2011年4月1日金曜日

自粛、自粛の末にやってくる 日本経済「沈没」をストップせよ―【私の論評】今大事なのは、心のケアか!!というより、普段からやっておくべきことがあるのでは?

自粛、自粛の末にやってくる 日本経済「沈没」をストップせよ


   派手な消費やイベントなどの「自粛」が進んだことで、日本経済を沈ませてしまうとの懸念の声も強くなっている。被災地の復興にもマイナスになるとの指摘もある。
   東京・銀座の通りを夜歩いていると、周囲がとても暗いのに気づく。人通りも、以前より少ない。


被災地の復興にもマイナス
   節電のためばかりでなく、店が早く閉まるのも理由らしい。客足も鈍く、デパート店内は閑散としている。売り上げが5割減った、という話もある。夜のクラブも自宅待機組のホステスらが多いらしい。

   こうした沈滞ムードは、あちこちに波及している。

   東京で花見のイベントが中止になり、早々と夏の花火大会を中止にするところも出た。東京都の石原慎太郎知事は、節電のため、夜の花見は特に自粛すべきだと明らかにしている。歓送迎会や結婚式も次々に中止・延期になって、飲食店なども売り上げを大幅に減らしているようだ。

   この状況について、週刊新潮は2011年3月31日発売号で、「『自粛自粛自粛』で日本が滅ばないか!」との特集記事を出した。記事では、前出のような例を挙げ、被災者の立場を強調する「小さな正義」が日本経済を滅ぼすなどと指摘している。海外では、「自粛」という考え方に文化的違和感があるようで、米ニューヨーク・タイムズは27日付記事で、「日本には自粛という強迫観念がまん延している」と書いて波紋を呼んだ。

   確かに、計画停電の影響で、モノが買えなかったりイベントができなかったりすることもあるのは事実だ。しかし、被災者への配慮や節電・節約の励行が必要という声も強く、バンド活動やアニメ番組などに「不謹慎だ」「節電しろ」といった批判が相次ぐ事態も起きている。

   ただ、日本経済が沈滞しては、被災地の復興を支えるお金がねん出できず、結局被災者支援にもマイナスになりかねない。

熊本・静岡両県は、応援イベント実施へ
   ITジャーナリストの佐々木俊尚さんは、週刊ポスト2011年3月21日発売号に書いた記事で、節電などに理解を示しながらも、「ちゃんと稼がなければ、義援金も送れない」と指摘した。そのうえで、「だから、私は『自粛』『不謹慎』反対運動を立ち上げることにしよう」と宣言している。

   また、経済評論家の山崎元さんは、現代ビジネスの31日付サイト記事で、「被災地の復興にとってマイナス要因だ」として、自粛ムードの一掃が必要だと訴えた。山崎さんによると、飲食業の売り上げは通常より3割も減っている見通しになるという。

   そんな中で、被災者のことと日本経済のことを同時に考えようという動きも出てきた。

   ツイッターでよく見られるのは、東北の地酒を持ち寄って、昼の花見をしようとの呼びかけだ。もちろん、壊滅状態の酒造メーカーもあるが、こうすれば被災者に思いを寄せられるというわけだ。
   過度の自粛を止めようとの声も、都道府県から上がっている。

   熊本県の蒲島郁夫知事は25日、ホームページ上で「被災地の復興を熊本が支えていく」として、イベントを自粛しない考えを表明した。また、静岡県でも、川勝平太知事が30日の会見で、「自粛ムードではなく、応援ムードに変え、県としてもいろいろなイベントをしっかりと支えていきたい」と述べた。

   同県によると、県民からは「経済活性化にいい」「やはり自粛すべき」と賛否両論があったという。一方、熊本県では、「こういう時期だからこそイベントを」との県民の声が寄せられたといい、4、5月はいくつかのイベントを実施するとしている。

【私の論評】今大事なのは、心のケアか!!というより、普段からやっておくべきことがあるのでは?
今は、上のようなことも心配ですが、このブログにも過去に再三掲載していように、復興増税などの名目で、増税しなければ、いずれ経済は良くなることは目に見えています。増税したとしても、いっときに落ち込みで、いずれは良くなるものと思います。自粛も時がたてば、いつまでも実施するということはないと思います。

それよりも、何よりも私が心配するのは、震災を転機として、人々の心が沈んでしまうということです。人々の心が本格的に沈んでしまい、しかも、それが長く続いた場合、また、デフレが深刻になってしまうのではないかと思います。そちらのほうが、自粛などより心配です。

今回の災害が起こって数日間、日々震災のニュースや、ネットの情報を見て、欝状態になる人もいるそうです。私の場合は、いたって、そのようなことと無縁なので、このような状態になる人のことが良くわかりません。

震災のニュースなどに、目を離せない時間を過ごすうちに、大きな無力感や頭痛に襲われる人もいるようです。

特に、地震の日の次の日のことですが、多くの人が、寝れなかったとか、余震で起きてしまったということを言っていましたが、私自身は、眠れないということもなく、余震でも目はさましませんでした。

これに関しては、前にも似たようなことがあるのを思い出しました。それは2001年 9/11の同時多発テロ事件の時で、多くの人が、遠くアメリカからやってくる信じられない映像を見続けるうちに、軽い鬱に近い状態でしばらく過ごすことになりました。

たとえば 9/11 の事例だけでも以下のような指摘があります。

  • Stress, Depression and Drug Abuse: Fallout of September 11
    9/11 のあとPTSDの発症や鬱病の発症が急激に増えた、あるいは麻薬・酒・タバコの消費量が上がったという報告。


  • Depression & Suicide After September 11
    被災者の鬱病と自殺率いついての記事。ただし一方で、全体としての自殺率は同じか減少する傾向もあるという報告もあります。



  • 被災していない人も注意
    ここで気をつけなければならないのは、直接被災していない人々です。多くの人ははふだんそれでなくても多くのストレスに囲まれて生きています。そこでさらに災害のニュースが飛び込み、つらい思いを共有してゆく中で、自分でもおもってもいないほどストレスを溜め込んでいる可能性があります。

    しかも「被災地はもっと大変なんだから…」と感情を抑えこんでしまうと、抑うつ状態に陥ることもありうるでしょう。

    これについては、私も良く読む、lifhacking.jpというサイトに以下のような解決方法が記されています。
    精神的に参ってしまうまえに、情報の入力を意識的に制限して、周囲でできることに注目して過ごすのが一つの手です。テレビを見過ぎずに災害情報がまとまっているツイートだけを読む、ラジオに切り替えて映像を減らすといったように制御できる面もあると思います。
    しかし、これでは、あまりに後付的です。これでは、いつも、何かが起これば、それに振り回されることになりかねません。

    私は、先に欝状態とは無縁ということ:掲載しました。なぜなのか、自分でも不思議だったのですが、この地震を境に、他の人を観察していて、わかったことがあります。これは、私のやっている方法というか、もう、何年もやっているので、習慣になってしまったことです。これに関しては、他の人で、特に欝状態になる人には非常に参考になるのではないかと思うので、以下に掲載します。

    私には、ここ数年、毎日欠かさずやっていることがあります。それは、英単語を覚えるということです。月に、200から300くらいは必ず覚えるようにしています。そのため、Smart.fmというサイトを利用しました。これは、英単語を覚えるためのサイトです。日々、強制的に30個くらいはレッスンするようにしました。このサイトについては、現在サービスが停止されていて、今では、iKnowという有料のサイ似たサービスがあります。興味のある方は、ご覧になってください。

    これが、地震がおころうが、何がおころうが、例外を設けず、必ずやるようにしていました。無論地震があっても、被災したわけではないので、震災関係のテレビは見たにしても、何が何でも、30個のレッスンを欠かしませんでした。

    特に、地震があった日には、地震に関するニュースがあったので、最初はテレビにかじりついていました。そうして、気がつくと、夜も10時が過ぎていました。そから、頭を切り替えて、すぐに、レッスンを開始しました。終了したのは、12時近くでした。レッスンをやっている間は、地震のことなど考えていては、いつまでたっても終わらないので、もちろん、地震のことは考えずに、英単語を覚えることにばかり集中しました。

    それから、このブログをご覧になっている方は、おわかりでしょうが、私は、日々ブログを更新するので、この日も勿論ブログを書きました。しかし、地震のせいでしょうか、いつも使ってる無線のwifiルーターがつながりません。だから、仕方なしに、iPhoneで書きました。iPhoneだと、やはり、パソコンよりは、どうしても遅くなります。それでも、書き終えると、何と、1時過ぎになっていました。それで、すぐに就寝しました。

    単語を覚えるという作業でつかれ、さらには、覚えた単語もあって、それなりに充実感もあり、ブログも書き終わったので、ぐっすり眠ることができました。そうして、無論、その次の日からは、もっと早い時間帯に英単語を覚えたり、ブログを書くようにして、はやく寝るようにしました。

    こういう習慣を身につけていれば、欝状況になるようなことはないと思います。それから、他の習慣として、先の先を考えてしまうという習慣も幸いしていると思います。私は、何か、変わったことがあれば、というより、普段から先の先を考える習慣があります。最長では、10年先のことを考えたこともあります。それが、正しいとか、あたるとか、はずれるとかは別にして、これは、いつものことです。

    地震が発生したとたんに、日本経済の行方について考えました。そうして、それに関する情報も集めました。これに関しては、先のiPhoneで書いたブログがそうですし、その後も、このブログでも何回か掲載しています。さらには、会社では、会社の事業に関して、まずは、おおぐくりで、考えました。そうして、今は、もっと細かいところまて詰めつつあります。

    そうなると、テレビを見ていても、悲惨の場面は目につきますが、それだけではなく、何かチャンスがないかという見方に変わってきます。無論、テレビを見ていていて、悲惨な目にあった人たちに同情したりするのですが、そのほかに、客観的な情報収集という見方が加わってきます。

    以上をまとめてしまえば、要するに家に帰ってからも、必ずやることを決めておき、それを本格的に被災にでもあって、完全に出来なくなることなどがない限り必ず実施するということです。これをやれば、欝状態になっているほどの余裕はなくなります。

    それから、これは、自分はなかなかできないことなのですが、なるべくしようと心がけていることに、あのスティーブ・ジョブスが実践している生き方です。それは、ジョブスの言葉を借りれば、「死を意識した生き方」です。これは、このブログにも、「武士道と云うは死ぬことと見つけたり」という、いわゆる日本の葉隠の思想に近い思想です。

    この生き方については、特攻隊を正当化する思想などと批判などもされていますが、それは、浅薄的な見方にすぎません。葉隠も、ジョブス生き方も無論そんな軽薄な思想に基づいているわけではありません。ジョブスの言葉を借りれば、「死ぬことを意識すれば、生き方かが変わってくるということです。死ぬからといって、ネガティブになるというのではなく、生を大事にしようという積極的な生き方」のことです。

    日々鍛錬することと、このような思想を持っていれば、おそらく、先天的に何か、病を持っている人は別として、普通の人が欝状態になるようなことは滅多にないのではないかと思います。鍛錬といえば、昔の武士はいつも素振りなどをして、何かのときに備えていたと思います。私の、場合は、それがたまたま今は、英単語を覚えることと、ブログを更新することなのだと思います。これは、人それぞれで、いろいろなことがあると思います。

    この災害の余波はまだ数週間、数ヶ月、数年と続きます。被災したみなさんはもちろん、そうでない人も、出来る限り心を守って、長く戦えるようにすべきと思います。これをきっかけに、皆さんも何か新しい習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか?そうして、心を沈めることなく、この震災を災い転じて福となすという心意気でのりきりましょう!!

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    2011年3月31日木曜日

    「中国はならずもの国家になってしまったのか」=コロンビア大学で討論会―【私の論評】中国は建国の時から、ならずもの国家であり日本の危機は地震だけではない!! それを報道しないマスコミはどうなっているのか?

