2016年8月9日火曜日

中国、ヤラせ書き込み年4億件超 米学者試算―【私の論評】この国は、そもそもヤラセで成立した国である(゚д゚)!



 中国政府職員らが「微博(ウェイボ)」などのソーシャルメディアに大量の「ヤラせ」の書き込みをして世論工作を行っている実態を調べたとする論文を米ハーバード大教授らが8日までに発表した。ヤラせの書き込みは中国全土で年4億4800万件に上ると試算した。

 共産党機関紙、人民日報系の環球時報は「中国の政治体制は西側と異なる。世論指導の正当性を理解していない」と反論している。

 論文はハーバード大のゲーリー・キング教授らが執筆。江西省●(=章の右に夂、その下に貢)州市の宣伝当局が「工作員」らとやりとりした大量のメールを入手して分析し、工作員らが微博などに書き込んだ内容を調査。その結果、工作員による書き込みでは党をたたえたり、関係のない内容を書き込んで政府に都合の悪い話題から関心をそらそうとしたりするパターンが多いことが判明。「統治に疑念を抱かせず議論を深めないよう」世論誘導する戦略がうかがえたという。

【私の論評】この国は、そもそもヤラせで成立した国である(゚д゚)!

中国では、従来からかなりヤラせはありました。

たとえば、2008年1月20日、長沙日報によれば、「知られざる事実!ニュースの偽インタビューはこうしてできあがる」というタイトルの書き込みが全国あちこちのサイトの掲示板に流れていました。1月21日、紅網が伝えました。

インタビューを受ける人のためのカンペだとされる写真
掲示板には、あるテレビ局の記者が街頭インタビューの際、画面外に用意したカンペの内容を読ませていたことが書き込まれており、インタビューの撮影場所が湖北省黄石市であることも掲載された写真からわかりました。これが紅網の掲示板で話題となり、「くだらない」「でたらめだ」「ヤラせだ」「責任感が感じられない」などと波紋を呼んでおり、報道界は報道に責任を持つべきだとの意見がネット上で噴出していました。

一部の記者はこうした悪意ともとれる方法で“インタビュー”をでっちあげることがあり、報道業界全体がそうだとは言えないものの、地方の弱小テレビ局ではよく見られることだとする意見もある一方、こうしたことは偽のニュースの内にも入らない、制作側のやりすぎとインタビューを受ける側の素養の問題だとする見方もあります。ある人は写真を見て「煙に巻かれたような感じで可笑しいけれど、誰が見てもでっちあげだとわかる。もっと大通りで生中継していたら、記者はこうもプロ意識を失うようなことはしなかったろう」としていましたが、別の者は「ニュースのインタビューを何度か見たことがあるが、所詮そんなものだ」という意見もありました。 

テレビ局の取材にカンペを見ながら応えている人
この件に関して20日、メディア業界に詳しい人物は「こうした“ヤラせ”は業界に確かに存在しているとしたものの、このようにおおっぴらに行われるのは珍しい。一部のメディアはその質が低く、プロ意識の向上が不可欠だ」とし、報道の信頼性を高めるためにも社会全体が協力して対応していかなければならないと語りました。

テレビの報道でも、このような状況ですから、当然のことながらSNSも同じようなことが繰り返されるはずです。

ブログ冒頭のヤラせの件に関して、大紀元では以下のように報じています。

ブルームバーグはある研究を引用し、中国政府が世論操作のために行う
SNSへの投稿「やらせ書き込み」は、年間4億8800万件に上ると発表した
中国「五毛党」のやらせ書き込み、年間4億件超=ハーバード大研究発表
2016/05/27 17:39

 当局が今最も恐れていることは民衆の蜂起 
 同社はまた、研究者らがこれら漏洩文書の中からデータベースを作成して分析を進める中で自動学習の手法を使ったところ、中国国内のその他の地域における五毛党の書き込みを発見したことも報じている。 
 研究チームは、五毛党のやらせ投稿には以下の規則性があることも認めている。 
1、論争になりそうな話題は避け、巻き込まれないにようにする。 
2、民衆の関心から逸れるような別の話題を積極的に提供することより、集会や街頭抗議活動に関する議論を鎮静化させようとする。 
3、徹底的な封鎖は民衆の怒りをあおるだけとなるし、逆に当局にとっては、反対意見を知ることにより、それらを参考にして地方の指導者を評価することができるというメリットがあるので、ある程度の異論は容認する。 
 研究チームは、中国の共産党政権が目下最も恐れているのは、外国から攻撃されることではなく、国内の民衆が決起することだと指摘している。 
(訳注):「五毛党」とは、金のためにネット上で政府や共産党を擁護・賛美するような内容を書き込む人に対する蔑称であり、公募時の正式名である「網絡評論員(ネット評論家)」を略して「網評員」となり、「員」の同音字「猿」を使い「網評猿」と揶揄されることもある。 
狭義の意味での「五毛党」は各地の党や政府の宣伝部門、教育機関(特に大学)などに雇われ、専業あるいは兼業で書き込みをする人のことである。「網絡評論員」の身分を堂々と公開する人もいるが、大多数は普通ユーザーを装い複数のIDで投稿している。広義の意味での「五毛党」はネット上で中国政府や共産党を賛美・支持・弁護する傾向のあるすべてのユーザーをさす。 
このようなユーザーはよく一斉攻撃を行うため「網絡水軍」あるいは単に「水軍」とも呼ばれている。その他、社会に不満を抱き過激な主張や言動をする「憤怒する青年」の略称「憤青」とその同音蔑称「糞青」も、お金を貰わず自発的に政府や党を賛美する「自幹五」も、全部広義の意味での「五毛党」である。
中国の五毛党を揶揄した漫画
さて、この記事では"研究チームは、中国の共産党政権が目下最も恐れているのは、外国から攻撃されることではなく、国内の民衆が決起することだと指摘している。"とありますが、これはどういうことかといえば、中国共産党政権は、日本などの先進国と比較すると、統治の正当性が低いので、何とかそれを補おうとしているということです。

