2013年1月16日水曜日

安倍首相、初外遊に出発 東南アジア3カ国「価値観同じ国と関係強化」―【私の論評】安倍首相の中国外しに、鳩山外交で応酬したつもりの中国の国際感覚?!!



東南アジア諸国訪問のため、羽田空港を出発した安倍晋三首相と昭恵夫人

安倍晋三首相は16日午前、ベトナム、タイ、インドネシアを歴訪するため、政府専用機で羽田空港を出発した。首相の外遊は初めて。麻生太郎副総理、岸田文雄外相はすでに東南アジア諸国連合(ASEAN)の4カ国を訪問しており、安倍政権としてASEAN重視を打ち出す狙いがある。各国首脳と会談するほか、18日にはインドネシアで外交政策演説を行う予定。19日に帰国する。

首相は出発前、羽田空港で記者団に対し「今回の外遊を安倍政権の戦略的外交の皮切りとしたい。訪問を通じ、自由と民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値を同じくする国々と関係を強化していく」と述べた。

この記事の続きは、こちらから!!

【私の論評】安倍首相の中国外しに鳩山外交で応酬したつもりの中国の国際感覚?!!


安倍首相は、このブログにも掲載したように、選挙前の時点でアメリカのオバマ大統領に会うことを打診していました。結局は、今回は、オバマ大統領側の都合がつかないということで、今回は見合わせになりました。安倍総理としては、最初はやはり、アメリカということは十分理解できます。

しかし、アメリカの次はどこといえば、おそらく安倍総理以外だと、世界第二の経済大国ということで、中国だったかもしれません。しかし、安倍総理は、中国を外しました。そうして、中国の侵略が懸念される、東南アジア諸国を選びました。これは、意図して意識した戦略的行動です。

この戦略的行動に関しては、私などが説明するよりも以下の動画をご覧いただくと良くご理解いただけるものと思います。ごらんいただければ、その妥当性、正当性がご理解いただけるものと思います





安倍総理、はっきりと中国外しを内外に向かって示したと思います。今でも、領海・領空を侵犯し、昨年は、官製反日デモなどやっていた中国など、日本の外交から外されても仕方ありません。もう、日本の経営者たちも、異常な中国幻想に酔うことなく、等身大の中国をみて去就を決めるべきだと思います。

さて、安倍首相の訪問予定が入っていない中国において、何というか、全く理解不能のことが発生しました。その動画と記事を以下に掲載させていただきます。


鳩山元首相が訪中 領土問題の存在認めるべきと主張  :日本経済新聞

【北京=島田学】鳩山由紀夫元首相は 15日、訪問先の北京で中日友好協会会長の唐家セン元外相と会談した。意見交換のテーマの大半が尖閣諸島となり、出席者によると鳩山氏は「日本政府は日本 の領土と言っており、中国政府は中国の領土と言っている」と述べ、領土問題の存在は認めるべきだと主張したという。

日本政府は民主党政権時代から「領土問題は存在しない」との立場を示しており、鳩山氏の発言は日本政府の見解とは異なる。

鳩山氏の訪中は中国側の招待によるもので、16日には中国共産党の賈慶林・前政治局常務委員とも会談する見通し。その後、南京に移って「南京大虐殺記念館」を訪問する予定だ。鳩山氏側は習近平総書記との会談を求めていたが、今回は実現しないとみられる。
それにしても、中国はどうなっているのでしようか。最早、総理や代表はおろか、議員でもない鳩山さんを招いて、意見交換をして何になるというのでしょうか?やはり、鳩山さんのことをさらに何かに利用できないかとか、あるいはスパイのように取り込むつもりなのでしょうか?それにしても、最早利用価値などほとんどないと思います。

理解不能の宇宙人?

そうして、このようなことが報道されても、中国には、全く何のメリットもないと思います。まあ、交通費など、鳩山さんが負担するでしょうから、中国側としては痛くも痒くもなく、鳩山さんに言ってみたら、「領土問題の存在は認めるべき」という主張がでてきたということだと思います。しかし、だからといって、どうなるというのでしょうか?

鳩山さんですから、各界に人脈があるのかもしれませんが、しかし、その人脈も、今ではあまり役にたたないと思います。他の現役の議員などのほうが余程役立つと思います。


最早、日本の多くの国民は、鳩山氏の馬鹿さ加減は良く知っているし、今更こんな人を相手にしても、やっぱり、鳩山と、中国はとっても変という印象をさらに深めるだけだと思います。

安倍総理が、東南アジアを歴訪する今、鳩山さんを呼んで、意見交換するなど、中国もいよいよ焼きが回ってきたのかもしれません。というより、中国は、あの大規模な官製反日デモをやったり、尖閣上陸をした時点ですっかり焼きがまわって、もう、将来に何の展望も見出すこともできないと思います。

だからこそ、裸官が、大金を持って海外に逃亡するのだと思います。もう、外交も何もまともでない中国、今後ますます、日本国民も、日本の民間企業も中国から離反することになると思います。もうすでに随分前から中国には、国際感覚が欠如していましたが、もう、崩壊したようです。

安倍総理には、これからも、戦略的外交を着々と推進して、アジアの安定を図っていただきたいものです。そう思うのは、私だけでしょうか? 皆さんは、どう思われますか?