    「中国はならずもの国家になってしまったのか」=コロンビア大学で討論会


    【大紀元日本3月30日】豪シドニーモーニングヘラルド紙の駐中国記者ジョン・ガーノ(John Garnaut)氏がこのほど、コロンビア大学東アジア研究所において、「中国はならずもの国家になってしまったのか」をテーマとする討論会を開き、教師や学生と中国社会の現状について話し合った。ラジオ自由アジア(RFA)が伝えた。

    ガーノ氏は自ら取材した事例を挙げ、討論会参加者全員に「ならずもの国家」という言葉を用いるのが適切かどうか判断してもらった。たとえば、退役軍人である于成武氏は退役後、黒龍江省富錦の土地を手に入れ、大豆の栽培をしている。80年代、現地政府は韓国資本を導入し、合弁会社を始めるという理由で農民から土地を収用した。結局、韓国人は来ず、プロジェクトも存在しなくなったが、政府は土地を持って行ったまま。そして徐々にその土地は職員やその家族の手中に落ちて行った。そして、その土地が農民に貸し出される。これはつまり、新たに形成された中国共産党幹部による封建制度である。もちろんこの制度は行政上の強制により保証されている。20年来、農民は土地のために抗争・陳情し、一方、幹部らはその陳情を阻止し、人を雇って農民を殺害する事件までも起こしている。

    ガーノ氏によると、自分と話をした農民は捕まり、自身もしばらく拘束されたという。同氏は北京の記者会で富錦の状況について質問し、これに対し中央政府は関与するとの意思を示した。当時ガーノ氏はまだ中国滞在歴が短かったため、自分の報道が注目されたと喜んでいた。しかし2年後には、もともと乗用車が送られていた北京への賄賂が今は大型トラックに変わっていた。富錦は変わらなかったが、北京はさらに金持ちになった。

    豪州の林さんという華僑が遼寧省で始めた500万元のダム建設プロジェクトに対し、運営開始後、現地水利局長が利益を図り、合資を提案した。しかし林さんがこれに同意しなかったため、局長はこのダムを爆破すると言ったという。結局、林さんはこのダムを局長に売るしかなかったが、保証金を渡されただけで、あとの支払金は郵送中と言われた。

    ガーノ氏によると、この局長の兄弟は会社を設立しており、現地の建設会社にむりやり市場の2、3倍の価格で砂を販売している。殺人や刑務所へ送ることもいとわない。同氏が事の真偽を局長に尋ねたところ、兄弟と何の関係があるのかと言われたという。

    重慶市の薄熈来市長は市内のやくざを一掃する運動をやっており、3千人を捕まえたと言われる。重慶市に3千人いるなら、全国では何人いるのだろうか。ガーノさんは、このことは、「共産党自身がならずもので、中国政府はならずものの集団によって掌握されている」ことを意味すると指摘した。薄市長は下級のやくざを捕まえただけで、政府内とコネのある、勢力の大きいやくざには手を出せるわけもない。

    中国の政治体制は変わらないため、経済発展は中国共産党を世界で最も経済実力のある独裁者にした。幹部らは権利や地位に執着し、その地位がもたらす利益をなんとしても守ろうとしている。これにより驚くべき治安体制が作られている。中国の安定維持予算はすでに軍事費を超えている。「安定」は、当局が最も注目する問題から、唯一の関心事に変わり、全ての政策を捻じ曲げた。

    中国共産党は利益を維持するため、海外では親共産党団体を育成し、彼らに忠誠心を誓うことを求めている。その見返りとして、彼らに中国大陸にあるビジネスチャンスを提供するのだ。そして、ナスダックのインサイダー取引により中国と関係のある投資と株式市場をコントロールする。

    ガーノ氏は、中国人は3年前は仕方なく現状を受け入れていたが、今は次第に権利意識が高くなってきたと指摘した。中東のジャスミン革命は共産党の最後のベールを引き剥がし、人々はこの革命から中国との共通点を見出し、中国を公平な社会にするある種の力を望んでいる、とガーノ氏は述べた。

    【私の論評】中国は建国の時から、ならずもの国家であり日本の危機は地震だけではない!!それを報道しないマスコミはどうなっているのか?
    最近は、日本の震災で、昨年の尖閣問題もどこへ行ったかという雰囲気です。テレビなどでも、地震の放送ばかりで、中国に関する放送はしません。せっかく、尖閣問題によって、多くの国民が中国の異質性について理解したにもかかわらず、この現状です。まるで、チベットも、新疆ウイグル自治区での、弾圧はなかったかのごときです。私は、中国の異質性は、相変わらずであり、日本にとって脅威となる危険性は去ったわけではないので、本日は、上記の記事をみかけたので、敢えて掲載しました。


    上の記事では、「中国はならず者国家になってしまったのか」などという、寝ぼけたようなことを掲載していますが、中国は、建国時から「ならず者国家」であり、今の体制が変わらない限り、「ならず者国家」であり続けます。それは、建国以来中国では、毎年平均で、2万件もの暴動が発生していることをみても明らかです。それに、大躍進や、文化革命時においては、膨大な人命が失われていることからも明らかです。

    しかし、まずは、最近の事例をあげておきます。下の新唐人のニュースの動画が、最も解りやすいと思いましたので、掲載します。

    【新唐人2010年12月1日付ニュース】11月23日、イギリスの"経済平和研究所"は今年度の世界平和指数ランキングを発表。中国は2007年の60位から、今年は8­0位に転落。腐敗が中国の平和のイメージを損ねているといいます。 
    2007年より、経済平和研究所は毎年"世界平和指数"を発表。中国は今年20位も後退しました。研究所のマッコナギー理事はボイス・オブ・アメリカの取材に対し、腐敗は­平和指数を計算するための指標ではないので、ランキングに影響しないが、その国が平和になれるのかにつながると発言。中国のイメージアップには、先(ま)ず腐敗問題の解決­がポイントだと述べました。 
    中国の腐敗は、経済改革の過程で生まれたものではなく、権力で庶民の財産を奪う体制の腐敗だといわれます。 
    雑誌"北京の春"編集長・胡平氏「中国の改革は政治の民主化のない前提での、経済改革なので、私有化を行うと、おのずと権力が私有化されます。今の権力者は他でもなく、"共産党"なのです。革命の名の下 人の財産を国有化し、民衆の私有財産を国有化し、また それを私有化する、これ自体 高度な腐敗です」 
    経済平和研究所は、世界で最も影響力のある機関などが提供。国内外の安全指数に基づき、各国の平和指数を計算します。その国の1年間に発生した凶悪犯罪、服役者の割合、人­権侵害の程度、軍事費など、23項目を評価し、ランク付けします。 
    暴力で政権を樹立した共産党は、国民を弾圧する宿命を持つともいわれます。例えば、新疆やチベット。北朝鮮やイランなどのならず者国家も支援。
    政治経済評論家 林保華氏「中国は国民への弾圧で台頭し、対外的にも暴力化しています。何よりも中国は世界中のならず者国家の味方です。核兵器で世界を脅し、地域の平和安全が脅かしています。最も­顕著なのが北朝鮮とイランに対する支援です」 
    中国国務院の元法律秘書、俞氏は、中国の政権安定のための費用はすでに軍事費なみで、5000億元に達すると指摘。 
    中国国務院元秘書・俞梅蓀氏「近年国内の陳情者 、社会の不公平、司法の無力さ、強制立ち退きや土地収用問題など、問題が増える一方です。それで"政権安定"が必要になるものの、政府は問題を解決せず、逆に抑えつけます­。必ずさらに深刻な矛盾を招きます」 
    温家宝首相は今年の初め、汚職腐敗は社会の安定に危険を及ぼすと発言。8月にも、中国の最大の危険は腐敗であると再度強調しました。 
    http://ntdtv.com/xtr/b5/2010/11/29/a461983.html#video上のリンクをクリックすると、このニュースの中国語が見られます。
    このブロクでは、過去にも、中国に関しては、民主化、政治と経済の分離、法治国家化がされていないことを再三にわたって掲載してきました。さらに、中国には、普通の国でいうところの、軍隊も存在せず、人民解放軍は、共産党の私兵、しかも、それぞれの地域の共産党の私兵であり、これらが、核兵器や海軍なども持っているという、いびつな、暴力装置であることも掲載してきました。

    さらに、ソ連崩壊によって、東欧は変わったにもかかわらず、残念ながら、アジアでは、中国と北朝鮮が全くてつかずで残ってしまい。冷戦崩壊前の体制が温存されてしまったことも掲載してきました。

    現在の中国や、北朝鮮は、絶対に今のままの体制で温存されては、アジアの安定は保障されません。歴史の流れからいって、必ず変えなければいけない性質のものです。

    これに関しては、私は、過去にこのブログにおいて、何回もこのことについて掲載してきました。そのため、私の主張に関しては、それをご覧いただくこととして、本日は、大紀元が、2004年に中国共産党について大々的な批判の内容を掲載しています。それを、下にそのまま掲載します。

    【大紀元11月19日報道】旧ソ連と東ヨーロッパ諸国の共産党政権が崩壊して10数年経つ今日、世界の共産主義運動は早くに全世界から唾棄されており、中国共産党が墳墓に入るのも時間の問題である。 
    しかし、中国共産党は、完全に崩壊する前に、5千年の文明の歴史を有する中国を道連れにしようとしており、これは正に中華民族の大きな不幸と言える。共産党を如何に評価し、共産党のない社会に如何に移行し、中華民族の薪と炎を如何に後世に伝えていくか、これらはすでに、中国人民が直面する問題となっている。 
    一世紀余りにわたって世の中に災いを招いてきた国際共産主義運動、特に中国共産党に対して評価を下すために、大紀元は今日から『九評』(共産党に対する九つの論評)と題する一連の特別社説を発表する。 
    80年余りの中国共産党の歴史を振り返ると、いたるところで常に、うそ、戦乱、飢饉、独裁、殺戮、恐怖が付きまとい、伝統的な信仰と価値観は共産党によって完全に破壊され、本来の倫理観念と社会体系は強制的に解体させられ、人と人の間の思いやりや調和が闘争と憎しみに捻じ曲げられ、天地自然に対する畏敬や慈しみが「大自然と闘う」などという尊大な思い上がりに変えられてしまった。その結果もたらされた社会道徳体系と生態体系の完全な崩壊が、中華民族、更には全人類を深刻な危機に引き込もうとしている。これら全ての災難は、共産党の綿密な画策、組織、コントロールの下に行われたことなのである。 
    「如何ともしがたく、花散り行く。」今日余命幾ばくもない共産政権はすでに日暮れて道窮まり、その崩壊は間近に迫っている。それが完全に滅ぶ前に、私たちは、この古今東西の全ての邪悪を集めたような最大の邪教組織である中国共産党について振り返って考え直し、その悪行を暴きだす必要がある。そうすることによって、依然として共産政権に騙され続けている人々に、極悪非道な共産党の本質をはっきり認識させ、心の奥深くにまで入り込んだ共産党の毒をきれいに取り除かせ、共産党の邪悪な魂にコントロールされた心理状態から抜け出させ、恐怖の束縛から跳び出させ、共産党に対する全ての幻想を捨て去らせることができるのだ。 
    中国共産党による統治は、中国の歴史上最も暗く、最もでたらめな一頁である。そして、江沢民が発動した「真・善・忍」に対する弾圧は最も邪悪なものであり、この運動によって、中国共産党の棺に最後の一本の釘が打たれることとなった。この歴史を今振り返って考え直すのは、このような悲劇を二度と繰り返させないためである。同時に私たちは一人一人、これを機に自らの心を内省すべきである。多くの起こるべきではなかった悲劇は、私たちが惰弱であり妥協したがためにそれを引き起こさせてしまったのではなかろうか。  
    『九評』シリーズのタイトル:
    第一評:共産党とは一体何物か 
    第二評:中国共産党はどのようにでき上がったか 
    第三評:中国共産党の暴政 
    第四評:共産党が宇宙に反する 
    第五評:法輪功への迫害における江沢民と中国共産党の相互利用
    第六評:中国共産党による民族文化の破壊
    第七評:中国共産党による殺人の歴史 
    第八評:中国共産党の邪教的本質
    第九評:中国共産党の無頼の本性
    なお、大紀元の元のサイトには、中国語のもののリンクも掲載されていましたが、そのリンクは辿ることができないようになっています。

