2014年8月26日火曜日

【朝日の大罪】見苦しい弁明 世界から軽蔑されかねない検証記事  国際政治学者ペマ・ギャルポ氏―【私の論評】慰安婦問題・吉田調書問題で朝日新聞を徹底的に追求し、韓国は捨て置け、彼の国はどうでも良い、本当に(゚д゚)!



以下の記事を動画化したものです。

朝日新聞・編集担当の杉浦信之氏が検証記事(5日)で書いた、「私たちは元慰安婦の証言や少ない資料をもとに記事を書き続けました。そうして報じた記事の一部に、事実関係の誤りがあったことがわかりました」という文面を読み、私は一瞬、朝日の勇気と良識に敬意を表したい、という気持ちを抱いた。朝日が自らの過ちを自白することで、日韓両国を32年に渡って関係を悪化させてきた問題の源が消えたと思ったからだ。

ところが、続く文章を読んで愕然とした。そこには、「問題の全体像がわからない段階で起きた誤りですが、裏付け取材が不十分だった点は反省します。似たような誤りは当時、国内の他のメディアや韓国メディアの記事にもありました」とあった。

この文章からは全く誠意も反省も感じられない。

他社もやっていたから…という開き直りとも思える文章は、嘘を上塗りするものだ。真実を公正に伝える義務がある新聞社としては、世界から軽蔑されておかしくない。

私は、朝日と国会に対し、次のことを提案したい。

第1に、朝日は、国民をだまし続けてきたことを率直に認めて、すべての真相と謝罪の意を、自社の紙面だけでなく、他の国内メディアにも発表すべきである。

第2に、朝日は、海外メディアに対して、誤報の訂正と自国のイメージを著しく傷つけたことへの反省の記者会見を行うべきである。

第3に、国会は調査委員会を設置して、朝日の誤報と、河野洋平官房長官談話の関係などを、徹底的に解明すべきである。韓国や中国も彼らの主張に自信があれば、日本の再調査を恐れる必要はないはずだ。

■ペマ・ギャルポ

【私の論評】慰安婦問題・吉田調書問題で朝日新聞を徹底的に追求し、韓国は捨て置け、彼の国はどうでも良い、本当に(゚д゚)!


ペマ・ギャルポ氏
上の、ペマ・ギャルポ氏の主張全くそのとおりであり、大賛成です。ギャルポ氏のように、日本の国内事情を良く知っていれば、他の国の人もこのように考えるのが当然ということだと思います。

最近では、この問題を巡って、ワシントン・ポストなどの米国紙も、似たような論評を出しています。

以下に、その記事の内容を掲載します。
米南部の政治家「韓国系に迎合」 米紙が批判
 【ワシントン共同】米紙ワシントン・ポスト電子版は19日、南部バージニア州で、日本海の名称として韓国が主張する「東海」を州の教科書に併記することを義務づけたり、旧日本軍の従軍慰安婦に関する石碑を地方庁舎の庭園に設置したりする動きが相次いだことについて社説を掲載し、地元の政治家の韓国系有権者に対する「過剰な迎合」だと戒めた。 
 特に韓国系住民の多い同州北部から、秋の中間選挙の連邦下院議員選に出馬する候補がいずれも、教科書への「東海」併記義務づけを連邦レベルで目指すと公約していることを問題視。「日韓の争いに首を突っ込もうとしている」と指弾した。
以上の記事は、今年の8月のものです・また、以下にある方のFBの記事を引用させていただきます。

★★NYタイムズが社説を一部削除ー謝罪・訂正の可能性ー


上の画像にもでているニューヨーク・タイムズの安倍批判の記事のURLを以下に掲載しておきます。
NYタイムズ、「慰安婦への謝罪撤回の可能性」の表現削除 日本政府の抗議受け
詳細は、この記事を読んでいただくものとして、この記事は3月のものです。

先のワシントン・ポストの記事は、朝日新聞の検証記事の後のものですが、これはそれとは全く関係なく当時の日本政府の抗議を受けてのものです。お詫びは、ないものの検証記事が出た後にさらに、どのような反応を示すのか、興味のつきないところです。

いずれにせよ、慰安婦問題に関しては、外国の視点でみても、間違いであるということがはっきりしていますし、ギャルポ紙が語るように、朝日新聞は真実を公正に伝える義務がある新聞社としては、世界から軽蔑されています。

訂正は出しても、謝罪もせず、説明も不十分な朝日新聞は、もう読む価値はないです。何十年間も読者を騙し続けてきた新聞に価値はないです。購読していない人は、今後も購読しないこと、購読している人は今後は購読をやめるべきでしょう。



さて、朝日新聞といえば、問題は慰安婦問題だけではありません、南京虐殺問題など、他にも自虐的歴史観を日本に定着させる、捏造問題はまだまだあります。

また、最近では、吉田調書問題もあります。吉田調書問題とは、このブログにも掲載したことがあるので、その記事のURLを以下に掲載します。
朝日の吉田調書報道「なぜここまで日本人貶めるのか」と作家―【私の論評】恥知らず朝日新聞は本社を北京に移し、中韓のメディアになりなさい(゚д゚)!
詳細は、この記事をごらんいただくものとして、吉田調書とは、2011年3月11日の東日本大震災で東京電力福島第1原発が危機的状況に陥った際の、吉田昌郎所長(享年58)と政府のやりとりを記した極秘文書です。

朝日新聞は5月20日付の紙面で「所長命令に違反 原発撤退」というタイトルで、震災直後の3月15日に第1原発にいた所員の9割に当たる約650人が、吉田所長の待機命令に背いて10キロ南の福島第2原発に撤退したと報じました。

これに産経新聞は調書の一部を独占入手した上で、吉田所長の命令に違反し所員が勝手に現場を離れたことはないと断定しました。吉田所長から「退避」は指示されたものの、朝日新聞の言う「撤退」はなかったと強調しました。

8月19日の朝日新聞デジタルは、朝日新聞社が8月18日付で朝日新聞社の名誉と信用を傷つけたとして、産経新聞の東京編集局長と産経新聞に記事を書いたジャーナリストに抗議書を送ったと報じました。

朝日新聞は、慰安婦問題で訂正記事出した、その矢先に吉田調書でも大失態を演じたことから、ネット上では「また朝日か」「いい加減にしろ」と大ブーイングが飛び交っています。

朝日新聞の、慰安婦の事実誤認訂正以降、年間購読している一般購読者の解約が後を絶たないそうです。

このような新聞に広告を出している企業も、今後朝日に広告を出すのはやめるべきでしょう。




読者や広告が減れば、朝日は広告主や読者の要望に応じて、体質を変えるか、倒産するしかありません。

朝日新聞の幹部は、知らないと思いますが、かのドラッカーも企業は社会が許容するから、存続できるのであって、社会から許容され無くなった場合一夜で姿を消すと語っていました。

私たちは、広告を出している企業に対しても、広告掲載をやめるように圧力をかけるべきと思います。

これに関しては、私たちでもできる方法がマニュアル化されています。そのマニュアルが掲載されているURLを以下に掲載します。
朝日の広告主に電凸するぞ!①
詳細は、この記事をごらんいただくものとして、この記事では、実際に企業のCRS部署に対する申し入れの仕方や、文例などが掲載されています。特に、CRS部署へ申し入れると、申し入れがあったことやその内容を経営者に伝えなければならないことになつているそうで、このマニュアルなかなか実効性がありそうです。

