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2013年11月22日金曜日

中国、チベット問題に異常な怯え 江沢民氏への逮捕状に過剰反応―【私の論評】中国高官が実際に台湾で逮捕されたこともあるし、中国5人の要人はずっと前から告発されていた!日本でも告訴せよ!これが馬鹿につける最高の良薬かもしれない(゚д゚)!

中国、チベット問題に異常な怯え 江沢民氏への逮捕状に過剰反応

スペインは凄い(゚д゚)!

スペインの裁判所がチベット族の虐殺に関与した疑いで、中国の江沢民元国家主席(87)ら元幹部5人に出した逮捕状が波紋を呼んでいる。中国政府はかつての国家元首に下された異例のジャッジに「強烈な不満と断固たる反対を表明する」と猛反発。ヒステリックな反応をみせる背景には「世界的な支持を得ているチベット独立運動への強い警戒感がある」(専門家)という。今後、世界中で中国共産党の横暴を告発する動きが広がる可能性もあり、不穏な空気が漂っている。

中国の最高権力者が「お尋ね者」になった。

スペインの全国管区裁判所から逮捕状が出されたのは、江氏のほかに胡錦濤前主席(70)や李鵬元首相(85)ら5人。2006年、スペイン国籍を持つ亡命チベット人とともに同国の人権団体が、1980~90年代にチベット族に対して「ジェノサイド(大虐殺)や拷問などが行われた」として、当時の党指導部の責任を追及する訴えを起こしていた。

告発は、なぜ遠く離れた欧州の地で行われたのか。「スペインでは、人道に対する罪に関しては国外の事件であっても同国の裁判所に管轄権がある。98年にはチリで独裁体制を築いたピノチェト元大統領に、今回と同様に逮捕状が出され、スペイン側の要請で英国で身柄が勾留されたこともある」(外交筋)

ただ、法的拘束力は、スペインと犯罪人引き渡し条約を結ぶ国に限定されるため、実際に江氏らが逮捕される事態は考えにくい。

それでも、習近平国家主席体制下の中国はこの決定に敏感に反応し、裁判を起こしたチベット独立勢力を激しく非難。スペイン側の対応を「関係を損ねるようなことをしないよう」と強く牽制した。


中国事情に詳しい作家の宮崎正弘氏は「中国は、スペイン領土内にエネルギー関連の会社を買収するなど、ここ最近経済的な結びつきを急速に強めている」とし、中国共産党からの“牽制メッセージ”をこうひもとく。

「スペインの首都・マドリードやバルセロナにはチャイナタウンもある。スペインが経済面で中国に依存度を強めているのを背景に『内政干渉をやめろ』と脅しを掛けている」(宮崎氏)

恫喝めいたプレッシャーを掛ける中国だが、これほど事態収拾に躍起になる理由はどこにあるのか。

『中国人民解放軍の内幕』(文春新書)の著書で知られるジャーナリストの富坂聰氏は「国家元首に逮捕状が出るというのは国のメンツに関わる。体裁を保つためにポーズとして強硬姿勢をみせたというのが実情だろう」とした上で、党指導部が抱くある危機感を指摘する。

「政府が最も警戒しているのは国際世論だ。イスラムテロ組織と同一視されがちなウイグルの独立運動とは違って、チベット族の独立運動は欧米を中心に国際的な支持を得ている」(富坂氏)

89年には、チベット亡命政府の国家元首であるダライ・ラマ14世がノーベル平和賞を受賞した。

96年には、米国の人気ラップグループが中心となり、チベット独立運動の支援を目的とした野外コンサートを開催。この催しは2003年までの間に米国、豪州、欧州、日本の各地で行われ、チベット問題への認知度を高めた。世界中で広がる「チベット解放」の声が、中国にとって厄介でしようがないのだ。

しかも、人権意識が低い中国の現実が、国際的な共通認識となり、それがインターネットなどを介して中国国内に一段と広がると、現体制に不満を持つ民衆の蜂起やウイグル独立運動のさらなる活発化への遠因にもなりかねない。

刺激してくれるな-。スペインへの過剰反応は、習氏率いる中国の焦りの表れとも言えそうだ。

【私の論評】中国高官が実際に台湾で逮捕されたこともあるし、中国5人の要人はずっと前から告発されていた!日本でも告訴せよ!これが馬鹿につける最高の良薬かもしれない(゚д゚)!

上のニュース驚くに値するような内容ではありません。中国の高官や、要人はすでに世界中のどこからの国から、告発を受けており、逮捕状がでています。それに現状は逮捕状がでていなくても中国の高官が訪れた国において告発を受けた場合には逮捕されることもあります。最近、中国が、国連人権委員会の理事国になったという話がありますが、こんな話は本当にお笑い種です。

中国高官が、他国で逮捕されたなどという話題は以前のこのブログで紹介したこともありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
【日本で報道されない激レアニュース】台湾訪問中の中共高官2人、相次ぎ刑事告訴される―及び腰日本はなぜこのようなことをしないのか?

中国高官の台湾での逮捕を伝える唐人テレビ

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では中国高官が台湾訪問中に刑事告訴され逮捕されたことを掲載しています。その部分のみを以下に掲載します。
中国宗教事務局の王作安・局長は、先週15日に台湾を訪問した際、台湾法輪大法学会に、法輪功への集団弾圧を陣頭指揮した罪で告訴された。前日の14日、台湾を訪問中の陝西省趙正永・代理省長が同団体に刑事告訴されたばかり。
これら高官は、起訴はされましたが、結局は証拠不十分などによって、刑の執行はされなかったとは思いますが、それにしても数ヶ月は拘留されたはずです。ただし、そのこから裁判をするにしても、中国から多数の証言者を呼ばなくてはならず、それは不可能ということで保留になったはずです。しかし、同じ人間が再び台湾を訪れた場合、また拘束されたりすることは十分あり得ます。

このようなことは、高官だけにとどまらず、要人にまで及んでいます。たとえば、習近平自身が米国を訪問する際に最も恐れていたことは、法輪巧に刑事告訴され、逮捕され拘留されることでした。これも以前このブログで紹介したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
<Wikileaks公電流出>習近平次期主席、「訪米で恐れるのは、法輪功に刑事告訴されること」―【私の論評】Wilileaksなどによる暴露などたいしたことではないが、日本でも、中国要人は全員告訴せよ!!
スペインの国家裁判所に、ジェノサイドと拷問の罪で刑事告訴され
た江沢民・元国家主席を含む5人の中共高官(大紀元資料室)

