2011年9月28日水曜日

グーグル検索方式変更で悲鳴 もうテクニックが通用しない!―【私の論評】【私の論評】サイトの品質は、もともと、コンテンツが勝負!!

グーグル検索方式変更で悲鳴 もうテクニックが通用しない!



   検索エンジンのグーグルが実施した、検索結果をランキングするアルゴリズム(検索ルール)の変更が波紋を広げている。

   通信販売業などの中小企業が自社サイトを上位にランク付けしてもらうために、対策を講じるSEO(Search Engine Optimization=検索エンジン最適化)。それを請け負うSEO業者が淘汰される可能性が出てきたからだ。

グーグルは口コミ情報や取材力を評価する
   本来グーグルなどの検索エンジンは、ユーザーのキーワードを一定のアルゴリズムに基づいて判断し、役に立つ、価値のある情報を上位に並べようとする。情報の価値が低かったり、調べるのに時間がかかったりしては、検索エンジンとしての信用が損なわれるからだ。

   SEOとは、そういった検索エンジンに自らのサイトを上位に表示できるようにするテクニックをいう。国内でSEOを手がける業者数は統計のうえでは不明だが、「1000~2000社はある」(あるSEO業者)とされる。SEO専門業者からWEB制作会社が業務を請け負うケースまで幅広いからだ。

   インターネット上のSEO業者の比較サイトでは、数百社から1000社程度の実績を有する業者が上位にあり、どの業者もグーグルやヤフーの検索エンジンで「10位保証」などと謳っている。

   ところが、2011年6月にグーグルがアルゴリズムの大幅な変更を行ったもようで、これまでのテクニックが通用しなくなり、SEO業者を利用している中小企業が大混乱した。グーグルの上位表示から漏れて自社サイトへの来場者が減少。通信販売業者などはそれが売上げにも響いた。

   自社サイト内のコンテンツに他社と同じ情報が含まれていたり、他社と重複するコンテンツが含まれていたりする場合、また住所や店舗名など著作権のない情報を寄せ集めてつくられたサイトの表示順位を、グーグルは著しく落としたとされる。

   全日本SEO協会の鈴木将司代表理事は、「もともとグーグルには口コミ情報や取材力のあるサイトを高く評価する思想があります。その思想をさらに強化するため、今回の変更が行われ、それによって無名でもコツコツ情報を更新する企業のサイトが上位に表示されるようになったのです」と説明する。

SEO業界は淘汰の時代にある
   SEO業界はこれまで、自らリンク目的のダミーサイトをいくつもつくって大量にリンクを張ったり、あるいは業者からリンクを買ったりすることを「SEO対策」と称し、業績を伸ばしてきた「コンテンツファーム」と呼ばれる業者が少なからずある。

   YST(ヤフー・サーチ・テクノロジー)のようなロボット検索エンジンでは、「それが通用していました」(鈴木氏)が、ヤフー・ジャパンも検索エンジンにグーグルを使うようになり、徐々にそんな「裏技」が通じなくなった。

   今回のグーグルの変更でも、「業者によっては付け焼刃な対応として、在宅ワーカーに無理ヤリ検索させて上位にもっていっているが、手間もかかるしコストもあわないので採算がとれなくなる」と、あるSEO業者は漏らす。競争が激化して、「単価が落ちてきている」こともある。

   前出の鈴木氏によると、「SEO業界はすでに淘汰の時代に入っています」と指摘する。米国のSEO業界では、アウトソーシング型のシェアが落ちて、インハウス型へとシフトしている。鈴木氏は「(検索の上位にランクされるには)コンテンツを磨くことが大切であるということが再認識されたようです」と話し、日本でもその流れが広がっているという。

【私の論評】サイトの品質は、もともと、コンテンツが勝負!!
私は、このブログもそうなのですが、いわゆるSEO対策なるものをやったことは一度もありません。どちらかといえば、コンテンツを充実させようと努力してきました。だから、私のブログは影響が全くないです。

それにしても、SEO対策、できなくなれば、それにこしたことはないと思います。優良なサイトが、SEO対策をするサイトに埋もれて検索しにくいなどということがあれば、全く意味がないです。Googleで検索していても、本当に探したいものがなかなか、見つからなくていらいらすることもありました。アルゴリズムが変わったということで、今度は、そのようなことがなくなっているに違いありません。

さて、SEOの例として、たとえば、最近Googleが、発表した、2011年世界で最も検索された女性がありましたが、これなど、典型だと思います。

特に、歌手が多いのが目立ちます。これって、おそらく、版権を持っているようなところが、やはり、かなり力を入れて、SEO対策をしているのだと思います。

本日は、このGoogleの発表をただ掲載するだけでは面白くないので、50位~1位まで、下に写真を順番に掲載します。


50:ブレイク・ライヴリー(女優・4780万回)


49:マリリン・モンロー(女優・4790万回)


48:シェリル・コール(歌手・4970万回)


47:キャリー・アンダーウッド(カントリーミュージシャン・5050万回)


46:ケリー・クラークソン(歌手・5140万回)


45:ヒラリー・クリントン(政治家・5140万回)


44:スカーレット・ヨハンソン(女優・5270万回)


43:ミシェル・オバマ(ファーストレディ・5290万回)


42:ナタリー・ポートマン(女優・5310万回)


41:ニコール・シャージンガー(歌手・5640万回)


40:ペネロペ・クルス(女優・5720万回)


39:チェルシー・ハンドラー(スタンダップコメディアン・5780万回)


38:ヒラリー・ダフ(女優・5850万回)


37:シアラ(歌手・5880万回)


36:ケシャ(歌手・6160万回)


35:カイリー・ミノーグ(シンガーソングライター・6270万回)


34:ヴァネッサ・ハジェンズ(女優・6240万回)


33:エマ・ワトソン(女優・6750万回)


32:ジェシカ・シンプソン(シンガーソングライター・6910万回)


31:クリステン・スチュワート(女優・7130万回)


30:ジェニファー・アニストン(女優・7140万回)

29:アシュレイ・ティスデイル(女優・7160万回)


28:ファーギー(歌手・7370万回)


27:ジェシカ・アルバ(女優・7950万回)


26:キャサリン(ケンブリッジ公爵夫人・8130万回)


25:サラ・ペイリン(政治家・9010万回)


24:マライア・キャリー(シンガーソングライター・1億700万回)


23:クリスティーナ・アギレラ(シンガーソングライター・1億1100万回)


22:ミーガン・フォックス(女優・1億1800万回)


21:オプラ・ウィンフリー(テレビ司会者・1億2400万回)


20:アンジェリーナ・ジョリー(女優・1億3400万回)


19:パリス・ヒルトン(ソーシャライト・1億4500万回)


18:テイラー・スウィフト(カントリーミュージシャン・1億5900万回)


17:リンジー・ローハン(女優・1億7300万回)


16:アヴリル・ラヴィーン(シンガーソングライター・1億7500万回)


15:アデル(シンガーソングライター・1億7700万回)


14:セレーナ・ゴメス(女優・1億7900万回)


13:ビヨンセ(シンガーソングライター・1億9500万回)


12:マイリー・サイラス(歌手・2億700万回)


11:ジェニファー・ロペス(歌手・2億1400万回)


10:マドンナ(シンガーソングライター・2億3000万回)


9:キム・カーダシアン(ソーシャライト・2億3200万回)


8:シャキーラ(ラテンポップシンガーソングライター・2億3900万回)


7:ケイティ・ペリー(シンガーソングライター・2億6300万回)


6:ブリトニー・スピアーズ(歌手・2億7700万回)


5:ニッキー・ミナージュ(ラッパー・2億9600万回)


4:シェール(歌手・3億4000万回)


3:リアーナ(歌手・3億8400万回)


2:ジャスティン・ビーバー(歌手・4億9600万回)

※彼はもちろん男性ですが、ジョークとしてランキング入りしています。


1:レディー・ガガ(歌手・5億7800万回)


レディー・ガガがダントツの一位で、5億7800万回です。アメリカの人口を上回る、アクセスがあったんですね。ある意味驚きです。しかし、やはり、何らかの形で、SEO的なものはあるのだと思います。

それにしても、あの韓国のスターは誰もでていませんね。ということであれば、SEOばかりが順位の決め手ではないのかもしれません。個人的には、私の、好きな、ジャズシンカーのダイアナ・クラールが入っていないのが非常に残念でした。

今回アルゴリズムを変えたので、この順位来年はどうなるのか楽しみです。

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2011年9月27日火曜日

ころころっとしてる定点観測デジカメが5000円台!―【私の論評】レコロの可能性は、無限?!!

ころころっとしてる定点観測デジカメが5000円台!

かわいいくせに、やることはやるんです。

決まった時間になるとシャッターをパチリ。それを最高で365日も続けられるインターバルレコーダー「レコロ」がお安く買えますよ!

センサーはVGAのCMOS。でもここで「なーんだ」というのは早い。単3乾電池2本で動作するのですが、3秒間隔だと約2000枚、1日間隔で撮影する設定にすれば、前述したように1年間も、同じ時間に1枚づつ撮影して動画ファイルに仕立ててくれます。

IPX3相当の防雨設計なのもポイント。焦点距離も35mmフィルム換算で32.5mmとなかなかの広角っぷり。

実際に作れる動画はどんな感じなんでしょうね? 見てみましょうか。




SDHCカードに対応していますが、そこまで容量をつかわない(別売りのACアダプタをつけて9999枚の撮影をしても約750MB)ので、512MBとか1GBなどの、余ったSDカードを使うのがよさそう。ああ、こういうストレージに優しい仕様もキングジムだ...!

