2016年8月4日木曜日

【御譲位】天皇陛下のお気持ち、ビデオメッセージで表明へ 8日の午後で最終調整―【私の論評】陛下の御心にかなうことを願い、静かにお見守りすることこそ私達のすべきこと!

【御譲位】天皇陛下のお気持ち、ビデオメッセージで表明へ 8日の午後で最終調整

天皇皇后両陛下
天皇陛下の「御譲位(原文は"生前退位"となっていましたが、この言葉は不尊であるため御譲位としました。以下同じ)」をめぐり、陛下ご自身がお気持ちを表明される方法について、宮内庁は、ビデオメッセージによって国民に示す方向で調整していることが4日、同庁関係者への取材で分かった。日時については8日の午後を軸に最終的な調整を進めている。

陛下が映像を通じて気持ちを示すのは、東日本大震災の発生から5日後の平成23年3月にビデオメッセージを発されて以来2回目となる。収録の際には、陛下が事前に宮内庁幹部と協議を重ね、用意した文書を読み上げられる形になる。

憲法を踏まえ、御譲位を明言する形にはならないが、象徴天皇としての今後の公務への向き合い方などについて、思いを語られるとみられる。

インドを訪問された天皇皇后両陛下
御譲位をめぐる法整備の動きが7月に表面化してから国民の関心が高まっており、誤解のないように自らの言葉で真意を伝えられるビデオメッセージを選択されたとみられる。

皇室典範には生前退位の規定はなく、実現には法改正や特別立法が必要。政府は既に極秘チームをつくって水面下で検討を進めており、気持ちの表明を受けて、本格的な議論を進めることになりそうだ。

陛下は「象徴としての地位と活動は一体不離」との姿勢を信条としており、将来的に加齢などによって公務を全うできなくなった場合には退位もやむなしと考えているとされ、皇后さまや皇太子さまら近しい人々には明かされていた。

宮内庁幹部はメッセージについて「こうした思いがにじむものになるだろう」と話している。

【私の論評】陛下の御心にかなうことを願い、静かにお見守りすることこそ私達のすべきこと!

ブログ冒頭の記事にもあったように、天皇陛下に於かれましては、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故という未曾有の天災と人災に対して、宮内庁を通じ日本国民と世界に向けてビデオメッセージを賜りました。そのビデオメッセージを以下に掲載します。


このような、陛下の御心が、再び8日午後に表明される運びとなりました。

天皇陛下の御譲位についての話が沸き起こったのは、先月の7月13日頃でした。この時から、何度も似たような報道が繰り返されました。

本当に天皇陛下の御心(みこころ)を考えての話かと考えてしまうような、好き勝手な言葉をメディアは、並べたてました。これには、本当に閉口してしまいました。

そうして、この一連のスクープ報道は出処が一切明らかにされていません。これは、本来、公表されないはずの陛下の内心、もしくは公表されない前提の陛下の「つぶやき」が何者かによって公表されてしまったというのが真相のようです。


ところで、陛下の現在のご年齢は82歳です。しかも、今までに何度も体調を崩されておられます。

大きなものでは癌、そうして心臓疾患に関するご病気についても報道されていました。だからこそ、個人的心情からは、もうよいのではないか。これ以上大変な思いをさせることはないのではないかと思います。

しかし、天皇陛下の御譲位に関する、発言は、天皇陛下の政治的言動を禁じた日本国憲法に触れる可能性ありとの声も聞こえます。

おそらくはこれは、日本国憲法第4条第1項のを論拠としていものと思われます。この条項では、天皇陛下は憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しないとあり、天皇陛下の権限、職権の範囲が定められています。

だから、天皇陛下御自身が御譲位の意志を言葉にすることは国事行為以外の話であるから、憲法に抵触すると言いたいようです。

南阿蘇村の被災地をご慰問された天皇、皇后両陛下
また、現在の退位の条件は皇室典範では以下のように定められています。
天皇陛下の退位は基本的に現在の御代における今上陛下 (現在の天皇陛下)として崩御された時に起こり得るもの。
したがって皇室全般の皇位継承から始まる『皇室典範』を修正しないことには、天皇陛下の宸襟(しんきん)を悩ます問題の解決には至らないのです。

皇室典範の構成は次のとおりです。

皇室典範・・構成章》
第1章  皇位継承
第2章  皇族
第3章  摂政
第4章  成年、敬稱、卽位の礼、大喪の礼、皇統譜及び陵墓
第5章  皇室会議
退位に関する皇室典範の第1章での記述は以下です。
第4条  天皇が崩じたときは、皇嗣(こうし)が、直ちに卽位する
この第4条では天皇が御崩御の際に皇統のしかるべき後継ぎが天皇陛下として即位するとしか表していないのです。それ以外の手段は別に定める処置を行わねば、現在のところ天皇陛下御自身の思いだけでは、御譲位を行うことができないのです。

これは、天皇陛下の政治利用を防ぐための、定めといわれています。

しかし今回の場合はおそらく、象徴天皇と言われる現天皇制の政治的活動の強化に結び付くものではないようです。もっと、寛容に見ることはできないのでしょうか。

パラオをご訪問された天皇皇后両陛下
陛下は、日々公務でお疲れであろうと考えられますし、またご多忙を極める公務の執行に不具合が生じてはならぬとの思いからお悩みになった結果のものと忖度できます。

ただ、ビデオメッセージでの「お気持ち」の表明は直接的な言及はない可能性が高いと考えられます。

では、どうすればよいのでしょうか。憲法の趣旨からして、天皇陛下の「御意向」が政治を動かすことは許されません。だからこそ、スクープは真偽不明なものとした上で、それとは別に政府が独自の判断で御譲位を実現させる動きをするか否かにかかっているのです。

そうして、御譲位に関しては、将来も見据えた形で行わなければならないと思います。将来天皇陛下の政治利用や、将来の天皇陛下が意にそぐわない譲位を強要されるようなことがあってはなりません。それを忖度したうえで、政府が独自の判断で御譲位を実現させるようにすべきです。政府の英断を望みます。

陛下の御心は議論する対象でもなければ、断定すべきものでもありません。一人一人が忖度(そんたく)して、陛下の御心にかなうことを願い、静かにお見守りすることこそが肝要なことであると思います。




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