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2013年1月15日火曜日

クルーグマン氏:アベノミクス「結果的に完全に正しい」(毎日JP)―【私の論評】あまりに長く続いた戦後体制により真意がわからなくなってしまった日本のメディア!!

クルーグマン氏:アベノミクス「結果的に完全に正しい」(毎日JP)



【ロンドン坂井隆之】大胆な金融緩和や財政出動で景気底上げを図る安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」が、ノーベル経済学賞受賞者からも評価されている。著名な経済学者のお墨付きを得たことで、首相は一段と自信を深めそうだが、アベノミクスへの期待感が支えになっている円安や株高の持続性には疑問の声もある。

・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・

円相場の急速な下落と日本株の上昇に対しては欧米でも関心が高く、連日報道されている。ただ、各紙とも持続性には半信半疑で、英フィナンシャル・タイムズ(FT)は12日の記者コラムで「過去20年間、日本株に失望させられ続けてきた。今回、何が違うのかは疑問だ。昔と違い日本が世界に売るものは乏しく、円安は特効薬ではない」と言及した。そもそもアベノミクスは、クルーグマン氏らの主張を裏付けにした側面があり、同氏が評価するのは当然という指摘も。新政権の経済政策の評価が定まるには、なお時間がかかりそうだ。

【私の論評】あまりに長く続いた戦後体制により真意がわからなくなってしまった日本のメディア!!

クルーグマン氏


上の記事は、毎日JPに掲載されていたものです。このような記事の場合、やはり原典にあたっておかないと、記者の考えや、偏見などが入ってしまうので、以下に英語の原文と和訳を掲載しておきます。ちなみに上の動画の記事でのクルーグマン氏の論評は、14日付けのものであり、上で毎日.jpや、下の記事は11日付けのものであり、これとはまた異なるものです。14日のコラムでは、ストレートに高く評価しています。しかし、以下のもののほうが、どちらかといえば、クルーグマン氏の本音に近いものと考えます。