というわけで、トクモードで絶賛発売中です。ペットのケージの前に1つ。ドライブレコーダーとしてクルマに1つ。畑や田んぼに1つづつと、あっちこっちに置いちゃいましょう。

【私の論評】レコロの可能性は、無限?!!
この、レコロ、結構売れるのではないかと思います。こうしたインターバルレコーダーは、従来は、機材などが高価で、一般の人には、なかなか手の出せないものですが、この5000円台という価格で手に入るということですから、誰にも気軽にできます。

このインターバルレコーダー機能といえぱ、あのタブレット端末の、auXoomにもついていましたが、確かに便利といえば、便利ですが、タブレット端末につけた機能としては、失敗だったと思います。だかでしょうか、ほとんど話題にもなりませんでした。タブレット端末など、インターバルレコーダとして、用いれば、その間、タブレット端末としては、使えませんし、野外においておくのも、不安です。

しかし、レコロであれば、手軽にできます。たとえ、機材がなくなったとして、5000円台ですから、それほど痛手ではありません。まさに、開発元キング事務さんは、凄いです。あのポメラもすごかったですが、レコロも、きっとかなり売れるヒット商品になることでしょう。

それに、このレコロ、上記のように、単に、遊びで使っても、面白いですが、上の記事のような、ドライブレコーダー以外にもいろいろ使えそうです。まず思い浮かぶのは、防犯用ですね。防犯カメラなど、インターバル撮影していないと、そのままみていては、時間がかかるし、早送りだと、見逃すおそれもありますが、インターバル撮影なら、そのあたりは、適当に調整できて、非常に便利だと思います。

それから、マーケティングに、強力な助っ人になりそうです。たとえば、スーパーで、動線をみるとか、特定の売り場にどのようなお客さんが来ているのかを知ることに用いるとか、さらには、新店をオープンする際に、物件などに、設置しておけば、店舗の前の通行車両量、通行者量が正確に調べられます。1年間も継続して調べられたら、これは、すごいです。1台、5000円なら、たとえ、10台設置したとしても、たった、5万円です。100台でも、50万円です。これは、凄いことですね。

それに、医療でも、睡眠時無呼吸症候群を調べるにも、もってこいです。また、癲癇症の人は、発作が起こったときの状況が良くわかれば、対処法も講じやすいとか、原因を突き止められやすいという話も聴いたことがあります、それに、自閉症の子供を観察するにも適していると思います。このそれ以外にも、医学的や、研究開発用にいろいろな用途が考えられます。

これらは、すべて、実用的な用途ですから、480ピクセルで十分すぎるほどだと思います。しかし、アート的な撮影には、やはり、720ピクセルは欲しいところです。キング事務さん、もし、レコロがかなり売れたら、これも、挑戦してみる価値があるのではないかと思います。

下に、アート的なインターバルレコーディングの事例をアメリカの動画サイトのvimeoから、貼りつけておきます。


こういうのが、手軽にできたら、本当凄いですね。今までだと、特定の人しかできなかっのが、素人でもできるようになり、素人の感性を活かした、素晴らしい作品ができるようになるかもしれません。

レコロ製品仕様
■品番/IR5
■本体色/オレンジ
■カメラ/VGA画質CMOSセンサー
■レンズ/f=2.53mm(35mmフィルム換算:32.5mm),F=2.4±5%
■画角/67.6゜
■動画ファイル形式/AVI(Motion JPEG フォーマット)
■撮影距離/約50cm~∞
■メモリーカードスロット/SDカード(最大容量2GB) SDHCカード(最大容量16GB)
■防水性/保護等級:IPX3相当(防雨型)
■電源/単3形アルカリ乾電池x2本(別売)またはACアダプタ(別売)
■本体寸法/約102x73x30mm
■質量/約95g(電池,SDカード含まず)
3つのメリット
①動画編集は一切不要!
②長時間駆動!
③いざというときの防雨設計!
http://www.kingjim.co.jp/sp/recolo_ir5/



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2011年9月26日月曜日

中国経済の再均衡、阻害重なる=ニューヨーク・タイムズ―【私の論評】中国を等身大に見れない日本人?!

中国経済の再均衡、阻害重なる=ニューヨーク・タイムズ

成長しているかに見える中国の経済
【大紀元日本9月26日】北京にせよ、成都にせよ、中国の地方政府の官僚たちは中国の経済成長に関して、心の中でははっきりした認識がある。インフラ建設や輸出工業への依存から脱却し、内需拡大による消費型経済成長への転換が大変困難である。ニューヨーク・タイムズは先月、中国の経済構造の再均衡を実現させるに当たって、多重の阻害に直面すると報道している。

米副大統領バイデンが先月訪中した際、四川省で中国の習近平副主席と会談した。中国当局はこの会談を利用し、メディアを通して世界に向かって次のように発信した。中国はこれからも持続的経済発展を実現し、同時不況に陥った世界経済を牽引する。

しかし、専門家の間では、これを実現させるには、中国経済の構造を徹底的に「再均衡」させなければならないとの認識が示されている。

成都を例にして言えば、オフィスビルや住宅建設の工事現場が至るところに溢れている。他の内陸都市も同様な現象を持っているのが一般的である。

ニューヨーク・タイムズの報道によると、目下、中国の経済成長モデルがもたらした過度な資源浪費、貧富の差とインフレ(統計局の資料によると、8月のCPI上昇率は6.2%)は、当局からすれば、皆社会的不安定要素である。そのため、中共の第12次5カ年計画の中、この焦眉の急を突破し、家計部門による購買力の向上を期待する内容を盛り込んだが、その実効性は疑わしいものである。

欧亜集団(Eurasia Group)の中国アナリスト、方艾文(Evan A. Feigenbaum)氏が最新の報告の中で次のように述べている。「中共の指導者たちは自分たちの国の経済の総体変革を約束したが、中国の政治経済の基本的な部分における改革は多くの国内外の関心のある人の期待を裏切るものとなろう。今後10年、中国経済の苦境は人の想像を絶するものとなる」

また、北京大学の経済専門家・姚楊氏によると、国内経済においては、企業と地方政府は潤沢な資金を保有しており、民間消費を刺激し国民の不満を抑えるために福利厚生を増加せねばならない。このことについて、中共の指導者たちははっきり知っているはずだ。

しかし、この種の変革を実施するにあたって、相当な阻害が待ち受けている。たとえば、私営企業の生存空間を犠牲にして、国有企業の発展を強化させており、その結果市場原理の運行が損なわれている。大型国有企業の政治への影響力は大きく、同時に、国有銀行も政府がバックアップする投資案件への融資を好んでいる。これらの投資案件の多くは資本集約的なインフラ関連や不動産関連のものである。

一方、地方政府は上記のような資本集約型投資を支持するインセンティブが極めて大きい。これらの投資を増やすことにより、地方のGDPが目を見張る数字になるからだ。地方政府官僚の腐敗との関連も一因となる。大型の投資案件こそ多額の賄賂を受け取れるからだ。

リーマンショックの後、中国政府は5860億ドルの大型景気刺激対策を採った。しかし、政府が今夏に公布した統計からの予測では、地方政府の負債総額は2.4兆ドルから3.1兆ドルにまで膨らんでおり、昨年の全国のGDPの半分にも及ぶ数値である。これだけの債務返済のための利息負担は年間1500億ドルにも達する。巨額の負債残高と利息支払いの負担から、銀行の不良債権の増加に直接影響を与え、インフレや貯蓄の減少などの悪循環に陥る危険性が大きい。

中共の指導者は現状認識をしたうえでのさらなる改革への意欲はあるものの、有効な手段を実行できない理由は明白である。莫大な富を積んだ利益集団と強大化した国有企業は自分たちの既得権益を損なうような改革を許さないからだ。こう考えれば、中国経済の再均衡を阻害しているのは、中共の体制的阻害にほかならないのである。

【私の論評】中国を等身大に見れない日本人?!
私は、国の富をはかるにおいて、単純にGDPだけで見るのは、間違いだと思います。GDPを見るにしても、まずは、一人あたりのGDPも指標になるとは、思います。そのような目でみれば、中国の一人あたりのGDPは、日本の1/10以下です。新興国なら、ともかく、ある程度成熟化した国の場合は、インフラがいきとどきは、GDPが少なくなる傾向にあるので、個人あたりの、資産も見るべきと思っています。

では、資産ではどうなのか、掲載してみます。2010年6月末時点の個人資産(金融資産と不動産など非金融資産から負債を引いた額)は、中国が16兆5千億ドル(約1400兆円)で、米国の54兆6千億ドル、日本の21兆ドルに続き世界3位だった。00年時点と比べると3.5倍に膨らんだ。インドも3.5兆ドルと11位に入りました。

しかし、ここで、良く考えてみてください、アメリカの人口は、日本の3倍くらいですから、そうなる、個人あたりてば、日本のほうが、アメリカより資産を持っていることになります。これは、最近の傾向で、これは、歴史始まって以来のことではないかと思いす。しかし、それをマスコミは報道しません。

実際、アメリカでは、リーマン・ショックあたりで、株価が低落したため、アメリカ人の個人資産は、目減りしていました。日本では、あまり目減りしなかったため、このあたりで、実は日本とアメリカの個人資産ははじめて、横並びになりました。そうして、現在では、アメリカを追い越しているというわけです。

では、中国は、といえば、どうなのかといえば、日本の10倍程度の人口ですから、中国の個人資産総額16兆5千億ドルを1/10にわってみましょう。1.65兆円ということです。これと、日本の21兆ドルと比較するとどいうことになるかといえば、日本は、個人あたりの資産では、日本は、中国の12.7倍ほどということになります。

確か、日本人の個人資産は、赤ん坊か、老人まで、あわせて、個人あたりでは、800万円台でしたから、中国は、80万円未満ということになります。こうして、比較すると、個人あたりの、GDPも、資産個人あたりでは、この程度にすぎないということが良くわかります。

うえの記事では、中国の最近の状況を述べています。中国の景気対策は、ここ20年ほど、景気が悪くなると、金融緩和をして大幅な財政出動をする、財政出動して、景気が上向きすぎて、インフレ気味になると、金融引き締めと、緊縮財政をするという、マクロ経済で教えているまっとうなことを繰り返してきました。そのたびに、中国の経済は上向いてきました。この間、日本はといえば、この逆をやってきたので、実体経済がすっかり停滞してしまいました。

しかし、経済は、循環するものです。良い時期が、永遠に続くこはなく、悪い時期も永遠に続くということはありません。また、経済学用語でいうところの、経済の復元力という言葉があります。経済の復元力とは、日本のように長い間不景気が続いてきた国でも、いずれ回復するし、アメリカや中国のように、長い間、不況対策などによって、景気を回復し続けてきた場合には、いつまでも、景気が良い状態はなく、いずれ、不況陥るというものです。

アメリカも、中国も、ここしばらくは、景気が少しでも落ち込めば、必ず、景気対策を素早くうち、景気が本格的に落ち込むことを避けてきました。だから、両国とも、いわゆる、経済の復元力はなくなっており、これからしばらくは、どう頑張っても、不景気に陥るのだと思います。

実際、オバマ氏大統領も、最近も、いろいろ景気対策をうっていますが、あいかわらず、消費も、雇用も回復しません。そんなことから、来年の大統領選挙を危ぶむ声もあります。中国に関しては、アメリカのように、経済をはっきり公表しませんから、日本のマスコミなど、あまりよくわかっていないようですが、上のニューヨーク・タイムズの記事は、最近の中国経済の復元力のなさを査証しているのだと思います。

日本人は、中国というと、等身大に見ることができずに、過大に見る人が多いですが、いまこそ等身大に見ていくことは、より一層重要になってくると思います。

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2011年9月25日日曜日

日本マクドナルドが定年制を復活 「成果主義」思惑はずれ若手育たず―【私の論評】成果主義の陥穽?!

