2009年11月26日木曜日

「国民全体の問題」=「赤ちゃんポスト」検証会議座長が会見-熊本・・・・・赤ちゃんポストの問題は実は財務省・事業仕分けにまでつながる!?

「国民全体の問題」=「赤ちゃんポスト」検証会議座長が会見-熊本(この内容すでにご存知の方は、この記事は読み飛ばしてください)


日本熊本の赤ちゃんポスト

赤ちゃんポストを内側からみたところ(ドイツ)

「赤ちゃんポスト」に関する最終報告書を公表した検証会議の座長を務める柏女霊峰・淑徳大教授は26日、記者会見し、「全国から預け入れがあるなど、国民全体の問題。県や市だけで取り組むような問題ではない」と話し、国が主導して妊婦の抱える問題ついて検討する必要性を訴えた。

 柏女教授は、ポストの利用状況について、「やむを得ない事情による利用もある一方、『(出産を)なかったことにしたい』などと、(母親の)倫理観を疑うような例もあった」と話し、運用の難しさをにじませた。

 慈恵病院にポスト設置を許可した熊本市の幸山政史市長は、「多くの命が救われたとの総括で、正直ほっとしている」とした上で、「利用されない方が望ましいという考えに変わりはない」と述べた。
 また、慈恵病院は「報告書によく目を通した上で、与えられた課題などを含めて十分な検討をし、対応していきたい」とコメントした。

赤ちゃんポストの問題は実は財務省、事業仕分けにまでつながる!?
■緊急避難的な意味合いで「赤ちゃんポスト」は必要か
赤ちゃんポスト設置の目的は、望まれない赤ちゃんを殺害と中絶から守ることにあります。新生児では外界に対する適応力(恒常性を維持する能力)が弱く、また単純にいわゆる「捨て子」として何らかの施設前に放置されると野犬や低体温症・熱中症といった脅威に晒される危険性すらあるため、これらの危険から守るために設置されています。

設置に際しては、しばしば「捨て子」を容認するのかといった議論にも発展するシステムではありますが、それ以上に「捨て子」が依然として存在している以上、それらの新生児は早急かつ安全に保護されてしかるべきだという議論もあり、道徳と人道の双方の観点からの議論があります。

道徳と、人道上の問題に関しては、私自身が述べるには、あまりにも大きな問題であると思いますので、ここには、掲載しません。しかし、「捨て子」という問題が現在でも厳然として存在する以上、この問題を放置しておくわけにもいかず、かといって、道徳的、倫理的な観点からどう問題を解決すべきかなど論議されつくしてからどうするなどのことを待ってから問題解決していては、間に合わないところもあり、私自身は、緊急避難的な意味合いからに「赤ちゃんポスト」の設置には賛成です。でも、本来的にはないほうが良いとは思っています。

■赤ちゃんポストは根本的な問題の解決にはなっていない
ただし、「赤ちゃんポスト」は緊急避難に過ぎず、根本的な問題の解決にもなっていないことは明らかで、では、どのようにして根本的な解決をすべきかを真剣に論議しなければならないと思います。しかし、これに関しては大きな社会問題で簡単に結論を出せるものでもないし、また、捨て子をする親の方にも、種々様々であり全国一律の解決方法など存在しません。ただ、困っている親にお金を与えればすむというような簡単な問題ではないと思います。最近は、少子高齢化の傾向が顕著であり、こうした問題は、いうまでもなく、「国民全体」の重大な社会問題であると考えるべきです。

このような問題昔であれば、一般の家庭でも三世代も同居しているのであれば、今のようにある程度経済的に恵まれている時代であれば、かなりの問題が解決できたと思います。この問題に限らず、たとえば、派遣切の問題などもかなりの問題が解決できたと思います。しかし、現在では昔と比較して、経済的には豊になったものの、大家族から核家族になってきたことによる問題が増えています。

この問題とは一見全く関係ないようにみえながら、実は非常に密接な関係があるファミリーレスランがあります。ファミリーレストランは、当時は新たな家族関係の象徴でもありました。このレストラン、創業の当初は、核家族を意識しながりも、まだまだ大家族のライフスタイルを引きずっていました。ファミリーレストランにいけば、子供から、夫婦、おじいちゃんん、おばあちゃんまで満足できる料理がありました。

今から、30年ほど前くらい、ファミリーレストランができあがっから、今から10年くらい前までは、核家族化の本当の問題は表面化していなかったのだと思います。ここらあたりまでは、核家族とはいいながら、核家族になってから一世目(初めて核家族になった世代という意味)が多かったのだと思います。しかし、最近では、核家族二世とか、若い人であれは、結婚しなか、できないでいるか、結婚したとしたら核家族三世になる人も増えてきているのだと思います。

今年、スカイラークの旧来型の店舗がすべて閉店してしまったことは本当に象徴的なことだと思います。これらのレストランが繁盛していた時代は、核家族化がはじまりながら、まだ、核家族化の弊害ではなく、プラスの面が多かった時代であり、それが日本国内で深く進展し、そろそろ10年前くらいからは、核家族化の弊害が目立つようになり、そうして、旧来型ファミリーレストランがなくなった今年からは、弊害がかなり目立つ時代に突入したのではないかと思います。

特に最近では、核家族二世と、結婚していない若者か、結婚して核家族三世の時代に完全に突入しているのだと思います。核家族一世、二世までは、またまだ、大家族主義や日本古来の家という考えをひきずっていて、たとえ家庭を築いて、核家族としての生活をしていても、精神的には、まだ、親の世代とも近く、頼ったり相談などしやすかったのだと思います。ただし、三世にもなると、完全に大家族主義は崩壊してしまったのだと思います。それとともに、家の制度の良いところが失われ、大家族であったからこそ、伝承された子育ての知恵や、その他、性に関する知識や、倫理観などの伝承もされなくなったのだと思います。

