2016年12月6日火曜日

【スクープ最前線】トランプ氏「中国敵対」決断 台湾に急接近、習近平氏は大恥かかされ…―【私の論評】トランプ新大統領が中国を屈服させるのはこんなに簡単(゚д゚)!

【スクープ最前線】トランプ氏「中国敵対」決断 台湾に急接近、習近平氏は大恥かかされ…

台湾の蔡英文総統との電話会談で中国を牽制したトランプ次期米大統領
写真はブログ管理人挿入 以下同じ
ドナルド・トランプ次期米大統領が、中国への強烈な対抗姿勢を示した。台湾の蔡英文総統と電撃的な電話協議を行い、「経済、政治、安全保障面での緊密な結びつき」を確認したうえ、フィリピンのドゥテルテ大統領とも電話会談で意気投合したのだ。トランプ氏は「アンチ・チャイナ」の急先鋒(せんぽう)だっただけに、戦略的に行動した可能性が高い。習近平国家主席率いる中国は衝撃を受け、「対中激突」や「孤立化」を恐れている。

 「トランプ氏は間違いなく『対中強硬策』を決意した。一連の行動は、オバマ政権の救いがたい『対中弱腰外交』との決別宣言だ。違う言い方をすれば、中国に対する宣戦布告だ」

 米軍関係者は語った。

 中国に2日、超ド級の衝撃が走った。冒頭で触れたように、トランプ氏が、台湾独立志向が強く中国が目の敵にしている蔡氏と、通訳抜きで10分以上、電話協議を行ったからだ。トランプ氏は、蔡氏を「The President of Taiwan(台湾総統)と呼んだ」ことも堂々と公表した。

 米国は1979年の米中国交正常化以来、中国の主張する「1つの中国」政策を受け入れてきた。表向き、台湾を国として認めず、米大統領も次期米大統領も台湾総統とは接触しない-という慣例を厳守してきた。

 トランプ氏はこれを一方的に破ったのだ。まさに中国にケンカを売ったかたちといえる。「中台統一」をもくろむ中国からすれば、驚天動地の裏切り行為だ。

台湾の蔡英文総統
 中国の王毅外相は3日、「台湾側のくだらない小細工だ」「米国政府が堅持してきた『1つの中国』政策を変えることはできない」と、蔡氏を批判したという。香港フェニックステレビが伝えた。中国外務省も同日、米政府とトランプ氏に厳重抗議した。

 だが、旧知の外務省関係者は次のように語る。

 「トランプ氏は確信犯だ。オバマ氏率いるホワイトハウスにも一切知らせなかった。中国の抗議も無視して、ツイッターで『米国は台湾に何十億ドルもの兵器を売りながら、私がお祝いの電話を受けてはいけないとは興味深い』と開き直った。蔡氏を、独立国家の元首に使用する『President』と呼んだのもわざとだ。トランプ氏は米中関係悪化を恐れていない。いかに習氏を攻撃できるか、周到に計算して動いている。

 実は、中国がトランプ、蔡両氏の電話協議に激怒した3日、中国共産党の機関紙「人民日報」は1面で、習氏とキッシンジャー元米国務長官が笑顔で握手する写真を掲載した。記事は前日の会談を報じたもので、習氏は『(トランプ政権と)安定した発展を継続したい』と表明を出していた。世界各国が注視するなか、笑い物だ。大恥をかかされた。

握手した習近平(左)とキッシンジャー(右)
 トランプ氏が将来の「中国制圧」に向けて仕掛けた工作は、これだけではない。以下、複数の米軍、米情報関係者から得た情報だ。

 まず、英国のキム・ダロク駐米大使が1日、日本に派遣している英空軍最新鋭戦闘機「タイフーン」を近々、南シナ海での「航空の自由」作戦に参加させると、ワシントンで開かれたシンポジウムで明かした。ダロク氏はさらに、2020年に就役する空母2隻を太平洋に派遣する意向を発表し、「米政府と目標(対中政策)を共有する」と宣言したのだ。

 「トランプ陣営の仕掛けだ。主役は、国防長官に指名したジェームズ・マティス元中央軍司令官(退役海兵隊大将)と、安全保障担当補佐官に指名されたマイケル・フリン元国家情報局長(退役陸軍中将)の2人だろう。ともに『戦場の英雄』で『対中強硬派』、そして強烈な『反オバマ』だ。オバマ時代、南・東シナ海で中国に好き勝手させた屈辱の8年間を取り戻すつもりだ」

 そして、トランプ氏は2日、フィリピンのドゥテルテ大統領とも電話会談をしていたのである。

フィリピンのドゥテルテ大統領
 ドゥテルテ氏はこれまで、オバマ氏を「売春婦の息子」と罵倒し、米国との決別宣言までしていた。そのドゥテルテ氏が会談後、「(トランプ氏に)親密さを感じた。われわれと米国の絆は確かなものだと伝えた」と大喜びして、態度を一変させた。なぜか。

