2011年3月5日土曜日

<中国人の本音> 日本の対中ODA削減に、「GDP粉飾の結果」―【私の論評】中国には元借款を要求せよ!!

<中国人の本音> 日本の対中ODA削減に、「GDP粉飾の結果」

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【大紀元日本3月5日】中国の国内総生産(GDP)が世界2位になったことを受け、前原外務大臣は3月2日、対中ODAの削減を決めた。中国政府の報道官は「意外ではない」と冷静に受け止めながらも、削減の理由について「もっと詳細な理由があるはずだが」と不満を口にした。

北京紙・新京報に掲載された記事は「GDPが日本を超えたことを言い訳にした」と削減決定を批判し、外交学院日本問題専門家の周永生教授のコメントを紹介した。同教授は、「ODAが形を変えた戦後賠償だと思っている人が多いが、両者を同一視してはいけない。両国政府はこれまで、そのような見方を示したことはない」と強調し、「日本の援助は中国の経済発展に多大な貢献をしてきた。中国政府も正式な文面で幾度となく、感謝の気持ちを示している」と述べた。

この記事が大手ポータルサイト網易に掲載されると、3000を超えるコメントが寄せられた。なかに戦後賠償を持ち出して対中ODAの削減を批判する感情的なコメントもあったが、「援助の事実を知らない」や「GDP粉飾の結果」との声が少なくない。

―日本人がわが国を援助していた?(国から)それを享受したことはないが。(重慶市在住者)

これは、日本のODA政策を中国人が知らなかった、と漏らすコメントで、1万7千人を超えるネット利用者がこのコメントに「支持する」をクリックした。

―日本人のお金はどこに使われてしまったのか。(米国在住者、ID:林副総帥威武)

―中国はここまで金持ちになったのに、何で援助が必要なの?日本外相の提案を支持。(オーストラリア在住)

―何だ、日本はずっと援助してくれてるんだ。日本人を罵る人を恥に思う。(遼寧省在住)

―日本は中国に無償援助していた、これは聞いたことがない。もしかしてこれも国家機密?(黒龍江省鶴岡市在住者)

―母校である湘西州民族中学校の科学技術館の建設とトヨタのマイクロバス2台は当時、日本から援助されたものだと聞いた。いずれにしても、中国を援助した国に感謝すべきだ。(インド在住者)

―調べてみて分かったが、1979年から現在まで、日本は毎年、中国の高速道路、教育、砂漠化防止、環境、医療、貧困と農業に多額の無償援助と無利子円借款を提供してくれた。新聞はこれらの事実を載せないで、恨みや誇張された歴史ばかりを掲載していた。(湖北省武漢市在住)

―もう援助しないでください。市民はそれを見たことも使ったこともない。どこに行ってしまったのだろう。もしかして幹部らに使われたのではないか。(広東省東莞市在住者)

―(GDPを)粉飾した結果、援助までなくなってしまった。(湖南省長沙市在住者、ID:浩奇)

―「GDPが日本を超えたことを言い訳に」と書いてあるが、日本が援助してくれていることが当たり前になってしまい、そのうえ、援助を打ち切るのに日本が「言い訳」をしただなんて、なんて恥知らずな政府なんだろう。(江西省在住者)


【私の論評】中国には元借款を要求せよ!!



このブログでは、たとえ中国が日本のGDPと同等になったか追い越したとしても、一人当たりで換算すると、1/10未満であること、さらに、中国の政府が発表するGDPの統計数値そのものが出鱈目であることを掲載してきました。

中国がなぜこんなことをするかといえば、それは簡単なことです。今までも発展したし、これかも、大いに発展することを国外の投資家などに印象づけて、中国に対する投資を促すためです。中国は確かに発展は続けていますが、現状はまだまだの水準です。これからどうなるかなんて、判ったものではありません。私は、現在の共産中国はいずれ成り立たなくなって、崩壊すると思います。これに関して、このブログでも何回も掲載してきました。

今のままの体制のままの中国が、そのまま発展して拡大していくとは考えにくいです。しかし、そんなことは無論中国はおくびにもだしません。これに対して、日本のマスコミなども、なぜか中国の真の姿を報道しようとはしません。

それに、中国の高官など発言がまちまちです。あるときは、中国は先進国であるようなことをいい、またあるときは、中国は後進国であるような物の言い方をします。

日本のマスコミもおかしいです。中国が世界の経済大国になったことをまともに信じているのなら、ODAを削減どころではなく、撤廃すべきことを訴えるべきでしょう。それに、過去に貸してある分など、すぐに返していただき、それを日本のデフレ対策に使用すべきだと主張すべきでしょう。

私としては、中国が世界第二の経済大国であると主張するというのなら、当然のなりゆきでこうしたことをしていくべきと思います。

実際に援助国がその動きに出ています。英国は年60億ポンドを国際援助予算として割り当て、115カ国への援助を行ってきましたた。2006〜2011年の5年間で、対中支援額は1億500万ポンドを占めました。しかし、これらを管轄する英国国際開発省(DFID)が現在出している計画草案によると、中国・ロシア・イランを含む16カ国への援助は打ち切られ、「女性や子供の多くが生存の危機に瀕している国家」に援助の対象は絞られるといいます。

同様に、米国やカナダ、ドイツでも政府関係者や専門家らの間から、対中支援内容に関する再検討を求める声が挙がっており、こうした動きに追随すると見られています。

さらに、日本国内では、日本の財務省の国際収支統計によると、すでに08年度の時点で日本の直接投資額はインド向けが8090億円の純増で、中国向けの6793億円を上回っていました。この前の年の07年度は中国の7015億円に対してインドは1890億円にとどまっていました。

直接投資とは、株式の購入などの間接的な投資ではなく、実際に、中国現地で投資して、人を雇用したり、原材料を購入したりとか、事業活動を行うことを意味しています。

外務省など、今頃になって、ODAの削減などと呑気なことを言っていますが、民間企業はさすがに行動が速いです。すでに、2008年の時期で、中国には投資を控え始めたということです。

日本として、尖閣の問題もあるし、いわれのない反日運動や、教育などしてきとこともあるし、中国が世界の第二の経済大国になったというのなら、円借款ならぬ、元借款を要求すべぎではないでしょうか?無論く借りた金は、全部日本政府が自由に使うということで実施すべきでしょう。戦後数十年にもわたって、円借款をしてきた日本としては、当然の事だと思います。中国幻想に酔っているマスコミ諸氏の方々は、こういう報道をすべきと思います。そう思うのは、私だけでしょうか?

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2011年3月4日金曜日

動画:人型ケータイアンドロイド「エルフォイドP1」―【私の論評】iPad、iPhoneはこれからでてくるデバイスのほんの一形式でしかない!!

