党の女性議員ら=16日、国会内 |
山崎正昭参院議長は女性の衛視を投入するなどして収拾に努めたが、民主党の小宮山泰子衆院議員は「女を利用するな! こんな時だけ女性を前に出して。女をこうやって使うんだな!」などと絶叫した。
自分たちのハチマキに「怒れる女性議員の会」と書かれていることを、忘れているのか…。
院内の廊下では、携帯電話のカメラを頭上に掲げて、笑顔で「自撮り」する女性議員らの姿も散見された。
理事会の開会を前に集結、記念撮影する共産、民主の女性議員=16日午後、国会内 |
野党側の異例の妨害に、政府・与党内では今後、衆院再可決・成立が可能となる「60日ルール」の適用を模索する動きも本格化しそうだ。自民党の佐藤勉国対委員長は17日午前の党会合で「衆院で再可決する60日ルールの行使も視野に入れなければならない」と発言した。
安保法案については、与党側が中国の急激な軍事的覇権主義を踏まえて「国民の命と平和な暮らしを守るために絶対に必要な法案」(自民党の高村正彦副総裁)と訴えたのに対し、野党側は「憲法違反」「戦争法案」「徴兵制につながる」などと反対し、衆参で約200時間の審議を行ったが、議論はほぼ平行線だった。
民主主義国家の国会としては、最後は採決して結論を得るのは当然だが、野党側は国会前に集結する反対派に力を得たのか、徹底抗戦に出ている。「民主政治」「多数決原理」を理解していないとしか考えられない。
理事会室前で通路を確保しようとする衛視ともみ合う議員=16日午後、国会内 |
【私の論評】戦争法案と発言していた無責任議員に、確実に責任を取らせる方法はこれだ(゚д゚)!
本当に、どうしようもない国会の痴態です。それにしても、このようになる予兆は前からありました。特に、民主党はそうでした。それについては、このブログにも以前取り上げたことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
派遣法改正案 民主党、「委員長に飛びかかるよう」文書で指示―【私の論評】今回の出来事は、民主党の無知に起因するものだが、議会制民主主義を踏みにじる暴挙以外の何ものでもない(゚д゚)!
衆院厚生労働委に臨み、野党議員らにもみくちゃにされる渡辺博道委員長=6月12日午前 |
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では 民主党が意図して、意識して、衆院厚生労働委員会で委員長にとびかかるように文書で支持を出していたことを掲載しました。以下にその部分のみコピペさせていただきます。
衆議院の厚生労働委員会は12日、労働者派遣法改正案に反対する民主党などの野党議員が、開会を阻止しようとして、大混乱となった。
厚生労働委員会は、派遣法改正案の審議と採決に反対する民主党議員らが、渡辺委員長の入室を阻止しようとして、もみ合いになった。
渡辺氏は、この際、首に手をかけられたり、けられたりしたという。
FNNが入手した民主党議員作成の文書では、「委員長にとびかかるのは委員会メンバー」などと、身体的に物理的な力を行使して、採決を阻止するよう指示が明記されている。
渡辺厚労委員長は、「議論をしないで、暴力で自分たちの思いを成し遂げようということであっては、これは国会の機能は果たすことができません」と述べた。
首をコルセットで固定した渡辺氏は、診断書を示しながら、全治2週間の頸椎捻挫(けいついねんざ)を負い、痛み止めの注射を打ったと訴えた。
委員会は、民主党と共産党が審議を欠席し、結局、12日の採決は見送られた。
今回の安保国会も、民主党は、この出来事の延長線上で、他党も巻き込んで大規模に暴力を行使したということです。短期間に同じことを繰り返すのですから、もうこれは、完璧に民主党の本質であるといえると思います。
これら一連の、醜態に関して、作家の百田尚樹氏が興味深いTweetをしています。
そうして、以下の動画をご覧いただくと、本当に集団的自衛権の重要性を野党の皆さんが実証してしまっています。
「中国とは話し合いで戦争は防げる」と主張する人たちが、話し合いを拒否して暴力に及ぶ。 pic.twitter.com/mBms89APp7
— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) 2015, 9月 17
まさに、百田氏のおっしゃる通りです。そうして、この写真をみると、集団的自衛権が絶対に必要であることを、民主党をはじめとする野党の面々がこっけいなくらい実証してしまっています。そうして、以下の動画をご覧いただくと、本当に集団的自衛権の重要性を野党の皆さんが実証してしまっています。
KiLLiNG MEでダイブしようとするも周りがみんな飛んでてなかなか上がれないときのおれ pic.twitter.com/WyDPUs3qZo
— ₪あげいん₪ 9/20CF (@AGAlN_) 2015, 9月 17
民主主義的な手続きで、委員会を開催しようとしたのを暴力で妨害して、最終段階には、ダイブまでして、阻止しようとする姿は、まさに暴力であり、これに対して与党の議員らが、複数名で委員長を守ろうとしている姿は、集団的自衛権を彷彿とさせます。今回の暴挙で、彼らは集団的自衛権の必要性をかなり効果的に国民にアピールして、国民に対して素晴らしい啓蒙をしたと私は、思います。
それにしても、民主党をはじめとするほんどの野党は、戦争抑止法案を戦争法案として、批判していました。
その立場を堅持するなら、本法案が最終的に可決され、施行されたあかつきには、彼らは戦争が始まると主張しています。
それなら、それなりの行動をとってもらわないと困ります。
戦争が始まるというのなら、それなりの準備が必要です。たとえ、政府が主導しなくても、自主避難したり、防空壕掘ったり、様々な具体的な行動があるはずです。
いっそのこと、たとえば中国等にでも避難されたらいかがでしょうか。政治家としての発言は大きいです。このようなことを大々的に喧伝したのですから、それにふさわしい行動をとっていただきたいものです。
安保法案を戦争法案として報道をしていたマスコミの方々や、安保法案を違憲としていた、憲法学者の皆さんや、違憲としていた法曹関係の方々や、安保法案に反対してデモをしていた人々に対しても戦争の危機を回避すべきことを説得して、中国等に大量に移民されてはいかがですか。
このような行動を起こす議員は、それなりに信念にしたがって、行動しているのでしょうから、それ以上に責任は問いません。しかし、このような行動もとらず、そのまま議員として踏みとどまるような議員は、到底許容できません。
もし、そのような行動を取らず、さらに戦争がいつまでたっても起こらない場合、過去の60年安保、70年安保、PKO法案の時のように、その後野党は急速に支持を失っていくことになると思います。
しかし、このような事になる前には数年はかかります、そんなに長い間待っていては、無責任議員がはびこることになってしまいます。しかし、無責任議員の責任をとらわることは、私達にもできます。それは、以下のTweetをご覧になって下さい。
これは凄い! 717名の国会議員、その各氏が「安保法案支持か、否か」を示し、彼らの選挙区と連絡先(住所、電話番号、ファックス番号)を記した完全なるリスト。http://t.co/zt54P3UBcZ pic.twitter.com/GBJTEoH41C
— ほうとうひろし (@HiroshiHootoo) 2015, 9月 16
このようなリストがあれば、責任を取らない無責任議員をはっきり特定できます。そうして、そのような人に有権者として投票しないということで、無責任議員を放逐することができます。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
それにしても、鴻池委員長は、本当にお疲れ様でした。安倍総理や、戦争抑止法案賛成の皆々さまがた、本当にお疲れ様でした。連休前には、確実に法案を成立させて、ごゆっくりお休み下さい!
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