いずれにせよ、このようなロー・クオリティー・ペーパーを読んで、自分はインテリなどと思い込み悦に入る妄想論人は別として、まともな人は、もう購読はやめるべきでしょう。

また、このような新聞に広告を出せば、かつの花王のように不買運動に苦しむことになります。

日本国内では、このような現状ですが、韓国の出方も最近は変わってきています。

韓国は歴史的にみても地政学的にみても中国の顔色をうかがいながら生きてきた国です。中国の属国としての歴史を刻み、中国への貢物と引き換えに安定を得る冊封体制の下で国を治めてきた国です。そんな国が、現在日中・日朝関係の進展を受けて、反日一辺倒では、ままららなくなってきていることを悟りつつあるようです。実際、韓国国内では、対日強硬路線一辺倒の朴政権に保守せいりょくからすら、批判が出ています。

この傾向に対してし、日本はどう動くべきでしょうか。答えは「捨て置け」です。慰安婦問題は朝日新聞の誤報訂正や韓国内での元米軍慰安婦提訴を受けて、朴政権は守勢に回らざるをえません。強気に出れば出るほど墓穴を掘ることらになります。

日本国内では、最早、表だって韓国に迎合したり、韓国に利する発言をしても、何ら反応がないどころか非難・排斥されるだけです。米国のマスコミも風向きがかわりつつあります。

韓国人の目が覚めるまで、捨て置け。ただし、その時はこないかも‥‥‥‥‥‥(゚д゚)!

日本としては、韓国と付き合わなくても、何ら困ることもありません。もともと、韓国のGDPは、東京都と同程度であり、その程度のGDPのうち、日本向けの輸出入などほんのわずかなもです。投資についても同じことですし、それに今や韓国には有望な投資先などありません。もともと、小さなパイに過ぎない韓国など相手にしなくても、代替できる国は他にいくらでもあります。

外交など何かをするということが多いですが、全く何もしないというのも選択肢の一つです。何かしないと日本側が困るということはもうなくなりました。朝日新聞が慰安婦問題て訂正を出さないでも、すんだような時代であれば、韓国の出方によっては、日本は何らかの対応をしなければならなかったですが、今や国内で朝日をはじめとする反日どバカ勢力を徹底的に叩き、韓国は「捨て置く」ことがもっと、正しい外交方針だと思います。

無論、バカ真似をすれば、それに対する抗議はすべきですが、その他、輸出入、援助、投資など何もせず、捨て置いて、その分他のの親日国とのつきあいを深めていくべぎてす。

私は、そう思います。みなさんは、どう思われますか?

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2014年8月25日月曜日

消費税10%「予定通りに」3割 本社世論調査 ―【私の論評】再増税すれば、安倍政権への支持率はかなり下り、やがて安倍おろしの嵐が吹き荒れる。共産党の党勢拡大は安倍政権への警鐘であるとみなすべき(゚д゚)!

消費税10%「予定通りに」3割 本社世論調査 


日本経済新聞社とテレビ東京による22~24日の世論調査で、消費税率を予定通り2015年10月に10%に引き上げることに関して「反対」が63%で「賛成」の30%を上回った。7月の前回調査より賛成は6ポイント下がり、反対は4ポイント上昇した。内閣支持率は7月の前回調査より1ポイント上昇の49%で、ほぼ横ばいだった。



4月の消費税率の8%への引き上げによる影響で、4~6月の実質国内総生産(GDP)は前期比年率で6.8%減少した。安倍晋三首相は7~9月の景気動向をみて判断する考え。今後は景気の下支え策が必要になる可能性がある。

安倍政権の経済政策を「評価する」は47%で前月より3ポイント上昇した。「評価しない」は34%で3ポイント下がった。経済政策を評価する人のうち、52%は予定通りの消費増税に反対と答えた。

15年10月の消費増税に反対と答えた人にどうすべきかを聞くと「引き上げるべきでない」が50%で最も多かった。「時期を遅らせるべきだ」が25%、「引き上げ幅を見直すべきだ」は21%だった。

内閣を支持する理由(複数回答)は「安定感がある」が35%で最も多い。支持しない理由(同)は「政策が悪い」が4ポイント上昇して39%で最多になった。

この記事の詳細は、こちらか(゚д゚)!

【私の論評】再増税すれば、安倍政権への支持率はかなり下り、やがて安倍おろしの嵐が吹き荒れる。共産党の党勢拡大は安倍政権への警鐘であるとみなすべき(゚д゚)!

安倍内閣の支持率と、増税には密接な関係がある。それは、そうだろう。まずは、有権者は例外をのぞいて、まずは経済的安定ほ望み、その後で天下国家を論じるというのが普通です。

まずは、日々の生活が安定してこそ、天下国家に目を向けます。

これについて、古谷経衡氏は以下のようなツイートをしています。
古屋氏のツイートにもある、産経新聞の記事のそのさわりだけを以下に掲載します。
安倍政権の「暴走」に感謝?! 共産が空前の党勢拡大産経新聞8月24日(日)13時35分 
 日本共産党が党勢拡大に向けて全党に号令をかけた党創立92周年をめぐる「躍進月間」(5月15日〜7月31日)で、「空前の前進」(党関係者)を果たした。集団的自衛権の行使容認はじめ安倍政権の政策をことごとく「反動的暴走」と決めつけ、それにブレーキをかけようと喧伝(けんでん)するキャンペーンが奏効したとみられる。しかし裏を返せば、党勢拡大を続けるには同党がいう「暴走」を安倍政権に続けてもらわなければ困るわけだ。
党勢拡大で大感激の志位委員長


集団的自衛権の容認、特定秘密保護法の導入など確かに、現在の我が国にとって、必要不可欠のものであり、私自身は反対はしません。多くの、保守系の人々でこれに異議を唱える人はいないでしょう。また、政治的に左でも右てもない人々は、これを頭から反対する人々はいないてじょう。

安倍総理が、2012年に総裁になった直後に行なわれた衆議院議員選挙や、昨年夏の参議院議員選挙で、安倍自民党は大勝利を収めました。

そうして、これらの二回の選挙で安部総理は、二回とも、集団的自衛権の容認や特定秘密保護法の導入などについて、選挙公約ではっきり明言しました。

だから、これらを実行しないということは、公約違反です。だから、実行すのは当然のことと思います。これについて、マスコミや野党は、国民への説明が不十分などとしています。

しかし、これらについては、安部総理は第一次安倍内閣のときもその必要性を主張してきましたし、上で述べてきたように二回の選挙でも主張してきました。そうして、安部総理になったのですから、もしこれを実行しないというのであれば、その自体が非難の対象となります。

それこそ、結局何もできなかった民主党政権のように、マニフェストをほとんど何も実行せずに、ただただ、3年間漂流して、国民から大避難を浴びたようになってしまいます。

しかし、現実的に考えれば、天下国家論を論ずるためには、先ほども述べたようにまずは、経済が安定していなければなりません。

だから、本来は、経済を悪化させる懸念のある増税などすべきではなかったのです。

このことを査証するものとして、以下の2つをあげておきます。

まず一つ目は、上でも述べたように、2012年年末の衆議院議員選挙において、安倍自民党は大勝利しました。

その原因は、はっきりしています。それまで、日銀は、ずっと金融引き締め政策をしてきましたが、安部総理は金融緩和をすると明言しました。

この明言を市場は好感して、まずは株価があがりました。その後、実際に4月から異次元の包括的金融緩和をしました。これに対して、野党や、マスコミ等一斉にこれを批判しましたが、にもかかわらず、経済指標はのきなみ良くなりました。