これも詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、ウィキリークスでの中国要人がすでに、この時点でスペインの国家裁判所に、ジェノサイドと拷問の罪で刑事告訴された江沢民・元国家主席を含む5人の中共高官について掲載しています。以下にその関係部分のみコピペさせていただきます。
中国の次期首相の有力候補である李克強副首相の「中国のGDP統計は信頼できない」発言に続き、次期主席とみられる習近平副主席も、ウィキリークスの米公電流出事件による標的にされた。2007年3月、当時浙江省の共産党委員会書記だった習氏は、当時のクラーク・ラント駐中国米大使と交わした会話の中、2006年の米国訪問についての感想を聞かれた際、自分を含めて中国の高官らが訪米で最も恐れているのは、法輪功学習者に刑事告訴されることだと発言した。
この元の記事でも、これ以外のことはあまり詳しく掲載されていませんが、スペインの裁判所では、これらの5人に対して、ずいぶん前から告訴されていました。そうして、このブログの冒頭の記事ては、これら告訴されている中国高官に対してスペインの裁判所から逮捕状が出されたということです。この5人の仲には、現在中国で逮捕され、裁判を受けている薄煕来も含まれてます。

これは、先の記事でも明らかなように、中国の高官が外国滞在中に実際に起訴され、拘留されていたという事実がありますから、習近平がアメリカ訪問中には実際にそのような危機も想定されたことと思います。先日習近平がオバマ大統領を訪問したことがありましたが、そのときもアメリカ在住の法輪巧の信者らなどが、習近平の訪米反対運動などしていましたから、実際のところ習も内心気が気ではなかったかもしれません。

実際は逮捕されても、罪を実証するためには、中国から幾人もの証人を呼ぶ必要があり、裁判継続は不可能になりますから、保留になったり、不起訴になったりして、いずれ釈放されることにはなりますが、それにてしても国家元首である主席や、その候補者などが、外国の地で逮捕され拘留ということにでもなれば、当人の威信も、中国の威信も著しく傷つきます。これは、面子を重んじる中国人にとっては耐え難いことになると思います。

スペインはやっぱり凄い?
今回のスペインの措置は、当該国に中国高官や要人が滞在中の起訴ということではなく、過去の犯罪に対して、起訴し逮捕状が出されたということです。これは、今回逮捕状が出た江沢民、胡錦濤、李鵬ら5人は、スペインを訪問した場合確実に逮捕されるということです。

裁判の内容次第では、さすがに中国国内では無理でしょうが、スペイン警察がこれら5人が中国以外の国に滞在していた場合には、逮捕するということもあり得るわけです。

これは、中国にとっては由々しきことです。世界のあちこちでこういう動きがでれば、中国要人や高官は、おちおち外国にでかけられなくなります。中国要人や、高官などは、ほとんど実質的に裸官です。

裸官とは、中国で不正に資産をため込んで、資産と妻子を日本やアメリカなどの先進国に移し、タイミングを見計らって本国から逃げ出そうとする官僚・共産党幹部の蔑称です。

中国では、「清廉潔白な官吏でも三年で家が建つ」や「無官不貪(汚職しない官僚はいない)」といった諧謔があるように、不正や賄賂が蔓延しています。さらに中国共産党幹部クラスになると、ハンコ1つ押すだけで莫大なマージンが得られる社会構造が出来上がっています。

また、中国人は「俺が中心」の民族のため、国のことなどこれっぽっちも思っていません。だから稼げるときに稼いでさっさと隠遁してしまおうという魂胆が見え見えです。ゆえに、このような環境が「裸官」を生み出す温床となっています。

裸官や貪官らによって横領された国家資産は、2000年の時点で約30兆元(日本円で約450兆円)ともいわれていて、現在ではさら増えているといわれています。

この中国要人や高官が裸官的なことをやっていますから、先進国側は、これを逆手にとって、中国要人、高官のすべてを起訴すれば良いと思います。

中国の裸官たちは、中国の将来を信じていないわけです。だから、裸官になっているという面も大いにあります。もし、彼が中国将来を信じているならば、こんな馬鹿まねはしないし、中国要人、高官などもこんな馬鹿真似は絶対にしないでしょう。

いずれ近いうちに、中国は崩壊すると踏んでいるからこそ、中国要人、高官もこのようなことをするわけです。

しかし、これって明らかな不正行為です。日本の官僚が、日本政府から不正に金を搾取し、海外に逃亡したとしたら、とんでもないことです。日本だけでなく、どの国でも、裸官のようなことをしたら犯罪者です。

中国は、いずれ分裂します。分裂したときには、これら現在の中国の要人、高官などすべて裸官や人殺しや人権に対する罪などを犯した連中に対して、スペインの裁判所のように告訴し、逮捕状を出しておき、中国から出たら即逮捕という体制を築いておクべきものと思います。

日本も当然告訴すべきです。ありとあらゆる国々が告訴しておき、中国要人、高官が国外に逃げ出せば、裁判をし、中国内で、不正蓄財したものからは、金をとりあげ、殺人などの場合は、死刑にすべきものと思います。

スペイン出身の女優ペネロペ・クルス


こんなことにもなりかねないので、中国側はスペインの挙動に神経を尖らせているのだと思います。それにしても、中国人特に中国の要人て馬鹿ですね。今の中国が分裂して、新たな中国がいくつかできて、自分たちはそれを見越して国外に逃げたしたとしてしも、不正蓄財や、殺人などの罪は免れることは出来ないと思います。

外国の政府に裁かれるか、新生中国の司法によって裁かれます。きっと、新生中国にどこまでも追いかけられ、その他の世界中の国々からも訴えられ、どこまでも追いかけられることでしょう。中国の要人も、高官が不正蓄財などするのを見逃しているところがあると思います。それは、自分たちもそうしているからです。それにしても、このようなことをするのは馬鹿なことであることを彼らも気づいてないようです。

要するに自分たちが馬鹿であるということがわからなくなって、日々馬鹿の壁をつみあげているのです。それにしても、現代中国には日本の明治の先達のように、国を思う国士はいないのでしょうか?日本なら、今でもそのような人はいくらでもいるというのに、特に現代中国は、自分のことしか考えない利己主義者の集合になってしまいました。日本にも、利己主義者は多いですが、中国のそれはスケールが違います。中国と比較すれば、日本の利己主義者はまるで、清らかな天使のよです。もう、私たちが手本とした、漢文の世界の中国はこの世に存在しなくなりました。本当に、残念なことです。

日本も、スペインや台湾のように、殺人者や、中国人民の金を大量に盗んだ連中を告訴すべきです。いや、世界の国々がそうすべきです。中国が分裂しても、国外に逃げ出せばそれですむと思い込んでいる馬鹿どもには、国外に出れば確実に逮捕されるということになれば、少しは中国をまともな国にしよう考えるかもしれません。考えなければ、逮捕されるだけになります。