動画:人型ケータイアンドロイド「エルフォイドP1」



さて、本日は、昨日iPad2の発表があったので、それを掲載しようとも思ったのですが、昨日早速発表会の動画をみたのですが、結局、速いとか、軽いとか、カメラがついたこと、そうしてカバーがついたことなどをやっていて、結局は新味はありませんでした。

そうして、動画は、これらの説明が終わったあとでも、ビデオ編集アプリとか、楽器アプリのことを長々とやっていて、私は、そこでビデオを見るのはやめました。ただし、スティーブ・ジョブズCEOの元気な姿を見れたのは良かったです。

同じ日に、この「エルフォイド」の発表がありましたので、本日はこれについて掲載します。


ATR(国際電気通信基礎技術研究所)と大阪大学が開発した「エルフォイドP1」は携帯型の遠隔操作アンドロイド。独特なフォルムが記憶から拭えない「テレノイドR1」を小型化したような雰囲気で、もちろんATR客員室長 / 大阪大学教授の石黒 "不気味の谷を越える者" 浩氏の研究プロジェクトとして生まれたものです。テレノイドR1はミニマム化された人体をモチーフとすることで人の存在感を遠隔に伝えるものでしたが、エルフォイドP1も目指すところは同じ。「遠隔地の人が互いの存在を感じながら対話できる革新的な通信メディア」と表現されています。文学的なプレスリリースからさらに引用すれば、

携帯電話の機能は日進月歩で、特に最近では優れたインタフェースデザインを持つスマートフォンが注目を集め、豊かな付加機能と共に利用が広がっています。しかし、通話そのものの機能は携帯電話普及当初と同じで、通話相手の存在を確認するのは声に頼るのみです。従来の携帯電話を変革し、新たな通信メディアを創出するには、より大胆な発想が必要となります。

とのこと。大胆な発想を自称するだけのことはあります。

見た目ばかりが目を惹くエルフォイドP1ですが、これまでのアンドロイドとは異なるのは、クアルコムの3Gユニットを内蔵しているため、FOMA端末と利用できるという点。まさにアンドロイドケータイです。ボタンなどが見当たらないのは、画像・音声認識で操作できるから。開発にはドコモも協力しており、まさに「ひとりと、ひとつ」状態です。プレスリリースからもうひとつ引用すれば「エルフォイドという存在感を伝達するメディアから生まれる新しいコミュニケーションの形態は、我々の生活にさらなる変革をもたらすものと考えています」。たしかにこの端末が普及すれば、生活のさらなる変換は避けられなさそう。続きにはサイエンスライター森山和道氏による動画を掲載しています。


news.com.euの記事

【私の論評】iPad、iPhoneはこれからでてくるデバイスのほんの一形式でしかない!!
さて、上の記事でははっきりかかれていませんが、「エルフォイドP1」は、人間のように体が動き、頭のスピーカーから通話相手の声が聞こえてくるとのことです。しかも、口がしゃべっているように動くらしいです。通話相手が身近に感じられるように工夫されているようです。

開発は、ロボット研究で知られる大阪大学の石黒浩教授が関わっているうえ、通信機能の確認にはNTTドコモが協力し、FOMA回線が使われています。

無論これは、まだ研究段階のため、このまま登場することはないとは思いますが、まったく新しい端末の可能性を見せてくれたということです。

この端末、実際に操作したことはないので、何ともいえませんが、おそらく、体が動くということで、それで、いろいろな表現も出来るのだと思います。たとえば、体を激しく蠕動させることによって、駄々を捏ねている感じをだすとかも出来るのだと思います。

まずは、こうした実験的な試みで、何人かの人に持ってもらい、これからいろいろと研究して行くことになるのだと思います。将来どのように発展していくのか楽しみです。

私は、以前このブログに、iPadやiPhoneは、これから出てくる、クラウドデバイスののほんのいち形式に過ぎないということを述べたことがあります。

無論、その時は、「エルフィドP1」のようなものを想定していたわけではありません。どちらかというと、たとえば、冷蔵庫とか、オーブン、湯沸かし器など、すでにあるものがクラウドデバイス化することを掲載しました。その部分を以下にコピペしておきます。
これから、テレビは無論のこと、車、時計、電気・水道・ガス、炊飯器、オーブン、体重計、医療機器、ゲーム機器、インターフォン、メガネ、湯沸かし器、冷蔵庫などありとあらゆるもの、がスマート化され、クラウド・デバイス化されるのです。もう、パソコンや、iPhone、iPadの世界だけのことではなくなるのです!!
この「エルフィドP!」もちろん、クラウドにつなぐことも出来るのだ思います。そうなると、クラウドの大量の記憶容量を使用しつつ、これによって、いろいろな動きができ、それを記録にとって、さらには、受け取った人の感じも、記録などにとり、様々な研究ができるに違いありません。

このエルフィドに限らず、たとえば、もうすでに、香りを出す機械も研究されているそうですから、こうしたものとも組み合わせると様々な試みが可能ですね。私は、最近あまりホノグラムの新たなものをみていないので、こうしたものの組み合わせで、すごいことができるかもしれないと期待しています。

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2011年3月3日木曜日

日本の全自動犬洗い機に海外から批判の声 導入店に危険性はないか聞いてみた(ネタりか)―【私の論評】犬の身になってみれば、やはり、怖いは怖いのでは?

日本の全自動犬洗い機に海外から批判の声 導入店に危険性はないか聞いてみた



愛犬を洗うのに一苦労。そんな悩みを抱えている飼い主には便利(?)な「ドッグウォッシュマシン」が、海外メディアに取り上げられるなど、ネットを中心に話題になっている。このマシンは、全自動で愛犬を洗えるのが大きな特徴だが…。百聞は一見にしかず、まずは動画をご覧いただきたい。

動画には、外国人ユーザーを中心に「とてもクールだ」「日本を愛してる」といったコメントも寄せられる一方で、「その犬、ひどく怯えているように見える」「犬が傷つけられている」「これは残酷だ。彼はおぼれている」などと、否定的なコメントも多数見受けられた。

動画内でマシンについて説明している女性は、「私も入って、すごく気持ち良かったので…」と、安全性を強調しているが、本当に大丈夫なのだろうか。マシンを導入している「ジョイフル本田」内のペットショップによれば、スタッフがマシンに入って安全性を確かめているのは事実とのこと。犬がパニックを起こしてしまった場合は途中で止めることもできるので、危険性はないと判断しているようだ。

一回の所要時間は35分。シャンプー、すすぎ、ドライなどの行程を経て、無事“洗濯完了”となる。水温、温風は共に35度に調整され、シャンプーも低刺激なものを使用しているという。同店での料金は1,000円。

賛否両論分かれるところだが、愛犬が神経質でなければ、試してみたいと考える飼い主も多そうだ。それにしても、実際に洗われたスタッフはマシンの中でどのようなことを考えていたのだろう。犬の気持ちと合わせて、知りたいものだ。

【私の論評】犬の身になってみれば、やはり、怖いは怖いのでは?
犬を洗うのは大変ですね。特に、大きな犬だと大変だと思います。トリミングに出せば、洗ってももらえますが、頻繁にトリミングしてもらうわけにはいかないので、やはり、自分であらわなければならないときもあると思います。

夏だと、外でも良いのですが、冬はやはり、家の中ということになります。そうなると、お風呂場くらいしかない場合もあります。でも、やはり、犬の場合は、衛生面のこともあるし・・・・・・・。などと考えるとこのような装置は非常に便利ですね。

しかし、上の装置だと、やはり、犬の身になってみれば、やはり、怖いは怖いのではないかと思います。慣れというのもあるとは思いますが、ただし、みていれば、やはりモノ扱いのような気がします。いくら、安全とはいえ、自分の子供をああいうところに入れたいと思う、親はいないのではないかと思います。

今の時代、犬をペットというよりも、家族という位置づけの家が多いと思います。そうなると、家族の一員として犬を洗ってあげるという感覚だと思います。であれは、上の装置は、抵抗があるに違いありません。そのため、動画の海外のユーザーのコメントのうち、ネガティブな意見も最もな事と思います。

しかし、ご安心ください。実は、犬を洗うマシンでも、全く違うものがありました。それが、「ドッグシャワー・ハウス」です。これは、コイン式の犬を洗う施設です。これは、上のように機械に全部お任せするのではなく、あくまで、人が犬を洗うことを前提としたものです。

言葉で説明しても、なかなかご理解いただけないと思いますので、まずは、下の画像をご覧ください。


1.入室
1.入室
受付カウンターで入室料金を投入すると入口が開きます。

2.洗犬台
2.洗犬台
愛犬の大きさに合わせて洗犬台を調節できます。

3.シャワー
3.シャワー
○シャワー1出ボタンを押すとお湯がでます。
出止何回でも可。
※一定時間カウントは止めておけます。
3.シャワー
シャワー・ドライヤーの追加は…

2分以内を目安に、追加料金を投入してください。
●コインを追加しない場合2分後に
警報音が鳴り、その後まもなく入口がロックされて室内自動洗浄が始まります。退室はお早めに! 