一時、株価は少し下がりましたが、それも落ち着き、安定した後に、参議院銀選挙が行なわれ、これでも安部自民党は、大勝利でした。

そうなんです。市場関係者はもとより、国民の多数もやはり、実体経済を良くする政党を指示するのです。

第2は、過去の池田勇人総理大臣による、所得倍増計画です。

国会で演説する池田隼人氏


所得倍増計画(しょとくばいぞうけいかく)とは1960年池田内閣の下で策定された長期経済計画です。閣議決定された際の名称は国民所得倍増計画(こくみんしょとくばいぞうけいかく)といいます。この計画では翌1961年からの10年間に名目国民所得国民総生産)を26兆円に倍増させることを目標に掲げましたが、その後日本経済は計画以上の成長に至りました。立案は経済学者の下村治氏です。

この所得倍増計画は、大成功し、10年を待たずして、本当に国民の所得は倍増しました。

この過程で何が起こったかといば、終戦直後より当時のソビエトは、戦前から日本国内にいわゆるコミンテルンというスパイを送り込み、日本国内で暗躍させ、日本国内の様々な勢力がソビエトにとって都合良く動くように様々な工作をおこなっていましたが、これが全く無力になってしまったのです。

1960年より前の時点では、国民の大多数が貧乏であり、ソビエトのコミンテルンに扇動ざれる人も大勢いましたが、経済が発展するにおよび、国民のほとんどはコミンテルンの工作にものらなくなり、やがて、日本国内におけるソビエトの力も地に落ちました。

やはり、経済がよくなって、明日への希望が生まれてしまうと、これを実現した政府に対して、反対して、わざわざコミンテルンの甘言に乗る必要もなくなってしまってのです。

この2つの事柄を思えば、やはり国内の経済対策はかなり重要です。経済か良くなれば、時の政権は安定して、様々政策を実行しやすくなるのです。

これを考えた場合、やはり、4月からの増税は大失敗でした。だからこそ、共産党のそうして、さらに来年の10%増税を決めてしまえば、かなり支持率は低下します。

私自身は、古屋氏の主張である、「保守派が天下国家論ばかりを取り上げ、格差や労働問題をなおざりにしてきたことが、共産党を利する結果になった」ということには、全面的に賛成ではありません。

私は、どちらかというと、「格差や労働問題」をなおざりにしてきたことが、その主な原因であると思います。そうして、格差、労働問題というと多くの人は、経済に目を向けず、なにやら、この問題は厚生労働省管轄の問題であると考えがちですが、そうではありません。

いくら厚生労働省が頑張ったとしても、できることは、雇用のミスマッチを是正することだけで、それ以上のことはできません。特に、雇用自体を増やすことはできません。

そうして、雇用を改善するのは、なぜか日本ではほとんどに認識されていませんが、まずは第一に日銀による、金融政策によって達成することができます。

デフレでは、雇用状況が悪化するのは当然のことです。緩やかなインフレにすることができれば、雇用は黙っていても増えます。ほんの数パーセント、インフレ率があがっただけで、日本のような国では、数百万の雇用が生まれます。

これは、事実てず。そうして、第二は、政府による積極財政です。これは、公共工事を増やすとか、減税するとか、給付金を支給するとか、いくつかの方法があります。

この二本柱が、経済を良くして、それによって、格差や労働問題はかなり改善されます。ただし、いくら経済が良くなっても、様々な社会システムの不備などがあれば、格差・労働問題は完璧には解決されず、そこで、厚生労働省の出番となるわけです。

無論、これには、民間の努力も必要ではあります。厚生労働書だけではなかなかできることではありません。しかし、厚生労働省としては、規制緩和をしたり、新たなシステムを構築したり、新たな法律を制定したりして、民間の力も借りながら実行していけばかなり良くなります。

ただし、デフレのときに日銀や、財務省抜きで、厚生労働省だけが何かを実行したとしてしても、そもそも、雇用がないわけですから、どうしようもないわけで、「格差や労働問題」を解消することはできません。何かやっても、必ず他の何かが悪くなり、結局モグラたたきにおわります。

これを考えると、やはり、増税は完璧な間違いでした。今後このままだと、8%増税の悪影響が来年
3月まで続きます。そうなると、安倍政権の支持率は確実に落ちていきます。

東京オリンピック招致を決めた安部総理


そうして、来年の10%増税を実行したとしたら、安倍政権の支持率は坂道を転がり落ちるように低下していきます。それでも、何もしないとか、対処療法的な対策をしなければ、さらに景気は落ち込み、かなり落ち込み、挙句の果ては、安倍おろしがはじまり、第一位安倍内閣が崩壊したときと同じような状況に見舞われることになります。

このようなことを防ぐには、まずは、10%増税は絶対にやめること。そうして、8%増税の悪影響をなくするために、積極財政を実行することです。

積極財政とはいっても、現状では、公共工事を増やそうにも、人手不足などにより、公共工事の供給制限があるので、これは今のところ、経済対策に大きく寄与することはありません。

であれば、特に多くの人々を集めて工事をする必要のない、所得税減税や、給付金対策を行えば、かなり効果があります。

さて、共産党が党勢拡大をしたからといって、共産党が次の政権を担うことはないでしょうし、そこまでいかなくとも、大きな影響力を持つには至らないでしう。

しかし、かつてないほどの、党勢拡大ができたのは、やはり無党派層などの一部が取り込まれているとみるべぎてす。そうして、これ自体が安倍政権に致命傷を与えることはありませんが、それにしても、これはある意味、安倍政権への警鐘であると受け止めるべきであると思います。

私は、そう思います。

皆さんは、どう思われますか?

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2014年8月24日日曜日

ドクターZは知っている STAP騒動と論文問題―【私の論評】学問の世界を歪めるどころか、とんでもない惨禍をもたらす、マスコミの『空気』醸成に乗るな、そそのかされるな、加担するな(゚д゚)!