親の方も子供に頼るとか、世話になるという気持ちはなく、そのかわり、子供が成人してからは、たとえ精神的であっても、助けるということをしない、子供の方も、親の面倒を見るとか、世話をしたりとか、あるいは逆に精神的にでも頼るなどとい気持ちもないのだと思います。それと、大家族主義の時代であれば、親から家をついだ人なら、ある程度経済的にも恵まれていたのですが、今は、バラバラになってしまったので、一つ一つの家庭が自ら努力して、資産を築かなければならなくなったというところがあるのだと思います。

子育てなども、昔なら、親や兄弟、姉妹、あるいは叔父叔母などに相談できたり、あるいは頼ったりということができたのですが、今ではそうはいかなく、核家族の特に若い主婦にかなりの負担となっているのだと思います。また、派遣切の問題もそうです。昔であれば、たとえば、少しの間実家に帰って、稲作の手伝いをするとか、店などの手伝いをするなどですんでいたものが、今は、帰る家もないという状況になっているのだと思います。昔だと家をついだ人のところもしく、親族で最も裕福な人に若い人が少しの間世話になるなどのことは何も珍しいことではありませんでした。

日本は、核家族化の問題は過去の問題だと思っている人も多いようですが、上で述べたように、その弊害が特に若い世代にも降りかかってくるようになったのは、ここ10年くらいのことだと思います。多くの日本人は、核家族主義ということで、昔の社会(特に家という概念)を壊してきたのですが、壊すだけで、それを補うような社会のシステムを構築してこなかったのだと思います。

だから、直近では、デフレなどの問題もありながら、50年ほど前から比較すれば、それでもはるかに豊になったはずなのに、まだまだ、50年前のような捨て子や、雇用の問題などが残っているのだと思います。これは、本当に恥ずべき問題だと思います。

だからといって、この問題をどう解決すべきでしょうか、政府や自治体ではなかなか無理です。どうしても、全国一律の解決方法とか、画一的なものにならざるを得ません。それに、今でも実際に捨て子があるということから、今までは解決できなったということです。かといって、民間営利企業ではますます無理です。さらには、個々人の努力でもどうにもなりません。病院などでは、赤ちゃんポストを設置して、赤ちゃんが健康を損ねていれば、それを直し、施設に渡すことまでしかできません。さらに、受け取った施設では、その子をある年齢まで育てることはできますが、それ以外にはできません。普通に生活している人が、捨て子の問題に関して、直接動くなどのことはなかなかできません。

■NPO(非営利企業)が活動できる土壌を醸成する必要がある
こういった、大きな社会問題、日本の場合は、ここで行き止まりになってしまいます。八方塞になってしまいます。そのために、多くの人々が閉塞感にさいなまされています。こういった、大きいな社会問題に対処するには、やはり、それを解決することを人生の目標、目的とする社会問題の専門家が必要です。専門家といっても、学者が必要といっているのではありません。

たとえば、社会学者などの学者は、社会問題を的確に捉えることには、役に立ちます。それは、それで立派なことです。十分学者としての使命を果たしていると思います。しかし、それを具体的に解決することは無理です。せいぜいできることは提言です。上の記事にで掲載してあるような人々は、結局、集会や会議を開いて、この問題の重要性を訴えたり、何とかしようと呼びかけたりするだけです。結局善意だけでは何もできないのです、無論それだけでも意義のあることですが、これだけだと具体的な解決に至る可能性はかなり低くなります。

であれば、この問題は永遠に解決できないのでしょうか?そんなことは、ないと思います。欧米などでは、核家族制度の歴史が古いです。そのため、社会の中にこれらに対応するシステムが構築されています。それは、主に、NPOという組織であり、少数の有給の正規職員と、多数のボランティアで運営されています。結婚前のお付き合いの仕方から、結婚から出産まで、その後の夫婦生活から、倫理観まで懇切丁寧にアドバイスなどしてくれたり、場合によっては、雇用なども絡む多数のプログラムの中からいろいろな問題を解決する糸口を提供してもらえたり、場合によっては資金も提供してもらえます。それも、地域に密着したNPOが多いため、地域性についてもかなり柔軟に対応しています。

こうした問題の解消も、欧米ではNPOが解決に取り組む、社会事業(ビジネス)という位置づけです。欧米では、このような社会事業に取り組むことも、ビジネスと呼び、営利事業をするのと何も変わらず、真摯な態度で、シビアにことを進めます。間違っても、善意だけでことを運ぼうとはしません。日本と違い、資金も、人手も多数使います。善意だけでは何もできないし、何も変わりません。違うのは、営利事業では成果の尺度が、経済的なものですが、非営利事業では社会的使命を遂行することということだけです。

日本にも、最近ようやっと、社会事業の芽が生えてきたところです。社会事業家、社会起業家が社会問題に熱心に取り組み、社会問題の解決の糸口をつかんだり、実際に解決したりしています。この社会事業家が事業をするためには、日本でもNPO(非営利企業)という組織を設立して実施するのが普通です。そうすることによって、社会的にも認知され、国からも補助金を受けられます。しかし、彼らが行っているのは、まだまだ小さなことばかりです。無論小さなことを解決するにも意義があり、それだけでも大変なことです。しかし、小さなことばかりしているのは、日本の社会事業家がやる気がないとか、能力がないということではありません。実は、日本には、彼らが自由に活発に動き回れるようにな土壌が醸成されていないのです。

なぜ醸成されていなかについては、このブログでも何回も述べてきていますが、その第一は、まずは政府から補助金がスズメの涙であるということです。そのため、多くのNPOは、ギリギリの予算でようやっと成り立っているというのが実情です。今年の1月に、NPO法人彩経会(高桑五郎理事長)では、多くの行き場のないご老人が火災のためになくなってしまいました。しかし、このNPO法人その後も存続しています。明らかに必要な施設でもあるにも関わらず、結局は資金不足でこのうよな結果を招いてしまったようです。このようなNPOを運営するためには、ある程度の資金が必要です。しかし、政府の補助金だけではなかなか成り立たないというのも真実です。