日本マクドナルドが定年制を復活 「成果主義」思惑はずれ若手育たず

マクドナルドの店内
   日本マクドナルドは2012年1月から、60歳定年制を復活する。同社は年功序列の人事・賃金制度の廃止など、成果主義の人事体系を目指しており、その一環として06年に定年制を廃止していた。

   いったん定年制を廃止したものの、復活するケースは非常にめずらしいという。
定年制の廃止「時期尚早だった」

   日本マクドナルドの正社員は約3400人で、現在の平均年齢は35.5歳。今回、定年制の復活と同時に65歳までの再雇用制度を導入。高年齢者雇用安定法に対応し、雇用継続を希望する社員の健康や能力を判断して年間契約で雇用することにした。

   定年制の復活について、同社は「若手社員を伸ばしていく企業文化を根づかせていくため、年功序列を廃止するなど、実力主義への意識を高めようとしたなかで、定年制を廃止すべきと考えたが、時期尚早だった」と説明する。

   定年制の廃止は、ベテラン社員の経験やノウハウ、スキルが活かされるメリットがある。しかし同社によると、経験豊かなベテラン社員が自身の成果をあげることを優先してしまい、若手社員の育成が疎かになってしまったという。ベテラン社員のもつノウハウなどの若手社員への伝承がうまく進まなかったと反省している。

   6年前の廃止時には、「定年制の廃止は20~30歳代の社員のため、実力本位の意識を高めるのが狙い」(原田泳幸会長兼社長)と話し、年齢ではなく、実力本位であることを会社が明確にすることで「若手のモチベーションが高まるはず」としていた。

   ところが、「ベテランが職務に取り組むうえで、仕事の成果と人材育成のバランスのとり方が難しく、仕事の優先順位が崩れてしまった。(定年制を復活することで)人を育てていく企業文化を再度築き上げる」と話している。

定年がない企業はわずか0.8%
   厚生労働省は厚生年金などの支給開始年齢を2025年度に65歳に段階的に引き上げるのに伴い、65歳までの再雇用を義務付ける現行制度を、より厳格化することを検討している。そうした中で「定年制」をどうするか、企業にとっては悩ましい問題だ。 今回、定年制を「復活」する日本マクドナルドは、「将来的に定年制の廃止を目指していることは、変わりがない」という。

   定年制の廃止については、「本人の能力と年齢は無関係」と「歓迎」する考え方がある半面、年功序列が定着している日本では、いざ実際に廃止した場合、日本マクドナルドのような新たな問題点が表面化してくるケースがある。 厚労省の「2010年 就労条件総合調査」によると、企業規模1000人以上で定年を定めていない企業は0.8%しかない。

【私の論評】成果主義の陥穽?!
1990年代に導入が始まり、今や上場企業の8割以上が何らかの形で取り入れていると言われる成果主義型の人事制度ですが、15年以上の年月を経てここまで普及したにもかかわらず、評判が依然として芳しくないようです。成果主義は日本企業にはなじまないのでしょうか。

結局のところ、日本が成果主義のお手本とした外資では、本当は、「客観的」な成果主義などやっていません。外資では、「客観的」な情報は参考にするだけで、むしろ現場責任者が「主観的」に成果を評価しています。

外資では、現場をわかっている現場責任者が、採用・解雇の人事権も持っています。日本では、現場責任者が人事権を持っておらず、いっぽう人事担当は現場をわかっていないというのが実情です。

無論、「外資」や「日本」の例はすべての会社がそうだというわけではなく、一般的な傾向です。しかし、これが、大方の成果主義の失敗の理由であると思います。

本当に「成果主義」をやるのであれば、人事担当ではなく、現場での働きぶりをわかっている現場責任者がやるしかないでしょうし、減給や解雇まで含めた人事権まで現場責任者が持っていなければ、本当の「成果主義」にならないと思います。

日本では、現場責任者に権限がないどころか、会社そのものが、法的に社員に対する減給や解雇がなかなかできないようになっています。減給や解雇ができない上に、現場をわかっていない人事が「客観的」な成果主義をやろうとします。何らかの「客観的に見える数字」をひねりだし、それを根拠にしたりいます。これではうまくいくはずはありませんん。

本当に成果主義を導入するつもりなら、どの職位の現場責任者にするかは、別として現場責任者に人事権まで与え、現場責任者が「主観的」な評価、「主観的」な採用・解雇を行ったとしても、別に問題はないと思います。

確かに、現場責任者が一人で主観的に評価することは問題があるかもしれません。ただし、現場責任者自身は部門の責任者として『成果』と言う客観的なモノサシで、評価されます。現場管理者に対するアナログな評価は直接の上司やら同僚やらからのもになります。

だから、情実評価やらアホな評価をして部下のモチベーションを落としたら、まず自分の『成果』が落ちますし、かつ、自分に対する上やまわりの評価も悪くなります。それをどうやるかということがその現場責任者の「仕事」ですから、もしデタラメにやっていれば、その現場責任者の評価が下がり、減給されたり、降格されたり、クビになったりするだけの話です。

日本では、平等主義という考え方が前提にあるので、このような考え方ができないようです。人事に関する決定に関しては、いくら客観的に公平にしようとしても、ある程度不平等になるのは、当たり前です、何から何まで、平等にするという考えは、もともと、できないことですし、無理にやろうとすれば、結果は不毛です。しかし、会社全体としては、機能していて、人事面で落ち度がない程度にすることはできます。しかし、神でもない人間が、完璧に平等を貫こうとしても、まず、無理です。

そうして、現場責任者の上司もまた、その現場責任者を「主観的」に評価します。だから、現場責任者には「ちゃんとやろう」というインセンティブがあるわけです。現場責任者が、その上司の「主観」をどうしても信頼できないと思ったら、別の会社に行くでしょう。

日本では、全く見られない風景ですが、アメリカだと、現場責任者が、直接部下に「お前は明日からこなくても良い」と、はっきり解雇を言い渡すシーンもありますし、逆に、従業員のほうから、「こんな会社やめてやる」というシーンも良く見受けます。これは、映画でも、良く見るシーンですから、本当にこのようなことが行われているのだと思います。それに、雇用の流動性も日本よりはるかに、高いです。本当の成果主義には、このような条件も揃っていなければならないと思います。

ところが、日本では現場責任者に人事権がないだけでなく、厳密な意味では、会社自体にも解雇の権限がありません。また、雇用の流動性もありません。これでは、根本的に「成果主義」と矛盾せざるをえません。「権限」と「責任」はつねにセットになるものであるにもかかわらず、クビというかたちで「責任」を取ってもらうことができないから、「権限」も与えられないということです。

「責任がなく、権限もない」個人というのは、会社の現場責任者だけでなく、日本のあらゆるところで見られるパターンであり、いわば「日本の縮図」です。日本では、個人にも、会社にも、自治体にもあまり権限がなく、権限はすべて政府に集中しています。権限がないかわりに、みんな「保護」されて、「護送船団方式」で団体旅行のように集団移動するので、誰も責任をとらなくていいのです。

本当の「成果主義」とは、「成果を出したものが報われる」という評価システムのはずです。これをやるためには、現場責任者はもちろん、末端の社員レベルにまで、「権限」と「責任」を委譲するということが不可欠です。「権限」を与え、自由にふるまって成果を出してもらいます。しかし、そこには「責任」もともないます。

つまり、個人に「責任がなく、権限もない」という中央集権的・全体主義的な日本方式では、そもそも「成果主義」はできるはずがないのです。成果や実力ではなく、「身分」で決まっているのがいまの日本です。多くの人は、大企業に勤めるということは、結局「身分」保証のように考えています。だから、前向きに働こうというインセンティブが生まれないし、「希望」もないわけです。

対局的は、そういうことになります。だから、日本では、良くドラッカーのいうところの、「権限、責任」があいまいなところがあります。だから、ドラッカー理論を本当に理解するには、日本以外の企業を前提にしなければならない部分があると思います。

ただし、日本も、随分変わってきています。確かに上記のように日本では、不可能なところもあります。しかし、ある一定年齢以上ともなると、大企業では、大企業には、残ることができず、他社に転籍という形にしているところが多いです。これは、はっきりいえば、本社では、クビということです。

このような会社は大会社であり、星の数ほどある関連会社や系列企業や、提携企業などへの転籍ができます。しかし、マクドナルドなどは、おそらく、企業体そのものは大きいのですが、転籍などの受け皿となる企業もないのだと思います。

だからこそ、マクドナルドでは、成果主義が難しいのだと思います。いずれにしても、成果主義という美名に隠れて、日本で、アメリカのような厳しい「権限と責任」もはっきりせず、ロワー、ミドル、トップマネジメントに必要とされ、いわゆる、ドラッカーのいうところの、「真摯さ」に欠ける人物が高評価を得る仕組みにおちいっているのではないかと思います。これに対して、アメリカでは、上記のように、厳しい「権限と責任」の枠組みの中で、「真摯さ」を発揮する上司が、たとえ最高位のものではなくても、職場ごとに、1人や2人必ずいるのだと思ます。また、結局はそれを理想としているのだ思います。

この〔真摯さ」という言葉は、以前にも、このブログに掲載したことがあります。これは、ドラッカーの書籍では、『マネジメント』をはじめとして、多くの書籍に頻出するものです。詳細は、そのブログをご覧いただくものとして、ここでは、その核心部分を掲載します。
うまくいっている組織には、必ず一人は、直接手をとって助けもせず、一見人付き合いも悪いようにみえるボスがいる。この種のボスは、とっつきにくく気難しく、一見わがままなように見えるにもかかわらず、しばしば誰よりも多くの人を育てる。好かれている者よりもはるかに、尊敬を集める。一流の仕事を要求し、自らにも要求する。基準を高く定め、それを守ることを期待する。何が正しいかだけを考え、誰が正しいかを考えない。真摯さよりも知的な能力を評価したりはしない。このような素質を欠く者は、いかに愛想がよく、助けになり、人づきがいがよかろうと、またいかに有能であって聡明であろうと危険である。そのような者は、職業人としても、社会人としても失格である。  
真摯さを絶対視して、初めてまともな組織といえる。それはまず、人事に関する決定において象徴的に表れる。真摯さは、とってつけるわけにはいかない。すでに身につけていなければならない。ごまかしがきかない。ともに働く者、特に部下に対しては、真摯であるかどうかは二、三週間でわかる。無知や無能、態度の悪さや頼りなさには、寛大たりうる。だが、真摯さの欠如は許されない。 
マネジメントにできなけばならないことは、学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得できない資質、初めから身につけていなければならない資質がある。才能ではない、真摯さである。 
この真摯さということばは、マネジメンをはじめとして、ドラッカーの著書には、しばしば出てくる言葉ですり"integrity"を翻訳者が意訳したものです。辞書をひいてみると、「清廉、 高潔、完全無欠」などを意味するようです。しかし、これは、単純に「まじめ」あるいは「品行方正」などと受け取るべきではないし、それとは全く異質です。「まじめ」で「品行方正」でありながら、清廉さ、高潔さに欠ける人間はいくらでも存在します。

