2012年9月29日土曜日

【きょうの名言】3500円カレーで日本経済動かしすぎ−【私の論評】「売国5流薄バカ低脳KYマスコミ」も期せずして、日本経済を浮揚!!安部総裁が総理になれば、この動きは加速する!!

【きょうの名言】3500円カレーで日本経済動かしすぎ:

 

自民党総裁選の直前に安倍晋三新総裁が、3500円のカツカレーを食べた件は、いつものように「庶民感覚がない」との報道に始まったが、多くの人をカレー食べようかという気持ちにさせたことは否定できない。その破壊力たるやばかにはできない。

@rabbitter77XXさんがツイートする。

「安倍氏高級カツカレー食べる→『庶民感覚がない!』との報道→ネットでは報道に対する批判的な意見が騒がれる→ソーシャルがカツカレーだらけになり食べに行く人多数→CoCo壱の株が値上がり これはどう見ても功績だろ たかが3500円でどんだけ日本の経済動かしてんだこの人」

ソーシャルメディア上は、「カレー」だらけとなり、これは株価にも反映し、壱番屋の株価は25日の引けあたりから上昇が続いている。

この話題は、とにかくカレーが食べたくなる衝動を揺り起こす。


【私の論評】「売国5流薄バカ低脳KYマスコミ」も期せずして、日本経済を浮揚!!安部総裁が総理になれば、この動きは加速する!!


さて、このカツカレーの話題つい先日も取り上げたばかりですが、上記の記事、なかなか良いネタだとおもいましたので、本日も取り上げることとしました。それにしても、安部新総裁は凄いですね。カツカレーを食べただけで、壱番屋の株価をつりあげたということです。こんな、総裁過去にいたでしょうか?

最近サイトに掲載されたキーワードランキング
「売国5流薄バカ低脳KYマスコミ」もびっくりですね。自分たが、報道したことが、期せずして、こんな結果を生むとは!!最近では、多くのマスコミ(中には、まともな組織や、個人の方もいらっしゃるので、全部という意味ではないです)が、多くの国民を不安に陥れたり、日本はダメ国家、個人もダメ人間であるかのような報道ばかりして、経済に寄与するどころか、多くの人たちが、閉塞感を抱ような誘導ばかりしていました。


しかし、マスコミの意図とは、裏腹に安部新総裁「庶民感覚欠如」キャンペーンんは思わぬ方向に向かい、わずかながら、経済を上向きのほうに導いたということです。

潰瘍性大腸炎が、治っていなければ、カツカレーなど食べられない!!

さて、安部新総裁キャンペーンは、カツカレーだけに及ばず、以下のようなものもあります。

上の動画で、無責任に揶揄している、安部新総裁の病名は、難病の潰瘍性大腸炎というものです。厚生省指定の難病"潰瘍性大腸炎"とは、"潰瘍性大腸炎"は、日本で10万人を超える患者が発症しています。厚生労働省指定の特定疾患です。特定疾患とは、単に難病とも呼ばれる病気のことを指します。
原因不明で治療方法が確立しておらず、後遺症を残す可能性のある病気や、症状によって、患者や家族に経済的・精神的負担が大きくかかる疾病を難病と呼んでいます。安倍新総裁が過去40年間苦しめつづけられてきた"潰瘍性大腸炎"は、大腸に潰瘍ができる炎症性疾患です。発症する原因は不明とされていますが、過度なストレスが原因なのではないかとも言われています。
症状は、出血を伴うこともある下痢、頻繁に起こる腹痛など。結膜炎、虹彩炎など目の病気との合併症も多く報告され、重症の潰瘍性大腸炎になると肝炎や肝硬変といった内臓の病気を併発することもあるそうです。水や栄養を取り込むために必要な大腸に潰瘍ができてしまうので、栄養を取り込むことが難しくなります。
ただでさえ体力が低下している時に食事による栄養補給が困難なため、点滴による栄養の投与もおおくなされます。食事制限も多く、おかゆや煮込みうどん、火を通した芋類や野菜類、赤みの多い肉、白身魚あたりは良いそうですが、脂っぽいもの、乳製品、果物、お菓子類は摂取してはいけないそうです。
とくダネメインキャスター小倉智昭
この難病をフジテレビ『とくダネ!』のコメンテーター田中雅子氏が「1年でお腹が痛くてやめちゃった」 と言うと、メインキャスターの小倉智昭氏もこれに合わせて「子どもみたいだったもんね」と発言するなど、 病気の実情に対して認識の甘さが見受けられた。
また田中氏は「病気でやめるなんて二度と言ってもらいたくない」と続けた。
 さて、難病の人をいくら、相手が公人であるにしても、ここまで叩くというのは、いくらマスコミであっても、何かがとち狂っているとしか思えません。今後どこかがとち狂ったマスコミまた、このような安部叩きを繰り返すのでしょうか?
安倍新総裁叩きニュース。ツイッターをみてみたが、「庶民感覚」について、
3500円のカレーを食べたからといって、それがどうしたという意見が多かった。

それにしても、安部新総裁の病気、先日奥様がテレビにでておられ、病気のことを「完治したと思われますか」と尋ねられて、「薬を飲んで治っている状態なので、完治したというわけではないと思う」という旨をお話しされていました。それにしても、薬によって治っているということです。安部総裁自身も、最近は薬もできたので、健康には問題がないと思うという旨を話されていました。これは、考えてみると素晴らしい話です。

難病といわれていて、現実に多数の患者さんが悩まされている病気が、新たな薬によって、少なくとも安部新総裁は、克服しているということです。安部総裁が、病気を克服して、総裁の仕事を全うされ、もし、総理大臣にもなることができたら、これは、同じ難病を抱えている人たちにとって大いなる希望になると思います。

そうなると、これはカツカレーどころの話ではなくなるかもしれません。多くの人たちに希望を与え、さらに、ひよっとしたら、カツカレー効果のような経済効果すら現れるかもしれません。そうです。一国の総理大臣になるかもしれない人物を救った薬ということになれば、この薬を製造販売している会社の株はとてつもなくあがるかもしれません。

安部新総裁は、総裁になって、壱番館の株価をあげ、もしかすると、製薬会社の株価もあげてしまうかもしれません。それにしても、総裁になったばかりで、まだ何もしていないうちから、このような経済効果を出してしまう安部氏、やはり只者ではないです。他の人であれば、こんなことはなかったでしよう。


そうして、この安部新総裁もし、総理になれば、さらに経済を上向きにすることは間違いないと思います。なぜなら、以前にもこのブログに掲載したように、今回の総裁選の候補者のうち、安部新総裁のみが、唯一まともな、財政・金融政策を打ち出しているからです。

以前書いたブログから、以下にその部分をコピペしておきます。
現状では、多くの国民も、政治家も官僚も、まるで、デフレが当たり前のようになってしまい、デフレを前提としてものを考えているようです。デフレの状況とは、人にたとえれば、癌のようなものです。癌を患っている人が、癌治療に専念せずに、先のことを考えてもあまり意味のないことは、どなたも理解できるものと思います。
今の日本もまさにそのような状況であり、先のことを全く考えるなとはいいませんが、まずは、デフレ退治が最優先課題ですし、それに、デフレは必ず回避することができます。人間でいえば、癌になっていたとしても、日本は人にたとえれば、まだまだ、初期の段階であり、基礎体力が強いので、十分治療可能です。もう、ホスピスに入る以外はないというような、重篤な状況ではありません。
今は、こうしたからくりを本当に理解していて、かつ日本のリーダーになれるのは、現状では残念ながら、安倍新総裁のみです。そうして、是非安倍総理になっていただき、思ったとおりの政策を実行していただきたいです。
この機会を失えば、また、私たちは、失われた20年を30年か、それ以上になることを覚悟しなければなりません。失われた30年の後にも、また、安倍氏のような人が出てくる可能性は大きいですが、そんなことよりも、今が大事です。
わたしたちは、今まさに、重大な岐路にあるのだと思います。私は、今回の総裁選で、安部氏が総裁になれなかった可能性はかなり大きかったと思います。そうなれば、私たちは、失われた30年を覚悟しなければならなかったかもしれません。安部氏が、今回新総裁になられたことは、僥倖中の僥倖とみるべきです。