極東ブログにニューヨークタイムズに掲載されていた原文のみならず、意訳も掲載されていましたので、以下にコピペさせていただきます。

Is Japan the Country of the Future Again?
日本はまたも「未来の国」なのか?
In the broad sense, surely not, if only because of demography: the Japanese combine a low birth rate with a deep cultural aversion to immigration, so the future role of Japan will be severely constrained by a shortage of Japanese.
日本が「未来の国」だなんて、長期的に見るなら大きな間違いだ。人口動態だけ見てもわかる。日本には、出生率の低下に併せて移民への嫌悪まである。日本人労働者が不足するのだから、日本の未来に選択の余地はないだろう。
But something very odd is happening on the short- to medium-term macroeconomic front. For the past three years macro policy all across the advanced world has been dominated by Austerian orthodoxy; even where there haven’t been explicit austerity policies, as in the United States, fear of deficits has led to de facto fiscal tightening, while monetary policy has fallen far short of the kind of dramatic expectation-changing moves theoretical analysis suggests are crucial to getting traction in a liquidity trap.
とはいえ短期から中期的に見るなら、日本のマクロ経済に現状、とても奇妙なことが起きている。この三年間、先進国の金融政策といえば、旧守主義による財政引き締め政策が支配的で、それほど露骨でもなかった米国ですら、財政赤字の恐怖から事実上の引き締め政策が実施されてきたものだった。しかしこの間、理論分析の示唆からして、「流動性の罠」からの脱出に欠かせない、インフレ期待値の変化をもたらす劇的な対応が、まったく不足して金融政策は失墜し続けていた。
Now, one country seems to be breaking with the orthodoxy — and it is, surprisingly, Japan:
現下、一国が、この旧守性を打ち破ろうとしている。驚いたことに、日本なのだ。ニューヨークタイムズ記事より。
The Japanese government approved emergency stimulus spending of ¥10.3 trillion Friday, part of an aggressive push by Prime Minister Shinzo Abe to kick-start growth in a long-moribund economy.
日本政府は、この金曜日、10兆3000億円の緊急刺激支出を承認したが、これは長く瀕死状態だった日本経済を成長に向けて始動させるための、安倍晋三総理大臣による積極的な攻勢の一環だった。
Mr. Abe also reiterated his desire for the Japanese central bank to make a firmer commitment to stopping deflation by pumping more money into the economy, which the prime minister has said is crucial to getting businesses to invest and consumers to spend.
加えて、経済により多くのマネーを送り込むことでデフレを止めるよう、日本銀行に明確な関与の要望を安倍氏は繰り返した。安倍首相の要望は、企業投資と国民の消費活性にとって決定的に重要である。
“We will put an end to this shrinking and aim to build a stronger economy where earnings and incomes can grow,” Mr. Abe said. “For that, the government must first take the initiative to create demand and boost the entire economy.”
「私たちは、経済の収縮を終らせ、収益と収入が増加する、より強い経済を築くことをめざす」と安倍総理は語った。「それのために、政府は最初に、需要を創出し、経済全体を活性化するために主導しなければならない」。
This is especially remarkable because Japan has been held up so often as a cautionary tale: look at how big their debt is! Disaster looms! Indeed, back in 2009 there were many stories to the effect that the long-awaited Japanese debt catastrophe was finally coming.
これは特に注目すべきことだ。というのも、日本はしばしば反面教師だったからだ。「日本の巨大な財政赤字を見ろよ。災難迫り来る」というものだった。実際、2009年を振り返れば、巨額の財政赤字の影響で、日本の財政破綻が遂に現実になるといったお話が多数語られた。
But, actually, not. Japanese long-term interest rates rose in the spring of 2009 because of hopes of recovery, not fear of bond vigilantes; and when those hopes faded, rates went back down, and are currently well under 1 percent.
ところが現実はというと、別。日本の長期金利は2009年の春に上昇したが、再生の期待からであって、債券動向に目を光らせているやつらの怯えからではなかった。同時に期待が潰えると金利は下がった。現在も余裕で1パーセント以下だ。
Now comes Shinzo Abe. As Noah Smith informs us, he is not anybody’s idea of an economic hero; he’s a nationalist, a denier of World War II atrocities, a man with little obvious interest in economic policy. If he’s defying the orthodoxy, it probably reflects his general contempt for learned opinion rather than a considered embrace of heterodox theory.
ここで安倍晋三、登場。ノア・スミスが伝えるように、彼は経済学の英雄のイメージとは違う。彼は、国家主義者であり、世界大戦時の虐殺の否定者でもある。経済政策にはほとんど関心がない人物ですらあるのだ。彼が金融政策の旧守性を否定するとしたら、たぶん、通説ならなんでも軽蔑するという性向を反映したからであって、異端とされてきた金融政策理論を考慮してのことではないだろう。
But that may not matter. Abe may be ignoring the conventional wisdom on spending, and bullying the Bank of Japan, for all the wrong reasons — but the fact is that he is actually providing fiscal and monetary stimulus at a time when every other advanced-country government is too much in the thrall of the Very Serious People to do something different. And so far the results have been entirely positive: no spike in interest rates, but a sharp fall in the yen, which is a very good thing for Japan.
とはいえ、そんなことはどうでもいい。まったくとち狂った思い込みから、安倍は、財政支出についての常識をはね除け、日銀を叩いているのかもしれない。しかしなんであれ、「ヤケに深刻ぶった人たち」のおかげで、他の先進諸国の政府がそろいもそろって旧守主義に隷属状態にあり、別の手法を試みることができないなか、安倍氏が現状、財政と金融の刺激策を採っているというのは、事実なのだ。しかもこれまでのところ、結果は全体的に好ましい。長期金利が跳ね上がることもなく、円は急落した。つまり、日本にとって大変に好ましいことなのだ。
It will be a bitter irony if a pretty bad guy, with all the wrong motives, ends up doing the right thing economically, while all the good guys fail because they’re too determined to be, well, good guys. But that’s what happened in the 1930s, too …
痛いところを突く話になりかねない。いい人なんだけどねという人が、いい人すぎて失敗し、逆に悪い思いをもった悪いやつが、結果的には、経済的に正しいことをすることになれば。しかしこうしたことは1930年年代にも起きたことなのだし。
以上のクルーグマン氏は、素直に、アベノミクス「結果的に完全に正しいと言っているわけではありません。安倍首相を「国家主義者であり、世界大戦時の虐殺の否定者でもある」としています。それに、「安倍総理は、金融政策の旧守性を否定するとしたら通説ならなんでも軽蔑するという性向を反映したからであって、異端とされてきた金融政策理論を考慮してのことではないだろう」としています。

さらに、「いい人なんだけどねという人が、いい人すぎて失敗し、逆に悪い思いをもった悪いやつが、結果的には、経済的に正しいことをすることになれば」としています。なにやら、随分と奥歯にものが挟まったような物言いです。

これは、ニューヨーク・タイムズのサイトの中のクルーグマン氏のブログに書いたもので、このブロクでは、かねてからクルーグマン氏は、結構辛辣な物言いで批判してきました。特に、ブッシュ政権のときの批判は辛辣なものが多かったです。

これに関しては、このブログで過去に掲載したことがあります。そのURLを以下に掲載しておきます。

国を挙げた“増税万歳状態”の異常クルーグマン教授の緊縮財政批判に耳を傾けよ―【私の論評】これこそ、万死に値する、政治家のマクロ経済音痴!!いま、増税を叫ぶ政治家、新聞は、ただの馬鹿!!