特に、「まじめ」だけの人間は、煮ても焼いても食えないと揶揄されるほどですし、マネジメントとしては相応しくありません。真剣さ度合い、本気さ、という言葉があてはまるものと推察します。能力が低くても、それは、マネジメントとして補うことはいくらでもできます。しかし、真剣さ度合いに欠けるものは、失格です。

また、真摯さという言葉の中には、統合的な考え方ができるかどうかも含まれるのだと思います。このあたりについては、本題ではないので、詳細を知りたいかたは、是非以前のブログをごらんになってください。

とくに、真摯さという資質を兼ね備えているボスは、「しばしば誰よりも多くの人を育てる」とありますが、これは、無論、単純にOJTや、OFFJTを時間的に誰よりも多く実践しているなどというような、単純なものではありません。本当の意味で育てているという意味です。

マクドナルドでも、たとえば、本当の意味で、人を育てるという項目が、成果主義の評価には含まれていなかっのだと思います。たとえば、現場であれば、誰よりも、多く店長になれる人材を本当の意味で、育てているということなどに相当すると思います。

日本では、上記のように、本当の意味で、「権限と責任」が明確ではありません、だから、職場で幼稚なイジメが発生したりします。しかし、日本では、日本でのやり方で、こうした「真摯さ」を評価することは可能ではないかと思います。

それなしに、単にアメリカの成果主義を導入したとしても、マクドナルドのように形骸化して終わってしまうのだと思います。結局、成果主義そのものを導入することが目的となっていて、本来の意味てでの成果主義がなおざりにされているのだと思います。

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2011年9月24日土曜日

セシウムが瞬時に取り除かれた 放射線対策に夢の吸着装置―【私の論評】今日の私たち日本には、とてつもない技術力がある!!今回の震災、原発事故を契機として、さらに強いとてつもない日本を目指すべきだ!!(その2)

セシウムが瞬時に取り除かれた 放射線対策に夢の吸着装置 
2尾のバルーン魚ロボットが空中遊泳している様子、イノベーション・ジャパン2011にて

福島第一原子力発電所の事故で放射線対策に関心が高まっている中、2011年9月21、22の両日、東京で開かれた大学の研究見本市「イノベーション・ジャパン2011」では画期的な発見や工夫が注目を集めた。

海水や血液などの液体成分から半減期の長いセシウムを瞬時に取り除く技術を発表したのは、東京慈恵会医科大学臨床医学研究所の並木禎尚講師ら。直径70~80ナノメートルの磁性微粒子にセシウム吸着材 (プルシアンブルーやゼオライト粉末) をくっつけた。こうしてできた微粒子をセシウムの溶けた海水に混ぜて磁石を近づけると、微粒子がセシウムを吸着して集まり、数秒から数十秒で99.9%のセシウムを回収できた。牛乳、牛の血清にセシウムを入れた場合の回収率も同様だった。

従来のゼオライト粉末などによる吸着は、自然の沈殿を待つために数時間かかった。並木さんらは磁石を利用して、抗がん剤をがんに集めるDDS(薬剤送達システム)を研究していて、原発事故に応用できることに気づいた。海水や被曝した人の血液からの回収装置として利用可能という。

被曝後に飲んで効果のある薬も

福岡大学薬学部の高田二郎教授らは、放射線被曝後に飲んだり注射したりすることで、放射線の害を減らせる可能性がある「急性放射能症」薬を発見した。マウスの全身にX線を照射する実験では、なにもしないと30日後にはほとんどが死ぬ。ところが、「ビタミンEの前駆物質」であるこの薬を使えば、被曝1時間後の投与で90%、10時間後で75%、24時間後でも40%が生き続けた。粉末で長期間保存でき、原子力事故や核テロ対策などに対応できる。米国でもこうした薬剤を探索中で、FDA(食品医薬品局)は、人への安全性と動物への効果を確認すれば、臨床試験抜きで承認する方針を決めている。

しかし、日本の厚生労働省の現行基準では人への効果確認が必要なため、基準が変わらない限り日本での製品化は不可能という。高田さんは「倫理面から人への効果確認はできない薬だが、日本もぜひ米国基準を採用してほしい」と訴えていた。

「イノベーション・ジャパン」は独立行政法人の科学技術振興機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構が主催、大学発の最新技術を産業界に紹介し、産学連携で新産業を起こそうという国家的戦略的な催しで今年が8回目になる。

【私の論評】  今日の私たち日本には、とてつもない技術力がある!!今回の震災、原発事故を契機として、さらに強いとてつもない日本を目指すべきだ!!(その2)
わたしは、以前にもこれと同じような記事を掲載して、解説をしたことがあります。それに関しては、以下のURLをご覧になってください。


放射性セシウム:土壌からほぼ全量回収可能…新技術を開発―【私の論評】今日の私たち日本には、とてつもない技術力がある!!今回の震災、原発事故を契機として、さらに強いとてつもない日本を目指すべきだ!!


今回また、新たな技術のニュースです。原発事故など、起こってしまったことは、もうもとには戻りません。しかし、だからといって、ただ大変だといって、閉塞感に苛まされることなど真っ平御免です。だからこそ、前回あのような記事を書きました。詳細は、当該記事をみていただくものとして、以下にその記事の結論部分をあげておきます。
今は、ドラッカーのいうように、パラダイムがすでに、シフトしているわけですから、既存の考えだけにとらわれて、閉塞感にさいなまされるだけというのではなく、とてつもない新たな技術を生み出すこと、さらに、とてつもない技術などを前提として、新たな社会を築くことなどに、注力すべき時と思います。震災、原発事故に対して、ただ手を拱いて、絶望しているのではなく、これを新たな産業の芽とすることに多くの人が挑戦していただき、さらに、強い、日本を創出していくべきと思います。
ドラッカーのいうパラダイムシフトとは、今や、ある産業の新技術は、その産業の中からでてくるのではなく、全く別の分野から出てくるということです。たとえば、現在製薬の分野での最新の成果は、従来のように、化学、生化学によるものではなく、バイオテクノロジーによるものがほとんどです。

このようなことは、例をあげればきりがないくらいです。最近の、高速インターネットの光通信は、従来の銅線を生み出す技術などとは、全く関係のない、ガラスによる、グラスファイバーによってもたらされたものです。昔、車はあくまで、機械であり、エレクトロニクスとはあまり関係なかったのですが、今や、半導体をはじめ、エレクトロニクスがなければ、なりたちません。

磁性微粒子にセシウム吸着材 (プルシアンブルーやゼオライト粉末) をくっつけた微粒子は、まさに、現在のナノテクノロジーのたまものです。これは、当然のことながら、従来の放射線に関する技術などからうまれてきたものではありません。これは、今までの東電などの電気会社の研究開発や、従来の放射能にかかわる技術などからは生まれるような技術ではありません。

今回のこのニュースも、ドラッカーの言っていることが正しいことを実証していると思います。それよりも、何よりも、私たちの日本では、様々なハイテクノロジーが存在しており、その裾野もかなり広いし、厚いです。

今回のように、運悪く原発事故がおこってしまったにしても、今までの常識や、枠組みからは考えられないような、新技術がでてきていますし、これからも続々とでてきます。それらの技術は、日本国内では、もちろんのこと、世界に福音をもたらすはずです。今回のように、実際に、放射能が多量に漏れ出すなどということは滅多にないことです。確かに、この事故は不幸なことでしたが、これをチャンスとして、様々な技術が生まれ、生まれるだけではなく、実用化される可能性が飛躍的に高まったということです。

まざに、禍転じて福となす、という考え方により、さらに強いとてつもない日本を目指すべき時だと思います。

現在の政権など、歴史の悠久の流れの中に咲いた一時の徒花に過ぎません。1,000年に一度の震災や津波、原発事故でさえ、悠久の歴史を持つ我が国の歴史からみれば、ほんの一時のことに過ぎません。朝廷をはじめとする私たち日本人の日本の伝統文化、それに勤勉で実直な国民性は、古から今に至るまで、継承されてきましたが、これからも悠久の歴史の中に燦然として輝き続けるどころか、さらに輝きを増すことでしょう。そうして、こうした勤勉と実直さを強く継承してきた東日本の人々も近いうちに、復興をなしとげ、悠久の歴史の中で共に燦然と輝くことになることでしょう。

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2011年9月23日金曜日

国を挙げた“増税万歳状態”の異常クルーグマン教授の緊縮財政批判に耳を傾けよ―【私の論評】これこそ、万死に値する、政治家のマクロ経済音痴!!いま、増税を叫ぶ政治家、新聞は、ただの馬鹿!!

国を挙げた“増税万歳状態”の異常クルーグマン教授の緊縮財政批判に耳を傾けよ

ポール・クルーグマン
今や日本はもちろん、デフォルトの危機が報じられるギリシャを筆頭に欧州や米国でも、財政赤字と累積債務の削減という財政規律が最優先された経済財政運営がまかり通っています。しかし、そうした財政規律最優先は本当に正しいのでしょうか。

クルーグマン教授の反論

この点について、プリンストン大学のポール・クルーグマン教授は概要以下のような反論を展開しています。

財政規律を重視する考えは、歳出削減などを通じた財政赤字の縮小によって、政府に対する信頼が回復して経済も再生すると主張します。

しかし、教授は、欧米における過去1年半の緊縮財政によって、企業や消費者は政府に対する信頼を回復するどころか、景気の悪化や失業の増加によって不安を一層大きくしただけであると主張しています。かつ、緊縮財政は今の景気を更に悪化させることも考えると、政府に対する信頼の回復という長期的な観点よりも、収益悪化や失業増加などの短期的な痛みへの対応を急ぐべきと述べています。

そして、教授は、短期的な景気悪化が長期的な展望にも悪影響を及ぼすと強調しています。

例えば、米国の製造業の生産力は、これまで平時において毎年2~3%程度拡大してきました。しかし、現在の生産能力は2007年12月に比べて5%低下していると推計されています。それは即ち、景気が回復を始めても生産能力が通常よりも早く景気拡大のボトルネックとなることを意味します。同様の事態はサービス産業でも起きるでしょう。