今、日本ではさまざまな問題が山積しています。しかし、今の安部氏以外の政治家は、ほとんどがなぜか、今の異常なデフレ状態を前提にして物事を考えています。そんなことでは、いつまでたっても、何もできません。他国とは違い今の日本は、デフレとはいっても、世界で一番世界にお金を貸し付けている豊な国であり、外国から全く借金をしているわけでもありません。ただ、政府の財政政策、日銀の金融政策があまりに稚拙で、どうしようもなく、失われた20年間を無為に過ごしてしまったということです。

 これを元にもどすことは、さほど難しいことではありません。そうして、山積している問題も、10個あったとすれば、デフレが解消されれば、10個のうち、5個〜6個までは、解消の目処が十分たちます。多少時間をかければ、解消できるでしょう。それだけでも、十分に国や社会が安定します。これが、できれば、後の問題だって、十分解消できる目処がたちます。しかし、デフレを克服しない限り、10個全部が解消できません。

 しかし、空気の読めないマスコミはそんなことには、全くそんなことはお構いなしに、またぞろ、馬鹿な安部叩きをしようとしています。しかし、安部氏このようなことで、挫かれることはないと思います。しかし、それにしても、上記のカツカレーや、病気を揶揄する連中、国賊といっても良いと思います。安部氏病気は克服しましたし、それに、一度総理を中途で降板しながらも約1年間経験しました。その間一度も失政はありませんでした。この経験を十分に活かすことができるでしょうし、今の安部氏は、マスコミなどで叩かれたとしても、それが、かえって上記のカツカレーや薬のように、安部氏の活躍をかえって助け、日本を再度まともにする端緒をつくることになることでしょう。いずれにせよ、今回は、安部氏の応援団、かなり層が厚いので、マスコミも太刀打ちできないでしょう。


【関連記事】

【きょうの名言】3500円のカレー―【私の論評】ますます劣化する売国5流薄バカ低脳KYマスコミに喝!!

カレーやサラダの食べ放題付きでステーキ1,000円! - ステーキガスト―【私の論表】どこまで続く外食デフレ?

【国際政治経済学入門】税収減、失業増…消費増税失敗 英の教訓―【私の論評】増税はまだ本決まりではない!!まだ防ぐ機会はある!!

【日本の解き方】バーナンキ講演、日銀の不甲斐なさ浮き彫り!―【私の論評】日本が金融政策の重要性を理解すれば、世界は救われる!?

ポール・クルーグマンの新著『さっさと不況を終わらせろ』−【私の論評】まったくその通り!!



2012年9月28日金曜日

【動画あり】天使のような歌声で『君が代』を歌う女子高生 / 視聴者「神々しい歌唱力。涙が出る。」−【私の論評】ニッポン人が忘れたアメリカのゲーミフィケーション活用サイトにみる「大義」


【動画あり】天使のような歌声で『君が代』を歌う女子高生 / 視聴者「神々しい歌唱力。涙が出る。」

『君が代』といえば、学校の入学式、卒業式などの行事やワールドカップやプロ野球の開幕戦などで歌われる、言わずと知れた日本の国歌だ。

有名なスポーツの試合でプロの歌手が君が代を歌い話題になることはよくあるが、2010年に開催された第82回選抜高校野球大会で野々村彩乃さん(当時広島音楽高校3年)が歌った君が代の独唱があまりに美しすぎると、現在でも話題になっている。

野々村さんの歌声を聴いた視聴者は「世界一の国歌である。是非もない。聞くだけで涙が出る。」や「神々しい歌唱力。涙が出る。」などのコメントを残し、大絶賛の嵐。

現在野々村さんは声楽家として活躍しており、東日本大震災チャリティーコンサートを開催するなど幅広い活躍をしているようだ。しかしこんなにも美しい歌声で国歌を聴くと、本当に心へ響くものだと実感した。

参照元:Youtube kyuu38
この記事の続きこちらから?

【私の論評】ニッポン人が忘れかけたアメリカのゲーミフィケーション活用サイトにみる「大義」


この動画素晴らしいです。ニッポン人(日本の伝統文化を継承していない日本人という意味)は、別として、日本人なら誰もが感動するものだと思います。今回は、ニッポン人が忘れた、「大義」に関して掲載します。そうして、最近脚光を浴びているアメリカのゲーミィフィケーションの要素を取り入れた、サイトであるStackOverflowというサイトにおける「大義」についても掲載します。

「君が代」は、国民国歌であり、国という一つの日本人のまとまりに対する 気持ちや忠誠心を表現している歌です。これに対してなぜ、上の記事のように感動している人が多数存在するのか、私たちは、今一度考えてみる必要があります。私は、このブログにいく度か、「大義」に関して掲載したことがあります。大義というと、今のニッポン人は、ほとんど忘れていて、何か軍国主義の断片か、それとも、単なる懐古趣味の産物であるかのように思っているようです。しかし、そんなことはありません。

「大義」は、どのような社会にも、コミュニティーにでもあるものです。会社や、学校、役所など、どこにでもあるものです。国家が一つにまとまっているのなら、その国家にも、「大義」は存在します。この「大義」がなければ、どのコミュニティーも、組織もいずれ瓦解します。どのような組織も社会にしても、そもそも「大義」があるから成り立っているのです。

三島由紀夫氏
では、大義とは何でしょうか?これを思い起こすには、やはり、三島由紀夫氏が生前に語っていた言葉を思い起こすべきと思います。その言葉とは以下のようなものです。

「人間は、自分のためにだけ、生きていけるほど強くはない。自分以外のために生きるということが大義であります」

大義の本当の意味は、「自分以外のために生きる」ということです。そうして、三島氏はわざわざ付け加えませんでしたが、「人間は、自分のためだけに死ねるほど強くはな。自分以外のために死ぬということが大義でもあります」ということもその裏返して定義の中に含めていると思います。

三島由紀夫氏
無論後者のほうは、普段は、なかなかあり得ないことですが、平和な日本でも、緊急災害時には、起こり得ることです。こんなときに、多くの人が、自分のためだけに生きている人であれば、大変なことになることは十分予想できます。この大義を多くのニッポン人が忘れています。試みにサイトで「大義」を検索してみたところ、どの内容も上の三島由紀夫氏が語っていたような内容を掲載していませんでした。

いくか調べてみたのです、調べた中には、本来の意味での大義は掲載されていませんでした。以下は、Goo国語辞書の内容です。
1 人として守るべき道義。国家・君主への忠義、親への孝行など。「―に殉じる」
2 重要な意義。大切な事柄。「自由平等の―を説く」
このうち、1のほうの定義は、三島氏の定義に近いですが、全く同じではありません。これは、ごく狭い範囲の定義にすぎません。それともっと、驚いたことには、私が調べたいくつかのいわゆる「和英」のサイト辞書を調べでは、「自分のために生きるのではなく他のために生きる」という三島氏の定義は、掲載されていません。ちなみに下は、weblioというサイトの「大義」の英語訳です。
〈正義〉 justice; 【形式ばった表現】 righteousness
〈目的〉 a (great) cause
平和の大義のために
【形式ばった表現】 in [for] the noble cause of peace.
明らかに、正義、目的とは、三島由紀夫氏の言う「大義」は異なります。正義、目的とは、大義よりももっと、下の概念です。このこと一つとっても、日本では、「大義」の元々の意味か忘れされていると思います。ちなみに、三島氏の本来の定義を英語で記せば以下のようになると思います。

"Taigi" means that person is not strong so as to live in for only oneself, but strong enough for othrs, and person is not storong so as to die in for only oneself, but strong enought for others.