詳細は、この記事ご覧いただくものとして、以下にクルーグマン氏の辛辣さを示している部分のみ掲載しておきます。

ポール・クルーグマンといえば、ご存知のノーベル経済学賞を受賞した学者であり、オバマが大統領になった選挙の前まで、徹底的にブッシュ前大統領を批判し てきました。様々な、雑誌にコラムを書き、徹底的に糾弾していました。その語り口は、かなり辛辣でした。ブッシュは、様々な愚作で、アメリカ社会を壊して きたことを痛烈に批判していました。

この辛らつさは、たとえば、日本の週刊誌のインタビューについてもかわりありません。下は、昨年の週刊現代のクルーグマン氏へのインタビューの中の一節です。

中央銀行の独立性への介入に関しては、もはやあれこれ躊躇すべきではありません。 
日本のGDPデフレーター(名目GDPを実質GDPで割った値。経済全体の物価動向を示す)は、ここ13年間、下がりっ放しです。  
それなのに今、日銀が重い腰をあげないというなら、(その責任者たる総裁は)銃殺に処すべきです。
こうしたこともあって、ブログ冒頭の、毎日JPの記者は、単にクルーグマン氏流の辛辣さで、安倍総理のことも辛辣に書いているのだろうという感覚で、書いているのだと思います。

私は、決してそれだけではないと思います。無論、クルーグマン氏の考えは、このブログでも掲載しように新自由主義者のような考えを持っているわけではありません。あくまで、実務的でまともな、特に不況期には、まともな金融政策をとることや、ケインズ的な財政政策をとるべきことを当たり前の真ん中として主張しています。

しかし、忘れてはならないことがあります。クルーグマン氏とて、アメリカ人です。だから、安倍総理の経済に対する主張が全く正しいことを認めながらも、アメリカの国益という立場から絶対に引けないある一線があります。

戦後体制の基となったヤルタ会談

同じくポツダム会談

それは、無論のこと、「戦後レジーム(体制)」の立場です。そうです、戦後の「ヤルタ・ボツダム体制」です。この立場は崩すことはできないという認識です。クルーグマン氏だって、アメリカ人なので、アメリカの国益を一番に考えていることはいうまでもありません。

ニューヨーク・タイムズや、ワシントン・ポストなどの安倍総理に対する記事などみていると、安倍総裁の政策などに一定の評価をしつつも、ありありとこのこの体制は、維持すべきことを主張しています。

私は、アメリカと日本の同盟関係は、これからも維持していくべきとは思います。しかし、日本が戦後体制のままで、たとえば、憲法なども、終戦直後にGHQの意図でつくられた、拙速で出来の悪い占領地法のままであることは、到底容認できるものでありません。

日本人は、あまりにも長い間戦後体制にあったので、このような物事の道理に気付かない人が多くなっていると思います。上の毎日JPの記者もそうなのだと思います。それに、驚くべきことに、日本は、連合国に対して無条件降伏したと思い込んでいる日本人も多いですが、それは、完璧な間違いです。日本は、無条件降伏をしたのではなく、ポツダム宣言を受諾したのです。宣言を受諾することと、無条件降伏とは全く異なります。

クルーグマン氏だって、善良でまともなアメリカ人であることから、戦後レジームは温存すべきという立場で論評しているということを忘れてはならないと思います。そうして、それが、アメリカ人の立場からしては当たり前でごく常識的な行動であることを忘れるべきではありません。

残念ながら、このような考えでクルーグマン氏の論評や、アメリカのまともなメディアを読む上で、背景として理解しておかなかればならないことを、あまりに長い間戦後体制が当たり前になってしまった日本人は忘れがちです。戦後体制とは、戦後の体制を戦勝国の立場からつくった枠組みの中で、敗戦国も含めた世界の体制を構築し維持しようとするものです。こんな体制は一時的なものであるべき筋のものであって、60年以上も、それも日本に限って続くということなどまともではありません。



安倍総理のように真っ向から「戦後体制」からの脱却を打ち出せば、戦勝国のアメリカ側からは、批判されるのが当たり前のことです。私たちは、「戦後体制」から脱却を旨とする安倍総理の主張を是として、国内外からこのような批判にさらされることを認識し、それでも、脱却を推進する安倍総理を応援していくべきと思います。そうして、安倍総理が主張する「美しい国日本」とは、抽象的な意味ではなく、その前提として、戦後レジームから脱却した日本であることはいうまでもありません。私は、いずれ日本人は、必ず戦後体制から脱却するとは思いますが、今回安倍政権が駄目なれば、その機会は遠のき、さらに50年後くらいになることを覚悟すべきと思っています。

多くの人にとって、安倍政権が続けば、おそらく生きているうちに、戦後体制から脱却した日本をみることができ、その中で過ごすことができるでしょう。しかし、安倍政権が任期をまっとうできず、途中で倒れた場合には、その限りではなくなることを覚悟しなければなくなると思います。そんな日本のままで、戦後60年以上もたつというのに、多くの人が一生を終えても良いのでしょうか?そんなことは、とても許容できるものではありません。もういい加減、この長い戦後は、終焉させるべきです。

そう思うのは、私だけでしょうか?皆さんは、どう思われますか?

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2013年1月14日月曜日

たかじんそこまで言って委員会20130113 安倍総理が出演―【私の論評】驚愕の飯島勲参与の発言!!官邸が左翼に占拠されるとはこういうことだ!!

たかじんそこまで言って委員会20130113 安倍総理が出演






この番組、1月13日には、何と安倍総理が出演されたということで掲載しました。しかし、この番組のもっとも驚くべきことは、安倍総理の出演すらも霞んでしまうような、民主党時代の官邸の酷い有様です。本日は、それに関して掲載させていただくことにします。

【私の論評】驚愕の飯島勲参与の発言!!官邸が左翼占拠されるとはこういうことだ!!