これは、馬鹿につける最高の良薬かもしれません。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年4月15日月曜日

【国際情勢分析 矢板明夫の目】成果得られなかった習氏「夢の旅」【私の論評】 習の外交ベタ露呈か、安倍総裁の外交とは比べものにならないほど?習近平はラストエンペラーになる!!【5】

【国際情勢分析 矢板明夫の目】成果得られなかった習氏「夢の旅」
 
習近平と彭麗媛


  中国の習(しゅう)近(きん)平(ぺい)国家主席(59)は3月22日から30日まで、ロシアとアフリカ諸国を歴訪し、中国の最高指導者として外交デビューを果たした。国内メディアは「中国外交の新局面を切り開いた」「希望に満ちた夢の旅」などと称賛している。しかし、中国外務省内部では「期待された成果を得られなかった」といった冷ややかな評価もある。「話すこと、やることがすべて冷戦時代の発想で、中国のイメージを低下させた」と酷評する欧米の外交筋もいた。

■ロシアでの冷遇 

習主席が初の外遊先に、米英仏などの主要国ではなく、ロシアとアフリカを選んだのは、米国主導の現在の世界秩序に挑戦する狙いがあると指摘される。最初にロシアに行った背景には、日本と対立する尖閣諸島と北方領土問題で中露の共闘関係を確認し、軍事面での提携を強化する目的があり、日米安保と対抗する思惑があったといわれている。

しかし、ウラジーミル・プーチン露大統領(60)との会談後に発表した共同声明で、中国側が事前交渉で強く求めていた「反ファシスト戦争の勝利成果を守ることを確認」の部分が盛り込まれず、「主権、領土保全、安全保障など核心的利益で協力」という曖昧な表現に留まった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・

また、中国国営中央テレビ(CCTV)は3月25日、習主席が訪露の成果として、中国がロシアから新世代の「ラーダ級」潜水艦4隻と戦闘機スホイ35を24機購入する合意文書に署名したと伝えたが、ロシアのタス通信はこの報道をただちに否定した。双方の軍事協力の交渉もうまくいっていないことをうかがわせた。

■アフリカでバラマキ

ロシアの後に訪れた南アフリカ、タンザニア、コンゴの3カ国で、習主席は経済支援と引き換えに国連などで中国への支持を求める、毛沢東(もうたくとう)時代の古い外交手法を積極的に用いた。

タンザニアで建設費100億ドル(約1兆円)の港建設を承諾し、コンゴに対しても都市整備の支援など包括的な経済協力で合意した。習主席はさらに、今後3年間でアフリカに200億ドルの借款を提供すると言及した。このバラマキは中国国内のインターネットで「サンタクロースのようだ」と一部批判されている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

習主席はタンザニアで、毛沢東(1893~1976年)の呼びかけに応じてアフリカ支援に出向いた中国人技術者らの共同墓地へ献花した。中国とアフリカの友好の歴史を強調することで、自身が毛沢東の後継者であることを中国国内の保守派にアピールする狙いがあると指摘される。


■注目された夫人

習主席の初外遊に同行した「ファーストレディー」の彭麗媛(ほうれいえん)夫人(50)を中国メディアは大きく取り上げ、歌手出身で華やかさがある夫人を「中国のソフトパワーを世界中に広めた」などと絶賛した。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 
北京駐在のある欧州の外交官は、「国際社会は習近平政権に対し、中国をより開かれた、より民主的な国にしてほしいと期待している。しかし、初外遊を見る限り、民族主義を訴え、欧米と対抗する冷戦時代の古い外交手法が目立った。逆の方向に行っているようだ」と話している。(中国総局 矢板明夫)


【私の論評】 習の外交ベタ露呈か、安倍総裁外交とは比べものにならないほど?習近平はラストエンペラーになる!!【5

若い頃の彭麗媛

 の初外遊は、目ぼしい成果はなかったようです。彭麗媛だけが目立ってしまったようです。それにしても、最近、外交で成果をあげつつある日本の安倍首相とは、全く異なります。安倍、首相には、外遊でも、全く無駄な動きがありません。この差は、歴然としています。

これについては、以前このブログでも、掲載しましたので、以下のそのURLを掲載します。

首相外遊、5カ国目はモンゴル 対中戦略、外堀から着々―【私の論評】安倍首相は、すでに情報戦を開始していた!!

この記事は、先月3月30日からのモンゴル訪問について掲載したものですが、中国を意識した、外堀を埋める意図、そうして、その前の外遊にも触れて、かなり熟慮に重ねたものであったことを強調しました。特に、オバマ大統領との会談に関しては、日本国内では、なぜかあまり評価されていませんが、オバマ大統領の言質をとることに大成功した旨掲載しました。

これに比較すると、の外交は、ロシアのプーチン大統領との会談に失敗するなど、最初から失点ばかりが目立ちます。これは、何を意味するのでしょうか?私は、これにはの外交ベタ以外にも背景があると思います。

もはや小国のロシアのプーチン大統領

いくつかありますが、第一のものとしては、やはり、ロシアの中国に対する警戒感の現れであると思います。このブログにもそれに関しては、以前掲載したことがあります。

旧ソ連と同じ罠にはまった中国、米国の仕掛けた軍拡競争で体力消耗―露メディア―【私の論評】ロシアの弱体化を吐露する記事、中国を封じ込めることと引き換えにロシアとの領土交渉を!!


 詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、日本人が意外に感じる、ロシアの小国ぶりを掲載しました。その部分を以下に掲載させていただきます。
実は一作昨年、ロシアのGDPは、とうとうブラジルとインドに抜かれてしまい、世界10以内から滑り落ちてしまいました。

現在、ロシアのGDPは日本の3分の1以下なのです。日露戦争の頃は、ロシアのGDPは日本の8倍でした。100年間(正確には80年間)で日露の国力は大逆転したのです。

 2010年各国のGDP
    1、アメリカ
    2、中国
    3.日本   5兆4500億ドル
    4、ドイツ
    5、フランス
    6、イギリス
    7、ブラジル
    8、イタリア
    9、カナダ
    10、インド
    ・
    ・ ロシア  1兆4650億ドル

こんな国が、アメリカなみの、ミサイル防衛網など、構築できるわけがありません。それから、中国が世界第二位の経済大国になったのは、日本のおかげでもあります。それは、このブログに、何回か掲載してきたことですが、日銀が、いつまでも、執拗に増刷拒否など金融引締めをするものですから、固定相場制の中国は、自国の元を好きなだけ、擦りまししても、日本の円が担保となり、インフレを免れてきたということです。しかし、それも、最近では、効き目がなくなりつつあります。日本銀行がまともになったら、中国は、あっという間に、経済大国の座からすべり落ちることでしょう。