ドクターZは知っている STAP騒動と論文問題

お昼のワイドーショーの番組に流れる笹井氏死亡のテロップ。
何やら、今の日本の状況を象徴しているような気がする。

STAP騒動で明るみにでたのは、学術界における論文のデタラメさ。こと理系におけるその杜撰さは、多くの人にとって意外感があったため、マスコミで大大的に取り上げられた。

しかし、マスコミが圧倒的な文系社会、しかも学術界とは縁遠い人々で構成されている。

マスコミは、論文を「学術界で確立したもの」と見る傾向がある。しかし、論文といっても学術誌に掲載された段階では、エンドではなくあくまでスタートであり、その論文が学術界に受け入れられることもあるし、逆に批判されることもある。

批判されるだけまだましなほうで、あまり相手にされないことがほとんど。受け入れられている場合は論文の被引用回数が多いし、批判されれば批判論文が出てきて、これも被引用回数が多くなる。

マスコミは、今回のSTAP騒動で報道の限界も露呈させた。論文掲載があくまでスタートであるにもかかわらず、STAP細胞があるかどうかを白黒をはっきりさせようとした。

しかし、今回のSTAP騒動では、記者会見という場で真偽をつけるかのようなマスコミがあったが、「素人」マスコミに科学論争の決着をつけられる実力があるわけでなく、学者に記者会見をさせてその様子をワイドショーの題材にしただけだ。STAP細胞は証明されない仮説のまま論文が違っていた公算が高いが、翻って、文系の世界はどうなのか。実はこれが、理系よりデタラメなのである。

例えば経済政策は国民にとって重要だが、それを政府に指南する経済学者。昨年秋に、そうそうたる経済学者、エコノミストが消費税増税しても影響は軽微であると話していたが、実際はそうでない。最近出てくる経済指標はどれも、「想定内」とはいえないような悪い数字ばかりだ。

おそらくマスコミは、経済学者、エコノミストが1年前に言っていたことも忘れているのだろう。今回の消費税増税は'97年と違ってアジア危機もないので、影響は限定的と言っていたのではないか。そうした主張をする経済学者、エコノミストをマスコミは使って、国民には有益でない情報をまき散らしていた。

STAP細胞は間違いでも、国民生活にはたいした影響がない。しかし、「増税の影響は軽微」と語る専門家の進言で消費税増税が行われたとしたら、国民はたまったものでない。

もっとも、それらの経済学者、エコノミストは、財務省の「ポチ」である。ポチの書いた論文のデタラメさは、素人のマスコミでもわかりそうなものだ。おっと、そのマスコミも軽減税率というエサで財務省に籠絡されているのだから、その意向を無視して記事を書けないというわけか。

『週刊現代』2014年8月30日号より

この記事は要約記事です。詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】学問の世界を歪めるどころか、とんでもない惨禍をもたらす、マスコミの『空気』醸成に乗るな、そそのかされるな、加担するな(゚д゚)!

このブログでも、STAP騒動については、何度か掲載しましたが、いくつか記事を書いてみたものの、何やら消化不良のようなものを感じていました。

しかし、本日上記の記事を見て、なにやらすっきりしました。

そうなんです、まさに、「論文といっても学術誌に掲載された段階では、エンドではなくあくまでスタートであり、その論文が学術界に受け入れられることもあるし、逆に批判されることもある」のです。

これは、学問界の常識です。私は学生の頃生物学を学んでいました。その時経験したことからもこのことは確かです。

私は、学生だったころ、助教授(現在では、准教授)と、いわゆるポスドク(後に若くして地方大学の助教授になった人)と3人で、とはいっても、これが当時の講座の全員で、大学内で開催された学会に行きました。今から思えば、本当に贅沢な環境だったと思います。一つの講座がたった、3人ですよ。そのかわり、それなりにシンドかったですが・・・・・・・(笑)。そうして、学会での発表を聴くのはこのときが初体験でした。

3人は、自由行動することとして、時間を決めて昼には、レストランに集合して、食事をすることにしていました。そのため、私は私で、自分の聴きたい発表を聴きました。そうして、これは後でどのようなものだったのか報告することになっていました。

報告する以上、いい加減なことはできず、まともな発表と、その内容しっかりと控えておく必要がありました。

そうして、いくつかの発表を聴いてみたのですが、驚くべきことを発見しました。

いくつか、「タイトル」から非常に面白そうだったので、2つほど聴いてみましたが、これが素人目にもすぐにわかるような酷い内容で、何といえば良いのか、カルト的とも言いたくなるような内容だったので、時間の無駄と思い途中で退席しました。

このカルト的ともいえるような、発表ですが、聴いている人はわずか数人とか、多くても十数人でしたが、それでも聴いている人いるし、私が退席した後でも聴いている人は聴いていました。

さて、昼飯時に助教授(当時の年齢はおそらく38歳くらいの新進気鋭の方でした)にその話をしてみたところ、驚くことに別にその発表の内容自体を完全否定はされませんでした。

もう、随分昔の話なので、カルト的な内容の発表自体も、助教授の話も良くは覚えていませんが、そのときの助教授の話は、「確かに今カルト的に聴こえるかもしれませんが、実はそうした研究が、数十年後に世界を変えるかもしれないし、あるいは、まったくこの世から消えてしまうかもしれません。しかし、最初から全部を否定していては、学問は進展しません」というような内容でした。

世の中の人の多くは、学会での発表というとそれこそ、上の記事のSTAP細胞の論文のように「学術界で確立したもの」と見る傾向があるのではないかと思います。

私も当時は、そのように考えていて、助教授に、では私も場合によっては、あのようなカルト的な内容を発表することができるのかという質問をしたところ、先生は、「学会員となり、手続きをきちん踏んでなら、無論できます」ということでした。

学会での発表もまさしく「学術界で確立したもの」が発表されているわけではないのです。

学問界で発表されるのは学術界で確立したもの」ではない。
そんなことは学者は最初から知っている。知らないのはマスコミ?

しかし、そもそも、出鱈目を発表したとしても、まずは最初からあまり聴く人はいないですし、そのとき発表した内容も誰からも引用されず、いずれ世の中からきれいさっぱり消えるわけです。

ただし、きれいさっぱり消えたと思われていたものが、数十年後に別の学者の目にとまり、その後発展した技術やノウハウなどを用いて実験をしてみたら、本当であるどころか、画期的で次世代を切り拓くようなものであったことが再発見されることもあります。無論、そうなることは滅多にはありません。

しかし、このようなことがあるからこそ、学問の世界、特に科学の世界においては、新たな芽を摘むことにならないように、学会での発表や、論文発表など手続きさえ踏めば自由にさせているしすべての発表や論文を保存しているのです。

STAP細胞も存在する可能性も十分あり得るわけです。ただし、何かが足りなくて、再現できないのかもしれません。それは、ひょっとすると、今後の新たな技術やノウハウ、新素材などを用いると克服できるものである可能性は否定できません。

このようなことを完全否定したために、とんでもないことになり、多くの死ななくても良い生命を犠牲にしたなどという例もあります。

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、研究の成果が葬られてしまい、 多くの死ななくても良い生命を犠牲にした事例に関するところのみを以下にコピペさせていただきます。
たとえば、現在医学の世界で、当たり前とされる、お産や手術のときの滅菌など、最初に提唱した医師など、誹謗中傷されて、最後には精神に異常きたして死亡しています。
その医師は、センメルヴェイス・イグナーツ・フュレプ という、ハンガリー人の医師です。1818年7月1日 、ハンガリー王国ブダ市タバーン町に生まれ、1865年8月13日、オーストリア帝国ヴィーン市デープリング町にて死去。オーストリアのウィーン総合病院産科に勤務。産褥熱、今日で言う接触感染の可能性に気づき、その予防法として医師のカルキを使用した手洗いを提唱しました。しかし存命中はその方法論が理解されず大きな排斥を受け不遇な人生のまま生涯を終えました。現在では当然の如くに採用されている消毒法及び院内感染予防の先駆者とされ、「院内感染予防の父」、「母親たちの救い主」と呼ばれています。現在その肖像画が切手としても使われています(写真下)。
センメルヴェイスの説が受け入れられなかった最大の理由は、「患者を殺していたのは医師の手である」という医師にとって受け入れがたい結論にありました。当時、センメルヴェイスの論文を読んだ医師が自殺するという事件まで起き、説を認めることは医師が大量殺人を行ってきたことを認めることになるからでした。また、彼自身が論文を書くのを苦手としたために、研究成果を論文として発表することが大きく遅れた点も不幸でした。それでも、スイスの雑誌に発表した論文がイギリスの外科医ジョゼフ・リスターに読まれ、手を消毒することで細菌感染を予防するという消毒法がもたらされました。それによって、お産や手術による死亡者が激減したことはいうまでもありません。
このような事例もあるからこそ、学問の世界では、新たな発見の芽をつむことがないように、学会での発表や、論文の執筆など、手続きを踏めば自由にできるようにしているのです。