たかじんのそこまで言って委員会に出演した安倍総理

上の動画で、安倍総理出演は凄いことだと思います。現役の総理がこの番組に出るのは、はじめてでしょうし、それどころか、この種の番組に現役総理が 出演するということはなかったことだと思います。総理がこの番組に出演することになったのは、まだ総裁にもなられる前に、何度かこの番組にでて、たかじんさんと総理になったら 出演するという約束をしていたという経緯があるようです。あのような経緯があった後で、この番組に出ていた、安倍さん生き生きとしていたのを覚えています。しかし、あの頃、安倍晋三氏が、また総理に返り咲くなどと考えた人は、私も含めて誰もいなかったと思います。

総理出演も驚きの事実なのですが、それよりもこの番組の終わりのほうでの飯島勲参与の発言がかなり衝撃的でした。その部分だけの動画を以下に掲載させていただきます。



詳細は、上の動画をご覧いただくものとして、飯島勲参与の驚愕の発言の概要は、以下のようなものです。
民主党政権は官邸に左翼や前科1犯の者が出入りできるようにしてて、機密情報がいつ漏れてもおかしくない状態になってた。村役場以下の状態でした。官邸に入れるカードが1000名に配られていた。その中の80名は左翼的な人たちで、公安からマークされている人だった。それに、私が調べた範囲では、その中に一人明らかに犯罪者が存在した。 新聞は6紙の中で1紙選んで回し読み、来客があってもお茶が出ないというか、原則自分持だった。重要なポストの人にも、車がなくて、電車や地下鉄で移動するなどのことがあった。名刺も自分持ちの部分があった。
それにしても、酷い有様です。このような状況ですから、官邸がうまく機能しないのは当たり前のことです。 結局、民主党はあまりにおこちゃまだったので、優先順位の付け方が全くわかっていなかったということです。だから、決定すべきことも決定できずに、漂流していたというのが事実だと思います。

民主党政権に乗っ取られていた頃の官邸

官邸がこのような村役場のようになっていたということは、本当に恐るべきことです。このような有様だから、民主党政権下では、結局何もできず、マニフェストにもなかった増税だけを置き土産に、徹底的に跡を濁して去って行ったというのが真相です。

野田佳彦内閣は26日午前の臨時閣議で総辞職し、482日の在任期間を終えた。

このような有様から、民主党は、危機管理がまったくできておらず、"敵(外国やマスコミなど)"の仕掛ける情報工作に振り回されどうしで、漂流していたということが良く理解できます。おそらく、主婦感覚の素朴理論に囚われ、誤った政策を誤っていると全く認識できなかったのだと思います。だから、あのように、アメリカにも中国にも、ロシアにも、韓国や北朝鮮にも、振り回され翻弄され続けたのだと思います。そうして、いわゆる、根拠のない、いわゆる空気に騙され続け、どうにもならなくなったのだと思います。

民主党の危機管理能力の甘さについては、このブログでも何回も指摘していました。ここにその記事のURLを掲載します。

首相が北朝鮮砲撃を報道で知ったと語る、もはや“無政府状態”の危機管理態勢を憂う―【私の論評】国家統治のできない甘露煮頭の民主党には、もう自主的判断で政権を降りていただく以外にない?

これじゃどうしようもありません。政治がどうのこうのというレベルではありません。やはり、菅さんや、仙谷さんのような市民運動家には、政治は荷が重すぎるという事です。民主党の全閣僚すべて、党幹部のすべてがこの調子なのだと思います。
今でも記憶に生々しい、北朝鮮によるヨンピョン島の砲撃

安全保証がどうのこうの、憲法がどうのこうの、日本国解体がどうのこうのなど、論じる足る知性も、教養も、こころづもりも何もないということです。そもそも、日本解体を推進しながら、日本国という国の国政を司るということは無理な注文です。全く、現実を正しく認識できない、なんといっていいのか、甘露煮のような甘さです。彼らの頭の中身は、甘さで煮詰まった、甘露煮頭だということです。甘露煮頭で国政を司ってもらっては困ります。
この記事は、菅さんが総理大臣をしているときのものですが、自分で書いていながらも、何やら納得がいきませんでしたが、官邸が上記のような有様てであれば、このようなことになってしまうのもいたしかたがないということです。

もう二度と、このようなとんでもないことにならないように、間違っても、第二、第三の民主党政権などできあがらぬようにすべきです。民主党政権によって、日本は、かなり打撃をうけましたが、まだ、立ち直るチャンスは十分あります。しかし、時がたち、国民が、民主党政権の有様を忘れてしまえば、また、同じことが繰り返されるかもしれません。 そうなれば、本当に日本は解体されてしまい、かねません。そんなことには、絶対ならないように、日本人は、民主党政権の愚かさを語り継いでいくべきものと思います。歴史の中に組込、正しく後世の人びとに伝えていくべきです。そう思うのは、私だけでしようか?

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2013年1月13日日曜日

低劣番組『新報道2001』で前原氏がデフレ原因は人口減、円高原因は震災によるサプライチェーンの寸断だと発言−【私の論評】日本で横行する、財政も、金融も、日本自体もわからなくなくなる低劣番組は視聴に値しない!!