このこと一つとっても、日本では、この大義という言葉の本来の本来の意味は、ほとんど忘れ去られているのだと思います。しかし、自分のためにだけ生きるニッポン人は、どんなに努力しても、頭が良くても、人気があっても、強くは生きられないのです。そうして、上の記事で、「君が代」を歌う少女に多くの人たちが、感動してしまうのは、こうした本来の意味での「大義」のために生きるということを無意識に思い起こさせるからではないかと思います。だから、きっと、日本では、まだまだこの「大義」という考えは、死滅したというわけではなく、多くの人の顕在意識ならびに、潜在意識中に残っているのだと思います。特に、潜在意識の中には強く残っているのだと思います。

乃木希典
この「大義」というと、日本では本来忘れてはいけない、人物がいるのですが、今のニッポン人は、ほとんど忘れています。それは、誰かといえば、乃木希典です。正論という思想誌に以下のようなタイトルの記事が掲載されていました。そうして、その要約が、izaといサイトに掲載されていました。そのURLを以下に掲載します。

【正論】いまの危機は「忠誠心」の喪失に 文芸批評家、都留文科大学教授 新保祐司

詳細は、『正論』をご覧いただくものとして、iZAから結論部分のみを以下にコピペしておきます。
 ≪人間として高貴な価値の実現≫
明治の批評家、北村透谷は、「想像と空想」というエッセーの中で、「吾人もし徒らに現実を軽んじて、只管(ひたすら)空理空論に耽(ふけ)ることあらば、人間として何の価値あるを知らざるべし」として、「空想に耳を傾くるは、今日を忘れ又た明日をも忘れんとするにて、人間として戦ふべき戦場を逃出でんとする卑怯(ひきょう)武士に過ぎず」といった。乃木も内村も「人間として戦ふべき戦場」で「理想」のために「痛烈」に戦った人であり、「空想」に逃げる「卑怯武士」ではなかった。  
しかし、今後の日本人が人間としての高貴な価値を実現していくためには、忠誠心を回復しなくてはならず、その対象を「空想」のうちにではなく、「純粋な痛烈な理想」のうちに見いださなくてはならない。この忠誠心の「一番純粋な痛烈な」典型が、乃木大将という人物に具現されている。没後百年の今日、現代の日本人は乃木大将の精神を小林秀雄的にいえば「上手に思い出」さなくてはならない。(しんぽ ゆうじ)
上の記事、『ニッポン人が人間として、高貴な価値を実現していくためには、忠誠心を回復しなくてはならず、その対象を「空想」のうちにではなく、「純粋な痛烈な理想」のうちに見出さなくてはならない』としています。まさにその通りです。そうして、この「忠誠心」昔でいえば「忠義」は、「大義」と同義と見て良いと思います。ただし、「大義」といった場合、「忠誠心」「忠義」よりももっと広くて、上位の位置付けになると思います。

乃木希典
やはり、戦後のニッポン人は、「大義」を見失っていたと言わざるを得ません。それに、大義は、個人が強く生きられるかどうかという次元だけではなく、もっと重要な側面があります。それは、先に述べたように大義なき、コミュニティー、組織、社会、国家はいずれ破綻するということです。

さて、この大義といったとき、私は、昔は日本のほうがはるかに、「大義」を重んじる国であったのに、今では、アメリカのほうが、大義を重んずるようになってきたのではないかと危惧してしまいます。それも、最新の分野での、ITの最新の分野でそのようなことがみられるのです。

どういうことかというと、私がこのブログにも以前述べたように、私は、Corseraというアメリカの一流大学の講義が受けられるサイトで、現在「ゲーミフィケーション」の講義を受けていますが、その中で、アメリカでももっとも成功していて、手本となるあるサイト事例を知りましたが、そのサイトがまさに、「大義」を重んじており、「大義」にもとづき、多くの人たちが協力しあうようにデザインされているのです。

その、サイトの名称は、"StackOverflow"というものです。このサイトの主な内容と、これに関する創設者の公動画など、非常にコンパクトにまとまっていたので、以下に百式というブログからコピペしておきます。

『Stack Overflow』から学ぶ最近のコミュニティ構築術

 so_top
最近個人的に注目しているのがStack Overflow。エンジニアのためのQ&Aサイトですが、短期間(半年)ですでに80万投稿、月間1600万PVを達成しています。なぜこのコミュニティがうまくいっているのか、ReadWriteWebで紹介されていました。
なんとも興味深いのでかいつまんでご紹介。最近のコミュニティサイトに必要な要素がうまいことちりばめられているのではないか、と思います。かいつまんでいうとコミュニティをうまくまわしていくには次の9つの要素が必要とのことです。
9_so_strategies_may_09
↑ この9つね。
    1. 投票機能
    ユーザーに投票させる機能ですね。Stack Overflowでは質問者がベストアンサーを選べるようになっていて、2位以降は投票数でランキングされます。これはYahoo!知恵袋とかもそうかな。
    1. タグ
    この質問に関連する他の質問も読んでみたい!というときありますよね。そうしたときにタグは必須ですな。
    1. 編集機能
    個人的にはこれが一番すごいと思うのですが、Stack Overflowではユーザーが質問も回答も編集することができます。そうすることで質の高いQ&Aが出来上がる、という仕組みです。「人の回答勝手に編集するな!」となりそうですが、編集履歴が全部見れるようにしているのでうまくいっているようですね。
    1. バッジ
    これも秀逸。ユーザーにさまざまな種類のバッジを与えています。これがあることでユーザーのモチベーションもアップ、同時にユーザー同士の評価もできますね。 so_badge
    ↑ たとえばこんな感じ。うまいっすね。
    1. カルマ
    ユーザーがこのコミュニティで活動すればするほどカルマポイントがたまる、という仕組みですね。投票したり投稿したりするとたまります。なお、Spolskyさんいわく「小額の報酬は絶対うまくいかない」とのこと。 so_users ↑ ユーザーランキングも重要ですよね。
    1. プレサーチ
    これは質問を投稿するときに関連する質問を検索してくれる機能ですね。はてなの人力検索なんかでも実装されています。これによって重複する質問をおさえられますね。
    1. SEO
    Stack Overflowの質問にはすべてパーマリンクがついており、質問の内容がそのままURLになっています。検索エンジンにとってわかりやすいのだとか。まぁ、そうかもですな。日本語だとここらへん難しいですよね(Amazonみたいになっちゃいますな)。
    1. パフォーマンス
    Stack Overflowは8 Core Xenon、マイクロソフトのSQLサーバーを使い、2台で全部さばいているそうです。昨今はオープンソースで無料で、という風潮ですが、お金をかけて最小台数で構成、という戦略らしいです。
    1. 最初が大事
    こうしたコミュニティは最初が大事。閑古鳥がないているようでは誰も寄り付きません。そこですでに有名なCoding HorrorのJeffさんを誘ったとのこと。Spolksyさんのブログとあわせて初日から一定数のユーザーを確保したようです。なーるほど。
    個人的には「編集機能」「バッジ機能」が秀逸だと思っているのですがいかがでしょうかね・・・。またここでは語られていないですが、「匿名でもある程度できる」というのも重要かと。ちなみにログインにはOpenIDを使っていますね。最初の敷居が下げてあるのもなかなかですな。

スタックオーバーフローのゲーミフィケーションの手法を、コミュニティー全体がどうのように受けとめるかが非常に重要であることを示しています。コミュニティーの誰かが投稿すると、他のメンバーがその投稿を評価します。すべてのメンバーは、他のメンバーの評価を受けることができます。

このサイトでは、バッジなどのゲーミフィケーションの要素をとりいれて、コミュニティーに貢献する人には、高い評価が与えられ、それが、コミュニティー全体に周知されるようになっています。コミュニティーは、大きくなってくると、新たなメンバーとの目的のずれによって、分離する傾向があります。これに対処するために、様々なゲームの力学を用いているのです。それによって、高い評価を得た人は、他の人の投稿を編集、タグ付、改変したり消去できるようになっています。

私の表現力が足りないため、なかなか伝わらない部分があると思いますが、このサイトではとにかく、自分だけが、何かを学べるとか、ためになるというだけではなく、ゲーミフィケーションを含む様々な機能が駆使されており、とにかく、他のメンバーのために活動する人が高く評価される仕組み導入し、実際、コミュニティー全体に奉仕するように、様々な手法を用いているということです。

コミュニティー全体に奉仕するということ、これまさしく、「大義」です。こうした、自分のためだけというのではなく、他のメンバーのために活動するように仕向ける様々な工夫が、このサイトを支えているのです。そうして、このサイトは大成功しています。この根底には、やはり、人は、大義のために活動することにより、さらに動機付けされることを示しています。

このサイトでは、いわゆる「大義」を重んじるように様々な仕掛けがなされていて、このコミュニティーの価値観ともなっています。こういった、最新のサイトにも、「大義」を実現するために、最新の手法であるゲーミフィケーションの要素を取り入れているのです。そうして、まさに、このコミュニティーに大義の考え方を根付かせるのに成功しています。

さて、ゲーミフィケーションは、日本では、昨年あたりからその重要性について、いわれるようになりました。アメリカのでは、この手法がずいぶん進んでいて、しかも、サイトのコミュニティーの、大義を根付かせるというところまで、進んでいるわけです。


