2011年11月4日金曜日

新卒初任給が年収1000万円に(DeNA)―【私の論評】馬鹿な顧客むけに、馬鹿が喜びそうな商品やサービスを提供するという発想は長続きするのか?

新卒初任給が年収1000万円に(DeNA)

プロ野球横浜ベイスターズの譲渡を受け、日本野球機構の
下田邦夫事務局長(左)に加盟申請書を手渡すディー・エヌ・エー
(DeNA)の春田真会長=4日午後、東京都千代田区
ソーシャルゲーム最大手DeNAの2012年度新卒初任給がついに1000万円となり、話題を呼んでいる。

DeNAの求人によると、これは「新卒エンジニアスペシャリスト採用」というもので、「飛びぬけた能力を持った技術系学生については通常の総合職採用とは異なる採用フローで選考します」としている。

このコースで内定を得ると、エンジニア配属確定、年棒600~1000万円を提示。技術研修あり。1000万円というのは成果が含まれるために絶対ではないが、初年度から可能という点は魅力的でもある。

2年目から毎年2回(4月、10月)見直しがあるそうだ。人材獲得競争になりふり構わない様子を見て取ることができる。

一方、もうひとつの雄であるグリーだが、同社の求人によると、学部卒400万円、院卒425万円、短卒・専卒300万円とある(2011年度予定)。

両者の求人案内だけを見れば、差があるように感じられる。

【私の論評】馬鹿な顧客むけに、馬鹿が喜びそうな商品やサービスを提供するという発想は長続きするのか?

東証一部上場企業の中でいま最も成長著しいのがソーシャルゲームの二大巨頭だグリーとモバゲーです。

しかも海外進出やら、球団買収やらで連日のようにその名前を聞く機会があります。もちろん世間の評価としては賛否両論ありますが、どちらかの(ブログ管理人注:というより文面から、DeNAであることは明らか)就職説明会に参加したとおぼわしき人物が、「就活の説明会にて」と題して次のような書き込みを行っていました。
@super_naomixさんが紹介した内容は以下のようなものです。(▼▼=DeNAと考えられる)
「▼▼の説明員『この中でわが社のゲームをやったことがある方はいますか?』誰も手を挙げず説明員『そうですよねー。うちのゲームは高学歴の方はほとんどやりませんから』」 
単に面倒だから挙げなかっただけなのか、あるいは本当にやったことがないのかは判断できない。しかし、説明員のヤケクソ気味な対応は、何とかならないものだろうか?
会場のそうした雰囲気を踏まえて、書き込みした人物が続ける。 
「多分▼▼の社員も同じような認識 少し頭の回る人間はやらないことを分かっているし、彼ら自身はそういう人間だろう。でも馬鹿から十分すぎるほど利益を吸い取れる事を良くわかっている自分が、やって面白いゲームを作ろうとしてきた既存のゲーム会社には無かった発想。世の中には案外馬鹿が多いという事を頭に入れて商売やるべきだわ」
では、参加者に聞きたいが、ソーシャルゲームが行き詰って儲からなくなった時は、どうするのだろうか。ちなみに、グリーの田中良和社長は、5年後、10年後を考えろと言っているよ。
この話、真偽の程は確かではありませんが、いかにもありそうな話ではあります。このような話題の豊富な会社で、また上記のような新卒初任給が話題となっています。そこまでしなければならないということは、この筆者の言葉を借りて言えば、馬鹿向けのゲームでは、やはり、普通の賃金では、優秀な人材はこないということなんでしょうか。

いずれにせよ、私はモバゲーとか、グリーとかのゲームは、結局ただの一回もやったことがありません。何か、時間が無駄なような気がして、テレビでも相当コマーシャルなどが流されて、一回やってみたいと思いつつも、結局ただの一回もやっていません。

上の文章にも書かれていたように、いわゆる高学歴の人もあまりやらないんでしょうね。そうして、高学歴の人がDeNAの面接に行くと上のようになるのでしょうか?

そう言われてみれば、グリーとモバゲーに関しては、CMにも違いがみられます。


Greeでは、あの、岸部シローさんの「金はない。時間はある」というコピーのCM。かなりインパクトがありました。これは、2008年頃のものですから、かれこれ、3年も前のものですが、それでもはっきり覚えています。当時は、小泉政権後、ますます格差社会が広がるなかで、多くの視聴者の心境を代弁した秀逸のコピーだと思いました。

そもそもSNSは、仕事を失い将来に不安を抱え、自分の存在意義さえも疑問に持ち始めた人たちから広がったサービスだと聞いたことがあります。そんな彼らの現状を的確に表現することで、既存ユーザーにも更なるブランドロイヤリティをもたらしているはずだと思います。不景気、雇用の悪化などで、期せずして馬鹿にならざるを得ない人に、寄り添っていこうという気持ちが見事に表現されていたと思います。根底には、ユーザーの実情を理解し、ユーザーのアイデンティティーに関与しようとする姿勢がはっきり見てとれます。


一方、モバゲーのほうは、あまり印象に残るCMはないようです。これらを見ている限り、グリーのほうは、岸部シローさんのような、ある意味では、馬鹿っぽい人にも、寄り添う姿勢があると思います。というより、過去20年間ものデフレで、高学歴の人でも、一歩間違うと、とんでもない深みにハマることを思い起こさせるようなCMは、やはり、ユーザーによりそっていこうという姿勢がみられます。

このブログで以前、日本は高学歴社会ではないことを掲載しました。実際、日本では、博士課程まで進むと、とたんに就職口が狭くなります。しかも、大学の教員への道も狭く、博士課程に進んだ多くの人が、なかなか就職が決まらないということで、いわゆるポスドク問題となっています。これでは、高学歴社会とはいえません。

アメリカなどでは、大学を卒業たとしても、高学歴とは見なされません。どこの大学を卒業していても、大卒は大卒です。大学院を卒業してはじめて学歴のあるものとみなされます。大学院は、有名なところ、それも、どの先生に師事したかということで、その後のコースが変わってきます。だから、本当は、上記の説明員のいう高学歴とは、有名大学のことを言うのだと思います。要するに、大学間格差のことです。要するに、上の説明員の言っていることは、「1流大学出身の人は、当社のゲームはやらない」ということだと思います。そうして、グリーのほうは、1流大学出身者以外の人にも寄り添ってく姿勢がみられます。一方、モバゲーには、そのような意識は希薄なような気がします。

さて、この差これから先、どうなっていくのでしょうか?私自身、やはり、グリーのほうが伸びていくように思わます。これから先、景気はいずれは、回復します。そうなったときが、本当の勝負の時になるかもしれません。