    上の記事や、その下のリンク記事、さらに、以下に私が過去に掲載した記事など読んでいただければ、豪シドニーモーニングヘラルド紙の駐中国記者ジョン・ガーノ(John Garnaut)氏が「中国はならずもの国家になってしまったのか」などというテーマは、全く的はずれであることがおわかりになるとと思います。

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    2011年3月30日水曜日

    米Amazonがオンラインストレージ - 5GB無料、音楽ストリーミング対応―【私の論評】Napsterのサービスはやらないのですか?

    http://journal.mycom.co.jp/news/2011/03/30/010/index.html


    【私の論評】Napsterのサービスはやらないのですか?
    このアマゾンのサービスもなかなか良いですね。クラウドに保存すれば、現状のiTuneのように、フアイルを破損しても心配ありませんね。そういう意味では、iTuneより一歩進んだサービスだと思います。

    しかし、私は、これらよりもあの、Napsterが提供していた音楽配信サービスのほうがはるかに進んでいたと思います。

    私は、昨年サービスが中止になるまで、Napsterのサービスを利用していました。このサービスは、Napsterがストリーミング方式と、フアイルダウンロード方式の両方で、提供していました。ストリーミング方式は、月980円、フアイルダウンロード方式は、月1980円の会費を支払って使うことができました。

    ストリーミング方式は、インターネットを介して、Napsterの提供している音楽を聴き放題できるサービスでした。それじゃ、インターネットラジオと変わらないではないかという人もいるかもしれませんが、そこき、根本的に異なります。

    インターネット・ラジオの場合は、ラジオ局のほうが、勝手に流す音楽を聴くことがてきるということですが、Napsterのストリーミング・サービスでは、自分の聴きたい局や、アルバムなどをオンデマンドで聴くことができます。さらに、iTuneのように、保存することもできます。ただし、保存とはいっても、曲名、アルバム名、アルバムのアートワークが保存できるだけで、音楽そのもののファイルを保存できるわけではありません。

    一方、フアイルダウンロード方式もあり。これは、Napsterのサイトから、自分の欲しい、好きなだけダウンロードできるサービスです。ただし、再生できるのは、自分のパソコン、確か3台まで使用可能でした。もしくは、Napsterと提携した携帯電話のみということでした。ただし、ダウンロードをしたファイルは、会費を支払っていないと、自動的に聴くことができなくなるようになっていました。要する、会員である間は、ダウンロードし放題、聴き放題ということでした。

    しかし、曲名や、アルバムをクリックすれば、音楽が再生されるので、インターネットを介しているというだけで、使いがつてとしては、インターネットとつながってさえいれば、iTuneのような感じでした。

    また、iTuneのように、音楽情報も流していました。このサービス、日本に上陸したとき、画期的だと思ったので早速導入しました。そのころは、有線のLANを使っていたので、ストリーミング方式の場合は、聴く場所が制限されてしまうので、フアイルダウンロード方式のサービスを導入しました。

    その当時は、KOJINSHAの小さなパソコンを使っていたので、それをほとんどNapster専用機のように使っていました。これは、小さいので、どこにでも持ち運びができます。今て、いえば、それこそ、iPadのような使い方をしていたと思います。

    しかし、このサービスも2年くらいで、中止になってしまいました。とにかく、このサービスをやっていた間は、良く音楽を聴きました。ジャズ、ロック、ラテン、クラシック、映画音楽、Jpopとにかく何でもです。思い立ったらすぐダウンロードです。それまで、これかも、おそらくあれほど音楽を聴くことはなかったし、これかもないかもしれません。とにかく、1980円さえ、払っていれば、古今東西のほとんど、思いたった曲は何でも聴けるというのは魅力でした。

    さて、これと似たようなサービス、Appleも目論んでいるようで、ときおりニュースなどででてくるのですが、未だに、提供される気配はありません。

    最近では、CDはおろか、音楽のダウンロード件数も激減しているようです。今こそ、Napsterがかつて、やっていたような、音楽ストリーミンコグサービスをすれば、かなり普及するような気がします。

    いまであれば、wifiなども進んできましたし。私自身も、今はiPhoneや、ポケットWifiを所有しています。今なら、フアイルダウンロードではなく、ストリーミングサービスを使っていたかもしれません。980円で聴きたいときに、聴き放題は魅力ですね。きっと、今なら、多くの人がそう考えると思います。

    Napsterのサービスは、日本では、まだ時期尚早だったのだと思います。980円で、ストリーミングで、きき放題ということになれば、今ならかなり受けると思います。サービスをはじめたころは、まだ、wifi環境も整っていませんでしたが、今なら、随分進化しました。ちなみに、フアイルダウンロードサービスの場合は、1980円というこもあり、割高感があったのだと思います。

    音楽配信サービスなど、日本の企業など、すっかり外国の企業にお株を奪われた形ですが、もし、今の時点で、このようなストリーミング・サービスをすれば、挽回できるかもしれません。しかし、なかなか難しいでしょうね。しかし、その難しさを何とか克服することが成功秘訣だと思います。仮に、著作権など厳しい日本で成功できたら、それこそ、世界のどの国でも対応できるし、鬼に金棒だと思います。

    いずれにせよ、Appleも、Amazonもいろいろ工夫はしているようですが、もう一皮向けたような、音楽配信サービスがあれば良いと思います。

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    2011年3月29日火曜日

    宮城県南三陸町遠藤未希さんの行方不明―【私の論評】今の政治家は、遠藤さんの爪のアカでも煎じて飲め!!

    宮城県南三陸町遠藤未希さんの行方不明


    東日本大震災の発生から3日目の13日、明らかになりつつある被害状況は拡大の一途をたどり、死者が1万人単位に及ぶとの見方も出てきた。難航する救出作業、あふれる避難所、行き届かない食料や物資。福島第1原発1号機の爆発事故で、新たに約8万人の住民が避難を余儀なくされ、想像を絶する巨大地震に襲われた被災地は、大きな不安や疲労に包まれた夜を迎えた。

    「早く逃げてください」--。街全体が津波にのみ込まれ約1万7000人の人口のうち、約1万人の安否が分からなくなっている宮城県南三陸町は、町役場が跡形もなくなるなど壊滅した。多くの町職員や警察官、消防職員が行方不明となったが、その中に津波に襲われるまで防災無線放送で住民に避難を呼びかけた女性職員がいた。

    「娘は最後まで声を振り絞ったと思う」。同町の遠藤美恵子さん(53)は、避難先の県志津川高校で涙を浮かべた。娘の未希(みき)さん(25)は町危機管理課職員。地震後も役場別館の防災対策庁舎(3階建て)に残り、無線放送を続けた。

    難を逃れた町職員(33)によると、地震から約30分後、高さ10メートル以上の津波が町役場を襲った。助かったのは10人。庁舎屋上の無線用鉄塔にしがみついていた。その中に未希さんはいなかった。

    遠藤さんは「(生き残った職員から)『未希さんが流されるのを見た』という話を聞いた。もうダメだと思う」とつぶやいた。

    地震直後、遠藤さんの知人、芳賀タエ子さん(61)は「6メートル強の波があります。早く逃げてください」という未希さんの放送の声を聞きながら、携帯電話だけを持ち、着の身着のままで車で避難所の志津川高校のある高台を目指した。停電で信号が動いておらず、周辺道路は渋滞していた。高台への道路を上がる時、振り向くと渋滞の列からクラクションが鳴り響き、その背後から津波が家屋などをなぎ倒しながら追いかけてくるのが見えた。

    芳賀さんは懸命にアクセルを踏み、数十メートルの高さの高台に逃れた。車を降りて避難所の階段を上がった。遠藤さんもたまたま避難していた。

    芳賀さんは遠藤さんの手を握って言った。「娘さんの声がずっと聞こえたよ」

    高台から見下ろす街は濁流にのみ込まれていた。

    ■韓国中央日報の論評

      運命は選択できないが、運命に対する姿勢は選択できる。 自然による大災難の前に茫然自失しながらも、悲しみを胸の奥深くに抑える日本人を見ながら感じることだ。 悲嘆の中でもしっかりと耐える日本人こそ、「アモールファティ(amor fati)」、すなわち「運命を愛する」という、2500年前のストア哲学の神髄を内面化した人たちだという気がする。

      逆境は感動を生むという。 いま多くの感動ストーリーが出てきているが、最近メディアに報道されたある公職者の行方不明は特に心を引きつける。 宮城県南三陸町の町役場危機管理課職員、遠藤未希さんだ。 遠藤さんは津波が押し寄せてくる時、「早く逃げてください。 6メートルの波があります」と最後まで放送を続け、結局、津波にのまれた。 25歳の最も美しい年齢で、住民を救おうとマイクを放さず行方不明になった遠藤さんの哀切な話は、一つの静かな感動だ。

     日本が地震による大災難を乗り越えて立ち上がるのは時間の問題だ。 円高が維持されているからでもなく、日本政府が莫大な資金を供給しているからでもない。 混とんの中でも落ち着きと節制を失わない市民の精神が生きていて、住民のためにマイクを最期まで放さない公人精神が残っているということ、これ以上の災難克服意志を示す証拠はない。

    遠藤さんの場合、町役場の末端職員などという考えはなく、住民の安全の責任を負った最高の公職者のように行動した。 彼女の行為を見ると、果たして公職者とはどういう存在かと考えさせられる。 国は違うとしても、自分の共同体のために最善を尽くさなければならないという義務感においては何も変わらないからだ。

    http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=138290

    【私の論評】今の政治家は、遠藤さんの爪のアカでも煎じて飲め!!
    私は、昨日のブログで、日本の真の強みを、日本に古から根づいている、天皇を頂点とする伝統文化であると掲載しました。日本の伝統文化は、天皇を抜きに語ることはできません。今回の震災によって、すっかり消えたか、風前のともし火のようになっていると思われていた、日本の伝統文化が、根底では人々の心の中に息づいていたということです。

    遠藤さんにも、根底にこのような文化が根付いてたのだと思いす。遠藤さんは、最後の最後まで、自分の安全よりも、住民の避難を優先させたのだと思います。

    上の中央日報の論評では、最後のほうで、以下のように記されています。

    国は違うとしても、自分の共同体のために最善を尽くさなければならないという義務感においては何も変わらないからだ。

    昨日のブログにも書いたように、コミュニティーを設立するためには、その大儀が一番重要です。それが、なければ、コミュニティーはすぐに分裂してしまいます。日本では、こうした共同体を人為的に作らなくても、最初から存在しているということです。そうです。それこそが、天皇を要とする日本の伝統文化です。

    遠藤さんの心にも、こうした大義が刻み混まれていたのだと思います。だからこそ、最後まで、自分の義務を全うしたのです。

    しかるに、今の政治家どもはどうなっているのでしょうか?彼らは、日本という大きな共同体の大義を本当に共有しているのでしょうか?

    上の、中央日報の記事では、遠藤さんのことを最高の公職者のように行動したと記述しています。日本の伝統文化である、道徳とか、徳というものは、普遍的なものであり、身分などには関係のないものです。まさに、日本的な心を持つた人だっのだと思います。

    遠藤さんは、自分の町の住人を守るという自らの義務に殉じたのです。いざというときには、自らの命をもってさえ、義務を履行するという昔からの日本人の生き方を体現するような自己犠牲だったと思います。

    しかしながら、今の政治家はどうでしょうか。日々、政局を追いかけ、国民などおきざりです。共同体には共同体の大義があります。国には、国の大義があります。

    この大義を共有できなければ、共同体は成り立ちません。自分のことだけではなく、家族のこと、人のこと、町のこと、そうして、大きくは、国のこと、世界のことを考えなければ、なにもかもが成り立ちません。遠藤さんは、このような大義を間違いなく、共有していました。しかし、今の政治家は、本当に国の大義を共有しているのでしょうか?