さて、大義を忘れたニッポン人このようなことができるのでしょうか?アメリカもともとは、個人主義的な考え方かが幅を効かせてきた国です。しかし、過去には、こうした大義を忘れた、たとえば、極端な市場原理主義や、夫婦別姓など極端なミーイズムともいわれる、大義を忘れた行動により、すっかり社会が荒廃してしまいました。

しかし、その反省の上にたって、様々な試みがされるようになってきました。それが、たとえば、大義を重んじるようようにデザインされた、ストックオーバーフローのようなサイトの興隆などにみられるわけです。そうして、消費の面では、いわゆるスペンド・シフトという動きが顕著になってきています。これに関しては、本題ではないので、このサイトの過去の記事を参照してください。

サイトも、それにアクセスする人々とのコミュニティーです。このサイトを活用する人が、それぞれ、個人の利益のためだけ、「自分のためにだけ生きる」ようにサイト使っているようでは、そのサイトは、大義を失いいずれ破綻するのです。そうして、アメリカでも、日本でも、活動を停止したり、他のサイトに飲み込まれたサイトはあまたあります。

サイトひとつとっても、「大義」が重要であり、かけがいのないものなのです。サイトで大義を実現した、アメリカ、もっと大きなことでも、「大義」に目覚めていくかもしれません。その動きは確かにあります。


かつて、大義を当たり前のように思っていた日本人、しかし、この当たり前は、戦後の誤った個人主義的教育によって、失われつつあります。しかし、今でも大義を心にとめているからこそ、このブログの冒頭の神々しい少女の「君が代」に感動する人も多いということです。アメリカでは、ITの最新の分野で、「大義」が重んじられており、それが、人々を惹きつけてやまないのです。

「大義」を忘れかけているニッポン人は、これから新しい強い産業、強い日本を再興するためにも三島氏がいう、本来の意味ででの「大儀」の考え方や、必乃木希典大将が具現していた「忠誠心」が要不可欠であることを再認識すべきです。この「大儀」「忠誠心」を現代風に再構築して、ありとあらゆる分野に活用していくべきです。そう思うのは、私だけでしょうか?皆さんは、どう思われますか?



【関連記事】

あの会社も、社員教育にゲーミフィケーションを取り入れている―【私の論評】ゲーミフィケーションは、組織戦略の一環として実施されるべきものである!!


【日本共産党 しんぶん赤旗】きょうの潮流―【私の論評】何を血迷っているのかさっぱり理解できないこの潮流?!!ネット上ではお笑いネタに過ぎない、この感性?

君が代起立命令は合憲=元教員の敗訴確定-再雇用拒否訴訟・最高裁―【私の論評】日本国民として、国歌斉唱は当たり前、それが嫌なら日本国民を辞めるしかない!!






2012年9月27日木曜日

【きょうの名言】3500円のカレー―【私の論評】ますます劣化する売国5流薄バカ低脳KYマスコミに喝!!

【きょうの名言】3500円のカレー:


安倍晋三元首相が自民党の新総裁になったが、選挙の直前に3500円のカレーを食べて景気付けを行ったことが「庶民感覚がない」などと報道されたが、いつしか見たことがあるようなマスコミの報道姿勢が蘇る。

この記事の詳細は、こちらから!!

【私の論評】ますます劣化する売国5流薄バカ低脳KYマスコミに喝!!



さっそく、安倍晋三氏がカツカレーを食べている動画を探してみましたが、残念ながら阿部氏のものはありませんでした。上の動画では、石破氏が、カツカレーを食べているところが、放映されています。1分20秒あたりです。


上の記事まさしく、そのとおりです。安倍総裁の報道に関しても、またわけのわからない報道を開始すると思っていたら、さっそく、MBSの「ちちんぷい」で、安倍氏が、3,500円カレーを食べたことに関して「庶民感覚」がどうのこうのという報道がなされたそうです。

これに関しては、Twitterにもいろいろいと掲載されています。
http://togetter.com/li/380108


私は、日本のマスコミの劣化ぶりについては、事あるごとにこのブログに掲載してきましたが、もういい加減にしろと言いたいです。ごく少数ながら、まともな人もいるし、まともな報道機関もあるので、すべてのマスコミとはいいませんが、かなりのマスコミがどうしようもない状況にあり、ますます、劣化しつつあります。

売国
これは、わざわざ指摘するまでもないことですが、意図して意識して売国報道をしているとしか思えないことがあります。日本は、近いうちに破綻すると思い込むように誘導しています。


5流
財政、金融に関しては、全くド素人でどうしょうもなく、9割5分がた、出鱈目です。特に、日銀発表に関しては、ほとんどスルーで、間違いなど指摘しません。結果日銀の、中国人民銀行東京支店のような行動を批判することなく、後押しています。増税支援型報道のほとんどすべてが、嘘です。それに、日本でのK-POPの流行も、マスコミの後押しによるところが大きいです。


薄バカ
ほとんど勉強しないので、明らかな間違いを自信をもって報道します。たとえば、日本が貿易立国であるかのような幻想を繰り返し刷り込み、日本の貿易収支を問題にします。貿易よりも、はるかに大きい、所得収支のことなど報道しません。



低能
どの分野に関しても、勉強不足が目立ちます。中学・高校の社会科も理解できないと思われる報道が、頻繁に行われています。これも、ゆとりの教育や、受験勉強にだけ特化した教育のなせる業がもしれません。



KY
マスコミのKYぶりも、目立ちます。要するに空気が読めないということですが、そもそも、マスコミは、国民全部が馬鹿だと思っている節があります。馬鹿は簡単に誘導できると思っているようです。しかし、国民全部が馬鹿なはずはなく、たとえば、前回のいわゆる政権交代選挙においては、議席数は、圧倒的に民主党が多くこれに幻惑されましたが、投票数で比較してみると、僅差でした。これをみても、そもそも、反民主的な国民が、半数近くいるということが理解できるのに、マスコミは、何やら、日本のほとんどが、親民主であるかのようなKY報道を続けました。


さて、本日は、マスコミの低劣ぶりを改めて掲載させていただきました。今回の「庶民感覚のない阿部氏カツカレー」報道に関しては、サイトをいろいろと調べてみましたが、そのような報道をしたのは、今のところ「ちちんぷい」だけのようですが、これは、前哨戦にすぎないと思います。

いずれ、麻生氏の時のような、そうして、安倍氏が前総理大臣時代の時の辞任にも結びついたような、政策とは全く関係のない「ぶっ叩き」報道が始まるかもしれません。もうこのような報道は、たくさんです。

そうして、その後に続く、民主党絶賛報道のようなものが始まるかもしれません。私達有権者としては、このような報道に惑わされず、自らの考えで、政治に関わっていくべきと思います。

以下の動画は、自民総裁選直前のものです。



安倍さん財政・金融政策は、このブログにも再三掲載してきた高橋洋一さんの考えと同じです。高橋氏は、安倍政権時代に経済政策の立案をして、為替の安定と株価の上昇に­貢献しました。 
その成功体験が安倍さんを高橋さんの考え方に傾注させているよう­です。実際、その後も仲は良いようです。私は、安倍政権になったら、高橋さんが実務家として入ることになるのではないかと思います。 
大幅な量的金融緩和、おそらく60兆円~100兆円を実施をするのではと期待しています。 おそらく、1ドル100円前後を目指すことになります。増税は、デフレを脱却して、成長路線に入るまではしないと思います­。全部やるには、二期ぐらいはかかってしまうかもしれません。 
安倍さんは、新薬により、体も病気になってからの40年で一番調子が良いとの­ことですし。これは、かなり期待できそうです。
この20年間、安倍氏や、小泉氏も、総理大臣時代に金融緩和を実施して、それなりの成果をあげました。しかし、この金融緩和も長続きせず、結局は、日本はデフレから脱却できないままです。デフレ円高の状況で成長戦略など考えても、絵に描いた餅に過ぎません。安倍総理がそのまま続投していて、二期でもつとめあげることができていれば、今頃日本は、とっくにデフレから脱却し、アメリカ、中国、EUが経済危機の最中にあって、日本だけが、世界の経済を牽引できる唯一の希望の星となっていたかもしれません。