そもそも、こうしたことは学問の前提なのですが、こうしたことをマスコミがほとんどわきまえていないため、あのようなSTAP騒動が、拡大されてしまったのだと思います。挙句の果てが、あの理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の笹井芳樹副センター長の自殺騒動です。

マスコミは無論のことですが、多くの人々になぜ学問の世界では、手続きさえ踏めば、自由に発表ができたり、論文を出すことができるのかを理解していただきいものです。

ただし、これは学問の世界のことです。

現実社会はそうはいかない場合もあります。

ブログ冒頭の記事でも、筆者は以下のように締めくくっています。
STAP細胞は間違いでも、国民生活にはたいした影響がない。しかし、「増税の影響は軽微」と語る専門家の進言で消費税増税が行われたとしたら、国民はたまったものでない。 
もっとも、それらの経済学者、エコノミストは、財務省の「ポチ」である。ポチの書いた論文のデタラメさは、素人のマスコミでもわかりそうなものだ。おっと、そのマスコミも軽減税率というエサで財務省に籠絡されているのだから、その意向を無視して記事を書けないというわけか。
確かににそうです、STAP細胞に関しては、たとえ発表や論文掲載が過ちであったとしても、先の消毒の件のように、いたずらに多くの一般人の犠牲者を出すということはありません。もし、本当であれば、様々な可能が膨らむということです。

しかし、増税に関しては、違います。正統な経済の学会では、「学術界で確立したもの」として、デフレの際の増税は間違いです。これを正しいという人は異端とされます。正しくは、デフレのときに実施すべきは、増税ではなく、金融緩和と、積極財政です。間違っても、増税などの緊縮財政なと行うべきではありません。

また、学問の世界ではない現実世界でも、これは間違いです。

これに関しは、昨日のブログにも掲載したばかりです。その記事のURLを以下に掲載します。
GDP予想をまったくはずした熊谷亮丸氏・木下智夫氏「今度こそ当たる!年末までは絶対V字回復!なにがなんでも増税だ!」WBS-TL不満大爆発!―【私の論評】無責任民間エコノミストの戯言は、捨て置け!とはいっても多くの人々が幻惑されないよう反論はしておくべし(゚д゚)!
詳細は、この記事を読んでいただものとして、今回の増税の特異性について以下にコピペさせていただきます。
 
しかし、今回の増税が非常にまずいのは最初からわかっていることです。どうしてまずいのか、いかにその理由をあげておきます。 
まずは、第一に日本は未だデフレから解消しておらず、デフレ下の増税は日本でははじめてのことです。これは、良くいわれていることで、いまさらという感じもしますが、以下にまとめておきます。
第一回目の3%増税のときは、日本はインフレでした。
第二回目の97年の5%増税のときも、日本はデフレ気味ではありましたが、あくまで気味というだけで少ともデフレではありませんでした。その後日銀法が改正され、98年からは、完璧にデフレのどツボにはまりました。
完璧にデフレ基調(要するに一部の例外を除き、全体では給料が下がり続ける最中)のときの増税は、今回が初めてということです。
第二に、過去2回の増税のときは、今回のようなネット増税ではありませんでした。
89年消費税創設時には、物品税が廃止され、ネット(全体)で減税でした。97年増税時には、先行減税があり、実質的には増税でも減税てもない中行われまた。しかし、今回の増税はネット(正味の)増税です。
これの悪影響がないはずはありません。唯一の救いは、昨年の4月より、日銀が異次元の包括的金融緩和に転じたことです。
しかし、それにブレーキをかけるような増税です。増税しなければ、2年から3年で日本はデフレから脱却できて、税収もあがり財政再建のめどもたったかもしれませんが、上記のような理由により、デフレからの脱却はかなり遠のくことが考えられます。
来年の10%増税もそのまま実行してしまえば、デフレ脱却のめどはたたなくなります。
日本では、何やら論理的でもなんでもないような、空気というようなものがあります。STAP騒動に関しても、そうです。マスコミなどが空気を醸成してしまうと、学問界の規範まで歪められてしまいます。

朝日新聞の空気の醸成によって、日本にはすっかり自虐的歴史観が根付いてしまいした。

それどころか、戦前などでは、本来は日本はアメリカと戦争をする必要性などなかったのに、いつの間にやら、当時の朝日新聞などの大手新聞の煽りも手伝い、米国と戦争しなければならないという空気が醸成され、本当に戦争をしてしまいました。

空気は読むな(゚д゚)!

おまけに、戦争後は、日本は米国に対して全く無謀で、勝ち目のない戦を挑んだという空気が醸成され、多くの人々がそれを今でも頑なに信じ込んでいます。

これに関しては、ここで説明していると長くなってしまうので、倉山満氏の『大間違いの太平洋戦争』、『負けるはずがなかった! 大東亜戦争』などを参照なさってください。

ただし、このようなことを言い出したのは、倉山満氏がはじめてのことではなく、アメリカの学者なども語っていたことです。ただし、倉山氏の書籍は、まずは日本語であるということで読みやすく、しかもかなり良くまとまって理解しやすくなっています。

それにしても、マスコミは学問の世界の規範を歪曲したり、経済のあり方まで歪曲します。ありとあらゆる、歪曲とそのための印象操作をします。

そうして、昔からその手口は共通しています、それは、非論理的な『空気』を醸成することです。なにやら、大勢が言っているから、それでいいやというやつです。

これには、本当に日本人は弱いです。日本は、言葉も、生活習慣も単一文化といっても良いくらいですから、良い面では人の気持を察するなどのことができますが、それが悪いところにでると、論理的に考えもせず、空気に押し流されてしまうということがあります。

これが、アメリカあたりだと、言葉も文化背景も、もともと千差万別であるため、最初から他の人の空気など読めず、しばしば議論になるということはあるものの、空気に押し流されるということはあまりありません。しかし、そのアメリカですら、日本と戦争をしなけばならないという空気が醸成され、本当は、全くする必要もなかった日米戦争に突入してしまいました。

本当に『空気』とは、恐ろしいもので、多くの人々の誤謬に導いてしまう、とんでもない代物です。

その『空気』に乗ってしまえば、私たちは、そそのかされ加担したことになります。そうであってはいけません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年8月23日土曜日

GDP予想をまったくはずした熊谷亮丸氏・木下智夫氏「今度こそ当たる!年末までは絶対V字回復!なにがなんでも増税だ!」WBS-TL不満大爆発!―【私の論評】無責任民間エコノミストの戯言は、捨て置け!とはいっても多くの人々が幻惑されないよう反論はしておくべし(゚д゚)!

