2015年10月7日水曜日

中国人民解放軍30万人削減 軍内部で習近平氏への不満高まる―【私の論評】中国壊滅はあり得ない話ではない、もうすでにこれだけの兆候が(゚д゚)!


記念式典で人民解放軍30万人削減を発表していた習近平

中国の習近平国家主席兼中央軍事委員会主席が、9月3日の軍事パレードに先立つ抗日戦争勝利と反ファシスト戦争勝利70周年の記念式典で、中国人民解放軍の30万人削減を発表したことについて、軍内では将校を中心に不満が高まっていることが分かった。削減されるのが非軍事部門のほか、高位の将校クラスが主で、特に将校の場合、年齢が高いことから再就職が難しいためだ。ロイター通信が報じた。

習氏は記念式典で、「中華民族は一貫して平和を愛しており、発展がどこまで至ろうとも、中国は永遠に覇権を唱えないし、永遠に領土を拡張しない。中国は今後、軍隊の人員を30万人削減する」と宣言した。

しかし、30万人削減については、事前に軍の将校らには伝えられておらず、突然の発表だったために、テレビの生放送を見ていた地方軍区の将校らは顔色を変え、パレード終了後、地方軍区の幹部らは司令官らに食って掛かり、不満を口にしたという。

今回の軍削減について、軍機関紙「解放軍報」は「非戦闘部分などを削減して、戦闘力を高めることで、中国の軍事力を増強させて、他の国から攻撃を受けないようにする」としているが、元陸軍少将の徐光裕・中国軍制御削減協会理事は同紙に対して、削減の主な対象は陸軍で、旧式の歩兵部隊が中心であり、現在の地方の7大軍区のうち2大軍区を整理すれば17万人が削減され、残った18個師団のうち3個師団約3万人を整理するというもの。

さらに、これに加えて医療、通信、文化宣言工作団など非戦闘部隊計10万人を加えて、30万人の削減を実現しようというものだ。新華社電によると、30万人の人件費だけで年間600億元(約1兆2000億円)節約できるが、これを振り分ければ、兵器・装備の一層のハイテク化が可能となると報じている。つまり、今回の削減はていのよい将兵のリストラというわけだ。

中国では1978年末の改革・開放路線導入以来、1985年のトウ小平氏の100万人、1997年には江沢民氏の50万人、2003年の胡錦濤氏による20万の計3回実施されたが、削減とは名ばかりで、国防費は年々二ケタ成長を続け、兵器もハイテク化が進んできた。

北京の外交筋は「非戦闘部門のスタッフの場合、一芸がある分、再就職は比較的容易だが、高齢の陸軍将校や兵士は切り捨てられる運命にあるだけに、軍内ではクーデターが起こりかねない状況だとの情報もある」と指摘する。

【私の論評】中国壊滅はあり得ない話ではない、もうすでにこれだけの兆候が(゚д゚)!

このブログでも、掲載してきた通り、中国は経済的にバブルは崩壊し、国外に天文学的な量の資金が流出し、国の西側には国家的危機が忍び寄り、本当に危険な状況に陥っています。

上の記事の内容、さらにこれに追い打ちをかけるような状況です。中国は、もう破綻状況まで達してしまったのではないかと思えるくらいです。これに加えて、何か大きなことがおこれば、それによって中華人民共和国自体がいつ崩壊してもおかしくはありません。

国の西側の、中国の国家的危機については、以前もこのブログに掲載したことがありますので、その記事のリンクを以下に掲載します。
【佐藤優】中国はこれから深刻な国家的危機に陥る!!!―【私の論評】日本の安全保障は、第二イスラム国の脅威が中国西端に迫っていることも考慮に入れよ(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事にも掲載した動画を掲載します。この動画をご覧いただければ、中国の西端の危機についてご理解いただけるものと思います。


以下にこの記事から一部のみ、引用させていただきます。
上の動画で佐藤優氏は、中国の海洋膨張は終わるとしています。なぜかといえば、それどころではない状況が、中国に起こっているからです。それは、東トルキスタンと言われる、現在は中国領である新疆ウィグル自治区、その他キルギスさらに、カザフスタンの東部を含む地域には、すでにイスラム国の影響が及んでいるからです。 
佐藤氏にいわせると、中央アジアに第二イスラム国ができるあがるのは、時間の問題であるとしています。現状は、イスラム国から随分とテロリスト・グループが入っており、キルギスあたりでは統治不能の状態になっているそうです。そうして、新疆ウィグル地区にも相当過激派が入っている状態になっているそうです。 
これに関しては、以前にもこのブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
中国内では、以前からクーデターの発生も噂されていました。それに関しても、以前このブログに掲載したことがあるので、その記事のリンクを以下に掲載します。
習氏にクーデター危機 反腐敗運動に不満の「上海閥」残党が反撃か―【私の論評】激烈な権力抗争の果てに、中国では半年以内に政変が必ず起こる(゚д゚)!