4.ドライヤー
4.ドライヤー
タオルドライをしっかりしてから、ドライヤーをお使いください。
●ドライヤーオススメ方法
乾いたタオルを濡れた部分に当てて、その上から温風をかけるのがオススメ! 
4.ドライヤー
愛犬の大きさに合わせて洗犬台を調節できます。

○モーター音を抑えたやさしい設計。
○温冷切替可。

※ドライヤー2本同時使用可能。
4.ドライヤー
仕上げは…

冷風でさっぱり!大型犬のボクはシャワーが10分ドライヤーが15分かかったよ!(2本同時使用で

5.退室
5.退室
ありがとうございます。
またお越しくださいませ!
退室は3分以内を目安でお忘れ物なく。

いかがですか?カンタンなのでまず使ってみてね!



これだと、犬も安心です、犬のオーナーさんも大満足ですね。それに、犬とオーナーさんのコミュニケーションも深まると思います。

さて、こうしたコミュニケーションを重視するタイプの犬を洗う装置に関しては、以下のURLをご覧になってください。

http://www.dogshowerhouse.jp/dog_howto/index.html(動画もごらんいただけます)

実は、これ、うちの会社で実際に、運用もしていますし、販売もしています。無論、特許も取得しています。この商品、やりようによっては、かなりのヒット商品になると思うのですが?皆さんは、どうお考えですか、何かお考えがあれば、是非コメント願います!!

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2011年3月2日水曜日

入試投稿、仙台の浪人生が関与か―【私の論評】犯罪とはいえないかもしれないが、合格していたら、取り消しとか何年か受験できないようにするなどの措置は必要か?

入試投稿、仙台の浪人生が関与か


京都大学など4つの大学で、入試問題がネット上に投稿されていた事件で、事件に関与した疑いがある受験生は、山形県の高校を卒業した仙台市内の予備校に通う19歳の浪人生であることがわかりました。

この事件は、京都大学や早稲田大学などの4つの大学で、試験中に入試問題がネット上に投稿されたものです。

警察当局は、偽計業務妨害の疑いもあるとみて調べを進めていましたが、投稿に使った携帯電話の利用者が、山形県の高校出身で仙台市内の大手予備校に通う19歳の浪人生であることがわかりました。また投稿に使われた携帯電話は、浪人生の親族名義だということです。

警察当局は今後、この浪人生らから事情を聴くなどして、調べを進める方針です。

【私の論評】犯罪とはいえないかもしれないが、合格していたら、取り消しとか何年か受験できないようにするなどの措置は必要か?
この浪人生もう、ほとんど特定されていると思います。前にも、このブログに掲載したように、インターネットを使えば、必ず、IPアドレスという痕跡が残ります。それに、携帯でも、パソコンからでも、メールを送信したり、どこかのサイトにコメントなど書きこめば、たとえ消去したとしても、携帯や、パソコンの記憶装置を破壊しない限り、ほとんどを再現することができます。サイトへのコメントも同じです。たとえ、消すことができて、消したとしても、ほとんと100%再現することができます。

意外とこういうことが知られていないようです。いままでのニュースなどでは、似たような事件は発生したとても、IPアドレスという言葉がでてくることはなかったと記憶しているのですが、今回は、どこの報道でも、この言葉でてきて、結構詳しく説明していたのは良かったと思います。この受験生も意外とこういうことは知らなかったのかもしれません。

しかし、それにしても、実際の手口は一体どんなものだったのか、まだまだ、疑問が残ります。携帯で発信するにしても、一体どのようにして、問題文を入力したのでしょうか?しかし、意外と簡単なことかもしれません。机の下に隠してブラインドタッチで入力したのかもしれません。ただしし、わずかの隙間から、少しは内容を確認したかもしれません。いずれにせよ、実際の現場での手口がどのようなものだったのか、知りたいところです。

それに、わざわざ、多くの人の目につく、Yahoo知恵袋に投降するという手口を使ったのかも不明です。普通だったら、もっと隠蔽すると思います。

しかし、いろいろ、考えていくと、思い当たるフシもあります。おそらく、この浪人生に関しては、実は、京大などの受験に当落線上にあるというわけではなく、ほとんど合格する見込みがない人なのかもしれません。

だから、答案用紙を半分も埋められないのかもしれません。そのため、時間つぶしにやったというのが、真相かもしれません。試験の時間は、長くても90分というのが多いです。そうすると、まともに、問題を解いているとあっと言う間に時間が過ぎます。しかし、もともと、答案を半分も埋めることができない人にとっては、暇つぶしをするなどのこともできず、苦痛なものです。

私も、覚えていますが、最初に受けた模試に関しては、全然勉強していなかったので、勉強をしていなかったところからの出題も多く、書けないところが多く、退屈で退屈で仕方ありませんでした。おそらく、この浪人生も模試の時にでも、退屈を紛らすつもりで、Yahoo知恵袋に投稿してみたら、どこの誰とも知らない人から、返事がかえってきたので、本番のときにも暇つぶしとしてやってしまったというのが真相ではないかと思います。

もし、当落線上にいたら、はっきりいって、携帯電話で答えを見ているよりも、できるとこを確実に得点するということで、できないところは後回しにして、解答するのと確認するのに時間がかかって、とても、そんなことをしている余裕はないと思います。大学を受験して、そうして、特に合格した方なら、応用力を問われるような問題でも、わずか90分の間では、全くの白紙から考えていたのでは、時間がなく、過去にやった問題の中で似た様なものを必至で思い出して、解答するのが普通だと思います。似たようなものを一切見た覚えのないような問題は後回しというのが普通です。

カンニングに関しては、上の動画にもあるように、道徳的には悪いことですが、犯罪とまでできるかどうかは疑問です。皆さんのうち、あの「坂の上の雲」を読まれたり、あるいはNHKのテレビで「坂の上の雲」で、あの正岡子規がカンニングをしていたということを知っている人も多いのでないかとか思います。

正岡子規は、東大予備門入試の時に、法官という英語がわからずに、秋山真之に試験中にその意味をたずねたところ、秋山が「ほうかん」と答えたので、幇間だと思い込み、答案用紙に書き込んだそうです。夏目漱石も数学の問題をカンニングしたそうです。これらの話が、後からでも、多くの人に伝わったというのですから、かの時代はおおらかといえば、おおらかです。正岡子規に関しては、結局間違った解答をしても、合格したわけです。夏目漱石のカンニングもどの程度のものだったかは、わかりませんが、似たようなものだと思います。

だから、この浪人生に対しても、罪は問わないほうが良いと思います。ただし、道徳的には良いことではないので、厳しくお灸をすえることと、不正を働いた大学に関しては、試験の成績は別にして<不合格にすること、そうして、1~2年くらは同じ大学は受験できないようにするなどの措置で十分だと思います。それ以上の措置は必要ないですし、犯罪としてしまうことには反対です。

それから、カンニングというと思い出すのが、ある保険会社の課長さんです。その方、いつも夜、おそくまで仕事を精一杯していたそうで、昇進試験の勉強がほとんどできなかったそうです。ある日、郵便受けに大きめの封筒が入っていたので、何だろうと思い、開封してみると、昇進試験用のテキストが数冊入っていて、そのテキストの中身を見てみると、ところどころ、マーカーでマークを施してあっので、そこの部分だけ、ほとんど一夜漬けで勉強して試験を受けたら、まさにその部分が出題され、無事合格したそうです。本人は、未だに、誰がそのようなことをしたのかわからないそうです。

私としては、大学とか、会社の昇進試験もそうですが、いわゆる情報を暗記するだけの試験ではどうにもならないと思います。今は、政治改革も必要ですが、教育改革も必要ではないかと思っています。

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2011年3月1日火曜日

バカ女が「夫婦別姓」支持する理由「通帳の名義変更メンドクサイから」 ―【私の論評】夫婦別姓の行き着く先は地獄か?