GDP予想をまったくはずした熊谷亮丸氏・木下智夫氏「今度こそ当たる!年末までは絶対V字回復!なにがなんでも増税だ!」WBS-TL不満大爆発!

本日は、以下のような経済評論家上念氏のリツイートがありました。
このWBSの放送が、YouTubeに掲載されていないかどうか調べてみましたが、それはありませんでした。しかし、熊谷氏の本年度の経済見通しに関する動画を見つけましたので、それを以下に掲載します。以下の動画に、熊谷氏がでています。



残念ながら、私自身はWBSの番組は見なかったのですが、おそらくこの動画と同じような内容のことを語っていたのたと思います。この動画の中で、櫻井よしこさんは、熊谷氏の解説にツッコミをいれるでもなく、そのまま淡々として聴いていました。あいかわらず、経済オンチであることが再確認できました。

その他、WBSのサイトを見てみると、番組の説明がありましたので、それを以下に掲載しまする
2014年8月20日放送 23:00 - 23:58 テレビ東京ワールドビジネスサテライト (マーケット) 
SMBC日興証券の牧野チーフエコノミストは0.4%の下方修正、大和総研の熊谷チーフエコノミストは14年度の見通しは下方修正、野村証券の木下チーフエコノミストは0.9%まで引き下げたと3社とも揃って下方修正した。 
理由は増税前の駆け込み需要の反動減が予想を上回ったためという。7-9月期経済成長率予想では野村証券が5.9%増予想と強気であった。野村証券の木下エコノミストは余裕を持って10%への増税決定につながると思うと話した。大和総研の熊谷エコノミストは今の財政状況を考えると増税しなくてはならないと話した。 
SMBC日興証券の牧野チーフエコノミストはまだ完全にデフレから脱却していないので、増税の先延ばしも十分考えられる等話した。
WBSのツイッターのタイムラインは、これに関して、不満が大爆発しているそうです。当然といえば、当然です。

【私の論評】無責任民間エコノミストの戯言は、捨て置け!とはいっても多くの人々が幻惑されないよう反論はしておくべし(゚д゚)!

この反応当然でしょう。年末にかけて、この予測が大幅に外れた場合熊谷氏はどうするのでしょうか。無論責任などとらないです。

熊谷氏の経済見通しの中で、唯一の拠り所は、4-6月期に経済が低迷したのは、3月の駆け込み需要の反動というだけでした。他に何の根拠もありません。

しかし、今回の増税が非常にまずいのは最初からわかっていることです。どうしてまずいのか、いかにその理由をあげておきます。

まずは、第一に日本は未だデフレから解消しておらず、デフレ下の増税は日本でははじめてのことです。これは、良くいわれていることで、いまさらという感じもしますが、以下にまとめておきます。

第一回目の3%増税のときは、日本はインフレでした。

第二回目の97年の5%増税のときも、日本はデフレ気味ではありましたが、あくまで気味というだけで少ともデフレではありませんでした。その後日銀法が改正され、98年からは、完璧にデフレのどツボにはまりました。

完璧にデフレ基調(要するに一部の例外を除き、全体では給料が下がり続ける最中)のときの増税は、今回が初めてということです。

第二に、過去2回の増税のときは、今回のようなネット増税ではありませんでした。

89年消費税創設時には、物品税が廃止され、ネット(全体)で減税でした。97年増税時には、先行減税があり、実質的には増税でも減税てもない中行われまた。しかし、今回の増税はネット(正味の)増税です。

これの悪影響がないはずはありません。唯一の救いは、昨年の4月より、日銀が異次元の包括的金融緩和に転じたことです。

しかし、それにブレーキをかけるような増税です。増税しなければ、2年から3年で日本はデフレから脱却できて、税収もあがり財政再建のめどもたったかもしれませんが、上記のような理由により、デフレからの脱却はかなり遠のくことが考えられます。

来年の10%増税もそのまま実行してしまえば、デフレ脱却のめどはたたなくなります。

それにしても、熊谷氏や、木下氏は無責任だと思います。

熊谷氏に関しては、過去にこのブログで紹介したことがあります。

その記事のURLを掲載します。
消費増税の影響軽視は危険 エコノミストの根拠なき楽観―【私の論評】民間エコノミストには日本の過去の経済史も、イギリスの先行事例も知らない人が多数存在。そもそも、こんな人たちに先の見通しがたつのか、直近の動向だけで判断して本質は理解していないのではないか(゚д゚)!



詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事の熊谷氏に関わる部分のみ、掲載しておきます。
熊谷氏は2009年04月06日に、日本が経済の回復が、遅れるのは、なぜでしょうかと問われて? 
「産業構造の問題だと思います。 
 日本は中国に資本財を輸出し、中国がその資本財で組み立てた製品を米国に輸出する。こうした「三角貿易」的な経済構造なので、日本と最終需要地である米国との間には距離があります。景気回復のタイムラグが生じるのはこのためです。 
 また、内需にインパクトを与えるハイエンドな消費は景気の本格回復に遅れてブレイクします。テクニカルな意味での景気後退は09年末に鎮静化するものの、本格回復には、さらに1年近くを要すると考える理由はここにあります」。 
と答えています。2009年といえば、日本は、日銀の破茶目茶な、金融政策により、デフレのどん底を這いずりまわっていた時です。普通の常識ある人であれば、日本の経済の回復が遅れるのはななぜ、と言われれば何をさておいても、「日本はデフレだから」と間髪を入れずに答えるのが当たり前だったと思います。まあ、熊谷氏や大和総研の皆さん、もしこの指摘に不服があるなら、このブログにでも、堂々とコメントでもいただけましたら、受けてたちます。かかってきなさい。とにかく、信用第一の金融機関の頭脳がこのような愚かなことを言っていたというのは、本当に残念なことです。発言するときには、マクロ経済を踏まえたまともなことを言うべきと思います。 
これは、たまたま、サイトを検索したところ、熊谷氏がでてきたから掲載したのですが、他のいわゆるエコノミストなどと言われる人たちでも、このような的外れなことを言っていた人たちはいくらでもいます。熊谷氏に対する、個人攻撃ではないことをはじめに断っておきます。いわゆる、高橋洋一氏のいう、エコノミストと呼ばれる人たちの、先の見通しというのは、全く信じられないことが多々あります。過去にもあいた口の塞がらない、とんでもない発言をしていた、エコノミストと言われる人々が大勢います。
上の記事を少しだけ捕捉しておきます。熊谷氏が2008年のリーマン・ショックを原因にあげていれば、私はこのような反論など掲載しなかったかもしれません。

しかし、現実にはリーマン・ショックによって、日本の経済が低迷したのは事実です。ただし、私は、リーマン・ショック自体が、日本に直接悪影響を与えたとは思っていません。

本来、日本はあまり影響を受けるはずはありませんでした。しかし、リーマン・ショックの後にアメリカ、EUなどほとんどの先進国において、このショックから立ち直るたけめに、大規模な金融緩和策を実行したにもかかわらず、当時の日銀は何もしませんでした。

リーマン・ショックを伝える新聞。しかし、日銀の不手際を伝えたものはほんどなかった

他国が、こぞって金融緩和をしているにもかかわらず、日本だけが、しなければどういうことになるかといえば、円の流通量が相対的に減って、デフレ状況がさらに進みます。相対的に円が少なくなるのですから、円高になるのも当然の帰結です。