さらに、悪いことには、日本には、海外ではNPOの活動資金の源泉ともなっている寄付の文化がありません。なぜ寄付の文化が根付いていないかというと、何も、寄付金の文化が根付いてる、アメリカやイギリスのお金持ちが善意に満ち溢れていて、日本のお金持ちがケチで地も涙もないというわけではなく、日本では、NPOに寄付したからといって税制上の優遇措置を受けられないという重大な問題があるからです。アメリカやイギリスなどでは、普通になっている税制上の優遇措置が日本では税制化されていないのです。アメリカでは、NPOに税制上の優遇措置があるとか、政府から補助金が大きいなどで、アメリカ全国のNPOの年間の歳入は、なんと、アメリカの国家予算に匹敵するほどの額になっています。

なぜ日本だけが、そのようになっていないかというと、その根本原因は、実は財務省にまでさかのぼります。これは、以前のブログにも掲載しましたので、詳しくは、そちらを見ていただくとして、かいつまんで述べます。実は、財務省にはいわゆる「財政民主主義」という考えがあって、NPOなどにたくさんの資金が集まることは、「財政民主主義」趣旨からするとよろしくないことだそうです。しかし、寄付金が多く集まるということは、当該NPOが民意を反映したことをしていることを意味しているのではないかと思います。そんなことをいいながら、財務省は、資金配分をして多くのいりもしない、独立法人や、天下り官僚に資金配分をしているではありませんか。多くの埋蔵金を生み出しているではありませんか!!これは、正しい意味での「財政民主主義」ではなく、一部の財務高級官僚がつくりだしてる「似非財政民主主義」ではありませんか?

■この問題の真の解決は本当の事業仕分けをすることである
これを正さなければ、永遠に日本ではNPOが活動しやすい土壌が生まれてきません。私は、このブログで、「似非財政民主主義」を信奉する一部の財務省高級官僚を「財政ゾンビ」と呼んでいます。日本で、NPOが自由に動き回れるような風土を醸成するためには、この財務ゾンビと財務ゾンビの信奉する似非財政民主主義にもとづく、システムやインフラを壊して新しいものにつくりかえる必要があります。

これを実施するには、どうしたらよいでしょうか?そうです。現在民主党政権がやっている事業仕分けではなく、真の事業仕分けをすることです。それも、財務省を対象として実施ことです。民主党の現在の事業仕分けは、ほとんどパフォーマンスに過ぎません。そもそも、粉砕しなければならない、財務省の作ったマニュアルで仕分けを行っているようでは、話になりません。自分たちの頭を使って、「財政ゾンビ」に引導わたすとともに、財政ゾンビがつくりだした、資金配分システムおよびインフラを破壊し、新しいものをつくりだすべきです。予算の中でも、特別予算をなんとかすれば、10兆円のお金がでてきます。これが、もっと有意義な社会事業に割り当てられたら素晴らしいことになると思います。

これをせずに、現在のようなパフォーマンスの意味しかないような、事業仕分けをしても、財務ゾンビはびくともしません。まずは、財務ゾンビと似非財政民主主義と真っ向から対峙すべきです。それが真の事業仕分けになります。それなしには、赤ちゃんポストの問題、派遣切の問題などの真の社会問題の根本的な解決にはなりません!!健全な社会をつくれなければ、健全な実体経済も育むことはできません。私は、民主党が行うべき改革は、これが一番優先順位が高く、これを成就できたら、それだけでも政権交代をした意義があると思うのですが、皆さんはどう思われますか?

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2009年11月24日火曜日

「Opera 10.10」正式公開、サーバー機能「Opera Unite」を搭載 -ひょっとしたらこれが本命のイノベーションになるかもしれない!!

「Opera 10.10」正式公開、サーバー機能「Opera Unite」を搭載(この内容すでにご存知の方は、この内容は読み飛ばしてください)

Opera 10.10の画面

 Opera Softwareは23日、Webブラウザにサーバー機能を持たせる「Opera Unite」を搭載した「Opera 10.10」の正式版を公開した。Windows版、Mac版、Linux版などが用意されており、Operaのサイトから無償でダウンロードできる。

 「Opera Unite」は、Webサーバーとしての機能をWebブラウザに組み込むことにより、ローカルマシンのファイルなどを外部に公開し、クライアント同士が直接コミュニケーションを行えるようにする技術。Opera Unite機能を有効にすると、「http://マシン名.ユーザー名.operaunite.com/」というURLで外部からアクセスが可能になる。

 Opera 10.10では、Opera Unite上で動作するアプリケーションとして、Webサーバー、ファイル共有、写真共有、メッセンジャー、メディアプレーヤー、メモなどの機能が用意されており、ユーザーが新たにOpera Uniteで動作するアプリケーションを作成することもできる。

 このほか、Opera 10.10では、Opera 10.01以前に存在した3件の脆弱性の修正も行われている。

 Opera SoftwareのJon von Tetzchner CEOは、「Opera UniteはWebを再発明するだろう。我々が本当にやろうとしていることは、消費者とWebの関係を再発明することだ。ブラウザにサーバー機能を持たせることで、我々はWeb上で平等な関係になる。個人的なデータのコントロールをサードパーティに預けている時代に、Opera Uniteはデータの共有について選択の自由を与えるものだ」とコメントしている。

ひょっとしたらこれが本命のイノベーションになるかもしれない!!
最近、いわゆるクラウド・コンピューティングが話題となっており、次の時代の本命のように言われています。Google、Yahoo、Amazonなど確かにさまざまなサービスを提供しています。こうした、サービスがますます興隆しつつあります。私も、このブログに掲載しているように、特にGoogleが提供するサービスをかなり使っています。このブログも、そのサービスの一環です。さらに、MicroSoftが、プライベート・クラウドなどを発表し、特に大企業で所有するクラウドなど想定しているようです。

現在、私は、こうしたサービスをほぼ個人で使っています。会社の用事などの公的なものには、ほとんど使っていません。そのため、あまり心配することはありません。しかし、これが、ひとたび、公的なものに使うとなると、クラウドコンピューティングまだまだ、障壁があるといわざるを得ません。さらに、私たちの会社の程度なら、ほとんど問題はないと思いますが、国家レベルや、それに準ずる内容に関する情報の扱いなどになると、いろいろと考えなければならないことがあります。