    多くの政治家が勘違いしていることがあります。今の政治家に足りないのは、知識ではありません。情報でもありません。経験でもありません。ましてや、アイディアでも、能力でもありません。それは、遠藤さんが、町民の方々と共有していた大義と同じような、国の大義です。政治家が、国の大義を国民と共有しているということです。これなし、国政を司ることはできません。

    国民は、政治家が、知識や、情報が足りないとか、経験が足りないということに関しては、許容してくれるかもしれません。しかし、大義を国民と共有していないということだけは絶対に許さないでしょう。また、大儀があるかのように偽ることは、さらに絶対に許すことはないでしょう。

    こうした趣旨から、今の政治家は、本当に、遠藤さんの爪の垢を煎じて飲むべきです。

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    日本人の対応礼賛「伝統文化に基づいた新日本誕生も」との指摘も 米研究機関討論会―【私の論評】朝廷をはじめとする私たち日本人の日本の伝統文化は、これからも悠久の歴史の中に燦然として輝き続けるどころか、さらに輝きを増す!!

    2011年3月28日月曜日

    日本人の対応礼賛「伝統文化に基づいた新日本誕生も」との指摘も 米研究機関討論会―【私の論評】朝廷をはじめとする私たち日本人の日本の伝統文化は、これからも悠久の歴史の中に燦然として輝き続けるどころか、さらに輝きを増す!!

    日本人の対応礼賛「伝統文化に基づいた新日本誕生も」との指摘も 米研究機関討論会

    AEIの言う、日本の文化や伝統とはなにか、それはとりもなおさず、天皇陛下を要とする日本の文化である

    米国の大手研究機関AEI(アメリカン・エンタープライズ・インスティテュート)は23日、東日本大震災が今後の日本社会や政治にどんな影響をもたらすかを論じる討論会「日本の悲劇=危機から分岐点へ?」を開いた。討論会では米側専門家たちが日本国民の抑制された対応を礼賛する一方、菅直人首相が指導力を発揮できていないという考察を表明した。

    討論会ではAEI日本研究部長で日本政治の専門家のマイケル・オースリン氏が「日本国民がこの歴史的な災禍に冷静さを保って対応したことは、米国内ではイデオロギー面でまったく異なるリベラル派のニューヨーク・タイムズ紙から保守派のFOXテレビの評論家まで一様に感嘆させた」と述べ、「日本人がこうした状況下で米国でのように略奪や暴動を起こさず、相互に助け合うことは全世界でも少ない独特の国民性であり、社会の強固さだ」と強調した。

    オースリン部長は「この種の危機への対処には国家指導者が国民の団結をさらに強めることが好ましい」と指摘したうえで、「しかし、菅直人首相はその役割を果たしておらず、枝野幸男官房長官に代行させているようだ」と語った。

    さらに「大震災直前には菅首相は違法献金問題で辞任寸前に追い込まれ、政治的麻(ま)痺(ひ)の状態にあったのだから、リーダーシップを発揮できないのも自然かもしれない」と付け加えた。

    一方、日本の文化や社会を専門とするジョージタウン大学のケビン・ドーク教授は「日本国民が自制や自己犠牲の精神で震災に対応した様子は広い意味での日本の文化を痛感させた。日本の文化や伝統も米軍の占領政策などによりかなり変えられたのではないかと思いがちだったが、文化の核の部分は決して変わらないのだと今回、思わされた」と述べた。

    同教授はまた「近年の日本は若者の引きこもりなど、後ろ向きの傾向が表面に出ていたが、震災への対応で示された団結などは、本来の日本文化に基づいた新しい目的意識を持つ日本の登場さえ予測させる」とも論評した。

    【私の論評】朝廷をはじめとする私たち日本人の日本の伝統文化は、これからも悠久の歴史の中に燦然として輝き続けるどころか、さらに輝きを増す!!

    紀元二千六百年記念観兵式での昭和天皇陛下。愛馬の白雪に
    跨った陛下は、東京代々木練兵場に集結した将兵に勅語を賜った。
    私の敬愛する経営学の大家である、ドラッカー氏は、かねてから都市文明の危機を訴えており、従来のままでは、都市はジャングル化するとして、都市に多数の共同体(コミュニティー)をつくることが急務であるとしていました。20世紀が組織の時代であって、政府や民間の組織が多数輩出したように、21世紀は、非営利組織(NPO)の時代であり、特に都市部に様々な非営利組織によるコミュニティーを創設しなければならないことを力説していました。

    ドラッカー氏は、『未来社会への変革』という書籍で、以下のような趣旨の寄稿を行っています。

    近年、世界中のあらゆる国の主要都市が、混沌たるジャングルのようになった。今後、あらゆる国でこれらの都市を文明化することが最高の優先課題となる。 
    そのためには、各都市に新たな共同体が築かれなければならない。もともと、都市とは強制的共同体の抑圧から逃れるために構築されたものだ。 
    しかし、その後都市独自の共同体が築かれなかったために、現在の破滅的状況を招いてしまったのだ。我々人類は、本来的に共同体を必要とする生き物なのだ。自分に似ている人を探し出し、それ以外の人から自分を防衛しようとする。インターネット上のチャットルームはその典型だ。 
    だから、もし建設的目的のための共同体が築かれなければ、代わりに破壊的、殺人的共同体が出現するのだ。

    確かに、日本でも、都市部の荒廃などの問題があります。しかし、今回の地震によって、都市が破壊されても、その都市の住民たちが、上記で「日本人がこうした状況下で米国でのように略奪や暴動を起こさず、相互に助け合うことは全世界でも少ない独特の国民性であり、社会の強固さ」といわれるような、日本独自の強さを海外にも示す結果となりました。ドラッカーの言葉を借りれば、日本の都市は1,000年に一度の危機にあっても、ジャングル化しないということです。

    AEIの語る、日本の文化や伝統とは、何でしょうか。それは、日本に古から根づいている、朝廷を頂点とする伝統文化です。日本の伝統文化は、朝廷を抜きに語ることはできません。今回の震災によって、すっかり消えたか、風前のともし火のようになっていると思われていた、日本の伝統文化が、根底では人々の心の中に息づいていたということです。


    欧米などの都市部では、ドラッカー氏が主張するように、人為的にコミュニティーを創設しなければならないということです。しかしながら、日本では、すでにコミュニティーが存在するということです。コミュニティーを設立するためには、その大儀が一番重要です。それが、なければ、コミュニティーはすぐに分裂してしまいます。日本では、こうした共同体を人為的に作らなくても、最初から存在しているということです。そうです。それこそが、朝廷を要とする日本の伝統文化です。


    本年は、皇紀2671年にあたります。皇紀は、何かといえば、 神武天皇即位の年を元年と定めた紀元のことです。正式には「神武天皇即位紀元」といいます。皇紀元年は西暦紀元前660年にあたります。

    日本の歴史は皇紀により始まるため、便宜上的は西暦より易く使えるが今はあまり使う人が見られません。インドネシアでは、独立宣言書にも使われている年号です。

    なお、神武天皇即位の年代は讖緯説にもとづいて決定された伝説上のものであり、紀元前600年代には日本は弥生時代とする歴史学者などもいますが、これをもとに、皇紀は無意味などとする輩もいますが、これこそ、疑問ですし、愚かなことです。あまりに古くて、正確な年代など誰もわからないということです。それは、科学的根拠がどうのこうのと言う前に、空前絶後の素晴らしいことだと思います。

    これは、日本以外にはないことです。そもそも、天皇とは、英語でいえば、Empelorです。現在、Empelorを名乗るのは、世界ひろしともいえど、天皇陛下のみです。他の国では、全部絶えてしまいました。

    天皇家は現存する世界最大(日本の人口)・最古の皇室・王室であり、また天皇陛下は現在世界でただ一人“皇帝(エンペラー)”と称されます。

    権威の序列としては、①皇帝≒②法王>③王・女王>④大統領>⑤首相

    ①~④が国家元首であり、④・⑤が政府首脳です

    天皇家はローマ法王、英国王家と共に世界三大権威の一つであり(天皇家とローマ法王の二大権威という説もあり)、アメリカ大統領がホワイト・タイの正装で空港まで出迎えるのは、通常“天皇陛下・ローマ法王・英国女王(王)”の3人だけです。

    さて、以下に権威の序列の中にでてきた、用語の定義をあげておきます。
    ■用語の定義
    皇帝(エンペラー) : (他国の影響を受けず)広く複数の民族・国を治める者  
    王・女王(キング・クイーン) : (多くの場合皇帝の影響下で)一つの民族・国を治める者 
    ローマ法王 : キリストの一番弟子の継承
    陛下は諸外国でなぜ、“皇帝(エンペラー)”と称されるのか?その理由を以下に掲載します。

    これは、概ね、日清・日露戦争で当時の清朝皇帝・ロシア皇帝を破っている事、その後日韓併合や台湾・南洋諸島等の多くの植民地の統治を行った事、(朝鮮半島のように)他の国の属国としての歴史がない事などによるもののようです。

    江戸時代までは日本側が勝手に“皇”の字を使い、中国側の“皇帝”と同格を名乗っていたという見方もできると思いますが、明治以降の歴史の中で世界的に“皇帝(エンペラー)”としてはっきり認知されたということです。特に、明治維新によって、それまでの歴史が、西洋史、東洋史と分かれていたのを世界史となったことは、歴史観に与えた影響が測り知ることができず、これをもって、日本の天皇は、エンペラーと称せられるなったということです。

    1970年代にエチオピア帝国・イラン帝国などが崩壊した後、陛下は現在唯一の“皇帝(エンペラー)”です。現代日本人は自国を“日本国”と呼んでいますが、、自衛隊が海外から見れば明らかに軍隊であるのと同じく、海外から見れば唯一の“(日本)帝国”なのです。  

    ちなみに、イギリスを“大英帝国”と表現したりもしますが、それはかつてインドを植民地としていた、時代“インド皇帝”の称号を受け継いだ時期があるからです。現在の英国君主は女王であり正確には“帝国”ではありません。

    韓国のマスコミなどでは天皇の事をよく“日王”と表現します。これは、朝鮮半島は歴史的に中国の“皇”の下の“王”であったため“日皇”を認めると“日本>韓国”を認めた事になるという事なのでしょう。

    1876年(明治9)に日朝修好条規を締結した日本は、当時世界から中国の属国として見られていた朝鮮半島を世界で最初に独立国として認めました。そしてその後の日清戦争で日本が勝ったことにより事実上朝鮮半島が中国の属国の地位を脱し、それまでの“朝鮮王朝”から“大韓帝国”と国名を変え独立を勝ち取る事が出来たのです。

    ところが“帝国”を名乗ってはみたものの発展の遅れは如何ともしがたく、軍事力もなければ借金まみれで“ロシア帝国”の南下政策の前に“風前の灯火”の状態でした。そこで大多数の国民が日本への編入を望み、朝鮮併合反対派の首領である伊藤博文が死去したことで大陸進出派が政争に勝利した日本ではこれを受け入れました。

    3等国から一躍1等国になれた朝鮮の人たちの喜びは当時の新聞や写真で見ることが出来ます。そうして、皆さんご存じの、日露戦争によってロシア帝国”をアジアから追っ払って、同じ日本国国民ということで朝鮮半島には莫大な投資がなされました。ところが、日本が、アメリカに負けた途端にこれらの全ての恩を忘れ、奇妙奇天烈な歴史観を押し付けるなどして、日本に噛み付いてくるとは、とんでもない事だと思います。

    さて、世界三大(二大)権威の一角に白人でもなくキリスト教でもないアジアの黄色人種の天皇家が入っているという事は、我々日本人にとってだけではなく、広くアジア・黄色人種全体にとって大変大きな意味を持つと思います。現在、日本で流布している、いわゆる、自虐的歴史観など、本当の日本の歴史からみれば、本当にとんでもないものです。私たち、日本人は、天皇陛下を要とする、日本の正しい歴史認識を持つべきです。