そもそも、中国には建国以来選挙が一度も行われたこともなく、その意味では中国には民主主義国家において普通に見られる国民の信託を受けた政治家など一人も存在せず、そのため当然のことながら、政治に人民の声が反映されることもあまりなく政府の統治の正当性が低い状況にあります。

そうして、中国では民主化、政治と経済の分離、法治国家化が十分になされていないため、 人民の不満は鬱積しており、いつ何時爆発してもおかしくありません。実際、現在では年間10万件以上もの暴動が日々いずれかで発生している状況です。

このような状況であれば、日本のような先進国の国々であれば、とっくに政権交代などしているはずですが、中国には先ほど述べたように、選挙制度がないため、このような政府や政治体制が継続されています。

しかし、中国では一党独裁ですので、この体制が維持されています。そうして、中国共産党政権は、この体制を維持するため、城管、公安警察、人民解放軍を用いて、反体制派を徹底的に弾圧して治安の維持を図っています。

このような状況ですから、いつ人民の憤怒のマグマが大爆発して、民衆の大蜂起という状況になりかねません。だからこそ、「五毛党」を総動員して、マスコミやSNSなどで世論を誘導しているのです。

中国ではいつ人民の憤怒のマグマが大爆発してもおかしくない状況
ただし、このような状況では、生易しい誘導では人民の憤怒のマグマを自分たちが直接被ってしまうことになります。だから、マスコミやSNSの誘導だけではなく、日本を徹底的に悪者に仕立てて、人民の憤怒のマグマをそちら向けるように必死に努力しているのです。

最近の尖閣諸島での中国公船や大量の中国漁船の領海侵入もこれと無関係ではありません。最近では、南シナ海での対応も手詰まりになってきたため、このままだと人民の憤怒のマグマを自分たちが直接かぶることになりかねません。

そこで、恥も外聞などもかなぐり捨てて、国内向けに尖閣は古来から中国の領土であるのに、日本が不当に占拠している、これを我が国に取り戻すという、とんでもないヤラせ行為をして、自分たちの権威を高め、人民に対して統治の正当性を強調しようとしているのです。

だから、尖閣の問題は、多くの日本人が思っている以上に根が深いです。多くの日本人にとっては、尖閣諸島は無人の小さな島に過ぎないですが、これは日本の固有の領土であることは歴史的な事実です。

しかし、それを中国が自分の固有の領土だとして歴史を修正し、それを正しいものと国内で人民に喧伝して、日本を悪者に仕立てあげて、それによって何とか統治の正当性を保っているというのが現在の中国の現状なのです。

尖閣に向かう中国漁船
そうして、これは何も最近の話ではありません。終戦直後にも、日本を悪者にでっちあげ、自らの権威を高めるためありもしない南京大虐殺をでっちあげ、国内外で、統治の正当性を獲得することに成功しました。中華人民共和国はこのようなことがなければ、成立しなかったかもしれません。

しかし、中華人民共和国は日本と戦争したこともありません。彼らが戦争をしたのは、あくまで、中華民国の国民党軍とです。毛沢東は、日本と国民党軍が戦争をしてくれたおかげて、自分たちは勝利を収めることができたと、公言しています。だから、抗日記念軍事パレードを中華人民共和国が開催する事自体が、壮大なヤラせ以外の何ものでもありません。

そうして、このでっちあげは、当時日本を弱体化させようとしていた、米国にも好ましいものであり、米国までこのでっち上げに加担したため、今日に至るまでまるで事実であるかのごとく、歴史が修正されてしまったのです。

そもそも、この国は最初からヤラせで成立した国なのです。ヤラせで成立した国が、メディアやSNSなどでもヤラせをするのは当たり前といえば、当たり前です。

米国も、そろそろこの中国の筋金入りのヤラせの本質を国際社会において認めなければ、中国にまともに対峙することはできなくなりつつります。

【関連記事】

尖閣沖に中国当局船が13隻 国有化後で最多 警戒強める―【私の論評】日本の尖閣対応は、習近平の失脚で大成功(゚д゚)!


【緊迫・南シナ海】中国の南シナ海支配を否定 仲裁裁判所「歴史的権利なし」と判断―【私の論評】南シナ海の本当の危機は、中国の核戦略による聖域化だ(゚д゚)!




【関連図書】

台湾と尖閣ナショナリズム――中華民族主義の実像
本田 善彦
岩波書店
売り上げランキング: 78,771


米中激突で中国は敗退する―南シナ海での習近平の誤算
長谷川 慶太郎 小原 凡司
東洋経済新報社
売り上げランキング: 149,970

南シナ海: アジアの覇権をめぐる闘争史
ビル ヘイトン
河出書房新社
売り上げランキング: 170,345









コメントを投稿