両者とも、このどうしようもない、金は、ないのに、時間は、たっぷりある人が増えたデフレの時代に生まれてきた、社会に適合したサービスだと思います。積極的ではないですが、消極的でありながら、社会を変えたのです。職もない、金もない、時間だけがたっぷりある人にとっては、ほんどお金のかからない、暇つぶしにはもってこいだったと思います。パチンコなどにはまるよりは、ずっとましです。

どちら会社も、このデフレ時代にマッチして、伸ばしてきたのですが、グリーの社長のほうが、社会のことをより知っているように思われます。

DeNAに関しては、とにかくこの路線を、新卒に多大な投資をしても、伸ばすだけ伸ばして、そうして、他の商売にも手を出して、次の時代に備えようとしていますが、あまり明確な方針などないのだと思います。

一方、グリーのほうは、社会の変化に対応することを戦略に据えているように見受けられます。であれば、何か、デフレが解消するなどの社会の変化があった場合、グリーのほうが素早く対応できると思います。DeNAのほうは、野球チームを手に入れるとか、間口を増やすそようなことをして、次世代に備えているのだと思います。

グリーのほうは、何か、社会の変化にあわせた、隠し玉が最初からあると思います。スティーブ・ジョブスのやり方にも、似た、社会への対応、社会変革に結びつくような、次の隠し玉を用意していると思います。とにかく、ジョブズは、ものづくりにこだわっていました。その根底には、お客はすぐに見透かすという考えがあったと思います。その意味では、これから、やはり、グリーのほうが伸びていくような気がします。それとも、意外と両方とも、ポシャッてしまうかもしれません。

しかし、両者ともこれだけの規模で、クラウドを活用して、会員を集めているわけですから、これを、単純なゲームだけで終わらせるのではなく、他に転用することができれば、十分に商機があると思います。

さて、このあたり、また何か新しい動きがあれば、このブログにも掲載していきますので、よろしくお願いします。

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2011年11月3日木曜日

デモが語らない真実をハーバード大教授が言ってしまった―【私の論評】このままでは、オバマの大統領戦の勝利は遠のくばかり!?

デモが語らない真実をハーバード大教授が言ってしまった
グレゴリー・マンキュー教授
今のところ収拾がつきそうにないウォール街のデモ。しかし、そこでは決して語られていない真実がある、として発言したハーバード大教授がたいへんなことになっている。

著書や論文を多数発表し政府の諮問委員も務めるなどした経歴を持つ、ハーバード大経済学部のグレゴリー・マンキュー教授が自身が受け持つ講義を受ける学生たちに、電子メールを送信したのだった。そのタイトルが「金持ちは貧しくなっている」。

教授は米国歳入庁のデータを紹介。データによると、07年~09年の間に、人口の上位0.1%の所得は約215万ドルから、約143万ドルに下がっている。また、また、上位1%の所得は約41万ドルから、約34万9000ドルに下がっているのだ。

ところが、一般中間層は3万2879ドルから、3万2396ドルと微減だった。富裕層の方が割りを食っているという主張である。こうした事実は、このデモの間に誰もが語ることはなかった。

ただ、この発言に一部の学生が怒ったようなのだ。フェースブックにわざわざアカウントを作成して、教授の講義をボイコットしようと呼びかけている。

【私の論評】このままでは、オバマの大統領戦の勝利は遠のくばかり!?
上の経済学者の意見は、事実に基づくものです。上の数字は正しいものです。ただし、デモをしている側の学生達の主張も正しいものです。では、デモをしている人たちの主張はといえば、"We are the 99%"です。


これがウォール街占拠デモの合言葉です。1%の富裕層が富の大半を保有し残りの世界を仕切っていることに対するアンチテーゼです。米中間層には従来から、没落感が強まっていました。米議会予算局が25日発表した調査結果(10/26 WSJ)が状況を的確に表しています。

記事によると2007年までの30年間の所得推移が、所得最高位の1%に入る家庭が275%伸びたのに対し、60%の中間層が40%足らず、再下位層の20%はわずか18%でした。言い換えるとこの30年間富裕層のみが劇的に所得を増やしたということです。

ところが、上の記事の数値では、07年~09年の間に、人口の上位0.1%の所得は約215万ドルから、約143万ドルに下がっている。また、また、上位1%の所得は約41万ドルから、約34万9000ドルに下がっているのだ。しかし、一般中間層は3万2879ドルから、3万2396ドルと微減でした。

アメリカの富の象徴、ウォール街
しかし、デモをしている側は、国民が納めた巨額の税金を使って救ったウォール街の連中が、チョット経済が回復したといって又もや高額の報酬を得始めた一方で、米国の失業率は9.1%であり25歳以下に限ると27.7%にもなる。このままでは格差が更に進行する、もう黙ってはおられないと立ち上がったのです。

このウォール街占拠デモには「共通する概念」が見えないと言われています。いずれのデモも「経済政策の見直しや格差是正」を声高に叫んで現状に不満を表明する「複合集積体」です。しかし、ニューヨークに始まったデモは1ヶ月以上も続き、フェイスブックやツィッターを通じて全米から世界に広がりを見せています。しかし、共通する概念がないまま、これほどまでに、大きな動きになるものでしょうか?

茶会は共和党に取り込まれた
それを考える上で、このデモは、茶会(Tea Party)運動とよく比較されています。茶会は中西部シカゴの白人中産階級から始まりました。運動の主体は、地方都市の自営業者と非労組組合員の高卒白人労働者たちで、毎日曜日に教会に行く福音主義プロテスタント教徒、「働かざる者食うべからず」が信条だそうです。

Tea Partyのデモ
ウォール街占拠デモと同じく茶会の主体も実は残りの99%だが納税者であり、抗議の対象は政府であり健康保険制度改革や弱者優先のバラマキ財政といった無駄使いに強い反発があるとされています。米国では自主独立・自助精神は人物評価の基準であり共感を得やすかったこともあり広がりを見せたと考えられます。

その身近な憤りが、「小さな連邦政府・州政府の権限拡大」とか「合衆国憲法への回帰」を要求する抽象的なスローガンにすり代わり、共和党に巧みに取り込まれて反オバマ大統領運動の推進力にもなったとされています。

引き裂かれている民主党
オバマ大統領はこれまでにデモに対して一定の理解を示す発言をしています。しかし、オバマ大統領は、金融システムのあり方に対するより広範囲な不満を代弁と、持って回った慎重な発言をしています。来年の大統領選挙を控え選挙資金の大口寄付者である金融機関を簡単に敵に回す訳にはいかないようです。

一方、08年に初の黒人大統領誕生に導いた若いボランティアや組合、市民団体といった支持者達はウォール街選挙デモ支援に回っています。米キニピアック大学がニューヨーク市の有権者1068人を対象にした調査では、67%がウォール街選挙デモを支持すると回答。来年の大統領選挙に向けて民主・共和両党にとって無視できない有権者の動向になる可能性があるといわれています。