まずは、国家機密など、クラウドコンピューティングなどで、どこの国にあるかも分からないサーバーの中に入っているなどというのは問題外だと思います。それから、国家機密に準ずるようなものや、国のが発注するような事業に関する情報なども難しいと思います。

また、民間企業の情報なども、個々の社員のスケジュールや、プロジェクトのコミュニケーションに関わるものくらいなら、特に問題はないでしょうが、財務情報、人事情報などに関してはかなり問題があるものと思います。

アメリカでは実際に起こったことなのですが、いわゆるクラウドを搭載しているサーバーが、警察の捜査のために設置場所より外部に持ち出された事例があるそうです。そうなると、持ち出されていた期間は、サーバーダウンと同じ状態になりますし、警察がやることですから、秘密は守ることでしょぅが、このサーバーを利用していた人の情報は、第三者の目に触れる可能性もあるわけです。このように、クラウド・コンピューティングは、便利な反面、危険なところもあります。

「Opera Unite」に関しては、Webブラウザにサーバー機能を持たせるそうですから、これによりいずれ、さまざまなアプリケーションや情報が共有できるわけです。ただし、これが、不特定多数だけではなく、一部のグループに限ってだけ公開できるという機能もおそらくあると思います。ないとしても、いずれ、サード・パーティが作り出すに違いありません。なぜなら、かなり需要があることが予想されるからです。

これが、できれば、たとえば、市民グループが個々人の家に設置してあるパソコンをサーバーとして使うことができるわけです。人数が多ければ、市民グループがクラウドを持つことができることになります。さらには、企業であれば、個々人のデスクに置いてあるパソコンがすべて、サーバーの役割を果たすことができることになり、これも、一つのクラウドとみなすことができます。人数が、多くて、世界中に活動家が大勢いるようなグループなら、場合によっては、Google、Yahooなどに匹敵したり、それを凌ぐクラウドもできるかもしれません。こうなると、また、考え方が変わってきますね。

私、クラウド・コンビューティングを使っていて、非常に便利であり、革新的だとは思うのですが、やはり、上に掲載したように一抹の不安感じてはいました。しかし、「Opera Unite」のような機能でさら、セキュリティーが確保されているのであれば、企業でもかなり使える可能性が高まるのではないかと思います。やはり、企業などで大事なデータに関しては、会社のサーバーに入れておいて、サーバーにアクセスして、他社からは隔絶・断絶しておきたいという需要はかなりあるはずです。そんなときに、各個人のパソコンがそのまま、Webサーバーになれば、これほど便利なことはありません。

それに、インターネットが誕生した歴史などを振り返るとき、それまでの通信は、どちらかというと、一極集中型で、大きなコンピュータにデータが蓄積されてあり、それに端末からアクセスするというような通信方式を改めて分散型にしたといういきさつがあります。

もともと、インターネットは軍事技術に一環であり、上記のような一極集中型方式の通信では、その一極が破壊されてしまえば、全く通信ができなくなったのを、分散型にして、いくつかのパソコンが生き残っていれば、そこをたどってどことも、通信をできるうよにしたのが始まりです。特にその頃は、核戦争を意識したものでした。どこか、数箇所が核戦争で完全破壊されて、通信インフラも何も破壊されてしまっても、生き残ったパソコン同士で通信が可能になるというものでした。

しかし、ここ数年、クラウドコンピューティングの進展は、この分散型からまた、一極集中への動きだったと思います。確かに、専門家は、「クラウドコンピューティングでいろいろなことができるとはいっても、現在のように大規模になってしまえば、実際にできるのは、アマゾンとか、Google、Yahooなど、大規模な通信インフラを持っているところだけだ」などと語っています。実際、そうなると思います。従来、自社Webサーバーで自前でサービスを提供していたような企業が、最近では、Googleのクラウドを提供して、サービスを展開するように変わってきています。このままだと、この流れはますます加速すると思います。

しかし、「Opera Unite」などのシステムを活用すれば、事情は違ってきます。「個人でアプリケーションを提供していては、アクセスするユーザーが多くなれば、すぐにパンクするではないか」という意見もあるかもしれませんが、そうなってくれば、そのアプリケーションを搭載したWebサーバーを増やせば良いということになります。従来であれば、サーバーそのものを増やさなければならないところを、個人ユースであれば、誰か個人が所有するパソコンを webサーバーにすれば良いことになります。人数の多い、市民グループなどであれば、相当増やすことも可能だと思います。さらに、企業であれば、個々人の所有しているパソコンで、それまでは、普通の使い方をしていたパソコンで、容量などに余裕のあるものををwebサーバーにして、そこにアプリケーションを搭載すれば良いことになります。

さて、私は、あまり専門知識はないので、上で述べたような考えが正しいのかどうかは、わかりませんが、やはり、分散処理が本命であったインターネットのことを考えれば、集中型に傾く、現状のクラウドよりも、将来的には私が上で掲載したような使い方が、本命になるかもしれません。あるいは、現在のクラウドと分業体制になるかもしれません。また、最近クラウド・コンピューティングが普及して、ネットブックでも十分用が足りてしまうようになった今日、パソコンのハードの能力の向上など2次的になってしまった感があります。しかし、個人がWebサーバーを所有する、あるいは、会社でも従業員の机の上においてあるパソコンが、サーバーの役割を果たすということになれば、この前提は崩れるわけてせ、ハードの性能の向上もこれから、ますます、必要になって、さらならる需要の喚起にもつながると思います。

この「Opera」の新機能、そういった意味では、最近のIT業界に一石を投じるものだと思います。上の記事の、CEOの言葉、おそらく私が上で述べたようなイノベーションのきっかけを作り出したことを宣言したのだと思います。ただし、分けの分からない人が、分けの分からない使い方をして、期せずして、ファイル交換ソフトの「ウィニー」などのようにはなってもらいたくないものです。この「Opera 10.10」私のパソコンにもインストールして、試してみます。その上で、新しい発見などありましたら、再度このブログに掲載させていいただきます。

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2009年11月23日月曜日

日航、年金削減案を提示…現役5割・OB3割-今日のこの事態はすでに20年以上前から根があった!!?!

