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2017年6月4日日曜日

在日台湾独立派が連合組織―【私の論評】全台連は世界各国の支那反対派の華僑組織のモデルになる(゚д゚)!

在日台湾独立派が連合組織


 中国からの独立意識が強い在日台湾人組織17団体が4日夜、都内のホテルで「全日本台湾連合会」の創立大会を開いた。連合会の趙中正会長は声明で「台湾人としての主体性を強く主張していきたい」と創立の趣旨を語った。

 連合会によると、民進党政権になって以降、中国が台湾を国際社会から排除しようとする圧力を強める中、在日台湾人組織が団結して存在感をアピールする狙いもあるという。

 その後の祝賀会には、台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)の謝長延代表や評論家の金美齢氏らが出席。蔡英文総統からも「(台日)両国の絆を深めるために貢献されることを期待している」と祝辞が寄せられた。

【私の論評】全台連は世界各国の支那反対派の華僑組織のモデルになる(゚д゚)!

「全日本台湾連合会」の趙中正会長
日本の経済界などに大きな影響力を持つ「華僑組織」は本日「全日本台湾連合会」が設立されたことをもって、大きく分裂しました。複数の在日組織に属してきた台湾系の人々のうち少なくとも数千人で新組織「全日本台湾連合会」(略称、全台連)を結成した参加者は「中国人」と呼ばれることに抵抗を感じる「台湾本土意識」の強い人々がほとんどです。中国当局は新組織の結成を「台湾独立につながる動き」と警戒を強めています。

関係者によると、全台連は日台関係の促進を図ることを主な目的にしています。全台連の創立大会には、日本台湾医師連合、美麗島交流会、栃木台湾総会、九州台日文化交流会など、日本各地の約20の台湾人団体の代表のほか、台湾を応援する日本の保守系政治家、財界関係者も出席しました。

祝賀会には謝長廷・台北駐日経済文化代表処代表や呉新興・僑務委員会委員長、ジャーナリストの櫻井よしこ氏、JET日本語学校名誉理事長の金美齢氏、日華議員懇談会幹事の山口泰明・衆議院議員、渡辺利夫・日本李登輝友の会会長、元在沖縄米軍海兵隊外交政策部次長で政治学者のロバート・D・エルドリッヂ氏なども参加しました。

また、台湾正名運動発案者の林建良氏(台湾の声編集長)が蔡英文政権より、その功により「二等華光専業奨章」を受章されることとなり、創立大会と祝賀会の間に「林建良先生『二等華光専業奨章』叙勲式典」も執り行いました。

林建良氏
結成大会を6月4日にしたのは、1989年のこの日に、中国当局が民主化運動を武力弾圧した天安門事件が発生したことを意識したものです。民主化を応援し、中華独裁政権と決別する決意が込められています。

中台すべて合わせた在日華人は約80万人とも100万人とも言われています。そのうち、台湾にルーツを持つ人は1割以上とみられます。今後、その多くは全台連に合流するとみられ、海外における最大級の台湾人団体になる可能性があります。

中国当局は台湾人団体が「華僑組織」から離れる動きが世界各国に広がることを警戒し、情報収集を急いでいるといいます。

第二次大戦後、日本に在住する台湾人たちの「国籍」は「中華民国」に変更され、在日中国人が主導する組織に参加した人も多くいました。1949年に新中国成立後、日本の華僑組織は、「中華人民共和国系(北京)」と、「中華民国系(台北)」に大きく別れましたが、台湾系住民のほとんどは、「中華連合総会」など、台北系に加盟しました。今回、全台連に参加するメンバーの中に、各地の台北系華僑団体の幹部もおり、離脱は既存団体にダメージとなると指摘されています。

全台連が結成される背景には、昨年5月、台湾独立志向の民進党の蔡英文・政権が発足したことに伴い、在日台湾人のアイデンティティーが強くなったこともありますが、中国政府の台湾に対する嫌がらせが最近、ますます顕著化したことも原因だといわれています。

蔡英文総統
例えば、台湾の民進党の元職員の李明哲氏が今春、中国で治安当局に拘束されたのですが、その容疑に関する説明はほとんどなく、面会を求めた李氏の妻の訪中を拒否したことが台湾人の中国に対する印象を悪化させました。また、世界保健機関(WHO)の総会から台湾の参加を中国が阻む圧力を加えたことも、在日台湾人の不満を高めました。

習近平政権が今後、高圧的な対外姿勢を取り続けるなら、全台連結成のように、世界各地でさまざまな形で中国離れはさらに進むとみられます。

台湾の独立、反中国をはっきり打ち出した華僑の組織は全台連がおそらく世界ではじめでです。これは、おそらく世界各国の支那反対派の華僑組織のモデルになるとみられます。

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2015年2月15日日曜日

世界各国も金融緩和へ 「通貨戦争」ではなく「デフレ戦争」―【私の論評】とんでも経済論は、日本だけではないが、過去の日本はデフレが20年も続いたという現実があることを肝に銘じよ(゚д゚)!