ウォール街選挙デモの動機は経済格差にあり、グローバルな問題である経済格差をターゲットにしたからこそ、政治に無関心な若者層・失業者など主義主張を超えて共感し運動が急拡大しました。政策云々よりも、遅い経済回復や、失業率が改善の見込みのなさに対する不満が鬱積しているようです。。

大胆に色分けすると、茶会の構成メンバーが自営業者・非組合労働者であるのに対し、ウオールストリート街選挙デモのそれは失業者の負け組であるといえると思います。抗議の対象は前者が政府、後者が富裕層です。

今のアメリカには、経済の復元力がない
さて、アメリカの景気、おそらく、経済の復元力からいって、アメリカは内需主導で、景気回復することは無理だと思います。この10年間のアメリカは、景気が悪くなれば、その都度政府が大規模な財政出動をして、場合によっては、民間企業や銀行にまで、巨大な公的資金を投下することまで、して、その都度無理矢理景気を回復させ続けききました。

この政府による民間企業への公的資金の大量のつぎ込みが、茶会グループの反感をかい、さらに、公的資金をつぎ込まれた側の、投資銀行など幹部などが、経済が回復したといって又もや高額の報酬を得始めたことがウォール街占拠デモ派の反感をかっているというわけです。

そうはいいながらも、こうした対策が功を奏して07年~09年の間に、一般中間層の賃金は、3万2879ドルから、3万2396ドルと微減ですんできたといえます。この期間には、確かにオバマ大統領も、あのGMに大量の公的資金を投入するなどで、一定の効果をあげてきたわけです。さらに、リーマンショックによる信用不安にも対処してきたというわけです。

しかし、10年から今年入ってきてからは、様相が変わっています。過去においては、大量の公的資金をつぎ込むことで何とかなってきたアメリカ経済ですが、公的資金をつぎ込むこと自体にも限界がありますし、それに経済の復元力という問題が顕著になってきているのだと考えられます。

経済の復元力に関しては、このブログにも幾度か掲載してきましたが、経済の復元力とは、たとえば、かなり長い間景気の良い状況が続いた場合は、さしたる理由もないのに、経済が下向いたり(今のアメリカの状況)、逆にかなり長い間景気の悪い状況が続いた場合(まさに今の日本)場合は、さしたる理由もないのに景気が上向いたりする状況のことをいいます。

国民生活に深くかかわる、実体経済に関しは、いくら、投資銀行や、政府や、FDR(日本の場合は日銀)人為的に、良くしようとか、一時悪くしようと努力しても、できないところがあります。政府や、日銀ができるのは、せいぜい、経済が良くなったり、悪くなったりするのは、急激にではなくソフトランディングさせることです。

アメリカに関してはもはや、経済の復元力からして、ここ数年は、景気が良くなることはないと考えられます。だから、オバマ大統領ができることは、せいぜい、悪くなるにしても、急激に悪くなることなく、ソフトランディングさせることだけです。これでは、アメリカは八方塞がりのようです。

このままTPPを推進して日本がそれにのればオバマの敗北はより一層色濃くなる
しかしながら、そんな中に一つだけ、アメリカの景気を多少とでも、良くさせる方法はありました。そうして、それをオバマ大統領が推進しようとしてます。そうです。それは、アメリカの輸出を増やすというこです。実は、オバマ大統領は、輸出を増やすことを昨年あたりから言っていました。

オバマ大統領は、当然のことながら、アメリカの経済の復元力はほとんどないことは理解していると思います。であれば、外需主導でアメリカの景気を良くすることを考えるのが当然の成り行きです。そうなると、経済の復元力がある日本に輸出できれば、それこそ、オバマ大統領にとっては、願ったり叶ったりということだと思います。

そうした動きは、今年も随所にみられました。たとえば、アメリカのデフォルト騒ぎです。私は、アメリカ側がデフォルト騒ぎを演出するのは、ドルを一時でも、相対的に安くし、アメリカの貿易の振興を図り、一時的に外需主導で、アメリカの景気を良くしようという企てがあるのだと思います。 これは、以前のブログにも掲載しました。要するに、アメリカの債務限度引き上げなどは、年中行事であるにもかかわらず、今回はやたらと手間取りました。それをアメリカが、日本のねじれ国会と同じような状況にあるからとする人もいますが、私はそれだけではなく、根底には、ドル安を導く狙いがあったものと思っています。


そうして、その目論見は、的中しています。まさに、日々日本では、円高が報道されるようになりました。まさに、アメリカから日本に対して、輸出がしやすい状況になったわけです。しかし、これだけではまだ不十分です。そうです、日本が内需主導型でかなり経済を伸ばすことができれば、アメリカの目論見は大成功ということになります。

そうして、ここで、オバマ大統領が、さらに、まともな経済学者なども動員して、日本に圧をかけ、増税なんぞは、愚の骨頂、まずは、デフレを克服するために、自分かかつてやったように、大規模な財政出動をやるべきであり、無論日銀は増刷拒否の姿勢を崩すべきであり、デフレの時期に増税するなどとはトンデモないなどと語たり、日本の政府にそれを強く働きかければ、日本のデフレも解消され、さらに、内需拡大で、アメリカの貿易もかなり伸びる可能性があったと思います。そうすれば、アメリカの景気も若干ですが、上向き、オバマは、アメリカ国内でこの成果を高らかに宣言して、またまた、"Yes, We Can"のスローガンで、大統領戦に勝利を収めることができたかもしれません。

ところが、オバマがやっていることといえば、例の"TPP"です。私自身は、TPPには反対ですが、その理由などここには、他のサイトなど見ていただくものとして、ここでは、本題とは直接関係なので詳細は述べません。

ただし、TPPということになれば、海外から安いものが日本に入ってくるわけですから、日本はデフレ傾向になるということです。今は、デフレの最中にあり、震災の復興需要とか、日本経済の復元力からいって、増税などしなければ、デフレから脱却できたかもしれません。

にもかかわらず、日本政府が増税をしたり、TPPに加入したりすれば、せっかくの日本の景気浮揚、デフレ脱却に水をさし、日本がデフレ状況から脱却できなくなります。そうなれば、アメリカから日本への輸出も伸びることはなく、せいぜい、農産物くらいでお茶を濁す程度で、結局オバマの目論見も失敗し、アメリカの外需主導による景気回復の道は絶たれるわけです。日本の農産物の自給率は、世界に類を見ないカロリーベースで計算されていますから、実際には、自給率は高く、アメリカの市場の牧畜関係者が潤うだけで、結局は、ウォール街占拠派や、茶会のメンバーが潤うはずもなく、かえって、反感を招く結果になります。