日航、年金削減案を提示…現役5割・OB3割(この内容すでにご存知の方、この項は読み飛ばしてください)



 公的管理下で経営再建中の日本航空は23日、OBを対象にした企業年金の説明会を都内で開き、OBへの年金給付額を3割程度、現役社員への給付額を5割程度削減する案を提示した。


 日航の西松遥社長は、記者団に対し、「会社側に賛成してもらえる人は3分の2ぐらいいると思っている。引き続き、説明していきたい」と述べ、1月初旬をめどに同意を取り付けたい考えを示した。

 説明会には約1500人のOBが出席。西松社長は「責任は痛感している。再生の道筋をしっかりつけるのが責務だが、その後については、しかるべき形でけじめをつけたい」と述べ、経営責任をとる姿勢を改めて示した。

今日のこの事態はすでに20年以上前から根があった?!
本日、テレビを見ていたら、上の記事と同じ内容の報道がなされていました。その中で、非常に気になったのが、インタビューを受けていた青っぽい服を着た、目がねをかけた、女性のOBの言い草でした。その言い草は、「絶対に反対です。会社といえども、私の生活を脅かす権利はないと思います」というものでした。残念ながら、そのテレビの内容YouTubeには掲載されていなかったので、上に掲載することはできませんでした。

かなり多くの人が見ていたと思いますが、この発言です。他の人は、反対の立場であっても、もっと穏やかな発言をしていました。男性のおそらく、管理職であったのではないかと思しき人は、「いたし方のないことだと思います」と発言していました。

この話を聴いて随分前の、記憶がよみがえってきしました。私がまだ、勤め始めた頃の話で、日航の札幌支店に勤務しておられた課長さんとその部下の方と知り合う機会がありました。その頃の私は、とにかく、企業に関することであれば、何でも興味があり、とにかく企業に勤めている方であれば、誰でも、何か機会があれば、いろいろ「質問」をしていました。

その課長さんと、部下の方と何回が会う機会があって、結構ゆっくり話す機会があったので、ある程度下調べをして上で思い切って日本航空の賃金制度について質問してみました。当時の日航は、年功序列型賃金をやめてから、しばらくたっていたと思います。二十数年前のことだったと思います。

すると、その課長さんがおっしゃったのが、「今は変わっていますが、少し前までは、年功序列型でした。だから、今でも、勤務年限が長いだけで私より賃金が高い人がいます」と語っていました。随分前のはなしなので、細かいことは忘れてしまいましたが、結局、確かに賃金制度は変わったが、ある程度以上の年齢以上の人は、未だ、年功序列型になっているようでした。そうして、中学校を卒業してからすぐに日航に勤めた女性の方が、職位は、一番下の方なのになんと、賃金はその課長さんより高いということでした。その課長さんは、どこかは忘れてしまいましたが、確か一流大学卒で、30歳台だったと思います。金額そのものに関しては、はっきり覚えていませんが、確かに、一般社員にしては、かなり高額だったと記憶しています。

それを聴いた私は、「へえー」と驚きの声をあげ、「その女性の方は、いったいどのような仕事をなさってるのですか」と聴くと、その課長さん「うーん、確か、○○管理だったよな」と部下の方に質問しました。部下の方が「そうです。○○管理です」と答えたあとで、課長さん「俺たちの方が、よっぽど働いているのに、あっちのほうが、給料が高いなんて、ホント、頭にくるような」とはき捨てるように語っていました。

「○○管理」がなんだったのかは、もう覚えていませんが、確か、とてもではないですが課長職よりも、重要度が高いとか、専門知識のいるような仕事ではなかったように記憶しています。何しろ、50年前とか、そういう話ではなく、普通の民間企業なら、とっくの前に、完全な年功序列制は終わっていたので、実のところかなり驚きしまた。きっと、その頃は、完全な年功序列型の賃金体系から移行しつつあるときで、ある年の新卒などから新たな賃金体制にはいり、まだ、古い賃金体系の社員が働いていた入れ替わりの時期だったのだと思います。

経営陣としては、このときに、中途半端なことをしないで大鉈をふるっておけば良かったのだと思います。中途半端なことをしたから、今日の自体になっているのです。人件費の問題ばかりでなく、この頃から、他の問題にも大鉈を振るっておくべきだったと思います。なぜ、できかなったかといえば、やはり、根から民間企業になりきれておらず、何とかなるという楽観的なムードがあったのだと思います。

この出来事の少し前に、学生時代にシンクタンクでバイトしていたとき、千歳市の都市計画に関連のある仕事をお手伝いをしたことがあります。そのとき、千歳市の下水道工事の計画に疑問な点がありました。それで、その当時の主任研究員とともに、千歳市を訪れたときに、下水道工事の積算資料について問い合わせると、なんと計算したのは、その年に高校を卒業したばかりの人で、しかも、千歳市の人口増など何も計算に入れていませんでした。しかも、なんと、その積算の結果報告、上司の人が押印して承認をしていました。もし、あのまま工事をしていたら、1年もしないうちにまた工事が必要になったことでしょう。

そんなことが頭の隅にあった数年後に、上記のようなことがあり、手元にあった資料で日航の人件費など年金も含めて、調べてみましたが、素人の私にもわかるほど、人件費だけで将来は危うい状態であることが見て取れました。その頃の資料など、いまでは散逸してしまって、ここに掲載できないのが残念です。その頃は、ブログなどなかったので、掲載しようもありませんでしたが、今なら絶対掲載していますね。日航自体があまりに古い体質なので、このままでは、いずれ日航は窮地に陥るのではないかと思いました。その話を友人にしてみましたが、誰も「そんなことあるはずない」と請合ってくれませんでした。しかし、今日、その予感があたったわけです。

航空会社もあれから、様変わりしまた。日航といえば、昔は花形中の花形でした。空港などの搭乗手続きをするスタッフなども、昔は、日航の正社員がほとんどだった時代がありますが、これも、随分まえから、子会社が行うようになっていて、賃金体系も日航本体の正社員とは違います。いろいろと経営努力はしたのでしょうが、根本的な解決にはならなかったのだと思います。