ロシアの弱体化は明らかです。現状の小国ロシアに、領土問題などで譲歩する必要など全くありません。日本は、日本銀行に金融引締めをやめさせ、円高誘導をやめさせ、また、世界第二位の経済大国に返り咲くべきです。それに、いますぐするしないは、別にして、核武装の論議をはじめるべきです。それだけで、ロシア、中国、北朝鮮はかなり脅威に感じることでしょう。
 中国の統計は、そもそも出鱈目なので、多くの日本人が、中国に抜かれたなどと思っているようですが、実は、鉱工業生産からみると、中国のGDPは、未だ世界三位であるという調査結果あります。それは、とりあえず、置いておくものとして、そうはいっても、ロシアと比較すれば、中国はかなり経済発展しました。それに比較すると、ロシアの経済は世界10位の座からも落ちてしまったように、かなりジリ貧です。

このジリ貧に追い打ちをかけているのが、中国と比較すると、人口の少なさです。領土だけみれば、ロシアは、今でも世界最大の大国ですが、その実人口は、何と、1億4千万人しかいません。これは、わずかに日本よりも、2千万人多いくらいです。あの広大な領土に、これだけしか人がいません。そうして、ロシアの支配階層である、ロシア人は、日本人の人口よりも少ないです。

こんな状況なのに、国境を接している中国の人口は、13億人であり、経済もロシアよりかなり大きいのです。優っているのは、軍事力くらいなものです。それも、アメリカから比較すれば、かつての勢いはなく、

 こんなことを考えれば、ロシアのプーチンは、そんなことはおくびにも出しませんが、中国の軍事力ならびに、経済力にかなりの脅威を感じていることは容易に想像がつきます。

だからこそ、中国に対しても、以前のような同じ共産主義の同胞などという意識はさらさらなく、今回のに対する冷遇へとつながっているものと思います。

海賊化する中国

それに、最近では、上の記事にもみられるように、中国は、アフリカ等他の国々に対するバラマキなどを通じて、資源獲得に力を注いでいます。その貪欲さが、酷すぎるため、海賊などとの異名をとっています。これについては、以下の記事をご覧になって下さい。

「衣食足りても礼節を欠く」中国 食料・エネ略奪へ、国家挙げて“海賊”化  

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、その海賊ぶりを示すこの記事の最後の締めくくりのみ以下に掲載させていただきます。
  ところで、冒頭「衣食足りて礼節を知る」の出典は、当の中国における「法家(ほうか)」の書物「菅子(かんし)」。法家とは、「徳」による政(まつりごと)=徳治を説く「儒家」に対し、「法」による政=法治を唱える中国戦国時代(紀元前403~紀元前221年)の学派を指す。ただし、今も中国は「法」とも「徳」とも無縁の国。国際の資源を貪り喰らい、無くなれば他国領を侵す「衣食足りても足らざるとも傲岸(ごうがん)無礼」な国。

「漁」を「了」とすれば「領」を盗られることになる。
 さて、中国のこうした海外進出、世界各国から当然のことながら、嫌われています。日本人の多くは、尖閣問題などで、日本に対する変態ぶりのみ了解しているようですが、そんなことは、ありません。世界中で嫌われています。その動画を以下に掲載します。





この動画でもわかるように、これだけ中国は日本だけではなく、世界で嫌われているわけです。こんな国ですから、アフリカ諸国は今のうちは、中国のバラマキに期待していますが、いずれ、中国人がアフリカに多数進出していけば、その強欲ぶりに嫌気をさすことでしょう。

ロシアからすれば、中国よりは、日本のほうが、安心なのはいうまでもありません。だからこそ、プーチンは、習を冷遇したという背景があると思います。さらに、アフリカ諸国も金目当てなのであり、特に中国を歓迎しているわけでもありません。

それと、最近の中国は、バブルも崩壊し、経済も停滞しています。この停滞は長く続きそうです。これに関しては、以前のこのブログにも掲載したことがあります。

これが実力だぁ 中国・韓国 経済が大失速アベクロ相場でニッポン圧勝―【私の論評】白川によって中国と韓国の大富豪に大奉仕させらてきた日本人!!もう二度とあんなバカ真似はさせまじ!!

 この記事では、結局日本が、白川日銀により、デフレ・円高政策を続けてきたため、中韓両国にとっては、円高、元安、ウォン安で、まるでぬるま湯に浸かってでもいるような、経済環境を提供してきたことを掲載しました。以下に、一部分のみコピペさせていただきます。
 それにしても、私たち日本人の過去の20年のデフレは何だったのでしょうか?デフレで、低賃金や雇用悪化を招いて得たものは、中国・韓国の社会が良くなるどころかますます、悪化させ、一部の富裕層に奉仕しただけです。

こんなことは、もう二度とごめんです。今後は、これらの国に奉仕することなく、これらの国々には、経済的に独立して、自分で良くする方法を学ばせるべきです。そうして、それは、本当は簡単なことです。中国の場合は、社会構造を変革して、中間層を増やせば良いのです。そのためには、民主化、政治と経済の分離、法治国家化は必要不可欠です。韓国の場合は、米国の経済植民地から脱却して、これもやはり社会構造の変革をして、中間層を増やし、さらに日本のまともなパートナーになることです。

両政府とも、こんなことには全く気づかず、従来歩んできた道をそのまま踏襲しようとしています。このままでは、中国は世界第二の経済大国(本当はまだ3位、ただし本日は本題ではないので詳細は解説しません)から滑り落ちて、かなり低下していくことでしょう。韓国の場合は、経済が破綻する恐れがあります。

両国とも、日本の金融政策が変わることを契機にまともな道を歩んで頂きたいものです。そうして、自分たちの努力が足りないことを日本のせいにするというバカ真似だけはやめていただきたいです。もう私たちはは、あなた方に十二分に大奉仕させていただきました。その間に、自国をまともにできなかったのは一重にあなた方の国の官僚や政治家に能力がなかっただけで、断じて日本国の責任ではありません。そう思うのは、私だけでしようか?皆さんは、どう思われますか?
こんな状況から、中国国内経済は、しばらく回復しそうにもありません。中国共産党政府もそのようなことは、十分承知で、しばらく国内には見込みがないので、海賊と呼ばれても、海外進出を精力的に行なってきたし、これからも行おうとしているのです。