さて、この上の記事の経済学者は、最近の傾向だけ述べて、学生からさらに反感をかってしまったようです。オバマもせっかくのチャンスがありながら、そのチャンスを活かせずに、このままでは、敗北することが濃厚になってきたと思います。ちなみに、ウォール街占拠デモ派は、TPPに反対です。そりゃそうですね、単純に考えれば、関税障壁なしに、輸出できるということは、アメリカの数少ない輸出産業(GDPの6%にすぎない)にとっては良いかもしれませんが、それ以外の人には、外国から安いものがどんどん入ってくることになれば、国内内需には打撃で、さらに、職が減ることになるでしょう。

それに、TPPの構成国で、GDPの大半を占めるのは、アメリカと日本ですから、その肝心の日本が、デフレ状況から脱することができないなら、いかに、円高であっても、日本国内の消費が上向くことなく、アメリカからの輸入も伸びる余地はなくなります。また、TPPのアメリカ、日本以外のメンバーは、どれも、経済的には、小国です。これらの国のGDPをあわせても、日本の半分以下です。これらの国への貿易が伸びたとしても、ほんどアメリカには関係ありません。これでは、農産物などの一次産品の輸出だけにとどまり、高付加価値の工業製品や金融商品などは売ることができなくなります。

さらに、外需主導の景気回復がどのようなものか、日本人なら多くの人がすでに体感しているはずです。そうです、金融危機の直前まで、日本の景気は緩やかに回復していました。しかし、これは、外需主導型であり、国内はあいかわらずデフレ傾向でした。この景気回復は、日本の輸出産業によるものであり、これは少数派(GDPに占める輸出の割合は16%)にすぎませんから、これに関しては、多数の人々が認識できなくて、「実感なき経済成長」とも呼ばれていました。これは、アメリカではもっと顕著であり、輸出がGDPに占める割合は、6%に過ぎません。日本より、圧倒的に少ないわけですから、さらに多くの人々が実感できないということになります。


景気が多少良くなっても、輸出産業ばかりで、他の多数派の人々には、ほとんど関係ないわけですから、また、茶会や、ウォール街占拠派からかえって、非難されるかもしれません。それに、景気が良くなるにしても、一次産品のみ良くなるということで、これでは、付加価値があまりなく、雇用に及ぼす影響は限られています。これではは、さらに国内両派から反感を買い、日本のデフレ脱却に水を指し、オバマは、選挙どころではなくなると思います。"Yes We Can"、"Change"のスローガンなど今はむなしい響きがするばかりです。このブログでは、日本の政治家の愚かさを掲載してきましたが、アメリカの政治家も負けず劣らずという感じてす。最近では、オバマを見て愚かに見えるのは、私だけでしょうか?


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2011年11月2日水曜日

お~い、ローソンの500円お買い物券が100円で売ってるぞ~!―【私の論評】やはり世の中まだまだデフレなのか?それとも?

お~い、ローソンの500円お買い物券が100円で売ってるぞ~!



とってもオトクな激安情報をお知らせするぞ。なんと、大手コンビニ「ローソン」で使える500円分のお買い物券が100円で売られているのだ!

ローソンのサイトによると、この激安キャンペーンは「ローソンセレクトリニューアル記念」として行なわれているとのことだ。販売期間は11月30日までとのことなので、急がなくても大丈夫。

500円券を100円で入手する方法は、クーポンサイト「ポンパレ」にアクセスし、500円券を100円で購入。その後、発券コードをローソン店舗にあるLoppiに入力し、お買い物券を発券。あとはお買い物をしたとき、その500円券をレジ精算前に店員さんに渡すだけだけだ。

ちなみにひとつ注意すべき点がある。それは、たばこや切手、印紙やハガキなど、一部サービスには使用できないということである。注意書きをよく読んでから、有効活用していただきたい。


【私の論評】コンビニ販促で頑張る?!
上の記事を見て、やはり、今日本はデフレなんだと感じました。実際に、ポンバレにアクセスしたところ、何と、購入金額上限は100円、購入回数上限は1回ということでした。それに時限セールのようで、私が、アクセスしたときは、あと663時間と数分という具合でした。

これは、新たな販促手法ということだと思います。今までのように、何かを買うと何かが付くとか、もらえるというより、余程良い企画かもしれません。今のようなデフレの時代には、100円で、500円のものが購入できるということは、かなり魅力のように感じます。何かを買って何かの特典が得られるというより、よほど多くの人の目につく企画だと思います。

私も、まだ時間的に余裕のある企画ですから、是非試してみようと思います。現在コンビニはかなりの過当競争になっている上に、今年は大手がこぞって、かなり出店しています。だからこそ、このような企画も必要なのかもしれません。

そういわれてみれば、他のコンビニでもいろいろと販促をやっていますが、たとえば、セブンイレブンでもやっていました。


上は、セブンイレブンで展開されているグリコの店頭販促です。しかし、商品が販促物の文字とかノベルティのワンピースのイラストにかぶっていてどんな販促なんだかよくわからない状態になっています。実際の商品並べてちゃんと実験したのか!!と思わず言いたくなってしまう陳列です。これにグリコは数千万かけているはずです。

それから、下の写真は、今から1週間くらい前に会社の近くのローソンで撮影したものです。ローソンの入り口ですが、「な~んも、食べればいっしょ、焼きパスタ」と布製の看板がかかっています。写真は、クリックすると、拡大します。このような看板がかかっていたのは、以前から知っていましたが、いわゆる、北海道弁で書かれているのは、あまり記憶にないので、敢えて撮影してみました。


ローソンでは、今年の春あたりから、焼きパスタに力を入れているようでした。私も、以前購入してたべてみましたが、まあまあの味でした。これって、ローソンとしてはかなり力を入れているのでしょうか、サイトを見てみたら、山形では、以下のような看板になっていました。


おそらく、各地で、このような「方言」の看板を出しているのだと思います。
さて、肝心の「焼きパスタ」とは、以下のようなものです。これは、ナポリタンです。


このような地域的なイベントは、セブンイレブンでもやっているようです。サイトでみつたけのですが、10月25日、山梨県内のセブンイレブンにて、ヴァンフォーレ甲府応援弁当「勝ち鶏3点弁当」が発売になり、本日26日セブンイレブン甲府平和通店で柏好文選手のサイン会が行われました。


上が、「勝ち鶏3点弁当」の写真です。このイベントに関しては、詳細は、以下のURLを御覧ください。

ローソンでは、しばらく前から、店の商品に「ブランド」を導入していますが、以下に、これを掲載しておきます。こうしたブランドを設定するのも、販売促進の一つだと思います。