 「トランプ氏が、ドゥテルテ氏の麻薬犯罪対策について『成功を祈っている』と語ったことが大きい。ドゥテルテ氏は、CIA(米中央情報局)の失脚・暗殺工作におびえていた。次期米大統領が直接電話したことで、それがなくなった。南シナ海の対中戦勝利のために、米国はドゥテルテ氏をとり戻す」

 トランプ氏の大統領就任は来年1月20日だが、すでに経済問題や、外交・安保問題などで、激しく動いている。

 私(加賀)は、夕刊フジ(11月22日発行号)で、トランプ氏について《中国との『通貨戦争』『貿易戦争』『全面戦争』も辞さない、対中強硬政策を決断した》という最新情報を報告した。

 国際情勢が予想以上に緊迫化している。日本は総力を挙げて情報収集に努め、万全を期さなければならない。休んでいる暇などない。 

 ■加賀孝英(かが・こうえい)

【私の論評】トランプ新大統領が中国を屈服させるのはこんなに簡単(゚д゚)!

トランプ氏まだ大統領に就任していませんが、着々と対中国封じ込め戦略の準備をすすめています。上に掲載されているのはまさにその事実です。

トランプ氏は続々と反中派と連携を深める行動をしていますが、中国とは一切そのようなことはしていません。

これまでの、オバマや民主党の中国接近、宥和政策、二国間関係を重視する政策とは180度転換したため、中国政府は恐慌状態に陥っていることでしょう。

しかし、中国はさらにこれからとてつもない末路が待っていることにまだ気づいていないかもしれません。


超大国といわれるアメリカの一番の強さは、軍事力でもなく、イノベーション力でもありません。それは、米国による世界の金融支配にあります。現在の世界の金融体制は、ブレトン・ウッズ体制に端を発しています。これは、第二次世界大戦末期の1944年にアメリカのブレトン・ウッズで連合国通貨金融会議が開かれ、国際通貨基金(IMF)や国際復興開発銀行(IBRD)の設立が決定されたものです。

当時、世界の金の80%近くがアメリカに集中しており、アメリカは膨大な金保有国でした。その金と交換できるドルを基軸通貨とし、他国の通貨価値をドルと連動させるという仕組みで、金・ドル本位制ともいわれます。

世界各国、特に先進国の中で、食料や資源を100%自給できている国は少ないです。中国の食料自給率は85%以下といわれており、アメリカから穀物を買えない事態になれば、13億の人民は飢餓に苦しむことになります。

これに関しては、一昔前にある中国の高官が穀物の需要が増えたり、減ったりする中国の状況を「中国人の胃はゴムボールのようである」と語っていたことがあります。要するに、穀物需要がかなり減ったり、増えたりしても、中国は何とかなることを強調したかったのでしょう。

現実には、そんな馬鹿な話があるはずもなく、貧困層は穀物が手に入らず飢え死にしていたというのが実情でしょう。しかし、それは今から数十年も前のことで、今ではそのようなことはあり得ないでしょう。現状では、中国の貧困層でも何とか食欲を満たす穀物は手に入れられる状態になっていることでしょう。


実際最近では中国が突如、近年世界の穀物輸入国上位に躍り出てきました。2013年~14年期、中国の穀物輸入量は2,200万トンという膨大な量になりました。2006年の時点では、ま中国では穀物が余り、1,000万トンが輸出されていたというのに、何がこの激変をもたらしたのでしょうか?

2006年以来、中国の穀物消費量は年間1,700万トンの勢いで増大し続けている年間1,700万トンというと、大局的に見れば、オーストラリアの小麦年間収穫量2,400万トンに匹敵します。

人口増加は鈍化しているにもかかわらず、穀物の消費量がこれほど増加しているのは、主に、膨大な数の中国人の食生活レベルが向上し、より多くの穀物が飼料として必要な肉や牛乳、卵を消費しているからです。

2013年、世界全体で推定1億700万トンの豚肉が消費されました。そのうちの半分を消費したのが中国でした。人口14億人の中国は現在、米国全体で消費される豚肉の6倍を消費しています。

とはいえ、中国で近年、豚肉消費量が急増しているものの、中国人一人当たりの食肉全体の消費量は年間合計54キロ程度で、米国の約107キロの半分にすぎません。しかしながら、中国人も世界中の多くの人々と同じように、米国人のようなライフスタイルに憧れています。