この中国、今月4日中国の各メディアは海外移民に関する一つのニュースを報じました。2012年の1年間、中国からカナダへ移民した人の数が3万2900人にのぼり、中国は、カナダへの最大の「移民輸出国家」となったのです。



中国富裕層
実は今、中国で大規模な移民ブームが起きています。今年1月に発表された「中国国際移民報告(2012)」によると、中国現代史上3回目の「移民潮(ブーム)」が起きているといいます。過去2回の移民ブームと比べれば、今回は富裕層と企業家が主力です。報告によれば、1千万人民元(約1億6千万円)以上の資産を持つ中国国民の6割はすでに海外へ移民してしまったり、あるいは移民を検討しています。さらに、個人資産1億元以上の富豪企業家では27%が移民済みで、47%が検討中であるといわれています。

さて、これは、日本も例外というわけではありません。六本木や赤坂の数億円するマンションが今、飛ぶように売れてます。買い手の大半は中国人です。日本人でも手が出せない物件を、易々と買っていく彼ら。

人口比で言った場合、中国に良質な中間層など、ほとんどいません。ごく少数の特権階級と圧倒的多数の貧民が住んでいる国が中国です。もちろん東京・都心の不動産を買い漁ってるのは特権階級の中国人です。

特権階級と言っても、自らの努力で事業を興したわけでもありません。たいていは中国共産党か、人民解放軍の幹部で、利権によって豊かになった人たちがほとんどです。無論、彼らは、中国にも世界にもましてや、日本になど何の貢献もしてません。



悪さをして当局に逮捕された裸官


そんな特権階級が中国脱出を始めています。官僚の中でも、家族や資産を海外に移し、自分だけ中国にいる状態の人が増えています。そういう人たちを称して「裸官」(らかん)といいます。

水も空気も、どうしようもなく汚れ、まともな生活ができない環境の中国。社会的には格差が激しく、暴動が日常茶飯事。人民の憤怒のマグマは、大噴火の寸前です。中国では、建国以来毎年平均2万件の暴動が会ったそうですが、今でもそれが下火になる気配は全くありません。

平和に営業してるまともな日系企業に暴力的な焼き打ちを行う国民性。裏でそれを操り、国民の怒りを逸らそうとする当局。それに最近の、酷い大気汚染さらに、安全性が確保されていない食物、水質汚染。こんな国には、いられないと特権階級が自ら見切ってるわけです。官僚の九割が「裸官」だと言われています。

口では愛国的なことを言い、何かあればすぐに反日を言いながら、人民の怒りの矛先を自分たちから日本にそらし、実際には家族も資産も海外に逃し、利権獲得のためだけに、自分は中国にいる裸官。もちろん彼ら自身も何かあれば、すぐに出国できる態勢にあります。これが中国の現状です。

中国ウォッチャーやネットでは習近平は「ラスト・エンペラー」と囁かれてます。私も中国は10年は、もたないと見てます。富裕層や官僚が国を捨てて出て行きたいと思ってる国に未来などありません。

裸官たちの行き先はもちろん日本だけではありません。場所はアメリカ、カナダ、オーストラリア、欧州。行った先々で上記の動画のように、顰蹙(ひんしゅく)を買ってます。習自身も、上で述べたような、事実を当然知っています。そんな状況で、外国に行ったとしても、外交にも身が入らないのも当然のことだと思います。習の外交の失敗は、外交ベタというより、こうしたことが背景にあるのかもしれません。




中国は、最早国家の体裁をなしてません。大きな変動が近いと見るべきです。その時、自分がどうするかのシミュレーションも、心のどこかでしておくべきでしょう。日本人にとって無関係な話ではありません。私は、そう思います。皆さんは、どう思いますか?

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2012年10月21日日曜日

リスクの代償払うのは?ユニクロ上海の「尖閣は中国領」張り紙−【私の論評】中国の反日デモは、官製であることがいよいよはっきりしてきた!!ところで、その背景は?

リスクの代償払うのは?ユニクロ上海の「尖閣は中国領」張り紙

中国からスマートフォン越しに届いた声は悲痛な訴えだった。


 ユニクロを展開するファーストリテイリングで中国事業を統括する最高責任者の言葉だった。流暢(りゅうちょう)な日本語を話す中国人である。海外から優秀な人材を集めて事業展開する同社ならではの幹部のひとりだが、異常事態に気持ちが高ぶっている様子がひしひしと伝わってきた。中国の騒動について聞いたときの話だ。

 騒動とは、9月の反日デモの際、上海のユニクロ店舗に「尖閣は中国領土」という趣旨の張り紙が掲示された一件だ。写真とともにネットで伝わった結果、日本国内でユニクロへの苦情が殺到し、不買運動が懸念される事態となった。売らんがために中国に迎合した張り紙を出したのなら、批判は避けられない。だが、実際はそうではなかった。

 すでに報じた通り、真相は地元の警察官から強制的に張らされたというものだった。断れば、デモに襲われても守ってもらえない恐れがあったという。別の店では無断で同様のシールが張られた。気づいた店長がはがそうとすると、ショッピングモールの保安員が店長を取り囲んで阻止する強硬措置に出たそうだ。現地社員らの苦しい胸の内は察するにあまりある。

この記事の続きはこちらから!!

【私の論評】中国の反日デモは、官製であることがいよいよはっきりしてきた!!ところで、その背景は?

詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、ユニクロの柳井社長は、まだ中国からの撤退などは視野にはいれていないようだ。柳井社長の中国へのこだわりは、以前このブログに掲載したことがあります。

ユニクロ商品、脱中国生産へ ヒートテック8割→5割に―【私の論評】カントリーリスクを織り込んで事業を展開すべきではないのか?

詳細は、上記のURLをご覧いただくものとして、柳井社長は、2010年10月にあった、中国のでの反日デモに関する部分をコピペしておきます。

ユニクロ柳井社長
ユニクロを傘下に持つファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は同日の会見で、中国・成都で16日に反日デモが起きた際、1店を一時閉店したことを明らかにした。日本政府の対応については「中国に進出した企業は自己責任でやって下さいというのはどうかと思う。ビジネスがやりやすいようにするのが国としての義務」と述べた。
冒頭の記事によれば、「尖閣は中国の領土」という張り紙を警察当局から、強制的にさせられたということになっています。このような自体が発生しても、「ビジネスがやりやすいようにするのが、国としての義務」であると思っているのでしょうか。さすが、それをはっきりと、記者会見などで述べたという報道はなされていませんが、まだ中国への拘りを捨てきれないところをみると、心の中ではそう思っているのかもしれません。