ウチカフェスイーツ
Uchi Cafe’ SWEETS(ウチカフェスイーツ)は、「いつでもおうちがカフェになる」をコンセプトに、近くで手軽に本格的なデザートをお求めいただける“マチの洋菓子専門店”を目指したローソンのオリジナルデザートブランドです。 多くの女性のお客様からご支持をいただき、代表作の「プレミアムロールケーキ」の累計販売個数は、発売から約19ヶ月で1億個を突破しました。 また、ヨーロッパで開催された世界的な食品コンテスト2011年度「モンドセレクション」製菓部門において、「プレミアムロールケーキ」「プレミアムティラミス」「プレミアム純生クリームチョコレート」の3品が金賞を受賞しました。

パスタ屋
パスタ屋は、真空押し出し製法による“もっちもち”の自家製生パスタに、厳選した素材をふんだんに使い、手間ひまかけた本格ソースで、1品1品こだわりぬいたメニューを提供します。 パスタ屋開店当初からの生パスタカルボナーラをはじめ、女性のランチやお酒のおつまみにピッタリの食べきりサイズがうれしい、濃く旨ソースの「ショート生パスタ」シリーズ、 上品な和風のおだしで、あとのせシャキシャキ野菜と細・生パスタをお箸で食べる「和ぱすた」シリーズ等、さまざまな生パスタメニューを取り揃えております。 ひげおじさんがシンボルマークです。

からあげくん
からあげクンはローソンの看板商品として、おかげさまをもちまして2011年25周年を迎えることとなりました。 やわらかくてジューシーな胸肉を使用し、「誰にでも親しまれるテイスト」をモットーに幅広いお客様のニーズに対応 すべく鶏くんでおります。 代表商品としましては、定番のレギュラー、ピリリと辛いレッド、マイルドなチーズの3種類がありますが、 さらに、期間・数量限定商品としてお客様に様々なフレーバーを楽しんで頂けるよう日々メニュー開発に チャレンジしています!

ローソン亭
ろーそん亭は「マチの、あったかい、本格的なごはん屋さん」をコンセプトにしたお弁当シリーズです。 女性の方に「わたしが選んで食べたいごはん」「こころまであったかくなるごはん」と思っていただけるよう、 味・食感・見た目を工夫して作っています。 お弁当の作り方を一から見直して、「素材本来の旨み」「野菜の彩り」「野菜やスパイスの香り」を引き出し、 専門店の味を追求して作っています。掛け紙をかけたパッケージで、見た目にもの品の良いお弁当です。 看板商品の「とろぉり仕上げた親子丼」、本格的なスパイスを効かせたカレー、五穀米を使用した 野菜たっぷりメニューなど、個性豊かなメニューを展開しています。

おにぎり亭
おにぎり屋 2002年の開始以来、“米、海苔、塩、具材、製法”にこだわり、本格的な美味しさをお届けしています。お米は、新潟産コシヒカリ(白飯のもの)。塩は、瀬戸備前のにがり塩。海苔は瀬戸内産、有明産焼き海苔を使用。季節ごとに新米や新海苔を使い、旬の美味しさもお届けしています。新潟コシヒカリをふっくらつつんだ「新コシシリーズ」、良い食材をふんだんに使った「贅沢」シリーズ、混ぜ・炊込みご飯を使用した「直巻シリーズ」(一部商品を除く)、手軽におにぎりを楽しめる「手巻シリーズ」などのラインナップがあります。

今年に関しては、以前もこのブログにも掲載したように、コンビニ大手が、かなり出店します。こんな、デフレの時代にも、いろいろな工夫を重ねつつ、このようなことを実施しています。デフレだからといって、諦めていてはいけないということですね。

こうした、コンビニの出店攻勢は、ある意味で勇気づけられます。とにかく、コンビニは、よくよく注意してみてみると、日々、色々変わっていって面白いです。どんな商売でも、変化に対応しているということが、コンビニにくると良く理解できます。皆さんも、意図して、意識して観察してみてはいかがでしょうか?いろいろな、発見がありますし、それに、全く関係ないと思えるような商売の方にも、いろいろと参考になると思います。
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2011年11月1日火曜日

【中国】毛沢東の車にはバックミラーがついていなかったことが判明 / 理由 「社会主義は前進あるのみだから」―【私の論評】だからこそ、中国で社会主義は死んだが、その後継の国家資本主義も行き詰まりをみせている!!

【中国】毛沢東の車にはバックミラーがついていなかったことが判明 / 理由 「社会主義は前進あるのみだから」


現地時間10月30日、中国マカオで行われていた国際自動車博覧会が盛況のなか無事に閉幕した。フォルムの美しさを誇るものから世界最速のものまで様々な自動車が展示されていたが、中でも目を引いたのが毛沢東専用車だ。なんとこの車にはバックミラーがついておらず、しかもその理由は「社会主義は前進あるのみだから」というのだ。

毛沢東専用車は1950年代、旧ソ連の自動車メーカー・スターリン社のものだ。当時、旧ソ連から中国に贈られた車のうちの1台だという。装甲やガラス全てが防弾仕様となっており、全方向すべてから要人を守ることのできる車だ。

毛沢東
だがその完璧であるはずの専用車にバックミラーがない。この件に関して展示説明は「この車にはバックミラーがありません。1950~60年代の『社会主義は前進あるのみ、後退することはない』」というイデオロギーが色濃く出ているためです」とあったそうだ。

なお、実際に使用の際は、護衛車がつき毛沢東の乗った車がバックする必要がないよう警護していたとのことである。運転手の緊張を考えるとこちらまで冷や汗をかきそうだ。

さて、続きと、この記事に対する中国のネットユーザーらの反応はこちらから!!

【私の論評】だからこそ、中国で社会主義は死んだが、その後継の国家資本主義も行き詰まりをみせている!!
毛沢東とはいっても、今や知らない人も多いので、その略歴など掲載しておきます。
毛 沢東(もう たくとう、マオ・ツォートン、1893年12月26日 - 1976年9月9日)は、中華人民共和国の 919;治家、軍事戦略家、思想家。字は詠芝、潤芝、潤之。筆名は子任。初代中華人民共和国主席。中国共産党の創立党員の1人で、長征、日中戦争を経て党内の指導権を獲得し、1945年より中国共産党中央委員会主席を務めた。日中戦争後の国共内戦では蒋介石率いる中華民国を台湾に追いやり、中華人民共和国を建国した。以後、1976年に死去するまで同国の最高指導者の地位にあった。 
現代世界史において大きな業績を遺した人物とみなされており、タイム誌の「20世紀の重要人物(Time 100: The Most Important People of the Century)」の1人に名を連ねている。毛は、思想家、戦略家として評価されており、詩人としても名高い。 
一方、毛の政策については現在でも議論の対象となっている。研究者は、毛の引き起こした大躍進政策と文化大革命のような、文化、社会、経済、外交に重大な損害をもたらした問題について非難するとともに、彼の政策による犠牲者を数千万と推定する。そして、マルクス主義・ソ連型社会主義を中国社会に導入しようとした毛の政策は、産業の面において、結局失敗に終わったと論じる。
大躍進の時の中国のブロパガンダ
文化大革命の時のプロパガンダ
さて、中国の1960年代の事実上の国歌は、「東方紅」ですが、毛沢東の名前がでてきます。以下にその歌詞を掲載します。
东方红,太阳升,
中国出了个毛泽东。
他为人民谋幸福,
呼儿咳呀,他是人民大救星。 
毛主席,爱人民,
他是我们的带路人。
为了建设新中国,
呼儿咳呀,领导我们向前进。 
共产党,像太阳,
照到哪里哪里亮。
哪里有了共产党,
呼儿咳呀,哪里人民得解放。
以下に日本語の歌詞を掲載しておきます。
東方は紅、太陽が昇った、
中国には毛沢東が現れた。
彼は人民の幸福を謀った。 
(掛け声・呼児咳呀≒フーアルハイヨー)、
彼は人民の大いなる救いの星!
毛主席は人民を愛する。
彼は私たちの進路を示す人。
新中国を建設するために、
(掛け声・呼児咳呀)、
私たちに前進を指導する!
共産党は太陽、
どこの地でもどこの地でも照らす。
どこの地にでも共産党はある、
(掛け声・呼児咳呀)、
どこの地の人民も解放された!
以下に、この歌の動画を掲載しておきます。