安倍さんが昼に食べたホテルニューオータニの高級カツ
カレー、特別メニューでお値段3500円以上するとか!
現状では、多くの国民も、政治家も官僚も、まるで、デフレが当たり前のようになってしまい、デフレを前提としてものを考えているようです。デフレの状況とは、人にたとえれば、癌のようなものです。癌を患っている人が、癌治療に専念せずに、先のことを考えてもあまり意味のないことは、どなたも理解できるものと思います。

今の日本もまさにそのような状況であり、先のことを全く考えるなとはいいませんが、まずは、デフレ退治が最優先課題ですし、それに、デフレは必ず回避することができます。人間でいえば、癌になっていたとしても、日本は人にたとえれば、まだまだ、初期の段階であり、基礎体力が強いので、十分治療可能です。もう、ホスピスに入る以外はないというような、重篤な状況ではありません。

今は、こうしたからくりを本当に理解していて、かつ日本のリーダーになれるのは、現状では残念ながら、安倍新総裁のみです。そうして、是非安倍総理になっていただき、思ったとおりの政策を実行していただきたいです。

この機会を失えば、また、私たちは、失われた20年を30年か、それ以上になることを覚悟しなければなりません。失われた30年の後にも、また、安倍氏のような人が出てくる可能性は大きいですが、そんなことよりも、今が大事です。

こういう時期にありながら、カツカレーごときで、この流れを挫かれてはたまったものではありません。私達は、今こそ「売国5流薄バカ低脳KYマスコミ」などに惑わされずに、正しい道を歩むべきです。マスコミ関係の方、反論があるなら是非コメントをお寄せください。

そう思うのは、私だけでしょうか?皆さんは、どう思われますか?





【関連記事】

【日本の解き方】日銀のみすぼらしい金融緩和…欧米より周回遅れ―【私の論評】白川大貧乏・デフレ・円高大明神10兆円のご託宣とはこれいかに?


バラバラに動いてたメトロノームが最終的にはビシッと同期する動画がスゲエ!―【私の論評】これは、組織戦略の重要性を示唆している!!


(倉山満氏の緊急解説)総裁造反?−【私の論評】日本国と、日本人という文脈で、物事をとらえ、語り、行動せよ!!



安部総理大臣辞任


2012年9月25日火曜日

【日本の解き方】日銀のみすぼらしい金融緩和…欧米より周回遅れ―【私の論評】白川大貧乏・デフレ・円高大明神10兆円のご託宣とはこれいかに?

【日本の解き方】日銀のみすぼらしい金融緩和…欧米より周回遅れ:



 日銀は19日、10兆円の資産買い入れ基金の増額を柱とする追加金融緩和を決めた。直前に市場関係者と話す機会があったが、ECB(欧州中央銀行)とFRB(連邦準備制度理事会)が6日、13日と相次いで大胆な金融緩和を発表していたことから意外感はなかったようだ。

 ECBは南欧1~3年国債を無制限で買い入れ、FRBは労働市場が改善するまで量的緩和を続ける(QE3=量的緩和第3弾)というもので、ともに、期限や量の制限を付けていないものだ。

 ドラギECB総裁の「ユーロ防衛へあらゆる措置」を行うとの決意は、危険な状態にあったスペイン国債などをとりあえず沈静化させた。

 FRBの決定に対しても、プリンストン大学教授を務めるブラインダー元FRB副議長は「素晴らしい」と語った。コロンビア大学のウッドフォード教授はプリンストン大時代にはバーナンキFRB議長と同僚で、辛口の理論家として有名で私も彼の講義を聴いたが、QE3に具体的な時期を設けなかったことを評価し、過去の量的緩和より効果があるという見解を示した。

 こうした中で、日銀のとる手は「追随」しか残されていなかった。市場関係者も19日の金融緩和を織り込んでおり、「もし緩和がなかったら猛烈な円高になってしまう」といっていた。

 ただし、いかにも日銀臭く「シャビー(みすぼらしい)」な緩和だ。まず、ECBやFRBは、時期や量などの条件をつけずに政策目標達成のためには「無制限」に金融緩和をするというもの。だが、相変わらず小出しの日銀は10兆円という量の制限をつけてしまった。

全国にいくつかある貧乏神の像 心なしか白川総裁に似ている
本コラムで、為替は両国のマネタリーベースで決まると言ってきた。実証分析の時には過去のマネタリーベースのデータを用いるが、実際の現場なら、将来のマネタリーベースの見通しで為替の動きを見るだろう。

この記事の詳細は、こちらから!!

【私の論評】白川大貧乏・デフレ・円高大明神10兆円のご託宣とはこれいかに?

上の記事全くその通りで、まさに我が意を得たりというおももちがします。最近テレビをみていたら、ある金融問題が専門の有名な方が、「日銀は十分やっている」という発言をしていました。私としては、本当にびっくり唖然としました。(本日は、貧乏神と、アニメ『貧乏神が!』の画像とともに掲載させていただきます)

これが、まだ、アメリカのEQ3(大規模緩和措置)が発動されることが決まる前であれば、多少とも納得がいくのですが、この後の発言だったので、唖然です。アメリカやヨーロッパなどが、大金融緩措置をした後では、たった10兆円くらいじゃ話にも何もなりません。一体こういうことを言う人は、アメリカのEQ3の実体をわかって言っているのかと思ってしまいます。


EQ3が発動されれば、アメリカでは、毎月3兆円が、市場に供給されるようになります。そうして、雇用があらかじめ設定された目標まで達成しなければ、次の月もまた次の月も供給され、とにかく、目標が達成されるまでは、制限なしで供給されます。1年間継続されれば、36兆円です。2年間なら、72兆円です。3年間なら、108兆円です。


それにしても、日本は不思議の国です。アメリカが、これだけの緩和措置をするというのに、日本では、日銀がたった10兆円の金融緩和しかしないというのに、国民はもとよりマスコミも、政治家も、官僚もほとんど誰も、日銀を非難しません。そうして、上記の有名な金融専門家と目される人まで、上のような発言をしています。おそらく、日銀は、この10兆円の金融緩和ですらまともにやらないかもしれません。少しでも、物価があがり、インフレ傾向になれば、追加緩和措置を打ち切り、デフレ・円高守護神の地位を守り続けることでしょう。

特に、国民は大人しいです。リーマンショックのときだって、本来日本は、何ら影響を受けるような立場でもなかったのに、他国が大増刷を含む大金融緩和措置を行ったというのに、日本はほとんど緩和しませんでした。そのため、震源地であるアメリカは素早く立ち直ったのに、日本の回復は、先進国中で最も遅れてしまい、日本は一人負けという状況に陥ってしまいました。私は、日本とリーマンショックとは、全く関係ないと思っていましたが、日銀が他国が金融緩和をしても、日銀は全くしないなどということは、計算外だったので、予測が全く外れてしまいました。しかし、これは、私が予想をたがえたというより、その責任は、日銀にあるはずです。しかし、日本には、これを追求する人はほとんどいません。


こんな先例があるにも関わらず、日本では、ほとんど日銀が非難されません。そうして、今回もまた、リーマンショックの二の舞を舞いそうだというのに、本当におかしなことだと思います。こんな実体を見るにつけ、私は、日本では、日銀白川総裁はもとより、政治家、官僚、一般国民まで貧乏神にとりつかれているのではないかと疑ってしまいます。



このブログにも掲載してきたように、平成10年に日銀法が改悪されてから、日銀は、なぜか日銀の独立性を盾にとって、ことあるごとに、十分な金融緩和をせずに、このデフレの最中に何か、緩和措置を行って、少しでも物価が上がりそうになれば、追加金融緩和を打ち切るということを繰り返してきました。だから、いつまでたっても、円高・デフレは解消されませんでした。


現在のデフレ、無論歴代の政府がずっと、緊縮財政をしてきたことにも原因があります。しかし、マンデルフレミング効果によれば、小国で、変動相場制の国であれば、財政政策は、ほとんど効果がなく、金融政策のほうが効果があるといわています。日本の場合は、大国(日本は紛れもなく大国です。経済は大きいし、人口だってかなりです。ロシアだって人口は、1億4千万です。中国や、インドなどは例外中の例外です。だから、金融政策があまり効果を奏さない場合もあります。それにしても、ずっと金融引き締めばかりやっていれば、デフレ・円高になるのは、当たり前です。