低劣番組『新報道2001』で前原氏がデフレ原因は人口減、円高原因は震災によるサプライチェーンの寸断だと発言



本日テレビでなにげなく『新報道2001』をみていました。タイトルはなんだったのか、最初からみていなかったので、わかりませんが、私がみていたのは、とにかくアベノミックスに対する反対意見を野党議員が述べている部分でした。

いろいろな議員を意見を述べていて、多少参考になったものもありましたが、特にアベノミクスに対する批判は、論拠があいまいないい加減なものがほとんどでした。その中でも、民主党の前原氏の発言がもっともぶっ飛んだとんでもないものでした。

どういうことかといえば、まずはデフレの原因は人口減だというものです。それから、円高は、震災によるサプライチェーンの分断によるものというものです。(デフレ原因人口減の発言は、上の動画の16::29にでてきます)

こんなぶっ飛んだことを語っているのに、これに反対する議員も議員でない参加者もコメンテーターも誰一人反論も是正もしませんでした。

このこと、一つとっても、『新報道2001』は低劣番組であり、見る価値はまったくありません。この番組をみていたら、ますます、日本の政府の財政政策や日銀の金融政策、それに日本のこと自体がわからなくなってしまうことでしょう。このような番組見る価値がないので、皆さん視聴するのをやめましょう。

【私の論評】日本で横行する、財政も、金融も、日本自体もわからなくなくなる低劣番組は視聴に値しない!!

上の記事は、久々に私の直の論評です。いつもは、ここに他の人が書いた記事などを掲載するのですが、本日はひさびさに自分のオリジナルを掲載します。なにせ、本日は朝からあのテレビを見て、その低劣さに唖然としてしまったものですから・・・・・・・・・。

このグラフをみても、デフレと人口に相関関係はない


まずは、このブログにも過去に何度も掲載したように、前原さんがいうのは、まったく、間違いです。

まずは、デフレは純粋な貨幣の供給量の問題であって、人口とは全く関係ないです。この間違いを論破するのは全く簡単なことです。これについては、このブログの過去の記事にも掲載したことなので、そのURLを掲載します。

日本の人口増加率 過去最低に-【私の論評】人口減解釈への警鐘!!インフレ、デフレは、人口の増減とは全く関係がない!!デフレ人口減説は、都市伝説なみのヨタ話に過ぎない!!

詳細は、この記事をご覧いただければご理解いただけるものと思いますが、デフレと人口減など全く関係ないことは簡単に説明することができます。

簡単に説明します。少し物騒な話になりますが、この世の中に中性子爆弾なるものがあって、それが実用かされていたとします。そうして、この爆弾建物や機械などは壊すことなく、人間だけを殺傷するものとします。無論、紙幣は燃やすことなく、硬貨を溶かしたりしないものとします。



この爆弾が日本に落とされ、日本人の90%が殺害されて、10%のみが残ったとします。そうなるとどうなりますか、貨幣はどうなりますか?10%の人しか残っていないのに、100%の人たちがいたときの、貨幣が市場に流通していることになります。そうなると、どうなりますか、人口減で、大インフレになるのではないですか?

デフレ、インフレは、モノと通貨の関係であり人口とは何の関係もない


無論そんなことにならないように、日銀は、貨幣を回収して、必要な貨幣のみが流通するようにして、大インフレにはならなないうにすることでしょう。こんなことから考えて見みても、インフレとかデフレとかは、貨幣の市場での流通の問題であって、人口の増減とは全く簡単ないことがご理解いただけるものと思います。これは、マクロ経済学でも、十分説明されていることで、デフレ、インフレと人口の増減は、まったくもって関係ありません。

それから、円高についてですが、これについてもこのブログで掲載したことがあります。それにしても、円高の原因が、震災によるサプライチェーンの寸断によるものとは、考えもつきませんでした。しかし、どうしてそうなるのか、どなたか合理的な説明ができる方、是非コメントをお寄せください。

以下に、特に震災に関連した円高の要因について説明した過去の記事のURLを掲載させていただきます。

【日本の解き方】白川日銀総裁は“デフレ・円高大魔王” - 経済・マネー - ZAKZAK―【私の論評】財政ばかりでなく、金融政策にも目を向けよ!!

詳細は上記の記事をご覧いただくものとして、円高に関係する部分を以下にコピペしておきます。
こうした日銀の対応のまずさもあり、日本は、3.11から円高傾向であり。3.11後さに超円高傾向になったことは皆さんご存知だと思います。このとき何が起こったかといえば、当然震災・津波の被災者に対する応急措置のため、円の需要は平時の時よりもはるかに高まり、そのまま放置しておけば、円高が進行することはわかりきっているのに、またまた、日銀は、増刷拒否の姿勢を崩さず、いたずらに超円高の事態をまねいてしまいました。
為替レートの問題は、複雑な事象がからみあっていますから、何ともいえない部分があることかは確かですが、それにしても、震災直後の円高は、サプライチェーンの寸断にあるなどということは絶対にあり得ないです。これが事実だとすれば、通過安に悩む国は、サプライチェーンを徹底的に破壊すれば、すぐに通貨高になるということになります。そんなこと、にわかに信じることはできません。やはり、震災による円需要の高まりに応じて、日銀はありとあらゆる手段を講じて金融緩和をすべきであったものを、現実にはその反対をやっていたということが最大の原因です。円需要が増しているときに、金融引締めをすれば、円高になるのは、当たり前の真ん中で、疑う余地がありません。

サプライチェーンの寸断が通過高を招く?