即ち、歳出削減も一因となって米国の景気拡大はスローダウンしていますが、それは現在のみならず将来にも禍根を残すのです。

もちろん、教授は財政規律の観点からも緊縮財政は賢くない点にも言及しています。財政赤字を無理に削減すれば、将来の経済成長率も低下することになりますので、当然、将来の税収増も期待できないからです。

従って、結論として教授は、将来よりも今の経済を何とかするための政策が必要と主張しており、具体的には財政拡大と積極的な金融緩和の組み合わせを実行すべきと述べています。

日本はどうすべきか

クルーグマン教授の主張は、欧米における緊縮財政一本やりの風潮への批判として展開されていますが、この議論は欧米以上に日本の経済財政運営に対する批判として的を射ているのではないでしょうか。

それは、欧米と異なり日本経済はもう15年も続くデフレに苦しんでいるからです。政府は復興増税と消費税増税という2つの増税を最優先で行なおうとしていますが、デフレの中で増税を行なったらデフレが更に悪化して、短期的には低い経済成長が続くことになります。

財政再建によって国家に対する信認を回復することももちろん重要ですが、それを急ぐあまり目先のデフレと景気低迷が続いたら、家計や企業の将来期待は更に低下してしまう危険性が大きいと言わざるを得ません。

更に問題なのは、デフレが続く中で増税を行なうと、長期的にも経済成長率が高まらず増収につながらないということです。日本は既に1997年にそれを経験しています。

1997年の段階で日本経済はもうデフレ的な状況にありましたが、その中で消費税の税率が3%から5%に引き上げられたのです。その結果はどうだったでしょうか。1997年度の一般会計税収は約54兆円でしたが、その翌年から現在に至るまで、一般会計税収が97年度を上回ったことは一度もないのです。

消費税の税率を上げれば消費税収が増えるのは当然ですが、デフレと景気低迷が継続すれば法人税や所得税の税収は逆に減少してしまうので、一般会計税収全体は増えていないのです。これは、まさしくクルーグマン教授が指摘していることに他なりません。

そして、デフレと円高で苦しむ日本経済を再生させるために必要な経済政策も、まさに教授が述べているとおり財政拡大と金融緩和の組み合わせになるのではないでしょうか。特に、欧米と比較して日銀の金融緩和がまったく不十分であることがデフレと円高の要因の一つであり、かつ日銀が国債を購入する形で金融緩和を行なえば復興増税が不要となることを考えると、尚更です。

日本は大丈夫か?

このように考えると、日本は本当に大丈夫かと心配になってきます。野田政権は財務省のシナリオ通りに着々と増税を実現しようとしていますし、野党第一党の自民党の執行部も増税に賛成です。

更に言えば、主要な新聞もすべて増税に賛成です。米国ならば、緊縮財政に賛成する論調だけでなく、クルーグマン教授のような異論もちゃんと新聞に掲載されるのに、日本の新聞では増税に賛成の論調やコメントしか出ません。官僚に根回しされているのであろう財界まで、増税に賛成する始末です。この国を挙げた“増税万歳状況”は異常です。

ただ、救いはあります。与野党の双方を通じて、特に若手の政治家の方にはクルーグマン教授の主張に近い真っ当な考えを主張する人が多いということです。ちょうど民主党税制調査会でも増税を巡る議論が始まりましたが、民主党の若手の先生方にはそこで是非頑張っていただかなくてはならないし、野党の若手の先生方にも国会などの場で頑張ることを期待するしかありません。

あとは、私たち国民の側も、大新聞の一面的な増税報道に惑わされることなく、正論を主張して頑張る政治家をもっと強く応援する必要があるのではないでしょうか。みんなで力を合わせて、この異常な状況を何とかしましょう。

【私の論評】これこそ、万死に値する、政治家のマクロ経済音痴!!いま、増税を叫ぶ政治家、新聞は、ただの馬鹿!!
上の記事、ポール・クルーグマン本人がインタビューを受けたり、本人が直接書いているわけではないので、非常に表現がなまぬるくなっています。それに、国内事情、特に、財務省の企みについて、ほとんど書かれていません。だから、かなり物足りないです。  しかし、上の、クルーグマン氏の言ったこととされることは、すべて正解だと思います。 今の状況が続く限り、日本は、バランスシート不況から抜け出せないばかりではなく、他の国も日本のような状況に陥ってしまうことは必定です。

ポール・クルーグマンといえば、ご存知のノーベル経済学賞を受賞した学者であり、オバマが大統領になった選挙の前まで、徹底的にブッシュ前大統領を批判してきました。様々な、雑誌にコラムを書き、徹底的に糾弾していました。その語り口は、かなり辛辣でした。ブッシュは、様々な愚作で、アメリカ社会を壊してきたことを痛烈に批判していました。

この辛らつさは、たとえば、日本の週刊誌のインタビューについてもかわりありません。下は、昨年の週刊現代のクルーグマン氏へのインタビューの中の一節です。
中央銀行の独立性への介入に関しては、もはやあれこれ躊躇すべきではありません。
日本のGDPデフレーター(名目GDPを実質GDPで割った値。経済全体の物価動向を示す)は、ここ13年間、下がりっ放しです。  
それなのに今、日銀が重い腰をあげないというなら、(その責任者たる総裁は)銃殺に処すべきです。 
はっきり、日銀総裁を銃殺刑に処せといっているから、凄いです。この内容も含まれている元の記事は、以下の記事からご覧になることができます。是非ごらんになってください。とにかく、あまりにも愚かであることを強調したいがため、このような表現になっているのだと思います。

独占インタビュー ノーベル賞経済学者 P・クルーグマン 「間違いだらけの日本経済 考え方がダメ」

この記事に対する、私の論評もこのブログに掲載したことがあります。そのURLを以下にコピペしておきます。こちらも、是非ご覧になって、ください。

民主党のハイパーマクロ経済大音痴にはつける薬はない? 

 私は、このブロでは、再三にわたって、デフレのときに、増税したり、緊縮財政策をとることは、全くの間違いであり、そんなことをすれば、景気がさらに落ち込むことを掲載してきました。だから、ここでまた、その詳細を述べることはしません。

それに、関しては、直近の記事のURLを下にコピペしておきます。こちらも、是非ご覧になってください。特に、この記事では、私なりに財務省の企みに切り込んでいます。


復興増税巡り与野党が議論―【私の論評】日本の政治家はなぜかくも、経済に関してピント外れなのか?!!これじゃ、家計のことしか考えない主婦並では?


とにかく、今の増税万歳状態は異常です。緊縮財政を堅持し、金融引き締め策を堅持し、増税をすれば、もう一段日本のGDPがさらに、落ち込み、失われた30年が続くことは明白です。世の中では、多数派が正しいということになりがちですが、ここで、はっきり言わせて頂きますが、今のこの時点で、増税に両手をあげて、賛成する政治家は、ただの馬鹿です。財務省の官僚にただ丸め込まれているだけであって、政治家の資格などありません。

ちなみに、2008年にセンター試験で、出された政治経済の問題を下に掲載します。
中央銀行が行うと考えられる政策として最も適当なものを以下から選べ
1.デフレが進んでいる時に通貨供給量を減少させる
2.インフレが進んでいる時に預金準備率を引き下げる
3.不況期に市中銀行から国債を買い入れる
4.好況期に市中銀行に資金を貸す際の金利を引き下げる 
もちろん正解は3です。ところが、2000年代の現実の日銀は1をやりました。そうして、デフレか震災で、円の需要が高まっている現在でも、なお、増刷拒否の姿勢を崩していません。困ったものです。この問題は普通の高校生はできるのでしょうが、日銀総裁や日銀の御用学者やマスコミには難しいようです。実際に日銀のやったことは、センター試験も落第のデタラメだったので、日本のデータを一見しただけでは、ベースマネーと物価上昇率の関係がよく見えない状況にあります。

現在増税を主張する連中は、上の問題の意味もわからないと思います。結局上の問題で、1.を正解とするような頭なのです。本当に困ったものです。今実施すべきは、大規模な財政出動と、大規模な金融緩和策であり、やりかたや、スケジュールなどに関しては、様々な方法があり、議論百出しても良いですが、方向性としては、こちらが正解であり、増税などもってのほかです。この見方は、ある程度マクロ経済的な見方のできる人であれば、反対する人は誰もいないと思います。 過去のどの国、どの時代であっても、このようなケースのときに増税で対応した国はありません。

こんな、連中は、それこそ、クルーグマンではないですが、すぐに政治家をやめていただいたほうが、日本のためです。

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【日経新聞】「国の借金」1年で41兆円増 10年度末、最悪の924兆円―【私の論評】「国の借金」は表記間違い!財務省は、国の借金などと発表はしていない!!


独占インタビュー ノーベル賞経済学者 P・クルーグマン 「間違いだらけの日本経済 考え方がダメ」―民主党のハイパーマクロ経済大音痴にはつける薬はない?

2011年9月22日木曜日

レノボから来た...iPadの半額以下の7インチAndroidタブレット「IdeaPad A1」が発売!―【私の論評】タブ゛レットは、10インチで、2万円台、7インチで1万円台の時代が間違いなく来る?!

レノボから来た...iPadの半額以下の7インチAndroidタブレット「IdeaPad A1」が発売
7インチでベストの選択肢になるか

なんだかタブレット市場に価格破壊の波が押し寄せてきてますよ。あの「ThinkPad」ブランドの最新タブレットを発売すると噂されていたLenovoが、大きく方向転換して低価格攻勢で進出を決定した「IdeaPad A1」の出来栄えが最高にいいんだそうです!

IdeaPad A1のOSには、タブレット仕様のHoneycombではなく、Android 2.3の(Gingerbread)が搭載されており、1GHzのCortex A8プロセッサー、100万画素と300万画素のデュアルカメラ、WSVGA表示(1024×600ピクセルの解像度)の7インチタッチスクリーンを装備していますよ。そんなに目をみはるようなスペックではないんですが、実際に手に取って使い倒してみた感想は、わりとサクサクと快適に動いて予想以上の満足度みたいですね。

なによりもIdeaPad A1の魅力は、発売地域にもよるようですが、8GBモデルならば199ドルという、日本円にしてiPadの半額以下という2万円を軽く切る販売価格にありますよ。16GBモデルでも249ドル、32GBの最上位機種でも299ドルという激安設定は大きなアピールポイントでしょう。これはぜひとも日本国内でも早く発売してほしいですね~

参考記事:http://www.engadget.com/2011/09/01/lenovo-announces-ideapad-a1-the-199-android-tablet-we-go-hand/ [Engadget]

【私の論評】タブ゛レットは、10インチで、2万円台、7インチで1万円台の時代が間違いなく来る?!