バカ女が「夫婦別姓」支持する理由「通帳の名義変更メンドクサイから」

アメリカではもう随分前にライフスタイルとしての夫婦別姓が破綻している
非モテの皆様、夫婦別姓についてはどうお考えでしょうか。 非モテタイムズに以下のような記事があって、面白かったので、下にそのまま引用します。
結婚なんて夢のまた夢だよ、とお嘆きの方たちも「もしあの子と結婚したら俺の苗字になるのか」「私の名前が真澄だから、桑田さんとは結婚したくないわ」等、妄想にふけることは多々あるのではないでしょうか。 
先日東京地裁で行われた夫婦別姓に関する裁判の結果が、ネット上で話題になっています。 
時事ドットコム(参考リンク参照)によると裁判の概要は以下のとおり。 
■訴訟内容
事実婚を続けるカップルが「2004年以降、3度に渡って別姓のまま婚姻届を提出したが受理されなかった。夫婦別姓を認めない規定は憲法違反だ」として婚姻届の受理を求めました。要するに「苗字を変えないと結婚できないなんておかしい、違憲だ。苗字変えないまま結婚させろ」ということですね。 
■判決
東京地裁はこの訴えについて、却下する判決を言い渡しました。要するに「夫婦別姓は認めねえよ」と突っぱねたわけです。 
■ネットの反応
この判決に対し、2ちゃんねるでは、
「すまん、正直地裁をバカにしてたw。まっとうな判決も下せるんだねぇ…」
「姓を変えたくなけりゃ婚姻届ださなきゃいいじゃん。自分達が嫌だから制度が変われってどんだけのエゴだよ」
「仕事では旧姓使ってるけどそれで不便はないな。別姓推進の人は何の利権がほしいんだろ」
など、概ね判決に肯定的な意見が多くなっています。
たしかに、法律上は、同姓結婚をして、日常では、そのままの名前で生活もできます。 
■結局のところ、夫婦別姓制度は必要なのか 長年議論されていますが、世論調査では反対派のほうが多い状況です。法律の改正には至っていません。しかし核家族化が進み「家系」という概念が薄れる中、苗字にこだわる若者は減ってきているように思います。よって「別姓だ、いや同姓だ」という議論自体、時代にそぐわない、古いものになりつつあるのではないでしょうか。
■非モテ男子は現在の婚姻制度を活用すべし!?
冒頭で紹介した事例とは違いますが、難しい話を抜きに、苗字を変更するにあたって「通帳の名義変更とか面倒くさい」という理由から夫婦別姓に賛成する女性も。ただ、ご存知の方も多いと思いますが、現制度では、必ずしも、妻が夫の苗字に変更しなくてもいいのです。夫が妻の苗字になってもいいのです。
「僕が苗字変えるから」という口説き文句、意外と使えるかもしれませんよ?(ネタりかより)
(参考リンク)
時事ドットコム:婚姻届受理の訴え却下=夫婦別姓訴訟で一部判決-東京地裁

結婚・恋愛ニュースぷらす「夫婦別姓を認めないのは違憲」婚姻届受理の訴えを却下

【私の論評】夫婦別姓の行き着く先は地獄か?
この判決、今の法律では、敗訴するのが当然です。しかし、法律が改正されたら、そうです、夫婦別姓法案が成立したら、こうはいかないかもしれません。夫婦別姓法案をはじめとする、いわゆる日本国解体法案を国会で成立させることは、実は、民主党の隠党是といっても良いものです。

夫婦別姓に関しては、このブログでも、再三わたって掲載してきました。ご存じの方は、良いですが、ご存じないかたは『夫婦別姓』とキーワードを入れて、検索してみてください。よく検索すれば、恐ろしいことが一杯でてきます。

上の記事を見ていても、よくわかりますが、おおかたの人は反対ではあるようですが、その反対の理由もそんなに深いことのようではないようです。でも、夫婦別姓の災厄はそんな単純なものではありません。

ここでは、災厄の細かなことまでは述べませんが、簡単にこのブログに掲載したことを掲載しておきます。

夫婦別姓に関しては、アメリカで法制化ではなく、ライフスタイルとして導入されましたが、離婚率50%以上などというとんでもない結果を招き大失敗したことが明らかになっています。しかし、このようなこと、マスコミも報道せず、政府も公表しません。これには、隠れた意図があると断定せざるをえません。

すなわち、戦後60年にわたり、アメリカの日本弱体化政策による家の破壊により、日本の家庭はほとんど核家族化されましたが、今度はそれに続き、家族の破壊です。これによって、日本の国民国家を破壊することです。

「ゆとりの教育」は、日本で導入時には、アメリカでは随分前から導入されていて、大失敗したことが明々白々になっていて、世論は「若いうちに詰め込めるだけ詰め込んでおけ」というように変わっている時でした。無論アメリカでは、ゆとり教育はすぐにやめました。日本は、ご存知のように導入して思ったとおりの大失敗です。夫婦別姓も現在導入すれば、大失敗どころか、大きな災厄をもたらすことははっきりしています。

あの大阪の幼児死体遺棄“鬼母”下村早苗については、何がなんでも、絶対に許すことが出来ないと多くの方が思われると思います。どんな事情があっても、置き去りにするとは、もう地獄に堕ちるしかないと思います。

しかし、この問題の社会的背景は考えてみる必要があります。日本国内でも最近では他にも幼児虐待が頻繁におこっていますが、このようなことが最近とくにおこるのは、戦後の誤った民主主義教育による個人主義的な風潮がこうしたことを助長していることは否めないと思います。戦後どんどん、進んだ成れの果てが、この事件ということではないかと思います。

日本国解体を推進すれば、さらに誤った個人主義というより、本質的には、利己主義が助長され、こうしたことをさらに推進することになります。こうしたことによる、損害・実害はとても、数字に表すこともできないことも含めて、甚大なものになることでしょう。戦後の誤った民主主義教育や、個人主義的な風潮のなかには、日教組をはじめとする左翼思想が多大影響を与えています。

特に、民主党が推進する選択的夫婦別姓に関しては、このようなことに拍車をかける可能性が濃厚です。アメリカでは、さきほども述べたように、いわゆるリベラリストの中でもフェミニストという連中が、積極的にライフスタイルとしての実質的な夫婦別姓を主導してきました。その挙句の果てに、アメリカでの、離婚率は現在50%以上です、今日結婚したカップルの実に半数以上が確実に離婚します。そうして、子供を虐待したり、ネグレクトしたりすることもかなり増えた時期があります。

現在では、アメリカなどでいわゆる働く母親にアンケートをとると、80%以上が、「仕事より家庭が大事」と答えるまでになっています。アメリカが体験したこのような災厄を日本で、わざわざ再現する必要はないと思います。


私のブログでは、夫婦別姓をはじめ、日本国解体法案の危険性に関しては、再三掲載してきました。その中でも夫婦別姓に関するもののURLは下の【関連記事】に掲載しておきます。ご覧になっていない方は、是非ご覧になってください。また、上の動画は夫婦別姓論に関する4つの典型的嘘がわかりやすく解説されていると思います。これも、あわせて御覧ください。

関連記事の中には、多少内容がグロなものもありますが、夫婦別姓など強力に推し進めていって、しばらくすれば、このような事態になることは十分に予見できます。皆さんも、これに関する認識を深めていただきたいと思います。

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自分の時間が…幼児死体遺棄“鬼母”の父は有名監督―日本国解体法案を推進する民主党は、根源まで遡れば、下村早苗のメンタリティーと結局は何も変わらない!!