プロパガンダなるもの、すぐに色褪せますね。こんなのは、今では通用しません。このブログには、中国では、建国の父であるはずの毛沢東を国家の英雄として祀り上げることがてできない旨を掲載したことがあります。それは、当然といえば、当然です。なぜなら、大躍進で、犠牲者を数千万も出しています。数千万といえば、いくら中国の人口が多いとはいえ、日本でいえば、大東亜戦争のときの戦死者に匹敵するほどです。

日本でも、大東亜戦争で亡くなった人の数は多く、どの家でも、親戚か知人などで、戦争でなくなれた方がいらっしやると思います。小さな村では、当時の若い人達が、出征して、全員が戻らぬの人になったなどというところもありました。それと同じように、中国でも、大躍進で亡くなった方が、親戚か、知人では誰もがいるとか、小さな村では、ほとんどの人が飢餓亡くなったなどというところもあります。戦争というのならまだしも、平時にこれだけの死者を出したのは、異常事態以外の何者でもありません。

それだけではなく、文化大革命で、中国を混乱の巷に陥れた張本本人ですから、これによって、苦い経験を持っているとか、親兄弟がひどい目にあった人がたくさんいます。さらに悪いことには、中国では、日本とは異なり、死者に鞭打つようなところがありますから、大躍進や、文化大革命の中に、何の悪さもせずに犠牲になり、さらには、名誉を回復されていない方々もかなりの数にのぼります。表には、出さないものの、腹わたが煮えくり返るような思いをしている人々も多数存在するはずです。


こんな悪人をいくら建国の父だからといって、英雄に祀り上げることなどとてもじゃないですができません。

自分が歩いた足跡もみないという人物であったからこそ、このような悪行、大罪を平然と遂行できたのだと思います。どんな人だって、どんな組織であれ、過去があるから現在があるのであり、現在があるから未来があるわけです。

にも関わらず、過去を精査も反省もしないで、現在や未来を生きていこうなどということはできるはずがありません。できるとすれば、それは、人なら悪人か、組織ならブラック企業だけです。しかし、これらは、いつまでもは続きません。いつか、滅びの日がきます。日本においては、島原の乱があっていらい、幕府は、それまでの武家のやり方をあらため、それまで強圧的であった体制をあらためある程度の民主化、政治と経済の分離と、法治国家化をすすめました。それでも、なが続きせず、300年しか続かず、明治維新によってこの体制は崩壊しました。

そうして、現代中国はどうかといえば、やはり、毛沢東とあまり変わりないようです。バックミラーのない車に乗っているかのごとく、全く過去の反省もなく、いまだに、民主化、政治経済の分離、法治国家化などをする気は、全くありません。まるで、島原の乱の前の幕藩体制のような中国。

こんな国に未来はないと思います。皆さんは、どう思われますか?
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2011年10月31日月曜日

本日世界人口70億人突破! 10月31日誕生の赤ちゃんは70億人記念の認定書がもらえますよ―【私の論評】アフリカが、アジアなみに食料生産ができるようになれば、食料問題はたちどころに解決する!!

本日世界人口70億人突破! 10月31日誕生の赤ちゃんは70億人記念の認定書がもらえますよ

「70億人目の赤ちゃんの一人・特別認定証」の見本を手に
記者会見する国連人口基金東京事務所の池上清子所長=31日午前、東京都渋谷区
世界の人口問題に取り組む国連機関・国連人口基金によると、日本時間10月31日に世界の人口は70億人を突破したそうだ。それを記念して、同基金の東京事務所から日本国内で10月31日に誕生した全ての赤ちゃんを対象に、希望者へ「70億人目の1人」として認定書が発行されることがわかった。

国連人口基金東京事務所のキャンペーンホームページによると、認定書発行のための応募要項及び必要書類は以下の通りである。

・ 母子健康手帳の1ページ目(出生届出済証明ページ)のコピー
・ 「70億人のアクション」宣言:10月31日に生まれた赤ちゃんが育っていくこれからの世界のために、身近なことの中から自分が取り組みたいことを宣言

上記2点に住所など必要事項を添えて、同事務所に郵送もしくはメールで応募、後日認定書が発行されるそうだ。なお、締め切りは11月30日。まだ日はあるので、落ち着いてからご家族で相談されてもよいだろう。ちなみに次の区切りである80億人突破は2024年頃ではないかと予想されている。

世界の人口分野においては解決すべき問題も多くあるが、70億人達成の日に生まれたのも何かの縁。お子さん誕生の記念として応募するのもいいかもしれない。

参照元:国連人口基金「70億人の世界×70億人のアクション」

【私の論評】アフリカが、アジアなみに食料生産ができるようになれば、食料問題はたちどころに解決する!!