私は、iPhoneは、持っているのですが、タブ゛レットは、持っていないので、欲しいと思っています。欲しいと思いながらも、未だに購入していません。その理由として、一昨年、ネットブックを購入したばかりであり、まだまだ、使えるということがあります。ただし、これだけだと、ストレスもたまるのかもしれません。なぜなら、動画をみたときに、240ピクセルや、360ピクセルであればスムース゜に見えるのですが、それ以上になると、カクカクして綺麗にはみえません。

普通なら、ここでストレスを感じるのでしょうが、このブログにも掲載したように、AppleTVも購入しているため、精度の高い動画も、テレビの大画面でそれも、かなり綺麗にみえてしまうので、わざわざ、動画を見るために新たなデバイスを購入する必要はありません。

だから、欲しいとはいっても、それほど真剣になれないのだと思います。タブレットなら、3万、4万などお金を払う気がしません。なにせ、ネットブックは、3万数百円(これは、驚いたことに後に5万円台で販売されていました)、アップルTVは、8800円で購入したものであり、これで、十分にネットライフは満喫できています。

だから、安いものを探してみたのですが、新品ではなかなかないので、Yahooオークションに注目しました。これって、今まで、使ったことはないのですが、見てみるといろいろ面白いです。まずは、"au MOTOROLA XOOM "が26,000円で出品されていたので、26,500で入札してみました。これは、中古でした。落札結果は、27,000円でした。入札結果を見逃しているうちに、いつの間にか落札されてしまいました。
au MOTOROLA XOOM 
でも、他の人に落札されても、あまり残念という気はしませんでした。まあ、それほど欲しいということもないのだと思います。

とは、いいながら、今度は、下のタブレットを入札してしまいました。これは、何と新品です。私が今のところ、最高位入札額者です。入札額は、27000円です。後、3時間で入札が終了します。
ICONIA タブレットPC シルバー ICONIA TAB A500

さて、どうなるのか、もし、入札できたら、このブログでまた、お知らせします。

いずれにせよ、上のレノボの新しい、タブレットや、先日このブログで紹介した、これから販売される、Amazonのタブレットとも、日本国内で販売されるときには、2万円をきりそうです。レノボは、中国の会社ですから、いわゆる、中華タブレットに関しては、相当研究したと思います。いわゆる、中華タブレットに関しては、私は、購入したことがないので、何ともいえないですが、購入した人からいわせると、安いには安いが、それそうとうの使い勝手だそうです。レノボは、このような意見を参考にして、基本仕様など、決めたのだと思います。数限りない失敗から、学んで、今の形をつくりあげたと思います。

こうなると、7インチは、Android2.0バージョンで、2万円以下、10インチは、Android3.0バージョンで、3万円以下という棲み分けができるのではないかと思います。アップルも、次の段階では、7インチのものを3万円前後で、出してくるのではないかと思います。

さて、私は、以前このブログで、このような端末いずれ、無料で配られるかもしれないということを書いたことがあります。それに関しては、詳細は、当該ブログを見ていただくものとして、まずは、上記のような価格設定が、来年あたりは当たり前になるものと思います。そうすれば、かなり急速に、でまわり、人々のライフスタイルを本格的に変えることになると思います。

だから、私も、今回の入札、30,000円以下なら続けますが、30,000円を超えたらしません。それが、妥当な線だと思っています。

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2011年9月21日水曜日

本日 台風の影響からか、wimaxが使えないのでiPhoneでの更新です!!

本日は、都内は、台風による、大雨でたいへんでしたね。特に電車が運休で大変でしたね。皆様無事ご自宅にたどりつかれたのでしょうか?

震災地ても大雨のところがあったようです。あまり被害が広がらなければ良いのですか、、、、、。
こちらは、台風からは、離れているので、特に影響は、ないと思っていましたが、あいにく、womaxの接続が、きれて、ネットができなくなりました。

3月11 日の、大地震の時にも1時、中断しましたが、翌日の2 時位には、再開しました。今回も、その位で、復旧すれば良いのですが、、、、、。

そんな訳で、今このブログは、iPhoneで書いています。そのため本日は、いつものように、写真や、動画などは、掲載しません。

また、wimaxが復旧次第いつも通り更新させていただきますのでよろしくお願いします。

2011年9月20日火曜日

八ッ場ダムはやっぱり再開?民主党政権2年間の無策―【私の論評】民主党政権の基本はすべて劇場型政治の小粒なSMショー!!

八ッ場ダムはやっぱり再開?民主党政権2年間の無策

八ッ場ダムを訪れた当時の前原国土交通相、宣言は勇ましかったが尻つぼみも早かった

民主党政権が示したマニフェストの中でも、目玉的存在だった八ッ場ダム(群馬県長野原町)建設中止が、2年の時を経て頓挫しそうだ。

9月13日、国土交通省関東地方整備局は八ッ場ダム計画を再検証した結果、「ダムを建設することが最善」とする結論を群馬県をはじめとする関係6都県の知事らに示した。

事の発端は2年前、前原誠司国土交通大臣(当時)が八ッ場ダム建設中止を打ち出したことだった。

当初こそ、「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」を設置して、中止に向かって走り出す姿勢を見せようとしたものの、「国交省の役人が選任した、ダム推進派学者で構成された」(関係者)といわれ、船出から迷走した。

前原氏の後を継いで国土交通大臣に就任した馬淵澄夫氏も昨年秋、地元自治体との意見交換会で「『中止の方向』という言葉は今後使わない」と話すなど、徐々に腰折れしていった。それ以降、民主党からの強い働きかけもなく、淡々とダム再開の結論に至った格好だ。

前原氏は現在、民主党政調会長の要職に就いており、このまま八ッ場ダム再開を民主党が決定するかどうかは未定だが、これまでの民主党の動きを見る限り、指導力を発揮できるとは思えない。

八ッ場ダムはそもそも、ダム本体こそ未着工だが、周辺工事は8割方終了しているプロジェクト。本気で中止にするなら、地方自治体への工事負担金の返還や、地元住民対応など、さまざまな作業が必要なはずだが、この2年間、民主党が熱心に取り組んだ形跡は見えず、ほったらかしだった。

また一つ、マニフェストを反故にした責任は重い。

【私の論評】民主党政権の基本はすべて劇場型政治の小粒なSMショー!!


民主党は、政権の座についたときから、日本国のことが全然理解できていなかったのだと思います。そりゃ、そうですね、もともと、日本国解体を目論む政党ですから、日本国のことなんか、最初から、知るつもりもないし、どうでもいいことなんです。

もう、これは、鳩山の普天間、菅の尖閣問題、野田のこれから間違いなく、半年以内に発生するであろう、大不手際、それに三人というか、民主党のほぼ全員と、自民党の一部にまで、蔓延する、ハイパーマクロ経済音痴といっても良いほどの経済音痴、それに、民主党特有の国家観の喪失といい、もうだめですね。

八ッ場ダムについては、このブログにも書きましたが、あれだけ工事をやって、しかも、あの頃から続いていて、今でもデフレ基調なわけですから、デフレ対応のためにも、実施するべきでした。八ッ場ダム程度では、日本の経済は大きいですから、日本レベルでものを考えた場合は、焼け石に水程度ですが、少なくとも地元にはかなり良い影響を及ぼしたはずです。

それに、世界の二大政党の国では、たとえ、政権交代したとしても、前政権の施策は、政治の継続性の原則から、よほどのことがない限り、6~7割は、前政権の施策を引き継ぐのが当たり前の常識です。特に、八ッ場ダムに限らず、普天間なども、普通は、そのまま引き継ぐべきものだったと思います。

特に、八ッ場ダムは、国内問題ですが、普天間に関しては、アメリカとの約束もあったことですから、前政権の施策を引き継ぐべきでした。

八ッ場も普天間も、結局のところ、民主党のパフォーマンスにすぎなかったということです。民主党は、やることなすこと、ほとんどが、無思慮な、あの事業仕分けのような、劇場型政治の小粒なSMショーのそのもののようです。

もう、政権を担うことなど、あきらめて、はやく、総選挙をして、政権の座からおりたほうが良いと思います。民主党は、大連立など狙っていたようですが、そんなことをしても、全く無意味です。自民党も、民主党も、所詮選挙互助会にすぎません。それに、民主党のほうが、互助会的性格がはるかに強いです。これが、大連立すれば、さらに、互助会的性格が増幅されるだけで無意味と思います。もう、国民も、あの八ッ場ダム周辺の住民のようにこれ以上引っ掻き回されるのは御免です。

こんな状況で、野田政権の支持率があがったり、最近、地方選挙で、民主党の後援した候補者が当選したりしています。こんなことがおこるというのは、やはり、国民も、熱しやすく冷めやすいし、それに、喉元すぎれば熱さを忘れというところでしょうか?でも、こうした民主党の本質からいって、これも長続きしないでしょう。半年もしないうちに、野田政権の支持率も、10%台に落ちていると思います。

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普天間から福島まで、代償の大きい日本の優柔不断=メア氏―【私の論評】売国政権では、いずれアメリカとも何も折衝できなくなる!!


事業仕分け:JICA大幅縮減 4法人8事業「廃止」判定―劇場型政治の小粒なSMショー第二段始まる!!

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八ツ場ダム、建設中止方針を撤回 国交相「予断持たず検証」―【私の論評】影響の大きいものは当面はすべて前政権の方式を踏襲するのが、二大政党制の前提条件だ!!


2011年9月19日月曜日

オバマ再選陣営のサイト、逆効果か-政権に対する揶揄が満載―【私の論評】日本でも、政治のワイドショー化が繰り返される?