日銀の金融政策の失敗により、日本はさらにデフレ・スパイラの泥沼に落ち込み、円高傾向になったのが、景気低迷と低迷から日本がなかなか抜け出せなかった真の理由です。

こういう背景から、私自身は、リーマン・ショック後の日本の経済の落ち込みをリーマン・ショックではなく、日銀ショックと呼んでいます。

一応、エコノミストと名乗っているのなら、このくらいの論評をして欲しいとも思いますが、リーマン‥ショックのことは一言もいわず、日本が経済の回復が、遅れるのは、なぜでしょうかと問われて、産業構造の問題などと答えるのは、まさに頓珍漢といわざるをえないです。

しかも、直近でも、GDPの予測を全く外しています。

このような人が、なにがなんでも増税だと叫んでも、説得力が全くありません。

このような、無責任民間エコノミストの戯言は、捨て置けといいたいです。

しかし、そうは言っても、この戯事に櫻井よし子さんも、何のツッコミも入れず、インタビューしているわけですから、櫻井さんは少なくとも、熊谷氏に反対しているとは思えません。

櫻井さんといえば、結構影響力がありますから、このような動画を多くの人がみれば、戯事とは見抜けず、信じこんでしまうかもしれません。

ベルリンで、ウクライナ問題にトップレスで訴える女の子たち。こんな批判の仕方もある・・・・

だからこそ、それを防ぐためにも敢えて、本日は反証をあげつつ、反論させていただきました。

今後、増税を巡ってこのような戯事が巷を賑わすことになるでしょう。本来、こんな戯事には関わる必要もないはずなのですが、皆さんも、もしこのようなことに気づく事があった場合、あまりに頓珍漢であいた口がふさがらず、本当に馬鹿馬鹿しいと思っても、他の多くの人々が幻惑されないよう反論はしておくべきと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年8月22日金曜日

「新談話ものすごく効果」「国会で朝日、白黒つけよ」21日の自民党政調会議抄録―【私の論評】おおよそ国会議員たるものは、仕事そのものを中心に物事を考えるべきにあらず!中心に据えるべきは成果である。成果のない仕事は、ないほうが良い(゚д゚)!

「新談話ものすごく効果」「国会で朝日、白黒つけよ」21日の自民党政調会議抄録

7月22日の自民党政調会議

21日に開かれた自民党政調会議の主な内容は次の通り。

高市早苗政調会長「未来志向の外交も非常に重要だが、私たちにとっては国家、国民、そして子孫の名誉を守りぬくことも大切なことだ」

内閣官房担当者「(当時の)朝日新聞の報道で対日批判が強まった。日本政府は強制連行は確認できないとの姿勢を貫いていた」

外務省担当者「(米カリフォルニア州グレンデール市などに設置されている慰安婦像について)大使館などを通じて、このような動きを阻止できるよう努めている」

片山さつき環境部会長「グレンデールの慰安婦だけでなく、日本海を『東海』に変えろというのは同じ(反日)運動だ。組織的に対応しないといけない。河野談話に対しては新談話を出すとものすごく効果がある」

城内実外交部会長「(日本と韓国以外の)第三国には粘り強く丁寧に説明し、誤解を解いていかなければならない」

佐田玄一郎元行政改革担当相「(河野談話は)どうしてこんな文書になったのか、どこが問題かを内閣官房は言わないとまずい。(韓国は)内政干渉に近いことを言ってきている。日本を大きく毀損(きそん)した朝日新聞には、閉会中審査でもいいので、国会で白黒はっきりつけるべきだ」

佐藤正久参院議員「(慰安婦を『性奴隷』とした国連欧州本部自由権規約委員会がある)ジュネーブできちんと正しい情報を発信すべきだ。外務省が真剣にやらないといけない」

大西英男衆院議員「朝日新聞が誤った報道をしたせいで、世界に『性奴隷』という情報が広がっている。朝日の当時の経営者や記者を国会で証人喚問すべきだ」

山田賢司衆院議員「自民党として河野談話を総括しないといけない。談話を見直さないのなら、新談話を出すべきだ」

柴山昌彦衆院内閣委員長「国際的に権威のある人権機関が正しいコメントを発表するようにしないといけない」

赤池誠章副幹事長「改めて新談話を出すのが大事だ。自民党が主導してきちんと強制連行がなかったことを主張しないといけない」

高市氏「新談話が必要との要望があれば、党として菅義偉官房長官に要請したい。閣議決定していない河野談話を、なぜ政府が継承するのかというそもそもの疑問もある」

有村治子参院議員「虚偽のことを垂れ流し、(旧日本軍の)尊厳を踏みにじる自由は朝日新聞にはない。(同紙が強制連行の証言報道を虚偽と認めたことで)河野談話は根底から揺らいでいる」

丸山和也参院議員「韓国とは火花を散らすのではなく、その動きを国際社会の中で封じ込めるのがいい」

簗和生衆院議員「朝日新聞の所業についてはしっかりと追及すべきだ」

【私の論評】おおよそ国会議員たるものは、仕事そのものを中心に物事を考えるべきにあらず!中心に据えるべきは成果である。成果のない仕事は、ないほうが良い(゚д゚)!

議事録にすべて掲載されている内容であることと、誰でも閲覧可能なので、上の記事全文引用させていただきました。

それにしても、皆さん勇ましい発言です。素晴らしいです。ただし、一言だけ言いたいことがあります。

朝日新聞が不十分ながら、訂正記事を掲載した現在上記のようなことを言うのは簡単なことです。誰でもできます。本来であれば、少なくとも半年前、1年前にこのような発言をすべきです。

もちろん、それより以前にもこのような発言をしてきた人もいますが、多くの議員はそうではありませんでした。

もちろん、上記のような発言するなとはいいません。しかし、現時点ではこのような発言は誰もができます。

こんなことは、凡庸な議員にまかせておき、本当に国を良くする気概があるなら、朝日新聞が例の訂正記事を掲載する前に上記のような発言をすべきです。

そうして、そのようなことは他にもたくさんあります。

最近では、来年の10%増税があります。これは、さも決まったことのようにマスコミなどは報道していますが、そんなことはありません。今年4月からの8%増税も、あたかも決まったことで覆すことができないかのようなマスコミの報道ではありましたが、倉山満氏は、昨年の9月時点で以下のような記事をブログに掲載しています。

消費税増税は法律で決まったことだ、もう変えられない?間に合わない? 大嘘です。 
 消費税増税法にはご存知の通り、附則18条がある。 

 いわゆる景気条項のこと。その時の景気を判断して増税を延期できるかどうかを判断できるという内容。 
 そして安倍総理はこの法律に基いて10月1日の日銀短観を見て判断するとしている。 
 何の問題もない。 
 しかし、ここで「法律で決まっている」「変えられない」「間に合わない」というのがどういう理屈なのか?  
 曰く、「施行期限が決まっている法律の延期には新規立法がいる。だから、もう間に合わない」と。 
 これが妙な説得力を持ったのだけど、おかしな話だ。 
「間に合わない」と言うなら、いつまでに増税延期を決断しなければならないのだ?「新規立法がいる」は確かだけど、「いつまでに」を言わずに「10月1日以前までに」と誘導されていないか。 
 ここに詐術がある。 
 増税をするか否かは、歳入の見込みを判断することになる。歳入の予想によって、予算の見積もりを決める。 
 ということは予算関連法案である。 
 なぜ予算関連法案を10月1日以前に通過させねばならないのだ?しかも新規立法といえど施行期限を変更するだけで、全面的に今から作成するわけではない。 