選択的夫婦別姓を明記 第3次男女共同参画基本計画策定に向け答申―日本解体始動!!ゆとり教育の二番煎じになるか?


2011年2月28日月曜日

商品価格上昇の原因は実需=OECD―【私の論評】やっぱり、昨日書いたように、サンケイ新聞の記事は、『バカも休み休みいえ!!そんなんで、日本は救われない!!』だった!!

商品価格上昇の原因は実需=OECD


中国は以前からインフレ傾向だが、他の国もこうなるのか?

さて、本日は、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事が、昨日の私のブログで展開した、論を査証するものと判断できたので、その要約を以下に掲載します。(元記事URL:http://goo.gl/8rUnd)
【ワシントン】経済協力開発機構(OECD)は4月の主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に提出する報告で、小麦、砂糖、綿花、金属、石油、その他の商品の価格上昇は一部で指摘されているような投機筋によるものではなく、世界の需要が供給を上回るペースで伸びていることが主因だとの見解を示すことが、報告書の草案で明らかになった。 
この報告を受けて世界的に商品生産を増やそうとする動きが強まる可能性がある。また、一部の政治家から世界的なインフレをあおっているとの不満が出ている米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和策への批判が和らぐことも考えられる。 
OECDのピエール・カルロ・パドアン事務次長兼主任エコノミストはウォール・ストリート・ジャーナルとの会見で、「価格上昇の背後にある金融的要因と構造的要因を区別することは非常に難しい」と述べた。 
小麦価格は、昨年夏のロシアでの干ばつと火災、これに伴う輸出禁止によって押し上げられた。その他の農産物も米国や欧州、オーストラリア、アルゼンチンでの生産の落ち込みを背景に値上がりした。 
OECD報告草案は、農業投資は過去数年ほとんど行われておらず、生産性も停滞していると指摘。その一方で、世界で人口の最も多い中国とインドの食料需要が経済の急成長に伴い増大していると分析している。パドアン次長は、石油についても同様のことが言えるとしている。 
石油価格は、北アフリカと中東での反政府運動の高まりで1バレル=100ドル(約8200円)を超える前から、世界経済の強まりを受けてここ数カ月間上昇している。先週末25日の北海ブレント原油先物は1週間前に比べて9.4%高の112.14ドル、米国産標準油種WTI先物は9.1%高の97.88ドルで終わった。 
バーナンキFRB議長も、米国の金融政策が大量の資金を中国などの新興国と商品市場に流入させているとの批判に対してOECDと同様の見解を示しており、原因は新興国の急成長とこれら諸国の不十分な政策対応にあるとし、中国が人民元の切り上げに消極的なことを例に挙げた。 
昨年11月にソウルで開かれたG20サミットでは、ちょうど1週間前にFRBが6000億ドルの国債購入計画を発表したことから、オバマ米大統領がFRBの政策はインフレを助長しているとの批判に直面することとなり、大統領の中国に対する人民元切り上げの一段の要求は影が薄くなってしまった。
【私の論評】やっぱり、昨日書いたように、サンケイ新聞の記事は、『バカも休み休みいえ!!そんなんで、日本は救われない!!』だった!!
さて、昨日は産経新聞の『強欲が「世界」を崩壊 デフレ日本はどうなる 消費税10%以上相当の富を喪失』という記事の内容があまりに酷い内容だったので、そのすべの内容にことごとく反論を掲載しました。

簡単にいうと、現在の商品価格の高騰は、投機筋のよるものであり、その結果、日本国内ではインフレとなり、とんでもないことになる。そうして、これを防ぐためには、輸出価格をあげなければ、消費税10%以上相当の富を喪失するというものでした。

これについては、どう解釈してもあまりに内容がおかしいし、酷いので、どうしょうかと考えましたが、結局私が出来る範囲内で、反証を掲載しました。その反証をご覧になりたい方は、以下のURLをご覧になってください。

http://goo.gl/gcVDp

この記事を書いた、記者は、この記事の冒頭で、「ニューヨークの金融街を舞台にしたオリバー・ストーン監督の映画『ウォール・ストリート~カネは決して眠らない』で主人公、ゴードン・ゲッコーはインサイダー取引罪による服役8年を終え、娑婆(しゃば)に復帰する。市場での金融商品の氾濫(はんらん)ぶりにあきれ、「強欲が合法化されたのだ」と喝破した。が、現実のドラマは次へと進む。金融バブル崩壊から2年余りの今、「強欲」が世界を壊し始めたのだ。デフレ日本はどうなるだろうか」などと書いていました。まさに、現実とフィクションが交錯しているという感じでした。困ったものです。


しかしながら、上記のウォール・ストリートの「商品価格上昇の原因は実需」が、事実であれば、この記事の内容は、前提から完全に崩れるわけです。そうして、おそらく、WSJの記事のほうが正しいと思います。

サンケイの記事は、インフレになることばかりではなく、さらに、輸出価格をひきあいにだし、輸出価格をあげなければ、とんでもないことになるという、理解不能の論まで展開しています。

どうやら、「日曜経済教室」と題するものをサイトに転載したもののようですが、一体どなたが書かれたんでしょうか。まさに、「トンデモ記事」だと思います。

少々、荒っぽいとは思いましたが、昨日すぐに掲載して良かったです。昨日の私のブログの記事にコメントされた方がいましたが、その方のコメントは、以下のようなものです。

「書かれている内容同感です。日本を破壊したい人が多いのか困ったものですね」

本当に、日本ではなぜか、経済記事というと、日本が破滅するとか、破壊されるなどの論調が多すぎます。このブログを読まれている方は、このような記事に惑わされることなく、真実を見つめていただきたいと思います。

最近、会社の後輩に、「日本の新聞を読んでいると、日本の経済がわからなくなる。ウォール・ストリート・ジャーナルを読んだほうがかえって判る」ということを言いました。最近では、まさにそんな感じです。サンケイなどまだ良いほうです。他紙では、もっと酷いものも、散見されます。本当に困ったものです。

さて、それにしても、理由が何であれ、商品価格が高騰することは、悪影響があることは確かです。しかし、上の記事にもあるように、投機筋など、おそらく、関係しておらず、世界の中で、余剰なものを足りないところに回したり、あるいは、農産国であれば、増産すれば、なんとかなります。

長期的にはどうなるかという話もありますが、現在でも、アフリカがアジアなみに農産物を生産できる体制になれば、世界の食料不足はすぐにでも解消すると、ドラッカー氏も著書で述べておられました。やりようは、いくらでもあるわけです。こんな情報も提供しないで、煽るだけでは、無責任ですね。でも、煽り記事を書けば、話題となり、有名になり、それによって人気を博してお金儲けができるということなのでしょうか?困ったものです。

私が、マスコミの嘘に目覚めたのは、大学時代の恩師の言葉によるものです。これに関しては、以下のURLをご覧になってください。

http://goo.gl/oLFN

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強欲が「世界」を崩壊 デフレ日本はどうなる 消費税10%以上相当の富を喪失(サンケイMSニュース)―【私の論評】バカも休み休みいえ!!そんなんで、日本は救われない!!

2011年2月27日日曜日

強欲が「世界」を崩壊 デフレ日本はどうなる 消費税10%以上相当の富を喪失(サンケイMSニュース)―【私の論評】バカも休み休みいえ!!そんなんで、日本は救われない!!