写真はブログ管理人挿入 以下同じ

 米連邦準備制度理事会(FRB)や日銀の後を追う形で、欧州中央銀行(ECB)が1月に量的緩和導入を決めたが、カナダやインドなど世界の国々も金融緩和へ向かっている。メディアでは「通貨戦争」という言葉が見られるようになったが、本当に「戦争」といえるようなことなのだろうか。

「通貨戦争」という言葉を使う人は、1930年代の大恐慌は各国の通貨切り下げ競争によって激化したという神話を信じていることが多い。

しかし、この神話は、経済理論的に間違っていたことが最近の研究で明らかになっている。戦間期の為替切り下げ競争が生み出したものは壊滅的な結果ではなく、各国とも好ましい結果になった。

為替レートは原則としてそれぞれの通貨の相対的な存在量で決まる。相対的に希少な通貨ほどレートが上昇するので、金融緩和すれば確かに通貨安になる。

しかし、世界の先進国ではほとんど2%前後のインフレ目標を設定している。そのため、各国は、インフレ目標を超えて金融緩和することはない。つまり、各国のインフレ目標の上限までしか金融緩和しないという限界があるわけだ。

ドルをデザインしたビキニ

インフレ目標が各国に浸透した現代では、各国ともに、自国経済を一定のインフレ率と失業率に抑えようと経済運営すれば、おのずと為替切り下げ競争にはならないのだ。

通貨切り下げによる「近隣窮乏化」は一時的なもので、実際には各国経済が良くなることで、逆に「近隣富裕化」となり、世界経済全体のためにもなる。こうしてみると、自国経済を無視した「通貨戦争」はありえないということになる。

では、なぜ、各国ともに金融緩和なのだろうか。今の時代、モノの生産技術が大幅に進歩して、モノが安価に大量生産されるようになった。しかし、金融政策は旧時代のままで、相変わらず過度なインフレ恐怖症である。このため、カネがモノに対して相対的に過小になって、逆にモノはカネに対して相対的に過大となっている。モノの価値が安くなるため、世界的にデフレ傾向にある。

多くなりすぎたモノと少なすぎたカネのバランスを保つために、カネを増やす金融緩和が必要となって、各国ともにデフレにならないようにしているのだ。このため、「通貨戦争」ではなく、「デフレ戦争」というのが正しい。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

上の記事は要約です。詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】とんでも経済論は、日本だけではないが、過去の日本はデフレが20年も続いたという現実があることを肝に銘じよ(゚д゚)!

各国の通貨をデザインした水着

通貨戦争なる幻想は、最近でも広く流布されています。その典型的なものをあげてみます。以下は、「通貨戦争」というキーワードで、過去一ヶ月間のものをグーグルで検索したものです。ごく一部を掲載したものですが、とにかく「通貨戦争」を前提として言説が多いのには正直いって驚かされました。

米ゴールドマン社長、世界は「通貨戦争のさなか」 

「通貨戦争」の先の副作用を警戒(加藤出)東短リサーチ社長チーフエコノミスト

円安阻む「第2次通貨戦争」の壁 編集委員 小栗太 

宣戦布告ない「ステルス」通貨戦争、ボラティリティ急騰がとどめ

「スイスフラン上限廃止で通貨戦争の新たな局面…韓国製造業に危機も」

日本もいわゆる「とんでも経済論」が流布されていて、これでもかこれでもかと、似非識者や新聞などが、新たな「とんでも経済理論」で、日本の国民さんざん引っ掻き回してくれているのですが、こうやってみると他国も似たようなものと思えてしまいます。