    AFIが、日本の強みを「日本の文化や伝統」などといい、はっきりと、「朝廷を要とする日本の伝統文化」などといわない理由は、はっきりしています。それは、日本などの歴史をみるにおいて、西欧人の限界があるからです。上記のような事実を認めがたいからです。だから、日本の歴史観など、日本国弱体化を望む欧米によって、随分ねじ曲げらてきたというのが実体です。漁夫の利を得るため、その尻馬に乗ったのが中国や、韓国、朝鮮などです。

    これについは、以前のブログでも、知の巨人であるあの、私も敬愛する経営学大家である、ドラッカー氏ですら、西欧人としての限界があることを記したことがあります。
    ドラッカー氏が語らないこととは、日本にはもともとというか、キリスト生誕前から、理念としては朝廷を要とした国民国家意識が醸成されていたということです。だからこそ、明治維新など短期間に行うことができたのです。これに関しては、ドラッカー氏自身が、旧オーストラリア・ハンガリー帝国の出身(現在は存在しないが、ドラッカー氏が生まれたのは、ここである)であり、この古い国でさえ、エンペラーは存在しなくなり、その後、ドラッカー氏は、米国にわたりましたが、この米国にもみられない日本にだけ固有のものです。ドラッカー氏は、日本の美術などに関しても、造詣があり、日本のことは良く知っています。なのに、特に朝廷に一切触れないということは、やはり、西欧出身の経営学者としての限界なのだと思います。 
    最近、アメリカなどでは、経営学の大きな動きとして、ドラッカー財団を含めて、特に、コミュニケーションや文化・伝統の重要性が認識されています。さらに、MBAでは、いわゆる過去にやったような、いわゆる経分析・技能のようなものはあまり教えずに、そんことは当たり前の前提として、経営という切り口からコミュニケーションや、世界各国の文化や伝統に関して教えるといいます。私たちが日本という国をありのままにみれば、古から、朝廷があり、朝廷を要とした国民国家意識が醸成され続けているという強みがあります。(何と、2670年です)。 
    さらに、文化・伝統といった場合、日本のように古くから継承され続けている国は他にありません。こうしたことから、ドラッカー氏の潜在意識の中には、この強い日本というものへの西欧人としての脅威や、警戒心があったのではないかと思います。いずれ、日本を頂点とした、アジアを中心とした世界がやってくることを予感していたに違いありません。だからこそ、朝廷についてあまり著書・論文で述べなかったに違いありません。やはり、自らは自覚しつつも、米国の日本弱体化政策については、直接組しなくても、西欧人の立場からすれば、敢えて反論はしなかったということがあったのではないかと思います。
    だからといって、ドラッカー氏の素晴らしさは、少しも損なわれることはありませんし、私自身もドラッカー氏は敬愛しています。彼の立場にたてば、日本の真の強みの源泉をはっきりいわないということは理解できます。しかし、日本人としての私は、ドラッカー氏の限界も知った上で、彼の著書を読み、良いところを受け入れているというところです。明治の言葉でいえば、「和魂洋才」というところです。 
    さて、私たちは、現在1,000年に一度という震災に見舞われ、そこから復興の途上にあります。震災直後の日本をみて、上記の記事のように、西欧人がその結束ぶりを上記のように驚嘆しています。特に、最後の方では、以下のように絶賛しています。

    「近年の日本は若者の引きこもりなど、後ろ向きの傾向が表面に出ていたが、震災への対応で示された団結などは、本来の日本文化に基づいた新しい目的意識を持つ日本の登場さえ予測させる」

    そうです。この「本来の日本文化に基づいた新しい目的意識を持つ日本の登場」という予測を現実のものとすべきです。今の日本人は、もともと、持っている朝廷を要とする、日本の伝統文化の強みについて、意識することなく、かえって、外国人のほうが、このことに気づいていて、このような指摘をしているのです。ただし、上のドラッカー氏について述べたような観点から、はっきりと、「朝廷を要といする日本の伝統文化」などとはいわずに、「本来の日本の伝統文化」とお茶を濁しているだけなのです。

    外国人のほうが、こうしたことをきづいている事の事例として、以前このブログで、今の日本の経営者などより、あのアップルのCEOであるスティーブ・ジョブスのほうが、よほど日本的だということを掲載したことがあります。それに関する記述を以前のブログ記事から下にコピペしておきます。
    ジョブスは、上の動画の中で、「死を意識すること」の意義、特にポジティブな面を強調していました。これは、日本の武士道の中の「葉隠れ」の思想とも根本では相通じるところがあります。まさに、「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」という言葉を真の意味で実践しているようです。葉隠れは、一部の人々が曲解しているように、死を美化するものではありません。というより、まさに、上の動画でスティーブ・ジョブスが「死を意識すること」の意義と似ています。というより、生まれ育った環境や活躍してる舞台がIT業界であることなど葉隠れの思想がでてきた時代背景とは大きく異なるので、表現や、出てくる行動が少し異なるようにみえても、本質的には同じだと思います。 
    今の多くの日本人が忘れてしまったこのような生き方、少なくとも、少し前までは、多くの日本人の理想とした生き方、彼の生き方は、それを私たちに思い出させてくれます。だからこそ、日本でもジョブスに人気があるのだと思います。今日本では、産業に活気がありません。ジョブスがやってきたような、イノベーションは、少し前までなら日本が行っていたと思います。私は、そのようなイノベーションが行われなくなった今の日本、背景にはジョブスのような一昔前の日本人が理想とする生き方を多くの日本人が忘れてしまったからではないかと、危惧しています。
    だからこそ、私たち日本人は、今こそ、朝廷を要とした、日本の伝統文化を強く意識して、この震災から復興を契機に、いっとき影を潜めていたイノベーティブな日本、イノベーティブな日本人に再び生まれ変わろうではありませんか!!

    私は、日本には、人為的にコミュニティーをつくりあげなくても、最初から朝廷を要とする日本の伝統文化という大儀があり、一つにまとまっているとしました。しかし、ドラッカー氏のいう共同体には、それ以上の意味・意義があります。私たちは、もともと、一つの大儀でまとまり安定した社会を形成しているのですが、さらに、今の社会を良くしていく必要があります。今まで、日本でイノベーションというと、どちらかというと技術的なイノベーションが注目されてきました。

    しかし、技術的なイノベーションだけでは、結局は、すぐれた素材屋になることしかできません。やはり、これからは、社会的イノベーションを目指すべきです。日本において、震災の復興をきっかけとして、多数の社会的イノベーションを実現していくべきです。そうして、これを世界に向けて、新たな先進国のモデルとして示すことができるほどの次元に高めていく必要があります。

    そのためには、この震災から復興を、単なる復興で終わらせることなく、それをはるかに凌駕したものにするのです。私自身も、まず、身の回りからそれ実践していきます。

    日本国には、こうした天皇陛下がいらっしゃるため、現在の菅内閣のような脆弱な政権で弱腰外交わしていても、世界の国々から馬鹿にされたり、揶揄されたりすることはないのです。

    現在の政権など、歴史の悠久の流れの中に咲いた一時の徒花に過ぎません。1,000年に一度の震災も、ほんの一時のことに過ぎません。朝廷をはじめとする私たち日本人の日本の伝統文化は、これからも悠久の歴史の中に燦然として輝き続けるどころか、さらに輝きを増すことでしょう。

    【関連記事】

    2011年3月27日日曜日

    ドクターZは知っている こんな非常時に増税論の愚―【私の論評】石にかじりついても、足を踏ん張ってでも、這いつくばってでも、日本経済悪化を図る愚かな人々?!!!

    ドクターZは知っている こんな非常時に増税論の愚

    対決姿勢を見せている二人だが、実は同じ穴のムジナだ
    本日は、週刊現代のコラムに興味深いというか、我が意を得たりと感じたニュースが掲載されていたので、その要約を以下に掲載します。
    三陸沖を震源とする超巨大地震は実にマグニチュード9・0を記録し、観測史上日本最大、世界でも4番目の大きさであることがわかった。被害も想像を絶しており、被災者には心よりお見舞い申し上げたい。 
    さて、被災地では自衛隊や警察、消防などが懸命になって人命優先の救助を全力で行ってきたが、そんな最中に永田町では菅直人政権が、この危機を利用して、成立が絶望視されていた予算関連法案の国会通過を画策していた。地震当日、発生のまさに直前、菅総理の外国人献金問題が発覚。政権は3月末まで持たない、菅総理の退陣は避けられない---そんな政治情勢が地震で一変した。政権はその機に乗じようとしたのである。 
    野党も手を拱いていたわけではない。国会休会を提案し、予算の成立時期を遅らせようと変化球を放った。与野党とも、政局にうつつを抜かしていたのだ。 
    復興策が必要なことは、言うまでもない。震災の規模から考えて、10兆円は必要だろう。だが、それを増税で賄うなど、現下の日本の経済情勢を見れば、どんな経済の素人でもやらない愚策中の愚策だ。そんなことをすれば、日本全体がそれこそ沈没してしまう。 
    もちろん、復興財源調達の「正解」は国債の発行だ。'95年の阪神大震災のときにも3兆8000億円ほどの復興予算が組まれたが、財源は復興国債だった。'08年のリーマンショックで先進各国は経済政策を打ったが、その財源もほとんどが国債だった。 
    だが、消費税増税に意欲を燃やす菅総理は、同じく増税指向の谷垣総裁と組んで、消費税率のアップを狙っているのだろう。その手口もなかなか手が込んでいる。その一つが、この震災の影響で行われることになった「計画停電」と絡める方法だ。 
    「計画停電」によって、対象地区の住民は不便を強いられている。特に鉄道会社が間引き運転や運休を行った結果、通勤・通学・帰宅に大混乱を来した。この措置は、4月末まで続けられる予定だという。 
    そこで、練られているのが、消費者の電力消費を抑えるという名目で、電力にかかる消費税を引き上げるという方策だ。通勤地獄を解消し、そのうえ復興予算の財源にもなるという美しい大義名分で増税を行おうというのである。おそらくこれから、財務省の忠犬ポチになっている学者やマスコミが、新聞やテレビを使って言い出すだろう。復興支援という「正義の物語」は、一定の理解を得るのに役立つかもしれない。 
    しかし、この発想が根本的に間抜けなのは、電力不足が将来もずっと続くという前提に立っていることだ。「計画停電」そのものは4月末までの予定だし、いま稼働していない火力発電所の再稼働や、他の地域からの電力融通によって電力不足はいずれ解消される。そうした見通しを無視してまで、増税に突っ走るというのは、まさに火事場泥棒的発想だ。 
    未曾有の大災害を乗り越えるためには救国的な勢力の結集が望まれる。だが、その気運を増税に利用するようなさもしい政治家は、害悪でしかない。
    本文は、以下のURLでご覧になってください。

    http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2301

    【私の論評】石にかじりついても、足を踏ん張ってでも、這いつくばってでも、日本経済悪化を図る愚かな人々?!!!