それにしても、前原氏がこのような愚かな発言をしても、誰も反対も、指摘も是正もしない。それも、野党議員ならいざしらず自民党の議員もしない。こんな変な番組を見ていたら、頭がすっかりおかしくなり、日本の財政も、金融も、日本国自体もわからなくなってしまうと思います。しかし、今の日本では『新報道2001』に限らず、ほとんどのメディアがこのような有様です。こんなものは、視聴するに価値もないと思います。そう思うのは、私だけでしょうか?皆さんどう思われますか?

あっ、一つだけ視聴する価値があるかもしれません。それは、ありとあらゆる対日工作員とか、偽装転向コミンテルンが、政治家などにどのような影響を与えているを確認するためです。しかし、これは、ある程度マクロ財政や、マクロ金融政策がわかっている人の高等テクニックと認識すべきです。このあたりに自信のない人は、ただただ工作員に操られるだけですから、見ないほうが良いです。

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2013年1月12日土曜日

【お金は知っている】安倍政権は日銀にだまされるな インフレ目標のゴールは所得&雇用のW増―【私の論評】反日工作員の世迷言に惑わされるな!!

【お金は知っている】安倍政権は日銀にだまされるな インフレ目標のゴールは所得&雇用のW増

外国の工作員か、馬鹿か、先達に遠慮しているかいずれかの白川総裁

 年末に某テレビ局の討論番組を見ていたら、安倍晋三首相の要請を受けて日銀が検討している2%の「インフレ目標」を取り上げ、そこそこの経済知識を持っているはずの論者たちが雑談さながらに「物価が上がったら大変だ」と騒いでいる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 単に物価を上げるためだけのインフレ目標なら、消費税率引き上げだけで済む。現行税率5%を8%に引き上げるだけで、2・8%以上、消費者物価が上がるので、楽々と達成できる。国民の所得や雇用を増やすことをゴールとしない限り、インフレ目標は無意味である。安倍政権はその肝心な点をしっかりと踏まえ、日銀にだまされないようにしてほしい。(産経新聞特別記者・田村秀男)

この記事の続きはこちらから!!

【私の論評】反日工作員の世迷言に惑わされるな!!

多くの政治家ばかりではなく、多くの国民も、20年近くにも及ぶデフレにさらされ、デフレが普通になって、インフレだった頃のことをすっかり忘れているか、そもそもデフレでない頃を知りません。だから、多くの人々がデフレを前提でものごとを考えるようにさえなっています。

そうして、「実は日本人はデフレが大好き」などという、以下のようなふざけた番組が放映されようとしています。これは、本当におかしな番組だと思います。おそらく、デフレの本当の意味を知れば、日本人でデフレが大好きと感じる人など誰もいないと思います。デフレの最中にあって、低価格のものを求める、当然といえば当然、当たり前の真ん中の消費行動についてあたかも、それを大好きであるかのうよな論評をする低俗番組なのだと思います。



この番組「『実は日本人はデフレが大好き』 その秘密を握る世界最強の“日本人妻”とは?」というキャッチフレーズで放映されるものです。

番組では"「実は日本人はデフレが大好き」、そんな大胆な仮説を、大真面目に楽しく検証。世界的にも“異常すぎる”日本女性のお金の価値観を、彼女たちが担う「家計」を通して徹底分析。様々な角度から、デフレ経済の知られざる裏側に迫る。日本人がいま、本当に知らなければならないデフレの真実が分かる!"という触れ込みで放送されるそうですが、何やら最初から仮定が間違っていると思います。実際放映されたら、このブログでも徹底的にコケにしようと思います。良識的な皆さんも、徹底的にコケにして下さい。

久米宏は、今では年に一回しかテレビに出ないそうで、それが久米宏スペシャルだそうで、そのスベシャルが、この『実は日本人はデフレが大好き』だそうです。このスペシャルは、冬に放映されているそうで、「冬のお化け」とも呼ばれているそうです。これは、久米宏自信も語っていることなので、本当にそう呼ばれているいるのだと思います。

冬のお化け?
このブログでは、過去にデフレの惨禍についてさんざん掲載してきましたので、このブログの読者の方々は、デフレの酷さについては十分ご存知のことと思います。ただし、デフレの酷さを示す以下のグラフは掲載したことがなかったので、掲載させていただきます。


日本は、20年ほど前からデフレ基調でしたが、1998年から統計上でもはっきりと誰もが否定できないデフレに突入しています。上のグラフをみると、1998年より、はっきりと自殺率、失業率が上昇し、平均給与が下がっていることがわかります。こんなことを理解しても、まだ久米宏のように「実は日本人はデフレが大好き」などと呑気なことなどいってはおられないことが理解できると思います。

特に、デフレにより、若者雇用は、悪化します。これは、このブログにも以前掲載しましたので、その記事のURLを以下に掲載します。

若者雇用戦略のウソ―【私の論評】雇用と中央銀行の金融政策の間には密接な関係があることを知らない日本人?!

詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、雇用に関係する部分のみを以下に掲載させていただきます。
このブログでも、前に掲載したと思いますが、一国の雇用の趨勢を決めるのは、何をさておいても、まずは中央銀行による金融政策です。たとえば、中央銀行 が、インフレ率を2〜3%現状より、高めたとしたら、他に何をせずとも、日本やアメリカのような国であれば、一夜にして、数百万の雇用が生まれます。これ に関しては、まともなマクロ経済学者であれば、これを否定する人は誰もいないでしょう。無論、日本に存在するマクロ経済学と全く無関係な学者とか、マルク ス経済学の学者には、否定する人もいるかもしれませんが、そんなものは、ごく少数であり、グローバルな視点からすれば、無視しても良いです。

デフレのままであれば、若者の雇用もままならないということです。デフレとはそういうことです。にもかかわらず、「実は日本人はデフレが大好き」などという呑気なことを言っておられるのでしょうか?

デフレは、悪いことばかりですが、緩やかなインフレは、良いことばかりです。それを実感させてくれるような記事、このブログにも掲載したことがあります。それは、過去20年以上も少ともデフレではなかったアメリカに在住している在留邦人の方のものでした。その記事のURLを以下に掲載します。

インフレのある暮らし - 15年ぶりの1ドル80円時代に思うこと―【私の論評】「インフレっていいものですよ!!」は、本当だ!!

詳細は、この記事を読んでいただくものとして、この記事からアメリカでのインフレの実体に関しての部分のみ以下にコピペさせていだきます。


さて、アメリカの方のインフレも年間3%くらいでしかないのだが、それでも15年たつとモノの値段が5割高になる。これはつまり、去年と今年の値段の差は誤差の範囲だが、10年、20年たつと目に見えて高くなる、というレベル。 
経済の教科書的に、インフレとデフレの消費者行動の違いは、
・インフレ=借金してでも買おう(将来買おうと思ったらもっと高くなる)
・デフレ=買い控えて現金で持っていよう(将来もっと安くなるから)
ということなのだが、いや、これ、自分個人の心理的に見て本当。 
インフレというと響きが嫌な感じだが、中にいる実感としては
「パイが大きくなっていく」
という感じ。減少していくパイを奪い合わなくても、平均的なことをしていれば15年で5割増なわけです。心証的には「将来は高くなるから今のうちに買っておこう」という打算的な感じより、「この先もっとよくなるから安心して今買いましょう」という感じが強い。
「幻想だ!勘違いだ!」
と思う人もいるかもしれない。 
でも、住んでいる人の多くが「今後も価値が上がっていく」と信じれば、消費行動が促進され景気が良くなる。そういう幻想を与えるのも政治の役目。(もちろん、ハイパーインフレは駄目ですが)。
 これは、実感だと思います。日本だって過去には、このようなデフレでない時代が長く続きました。というより、現在のようにデフレの時代が続いたなどということは過去にはありませんでした。40歳未満の人など、社会人になってから、一度もインフレだったことはなく、デフレの最中で社会人生活を送ってきたということです。

こういった最中で育った若者は、たとえば、車を買わないとか飲みに行かないとか、外出をあまりしないというのは仕方のないことなのかもしれません。そうして、久米宏は、こうした若者を新ニッポン人として、過去の久米宏スペシャルで揶揄していました。



これについて、このブログでも、過去に紹介したことがあります。その記事のURLを以下に掲載しておきます。

久米宏の「新ニッポン人」現る-世代でひとくくりにする愚かさを象徴する低レベル報道

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、久米宏が何でも世代でひとくくりする愚かさを指摘しました。 しかし、今考えてみると、若い世代で、似たような行動様式があったとすれば、その当時から深刻なデフレに見舞われていたのは、確かですから、それが若者に多大な影響を与えていたはずであり、それが、似たような行動様式をとらせていたと考えるべきでした。いずれにせよ、この番組にはそうした視点はかけていたと思います。

このスペシャルを放映する放送局は、反日放送局ですから、このどちらも反日の意図が背景にあるものと考えて差し支えないと思います。私が推測したところでは、『新ニッポン人』に関しては、ことさら、今の若者の特異性を強調して、 日本国民の結束力を弱めて、日本弱体化に寄与するという意図があったものと考えます。

日本国内には偽装転向コミンテルンでいっぱい


また、「実は日本人はデフレが大好き」に関しては、アベノミックスでデフレを克服しようとする安倍政権に対して、そうはさせじとして、デフレのありもしない良いところを作為的につくりだし、あたかもインフレはとんでもないことであり、アベノミクスを失敗させようという意図があるのだと思います。

以上のことから、デフレ賛美とか、容認などということは絶対にあってはならないことです。このようなことを主張する人が現れたら、その人は単にモノを知らない、常識のない人か、単なる工作員であるとみるべきです。

そうして、このような工作員は日銀だけではなく、久米宏に代表されるマスコミもそういう立場であることを忘れてはなりません。工作員に惑わされて、デフレから良いことなどという世迷言に惑わされるべきではありません。皆さんは、どう思われますか?

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