特に円高は、リーマンショックのときや、今回のように他国が大規模な金融緩和をやるときに、変動相場制の日本が何もせずに、そのまま放置すれば、円高傾向になるのは、当たり前の真ん中です。今回のQE3が初どうされても、日銀が、総額10兆円の金融緩和措置だけしかしないというのなら、さらに、円高になるのは、間違いありません。おそらく、年末にかけて、円高が進行し、とんでもないことになるのは必定です。


それに、日本では、全く不思議なことなのですが、雇用というと、すぐに個々人の問題であるとか、企業の問題であるとか、厚生労働省の管轄であるかのような扱いがされます。しかし、これは、全くの間違いです。厚生労働省は、決まった雇用枠の中で、雇用のミスマッチを是正することはできますが、それ以上のことはできません。厚生労働省は、日本国全体の雇用枠の調整はできません。それができるのは、日本では、日銀だけです。このことが、全く理解されていません。


このことは、少なくてもアメリカでは理解されています。それは、上の記事を見ていてもわかることです。アメリカのQE3の目的や、目標は何でしたか?そうです。 上の記事に「FRBは労働市場が改善するまで量的緩和を続ける」とあるように、労働市場の改善です。すなわち、雇用枠を広げるということです。

マクロ経済学では、どこの国でも、その国の中央銀行が、何らかの手段で、2〜3%物価をあげることに成功したら、要するに、2〜3%のインフレにすることに成功したら、それだけで、他には何をせずとも、一夜にして、大量の雇用が発生することが理論的にも、実証的にも確かめられた事実とされています。

アメリカや、日本なら、一夜にして、数百万の新たな雇用が生まれます。だからこそ、FRBは、新たな雇用を生み出すために、金融緩和素をするのです。これが、第一の目的なのです。日本では、こうした中央銀行である日銀の役割があまり理解されていないので、雇用状況が悪化しても、日銀を責める人はほとんどいません。

今後他国が大規模な金融緩和をしているにもかかわらず、日銀だけが、しないというのなら、円高傾向となり、ますます、多くの企業が国際競争力が低下するのをおそれ、海外移転を推進することになるでしょう。こうした背景のなか、デフレ傾向も払拭されず、日本国内の雇用はますます、悪化することでしょう。

まさに、日本は、本来豊であるはずなのに、日銀という貧乏神に取り憑かれていると言わざるを得ません。この貧乏神を退治するためには、まずは、白川総裁を任期が終了する前に、退任させることと、日銀法を改正して、中央銀行の独立性の意味を本来のものに戻す以外にありません。

中央銀行の独立性とは、現状では、日銀が「政府から全く独立性して、日銀が、日本の金融政策を決定する権限」があると考えているのをあらため、世界の常識でもある、「日銀は、日本政府の金融政策に従い、それを実施するときに、専門家的な立場から、方法を選択できる」というように、変えることです。

このようにしなければ、私たちは、いつまでたっても、貧乏神に取り憑かれている現状を改善することができず、しなくても良い苦労をしなければならなくなります。今のままであれば、本来関係のない、アメリカの不況や、EUの不況の影響を受けて、日本もさらに不況にいたり、円高・デフレスパイラルの泥沼に落ち込み、また、リーマンショックの二の舞になりかねません。それだけは、回避すべきと思うのは、私だけでしょうか?


   

【関連記事】

【日本の解き方】バーナンキ講演、日銀の不甲斐なさ浮き彫り!―【私の論評】日本が金融政策の重要性を理解すれば、世界は救われる!?

働けども独女の暮らし楽にならず!?:―【私の論評】そろそろ真実に目覚めても良いのでは?

中国人民銀、日銀の追加緩和にいら立ち 過度の資本流入懸念−【私の論評】中国の経済破綻が始まる?!日銀を何とかしなければ、日本は草刈場になる!!

日銀総裁いいたい放題!円高にしてくれといわんばかり−【私の論評】締めっぱなしでは、日銀DNAを存分に発揮できる場はつくれない!!

【日本の解き方】白川日銀総裁は“デフレ・円高大魔王” - 経済・マネー - ZAKZAK―【私の論評】財政ばかりでなく、金融政策にも目を向けよ!!


日銀、臨時会合で10兆円規模の資金供給を決定 デフレ・円高克服へ-政府や日銀は歴史という法廷に立つ覚悟はあるのか?(2009年当時の記事です。10兆円規模の資金供給など、この当時でも、焼け石に水ということは明々白々になったのに、日銀は未だ、姿勢を変えません)


2012年9月24日月曜日

【TED】 Coursera創業者による「オンライン教育が教えてくれること」―【私の論評】coursera授業受けています!!

【TED】 Coursera創業者による「オンライン教育が教えてくれること」:



Stanford大学の教授陣が立ち上げたCourseraが人気、とは知っていたのですが、こちらのTEDトークでその目指すところなどがよくわかりました。教育系サービスに興味がある方は是非。

Courseraは開講期間が決まっていて、受講したい時にすぐ受講できるわけではないので未体験だったのですが、この映像をみてその内情がよくわかりました。授業の質はもとより、仕組みとしてかなりレベルが高いですね・・・。

映像の途中でクイズが出てきたり、プログラミングの授業ではリアルタイムに結果をシミュレートしたり、自動&相互添削の仕組みが実装されていたりと「え、そんな機能もあったの・・・」という驚きの連続でした。

Courseraを観た当初は「Stanfordからスピンオフした人が実験ぽくやっているのかなー」程度に思ったのですが、これは・・・次世代の大学の正しい姿かもしれませんね。

ちなみに個人的にはこうしたオンライン授業では得ることのできない「オフラインでの人とのつながり」みたいなものが「Courseraの受講生が自発的に実施しているローカルStudy Group」で補完されていると知って唸ってしまいましたよ・・・。これはよい仕組みだ。

■ Courseraのビジネスモデル(の可能性)

なお、CourseraはKhan Academyと違って営利組織なのですが、ビジネスモデルとして以下のような方向性を模索しているようですね。こちらも参考になるのでメモしておきます(Wikipediaより)。
  • 修了証書
  • 授業は無料だけど、優秀なひとには有料で修了証書を販売する、というものですね。これで就職が有利になったりしたらいいですよね。
  • 資格試験
  • オフラインのテストです。上記の修了証書の各分野版ですね。
  • 成績情報の販売
  • 生徒の許可をとって、企業の採用部門などにデータを販売するサービスですね。ありそう。
  • Courseraによるテスト
  • 企業や既存の学校による試験部分をCourseraがアウトソースして受ける、というモデルですね。
  • チューターサービス
  • 生徒向けに有料でチューター(家庭教師)サービス。ありそうですね。
  • ライセンス販売
  • 他教育機関への授業コンテンツのライセンス販売ですね。
  • スポンサー(冠講座)
  • 企業がある講座をスポンサーする、みたいなやつですね。日本の大学でもよくされますね。
  • 授業料
  • これは直球で。より高度な授業は有料で、というモデルですな。
教育系はアツいですね・・・これからもウォッチしていきたいところです。

 


【私の論評】coursera授業受けています!!
 このブログにも以前掲載したように、私は、今月から、Gamificationのコースを受けています。また、本日からは、待望の"An Introduction of Operational Management"がはじまります。おっと、これは違います。アメリカ時間では、24日からでずが、日本では、25日からです。なんといってもチェーンオペレーションを旨とする企業にいる私としては、これは、以前から興味津々でした。


本日は、実際にCourseraで授業を受けている女の子たちの写真とともに、掲載させていただきます。

 Gamificationのコースに関しては、実は、先月の末あたりからはじまっており、それを知らずに今月に入ってからギリギリで登録しました。そのため、勝手が良くわからず、最初は大変でした。 授業に関しては、まずは、ビデオレクチャーがあります。

ビデオレクチャーのプレイヤーが優れもので、英語が聞き取りにくくても、字幕を出すことができます。それから、音声の速度も遅くしたり、速くしたりもできます。それから、ビデオの途中で、五択のクイズが出てきたりします。

全部のビデオレクチャーについているわけではありませんが、とにかく、結構多くのビデオレクチャーについてきます。これに答えて、次に進むよう形式になっています。その他サジェッションなどが出てくる場合もあり、 ただし、クイズに正解しなければ、次に進めないということはなく、どんどん先に進むことができますが、私の場合、クイズに正解しなければ、ビデオレクチャーを良く理解していないとみなして、もう一度最初から見るようにしました。