    党首討論でも、ほんど実りある話はなかった。特に経済に関しては・・・・。
    民主党も、自民党も終わっていますね。このブログで過去に再三にわたって、デフレの時期には、増税か、減税かと問われれば、減税すべきときであると問いてきました。とにかく、増税をしては絶対に駄目です。なぜなら、ただでさえ、デフレで、消費マインドが冷え込んでいるときに、増税すれば、さらに消費マインドが冷え込むからです。

    それに現状は、もっと悪いです。実は、中東情勢のジャスミン革命の影響があって、原油、食料品の価格が上昇しています。この傾向は、しばらく続きそうです。そうなると、日本は、何から何まで、輸入原油に依存しているような国ですし、食料品なども、特に小麦などがそうです。そうなると、企業は、どうしても、最終製品などの値上げに踏み切らなければならなくなります。

    そうすると、実はデフレそのものは解消される可能性が高いです。しかし、デフレ解消というときこえが、いいですが、これはコストプッシュ型といい、実はもっとも悪いタイプのデフレ解消です。こんなときには、政府の柔軟な対応によってこれに対処していく必要があります。

    こんなときにあたっていることと、さらに震災というダブルパンチというのが現在の状況です。こんなときは、どの方面から考えても、上記のコラムのようなやり方が正しく、増税などという発想は絶対に生まれてこないというのが常識です。

    あまりに当たり前のことですが、現状は、公共工事などによって、雇用を増やし、金融緩和策によって復興を急いて行うべきときです。その財源に関しては、建設国債、復興国債、国債によって賄うべきです。この理由に関しては、本日はあまり説明しません。わかりきったことですから。それでも、気になる方は、下の【関連記事】のところに記事のURLをコピペしておきますので、それをご覧になってください。

    もう、いいがけんにして欲しいです。菅と、谷垣は、何がなんでも、足を踏ん張ってでも、這いつくばってでも、土下座してでも日本経済悪化を図っているとしか思えません。彼らの言うとおりに、特に経済を運用させていたら、日本は、今後失われた30年は愚か、失われた100年になってしまいます。

    特に自民党には、まともな経済通の人もいるはずです。なぜ、谷垣が総裁なのかさっぱりわかりません。やはり、政局を追いかけるために、派閥間のパランスから谷垣あたりにしておくのが無難だということなのでしょうか?

    自民党も、民主党も、こんなことばかりやったので、国民の信頼を裏切ったきましたし、今後もさらに裏切り続けることになります。このまでは、次の選挙では、どちらの党もぼろ負けしますよ。同じ、政局を追いかけるにしても、少しでも国民の役に立つ方向でやって欲しいです。いい加減にしてください!!

    【関連記事】
    東電の計画停電、今夏・冬も 大規模火力発電所、被害大(asaho.ocm)―【私の論評】昨日のアエラに続く、大煽り記事の可能性がある?!

    円、79円台に上げ幅を縮小、一時最高値76円台前半―【私の論評】なぜ震災国日本の通過円が買われるのか?


    2011年3月26日土曜日

    東北関東大震災 被災地に取り残された犬―【私の論評】ペットには必ず普段からタグをつけて、飼い主情報がわかるようにしておきましょう!!

    東北関東大震災 被災地に取り残された犬


    被災地荒浜に取り残された2匹の犬。1匹は衰弱し、その子に寄り添うもう1匹の犬。カメラに向かって来て、衰弱した子へカメラを誘導するように助けを求めています。何もし­てあげれない自分が情けない。こうやって苦しんでいる子がいることを動画で知らせることしかできません。飼い主さんがご無事で、またこの動画を見て助けに来てくれることを­切に願います。とにかく涙がとまりません。(動画投稿者のコメント)

    【私の論評】ペットには必ず普段からタグをつけて、飼い主情報がわかるようにしておきましょう!!
    上の映像を観た世界中の多くの人達が、この守り犬に感動し、あの犬達を心配し、救助を望み、アメリカの動物愛護団体の1つも、あの犬達を救助するために、さっそく仙台の被災地に行って見たが、見つけることは出来なかったそうです。

    この犬達は、米国サイトによると結局Ken Sakurai(さくらい けん)さんに救助され、茨城まで連れて行かれ、今は、ケガ犬は獣医の所で、守り犬はシェルターでケガ犬を待っているそうです。

    サクライさんは、友人と一緒に犬達がいた所に行ったが、車で、その近くに行く事が出来なかったために、オートバイを使っての救助と成ったそうです。

    さて、この犬たちの首輪にはチップがついていて、そこに飼い主の名前などの情報も記されているそうです。今度は、飼い主に会えると良いですね。飼い犬が、被災しているということは、当然飼い主も被災しているはずです。飼い主が生きていて、またもとのようになれると良いですね。とにかく、犬の首輪などのチップがつけているということは、重要だと思います。いざというときに、探すのに有力なてがかりになります。現在だと、ICタグがついている場合もあるそうです。もし、首輪などにタグをつけていない場合は、今からでもつけておきましょう。震災に限らす、行方不明になったときには、役立ちます!!

    私が被災地の犬などのニュースを見ると、必ず思い出すのが、雲仙普賢岳の噴火のときの被災犬のことです。私のうちでは、その頃から犬を飼っていたので、犬はいつも身近な存在で、震災の時でも、現場にいるといつも気になっていました。この時の犬も、テレビのレポーターが震災地をレポートしているときに偶然に発見したものでした。

    確か、付近の村は、立ち入り禁止になっていて、レポーターは、立ち入り禁止の限界のところまで、行ってレポートしていました。レポーターは、次のように語っていました。

    「おや、あそこに犬がいます。被災地に取り残されてしまったのでしょうか?ここにお弁当があるので、あげてみましょう」

    そうすると、その犬は最初は少し警戒していましたが、すぐに、寄ってきて、お弁当をものすごい勢いでたべてしまいました。三口くらいで、全部を食べてしまいました。

    レポーターは、「お腹がすいていたんでしょうね。もう食べてしまいました」

    そうして、上の一部始終がテレビで放映されていました。このシーンの後では、レボーターが村の説明に入ったので、犬の画像は映らなくなりました。その後は、テレビでも、新聞でも、あの犬の消息は報道しなかったし、そのころは今のようなインターネットはなかったので、その後どうなったのかは、未だにわかりません。誰が、ご存じの方がいらっしゃったら教えていただきたいものです。

    しかし、今は、インターネットがあるので、上の動画もテレビ以外でも、YouTubeに掲載されたりして、多くの人の目、それも日本だけではなく海外の人々の目にもつくようになりました。

    私たちは、いつもネットなどつかっているので、あまりに当たり前になっているので、あまり何ともおもわないですが、こうした動画や、その顛末などを知ると、やはり、以前と比較すれば、本当に便利になったのだと実感させられるようなひとコマでした。

    それにしても、各地に被災犬がいるようです。ネットでも、このことが掲載されていて、仙台にも多くの被災犬が収容されていて、飼い主を待っています。ただし、この犬たち、ほとんどタグがついていないので、飼い主情報は判らないようです。繰り返しいいますが、普段からペットタグはつけておきましょう!!アマゾンでタグを調べてみたら、いろいろ販売されていました。下にタグのウィジェットを掲載しておきます。クリックすると、アマゾンで購入てきます。



    下のウィジェットでは、非常食などご案内させていただきます。


    【関連記事】

    【720p】増刊!たかじんのそこまで言って委員会 武田邦彦 原発の正体―【私の論評】日本の原発の安全性神話は、地球温暖化の虚偽と同程度に危ないらしい?やはり、コンプライアンスが重要か?

    東電の計画停電、今夏・冬も 大規模火力発電所、被害大(asaho.ocm)―【私の論評】昨日のアエラに続く、大煽り記事の可能性がある?!

    2011年3月25日金曜日

    【720p】増刊!たかじんのそこまで言って委員会 武田邦彦 原発の正体―【私の論評】日本の原発の安全性神話は、地球温暖化の虚偽と同程度に危ないらしい?やはり、コンプライアンスが重要か?

    【720p】増刊!たかじんのそこまで言って委員会 武田邦彦 原発の正体





    こちら、北海道でも、2011年3月19日に放送された「増刊!たかじんのそこまで言って委員会」より武田教授による原発行政の杜撰な実態体験談を抜粋したものです。

    【私の論評】日本の原発の安全性は、地球温暖化の虚偽と同程度に危ないらしい?やはり、コンプライアンスが重要か?
    上で紹介した動画は、関西ローカルの番組「たかじんのそこまで言って委員会」による、中部大学教授で物理化学的手法を用いた原子力、材料、環境などの研究をしている武田邦彦氏のインタビューです。原発の危険性の原因は「技術」じゃない、と武田氏は言います。原因は人間の安全よりも自分の責任逃れの方を重視している「人の心」だと。そういう人間が原発を管理している限り、事故はなくならない、と武田氏は言います。

    それに、放射能に関しては、風向きが最も重要ということを言われています。20~30kmなど何の意味もなく、風下にいれば、遠近などあまり問題ではないようです。そうして、原発は、戦艦大和である。戦艦大和のように、日本の国民のために使おうという考えで運用すべきであると語っています。非常に解りやすいたとえだと思います。

    原子力に関しては、従来から危険性について言われきましたが、武田氏は、技術的な問題ではないといっています。結局人の問題だということです。特に、原子力安全・保安院の問題について、指摘していました。

    内容に関しては、上の動画をご覧になっていただければ、良くわかります。

    このブログでは、過去に、武田氏の地球温暖化CO2説の虚偽、地球温暖化災厄説の虚偽などについて何回か掲載したことがあります。これに関して、武田氏に限らず、他のエビデンスなどから、ほとんど虚偽というのが真相です。

    原発に関しては、先日は、大前研一氏の見解を述べましたが、武田氏のほうが、二歩も三歩も踏み込んでいると思います。私は、地球温暖化二酸化炭素説が、あたかも真実のように多数の国でいわれていたのは、結局は、原発を推進するための論拠とするためだと思っています。

    ご存じのように原発は、確かに二酸化炭素を放出しません。ただし、原発そのものをつくるのは、工業生産ですから、製造するときには無論発生しますが、原子力発電そのものは発生しません。だから、こそ、有力な根拠になっています。

    今回、このような原発の事故が起こったことをきっかけに、地球温暖化などとは全く関係なく、その安全性や可能性などについて、正しい論議が始まると良いと思っています。ちなみに、武田氏自身は、今の形の原発には反対のようですが、安全な原発は、推進派だとしています。

    武田氏は、結局は、原発はスーパーマンではないと運営できないということを語っています。しかし、スーパーマンを待って原発を推進することはできないと思います。であれは、原発はあきらめるしかないと思います。しかし、この問題は本当にスーパーマンが現れれば、解消するのでしょうか?

    原発という巨大技術に幻惑されがちですが、これも、原発という巨大施設とそれを運用する組織も含めたシステムの問題であると思います。ドラッカーは、組織において頻々として似たような問題が起こる場合は、最早人の問題ではなく、システムの問題であるとしています。原発の問題にしても結局はそうなのだと思います。

    ところで、この状況何かに似ているとは思いませんか。そうです。金融システムの問題です。あの巨額の不良債権の問題です。日本の金融システムは、2000年あたりで健全性を取り戻しました。健全性を取り戻す過程での銀行マンなどの合言葉は、「コンプライアンス(法律遵守)}でした。

    もっと話を判りやすくするために、かつて北海道に存在した唯一の都市銀行である破綻した北海道拓殖銀行の例をだしましょう。

    ここでは、あまり詳細は述べません。詳細は他のサイトなど調べてください。たくぎん破綻の背景となったのは、1989年から構想され1990年に策定された「たくぎん21世紀ビジョン」です。これは、当初は「道内でのリーディングバンク」「本州でのニューリテール(富裕層向け資産運用)」「アジアでの海外戦略」を三本柱とするものでしたが、拓銀幹部の提案により「企業成長・不動産開発支援(インキュベーター)」が最終案に付け加えられました。

    「21世紀ビジョン」で付け足しに過ぎなかったはずのインキュベーター戦略は、北海道へのバブル到達とともに主役と見なされるようになり、これを担う「総合開発部」が拓銀に新設されました。総合開発部には渉外・契約を担当する業務推進グループと、融資の適正を検査する審査グループがありました。しかし人員配置は業務推進8名に対し審査2名と、審査機能が極めて軽視されていました。

    また、総合開発部は第1部と第2部に分かれ、それぞれ札幌と東京を受け持っていました。既に当時は政府から総量規制の通達が出され、地価も日経平均株価も下落に転じており、東京の第2部は肌身にバブルの終焉を感じていました。第2部は不動産融資の凍結を決定したましたが、第1部には危機感が通じず、第2部は1991年10月に設置1年で廃止。一方の第1部は、ますます勢いに乗って乱脈融資を広げました。特に、カブトデコムとソフィアの2社への融資は、その後大きく不良債権へと変貌しました。そうして、皆さんご存知のように拓銀の破綻です。これは、当時の拓銀以外の破綻した銀行でも多かれ少なかれ似たような構図です。