私は、この記事で、以下のように結論を述べました。

中国に関しては、このブログでも、このカントリーリスクに関して、手を変え品を変え再三にわたって掲載してきました。それに、わたしなどが掲載するまでもなく、昔からチャイナリスクについてはいわれてきました。
こんなことは、当然のことなので、先の柳井さんの発言は、首をかしげてしまいます。日本国政府による安全保障などは当然日本国内に限られます。当然、在外邦人が生命の危機などにあえば、政府として何とか努力するのは当たり前ですが、それでも間接的にしか行動することはできません。かといって、最初からリスクがあることがはっきりしているところに、自分で店を出しておきながら、「自己責任でやって下さいというのはどうかと思う」という発言はいただけません。これは、あくまで、自己責任で対処すべき筋合いのものです。それがいやだったら最初から店などだすべきではありません。それに、もともと商売にはリスクがつきものです。柳井さんどうしてしまったのでしょうか?
それに、これらか、世界のユニクロになることを宣言しているわけですから、たかだか中国で、多少のデモがあったくらいで、このような発言になるとは、先が思いやられます。資生堂など随分前から、中国に進出していますが、今までなんども危機にあっても、びくともしません。
理想論は、別として国の安全保障は、自国主権の及ぶ範囲内においてのみ保証されるものです。外国に行って商売をするならば、カントリーリスクは、最初から折り込みずみで行い、最終的には、自己責任にで対処するしかないことは自明の理です。それに、商売はリスクがあるから儲かるので、全くリスクのない商売を石橋をわたってやっていたら、そもそも商売など成り立ちません。

世界中に進出しているユニクロ。なぜ、中国にばかり拘るのか?
私は、ユニクロに限らず、中国に進出している企業は、すぐにでも撤退できるように今から準備しておくべきです。中国には、撤退するにしても、複雑な手続きがあります。準備をしておかなければ、なかなか抜け出すことはできません。しかし、そうした配慮をしておくことは、経営者の責任だと思います。

それにしても、中国の反日デモは、そもそも、その根底は、熾烈な権力闘争があることは、このブログでも何回か掲載しました。ただし、特に直近の反日デモが完璧に官制デモであることは、私にとっては、あまりにも自明の理であったため、あまり強調はしてきませんでした。以下の動画をみていただくと、中国の反日デモは、完璧に官製デモであることが良く理解できます。



私のブログでは過去に、中国の官製デモの背景は、熾烈な権力闘争であることを掲載してきました。そうして熾烈な権力闘争の背後についても、解説もしてきたのですが、あまり十分ではなかったと思うので、以下にそれを解説します。

なぜ、熾烈な権力闘争をしなければならないかといえば、中国の社会が極めて不安定な状況にあるからです。中国では、反日デモを含めて、暴動などは日常茶飯事であり、驚くに値しません。中国の事情通にいわせると、中国では、建国以来小さな暴動まで含めると、毎年平均2万件あるわけです。

中国で執拗に繰り広げられた官製反日デモ
しかし、過去においては、この暴動も、武装警察や、場合によっては、人民解放軍を用いて何とか圧殺することに成功してきました。しかしながら、最近では、賃金水準が上昇し、労働者の権利意識も強くなり、困難になりつつあります。いくら鎮圧しても、人民の憤怒のマグマは、収まりません。いつどこで、大爆発してもおかしくない状況にあります。それに輪をかけるように、インターネットなどの情報通信の発達により、いくら統制しても、憤怒のマグマを沈静化することはできません。

さらに、これに輪をかけて、今までは、諸条件が整って躍進してきた、中国経済に陰りがでてきました。これは、すぐにも、陰りどころではなく、かなり落ち込むことが予想できるような兆候があちこちにでてきています。その予兆として最も顕著なのは、現在の中国は富の流出をなす術もなく見ている状態になっていることです。

中国は、資本の出入状況を発表していませんが、貿易関連や外貨準備数値などの経済統計資料を調べると、今後の資金流動状況を読み取る事ができます。以下に日本の富裕層向けサイトYUCASEE MEDIAに掲載されていた記事をコピペしておきます。
 米ウォール・ストリート・ジャーナルが分析したところによると、今年9月までの12カ月間、約2250億ドル(17兆7000億円)の資金が中国から流出していることが分かった。これは去年中国のGDPの3%前後にあたる。 
 北京大学金融学教授のMichael Pettis氏は、国内の富豪たちは資金を外に移した方が良いと選択するようになっており、世界経済は非常に低迷している中、これは良い傾向とは言えないとしている。 
 中国では制度上、個人では年間5万ドル(約400万円)以上資金を移出しては行けないという事になっている。ところが、実際は抜け道がいくらでも存在している。 
 知人の名義を使うなどして、海外に資金を移転させる例は数多く見られる。というよりは、もはや一般的でさえある。 
 キプロスでは不動産デベロッパーが中国人に積極的に販売し、かなりの好セールスをあげているのだという。
このような予兆は、キプロスに限らず世界のあちこちで見られます。たとえば、今フランスでは、経営不振に陥っている、ワイナリーの中国人富裕層による買収が盛んです。こんなことは、驚くことに、アフリカかや、太平洋の南の島々でも起こっていることです。

中国の富裕層に買い取られたフランスのワイナリー
そうして、こうした富裕層として、いわゆる、中国官僚で裸官と呼ばれる人たちの行動も見逃せません。裸官とは、中国の官僚で、自分の配偶者や、親子、親族などを海外に住まわせている人のことをいいます。この裸官は、中国内で、せっせと儲けて、それを親族の住む海外に送金しています。いずれ、外国で暮らすことを夢みています。中には、政府の金を不正に略奪して、海外逃亡を企てるものも多数存在します。

これは、中国共産党の中央委員を見ても良くわかることです。この秋の党大会でメンバーは入れ替わることになるでしょうが、中央委員は現在、204人を数えます。国と地方の党・政府機関、国有企業、軍の幹部たちです。いわゆる中国のエリート中のエリートです。彼らは選出されたという形を取っていますが、実際には、党大会の代表が選んだのではありません。政治局常務委員、政治局員が選抜したのものです。もともと、中国には選挙制度なるものは存在せず、厳密な意味では、政治家など存在しません。存在するのは、官僚だけです。中国共産党大会は、単なる、お披露目の晴れ舞台です。

16回党大会で選出されたは、中央委員
香港で刊行されている月刊誌、「動向」の5月号が明らかにした政府関係機関の調査によれば、この204人の中央委員のうち実に92%、187人の直系親族、総計629人が米国、カナダ、オーストラリア、欧州に居住し、中にはその国の国籍を取得している者もいるのだといいます。ニューヨークや米東海岸の諸州、そしてロンドンで高級住宅を扱う不動産業者の最大の顧客はここ数年、圧倒的に中国人であり、現金一括払いの最上得意となっています。党の最高幹部たちが自国民の目を一時でも眩(くら)ましたいのは、こうした事実からです。だからこそ、尖閣上陸は必要不可欠となったのです。とにかく、日本を悪者にしたたて、自分達への関心をそらそうとしたということです。