こんなことをいうとかなり時間がかかるように受け取られるかもしれませんが、ビデオの長さは、最高に長いものでも、15分くらいで、10分以内のものがほとんどで、時間的には、それほどでもありません。 ちなみ、一週間分のビデオレクチャーとしては、たとえば、一番新しい内容ですと、以下のようになります。


ビデオの時間は、短いといいながら、盛りだくさんです。私の場合、勝手がわからないものですから、いきなにこのビデオレクチャーをみて、すぐに、宿題などやってしまいました。しかし、このビデオレクチャーに関するwikiというものがあり、これもなかなか充実していて、関係記事、関係サイト、関係書籍などが紹介されています。

 それに、ビデオレクチャーが放映された後に、Note(簡単な講義メモのようなもの)や、抗議内容のマインドマップも掲載されます。このNoteなど見て、何のことかわからない場合は、再度ビデオレクチャーをみるようにすれば、かなり効果があります。 最近では、このNoteをコピペしておき、それを見ながら、メモなどとるようにしています。

このときは、ビデオレクチャーは、パソコンで、メモは、iPadでとるようにしています。板書のように、教授が書いたものは、iPadで撮影します。そうして、後で、ワードなどで、整理しますす。こうすると、なかなか効率が良いですし、ビデオだけでなく、テキスト様のものも残りますし後でかなり便利になると思います。

 宿題は、週ごとにだされます。五択の問題が、10問ほど、あります。これを提出します。また、小論文もあります。これは、最初の週のものは、200文字でしたが、次は500文字、最新のものは、1000字です。これを月末まで提出しなければならないので、頭が痛いです。


 これも、提出しますが、何と、この評価は、このコースに参加した学生が行うようになっています。私自身は、全く余裕がないので、他者の小論文を評価しようと思えばできるようになっていますが、まだやったことはありません。いずれ、余裕があれば、チャレンジしてみたいです。

それから、SNSのようなものもありますが、これを見ていると、日本人も結構受講していることがわかります。 それと、無論この記事に掲載したような、女の子たちと、メッセージを交換することもできます。facebookなんかで、直接メッセージを出してもなかなか返してくれないですが、Courseraの場合だと、同じ目的に向かって、活動しているせいでしょうか、結構戻ってくる率が高いです。それに、このコースでは、最後に期末試験もあります。宿題、小論文、期末試験も含めて、教授による最終評価もあります。どういう評価なのか、評価基準も示されています。私自身は、準備不足なところもあって、いまのとこは、日本風でいえば、「可」がとれれば、最高だと思います。



それにしても、せつかく始めたのですから、最後までやり遂げたいと思います。ちなみに、このコースは、開催期間は、6週間です。他のコースもこれと同じくらいの期間のものが多いです。

さて、Gamificationのコースの様子など掲載しましたが、私がこのコースを受けた動機といえば、何とといっても、英語力のアップです。実際、このような英語のコースをとれば、他のことをやるより、はるかに実務的な英語力がつくと思います。

少し残念なのは、コースの中には、ビデオチャットのようなものが踏まれていないので、話すことに関する練習にはならないかもしれませんが、いずれにしても、単に英語をお勉強するというよりは、はるかに実利的と思います。それに、次のコースあたりでは、他の学生を誘って、Google+ ハングアウトなどもしてみようと思っています。



そうすれば完璧きですね。それに、Courseraのコースは、学問というより、かなり実務的です。 それに、新しい話題が多いです。特にGamificationは、ネットの世界でも、その重要性がいわてきたのは、ごく最近のことですから、最新のトピックスを実務的に学べるのですから、本当素晴らしいことだと思います。それに、この記事にも掲載したような女の子たちとも、知り合いになれます。海外に多数知り合いができるということは、何かと便利で良いと思います。

このような講義、受講するには、大量の英文を読み、大量のビデオを見て、英文も書く必要があります。それも、最新の事柄についてのものがほとんどです。1年〜2年ほど受け続ければ、英語力、それもかなり実務的な英語力がつくと思います。私はそれを狙っています。

 このコース本当に無料です。英語力を高めたいとか、最新トピックスを知りたいと思われるがた、是非チャレンジしてみてください!!特に英語力のあ方など、片手間でも十分できると思います。これは、企業につとめている人もそうですが、学生など、馬に食わせるほど時間が余っていると思います。是非チャレンジしてみてください。


何かcourseraについて質問のあるかた、私は、実際に講義を受けていますから、受けていない人よりは、的確にお答えできると思います。是非お寄せください!!

今日Courseraの宿題やります。ビデオレクチャーも見ます!!

このコースが世の中に定着したら、今度は、大学院のコースも用意されるようになった良いと思います。

【関連記事】






2012年9月23日日曜日

【新聞に喝!】これは反日「デモ」なのか?―【私の論評】新聞は、物事の背景を見ることができないばかりか、言葉遣いまでおかしくなっている!!

【新聞に喝!】これは反日「デモ」なのか?(京大大学院教育学研究科准教授・佐藤卓己)


日本政府による尖閣諸島の国有化に反発する中国の「反日デモ」が激化した。

16日付産経1面(大阪本社発行版)は、「パナ工場など襲撃」の見出しで中国各地の日系工場が襲撃された様子を報じた。そこには、「山東省青島で炎上するトヨタ自動車の販売店」とのネット掲載写真が添えられていた。

中国の「反日デモ」については、中国国内の格差問題に起因する鬱憤晴らしがその背景にあると解説されることも多い。同記事も次のように結ばれていた。

「言論や集会の自由を制限されている民衆の不満が政府に向かう恐れもある。中国当局の出方が大きな焦点になってきた」


その通りには違いがないのだが、各紙の「反日デモ」関連記事を読んで不思議に思うことがある。

一つは、中国民衆の不満が反政府運動に発展することを日本のメディアがなぜかくも心配する必要があるのかという疑問である。特に共産党一党独裁を批判してきたはずの保守系メディアが、中国の民主化よりも現指導部の安定化を願うのは矛盾ではないだろうか。経済重視の事なかれ主義ということであれば、さんざんに批判した丹羽宇一郎前駐中国大使(元伊藤忠商事会長)と同じことだろう。

一方で、逆に首相官邸前で繰り返される脱原発の金曜デモに関して、「デモをする社会の到来」と礼賛した市民運動家にもぜひ聞いておきたい。あなた方は中国の「反政府デモ」をどう評価するのか。あの混乱を見ても、こううそぶくのだろうか。

「市民が主権者であるような社会は、代議士の選挙によってではなく、デモによってもたらされる」、と。

であるならば、「反日デモ」が「反独裁デモ」に転化することは、民主主義にとって最大の僥倖(ぎょうこう)ではないのか。もちろん、逃げ口上は用意しているのだろう。普通の市民が主体となる自分たちのデモは、「独裁と暴力」から限りなく離れている、と。


もしそうならば、いま日本で「デモ」の必要性を訴える者は、中国の反日暴動は「デモ」ではなく「テロル」だと声を上げるべきだろう。投石も放火も略奪も「暴力」である。これを正確に表現すれば、「反日テロル」ではあるまいか。しかし、新聞各紙は「暴力」シーンの写真を掲載しながら、「反日デモ」と表記している。

新聞紙面のよく似た事例は、「いじめ」という表記である。「テロル」を「デモ」とくくる言語感覚は、学校内の暴行や恐喝など「犯罪」を「いじめ」と表現する教育委員会的な心性と変わらないではないか。                                     


【プロフィル】佐藤卓己

さとう・たくみ 昭和35年広島県出身。京都大大学院修了、文学博士。専門はメディア史。

(非常に重要な論考だと思いますので、特に新聞サイトは時がたつと、削除されてしまうので、敢えて全文掲載させていただきました)

【私の論評】新聞は、物事の背景を見ることができないばかりか、言葉遣いまでおかしくなっている!!