強欲が「世界」を崩壊 デフレ日本はどうなる 消費税10%以上相当の富を喪失(サンケイMSニュース)



ニューヨークの金融街を舞台にしたオリバー・ストーン監督の映画『ウォール・ストリート~カネは決して眠らない』で主人公、ゴードン・ゲッコーはインサイダー取引罪による服役8年を終え、娑婆(しゃば)に復帰する。市場での金融商品の氾濫(はんらん)ぶりにあきれ、「強欲が合法化されたのだ」と喝破した。が、現実のドラマは次へと進む。金融バブル崩壊から2年余りの今、「強欲」が世界を壊し始めたのだ。デフレ日本はどうなるだろうか。

■迫るインフレの津波

昨年から高騰を続けている原油、穀物など国際商品の高騰は実際のモノの需要・供給関係とはほとんど関係がない。カネがなせるわざである。本欄2月13日付で述べたように、金融機関救済のために米連邦準備制度理事会(FRB)が垂れ流すドルは金融機関の投機資金と化して穀物や原油市場になだれ込み、相場をつりあげる。食料高騰の波を世界で真っ先に受けた中東・北アフリカで民衆が蜂起したが、独裁者に封じ込められていたイスラム諸勢力がパンドラの箱から飛び出した。インフレの大津波が押し寄せる共産党独裁の中国も内部で動揺が広がっている。

■攻勢強める投機勢力

商品相場を支配するのはウォール街やロンドン・シティ、スイス・チューリヒなど国際金融センターに巣くう大手金融グループである。英国の金融グループ、バークレイ・キャピタルによれば、これら投資ファンドによる商品投資残高は2009年から急増しており、11年は前年比で900億ドル増え、4200億ドルに達する見通しだ。

商品市場の規模は商品指数先物で2千億ドル程度、原油が千数百億ドル程度で、穀物、金属など商品すべてを合計しても、株式や債券市場規模の1%にも満たないのだから、投資ファンドの手でいとも簡単に相場が跳ね上がり、荒稼ぎできる。
ゴールドマン・サックス、J・P・モルガン・チェース、シティバンク、クレディ・スイスなどは、先物、スワップなど商品相場の変動を一種の保険商品にした金融派生商品(デリバティブ)取引を手がける。米金融監督機関(OCC)の報告では、穀物相場が再び急騰し始めた10年第3四半期の商品関係のデリバティブの収益は連結ベースで13億1200万ドル(約1100億円)と前期の5億2800万ドル(約440億円)の2・5倍に上った。デリバティブの大半は不透明で、金融資本や投資ファンドの仲間同士の相対で取引される。米商品先物取引委員会(CFTC)など各国監視当局は規制強化を試みるが、金融資本の反対を受けて頓挫している。先のパリでの先進国・新興国20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議でも監視強化の結論は出なかった。投機勢力はますます攻勢を強めるだろう。
日本でもすでにガソリンや小麦などが値上がりし始めている。そこで物価が下がり続けるデフレが一転してインフレになるとの警戒論が政府や日銀内部にあるが、事態はそれほど単純ではない。日本全体が貧しくなり、経済のパイが小さくなるのだ。
グラフは日米独3カ国の輸入と輸出の単価の推移である。08年前半にも余剰マネーが商品価格を高騰させ、どの国も輸入コストが急上昇した。値上がり分の富が輸出国に流出するのだが、ならばコスト上昇分を輸出価格に上乗せすれば取り返せる。ドイツはしっかりと輸出単価を引き上げ、奪われた所得を取り返している。米国も輸入コスト上昇後の1年以内には輸出と輸入の単価変動幅をバランスさせている。
■日本は輸出価格上げよ
 日本はその点、とられっぱなしである。輸入コストが米独よりはるかに大きく増えたにもかかわらず、輸出価格はわずかに引き上がったあと横ばいで、最近の原材料輸入価格上昇に際しても、輸出品値上げに踏み切っていない。輸出、輸入の総額と単価をもとに計算すると、08年、日本は二十数兆円、消費税に換算して約10%相当の富を失ったことになる。今回は、このまま価格高騰が続けば08年をはるかにしのぐ所得が失われよう。
 具体的に言えば、家電や自動車業界などは原材料コストが上がっても製品輸出価格を抑える。コスト上昇分は賃金や雇用のカット、下請けや中小・零細企業への発注単価の切り下げで対応する。この結果、家計の所得はさらに減り、消費が縮む。見かけ上、物価が上がり不況が深刻化する「スタグフレーション」に陥る。新卒者の就職がますます難しくなるだろう。
 経済に疎い菅内閣は家計を追い込む消費税増税で自民党を抱き込むしか頭にない。野党側も景気対策よりも政局優先だ。商品高騰は対岸の火事ではない。国会は緊急事態との危機感に目覚めよ。
【私の論評】バカも休み休みいえ!!そんなんで、日本は救われない!!
この新聞記事の記者、もっともらしいことを書いていますが、ほんとうに勉強不足ですね。この種の出鱈目嘘八百記事、もういい加減にやめてもらいたいです。上の記事の冒頭には、映画の記載もされていますが、この記事を書いた記者は、映画のような仮想現実に浸ってこの記事を書いていることは明らかです。映画は、映画であって現実ではありません。

では、上の記事の内容の間違いや、不勉強をことごとく看破していきましょう。

まず食料品の値上げで、小麦がどうのこうのと語っていますが、小麦、米などの日本国内における価格は世界と比較するとどういう事になっているのかこの記者は理解しているのでしょうか?正確な数字では、覚えていないのは、世界水準から比較すると、馬鹿高いことは皆さんご存じたと思います。

こうした消費者価格によって、日本では、日本の農家を守ってきたといういきさつがあります。これが、日本以外の国が、補助金を使って守ってきたのとは随分違います。日本以外の他の国では、穀物相場があがれば、もろに影響をうけますが、日本はどうでしょうか?穀物相場が変わったとしても、さほど影響を受けないでしょうね。もともと、高いんですから。私自身は、反対ですが、TPPに加入したとしても、たとえ穀物相場がかなりあがったとしたとしても、日本に入ってくる小麦などの従来の水準からすれば、国内価格は随分安いということになります。それに、日本は、いわゆるカロリーベースで考えた自給率(世界でも稀な統計の取り方で、日本以外で採用しているのは韓国くらい)は低いですが、その他の農産物の自給率はかなり高いです。皆さん、日々食べている、人参や、玉葱はどこの産物ですか?ほとんど国内産ですね。

次に、原油はどうでしょうか、確かに投機筋が動けば一時的に、値上がりはするかもしれませんが、それも、一時的なことであり、そんなに長引くということは、考えにくいです。たとえは、2007年当時には、バイオエタノールによって、穀物相場があがるとして、大騒ぎなったことがありますが、あれは、どうなりましたか。私は、あの当時このブログにその話題を掲載して、これもあまり続かないだろうということを掲載しましたが、そのとおりになりました。いまでは、そのことすら忘れている人も多いのではないかと思います。それだけ、投機筋だけが頑張ったとしても、人為的高価格を維持することは難しいということです。

その後も、小麦の価格の上昇や、原油価格の上昇がありましたが、それもすぐに終息しています。大騒ぎするには値いしないと思います。

それにゴールドマン・サックス、J・P・モルガン・チェース、シティバンク、クレディ・スイスなどは、先物、スワップなど商品相場の変動を一種の保険商品にした金融派生商品(デリバティブ)取引を手がけるなどとして脅威をあおっていますが、投資家しかも機関投資家ってそんなにバカなんですかね。つい最近、サブ・プライムローンで、失敗したばかりです。これらの金融バカどもが、いくらあおっても、そんなに簡単にダマされる投資家も、投機家も存在しないのではないかと思います。かれらからすれば、「ああまたかい」くらいのモノだと思います。まあ、少数の愚かな金融バカ、賭博師がひっかかって、若干あがることはあっても、これから恒常的にあがり続けることなどほとんど考えられません。