そうして、中国の特権貴階級ともいえる人々がどうして海外に資産を移し、親族を米英両国に移住させるのかは、もう先述べたように、人民の憤怒のマグマが煮えたぎり、近いうちに大爆発することになるかです。そうなれば、中国自体が分裂するかもしれません。そんなことはなくても、第二の文革のようなことが起こるのは、必至です。そうなれば、今の中国の特権貴族階級も権力の座から降りるよりしかたなくなります。そんなことから逃げるためにも、懸命に資産を海外に移しているのです。

裸官を揶揄する中国の漫画
官僚といえば、国会を背負って立つ存在です。その官僚が、この有様ですから、ただ腐敗しているというだけではなく、背後に何か重大なことがあると考えるのが当たり前です。中国の官僚たちは、立場上中国に関するありとあらゆる情報を得ることができ、それをつかって大儲けしています。しかし、その彼らが、上記のようなことをするにはわけがあります。もう、彼らは、現体制の中国には、将来がないことを理解しているということです。

柳井社長のように、この事実を理解していない人も多いようですが、どのような形になるかは定かではないものの、もう現体制の中国には、将来はなく、それがすぐなのか、あるいは、10年後になるかは別として、必ず近いうちに新しい体制になるとみるべきです。そうして、新しい体制には、すんなりとは移行しません。まずは、国民の憤怒のメガマグマが中国各地で大爆発し、この機会に乗じ、中国の各派閥が権力を獲得しようとして、内乱もしく、本格的な戦争にまで発展する可能性は、十分にあります。そうして、中国は分裂します。私は、そう思います。そうして、過去のブログにもこの内容を掲載し続けてきました。こう思うのは私だけでしょうか?皆さんは、どう思われますか?


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2012年9月22日土曜日

中国人民銀、日銀の追加緩和にいら立ち 過度の資本流入懸念−【私の論評】中国の経済破綻が始まる?!日銀を何とかしなければ、日本は草刈場になる!!

中国人民銀、日銀の追加緩和にいら立ち 過度の資本流入懸念

中国人民銀行
【北京=大越匡洋】中国人民銀行(中央銀行)が日銀が19日に決めた追加金融緩和にいら立ちをみせている。人民銀は19日夜、5カ月前の周小川総裁の講演内容を突然、ホームページに掲載。大規模な金融緩和策について「将来のインフレ、新興市場への過度の資本流入などの問題を招く」と指摘する内容だ。中国経済が減速するなか、人民元高などにつながりかねない先進国の金融緩和拡大を暗に批判した形だ。

掲載したのは、4月28日の講演。周総裁は「中央銀行は水路を通じて特定の干上がった田畑に水を流そうと考えるが、実際には単に大量の水を放出し、一部が必要な田畑に届くと信じるだけだ」と指摘。中国ではインフレ懸念がなおくすぶり、簡単には追加緩和に動けない。先進国であふれたマネーが流入し、国内経済が一段と不安定になる恐れがある。「5カ月前の講演」を使った遠回しな先進国批判には、難しい政策運営を迫られる人民銀の悩みが透ける。

【私の論評】中国の経済破綻が始まる?!日銀を何とかしなければ、日本は草刈場になる!!
さて、上の記事での中国のいらだち、良く分かります。これに関する理解を深めるには、以下の動画を是非御覧になってください。

以下の動画では、アメリカのQE3(量的緩和)が半端ではないことが良く分かります。しかも、期限すらありません。とにかく、雇用が回復するまで、やり続けるということです。


下の動画は、もう中国は、経済的に魅力のない国になったので、日本企業は、他の国にシフトすべきことを説いています。


この両方とも、妥当な解説であり、日本側からみれば、当然のことを掲載しています。このような見方が一般的になりつつありますから、そんなことをされれば、中国にとっては全く良いことはないので、上の苛立ちが理解できるというものです。

中国では、特に国家的にも、中国に対するあきらめが、みられます。それは、近年とみに盛んになっている中国による対外投資をみていると良くわかります。もう、中国にはしばらく見込みがないことがはっきりしているので、中国国内ではなく、海外に投資する動きが活発化しています。中国の経済が落ち込むことがわかりきっており、それを回避する手立ても、最早昔のように簡単にはできないことがわかっているので、リスクを分散しようという試みです。


一昔前だと、景気が落ち込めば、政府が大規模な財政出動をして、人民銀行は、これに呼応して元の大量増刷をする、これを続けていて、景気が過熱して、インフレ傾向になれば、政府は、緊縮財政をして、人民銀行は、金融引き締めを行う。これを続けていて、景気が落ち込んでくれば、再び、財政出動と、金融緩和でまた景気を回復するなどで、伸ばしてきました。

しかし、最近はバブルは崩壊しましたし、にもかかわず、あいかわらずのインフレで、いわゆるスタグフレーションの様相を呈してきています。今の状況で中国が財政出動や、金融緩和をすすめれば、ハイパーインフレになってしまいます。非常に難しいことになっています。

一方日本は、この超円高が続けば、企業の海外移転はますます増え、中国などを利するだけです。ただし、中国へ移転する企業は最近へりつつありますが、それにしても、中国政府は、固定相場制という金融環境の中で元を増刷しやすい環境にあり、日銀は、増刷拒否の姿勢を崩さず結果として中国を利するような行動をしてきました。これに関しては後で詳細を掲載しします。

個人の動きもこの流れに沿っています。特に最近は、裸官の暗躍が目立ちます。裸官とは、「裸体官員」の略で、配偶者や子女が仕事以外の理由で海外で暮らす、あるいは外国国籍や永住権を取得している中国政府の公務員のことをいいます。汚職の温床とされています。

今回の反日運動でも見られた、「裸官下台」。「裸官は去れ」という意味。
そうして、裸官のほとんどが、資産の大部分を子女が暮らしている外国などに、移しています。もう、中国には見込みがないことがわかっているので、儲けられるだけ儲けて、資産を蓄えてドルなどにかえて、ほとんどを海外に移しています。こうすることにより、中国が駄目になれば、海外に移住してしまおうと考えていわけです。裸官のなかには、国の資産をかってに持ち出し、自分の子女がいる海外に逃亡してしまうものも多数に上っています。