最近、お産で、産休をいただいている、女性社員の方が、生まれた赤ちゃんを会社につれてきていました。それが、上の写真です。ただし、上の写真の女性は、お母さんではありません。同僚の女性のかたです。なんでも、弟さんを抱いたこともあるそうで、なかなかさまになっています。

この赤ちゃんすやすやと寝ていました。赤ちゃんのこうした寝顔などみていると、本当に癒されます。日本は、少子高齢化ではありますが、いまだって、このように続々と新たに生まれているわけです。


さて、皆さん、上の記事をご覧になってどのように思われたでしょうか。人口がこれだけ増えたということは、喜ばしいことで、だかこそ、上の記事のように、70億人記念の認定証を発行しているのだと思います。

しかし、それだけではないと思います。現在でも、アフリカなどで、食糧不足による飢餓があり、それによって、大量の餓死者がでる場合もあります。それなのに、70億人もの人口があり、これから、さらに伸びるとすれば、どうなるのかと、心配される方もいらっしやるかもしれません。

ただし、アフリカがアジアなみに農産物を生産できる体制になれば、世界の食料不足はすぐにでも解消すると、ドラッカー氏も著書で述べておられました。やりようは、いくらでもあるわけです。しかし、最近のメディアは、こんな情報も提供しないで、煽るだけのことが多いです。無責任ですね。でも、煽り記事を書けば、話題となり、有名になり、それによって人気を博してお金儲けができるということなのでしょうか?困ったものです。

上の記事には、煽り内容は書かれていませんでしたが、NHKのテレビ報道などでは、人口爆発のこも報道されていて、いわゆる煽りの内容の報道もされていました。

私は、どのような深刻な問題があったとしても、、その問題から一歩を身をひいて、考えることが重要だと思います。そうすれば、ただ悩んでいるだけではなく、それに対する対処法も見えてきます。

一番良くないのは、ただ、悩んでいて、ものを考えないことだと思います。最近のマスコミの報道など、ただ、情報を提供して、結局不安を煽るだけになっていることが多いように思います。そのマスコミの報道を鵜呑みにして、何も考えずに、ただ悩んだり、不安感を抱いているだけでは、何事も物事は前に進みません。

アフリカはいまでも、深刻な飢饉に見舞われることがしばしばだ。
地雷被害者のミスコン、内戦の傷跡深いアンゴラで 賞品は義足
ドラッカー氏は、無論、この困難な問題に対して、やはり、一歩ひいて考えてたに違いありません。そのように考えて、上記のような結論を出したのだと思います。そうして、それは、当然妥当性があり、正しいのだと思います。

ドラッカー氏は、上記のような結論を出しましたが、それは、まだ実現されていません。しかし、そうした余力がこの地球には、まだあることを知っておくことは、素晴らしいことだと思います。しかしながら、アフリカはまだまだ、飢饉や、内乱などが蔓延しています。

これからも、世界で、そうして日本でも、新しい生命がどんどん誕生してきます。私たちは、自分のことだけではなく、こうした新しい生がまともに暮らしていけるように、ただ悩んでいるのではなく、日々考え努力しなければならないということです。そうして、大多数の人々が、日々努力して、ジョブズ氏の言う"One more thing"を付け加えていけば、やがて、世界の様々な問題も解消されていくと信じています。

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2011年10月30日日曜日

これぞフライドチキン革命! 肉をバターミルクに漬けると100倍美味しくなる―【私の論評】幻のあの味!!やっぱりあの味は本当だった!!

これぞフライドチキン革命! 肉をバターミルクに漬けると100倍美味しくなる


100倍は言い過ぎかもしれない。しかし記者にとっては普通のフライドチキンよりも100倍美味しく感じたのは事実だ。鶏肉を何時間もバターミルクに漬けこみ、それをパリパリサクサクに揚げたフライドチキンがニューヨークで定番化しつつある。

フライドチキンというと『ケンタッキーフライドチキン』が有名だ。もちろん非常に美味しいが、ニューヨークではバターミルクに漬けこむ製法で作られたフライドチキンが絶大な人気を誇っており、特にバターミルクフライドチキン専門店『Dirty Bird to go』(ダーティー・バード・トゥ・ゴー)は女子たちの行列ができるほど。

フライドチキン専門店というと油っぽくて手がベタベタしてしまい、敬遠してしまう女子が多くいると思う。しかし! この『Dirty Bird to go』には連日連夜、多くの人たちがお店の看板料理バターミルク・ディップド・フライドチキン(Buttermilk dipped Fried Chicken)を買い求めているのである。特に女子が多い!


【私の論評】幻のあの味!!やっぱりあの味は本当だった!!

Dirty Bird to goの動画

私は、今から数十年前に、それこそ、まだ子供のときに、アメリカに行ったときある家庭で食べたフライドチキンの味が未だに忘れられません。とにかく、フライドチキンなるものをはじめて食べたのは、その時がはじめてです。そのお宅には、その時が最後で、その後うかがったことはありません。


その時思ったのは、フライドチキンって、こんなに美味しいものかという感想で、とにかくひたすら感激したものでした。そうして、アメリカ料理なんて、たいしたものではないなどという人もいますが、私のアメリカ料理の想い出といえば、あのお宅のものが最高であり、その後どこのレストランで食べても、あれほどの感激もなく、とにかくものすごく美味しいという想い出があるものですから、こういう人の意見には、未だに同調することはできません。

その後、何回となくフライドチキンを食べているし、場合によっては、自分で工夫して作ってみたこともあるのですが、そのたびに思い出すのは、あの家庭の味でした。

ケンタッキーフライドチキンをはじめて食べたときのことも覚えています。友人が、バーレルを買ってきてくれて、5人くらいで食べました。そのときは、美味しいとは思ったのですが、でも、あの懐かしの味とは違うという印象でした。


そうして、月日がたつにつれて、そのことも忘れ、最近では、どこでフライドチキンを食べても、さほど美味しいとも思わずに食べていました。そうして、子供の頃に食べた、フライドチキンは、きっとその場の雰囲気とか、温かい家庭の雰囲気とか、金髪で目の青い可愛い子供たち、素晴らしい犬、それに親切で、温かい大人達に囲まれて食事をしたからであって、フライドチキンは、フライドチキンであり、それ以上のものでも以下のものでもなく、実際に本当に美味しいフライドチキンなどないし、単なる幻想だったに違いないとまで思うようになってしまいました。

しかし、上の記事を見て、過去の想い出が急にまざまざと蘇ってきました。やっぱりあれは、幻想ではなかったのだと思いました。そうして、やっぱり自分は、根っからの料理人ではないことに納得しました。本当に美味しい味ならば、少なくとも、何らかの方法で、このレシピを再現したか、あるいは、今インターネットなるものがあるのだから、とっくにあの味の秘密を解明していたと思います。

上の記事では、女性ニューヨーカーが、「アメリカじゃバターミルクでフライドチキンを作るのは普通なのよ。だけど、ここの店のフライドチキンは格別よね」と語っていましたが、あのご家庭では、きっと、このように作っていたに違いありません。

アメリカでは普通に売られているバターミルク
それにしても、本当に美味しい料理の源は、家庭料理にあるのかもしれません。イタリア料理だってそうです。実は、イタリア料理は、イタリアの各地の家庭料理がもとになっています。本来は、それぞれの地域の家庭料理が紀元であり、その集大成ですから、イタリア料理なるものは存在しません。多くの日本人がイタリアンだと思っている、トマトソースを多用した料理は、主に南イタリアのものです。北イタリアにいくと、それこそ、フレンチに近かく、生クリーム、バターなどを多用します。