    銀行に限らず、他の業種の民間企業でも、いわゆる不良債権が、山積しており、しかも、大企業の中で、社長などの経営者も知らないような、各部門のそれが、ひた隠しに隠されてきたというのが実態でした。これらが、1990年代の終わりに隠しおおせないほどに顕在化してきたということです。

    この動き、なにやら、武田氏が述べている、現内閣府の原子力委員会、原子力安全委員会それにあとから経済産業相に付け足された、原子力保安院に似ています。

    北海道拓殖銀行には、もともと、営業部と、審査部というものがありました。それをさしおいて、総合開発部という組織が設定されて、拓銀は、破綻への道をひた走り、結局は破綻してしまいました。

    原子力行政も、これとすっかり同じような構図です。ただし、原子力行政の組織は、民間ではなく、政府の組織であることから、拓銀のように組織そのものがなくなるという破綻のしかたはしませんが、今回の原発事故のような破綻をしてしまったということだと思います。

    上記のようなことは、ほとんど報道もされず、多くの国民も知らないことではありますが、今のままでは、さらに、破綻する原発もでてくることが危惧されます。これは、たまたま、原子力行政という分野での破綻であり、原発事故というかたちで、そのほころびが白日のもとに晒されることとなりました。

    しかし、行政組織には、このような問題がいたるところで山積しているのだと思います。2000年前後で、銀行をはじめとする民間企業のこの種の問題がかなり解消されました。銀行に限らず、大企業においては、様々な改革が行われました。皆さんの会社にも、おそらく、監査役会とは全く異なる、内部監査室という組織がつくられたことと思います。

    これは、主に内部統制などを監査する社長直轄の組織してして構築されています。この組織に関しては、いまでは、企業が上場する際の審査基準として、なくてはならない組織とされていますし、ほとんどの上場企業には、名称は異なる場合もありますが、必ず設置されているものです。

    民間企業に関しては、こうした改革が進んで、現在のようになりましたが、行政機関には、そのまま昔からの負の体質が温存されてしまったということです。こうしたことを本当に解決するためには、やはり、国政レベルでまともな法律をつくり、法律をつくるだけではなく、それをかつての銀行マンたちがやったように「コンプライアンス」を合言葉に厳格に守る体制を一刻もはやくつくる必要があります。

    いずれにせよ、いまのままでは、日本の原発の安全性神話は、地球温暖化の虚偽と同程度に危ないらししいということです。それも、技術的な側面ではなく、組織的に、人為的に危ないということで、地球温暖化二酸化炭素説とも似通っていると思います。

    なお、武田氏し、ご自分のサイトでも、原発に関して説明をしています。下にそのURLと、特に直近で重要だと思われるものをコピペしておきました。是非ご覧になってください。

    http://takedanet.com/

    原発、緊急情報(1)

    (このシリーズで被曝とするべきところ、変換ミスで被爆になっているところがあります。修正の時間がとれず失礼しました。)福島の原発が危機に陥っています。
    日本は地震国で、今度の地震が相当大きいと言っても震度6程度の地震は普通に起こることです。「普通に起こる地震で原子力発電所が破損する」と思っている国民はいるでしょうか?
    政府やNHKなどのマスコミは「原子力発電所は安全に作られている」という幻想を国民に与えてきたのです
    .
    わたくしは4年程前、「日本の原子力発電所は地震によって倒れるようにて設計されている」と発言しましたが、ほとんど相手にされませんでした。でも、私は現実に原子力安全委員会で基準を確認し、それに対して発言を繰り返してきたのです。
    でも、自主公開の原則を持つ原子力なのに、そんな議論はまったく伝わらず、まさか日本の原子力発電所が地震によって損害を受けることはあり得ないと、日本人は素直に信じていたのです。
    さらに、原子力発電所を抱えている自治体の首長や知事も「原子力発電所は大丈夫だ」といい、通産省の保安院も絶対に大丈夫だと繰り返してきました
    しかし、原子力発電所の地震基準を見ればわかるように地震が起きた時には「残余のリスク」という表現でもともと原子力発電所が壊れる可能性を強く意識しているのです。
    ・・・・・・・・・
    これについてわたくしは原子力安全委員会でたびたび発言をし、原子力発電所が地震で壊れるという基準を作るなら、
    1)   まず地震で壊れるということを国民に知らせること、
    2)   付近住民に逃げるためのオートバイと、ヨウ素剤を配ること、
    3)   このような地震基準を認める我々(委員)が原発の周辺の住民と同じだけ被爆するべきだ
    とまで言ったのです。
    安全委員会には常にマスコミが隣にいて NHK や朝日新聞はそのことをよく知っていますが報道しません。そして事故が起こると「原発は何をやっているのだ」というようなことを言うのです。
    しかし、テレビを見てそのことに気が付いた人がいます。つまり、福島原発があんなに酷い状態になっているのに原子力保安院や先生方が冷静に対応しているからです。
    冷静なのは「想定の範囲内」だからです。
    つまり関係者は「地震で原子力発電所が壊れる」ということは承知の上なので、原子炉が壊れてもさほど驚かないということを意味しているわけです。
    しかし国民には全く違うこと言ってきました。だから国民の中には震度6ぐらいの地震で原子力発電所は壊れるということは想像もしていなかったでしょう。
    現実的には、チェルノブイリなどと違い軽水炉というのは、それほど危険ではないのですが、今回のように水位が下がったり、炉にヒビが入ったりすれば、相当大きな事故に発展する可能性があるのです。
    ・・・・・・・・・
    まず、風上に逃げることです.被爆は風によって変わります。風下が危険です. また子供は甲状腺のガンの可能性がでますのでヨウ素剤が必要ですが、これはすぐには手に入らないと思います
    .
    政府の言うことは当てになりません。
    人間のやることですから想定外のことが起こることは当然です。まして今度のように地震で壊れることが想定の範囲内で行われている原子力発電所では、想定の範囲内で壊れたときに、周辺の住民がヨウ素剤を飲めるようにしなければなりません。
    今回の原子力発電所の事故について、まず第一回として緊急に書かなければならないこと書きました。
    (平成23年3月12日 執筆)

    原発 緊急情報(2)
    原子力発電所の緊急情報の第2弾として少し踏み込んだ解説をしておきます。
    このブログの目的は「原子力発電所の近くに住んでおられる方、もしくはその風下にあたる人が、本当に安全か」ということです。
    ・・・・・・・・・
    まず第1に重要なのは、福島の原子力発電所が「核分裂反応」が止まっているかどうかということです。
    もし核分裂反応が止まっていなければ極めて危険で、避難する地域も20キロとか10キロというのではなく、福島県全体というような範囲です
    .
    もしも核分裂反応が止まっていれば、炉の中に残っている放射性物質の熱だけが出ているわけですから、これは自然になくなってしまうということを意味しています。
    政府や原子力保安院からはまだ核分裂反応が停止しているかどうかについての説明がありません。もっとも肝心なことが発表されていないのです
    .
    普通に考えると核分裂反応は止まっていると考えられますが、地震が起こって緊急に挿入する制御棒が入ったのか、それが心配です
    .
    核分裂反応が少しでも継続しているとすると、炉内の水が少なくなっていくと核分裂反応が進んでチェルノブイリのようなことになるからです。
    繰り返しますが、政府はまず制御棒が順調に入り核分裂反応が止まっているのかとを発表すべきです。
    しかし、今の政府にそれを要求しても無理でしょうから、わたくしが推察するところ、「核分裂反応は停止している」ように見えます。ただわたくしはテレビの報道を見て推定をしているだけなので、できれば政府が直接的に核分裂反応が停止していることを発表するのが一番いいと思います。
    政府の発表は遅れるようでしたら、東京電力自体が核分裂反応について詳細に説明をしたほうがいいでしょう(データの発表が良い)。
    ・・・・・・・・・
    仮に核分裂反応が停止しているとすると、後はそれほど難しいことありません。残っている放射性物質が過熱の原因になりますがそれは徐々に少なくなっていきます。
    放射性物質で強い熱を出すものは半減期の短いものですが、半減期の短いものは1日もたつと減っていきます。従って少しずつ待っていればだんだん安全になっていくということを示しています。
    東京電力はホウ素の注入を始めたようです。このことは東京電力が「お金より安全」を採ったということでとても良いことでした。
    つまり、ホウ素を原子炉に入れるということは、福島の原子力発電所をあきらめるという意味があり、東京電力の幹部は原子力発電所を運転する事の経済性よりも、付近住民のことを考えていると思います
    .
    従って、その点では国民は東京電力の対応を評価するべきだとわたくしは思っています。
    ・・・・・・・・・放射線・・・
    原子力発電所から漏れている放射性は協会でだいたい1ミリシーベルトから0.1ミリぐらいとされています
    .
    放射線としてはわずかな量なので、このくらいの変化が生じても別段、問題はありません。記者会見では変化が問題になっていますが、それは放射線と健康の関係を知らないからです
    .
    人間が放射線によって障害を受ける最低の放射線は200ミリシーベルト付近ですから。現在の200倍ぐらいに相当しますので、人間に直接的に影響が及ぶということはありません。
    さらに放射線で死ぬということを考えますと、1シーベルとぐらいですから、その点ではまだ1000倍程度の余裕があります。ちなみに、4シーベルトぐらいになると半分ぐらいの人が放射線で死にます
    .
    現在の状態では、原子力発電所の横に1時間ぐらいいても大丈夫でしょう
    .
    ・・・・・・・・・
    それでも心配な人は福島の原子力発電所付近の風向きをに注目すべきです。
    10キロとか20キロという避難地域はあまり意味がありません。まずは風向きだけです。それは、放射性物質というのが気体だったりもしくはミストといって非常に細かい粒子なので、すべてが風で運ばれると考えて構いません。
    子供さんをお持ちの人は、甲状腺が痛む可能性があるのでヨー素剤を服用するのが良いでしょう。本来は原子力発電所のそばに住んでおられる方は普段からヨー素剤を用意しておくのが良いのですが、すでに事故が起こっていますので、国の方で準備してもらうしかありません。
    また、40才以上の男性は少々の放射線を浴びてもほぼ大丈夫です
    .
    ・・・・・・・・・
    いずれにしても、福島の原子力発電所の核分裂反応が停止していることが確かでしたら、東京電力が海水を注入し、ホウ素を用いたということで「経済的よりも安全を重視した」ということで、まずは一段落です
    .
    付近の人は、あまり部屋の換気等はせず、外からの空気が家の中に入らないようにするということも必要でしょう。
    ・・・・・・・・・
    最後にテレビで盛んに言っている炉の溶融をいうということについて解説をしときます。
    「炉芯溶融」が危険なのは、核分裂反応が起こっている時に限られます。もし核分裂反応が起こっていなければ、炉心が溶融していても別にどうということはありません。
    またセシウムが観測されたので、炉心が溶融していると言っていますが、燃料棒に亀裂が入っても同じですから、現時点では炉心が融けたかどうかはあまり問題ではありません。
    事態が深刻なだけに、センセーショナルな表現は控えるべきです.それより炉内の温度、圧力、漏れた放射性物質の量などのデータが欲しいのです
    .
    私も原子力の専門家ですが、データが無ければ判断が難しいのです.単にマスコミ的に炉心溶融などと言わずに、冷静にデータを出してもらい、それで安全性や危険の回避を考えたいと思います
    .
    (平成23年3月13日 執筆)