これも、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事から一部を以下に引用します。


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中国の習近平国家主席が腐敗官僚の一掃を狙って推し進める「反腐敗運動」で、また新たな大物が葬り去られた。中国当局が、胡錦濤前指導部で軍制服組の最高位を務めた郭伯雄・前中央軍事委員会副主席(72)の身柄を拘束していたことが明らかになった。郭氏と同じく前政権で軍事委副主席を務めた徐才厚氏も昨夏に失脚している。だが、粛清をエスカレートさせる習政権への反発も軍部内で強まっており、軍事クーデターの危険がささやかれている。

郭伯雄・前中央軍事委員会副主席
共産党筋によれば、北京市内で軟禁状態にあった郭氏は今月9日、「反腐敗運動」を取り仕切る党中央規律検査委員会によって実質の身柄拘束となる「双規」を通告された。郭氏には、制服組トップの軍事委副主席に在任中、部下から多額の賄賂を受け取った疑いがあるといい、中国当局が汚職の疑いで取り調べを始めているとみられる。

富坂聰
拓殖大学海外事情研究所教授の氏は、「郭氏の失脚によって、習政権に対抗しうる有力な勢力は事実上なくなった。2月末に軍部の会計監査の徹底調査を始めた。昨年末には7大軍区の訓練の査察もスタートさせ、綱紀粛正にも乗り出している。今後さらに軍部への圧力を強めていくことになるだろう」と指摘する。

 「月刊中国」の発行人である鳴霞(めいか)氏は、「郭伯雄氏も徐才厚氏も、江沢民元国家主席と近い『上海閥』のメンバーとされる。彼らの息がかかった者が軍内にはまだたくさん残っており、生き残りのために蜂起する可能性は十分ある」と指摘する。

中国国内のみならず、国外にも不穏な動きが出ているという。

「米国で、元北京軍区対外作戦秘書長を指導者とした、習政権の打倒を目指す人民解放軍の退役軍人連盟が組織された。彼らは、中国の民主化を求めて海外に散らばった退役軍人のほか、中国国内の現役軍人ともつながっていて、軍事蜂起を呼びかけている。彼らが、『上海閥』の残党と結託し、大規模な軍事クーデターを仕掛ける事態もあり得る」(鳴霞氏)

習政権が進める軍の覇権奪取が、新たな波乱の幕開けとなるのか。
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元々、中国ではクーデターが起こる可能性もあったのですが、今回のリストラによって、その可能性がさらに高まったものと思います。

特に、今回のリストラでは、非軍事部門のほか、高位の将校クラスが主で、特に将校の場合、年齢が高いことから再就職が難しいことから、習近平はかなり恨みをかい、これら将校が、クーデターを企てるということも十分考えらます。

クーデターの可能性については、2013年ころにもありました。それについても、このブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
中国政府への武装蜂起宣言の会議開催 人民解放軍の参加者も―【私の論評】中国の発展に不可欠の社会構造改革に、必須の政治改革を拒否する共産党中央政府に未来なし!習近平は、ラストエンペラーになる(゚д゚)!
この記事は、2013年11月のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事も一部以下にコピペさせていただきます。

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10月上旬、アメリカ・テネシー州の州都ナッシュビル。貸し切られた某ホテルに、100人を超える中国系の人たちが集まっていた。世界約30か国から極秘のうちに参集した彼らは「中国民主運動海外連合会議」のメンバーだ。各地域で民主活動家をまとめるリーダー級の人物ばかりである。

彼らはホテルの会議室で議論を交わし、今後の活動の指針として、合意文書を作成した。日付は〈2013年10月16日〉、タイトルは〈中国民主革命檄文(げきぶん)〉だ。文書の内容を一部、紹介しよう(編集部訳)。
日本でもかつてあった武装蜂起 2.26事件
〈中共統治グループは、国内の各民族を抑圧する人民共通の敵である。(中略)抑圧され、略奪された人民よ、団結して立ち上がろう。造反して武装蜂起し、全体主義暴政を転覆させよう〉〈自由に民主的、平等、法治のもとにある幸福な故郷を築こう。人民には平和を求める権利がある。武装し、暴力で抵抗し、軍事クーデターといった手段で暴政に終止符を打とう〉

武力を用いて現政権を打倒することを呼びかけている。民主化組織としては、かなり過激で、扇情的な内容といっていいだろう。しかし、この“闘争宣言”を書き上げた「連合会議」は、そもそも、そうした暴力的な行動で民主化を目指す組織ではなかった。

発足は1998年秋。トップ(主席)を務めるのは、国内外で運動のシンボル的な存在である魏京生氏だ。魏氏は、1970年代後半から民主化運動の主導者となり、2度の入獄、計18年の服役を経験し、アメリカに亡命。現在もアメリカを拠点として活動する。共産党政権に“何か”が起きた時、民主政権のリーダーとして内外から期待される人物である。