それに、アメリカ人が、かなりフライドチキンを食べるのも納得がいきます。アメリカでは、昔から、家庭フライドチキンを食べており、それも、いくつも食べます。なぜ、いくつも食べるのかと不思議にも思われますが、しかし、そのフライドチキンが、私が子供時代に味わったものなら、たくさん食べるのも納得がいきます。


わたしも、俄然このレシピでフライドチキンをつくってみたくなりました。今度作ってみます。そうして本当に美味しいものができたら、このブログでも報告します。よろしくお願いします。ところで、皆さんには、私のフライドチキンのような想い出の料理ぱありますか?もし、あったら、コメントでも残していっていただければ、幸いです。


ああ、それから、この記事を書いていて思い出しましたが、実は、いわゆる、日本でいう、ホットケーキ、アメリカでいうところの"Pan Cake"これも、バターミルクでつくると、とてつもなく美味しかったんです。日本で、いわゆる、ホットケーキの店で美味しいと定評のあるところは、バターミルクで作っているところがほとんどです。みなさもも是非お試しあれ!!これは、わかっていたことなのに、なぜ、あのフライドチキンを自分で作れなかったのか、かえすがえすも残念です。あの私にとって、幻の味だったフライドチキン、是非とも、想い出探しの一環として、自分のものにしてみます。それにしても、上の記事で、私の長年の疑問がとけて、なんというか、古いなつかしい大事な人にしばらくぶりで、あったような気持ちがしました。

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2011年10月29日土曜日

これが絵じゃないなんて信じられない! 特殊技法により絵画のようになった写真が美しすぎる―【私の論評】私もHDR撮影やってみました!!

これが絵じゃないなんて信じられない! 特殊技法により絵画のようになった写真が美しすぎる

この画像が絵ではなくまぎれもない写真だと信じられるだろうか? あまりに色鮮やかに写された風景、まるで名匠が描いた絵画のようである。

これはハイダイナミックレンジ合成という写真技法により作られた写真で、通常は適正な明るさになる露出で撮影するところを暗めから明るめなど、複数の露出で撮影された写真を合成することによりこのような美しい写真が出来上がるのだ。

今回はそんななかでも特に名作と言える写真が海外サイト『izismile』に多数投稿されていたのでお伝えしよう。

『素晴らしきハイダイナミックレンジ合成写真たち』というタイトルが記されたページには、海辺から住宅街、花畑や仄暗いトンネルまで、全てハイダイナミックレンジ合成を施された写真が掲載されている。

1枚の写真だと適切な明るさで撮影していても、どうしても暗い部分や明るすぎる部分が出てしまい、真っ白になってしまう『白飛び』や真っ暗になる『黒潰れ』といった現象が出てしまうのだが、多数の明るさで撮影した同一の風景が写っている写真を合成することにより、このように全ての色が鮮やかに発色されている写真を作ることができる。

しかしこのハイダイナミックレンジ合成、一見プロでしか出来ない技法だと思われがちだが現在は多数の合成用ソフトウェアが販売されており、明るさ(露出)を調節できるデジカメと三脚があれば誰でも作ることができる。

また、紹介した写真のような出来栄えにはならないが、近いものを更に簡単に作る方法がある。それはハイダイナミックレンジ撮影が可能なデジタルカメラで撮影することだ。また、驚くことにiPhone4やiPhone4Sにもその機能は付いている。

普通に風景を撮影するのも楽しいものだが、変わった技法で撮影したり自宅に帰ってから美しい写真を作り上げるのもこれまた楽しい。ハイダイナミックレンジ撮影ができたり写真の明るさを変えられるカメラをお持ちの人は、ぜひ試してみてはいかがだろうか。


【私の論評】私もHDR撮影やってみました!!本当に絵画のようです!!
わたしも、さっそくHDR撮影をやってみました。本当に絵画のようです。私は、手軽にiPhoneで撮影してみました。さっそく下に掲載します。

以下は、すべて函館五稜郭公園で撮影したものです。以下の写真は、すべて、クリックすれば拡大版でご覧になれますので、是非拡大してご覧になってください。





以下の写真は、会社の窓から外の夕日を撮影したものです。まるで、抽象画のようになってしまいました。


それから、ジャーマンシェパードのウインを撮影したのが下の画像です。


それから、サイトを探しみると、なんと、HDR写真ばかり掲載しているサイトもありました。そのサイトから、下に画像をコピペしておきます。



ちなみに、このサイトのURLを下にコピペしておきます。

http://www.hdr-image.net/2011108203/

そのほか、Googleで検索してみたら、凄いものがありましたので、以下に掲載しておきます。





HDR撮影は、多数の明るさで撮影した同一の風景が写っている写真を合成するそうですが、これらの写真を見ていて、思うのは、ひよっとすると、いわゆる感性の優れた、芸術家などは、実は、いろいろな風景を見ていても、私達と違ってこのように見えているのかもしれないということです。

例えば、画家は、ある程度時間をかけて絵を描きます。そうすると、同じ光景を長い期間にわたって何回もみるわけですから、同じ題材のものをみていても、その中で一番自分のイメージの欲しいところを刻々と変わる題材の中から、無意識に、選んで合成して選んで描いているのかもしれません。

また、普段私たちが、ある風景を見ているように一度見て、その場限りということではなく、歩いていたとしたら、その対象物を最初は、遠くから見ていて、近づくにつれて刻々と変わるものを記憶して、さらに、近くでもう一度みて、いままでの見た部分と合成してみているのかもしれません。

たとえば、花のいろだって、見る時間帯とか、見る角度によっていろいろかわります。たとえ、写実画を描くにしても、自分の一番気に入った部分を合成して作品を仕上げているのかもしれません。だからこそ、写実画も写真とは異なるし、HDR撮影が、絵画のようにも見えるのだと思います。

さらに、HDR撮影をしていると、現実にはあり得ないような、夕陽の写真になったりすることから、抽象画家もこのような見方をして、そこから、自分のイメージをつくりだしているのかもしれません。

いずれにせよ、HDR撮影は、普段見慣れているものであっも、全く異なるように見えることを私たちに教えてくれます。

何か、こうした写真を眺めていたり、撮影したりすれば、自分が思ってもみなかったような感性が養われるような気がします。同じHDR撮影をしても、かなり効果がでる場合と、そうでもない場合があるようです。それがまた、面白いです。皆さんも、是非撮影してみてはいかがでしょうか?普段見過ごしている、美しいものや、素晴らしいものが見えてくるかもしれません。

さて、このブログでは、最近写真を多数掲載するようにしたことは、以前このブログでも掲載しました。これから、こうした、撮影方法も含めて、様々な撮影に挑戦して、このブログに掲載していきます。よろしくお願いします。

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