2013年1月13日日曜日

低劣番組『新報道2001』で前原氏がデフレ原因は人口減、円高原因は震災によるサプライチェーンの寸断だと発言−【私の論評】日本で横行する、財政も、金融も、日本自体もわからなくなくなる低劣番組は視聴に値しない!!

低劣番組『新報道2001』で前原氏がデフレ原因は人口減、円高原因は震災によるサプライチェーンの寸断だと発言



本日テレビでなにげなく『新報道2001』をみていました。タイトルはなんだったのか、最初からみていなかったので、わかりませんが、私がみていたのは、とにかくアベノミックスに対する反対意見を野党議員が述べている部分でした。

いろいろな議員を意見を述べていて、多少参考になったものもありましたが、特にアベノミクスに対する批判は、論拠があいまいないい加減なものがほとんどでした。その中でも、民主党の前原氏の発言がもっともぶっ飛んだとんでもないものでした。

どういうことかといえば、まずはデフレの原因は人口減だというものです。それから、円高は、震災によるサプライチェーンの分断によるものというものです。(デフレ原因人口減の発言は、上の動画の16::29にでてきます)

こんなぶっ飛んだことを語っているのに、これに反対する議員も議員でない参加者もコメンテーターも誰一人反論も是正もしませんでした。

このこと、一つとっても、『新報道2001』は低劣番組であり、見る価値はまったくありません。この番組をみていたら、ますます、日本の政府の財政政策や日銀の金融政策、それに日本のこと自体がわからなくなってしまうことでしょう。このような番組見る価値がないので、皆さん視聴するのをやめましょう。

【私の論評】日本で横行する、財政も、金融も、日本自体もわからなくなくなる低劣番組は視聴に値しない!!

上の記事は、久々に私の直の論評です。いつもは、ここに他の人が書いた記事などを掲載するのですが、本日はひさびさに自分のオリジナルを掲載します。なにせ、本日は朝からあのテレビを見て、その低劣さに唖然としてしまったものですから・・・・・・・・・。

このグラフをみても、デフレと人口に相関関係はない


まずは、このブログにも過去に何度も掲載したように、前原さんがいうのは、まったく、間違いです。

まずは、デフレは純粋な貨幣の供給量の問題であって、人口とは全く関係ないです。この間違いを論破するのは全く簡単なことです。これについては、このブログの過去の記事にも掲載したことなので、そのURLを掲載します。

日本の人口増加率 過去最低に-【私の論評】人口減解釈への警鐘!!インフレ、デフレは、人口の増減とは全く関係がない!!デフレ人口減説は、都市伝説なみのヨタ話に過ぎない!!

詳細は、この記事をご覧いただければご理解いただけるものと思いますが、デフレと人口減など全く関係ないことは簡単に説明することができます。

簡単に説明します。少し物騒な話になりますが、この世の中に中性子爆弾なるものがあって、それが実用かされていたとします。そうして、この爆弾建物や機械などは壊すことなく、人間だけを殺傷するものとします。無論、紙幣は燃やすことなく、硬貨を溶かしたりしないものとします。



この爆弾が日本に落とされ、日本人の90%が殺害されて、10%のみが残ったとします。そうなるとどうなりますか、貨幣はどうなりますか?10%の人しか残っていないのに、100%の人たちがいたときの、貨幣が市場に流通していることになります。そうなると、どうなりますか、人口減で、大インフレになるのではないですか?

デフレ、インフレは、モノと通貨の関係であり人口とは何の関係もない


無論そんなことにならないように、日銀は、貨幣を回収して、必要な貨幣のみが流通するようにして、大インフレにはならなないうにすることでしょう。こんなことから考えて見みても、インフレとかデフレとかは、貨幣の市場での流通の問題であって、人口の増減とは全く簡単ないことがご理解いただけるものと思います。これは、マクロ経済学でも、十分説明されていることで、デフレ、インフレと人口の増減は、まったくもって関係ありません。

それから、円高についてですが、これについてもこのブログで掲載したことがあります。それにしても、円高の原因が、震災によるサプライチェーンの寸断によるものとは、考えもつきませんでした。しかし、どうしてそうなるのか、どなたか合理的な説明ができる方、是非コメントをお寄せください。

以下に、特に震災に関連した円高の要因について説明した過去の記事のURLを掲載させていただきます。

【日本の解き方】白川日銀総裁は“デフレ・円高大魔王” - 経済・マネー - ZAKZAK―【私の論評】財政ばかりでなく、金融政策にも目を向けよ!!

詳細は上記の記事をご覧いただくものとして、円高に関係する部分を以下にコピペしておきます。
こうした日銀の対応のまずさもあり、日本は、3.11から円高傾向であり。3.11後さに超円高傾向になったことは皆さんご存知だと思います。このとき何が起こったかといえば、当然震災・津波の被災者に対する応急措置のため、円の需要は平時の時よりもはるかに高まり、そのまま放置しておけば、円高が進行することはわかりきっているのに、またまた、日銀は、増刷拒否の姿勢を崩さず、いたずらに超円高の事態をまねいてしまいました。
為替レートの問題は、複雑な事象がからみあっていますから、何ともいえない部分があることかは確かですが、それにしても、震災直後の円高は、サプライチェーンの寸断にあるなどということは絶対にあり得ないです。これが事実だとすれば、通過安に悩む国は、サプライチェーンを徹底的に破壊すれば、すぐに通貨高になるということになります。そんなこと、にわかに信じることはできません。やはり、震災による円需要の高まりに応じて、日銀はありとあらゆる手段を講じて金融緩和をすべきであったものを、現実にはその反対をやっていたということが最大の原因です。円需要が増しているときに、金融引締めをすれば、円高になるのは、当たり前の真ん中で、疑う余地がありません。

サプライチェーンの寸断が通過高を招く?


それにしても、前原氏がこのような愚かな発言をしても、誰も反対も、指摘も是正もしない。それも、野党議員ならいざしらず自民党の議員もしない。こんな変な番組を見ていたら、頭がすっかりおかしくなり、日本の財政も、金融も、日本国自体もわからなくなってしまうと思います。しかし、今の日本では『新報道2001』に限らず、ほとんどのメディアがこのような有様です。こんなものは、視聴するに価値もないと思います。そう思うのは、私だけでしょうか?皆さんどう思われますか?

あっ、一つだけ視聴する価値があるかもしれません。それは、ありとあらゆる対日工作員とか、偽装転向コミンテルンが、政治家などにどのような影響を与えているを確認するためです。しかし、これは、ある程度マクロ財政や、マクロ金融政策がわかっている人の高等テクニックと認識すべきです。このあたりに自信のない人は、ただただ工作員に操られるだけですから、見ないほうが良いです。

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