本誌は、魏氏の側近で、「連合会議」の執行委員・アジア代表を務める民主活動家・相林氏に接触した。相氏は天安門事件以前に日本に留学しており、事件後も中国に帰国することなく、日本を拠点に民主化活動を続けてきた。相氏もテネシーでの会議に参加し、〈革命檄文〉の執筆に携わった。

「これほどの檄文が作られたのは、私たちの組織ではもちろん初めてのこと。過去の中国の歴史を振り返っても、王朝末期、悪政に対して決起した革命軍が掲げたぐらいのものでしょう。それだけの覚悟で書き上げたものです。

私たちが方針を変えた大きな理由は、習近平体制に対する失望です。習氏は国家主席就任前から“汚職・腐敗の撲滅”を掲げてきた。それに期待感を抱いていたが、大きな間違いでした。習体制になってから、多くの上級官僚が摘発されたが、失脚者の中に、習氏の出身母体である太子党はひとりもいない。“反腐敗キャンペーン”の姿を借りた派閥闘争、政敵の排除に過ぎないのです。

そして習一派は蓄財に励んでいる。官僚の汚職を指摘した活動家や、それを報じたジャーナリストは、本来はキャンペーンを後押しする存在なのに、次々に逮捕・拘束されたことがその証拠です。

私たちは30年間、平和革命を目指してきたが、一向に事態は進展していない。貧富の差がますます拡がり、庶民の生活が苦しくなる中で、あと30年も待てません。過去の王朝がそれで滅びたように、私たちも暴力革命に舵を切ったのです」

以前からも「連合会議」メンバーは北京当局から徹底的にマークされてきたが、今回の檄文起草にあたり、当局が神経を尖らせていることは想像に難くない。それでも会議には中国国内からも30人ほどのメンバーが、偽名などを使って秘密裏に参加した。

「実は、今回の会議には人民解放軍の関係者も身分を隠して参加しました。軍事クーデターを考えた時、軍との連携は不可欠です。

軍は共産党の指揮下にあるとはいえ、良識的な人物もたくさんいます。天安門事件の時には、“人民を殺したくない”と出動を拒んだ将校もいた。現在も、“人民解放”の名の通り、庶民を悪政から解放したいと考え、私たちと連携する軍関係者もいるのです」

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さて、中国というと最近では、中国壊滅を予兆させるような事柄が相次いで起こっています。上記で述べたような事以外でも、連続で大爆発事故が起こっています。さらに、中国当局がスパイ容疑で日本人男性2人を逮捕されるという事件がありました。これについては、一見中国の壊滅とは関係ないようにも見えますが、私は多いに関係あると思っています。

中国当局は従来、狙われた機密情報の内容や捜査手法を隠し、また「公開すると相手国のメンツがつぶされ、その国で活動する中国人スパイが逮捕されて報復もされるリスクが高くなる」(中国政府関係者)ことを理由に“スパイ事件”の公表は極力控えてきました。

しかし、中国政府は昨年夏ごろから、外国人によるとする“スパイ事件”を隠さなくなりました。昨年夏の遼寧省でカナダ人夫婦、今年3月に広東省で米国人女性、さらに今回の日本人の逮捕については、海外メディアが報じると、中国外務省がすぐにこれを認め、官製メディアも大きく報じました。

しかし、これは中国が情報公開に向けて一歩前進したのではない。むしろ逆で、習近平政権が国民に対し『外国人は怖い』というイメージを植え付けようとしていると考えられます。
スパイ容疑で日本人を拘束したことを公表する中国報道官
逮捕された日本人2人は経歴からして中国の国家機密に接近できる立場ではありません。欧米の法律なら“スパイ”に認定する証拠もないことでしょう。関係者によると、神奈川県の男性は、中国当局の聴取に「日本政府からの依頼」を示唆しているとされ、その点を追及材料とみなした可能性があります。

事件後、中国のインターネットには「日本批判」の書き込みが殺到しました。ある軍事評論家がラジオ番組で「遼寧省は旧満州に含まれ、浙江省は日本が植民地支配した台湾から近い。スパイを送り込んだ場所から、日本は中国への領土の野心があることがうかがえる」と解説していました。

習政権は、民族主義をあおり、日本をたたくことで求心力を維持してきた経緯があります。当初は尖閣問題、次は靖国参拝と反日カードを続々切り出してきていました。抗日戦勝70年行事が終了し、中国当局は“スパイ事件”を新たな反日の材料にしようとした可能性もあります。

それにしても、経済がかなり悪化した現状の中国で、習近平は日本との関係を改善して、日本による経済支援などを要請したいはずです。そんなときに、日本人スパイを逮捕して、これを新たな反日の材料にしているとすれば、そこまでしなければならない重大な変化が中国には起こっているということです。

以上のような状況をいつもの中国の常態であると見るのか、そうではなく、何か大きな変化が起こっていて、それが中国壊滅に結びつくのかどうかは、まだまだ断定するには時期尚早です。

しかし、何か大きな変化が起こっている可能性が高いことがわかります。このブログでは、さらに追加情報がありましたら、掲載して、解説をしていきます。よろしくお願いします。

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