しかし、こんなことを思い出しながら、昔の日航も今の日航も結局は社会の縮図のような気がしました。どういうところが、縮図かというと、結局若いものが酷い目を見るということです。この、当時三十歳台だった、当時の若い課長さん、若いときは、高齢の社員の高所得で割りをくわされたと思います。

この方、今は、OBなのでしょうか。それとも、まだ、日航に在籍なのでしょうか?在籍しているのなら、また、高齢者のために割りを食うことになりますね。なにしろ、企業年金が半分になってしまいますからね。もし、OBになられていたとしても、割りを食っているいるには違いありませんね、先輩たちがやってきたことのつけのようなものですから。それに、この年金の削減案現役5割で、OB3割ですから・・・・・。

しかし、会社本体が危ういのですから、この課長だった方も、OBになられていたら、先にも述べたような、管理職とおぼしき人のように「いたしかたない」と言うでしょう。確かに、企業年金のカットは大変でしょうが、会社そのものがなくなってしまえば、年金など雲散霧消です。それに、100%もらえなくなるというわけではありません。しかも、公的管理下で経営再建中です。間接的ではあるものの、国民の税金で再建するということで、その条件が今回のカットということです。

間違っても、青い服を着ていた目がねの女性OBのようなことは言わないと思いますし、それが、世の常識というものだと思います。このような人ばかりであれば、国民の間にも、公的管理などやめてしまえという声があがってくるでしよう。この女性、全く誤った個人主義的観念の持ち主であり、アメリカの金融危機を引き起こした人々の個人主義と本質的にかわらない、観念の持ち主だと思います。困った人たちです。OBであれば、年齢は、60歳以上のはずです、このような高齢者の中にもニッポン人(伝統的日本価値を身につけた日本人とは異なる、利己的な人という意味)がはびこるようになったのですね。

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2009年11月22日日曜日

米グーグル、ユーチューブに字幕表示 動画の検索容易に-これは画期的なことだ!!

米グーグル、ユーチューブに字幕表示 動画の検索容易に(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

       
上は、新しい字幕の機能がどのようなものか、説明した動画。

 インターネット検索最大手の米グーグルは、傘下のユーチューブがネット配信する動画に自動で字幕を表示する技術を開発した。あらゆる動画に字幕を付けることで動画の検索が容易になるほか、字幕を別の言語に自動翻訳するサービスの展開などにつなげる。

 ナショナル・ジオグラフィックなどがユーチューブで配信中の一部ビデオを対象に試験サービスを始めた。ネット電話サービス向けに開発した音声認識技術を活用し、ビデオ内の音声を解析して自動で字幕を作成する。字幕表示は英語のビデオだけに対応するが、グーグルが展開中の文章翻訳技術を組み合わせることで英語の字幕を日本語など約50カ言語に同時翻訳できる。

 字幕表示の精度は「完ぺきではない」(グーグル)が、今後も技術革新を進める。ユーチューブには、1分間で約20時間の動画が投稿される。すべてのビデオに全自動で字幕を表示できれば、膨大な動画データベースから特定の発言を検索するサービスの展開などが可能になりそうだ。(シリコンバレー=田中暁人)(00:26)

これは、画期的なことだ!!
これは、実は、かなり活気的なことだと思います。今までだと、動画作成者つけた、タグや、タイトルなど限られた内容からしか検索できなかったのですが、これからは、動画中に発声された単語のすべてが、検索される可能性があるわけです。サイトや、ブログの場合なら、中で使った、言葉などすべて検索の対象となっていましたが、動画はそうではありませんでした。

動画作成者と同じような言葉遣いをする人なら容易に検索できたかもしれませが、そうでなければ、ほとんど検索がヒットする確率がそうとう低かったと思います。以前検索してみたので、あまりヒットしなかったのが、「マクドナルド、戦略、戦術」などでした。さぞかし、いっぱい出てくると思っていたのが、ほとんどでてきませんでした。しかし、本当はかなりあるのですが、動画のタグがこのようにつけられていないので、このような結果になったのだと思います。今後、違います。動画に出ている人などが、「Strategy(戦略)、tactics(戦術)」などと語れば、それが、字幕化され、これによって検索できる可能性が相当高まるということです。今までより、自分の動画を多くの人に見てもらえる機会を意図して、意識して増やすことができるということです。

それに、語学学習者、特に英語の学習をする人にとっては、画期的な教材になる可能性があります。以前のこのサイトでも紹介した、yapprというサイトがありました。これは、ユーザーの中で登録してある人が、自分の好きな動画にキャプションをつけたり、ユーザーがキャプションをつけて欲しい動画が合った場合、それを申請して、登録された人がキャプションをつけます。要するに、人力でキャプションをつけようというものです。私は、最初は、これも見ていましたが、必ずしも見たい動画にキャプションがついているとは限らないので、最近見ていませんでした。この記事をきっかけにもう一度みてみたら、以前は完全無料だったのに、今は有料化していました。

今のところは、すべてに字幕がついているわけではないので、yapprも運営できるでしょうが、ほとんどの動画にキャプションがつくようになれば、利用されなくなるでしょう。テクノロジーの進展とは、末恐ろしいものです。

いずれにせよ、YouTubeのこの新たな機能、いろいろと使い方が考えられますね。マーケティング、ソーシャル関係、その他さまざまです。英語学習者にとっては、きちんと字幕になっているなら、きっとまともな発音なので参考になるでしょう。逆に酷いなまりのある英語など、字幕化できなでしょう。さらに、YouTubeは個人的にも使えますから、たとえば、YouTubeに自分が発生した会話を投稿して、それが、きちんと字幕に変換されているかどうかを確かめてみれば、英語の発音の勉強にもなると思います。このような、サービスどこかで提供しても良いと思います。いずれ、日本語のサブスクリプトもつく時代が来るのだと思います。可能性は、ますます広まっていきますね。今から楽しみです。

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動画はダウンロードもリピートもできる-新たなライフスタイルをもたらすか

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2009年11月21日土曜日

中国の新型インフル死者数、少なすぎる?専門家が指摘-中国隠蔽体質露に!!

