2009年10月31日土曜日

小沢幹事長 質問見送りが「改革」か(臨時国会)-財政ゾンビに引導を渡した後は民主化せよ!!

小沢幹事長 質問見送りが「改革」か(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)
国会議事堂(google Sketch)


 臨時国会の代表質問が終わった。

 与野党による3日間の論戦で、鳩山由紀夫政権の理念や政策をめぐる論点がそれなりに浮かび上がった。残念なのは、民主党が衆院で質問に立たなかったことだ。

 参院では質問した。だが300を超える議席を獲得して政権交代を実現させたのは衆院である。その第1党が国民生活の諸課題について新政権の方針をただす機会を自ら見送ったのは、やはり納得できない。慣例では小沢一郎幹事長の出番だった。小沢氏は鳩山政権で政府と与党が一体化され、与党質問は必要なくなったからだと説明している。

 権限を内閣に集中し、政治主導で政策を実行するという政府・与党一元化の考えは理解できる。政権交代を機に国会運営のあり方を改革することにも異存はない。

 とはいえ国民を代表する議員が公開の場で自由に論じ合い、よりよい政策づくりに努めるのが立法府の役割だ。それを否定するような見直しであってはならない。

 選挙で掲げたマニフェストに有権者の信任を得たのだからと、国会での論議を軽んじる発想が潜んでいるとすれば、見過ごせないことだ。民意は選挙結果を受けた国会審議を通じて集約され、具体的政策に反映されていく。その大事な場に与党議員が参加するのは当然だろう。
 小沢氏は与党質問が政府を持ち上げる「太鼓たたき」となり、形骸(けいがい)化しているとも指摘している。確かに参院で民主党を代表して立った輿石東議員会長の質問は、首相とのエールの交換に終始した。

 だが自民党政権時代にも例外はある。当時の青木幹雄参院議員会長は小泉純一郎首相に対して格差問題を鋭くただし、政治姿勢が独断的だと苦言を呈した。要は工夫次第だ。

 政策転換を推し進める政府とともに、自民党政権が手がけた政策を検証していく。民主党議員にはそんな切り口もあるだろう。日米密約問題をはじめテーマには事欠かない。小沢氏は国会改革で官僚答弁の禁止などを打ち出す考えでいる。政治家同士が議論することで国会の活性化を図る。それが眼目であれば、まず率先して範を示すべきだった。

 民主党は週明けからの予算委員会でも質問見送りを検討していたが、方針転換したようだ。「立法府の自殺行為だ」という社民党の重野安正幹事長の批判は的を射ている。小沢氏が議院内閣制のモデルとする英国では、内閣主導の下で議会の弱体化が問題とされている。同じ轍(てつ)を踏まぬよう野党とも十分に協議して、新しい政治体制にふさわしい国会の姿を追求してほしい。

財政ゾンビに引導を渡した後は民主化せよ!?

三権分立とは
三権分立とは、中学校の教科書にものっている、基本事項です。しかし、ともすれば、これが忘れ去れ
こともありがちなので、復習の意味でその意味するところを下に掲載しておきます。

国家の権力を区別して、それらを異なった機関に担当させ、相互にけん制させて国民の基本的権利を保障しようとする政治組織の原理で、一般には立法・行政・司法の三権に分けることから三権分立制と呼んでいます。他の機関が暴走しないよう、政治権力を1ヶ所に集中させず、立法権、行政権,司法権の三権を分け、それらを異なる集団または個人に与えることによって、相互に抑制と均衡がはたらき、民主主義が実現できることから互いに抑制と均衡を働かせるのです。

日本の場合,明治憲法も一応三権分立を認めていたが,天皇が統治権を総覧(そうらん==政治・人心などを掌握して治めること。すべての権力を一身に集めるとか,一手におさめることをいいます。つまりすべての権力を把握することを意味します。旧憲法下では天皇大権があらゆる面に及んでいた)していたので,それは極めて不徹底なものでありました。

日本国憲法は、立法権を国会に(第41条)、行政権を内閣に(第65条)、司法権を裁判所に(第76条)分属させ、三権分立の原理を実現しています。

しかし、議院内閣制(第66・69条)を前提にしていることからはイギリス型、他方、裁判所に違憲立法審査権(法令審査権=第81条)を認めたことからはアメリカ型ということができ、結局、日本の三権分立は、イギリスとアメリカの中間の形態です。

また憲法第41条は、「国会は,国権最高機関」と規定していますが、それは、主権者である国民が直接選挙で選んだ議員から構成されて(主権者に直結して)いる国会を国家機関の中で最高の地位にあるものとしたのであり、憲法は、三権が相互に抑制し、均衡しあう機構を使用しているところから,これは国会が他の二権(行政や司法)から絶対的最高であることを意味しません。

ところで、それぞれの機関の独立性を保つため、他の機関の行為を尊重し、不当な介入は断固避けなければならないのは当然のことです。例えば、国会は、国政全般について内閣に質問できる権限が与えられています。同時に、内閣は、国民の代表である国会議員から受けた質問に、真摯な態度で答弁しなければなりません。そうでなければ、国会の機能を否定することになってしまいます。

最近の国政は?
さて、翻ってみて最近国政はいかがでしょうか?私は、民主党の小沢幹事長の動きが非常に気になります。まずは、国会での民主党(与党)議員質問がないというのも、本当におかしなはなしです。小沢氏は鳩山政権で政府と与党が一体化され、与党質問は必要なくなったなどとしています、それに与党の質問は形骸化しているなどともいっています。また、先日の小沢メール問題にみられるように、議員立法を封じています。

そもそも、政府と与党の一体化という考えは、三権分立にそぐわない考え方だと思います。与党とはいっても、民主党国会議員の集まりであり、政府を構成するのは、その一部の人たちによるものです。さらに、小沢メールによって、議員立法を封じるのはさらに不味いことだと思います。いかなる理由や、背景があろうとも民主党議員に限って、立法できる権利ないということは、不公平でもありますし、さらに、議員の権利を行使できないということになります。このやり方、どう考えても、民主的ではないと思います。その点で今の民主党は、民主的ではなく、名前負けしていると思います。

小沢さんの立場にたてば、なるべく権力を集中したがる気持ちは分からないでもありません。しかし、これを長い間続ければ、きっと、小沢さんどこかで、堕落してしまうと思います。水清ければ魚棲まずという、たとえがあるとおり、政治の世界はいつもクリーンというわけには行かないことは分かります。多少ダーティーなことでも、信念を貫き通すためには必要になることもあります。

しかし、この三権分立を揺るがすような措置、いつまでも続けていれば、人間の性は弱いものです、小沢さんでもいつか堕落するときが必ずやってきます。その前に、このようなやり方はやめるべきです。一番良いのは、後の歴史家が見て、正しいと思われるようなことで、最も重要な問題一つを解決した後では、すぐに解消するべきと思います。その最重要な問題とは、たとえは、以前もこのブログに述べたように、財政ゾンビに引導を渡すことだと思います。

もし、これを成就すれば、たとえ後はどうなっても、政権交代しただけの価値はあると思います。これに関しては、自民党も、民主党などという所属も何も関係なく、これからの日本にとって、最も重要なことであり、できれば挙党一致で成就させていただきたいものです。民主党のマニフェストに書いてある他のことなどどうでも良いと思います。特に、民主党、マニフェストにこだわり、もぐらたたきになって、重要課題も何もできくなくなることだけは避けてもらいたいものです。

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