最近では、あのサブプライム・ローンよりも、もっと低劣なCO2排出権取引も低調で、やはり、まともな投資家、投機家は相手にしていないということがわかります。

それに、国単位でも、あのギリシャの財政問題は、何も金融危機以降に始まったわけではなく、ギリシャ政府は長年にわたって統計をごまかして財政赤字の実際の大きさをEUの本部に隠していました。しかもその隠蔽工作にアメリカの金融機関が加担していました。

たとえば、投資銀行であるゴールドマン・サックスやJPモルガンは、金融デリバティブを使って、ギリシャの国家歳入を一時的に増やすという巧妙な技を提供してきました。これは、ギリシャ政府に対する事実上のローンなのですが、デリバティブの一種である為替スワップや金利スワップを使うと、その取引を「為替上の取引」や「売り上げ」と扱うことができ、財政のバランスシートの「債務面」に記載する必要はなかったのです。そのため、外部の人間にはギリシャ政府の財政赤字の実態が見えにくくなっていました。

しかし、その後、あの愚かなギリシャ政府ですら、アメリカの金融バカの手口にはのらなくなりました。ギリシャの深刻な財政危機が明るみに出る以前の2009年11月に、ゴールドマン・サックスからの一団がギリシャ政府を訪ね、歳出項目のうち医療関連費を将来に先送りするためのデリバティブ商品を販売しようとしました。しかし、この時ばかりはギリシャ政府も「うまい話」に乗りませんでした。この記者は、世界の投資家や、投機家が愚かなギリシャ政府よりもさらに、馬鹿だとでもいうのでしょうか?

このように、まえからそうだったのですが、最近は特に金融バカはあの手この手で、自分が儲けるためだけに画策するということは、周知の事実になりました。そんな、金融バカのいうことに、まともな投資家や、投機家がのるはずがありませんね。

それから、日本でもすでにガソリンや小麦などが値上がりし始めている。そこで物価が下がり続けるデフレが一転してインフレになるとの警戒論が政府や日銀内部にあるが、事態はそれほど単純ではない。日本全体が貧しくなり、経済のパイが小さくなるのだ。なんて書いてますが、これもわかりませんね。

無論、こんなデフレを放置して、インフレになるなどとのたまう、日銀の担当者に対して、ポール・クルーグマン氏のように゛「銃殺刑に処せ」というのなら、わかりますが、その後のくだりは、もう、何を言いたいのかさっぱりわかりません。

食料品や、原油が仮に、値上がりすれば、いろいろ波及して、インフレ傾向になります。いままで、値下げ一方で、我慢してきた業界も、これが続けば、値上げに踏み切りやすくなります。だから、デフレの現在では、問題どころか、転機になるかもしれません。

さらに最後の最後の、日本、アメリカと、ドイツの輸出価格の単純比較です。このブログでは、何回も掲載してきたように、実は、日本では、輸出がGDPに占める割合は、16%程度に過ぎません。アメリカは、もっと低いです。これが、ドイツでは、40%超え、50%近いです。ドイツが輸出価格をあげれば、相当影響があるでしょうが、日本やアメリカはそんなことはありません。

というより、ドイツは、輸出比率があまりにも高いので、やむにやまれず、上げているというのが実体です。そんなことをすれば、国際競争力が落ちることはわかりきっているのですが、それでは、もたないということで上げざるを得ないというのが実体でしょう。

第一、輸出産業のほとんどは、民間企業がになっているわけで、輸出価格をあげたければ、ドイツのように黙っていてもあげるでしょう。余計なお世話です。それに、日本は、円高傾向です。円高だとどうなりますか?海外から輸入する原材料が安くなるということではありませんか?

最後に書いてある「経済に疎い菅内閣は家計を追い込む消費税増税で自民党を抱き込むしか頭にない。野党側も景気対策よりも政局優先だ」は、正しいです。「商品高騰は対岸の火事ではない。国会は緊急事態との危機感に目覚めよ」は正しくはありません。私は、以前ギリシャのデフォルトは、日本にとって対岸の火事だとこのブログに掲載しました。それと同じような意味において、商品高騰は、日本にとって対岸の火事というより、直近では、多少影響があるものの、多少の範囲であり、全く本質的な問題ではありません。

今、日本が駄目なのははっきりしています。輸出価格がどうのこうのなどは、副次的な問題でしかありません。経済の癌ともいわれるデフレを克服することが最優先です。内需拡大、消費拡大です!!

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2011年2月26日土曜日

高速バス横転 逮捕の大学生は就職活動の帰りか―【私の論評】もう雇用環境は本格的に変わってしまったのかも?

高速バス横転 逮捕の大学生は就職活動の帰りか



広島県の山陽自動車道で、大阪発鹿児島行きの高速バスが横転し、12人がけがをしました。26日午前0時前、乗客の大学生が運転席に来て「降りたい」と言い出し、運転手が「降ろせない」と説明するとドアを蹴り出しました。その後、大学生が突然、ハンドルをつかんで左に切ったため、バスは路肩に乗り上げて横転しました。大学生は殺人未遂の疑いで逮捕されました。

逮捕された鹿児島大学3年の楫田優希容疑者(22)は25日午後11時55分ごろ、東広島市の山陽自動車道を走る高速バスの車内で、運転手からハンドルを奪って左に切り、バスを横転させた疑いです。警察などによると、楫田容疑者は後ろから2番目の席に座っていて、走行中、たびたび運転手の席に来て「降りたい」と要求していましたが、運転手が「降ろせない」と説明すると入り口のドアを蹴るなどしたということです。楫田容疑者は、警察の調べに対して「バスを横転させて自殺したかった」などと話しています。楫田容疑者はスーツ姿で会社の説明資料を持っていたことなどから、就職活動の帰りだった可能性があります。警察では、引き続き詳しい動機を調べています。

【私の論評】もう雇用環境は本格的に変わってしまったのかも?
この学生、鹿児島大学の学生だということで、調べてみましたが、この大学は、国立大学法人でした。偏差値なども調べてみましたが、一応国立大学ということで、地方大学の中では決して低いほうというわけではないようです。

このレベルの大学であれば、従来なら、本人が犯罪を犯したとか、よほど神経的におかしいとかがなければ、超一流とはいわないまでも、中堅どころには問題なく就職できた思います。

あらためて、最近の就職戦線の困難さについて、思い知らされたような気がします。しかし、それは、それとして、この学生いくら、就職活動がうまくいかないからといって、自殺しようとするだとか、それだけでなく、その目的を達成するために、周りの人を平気で犠牲にしようとする態度は、とてもいただけませんね。とばっちりを受けた他のバスに乗っていたお客さん、本当に運が悪くてお気の毒です。

はっきり言わせていただければ、この学生を採用しなかった企業の判断が正しかったことを改めて、証明したようなものです。おそらく、かなり、利己的な性格の持ち主なのだと思います。それに、困難な状況に耐えられないで精神的に弱いことをさらけ出したと思います。

このような人は、学力とかそう言う前に、まずは、まともな社会人になることに努めるべきだったと思います。現在企業に入れば、どこでも、戦場のようなものです。どの企業でも、先行き不安の状況で一生懸命にがんばっている最中です。会社の事業も、前例のない時代に突入し、昔のことをただ継続しているような企業はつぶれてしまいます。会社に入れば、こうした常時不安定なことの連続です。いつも、新たなことに挑戦しなければならなくなります。そんな中に、こんな人が放りこまれたら、とんでもないことになっていたと思います。