中国の新型インフル死者数、少なすぎる?専門家が指摘(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

広州呼吸疾病研究所の鍾南山所長

 MSN産経ニュース】中国の新型インフルエンザの死者数について、広東省の広州呼吸疾病研究所の鍾南山所長は「公表されている数字は信じられない」などと述べ、一部地域で死者数の隠蔽(いんぺい)が行われていると批判した。現地紙「広州日報」が19日に報じた。

 鍾所長によると、一部の地域では、地方政府が新型インフルの制圧に成功していると見せかけるために患者数を過少報告している。感染が疑われる重症患者に義務づけられているウイルス検査が徹底されず、感染が特定されないケースがあるという。

 中国衛生省の発表によると同国の感染者は16日現在で約6万9千人、死者は53人。流行の程度が異なるため単純には比較できないが、人口が約10分の1の日本(17日現在で死者65人)と同程度の死者しか出ていないことになる。世界保健機関(WHO)の報告書によると、日本の人口100万人あたりの死者数は0.2人(6日現在)で、世界で最も低いレベルにとどまっている。中国についての詳しい分析はまだない。

 衛生省は19日、国内12省に作業チームを派遣し、重症例への対応などを指導したと発表した。新華社電によると 海華報道官は「うその報告や報告漏れ、報告を遅らせることを厳禁する」と強調した。

 鍾所長は中国の感染症対策の第一人者。03年の新型肺炎(SARS)流行の際も、感染拡大を隠そうとする政府に異議を唱えた。

同じ内容をサーチナは、「【中国の検索ワード】インフル死者数に疑問ぶつけた学者「あんたは偉い!」として、以下のように報じている。

  呼吸器疾病の第一人者で、中国工程院院士・中華医学会会長の鐘南山氏が先日、中国国内の新型インフルエンザ流行について予測を発表した際に、一部の地域で死亡者数の報告を行っていないことを指摘したうえで「発表される全国の死亡者数は信じられない」と語ったことが波紋を呼んでいる。20日更新の中国大手検索サイト百度(Baidu)の「検索ワード人気上昇ランキング」に「鐘南山」が登場した。

  鐘氏のコメントを伝えた新浪網の記事には200件以上のコメントがついた。「自分もこの数字は信じられない」「思っていることを言っちゃったから偉い」「彼のような人間がもっと必要だ」「衛生部はもっとしっかり管理してほしい」という意見の他、2003年のSARS騒動時にも広東省においていち早く危険性を提起し、率先して臨床現場で治療活動に臨んだたという実績から、今回の件も「売名行為ではなく、医学上の経験から出した先見性のある意見なのだろう」とする意見が見られた。「一部の地域ってどこだ」「そういうことを言うのなら、ちゃんとしたデータを示してほしい」「売名行為だ」「騒ぎをあおるだけだ」という意見も多かったが、それを打ち消して余りあるほど鐘氏の発表を歓迎するコメントが多数を占めていた。

  中国衛生部は鐘氏の発言を受けて18日に声明を発表し、今後も引き続き新型インフルエンザ流行状況への監視をを続けていくとともに、各界やメディア、世論による抗インフル政策への監督も歓迎するとした。鐘氏のコメントについては肯定も否定もしていない。

  衛生部の声明を伝える新浪網のニュース記事にも1000件を超えるコメントが寄せられており、「鐘氏の指摘に対する直接の答えがない」「黙認したんだな」「今発表されている数字なんて誰も信じないよ」「鐘氏の意見もいい。政府の反応も悪くない。ただ、国民は相変わらず混乱状態だけど」「武漢を例に取ると、新型インフルの検査は検疫所だけで行われ、1000元(約1万3000円)の費用がかかる。だから病院は、大したことないと思ったら普通の風邪として扱うのだ」「とにかく、自分を信じ、自分で自分の身を守ることだ」など、衛生部の態度について一定の評価をする意見や、引き続き鐘氏を支持する意見、インフル検査体制の問題点を指摘する声などが多く見られた。

  中には「科学者の意見で政府の方針なんて変わりはしない」という見方をしているユーザーもいたが、今後発表されるデータに「鐘南山」効果は出てくるのだろうか。


中国隠蔽体質露に!!
このブログではすでに何回かにわたって、中国の隠蔽体質について掲載してきました。今回の新型インフルエンザが広まりかけた頃、日本では、空港などでの検疫の様子が大々的に報じられ、実際に検疫にあたった人までが、「あれはパフォーマンスではなかったか」などという始末でした。その後、空港での検疫の様子も報道されなくなり、「ヤラセ」疑惑も一時の話題で終わってしまいました。

しかし、同じ頃、同じくテレビの番組で報道されていたのは、やはり、中国の国内での、空港や港でのものものしい検疫騒ぎの様子です。東洋人がやっているので、全く日本の国内と寸分も変わらぬ、ように見受けられました。これも、やはり今から思えば「ヤラセ」だったのかもしれません。しかし、中国のこの騒ぎに関しては、中国はもとより、日本国内でも「ヤラセ」発言をする人はいませんでした。しかし、私自信は、この報道ぶりを見ていて、不自然な感じを覚えました。

躍起になる検疫当局、海外から帰ってきた息子が検疫所に1週間足止めをくらっているのを、待っているいる母親の様子などが報道されていて、中国当局がかなり躍起になって感染を食い止めようとしている姿が報道されていました。

しかし、私は、この報道にはかなり疑問符がつきました。確かに、都会ではこの報道のようになっているのかもしれませんが、では、地方ではどうなのか。中国の特に地方では、生きた豚や、生きた鳥を普通に市場で売っています。多くの主婦が、その生きた豚や、鳥など、殺して料理をします。このような、国では、新型インフルエンザなど、感染しはじめたらかなりの勢いで伝播するはずです。また、新型インフルエンザどころか、いつ、新たな鳥インフルエンザが起こってもおかしくはない土地柄です。

