京本和也氏 |
最近の若者は新聞を読まないと揶揄(やゆ)される。確かに、その通りなのだろう。だが、裏を返せば、必死に「雰囲気」で世論を誘導しようとする新聞の影響をあまり受けないと見ることもできる。読まないことがプラスに働くこともあるのではないかと思う。
日本は危機の時代を迎えている。その原因の1つとして挙げられるのが、中国の膨張である。
中国海軍の軍艦が、鹿児島県・口永良部島(くちのえらぶじま)沖の領海を侵犯したとの話題も記憶に新しい。今年4~6月に日本領空に接近した中国軍機に対する航空自衛隊戦闘機の緊急発進(スクランブル)の回数が、昨年の同時期に比べて80回以上増え、過去最多の約200回となった。
ネットでは中国の行き過ぎた行動が盛んにシェアされている。新聞を読まなくても、こうした情報は入ってくる。
虎視眈々と沖縄県・尖閣諸島を狙い、領海・領空への揺さぶりをかけて着実に侵略の歩みを進める中国。しっかりと、わが国の領土・領海・領空を守りぬく気概が求められているのだ。
しかし、今回の参院選において、民進党や共産党、社民党、生活の党などは徒党を組んで、まったく真逆の方向のことを訴えている。4党といっても、実際の主力は民進党と共産党だろう。岡田克也代表と志位和夫委員長をもじって、ネットでは「岡志位(おかしい)コンビ」などと揶揄(やゆ)されることもある。
岡志位コンビ |
「戦争になる」などと扇動家が煽り、安全保障法制にしても反対の論調を多くとる一部メディアにだまされることなく、私たちは現実的な視点で判断しなければいけない。
国防は国家の根幹だ。まず外敵から身を守ることができなければ、私たちの安心な生活も何もない。家もまず雨風をしのぎ、防犯をしっかりやってこそ、インテリアをどうするという話になるのは当然だ。
しかし、野党連合の国防観は、雨風・防犯を無視してインテリアをどうするか議論するようなものではないのか。吹きっさらしで泥棒が自分の資産を狙って侵入するような状態では、インテリアも何もない。
国防に対し、まったくの無知をさらす政党、個人には投票しない。これが基本だろう。国防観・国家観がある上で、どういった政策をするかに注目する。自分はこういう基準で投票したい。 =おわり
■KAZUYA(かずや)
京本和也氏といえば、youTuber として有名な若者です。私も、時折その動画を視聴させていただいています。このブログにも動画を何度か掲載させていただいたこてともあります。彼の動画は視聴者が35万人ともいわれているので、その意味では、上の記事は、多くの若者に受け入れられるものと思います。登録者が35万人なのですから、時々見るひともあわせると莫大な数になると思います。
私自身は、一度倉山満氏と京本和也氏の二人の講演会に行ったことがあります。京本氏は、保守的な内容とともに、自らの動画の運営の仕方などについて熱心に語っていました、自ら開拓してきたノウハウをいろいろと開陳していました。その中で自分は、いろいろな保守的な内容のうち入門的なものを専門に扱っているしていました。
しかしこれをそのまま真似たとしても、京本氏のように35万人もの視聴者が登録するようなチャンネルなどなかなかできないと思います。
しかしこれをそのまま真似たとしても、京本氏のように35万人もの視聴者が登録するようなチャンネルなどなかなかできないと思います。
そもそも、京本氏の選んだ保守的なテーマが多くの人に注目を浴びたことと、その内容がかなり平易で噛み砕いたもので、誰にでも理解できるものであったこと、そうしてタイミングもあったことでしょう。まさに、彼の動画は、多くの人の疑問に応えるものであったし、それに視覚・聴覚に訴える動画でありながら、既存のテレビとは全く違う媒体ということが、何よりも革新的でした。彼は、既存のテレビ・新聞・雑誌などのメデイアとは異なる媒体であるインターネットの動画がこれだけ多くの人にアピールをするということを実証した、一人ということもできます。
若者こそ、これからの日本を担っていくわけですから、若者である和也氏がこのような記事を書いているのですから、和也氏以外の日本の若者の多くも日本の将来についてしっかり考えているのだと思います。SEALDsやそれに同調する若者など、ごく一部なのでしょうが、マスコミが喧伝するので、いかにも影響力があるようにみえるだけで、とても京本和也氏ほどの影響力はないでしょう。
私は、SEALDsは若いころ、新左翼運動をしたか、しないまでもそのシンパであった老人たちのアイドルにすぎないと思っています。明日選挙に初めて行く若者の中にも、京本氏の動画を日常的に視聴している若者も結構いるものと思います。
以下に、京本和也氏の明日の選挙がらみの本日の動画を掲載します。
私は、SEALDsは若いころ、新左翼運動をしたか、しないまでもそのシンパであった老人たちのアイドルにすぎないと思っています。明日選挙に初めて行く若者の中にも、京本氏の動画を日常的に視聴している若者も結構いるものと思います。
以下に、京本和也氏の明日の選挙がらみの本日の動画を掲載します。
上の記事で、京本和也氏は、「国防に対し、まったくの無知をさらす政党、個人には投票しない。これが基本だろう。国防観・国家観がある上で、どういった政策をするかに注目する。自分はこういう基準で投票したい」と結んでいますが、まさにその通りです。
この記事は、夕刊フジのサイトであるZAKZAKに掲載されているものですが、本日は、以下のような記事もありました。
【緊迫・南シナ海】中国が南シナ海でミサイル・魚雷の実弾演習 仲裁裁定前に実効支配を誇示 100隻の軍艦と数十機の航空機が参加
南シナ海の西沙諸島付近の海域で実弾演習する中国海軍=8日 |