このブロクでは、現在は、デフレの最中で、デフレを克服しなければ、何をやっても雇用は回復しないということを再三のべてきました。これは、マクロ経済的にみれば当たり前の事と思います。しかし、これはこれとして、一歩ひいて、ミクロ的な見方をしてみると、企業側としても、最近では、何の仕事もできないし、コミュニケーションもうまくとれない、社会性のない新入社員を定期的に採用する事自体に嫌気がさしているという部分もあるのではないかと思います。

春は進入学や入社シーズンであり、萌え出づる春にふさわしい新鮮なイメージを持つ日本の風物詩です。これにあわせて学校を卒業して新社会人となる就職者が会社での第一歩を入社式で迎えられます。ことしも、まもなくそのシーズンがはじまります。

このことを誰もが当たり前のことと信じて疑わないようですが、実はグローバルな視点からみれば、大変不思議ことなのです。なぜなら入社式というのは日本以外にはない風習であり、習慣だからです。日本の企業で、普通に挙行される入社式では社長の訓示やら辞令を受け、代表者が企業への貢献を誓いの言葉として唱和するなどして社歌斉唱し、社是の唱和などで晴れの儀式として演出されます。これは、日本の社会では、重要な通過儀礼をなしています。

しかし、これをもう少し客観的に見つめてみると、企業の採用が一斉に新卒者に対して行われ、一斉入社となることから始めて意味を持つことです。最近では通年採用が増えてきているようですが、必要なときに人材を採用し、そうでないときは採用を控えるという企業活動の経済合理性に忠実に行動するならばそうならざるを得ないのである。この通年採用では入社式という儀式を構成することは不可能になることは明らかです。実は、日本以外の諸外国では、このような儀式はありません。

すでに、多くの企業が、、早期退職優遇制度、管理職年俸制度、管理職定年制度を導入してから久しいです。いずれ、一般社員も年俸制度になり、そして最終的には通年採用方式が導入されるようになるでしょう。

実は、近年の新卒の就職難に関しては、背後にこのような変化があるのだと思います。現在デフレが克服されず、放置され、そのため新規雇用がなかなか生まれない状況にあります。しかし、実はこうしたことが、先の変化を加速させているのだと思います。

こうした変化の行き着く先は、日本的雇用慣行の終焉です。とどのつまり、今でいうところの、正社員は絶滅することになるでしょう。最終的には、企業にはプロしか残らないことになります。そのなかでも、いわゆるドラッカーがいうところの、知識労働者が主流を占めることになるでしょう。しかし、こうしたプロフエッショナルの知識労働者を相手とする経営の難しさは、未だ多くの経営者が認識していないことでしょう。現状では、せいぜい中高年の労務費を圧縮する手段ぐらいに考えているから、その報いを正確に予測しているものは少ないと思われます。こうした経営のいきつく先は、当然、労働市場の流動化ということになります。

特に、ブロの知識労働者に関しては、もともと会社にロイヤリティーをもつものではありません。実は、彼らは、自らの仕事の専門分野にロイャリティーを持つのです。それは、医師が病院に務めているというのではなく、医師という仕事そのものに誇りと信念を持っているのと同じことです。

労働市場が流動化するということは、実は経営者にとって、特に大企業経営者にとってかなりデメリットが大きいということがいえます。社会が受ける傷も深い、競争が激しくなり、優勝劣敗が明らかになるし、失業率が増え、外国人労働者も増え、犯罪が増え、ぎすぎすした面といかがわしい面が多くなるかもしれません。しかし、社会はもっと開放的になるでしょう。実際、1980年代にアメリカで深刻な不況とレイオフの嵐が吹き荒れたときに、多くの人が失業して自信を失っていたときに、景気が回復し、多くのレイオフされた人たちのうちとくにプロの知識労働者の能力が認められ、多くの人がまた、就職することができました。そのときに、彼らは「自分はできるんだ」と逆に大きな自信をつけたといわれます。このころから、アメリカでも、はじめて、知識労働者の雇用の本格的流動化がはじまったものと思われます。

実は、最近の就職難の背後には、こうした動きがあるのだと思います。しかし、日本には、日本の雇用慣行が根づいています。人々の意識もそれを美徳としているようなところがあります。だから、日本の場合は、ストレートに上記のような筋書き通りには進まないかもしれません。

私は、おそらく、新卒の二本立てのような人事政策が増えてくるのではないかと思います。

以前、このブロクでは野村ホールディングスのG型社員というのを掲載したことがあります。これは、今年から入社する新たなタイプの社員です。この社員の初任給は54.2万円です。

この高額給与にありつけるのは「グローバル型社員(通称、G型社員)」と呼ばれる約40人に限られています。G型社員はインベストバンク、グローバルマーケット、ITオペレーションなど6コースのいずれかに配属されて、世界を相手にビジネスを行います。

G型社員には、配属された部門で必要とされる専門性と海外とのやりとりを過不足なくできる語学力が求められていて、TOEICで800点以上を期待されています。

つまり、入社=即戦力じゃないとダメ。高い給与をもらう以上、当然ですが、彼らには最初から厳しいハードルが課せられているのです。仕事ができなければ、もちろん給与はダウンします。残業手当や家賃補助などはなく、勤務地は異動が発令されれば国内外どこでも行かなければなりません。犠牲にするものも少なくないのです。

おそらく、野村では、このような社員がいなければ、これからの激しいグローバル競争に勝利することはできないと踏んでいるのだと思います。なにせ、野村も日本では最大の証券会社ですが、世界の中の投資銀行という業種の中では、最低レベルですから・・・・・。

しかし、一方では、通常の新入社員も入れています。これらの社員が今後どのように育っていくか、最初から給料の高い社員がやはり、能力を発揮するのか、それとも、今まで通りの新卒が育っていくのか。興味のつきないところです。通常の考えでは、給料の高い、能力の高い社員が、勝利をおさめるように思われるでしょうが、そうとも限りません。能力の高い社員は、独立心も旺盛です。一方の普通の新入社員は、組織によって育てられ、個人的な能力は最初は圧倒的に劣っていますが、、組織運用能力を伸ばしていくかもしれません。

おそらく、いましばらくは、多くの企業で、このような中途入社の社員も含めた、二本立てとか、三盆立ての人事制度にするのではないかと思います。その果てに日本流のプロの知識労働者を満足させる企業ができあがり、そういう企業が発展していくのではないかと思います。おそらく、外見は今まで通り、新卒を大量に雇用しているようにみえる企業でも中身は相当かわってくると思います。今後、従来の日本独自の雇用慣行に後戻りすることはないと思います。

それにしても、この記事の発端となった、学生、このようなことがおこりつつあることなど全くわからないのでしょう。大学側でも、何かの機会にこうしたことを教え込む必要があると思います。いまだと、語学が本当にできる学生なら就職には困らないと思います。それに、語学に限らず、何かに秀でている人は、困らないと思います。

それに、いずれは、雇用の流動化も日本でも本格的に始まるでしょうから、今は中小企業にはいって、そこの会社を大きくするくらいの気持ちで頑張って、本当に自分の能力を伸ばしていれば、いずれどこかの会社など認められる時期もやってくると思います。それに、就職した会社が本当に大きくなれば、何もそこから動く必要もありません。そうすれば、大きな会社の社長への最短コースになるかもしれません。就活で頑張っている学生の皆様、このようなことを考えて、もっと気を楽にして、頑張ってください。これから、努力した人には必ず報われる日がやって来ると思います。だから、間違っても上の記事の学生のようなことをしてはいけません。そんなことをすれば、本格的に将来が閉ざされることになってしまいます。

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