 極端な話、方針さえ決めれば、午前中に衆議院、午後に参議院を通過させればよい程度の話。 
 衆参両院で与党が多数を占めているのなら、何ら問題が無い。 
 自民党や公明党に「どうしても増税がしたい」という意見があれば、党内や与党の会合で論議を尽くしてからすれば良い。 
 文句があれば、総裁解任や連立解消をすれば良いのだから。 
 ただし、国政選挙で勝った総理にそんなことをする覚悟があるなら。 
 理想は、1月の通常国会で予算審議が始まる前に、増税延期法(施行期日変更のみ)を通過させていれば、何の問題もない。 
 仮に、1月までに通過していなくても、通常国会で予算関連法として予算と並行審議すれば問題が無い。 
 予算編成以前に総理が「消費税増税を延期する」と宣言していれば良いだけ。閣議決定で十分。 
 以上、「消費税増税は法律で決まったことだ、もう変えられない?間に合わない?」は大嘘です。 
 内閣・衆議院・参議院の法制局で確認してみれば?
おそらく、今年の4月から導入してしまった消費税に関してはもう変えることはできないかもしれません。

しかし、実質上骨抜きにすることはできます。実際今回の消費税増税の前の増税は、実質上ネットの増税ではありませんでした。

それについては、この記事でも以前掲載したことがありますので、その記事のURLを掲載します。
“ネット増税”で景気動向は悪化している―【私の論評】ネット増税ならびにデフレ下での増税は、我が国でも初めてのこと、これを考えれば、景気はかなり悪化することが予想されるが、なぜ今大騒ぎにならないのか(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事の元記事を書いている高橋洋一氏は、要約すると以下のように述べています。

クリックすると拡大します 
消費税増税の効果は、金融政策の緩和効果を相殺し、さらに悪影響を与えている。というのは、97年増税時には、先行減税があり、レベニュー中立(増税と減税が同じ)で行われた。89年消費税創設時には、物品税が廃止され、ネットで減税であった。しかし、今回の増税はネット増税である。これの悪影響がないはずない。
要するに、97年の増税時には、先行減税があったため、実質上増税していないのと同じような状況にあったということです。

89年には、もうほとんどの人が忘れているでしょうが、物品税が廃止され、実質上は減税でした。

89年の増税時では、実質上の減税でもあったためか、その後経済はわずかながらも伸びていました。伸びが鈍化しただけでした。

97年には、実質上増税しないのと同じでしたが、日銀法が改悪されたこともあり、日銀が本格的金融引締めに転じたために、98年から本格的にデフレに転じました。

現状では、日銀が金融緩和に転じていますから、増税を骨抜きにする方法はいくらでもあるはずです。

公共工事の供給制約がある現在では、大規模に公共工事をするということはほとんど経済対策にはなりません。

であれば、大規模な所得税減税、給付政策などを行えば、8%増税など相殺どころか、実質減税ということもできます。

自民党議員は、なぜ自民党政調会議でこのような提言をしないのでしょうか。

一番良いのは、10%増税を今から阻止し、このような財政政策を実施することです。

このようなことをすれば、安倍政権に対する国民の支持はかなり高まります。「新談話」を出すことよりももっと効果があります。

「新談話」については、無論出したほうが良いでしょうし、そうすべきとは思います。しかし、これを声高に叫ぶことは、朝日が訂正記事を出し、謝罪をしない現在、本当に誰もが言いやすいことです。

言いやすいことだけ言って、上記のような経済対策に関しては、言いづらいから言わないというのでは、国会議員としての資格が疑われます。

もし、安倍政権が今の時点で、10%増税断念をうちだせば、それだけでも安倍政権への国民の期待は高まります。

これは、山崎元氏も、夕刊フジに掲載していました。以下に、それに関すツイートを掲載しておきます。
これは、山崎元氏が、リツイートしたツイートです。

山崎元氏が言うように、現時点で、安部総理が10%増税を見送りすることを発表し、それだけではなく、来年4月あたりから、新財政政策(所得税減税、給付金政策)を発表すれば、本年はアベノミックスの第二の矢どころか、正反対の消費税増税をやってしまったわけですが、来年は正真正銘の第二の矢を放つということで、嫌がおうでも国民や市場の期待は高まります。

まさに、2012年のアベノミクス第一の矢を放つ直前のような状況になります。

そうして、2015年四月から、所得税減税、給付金政策を行えば、またまた最初に株価が上昇し、続いて様々な経済指標がどんどん良くなり、これに対して意義を唱える者は誰もいなくなります。

そうして、デフレから脱却できたら、安倍政権は無敵になります。この段階になれば、新談話をだすこともかなり簡単にできるようになるでしょう。

繰り返していいます、議員諸君、特に若手議員諸君、もう方向性が定まった「慰安婦問題」など、声高に叫んでも何も新しい動きは生まれません。それは、年配の議員にまかせておいても、できることです。

そんなことよりも、消費税対策をやりなさい。これで新しい動きがつくれます。それは、安倍政権の評価を高めるだけではなく、それを最初に提言した議員の評価も高めます。

ただし、提言しているだけではだめです、もう増税うんぬんの話は、経済の話ではありません。政局の話です。政局ですよ(゚д゚)!

上記の私が述べたようなことは、とっくにほとんどすべてのまともな良心的な経済学者や経済通はわかっていることです。おそらく、財務省の官僚どももすべて理解していることでしょう。ただただ、省益のみを考えて、国民に塗炭の苦しみを味合わせることになる増税を推進しているだけのことです。

政治の世界にも通じるドラッカーの理論

今後実施すべきは、財務省の出方、他の政治家の出方、マスコミの出方を注意深く探りながら、多くの味方をつくり、徹底的に財務省キャンペーンを駆逐し、その過程では、必要とあらば謀略、諜略、人たらし、取り込み、威嚇、離反,寝返りさせるなどあらゆる手段を駆使して(ただし法律に触れないように)、結果として日本に新たな新秩序をつくっていくことです。それが、あなた方の本当の成果です。

「善への誘惑}にとらわれていてはいけません。いくら自分たちは正しいことを言っているといっても、正しいことをしていると確信していても、それだけでは世の中は何も変わりません。そんなことは、小学生にだってできることです。あなたの、具体的な行動こそが世の中を変えるのです。泥を被るつもりがない人には何もできません。

一生懸命に提言したり、発言しているばかりでは、なんにもなりません。

企業においても、ある程度以上に地位ついた人は、仕事そのものを中心に物事を考えるべきではありません。ひがな一日何も考えず、雑事で毎晩遅くまで残業をしているようでは、高い地位を目指すことなどできません。中心に据えるべきは成果です。成果のない仕事は、ないほうが良いです。無駄なコストにすぎません。

このことを多くの人が理解していません。政治の世界で、働くべきは官僚であり、成果を出すのは政治家の責任です。このことを理解せず、仕事にばかり集中する国会議員はただの馬鹿です。上記のようなことも考えず、ただただ主婦(それも愚かな主婦)感覚で増税反対を唱える議員も馬鹿です。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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