国単位でも、個人単位でも、もう中国にはしばらくは、見込みがないこと理解しているので、このような動きが活発化しているのです。


それにしても、周総裁の「先進国であふれたマネーが流入し、国内経済が一段と不安定になる恐れがある」という発言は、真実を覆い隠していると思います。いつまでも、中国にいままでどおりに、マネーが流入し続けるなら、それはそれで良いことだと思います。

しかし、国単位でも、個人単位でも、海外に投資したり、海外に資産を移しているわけですから、中国には、もはや美味しい投資先はないと考えて良いと思います。

であれば、本当に嫌がっているのは、そんなことではなく、他国が金融緩和して最も怖いのは、他国が通貨安になることです。元に比較して、ドルなどが、安くなることです。機軸通貨であるドルが元に比較して安くなればどういうことになるかといえば、中国から海外に向けての輸出が不振になるということです。では、中国も金融緩和を行い、元など刷り増しすれば、すぐにも元安になり、輸出も好調になるではないかとという考えもありますが、でもこの手は、現在中国がインフレということもあり、なかなかできません。


中国の場合輸出が全GDPに占める割合は、40%を超えています。これは、日本は、16%前後、アメリカなど数%に過ぎません。しかも、欧州危機で、ただでさえ、中国の最大の輸出先である国々の輸入は滞っています。まさに、中国国内は、八方塞という状況です。だから、国単位では、海外投資を活発化させ、個人単位では、資産を海外に移しているのです。

さて、頼みの綱である日本はどうかといえば、日銀も金融緩和の姿勢を見せる可能性が高いです。日銀といえば、このブログでも再三にわたって、まるで、中国人民銀行東京支店のような行動をとてきていることを掲載してきました。

どいうことか、過去のブログから下にコピペしておきます。
この超円高が続けば、企業の海外移転はますます増え、中国などを利するだけです。ただし、中国へ移転する企業は最近へりつつありますが、それにしても、中国政府は、固定相場制という金融環境の中で、日銀が増刷拒否の姿勢を崩さない限り、あたかもそれを担保として、元を刷りたいだけ刷ることができます。そうなれば、日本はさらにデフレスパイルの深みにはまっていくだけです。
詳細は、以下のURLから御覧ください。

【日本の解き方】白川日銀総裁は“デフレ・円高大魔王” - 経済・マネー - ZAKZAK―【私の論評】財政ばかりでなく、金融政策にも目を向けよ!!

どういうことか、さらに解説すると、日本銀行がどんなことがあっても、金融緩和をせず、金融引き締めに固執しており、特に増刷はかたくなに拒否しています。だから、中国は、過去には、国内が不況になりかけても、元を大量に刷っても、元安傾向になるため、日本に対して大量に輸出ができ、インフレ傾向となっても、あまり被害をこうむることはありませんでした。これは、まるで、打ち出の小槌を持っているようなもので、いままでは、一種の担保、安全弁のようなものであり、中国経済の発展に寄与してきました。

しかし、このような打ち出の小槌もそろそろ効き目がなくなってきたということです。なぜなら、今までだと、日本銀行の安全弁をあてにして、固定相場制の中で、元をかなり大量に刷り増したとしても、さほど危険はなかったのですが、今や、大量に刷り増しすると、ハイパーインフレになってしまいます。かといって、緊縮財政、金融引き締めをすれば、ただでさえ、景気が悪いのにさらに落ち込みます。このようなことは、なかなかできません。

中国はごく最近まで日本銀行という打ち出の小槌

現状では、すぐに打って効果のある対策はありません。あるとすれば、中国の産業構造を変えるしかありません。今までのように、世界の工場を自認にして、安い労働力により、世界の製品の部品を組み立てそれを輸出して儲けるなどということはもう成り立ちません。産業構造を変化させて、自前でいろいろな製品を開発して、それを国内で消費したり、海外に輸出するなどのことをしなければなりません。

この産業構造の転換は、すぐにできものではありません。10年くらいはかかるでしょう。その間は、中国の経済はなかなか成長しないでしょう。だかこそ、国レベルでは、海外への投資活動が活発化していますし、個人レベルでは、資産の海外移転が進んでいるのです。中国自体がわるくなっても、リスクを回避できるよう準備しているというわけです。


それにしても、上の動画でも、アメリカが大々的な無期限の金融緩和をすることを伝えているのに、このままだと、年末にかけて確実に円高になることを言っていますが、日銀の金融政策に対して批判するようなことは、言っていません。これは、どうしたことでしょうか。もう、日銀の円高・デフレ政策の守護神のような態度に慣れ切ってしまい、それが当たり前になっていて、批判する気にもなれないのかもしれません。

しかし、中国の打ち出の小槌の役割を担っている中国人民銀行東京支店のような日銀、このまま放置しておけば、ここしばらくは、中国の打ち出の小槌の役割は担えませんが、他国の打ち出の小槌になるかもしれません。それこそ、アメリカなど、大々的に金融緩和をする国々の草刈り場になるかもしれません。

この暴走に関してもう誰も止めようがないのでしょうか?今の民主党は、もし、金融政策の重要性を理解していれば、もっとやりようがあったかもしれません。自民党に関しては、金融政策の重要性を理解していれば、ずっと政権の座についておられたかもしれません。それほど、金融政策は、重要なものです。しかし、その重要性は、ほとんどの人に理解されてきませんでした。

 しかし、最近では、だんだんと認識されるようになってきました。それは、たとえば、自民党の総裁選候補である、安倍晋三氏です。先日、安倍晋三氏に対する、SakurasoTVの社長の水島氏のインタビューを見ましたが、インタビューの内容に入って、すぐに、安倍氏の口から、「金融政策」という言葉がでてきました。過去の、自民党の総裁や、総裁候補者さらに、民主党の代表や、代表候補者であれば、「金融政策」を開口一番に語るような人はいませんでした。

 

結局過去20年においては、いっとき金融緩和がされても、すぐにもどってしまい、結局どの総理大臣も十分に金融緩和ができなかったというのが、実体です。わかりきっていることなのに、結局誰も実現できませんでした。しかし、安倍氏の言葉には、勇気づけられました。安倍氏なら、本当に金融緩和を推進するかもしれません。20年の長きにわたって、結局金融緩和できずに、日本は、円高・デフレのスパイラルの中から、脱出できなかったわけですから、これは、最重要課題だと思います。どんなに素晴らしい公約を掲げようが、どんなに人気ものであろうが、この一点を解決できないような総理大臣は、他のことはできません。もう、20年近くも騙されっぱなしというのでは、あまりに情けないです。

私たちは、とにかく、日銀の大暴走を一日でもはやくやめさせる政党や、政治家に一票を投じるべきです。そう思うのは、私だけでしょうか?



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