上の佐藤氏の意見もっともだと思います。


反日デモの背景は、はっきりしています。これは、完璧な官製デモであり、派閥のある中国政府のかなり高いレベルで実施されたものであり、派閥内の権力闘争があることははっきりしています。特に、習近平が、しばらく消息不明だったことも考え合わせると、かなり熾烈な権力闘争があることははっきりしています。

今回の反日デモにそのような背景があることは、はっきりしています。特に、最近では、中国版ツイッター微博で、デモの呼びかけがことごとく削除されていることも考え合わせると、はっきりしています。このデモは、中国政府が総意で、やめさせようとすれば、やめさせることができたということです。中国政府のコントロール下にあったということです。尖閣問題にも、そのような側面があります。もちろん、あわよくば、領土にできたらしたいという下心はありますが、当面の権力闘争の材料にされたということです。


私自身は、どこのデモがどこの派閥によって実行されたのか、あるいは尖閣に対する傍若無人なふるまいは、どこの派閥によるものなかのかまではわかりませんが、内実はそういうことです。尖閣に関しては、主流派閥が行ったことであれば、反主流派につけいる隙を与えないように、示威行動をとったということであり、反主流派が行ったのであれば、主流派閥に対してつけいる隙を得るために、過激な行動をとったということです。それに、中国は、一枚岩ではなく、様々派閥がありますから、実体はもっと複雑だと思います。

私は、最近中国の反日デモに関して、その背景など上記のようにこのブログに掲載してきましたが、書いていてどうも、すっきりしない部分がありました。それは、やはり、「反日デモ」という言葉です。新聞各社は、「デモ」という言葉の意味をわかっているのでしょうか、以下にデモの定義の一部をwikipediaから、コピペしておきます。
デモ活動(デモかつどう)は、ある特定の意思・主張をもった人々が集まり、集団でそれら意思や主張を他に示す行為である。デモとはデモンストレーションの略であり、示威行為、示威行進、デモ行進、デモ集会、あるいは単にデモとも呼ばれる。 
デモ活動は、公の場で集団で自らの意思や主張を示す行為である。事実上の責任者や決定者がいる施設の前にいながらプラカードなどを掲げる場合もある。「デモ行進」のように徒歩で一定区間を移動しながら行われるものもみられる。大きなものでは数万人から百万人の規模が参加する一種の集会のようなものもあれば、その一方で参加人数はともかくとして、非常に遠距離(都市間など)を移動しながら主張を掲げ続ける場合もある。主張されるテーマは、政治や経済・社会に対するものなど多岐に渡り、それらは個人的な主張から、社会問題を示して世間にアピールすることを目的とするものまで、さまざまである。
デモとは、何も乱暴狼藉を働くものというわけではありません。ごく最近盛んに行われるようになった、日本のデモなど、乱暴狼藉を働くものはほとんどありません。それは、下の動画などご覧いたたければよくわかると思います。

 

上の動画のような行動が、デモ(デモンストレーション:demonstration)というものです。ただし、日本以外の国、あるいは、日本でもここ数年の最近のデモでは、いわゆる暴動がつきものです。しかし、「デモ=暴動」ではありません。そうして、この暴力は、テロリズム(上の記事の作者はテロルとしていますが、同意)です。以外テロリズムに関する定義をこれも、wikipediaから掲載しておきます。
テロリズム(英語: terrorism)とは、恐怖心を引き起こすことにより特定の政治的目的を達成しようとする組織的暴力の行使、およびそれを容認する主義のことである。テロリズムに則った行為・手段、およびそれらによって敵対者を威嚇することをテロル(ドイツ語: Terror)と呼ぶ。日本では一般にテロリズムとテロルの双方を指してテロと略す。またテロリズムを標榜しテロルを行う者をテロリストと呼ぶ。
これが定義であれば、確かに上の記事の佐藤氏が言うように、反日デモも、尖閣問題も、中国によるテロリズム以外の何ものでもありません。こうして考えると、反日テロも、尖閣問題も同じく日本に対するテロリズムであるということです。テロリズムととらえると、中国内のテロも、尖閣に対するテロも、同じ穴のムジナのようなものであることが良く理解できます。


それに日本政府は、自国の都合によって、反日テロを許容する中国には、断固たる態度で臨むべきだと思います。今回も、中国政国内の反日テロに対する謝罪と、弁済をもとめるべきです。相手がどのような態度にでたとしても、そんなことはお構いなしにまずは、意図をはっきり伝えるべきです。

それから、尖閣テロ問題についても、はっきりした態度を示すべきです。中国は、1970年代にも、尖閣テロリズム問題を起こしたことがあります。その当時は、鄧小平が、一時棚上げにするとして、事態は収束しました。しかし、もともと、日本の領土であることがはっきりしている問題に関して、棚上げなどという理屈が成り立つはずがありません。これは、本来、その時に棚上げなどする必要性などないことをはっきり、日本政府が相手方に伝えるべきことを怠ったのだと思います。


だからこそ、現在でも、尖閣テロリズム問題が、起こってしまうのです。これから、このようなことが起こらないようにするためにも、中国側に、はっきり尖閣テロはやめるように伝えるべきです。それをしない限り、このテロ問題はいつまでも尾を引きます。

これからは、このブログでも、反日デモなどとは表記せず、正しく反日テロリズムなどと表記します。それから、尖閣問題も改め、尖閣テロリズム問題などと表記することにします。

それにしても、今の日本の新聞は、反日テロや、尖閣テロリズム問題などの背景も、良くわかっていないし、そもそも、言葉遣いも間違っているということで、本当に情けない限りです。


それから、上の記事では、一番最後に、「新聞紙面のよく似た事例は、「いじめ」という表記である。「テロル」を「デモ」とくくる言語感覚は、学校内の暴行や恐喝など「犯罪」を「いじめ」と表現する教育委員会的な心性と変わらないではないか」として、締めくくっていますが、まさにその通りです。

このことに関しては、私もこのブログに掲載したことがあります。


いじめ 警察に被害訴える動き相次ぐ―【私の論評】「いじめ」という言葉は間違いではないか!!

詳細は、上記のURLをご覧いただくものとして、この記事では、最後に以下のように締めくくりました。
今後、私たちは「いじめ」の問題を語るのではなく、「学校犯罪」という行為をどうするかという視点でものごとをみていくべきです。そうして、自らも犯罪者にならないように、絶対に見過ごさないようにすべきです。そう思うのは、私だけでしょうか?皆さんは、どう思われますか? 
全く佐藤氏のいう通りです。まさに、我が意を得たりという心持ちがします。私は、「いじめ」という言葉遣いは完全に間違いだと思います。やはり「学校犯罪」という言葉を遣うべきと思います。最初は、「校内犯罪」という言葉でも良いとは思いましたが、「校内」というくくりがあれば、学校の生徒間で発生した犯罪であっても、学校以外であれば、対象外ということになりますので、「学校」というものが関わっている「犯罪」ということで、「学校犯罪」という言葉がもっとも実体を表していると思います。

大津の学校犯罪事件では、学校や、教育委員会の連中が、「学校犯罪」があったことを知りつつ、「いじめ」という言葉遣いで、犯罪などなかったように糊塗しているだけの話だと思いますが。だからこそ、警察も異例の家宅捜索に入ったのです。もう、マスコミも、この種の出来事に関しては、「いじめ」などという言葉遣いはせずに、「学校犯罪」という言葉遣いをすべきです。

カッパじゃ「教育委員」は無理?(笑)

「デモ」といい、「いじめ」といい、言葉遣い一つの間違いでも、本当に大事な背景を見逃してしまうことになりかねないという良い事例だと思います。このようなこと、探せば他にもいくらでもあります。これは、新聞に限らず、テレビや、ラジオなどのマスメディアをはじめとして、あらゆる組織で、あることかもしれません。私たちは、言葉の本来の意味を意識して、意図して意識して、コミュニケーションを図っていく必要がありそうです。そう思うのは私だけでしょうか?皆さんは、どうお考えになりますか?



【関連記事】

蛙食べさせられた大津自殺少年 親戚宅でひどい下痢していた―【私の論評】マスコミで報道されない大津市で実践された道徳を破壊する人権擁護教育の恐怖!!





「X国の独裁者の親族」米国防総省、30代女性を「機密」資格で失格に 金正恩氏と血縁か―【私の論評】日本で早急にセキュリティークリアランス制度を導入すべき理由

「X国の独裁者の親族」米国防総省、30代女性を「機密」資格で失格に 金正恩氏と血縁か まとめ 米国防総省のセキュリティークリアランス審査で、30代の女性が北朝鮮の指導者と血縁関係にあるとして最高機密レベルの資格を拒否された その女性は、北朝鮮の金正恩総書記の伯母の娘である可能性が...