オバマ再選陣営のサイト、逆効果か-政権に対する揶揄が満載

「AttackWatch.com」のウェブサイト
2008年、記者たちは、インターネットやソーシャル・メディアを駆使したオバマ大統領候補陣営の選挙戦術を大々的に取り上げた。2012年大統領選挙に向かい、オバマ再選運動陣営は、新たなウェブサイト「AttackWatch.com」を鳴り物入りで立ち上げ、オバマ批判に対する反撃を試みようとしている。だが実際には、オバマ大統領を狙った揶揄(やゆ)や冗談を掲載する電子掲示板と化しているようだ。 

オバマ再選対策本部「アメリカのためのオバマ」は最近、AttackWatch.comを立ち上げた。誰かがオバマ大統領ないし彼の政策を批判した場合に、それを報告してもらい、こうした「中傷」に対抗する「事実」を提供するのが狙いだ。同サイトのツイッター・コーナーには、多くの報告が寄せられているが、その内容は必ずしもオバマ再選対策本部関係者が期待するものではない。

ジョン・Gという名前の投稿者は「オバマ大統領を気味の悪い権威主義的な狂人のように思わせる新しいツイッターアカウントがある。AttackWatchだ」と書いた。マット・カバーと称する別の投稿者は「(オバマの)景気刺激策は失業を8%未満に抑えなかったと聞いたけど、それは本当ではないよね?」と、低下しない高失業率を皮肉った。 

AttackWatch.comサイトのツイッター・コーナーは最近、このようにオバマ大統領を標的にした辛辣な文言が極めて多い。このため、真のオバマ支持者が大統領批判論者についての報告しているのを見付けるのが難しいほどだ。

「下院のニューヨーク、ネバダ両州の補欠選挙で野党共和党候補が議席を獲得した。正気な人々が乗り出してきたのでは、と思う。どうか調べてみてください」とか、「子供たちよ、ママやパパがオバマの悪口を言っていないかい? 必ずそれをAttackWatchにリポートするんだよ」といった書き込みもみられた。 

またある映画ファンは、破綻前に政府保証融資を得ていた太陽光発電パネルメーカー、ソリンドラをめぐるオバマ政権のスキャンダルを取り上げ、「ソリンドラ・グリーンの原料は人間だ!」と書いた。映画「ソイレント・グリーン(人口増加により資源が枯渇した未来社会で起こる制度化された殺人とその背景を描いたSF映画)」の中の登場人物の有名なせりふ「ソイレント・グリーン(人工食料)の原料は人間だ」のもじりだ。 

こうしたオバマ政権攻撃を読むのが保守派にとって格好の暇つぶしとなっている。オバマ再選陣営には笑い事ではないだろう。

【私の論評】日本でも、政治のワイドショー化が繰り返される?
2008年のあの熱狂は、どこに行ってしまったのでしょう。あのキャッチフレーズ"Yes We can"も、大昔のように感じられます。インターネットやソーシャル・メディアを駆使したオバマ大統領候補陣営の選挙戦術は、今回は裏目にでてしまっているようにみえます。

日本でも、インターネットを活用した選挙がいずれ解禁されるとは、思いますが、日本でも結局は同じことが繰り返されるということです。もう、すでに、その片鱗はみられています。たとえば、鳩山さんのツイッターでも、すでに似た様なことがおこっていました。やはり、政治システムを根本的に変えずに、インターネットを選挙にもちいるだけでは、何も変らないということだと思います。

日本に限らす、政治がうまくいかないのは、やはり、政治をワイドショー化していしまったことに原因があるのだと思います。

アメリカでは、随分前から、選挙がワイドショー化しています。まるで、お祭り騒ぎのような選挙活動は、皆さんにもおなじみだと思います。

首相が1年ごとにコロコロ代わる国になった日本。なぜかといえば、「人気調査で首相を選んできたから、飽きると、すぐにポイ捨てされる」ことになってしまったのだと思います。小泉政権の劇場型政治で高視聴率を稼いだテレビがワイドショーで政治を面白おかしく伝え始めた頃から、この国の政治はおかしくなったと思います。「それを変えるには、国民一人一人が賢くなるしかない」と思います。

それに、政治家も、もっと、直裁に国民に語りかけるべきと思います。オバマも、ここ数年アメリカの経済は、内需主導型では、回復しないことをはっきり伝えるべきです。アメリカは、ここ数年金融危機やリーマン・ショックがあっても、その都度経済を回復させてきました。おそらく、経済の復元力からいって、ここ5年くらいは、今回の不調からは、回復することはできないどころか、不況に見舞われると思います。

この経済の復元力に関しては、以前もこのブログに掲載したことがあります。それは、日本に関してのものですが、その部分を下にコピペしておきます。
おそらく、オバマは、これから、20年間も経済が沈んできた日本は、上記動画でも説明したように、経済の復元力の原則からいって、黙っていても景気が上向くに違いないと踏んでいるのだと思います。景気というのは、特に実体経済は、変動していて、景気が上向いて、良い時期が続けば、その後は悪くなります。 
その逆で、景気が悪くなり、悪い時期が続けば、その後は良くなります。ここで、わざわざ実体経済といったのは、経済には、株式をはじめとする金融経済もありますし、それに、政府の大規模な財政出動などの経済を短期的に上向かせる方法もありますし、それとは区別する意味で本当の国民の生活に密着した本来の経済という意味で実体経済という言葉を遣いました。 
さて、個々の国の実体経済は、いくら、株価を操作するようなことをしても、政府が大規模な財政出動をしたとしても、短期的にしか変動させることなどは不可能です。特に、アメリカや、日本のように、大規模な経済の場合はそうです。景気が悪い時に、政府が財政出動などすれば、確かに一時的に経済を良くすることはできますが、それは、あくまで、一時的なものであって、永遠に支えることはできません。政府のできることは、景気を一時的に支えて、実体経済が急激に悪化しないように、ソフトランディングさせることだけです。実体経済を変えることは、天候を完全コントロールすることができないのと同様に不可能です。 
これは、逆に景気が良い時期に、政府が緊縮財政をしたとしても、実体経済を変えることはできず、実体経済がその方向に向いているなら、最終的に景気の加熱をとめることはできません。いずれ、加熱して、はじけるのですが、政府ができるのは、このはじけ方を急激にではなく、ゆっくりさせるということくらいです。 
日本は、小渕、麻生政権以外は、緊縮経済を行ない、デフレ傾向を加速化する一方で、現在の菅内閣もその延長線上にあり、さらに、増税などによって、これに拍車をかけようとしているくらいで、このデフレ傾向は永遠に続くように見えます。私もこのことにかなり危惧の念を持っているのですが、もうさすがに、20年もこの傾向が続いているので、そろそろ、上の動画の復元力の原則から、どんなに政府がデフレ傾向にもっていこうにも、あのデフレ大好き与謝野さんが頑張ってみても、限度があって、景気が上向くのだと思います。そうして、どう頑張っても、インフレ傾向になるのだと思います。
さて、以前のブログでは、オバマの企みについて掲載したのでずが、この企みいまのところうまく入っていないようです。しかし、これに関しては、本日は本題からはずれるので、詳細については述べません、詳細を知りたい方は、是非当該ブログをご覧になってください。

日本では、増税論議が優勢のようです。これに関しては、無意味どころか、日本の経済を悪くするだけです。

最近つくづく思うのですが、政治家は、賢くなければならないのは当たり前のことですが、国民も賢くならなければ、どうしようもないと思います。これは、何も日本だけではなく、アメリカなど、他の国でも同じことだと思います。

そのためには、まずは、正しい情報を普段から仕入れておく必要があると思います。以下の書籍ウィジェトでは、選りすぐりの現在の政治を読み解くための、情報としての書籍をあげます。これは、すべて私が実際に読んだものばかりです。本さえ読めば良いというものではありませんが、政治に関して本当のことを知りたいと考える方には、是非読んでいただきたいものばかりです。

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2011年9月18日日曜日

復興増税巡り与野党が議論―【私の論評】日本の政治家はなぜかくも、経済に関してピント外れなのか?!!これじゃ、家計のことしか考えない主婦並では?

復興増税巡り与野党が議論


「日曜討論」で、東日本大震災からの復興に必要な財源を賄う「復興増税」について、民主党は、政府がまとめた案を踏まえて党内の意見集約を急ぐ考えを示したのに対し、自民・公明両党は、政府・与党が本格的な復興対策の中身を早急に示すよう求めるとともに、歳出削減などに最大限取り組み、増税の規模を圧縮すべきだという考えを示しました。

民主党の藤井税制調査会長は、政府の税制調査会が、16日、復興財源を確保するために11兆円規模の臨時増税を行う2つの案をまとめたことについて「与党の人たちの意見を聞かないといけない。いちばん大事なのは、大震災の復興に遺漏なきよう期すことだ。

党の税制調査会は、政府のチェック機関だ」と述べました。そのうえで藤井氏は、増税に対する根強い反対意見が党内にあることについて「大局的にものを見れば、分かるはずだ。私は最後の良識を信じている。説得する努力を、私はする」と述べ、政府がまとめた案を踏まえて党内の意見集約を急ぐ考えを示しました。

国民新党の亀井政務調査会長は「増税は必要ない。日本は、今、デフレで円高なので、増税に耐えられるだけの力がない。日本郵政の株式が財源として考えられるので、早く売却に必要な法案の審議をして、結論を出すべきだ」と述べました。

自民党の野田税制調査会長は「政府与党との協議は、決して否定するつもりはないが、民主党の政権公約の見直しを盛り込んだ先の3党合意を誠実に守ることが大前提だ。政府与党の案が白紙では協議にならず、早く中身をまとめてほしい。増税にあたっては、徹底した歳出削減を行うことが大事なステップであり、最大限の努力を数字で示したうえで、償還財源に充てる具体的な税目の議論に入るべきだ」と述べました。

公明党の斉藤税制調査会長は「本格的な復興予算はたいへん遅れており、協力する用意がある。野田総理大臣は、増税方針だけが明確で、財源ねん出の吟味が足りない。できるだけ税外収入を確保するため、国家公務員の人件費削減や特別会計からの捻出、NTTやJT、日本郵政の株式売却も考えるべきだ」と述べました。みんなの党の浅尾政策調査会長は「復興予算が仮に20兆円だとしても、十分に歳出削減で対応が可能だ。国会議員の定数削減はもろちん、国家公務員の人件費削減でも、退職金制度を見直すだけで年間に1兆3000億円程度が出てくる」と述べました。

共産党の笠井政策委員長代理は「復興財源は結局、大企業は1円の負担増もなく、サラリーマンや自営業者に増税を求めることになり、おかしい。負担を分かち合うと言うのなら、大企業や大資産家への減税こそ、きちんと手をつけるべきだ」と述べました。社民党の阿部政策審議会長は「社民党は、特別会計の切り込みが足りないと言ってきたので、政治主導でやらなければいけない。そのうえで、財源を吟味して、それでも足りないときは、最後に増税をお願いするという手順が大事だと思う」と述べました。

たちあがれ日本の片山参議院幹事長は「復興財源は、増税せずに対応することが第一に必要だ。どうしても増税を行うのなら、増税幅を徹底的に圧縮すべきだし、国民の理解を得て、消費税で行うしかない。税は政治そのものであり、政治が信任されなければ、増税なんてできない」と述べました。

【私の論評】日本の政治家はなぜかくも、経済に関してピント外れなのか?!!これじゃ、家計のことしか考えない主婦並では?