中国海軍は8日、南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島付近の海域で、約100隻の軍艦と数十機の航空機、ミサイル部隊が参加して実弾演習を行った。新華社電などが9日、伝えた。ミサイルや魚雷数十発を発射したという。
南シナ海の西沙諸島付近の海域で実弾演習する中国海軍=8日 |
中国による南シナ海の大半の管轄権主張を巡り、フィリピンが申し立てた国連海洋法条約に基づく仲裁手続きの判断が12日に示されるのを前に、軍事力を誇示して実効支配をアピールする狙いとみられる。
南シナ海の西沙諸島付近の海域で演習する中国海軍兵士=8日 |
演習は、赤と青のチームに艦船などが分かれて対抗する形で行われ、制空権確保や海上作戦、対潜水艦作戦に重点が置かれたという。中国海事局は軍事演習のため南シナ海の一部海域で5~11日、船舶の進入を禁止している。それに本日は、午前中には、北朝鮮がSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の発射実験を行ったことも伝えています。最近では、北朝鮮がしょっちゅうミサイルを発射するので、多くの人は麻痺してしまったようでもありますが、これも脅威であることには変わりありません。
北朝鮮の国営朝鮮中央通信が配信した、SLBMの発射実験の写真(2016年4月24日配信) |
中国がここまでして、南シナ海の実効支配に拘りつづけ、さらに強めるのはなぜでしょうか。それには、いろいろな見方ができますが、私は中国の核戦略のためであるという記事をこのブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
中国の膨張路線は止まらないが国際社会から強い逆風 南シナ海のハーグ裁定―【私の論評】通常戦力で勝ち目のない中国は、南シナ海に戦術核を配備する(゚д゚)!
中国によるスプラトリー諸島にあるファイアリー・ クロス礁の完成した飛行場(昨年9月20日撮影) |
ICBM(大陸間弾道弾)と、SLBM(潜水艦発射弾道弾)を比較すると、ICBMは地上あるいは、サイロに格納されているものですので、最近では衛星写真などから、その位置を比較的容易に敵に察知されやすく、いざ核戦争になった場合、先に敵に破壊される可能性が高いです。
しかし、SLBMの場合は、深海に深く潜行すると、敵からは容易には発見されません。そのため、最近ではSLBMが各戦略において重要な役目を担うようになってきています。
そうして、中国も当然のことながら、SLBMに力を入れています。ところが、中国大陸の近くの海域は比較的水深が浅いので、中国の潜水艦は日本や米国などの対潜哨戒機にたやすく捕捉されてしまいます。
これでは、SLBMを有効に使うことはできないわけです。しかし、南シナ海の海域では、水深が深いので、ここに戦略型原潜を深く潜行させることができれば、ここから比較的アメリカの近くまで深く潜行したまま航行し、いざという場合核攻撃ができるわけです。
中国としては、南シナ海に複数の戦略型原潜を潜行させておき、交代でアメリカの射程距離内まで定期的に航行させることができれば、常時アメリカ全土を中国のSLBMの標的にすることができるわけです。
中国が、南シナ海にこだわるのは、こうした核戦略を成就させるという狙いがあるということです。
そうして、最初中国は、戦略型原潜を中国本土から南シナ海まで航行させ、そこからさらにアメリカへの射程距離内に航行させ、そこにしばらく滞在して、次の戦略型潜水艦と交代して、南シナ海に戻り、さらに中国に帰還するという方式をとるのだろうと思います。
しかし、わざわざ南シナ海を毎回経由するというのでは、いろいろと不都合も生じると思います。原潜を修理したり、補給するのに、わざわざ南シナ海を毎回通過するのはいかにも不経済です。それに、中国大陸の基地に戻るということは、中国の戦略型原潜の行動をその都度日本や、米国に知られてしまうことになります。さらに、大陸付近の東シナ海などは比較敵水深が浅いので、簡単に敵に捕捉され、撃沈されることになります。
であれば、中国はいずれ、南シナ海の環礁埋立地に原潜基地を移すことが考えられます。ただし、中国本土であれば、中国が戦略型原潜の基地を置いても、どこの国もクレームをつけることはないですが、南シナ海だとそういうわけにはいきません。だからこそ、中国は
それに、さらに恐ろしいシナリオもあります。南シナ海に中国が原潜基地を設置した場合、残念ながら中国は通常兵力では、とても米国や日本などには勝つことができません。これにインドや、オーストラリア場合によっては、タヒチに駐屯するフランス海軍もくわわることになれば、全く勝ち目はなく、原潜基地を守ることはできません。
そうなると、中国が是が非でも、南シナ海の戦略型原潜の基地を守ろうとした場合、通常兵力ではかなわないので、戦術核を配備する可能性もあります。
そうなると、南シナ海の中国の実効支配はより強固になります。そうなってからでは、これを翻すことはかなり困難になります。
そうなる前に、日米や南シナ海の近隣諸国はこれを阻止する必要があります。
このような状況のなか、明日の選挙では、京本和也氏のように"国防に対し、まったくの無知をさらす政党、個人には投票しない。これが基本だろう。国防観・国家観がある上で、どういった政策をするかに注目する"というのが当然のことと思います。
実はわたしは、昨日期日前投票をしてきました。私は、当然国防に対して、まったく無知をさらす政党、個人には投票しませんでした。また、マクロ経済に関しても無知をさらす政党、個人には投票しませんでした。真逆の政党、個人に投票しました。
明日投票に行かれる方は、是非ともこの京本和也氏の基準も考慮に入れて投票していただきたいものです。
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