それに、中国には前科があります。中国は、以前SARSが中国で発生したにも関わらず、隠蔽しまた。その顛末を下に記載します。

SARSの発症は、2002年11月16日に中国広東省で40代の農協職員が発症した例が最初とみられていましたが、2003年5月6日までに報道されたところによりますと、広州市呼吸病研究所は最初の患者が7月にさかのぼると発表しているとのことでした。

2002年11月の発症後、中国政府はこの疾患が広まらないように対策をとりましたが、WHOにこの情報を知らせたのは2003年2月であり、名誉と信用を落とさないよう報道を規制しました。この結果、国際的な対応が遅れました。中国は後にこの初期の対応の遅さを謝罪しました。

4月上旬にSARSがきわめて大きな問題としてメディアで取り扱われているころ、中国政府の公式方針は変わりましたが、北京の軍病院で実際の患者数より少なく発表していたのが判明したのもこのころでした。

極めて強い国際的圧力の後で、中国政府は国際公務員がこの件に関する調査を行うことに同意しました。これにより、過度の分散、形式主義、コミュニケーションの不足など古くなった中国の医療制度が暴かました。

4月下旬に中国政府は、患者の数のごまかしは医療制度上の問題であることを認めました。蒋彦永博士は中国のもみ消しを暴露しました。彼は、彼の病院だけで発表されている中国の患者数よりも多い患者がいたと報告しました。保健相と北京の市長を含む多くの関係者が解任され、SARSを調査し、コントロールするよりよいシステムが作られたといわれています。

さらに、今回の隠蔽ではどうも気になることが最初からあります。それは、WHO事務局長の陳馮富珍(マーガレット・チャン)の存在です。

マーガレット・チャンは、カナダのオンタリオ州立ウェスタンオンタリオ大学にて1973年に学士(文学)、1977年に医学博士号を取得しました。シンガポール国立大学において公共衛生修士号も取得しています。1978年に医師(婦人と小児健康科)として香港政府に勤務しました。1989年11月に衛生署助理署長(署長補佐)、1992年4月に同副署長、1994年6月に署長へ昇進しました。1997年の鳥インフルエンザ発生では中国本土からの鶏の輸入禁止とともに、香港域内の鶏の全量処分を行いました。2003年のSARS大流行の際にも対策の指揮をとりました。2003年8月に退職し、WHO事務局へ転任し、伝染病対策などを担当していいます。

2006年7月25日、SARS対策の功績により中華人民共和国政府からWHO事務局長選挙において候補として推挙され、同11月8日当選。2007年1月4日に第7代事務局長に就任しました。

しかしながら、彼女の香港での評判はというと、あまり芳しくないものがあります。香港では、SARSに関するチャンの認識が甘く、SARS感染が深刻化した沙田の公立プリンス・オブ・ウェールズ病院(威爾斯親王醫院、香港中文大学医学院の連携訓練病院)の封鎖などの対策が遅れたとの批判がありました。そのため、衛生署長退任後の2003年秋、香港立法会はチャンを喚問しました。

それに、マーガレット・チャンがWHOの事務局長に就任する直前に、かなりきな臭い出来事もあったようです。本来は、WHOの事務局長に、日本人がなる予定のようでした。しかも、ほとんど本決まりのようになっていたようです。しかし、中国政府がかなり横槍を入れて、結局はマーガレット・チャンがなったという経緯があります。

これは、何を意味するのか?やはり、面子をかなり重んじる中国のことですから、従来のSARSの時のような失敗は二度としたくないということです。だから、大元のWHOを押さえて、情報が流れるのを制御しようという腹なのだと思います。

喉もと過ぎれば熱さを忘れという格言がありますが、中国の隠蔽体質は、そうではなくして、意図して意識して行っている可能性が高いです。中国、本質的に何も変わっていません。これからも、変わらないでしょう。

それと、私たち自身も気をつけなければならないことがあります。このブログでもしばしば、掲載してきたことですが、多くの人たちが中国を等身大でみることができないようです。このインフルエンザの死者の数もし、中国であれば、650人程度で日本と同じ位の水準ということになります。GDPでも同じことです。国単位であれば、日本の10倍程度のGDPになって、初めて日本と同等ということになります。あと、数年で、GDPが日本と同等になるという見方もありますが、これも、あと数年で日本の1/10になるという見方のほうが、正しいと思います。それすらも、中国の隠蔽体質から本当かどうか疑わしいものがあります。

中国経済成長の統計は、地方政府が中央政府にあげる時点でかなり改ざんされているという情報もあります。それに、成長の数字が本当だとしても、中身は、古いタイプの需要(自家用車、テレビ、冷蔵庫、従来型公共事業)などの古いタイプの需要の伸びです。特に先進国などは、こうした需要に応える努力をしたとしても、古いタイプの産業で十分応えることができるため、何の工夫もいらず、楽な反面、これらの需要に応えるために自らも成長するなどのこともありません。

現在、中国は、民主化もされておらず、政治と経済の分離も不十分で、法治国家化もされていない状況で経済だけが伸びています。このままいびつなままで経済発展しても、ひずみが大きくなるばかりで、どこかで必ず行き詰まりがでてきます。今回のインフルエンザ患者死者数の隠蔽を軽く見るべきではありません。これは、中国の古い体質が温存されていることを示す査証であるととらえるべきです。

最近オバマ大統領の支持率が下がっています。従来のアメリカ大統領だと、1年に一回くらいは、いずれかのスピーチで中国に対して、かなり手厳しい批判を行っていましたが、現在のオバマ大統領は、チベットや新疆ウィグル自治区の人権問題などに対して、やんわりと指摘する程度にとどまっています。オバマ大統領自身も、中国を等身大でみえていないということだと思います。支持率の低下に関して、ほかにもいろいろありますが、やはり、中国に対するオバマ大統領の対応の仕方にも問題があるのではないか思います。いずれにせよ、日本人に限らず、多くの人々が中国を等身大に見れないようです。

しかし、実業を営んでいる日本の企業は見方が違います。特に、海外に直接投資をするような企業はこのへんの事情をはっきり見抜いているようです。事実、このブログても何回か掲載したように、今年から対中国直接投資よりも、対インド直接投資のほうが大きくなっています。

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