通貨戦争については、このブログでも掲載したことがあります。
「円安で近隣窮乏化」という誤解 デフレ対策の緩和、堂々主張を―【私の論評】まともな国にとっては、まずは国民経済をきちんと運営することが、世界経済もうまく運営していく前提となる!!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、ある国が本気で、「通貨戦争」と称して徹底的にどこまでも金融緩和を継続したらどうなると思いますか? 行き着く先はあまりにもはっきりしすぎています。ほとんど頭をつかわないでも、答えはすぐにでます。そうです。お金が増えすぎるわけですから、確かに通貨安にはなるものの、ハイパーインフレになってしまいます。

ハイパーインフレになりかけか、最悪ハイパーインフレになってしまえば、どの国でも、必ずこれを収拾しようとするはずです。これを収拾するには、金融引締を行うことになります。

だから、「通貨戦争」なるものは、単なる幻想にすぎないのです。

ECは、デフレ傾向が続いていて、金融緩和をすべきなのに、ECBが、なかなか金融緩和政策をしなかったので、あの経済学者クルーグマン氏は、日本への謝罪を表明したことがあります。それについては、このブログでも取り上げたことがあります。

その記事のURLを以下に掲載します。

クルーグマン教授“日本に謝りたい…” 教訓生かせぬEUのデフレ危機を嘆く―【私の論評】同じ内容の記事を読んでも、受け取る人によって様々、EUも日本の既存マスコミも黄昏時をむかえたか?
クルーグマン博士
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事は昨年11月のものであり、ポール・クルーグマン氏の主張を掲載しました。その部分のみ以下に掲載します。
世界経済の低迷が続く中、海外メディアでは特にユーロ圏の経済危機に警鐘鳴らす記事が目立ちはじめている。多くは、1990年代後半以降の日本を例に挙げ、デフレスパイラルに陥る危険性を論じている。中でもノーベル賞経済学者のポール・クルーグマン教授は、ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙上で「欧米は日本以上に深刻なスランプに陥った」と悲観的だ。
クルーグマン教授は、日本の「失われた20年」は、「反面教師として、先進国経済が進むべきではない道を示してきた」とNYTに寄せたコラムで述べている。そして、自身も日本が取った政策を批判してきた一人だと記している。しかし、「我々は今、日本に謝らなければならない」と心情を告白。批判そのものは間違ってはいなかったが、認識が甘かったとしている。
それは、欧米が日本の教訓を全く生かすことなく、「起きるはずではなかった」数々の失敗を積み重ね、日本よりもさらに深刻な状態に陥ったからだという。
 しかし、これだけ辛辣にクルーグマン氏に批判されていたEUも結局は、金融緩和に踏み切ったわけです。

ブログ冒頭の記事で、高橋洋一氏は「多くなりすぎたモノと少なすぎたカネのバランスを保つために、カネを増やす金融緩和が必要となって、各国ともにデフレにならないようにしているのだ」と述べています。

これは、実は昔から「ワルラスの法則」として知られています。これについても、このブログで掲載したことがあります。その記事の中で、これに関する上念司氏の動画を紹介しました。これは、非常に理解しやすいので、以下にその動画を再掲させていただきます。


この動画をご覧いただければ、おわかりになるように、「ワルラスの法則」は本当に簡単で、誰にでも理解できるものです。多くなりすぎたモノと少なすぎたカネのバランスを保つために、カネを増やす金融緩和が必要ということです。

EUもこのことに気づいて、ようやっと金融緩和に動き出したということです。

しかし、過去の日本においては、このことが理解されず、デフレ気味になっても金融緩和がなされず、結局デフレを阻止できず、15年以上も完璧にデフレ状況に陥ったという現実があります。

そうして、日銀は、こんな簡単なことも理解できずに、デフレ・円高政策を性懲りもなく長期間にわたって継続させてしまったのです。

ドルをデサインしたビキニ
それだけではなく、マスコミも似非識者もそうして多くの政治家もこぞって、とんでも経済理論で、結果としてし日本のデフレを長期化させてしまいました。

私達は、「通貨戦争」なる幻想にとりつかれることなく、ましてやデフレ・円高政策を正当化するような「とんでも経済理論」にとりつかれることなく、正しい認識をすべきです。

そうでないと、また「とんでも経済理論」が幅を効かせ、実体経済とは関係なしに、増税や金融引き締めが行われて、「失われた20年」が、「失われた40年」になりかねません。

マスコミや、似非識者、マクロ経済音痴の政治家などの言説にだまされないようにしましょう。このことは、このブログでも過去何回も主張してきましたが、何回主張しても良いことだと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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