中国江蘇省の豚肉売り場、価格は上昇し続けている
中国人が米国人と同量の肉を消費するには、食肉の供給量を年間約8,000万トンから1億6,000万トンへとほぼ倍増させる必要があります。1キロの豚肉を作るにはその3倍から4倍の穀物が必要なので、豚肉をさらに8,000万トン供給するとなると、少なくとも2億4,000万トンの飼料用穀物が必要になります。

それだけの穀物がどこから来るのでしょうか。中国では、帯水層が枯渇するにつれて、農業用の灌漑用水が失われつつあります。たとえば、中国の小麦生産量の半分とトウモロコシ生産量の1/3を産出する華北平原では、地下水の水位が急激に低下しており、年間約3メートル低下する地域もあるほどです。

その一方で水は農業以外の目的に利用されるようになり、農耕地は減少して住宅用地や工業用地に姿を変えています。穀物生産高はすでに世界有数レベルに達しており、中国が国内生産高をこれ以上増やす潜在能力は限られています。

2013年に中国のコングロマリットが世界最大の養豚・豚肉加工企業、米国のスミスフィールド・フーズ社を買収したのは、まさに豚肉を確保する手段の一つでした。

また、中国政府がトウモロコシと引き換えに30億ドル(約3,090億円)の融資契約をウクライナ政府と結んだのも、ウクライナ企業と土地利用の交渉を行ったのも、その一環です。こうした中国の動きは、私たち人類すべてに影響を与える食糧不足がもたらした新たな地政学を実証したものです。

このようなときに、米国に金融制裁を実施されたら、食料事情は逼迫するでしょうし、食料以外にも様々な物資の供給に支障をきたすことになります。

だからこそ、中国はドル支配体制からの脱却を目指し、人民元の国際化を進めていました。IMFの特別引出権(SDR)の構成通貨入りも、そういった流れの中で推し進められたものです。人民元はSDR入りしましたが、ドル決済を禁じられてしまえば中国経済は破綻に追い込まれることになります。

資源を買うことができなければ、軍艦を出動させることもできなくなり、これまでの「中国は今後も発展していく」という幻想は根底から覆されることになります。そして、その段階においても対立が終わらなければ、アメリカは金融制裁をさらに強めることになるだけです。

いわゆるバブルマネーによって、中国経済は本来の実力以上に大きく見られきましたが、バブルが崩壊し、同時にアメリカが前述のような金融制裁を強めたら、どうなることでしょう。当然、一気にこれまでの体制が瓦解し、中国は奈落の底に落ちることになります。

そうして頼みの綱の軍事力は、米軍と対峙できるような力はありません。このブログにも何度か掲載してきたように、日本の自衛隊が中国本土に侵略することにでもなれば、中国本土決戦ということになり、中国が勝つ見込みはあります。

しかし、例えば尖閣諸島などのように、中国側が海軍力や空軍力を用いて尖閣のような他国の領土に侵略しようとした場合、軍事的には、中国が勝つ見込みは全くありません。そのなことは、中国政府の幹部らが一番良くわかっているので、尖閣で日本と本格的に対峙することはいまのところ避けているです。そうでなければ、今頃尖閣はとうに中国のものになっています。

かつて中国が、チベットやモンゴル、トルキスタン国などに侵略したときとは、全く事情が異なります。どの地域に侵攻しようとしても、必ず米国、日本とその他周辺諸国が、連携して中国を牽制してそのようなことはさせません。
支那建国当時の版図 満州、ウイグル、内蒙古、チベットも外国だった
軍事的にも勝つ見込みは全くなく、さらに強力な金融制裁などされてしまえば、現代中国の人民はかつの人民のように穀物需要が減っても、それを甘受するなどということはありません。

ただでさえ、中国では建国以来毎年暴動が2万件あり、2010年あたりからは、平均10万件に達していといわれている国です。

その時には、暴動ではすまないでしょう。内乱になり、収拾がつかなくなり、いくつかの国に分裂するしかなくなります。

トランプ新大統領は、このようなことも視野に入れていると思います。まずは、軽い金融制裁により様子見をして、それでも中国の態度が改められなければ、さらに強化し、中国はとんでもない状況に追い込まれることになります。それでも、態度が改められなければらなる金融制裁の強化、最後の最後には軍事力に訴えることになります。

それも、段階を踏んてすこしずつ強化していくことでしょう。


中国は、早めにこのようなことを自覚して、南シナ海や東シナ海での暴挙をやめるべきです。そうでないと、本当にとんでもないことになります。

オバマと違って、トランプ大統領にとっては、中国を屈服させるのはこんなに簡単なのです。というより、米国の実力をもってすれば、元々かなり簡単なことなのですが、オバマ大統領がそれを実行してこなかったため、中国が増長したというのが現状です。ごく最近の中国を一言で表現すれば、「身の程知らず」だったということです。大統領就任中に、かなりのところまでこれを実施するというのがトランプ氏の腹です。

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