    原発 緊急情報(3)
    福島の原発事故で、今、一番の問題は「核爆発するか」ということだ。
    一昨日から東京電力は「ホウ素」を原子炉に投入し始めた。情報が不足しているので、正確な判断ができないが、原理原則から言えば次の通りである.
    現在の状態で「原子炉が爆発する」可能性は3つある。
    1)   水素爆発: 露出した燃料に水が接触して水素を発生し、炉の外にでて酸素と結合して爆発する(化学反応)、
    2)   水蒸気爆発:高温の物体に水が接して急速に水蒸気になり、その体積膨張で爆発する(物理的爆発)、
    3)   核爆発  :燃料が溶けて固まり臨界状態に達して原爆のようなことになる、
    水素爆発はすでに福島第一の1号炉で起こっている.水素爆発すると建屋が吹き飛ぶので、周辺の人はビックリするし、若干の放射線が漏れる可能性がある。
    水蒸気爆発は炉の内部で起こる可能性が高いので、水素爆発よりやや危険側にある。
    核爆発は原爆と同じだから、付近の人は大量に被爆するだろう.
    ・・・・・・・・・
    福島原発は地震直後に連鎖反応は止まっていると考えられる.そして現在の発熱は核反応ではなく、放射性物質の崩壊熱と考えられる.
    もし崩壊熱だけなら中性子の吸収は関係がないので、ホウ素はなんの役にも立たない。つまりホウ素は中性子を吸収するもので、崩壊を止めたりゆるめたりはできないからだ。
    核爆発や原発はウランが核分裂する時にでる2.4ヶの中性子の連鎖反応を利用している.だから、ホウ素を加えるということはウランの核分裂を止めるためのものだからだ。
    東電は、炉が使えなくなる危険を冒してホウ素を投入しているのだから、なぜホウ素を投入するかを保安院に報告して了解を取っているはずだ.
    もしその了解が「核爆発を止めるため」というなら、それを真っ先に国民に知らせなければならない。そして国民は広範囲に避難をする必要がある。
    ・・・・・・・・・
    このようなことを判断するときには「炉が溶融していることを政府が認めたか」などではなく、科学的な判断が可能なデータを直ちに公表することだ。
    すでに福島の原発は事故を起こし、現在の状態をそのまま報告するのは東電と国の責任である.自分たちのメンツより国民の安全を考えて欲しい!!
    テレビの解説者はホウ素の役割を知っているのに、理由を説明していない.原子力の専門家の方、勇気を持ってください。
    (平成23年3月14日 執筆)

    原発 緊急情報(4)
    福島の東京電力の原発は非常に難しい段階に入り、付近の人はとても不安なことと思います。
    福島第1発電所は1号炉が水素爆発を起こし、続いて本日、三号炉が水素爆発、続いて2号炉も冷却水が回らなくなったようです。

    3号炉の爆発で10人程の方が負傷したようですが、どのような作業をしておられたか、すぐにでも発表が必要でしょう。

    ところで、原子力発電所で起こる爆発として水素爆発、水蒸気爆発、核爆発の三つを上げました。

    水素爆発や水蒸気爆発は原発でなくても起こることですので、比較的理解しやすいのですが核爆発は特別なもの等で、ご心配と思いますので、少し解説を加えておきます。

    ・・・・・・・・・

    ウラン同位体のうち、ウラン235と言われる元素は不安定で、ある状態で連続的に核反応し、爆発します。

    核爆発のタイプは二つあります。一つは広島の原爆のように金属の塊が一度に爆発する形です。これは爆弾に使われます。

    もう一つは、原子力事故として知られているのですが、水などに溶けたり混じったりしているウランが連鎖反応を起こし爆発するケースです。

    金属の塊を爆発させるときには、純度の高いウラン235が必要で、普通では90%以上のウラン235が使用されます。これを兵器用ウランということがあります。

    これに対して原子力発電所等で使われるウランはウラン235が3%から5%くらいで濃度が低く、そのままでは核爆発を起こしません。

    ただ、このようなウランでも水の中にあると臨界に達します。これが逆に原発の原理ですが、原発は爆発しないように慎重に運転します。

    つまり「原発」とは「緩やかな核爆発を起こすように制御している」と言っても良いのです.また、私自身は金属の場合や溶液の場合にどのぐらいの量のウランがあると爆発するか知っていますが、これは今回の原発事故と直接関係がない原爆を作る知識ですので、ここでは書かないことにします.ただ、溶液の時の方が数分の1で爆発することと、原発の中はそれを遙かに上回る量のウランがあることは確かです。

    ・・・・・・・・・
    ところで、福島原発の中には発電用のウランが入っていますから原爆とまったく同じ爆発が起こるということはありません。しかし、ウラン235の濃度の低いもの臨界に達しますと高熱になり圧力が上がり、強い放射能を持った溶液が大量に発生します。

    かつて東海村で起こったウランの臨界事故はこのタイプ(溶液の爆発)です。

    もしも、プールのようなところで起これば、沸騰して飛びちり、近くにいる人は瞬時に全員死亡し、飛散した放射能を浴びた人も順次死ぬでしょう。

    また、原子炉のように圧力容器中に入っていて制御できない形で臨界に達した時に、どのように爆発するかということについては私も今まで論文等を見たことがありません。

    私は、第2次世界大戦の時代から冷戦の時代にかけてアメリカで起こった臨海事故を勉強したのですが、発電用のウラン程度の低い235の場合でも相当程度の犠牲者を出している場合があります。
    福島の原子力発電所の場合、地震と同時に制御棒が入って有効に働いていると思いますが、電気が使えない状態でどのように処理されたのかデータの発表はありません。

    ・・・・・・・・・

    そこで、今では「東京電力がホウ素を使った」ということが唯一の情報ですが、これは原子炉内で何らかの中性子の発生に異常があったということを示しています。

    炉内で臨海が制御できなくなったときに、全体としてどのぐらい危険かまだ何もわかっていない段階ではないかと心配しています。

    ・・・・・・・・・

    もう一つは原子炉内にあると思われるプルトニウムの問題です。

    プルトニウムの特性については、一般的には猛毒であると知られています。本当にどのくらいの毒性があるかはなかなかわかりにくく、わたくしもプルトニウムの毒性について調査しても一般に言われていることと違うデータもありました。

    ただ、一般的にはプルトニウムは猛毒だと言われていますし、また、核反応をする量も少ないので、もしかすると、福島の原発の中に飛散すると危険な程のプルトニウムや核反応に寄与する量がある可能性があります。

    ただこれもデータを見てみなければわかりません。

    ・・・・・・・・・
    いずれにしても、原発の爆発事故では、水素爆発、水蒸気爆発、核爆発の三つがあるということは間違いありませんし、核爆発と言っても、金属の塊が爆発する場合と液状のウランが臨界に達する場合とでは様子は違います。

    なにしろ、現在の福島原子力発電所では3号炉が水蒸気爆発して10名程度の方が負傷しても説明がないので、一体どういう作業をしているのかということすらはっきりしません。
    おそらく、現在の福島原発の内部はかなりの放射能があるでしょうから、作業員の人も可哀想です.もう少し状況を説明して欲しいものです。
    (平成23年3月14日午後 執筆)

    原発 緊急情報(5)
    本日午前4時頃、東京電力から福島第二原発2号機に水を入れても炉内の水が増えないとの発表があり、その終わりに、

    「すぐに、何か、その、危機的な状態に陥ることはないのではないかと考えている」
    と言った。これでだいたいの事は分かった。

    続いて午前6時頃、爆発によって2号機の格納器の下が破れたとの発表があったが、予定通りである.

    ・・・・・・・・・今後・・・
    原子炉内の放射性物質が漏洩するのを防ぐことができなくなった。だから、周辺の放射線は上昇を続けるだろう。
    ただ、これまでのように発電所側が必死になって「絶対に放射線を漏らさない」という切迫した状態では無く、「すでに漏れを止めることはできない」ということになり、判断は正常になるだろう。

    その結果、放射線漏れは「かなり酷いが、破滅的ではない」という状態になったと私は考えている。
    原発、経産省保安院、政府、専門家の中で交わされた会話は次のようなものだろう。

    ・・・・・・・・・
    A「今、午前2時ですが、2号機に水を注入しても炉内の水位が上がらない」

    B「まだ燃料の温度が高く、投入した水がすべて蒸発したのではないか?」

    A「いえ、投入した水がすべて蒸発したとすると、圧力は700キロパスカルしか言っていないので、計算が合わない」

    B「投入量は分かっているのか?」

    A「水量は計算できます.だから、どこからか漏れていると思います」

    C「現場では分かっていますよ。炉の下部から水が出ています。強い放射線ですので、炉からでた蒸気がサプレッション・プールで水になってそれが漏れています」

    D「そうか、それでは放射線漏れは防ぐことができないな」

    C「はい」

    D「どうやって発表するか?」

    B「最初から漏れているというのも何ですから、まず概略を発表して、2時間経った頃、損傷を発表することにしよう」

    ・・・・・・・・・
    つまり、今日の未明に福島原発は「原子炉内部の放射性物質が外部に漏れることを防ぐことができなくなった。」ということだ。

    また、おそらく現場の判断は冷静になるだろうから、核反応は抑制できる状態になり、後は崩壊を待つことになる。

    放射線は徐々に福島から広く拡がっていくが、まず第一に風向きだ。鹿児島の新燃岳が噴火したとき、その灰は宮崎の方に「すじ」のように流れた。その写真を思い出して、風に注意することだ。

    仙台、福島、東京などの放射線は上がるが、通常の人に放射線障害が出るところまでは行かないか、あるいは1週間ぐらいはかかると考えられる。

    いずれにしても、「通常の放射線漏れの酷い状態」になったので、国民は対応をとりやすくなった。
    私は本日、大阪から東京へ向かう.大丈夫だからだ。
    (平成23年3月15日10時 執筆)

    原発 少し落ち着いたので・・・「保安院という化け物」

    原発は2号機の格納器が破壊されたことで一段落した。周辺の放射線は徐々に上がっていくだろうが、福島県民をはじめ、付近の方が逃げることもできる状態になった。
    その意味ではやや私も気持ちがおさまった。
    そこで、政府やマスコミなどからの情報をより正しく理解するために関連のことを書いておきたいと思う.
    ・・・・・・・・・
    【なぜ、保安院の人は謝らずに威張っているのか?】
    日本の原子力行政は、原子力委員会が推進、原子力安全委員会が抑制ということになっていたが、政府がいつの間にか、原子力安全・保安院というのを作り、「抑制機関無しの原子力行政」を始めた。

    そのため、安全を考えて抑制する立場だった「原子力安全委員会」は国民に代わって、直接、原子力の安全を守ることができなくなった。

    原子力安全・保安院は全権を持ち、電力会社や原子力安全委員会などに強い影響を持つようになった。これがテレビで見た保安院の人の傲慢な態度にあらわれていた。
    保安院は常に原発に口を出し、俺の言うことを聞かなければ認可しないぞと言い、そして現場を知らないという状態で推移していた。

    このことが「地震で破壊する原発」を作ってきた原因であり、さらに「震度6など想定していなかった」とか「地震対策はしてきたが、津波が起こるとは知らなかった」などという奇妙な言い訳を作り出す原因にもなっている.
    ・・・・・・・・・

    テレビにでた保安院の人は謝りもせず、傲慢な態度に終始した.これは「事故は俺が起こしたのではない」ということだが、「原発の安全に責任を持つ」という気持ちが無い人が、「原発の安全規制の権力を持っている」ということだからだ。

    彼らは規制について強い権限を持っている.だから電力会社は認可をもらうためにペコペコしなければならない。でも事故が起こったら知らない顔をする・・・役人が入るとこのようになる。
    今、事故が進行中だが、保安院は登場しても混乱するだけだ。東京電力と政府だけで進めてもらいたい。

    また気象庁は全力を挙げて風向と、原子炉からのガスがどのように流れるか、コンピュータを使用して早く全力で計算して欲しい。

    気象庁はこのような時にこそコンピュータを国民の安全のために使い、何時、どこに放射線物質が移動するのか、ハッキリして欲しい。
    (平成23年3月15日 執筆)

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