犬も参加していた、ギリシャの反政府デモ。日本で
は、財務省主導?で、このような騒ぎもないのだが?
自然災害からの復興には、特殊な事情がない限り、日本であっても、海外であっても、償還期間の長い国債を用いるのが、ごく一般的であり、現在の日本が過剰インフレになっているような状況で、被災したのなら、わかりますが、今の日本のようなデフレ基調の状況で、復興に増税でと考えることが異常であり、全くその論拠がわかりません。

復興国債は建設国債にして60年間で返済すればいいのだから、年間の返済額はたいした金額ではないので増税の必要ないと思います。大部分は、建設国債として、一部は国債で補えば良いことであり、なぜ、増税しなければならないのか、ほぼ理解不能です。過去の歴史をふりかえっても、復興に増税というケースはないです。これは、過去の日本でも、他の国でも同じだと思います。

しかし、こんなことをいえば、下記のようなことを言って大反対する人もいるのだと思います。というより、増税甘受派の大多数の意見であり、これを信じて疑わない人が多数派になっているのだと思います。
建設国債にして、60年間で返済などという人もいますが、こういう人たちは、60年間も震災などがないと信じているのでしょうか。東海地震、東南海地震など来年に来てもおかしくない状況ですよ。速やかに増税して返済しておかないと次の災害が起きたときには身動き取れなくなります。原発の安全神話と同じように、東海地震なんかは起こらないと決めつけて建設国債として返済すればいいといっているのでしょうか。 
誰も増税なんて喜ぶ人はいませんが、現在の国の借金だけでも900兆円もあるんですよ。本年の年間予算は約90兆円、それなのに税収は50兆円にも満たないんですよ。黙っているとあと2年もすれば借金1000兆円になります。このまま国債を発行して増税もしないままでは財政破綻してしまいます。
皆さんのご意見は。増税は仕方ないですね、景気が良くなったら自然に税収が増えるなんて言っていますが、以前のような景気になんかもう戻らないでしょう、これからの政策、経済は現状維持のつもりでやらなければなりません。 
しかし、これは全く今の日本の経済を無視した考え方で、おそらく、財務省の高級官僚と、新聞などのマスコミによって、愚かな政治家や、多くの国民に刷り込まれたものだと思います。

第一、今の日本の根本的な問題は、金がないということではありません。日本に金は、いっぱいあるのです。それも、驚くほど潤沢にあるのです。問題の本質は、民間セクターなどによる、借金不足による金余りです。日本銀行にも、市中の銀行にも、貸したいのに、借りてもらえないお金がゴマンとあるのです。また、本来であれば、これだけ復興のための円需要が高まっているにも関わらず、日本銀行は、あいかわらず、増刷拒否の姿勢を崩さず、よって、円高になるのも当然のことです。これは、世界の常識ですが、そうではない今の日本はまさに、異常だと思います。

家計の現金・預金資産(要するに貯蓄)は約820兆円、企業には約220兆円ありますが、GDP・人口が日本の3倍近くあるのアメリカでも貯蓄は約550兆円しかありません。この額は、無論、世界一です。

お金は、消費者が消費を行い、それに対応して、民間企業が投資するなどして、市場で循環する事で雇用が生じ、国民生活を豊かにしていきます。しかし、貯蓄される資金は循環しないため貯蓄が過剰になると経済は停滞します。無論、この貯蓄は、銀行などに定期預金などの形で蓄えられ、銀行などが運用すれば、良いのですが、何しろ、消費などが活発でなければ、民間企業の設備投資もなく、銀行も運用しようがないというわけです。要するに銀行からのお金の借り手がいないということです。

また、金融経済的な側面からみれば、世の中から借金がなくなる事はあり得ず、日本国全体が豊かになればなるほど誰かが負債を増やしていくはずで、好景気の国では民間部門(企業・家計)が負債が増えるのが普通のことです。しかし、この負債も、企業が成長すれば、家計も潤い、民間部門も借金を十分返すことができるというわけてす。

特に、民間セクターの借金を生産性の高い投資に使えば経済が、成長します。日本は政府がたとえば、世界に類を見ない巨額の金融資産を政府が所有しているという特異な国です。この総額は、何と500兆円にのぼります。これと、先程の借金相殺して、GDP比でみれば、どちらかといえば、最近では他国に比較すれば、政府の借金は、少ないくらいです。政府が、このように金を溜め込み、必要な公共投資も行わないでいるため、経済不振や、雇用の不安定を生じているというのが、今の日本の状況です。実際、今の公共工事の水準は、20年前よりも低いくらいで、これは、対GDP比でみて、世界最低水準にあります。

いわゆる公共投資は、バブル崩壊以後、ハコモノ行政などという言葉もあり、無駄の象徴のような扱いですが、今回の震災で、改めてその重要性が明らかになったと思います。しかし、一般には、公共工事=ハコモノ行政=利権=悪という単純図式がなりたっており、必要な工事まで、実施されなくなりました。私は、これも、財務省主導による、政府による金の溜め込み戦術の一つだと思っています。公共工事をならなければ、それだけ、政府(特に財務省および他省の埋蔵金)の資産を蓄えることができます。

今の日本で大幅に増税をしてしまうと、国民はさらに、消費を減らし、企業の売上げが減り、雇用が失われて経済が衰退するしかなく、国内で使われなくなった資金がまた政府に流れ込むだけです。末恐ろしく複雑怪奇な、特別予算および、埋蔵金など何らかの形で組み込まれてしまうだけです。そうして、これを隠して、企業のBSであれば、負債の部分(借金)だけを公表して、大赤字であるかのように見せ、新聞もそれを書きたて、すぐにも財政破綻しそうに装われてしまうだけです。

現実にここまで負債を作っていると主張する政府(というより、財務省)に、毎年何十兆もの赤字国債で資金を貸してくれる資金が日本にはあるわけです。実際、国債の長期プライムレートは、あがる気配は全くありません。日本国が本当に財政破綻するというのなら、長期プライムレートうなぎの
ぼりになるはずです。それに、円高ではなく、円安になるはずです。

一般に、政府の過剰負債には国全体(政府・企業・家計)で過剰負債になる国と、民間の負債不足の結果として政府の過剰負債が発生する場合があり、破綻危機のギリシャ等が前者で、日本は後者です。要するに、日本は、ギリシャなどと異なり、政府の借金が、国としては、借金はない状態であり、国が財政破綻など心配する必要はないわけです。

これは、日本の政府・企業・家計・金融法人の金融資産は約5750兆円、負債は約5500兆円で、国全体で見れば世界最大の対外純資産国(世界で一番お金を海外に貸し付けている国)である事からもわかります。資産と負債の引き算の250兆(直近では260兆)もの資金を日本は、海外に貸し付けているわけです。これは、過去20年間世界一の水準です。

国民が豊かになる経済政策をしなければ、日本は延々と消費不足による経済衰退と財政赤字を繰り返すだけで、そのためには政府によって、お金を溜め込まれるよりは、より、生産性の高い投資をすべきです。

一部で震災がチャンスと言ってしまう議員がいるのも、復興資金であれば政府の溜め込みではなく、国民にとっても必要な資金でり、大胆な消費・投資をする事が出来るからです。

その財源が増税では全く無意味で、民間の消費・借金不足を後押しするような政策となり、金が潤沢にありながら、市中に金がまわらず、日本国民(特に資産を持たない国民)がさらに、貧困化していくだけです。来年に震災などの大規模な災害が起こっても、民間の消費不足が解消しないなら同じ事です。

好景気になれば民間が消費・投資を増えるのでデフレから今度は、インフレ傾向になり、さらに、景気過熱になるとバブルを招くため政府は緊縮財政・増税による民間消費・投資抑制が必要になるので、そうなれば、今度は、増税が必要になります。しかし、政府が抑制しないといけないほど消費・投資が多い事になるのでその時点で、国民は豊かになっているということです。というより、豊になりすぎているということです。

このような状態になっても、政府が適切な景気抑制をしなかったがために、過剰負債が生じて、景気過熱の段階では外国から投資があるから成り立つのですが、それが本格的に崩壊すると同時に破綻危機に陥ったのが、ギリシャのような国々の今の状況であり。日本などとは、根本的に異なるのです。

ずっと不景気が続いてる日本は民間の負債不足で、それを解消して国内の資金循環を増やす政策が必要です。そうです、今すぐにでも、政府による財政出動と、日銀による金融緩和策が必要なのです。野村総研のリチャード・クー氏は、バブル崩壊後の日本の不況は、それまでの不況とは全くことなり、民間の負債不足によるものとして、これをバランスシート不況と命名しました。当時、リチャード・クー氏は、この状況を当時の閣僚などに話をしてみたところ、それを理解したのは、中曽根、亀井、麻生氏の三氏のみだったそうです。この状況は、今でも、ほとんと変わっていないということだと思います。だから、デフレ基調のときに、びっくり仰天するような、奇妙奇天烈ともいえる、増税論がもちあがるのだと思います。

そのため民主党では前原氏なども国債発行による財政出動、自民党は復興債発行による財政出動を主張しています。

景気は、循環するものであり、「好景気がもう来ない」という事はなく、そのための政策を実行しないのは政治の責任放棄です。

仮に来ないのだとすれば、国内の資金を政府が借り続けてまたまた、複雑怪奇な特別予算、埋蔵金などに組み込まれてしまうだけです。まさしく、財務省は、これを狙っているのだと思います。国民のことなど二の次で、省益だけを考えているのです。

しかし、このまま、政府が借りる→国民に支出→国民の誰かが受け取る→国民が貯蓄→政府が借りる、を繰り返すのであれば、、政府は延々と借金して最後には国富を使い果たすことになりかねません。

民間が資金を使って循環させる事で、生産性の高い投資が行われて経済活力は復活します。そもそも現状維持を目標にするなら増税による景気抑制では現状維持どころか、さらに、経済が悪化するだけです。これによって何がおこるかといえば、まさに上述の財務省主導による、得体の知れない、特別予算枠が増えたり、他省も含めた、埋蔵金が増えたり、それによる、わけのわからない無用な資産が増えたりするだけです。

政治家たるもの、こうしたからくりをきちんと、知ってから、物事を語るべきです。そもそも、日本の政治家の多くは、金は天下のまわりものであることを本当の意味で知らないのだと思ます。主婦感覚でそれも、出来の悪い主婦感覚で、お金を出せば、そのお金は世の中から消えてしまい、二度と戻ってことないと思っているのだと思います。こんなこと、金融経済ではありえません。誰かが、儲けて、誰かが負債を負う。誰かが負債を負い、誰かが、資産を獲得する。このような事が活発に行われるのが、経済が活発化しているということです。

こんな当たり前のことを知らないからこそ、一度投資したお金は、誰かに使われて何かにかわり、結局焚き火にでも入れて燃えて消えてしまうかのごとくに考え、何をするにも、財源、財源と、繰り返すのだと思います。私たち人類が何のために、金融経済を設立したのか、こういう金融経済も含めて、何のために、マクロ経済というものの見方を発展させてきたのか、全く理解できていないのだと思います。困ったものです。というより、情けないです。

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