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2017年1月10日火曜日

人手不足は金融緩和による雇用改善効果 さらに財政政策と一体発動を―【私の論評】年頭の小さな変化に気づけない大手新聞社は衰退するだけ(゚д゚)!

人手不足は金融緩和による雇用改善効果 さらに財政政策と一体発動を

このような表示をする小売業もちらほら出てきている

 年末年始は人手不足などの事情で宅配便の遅配が生じたという。また、ファミリーレストランでは24時間営業をやめるところも出てきている。

 筆者は日用品でも宅配便を利用しているが、たしかに筆者のところへの宅配便も遅れた。それほど緊急性のないものだったので別に気にしなかったが、到着予定日より2日ほど遅れたものもあった。

 百貨店も昔は元日営業が当然だったが、元日は休みで2日から初売りも多くなり、一部では3日から初売りというところも出てきている。さらに三が日は休業し4日からの初売りを検討するところもある。これらの正月休業の動きは従業員に配慮する観点からとされている。

 いずれも人手不足感が出てきた証拠であり、これまでアベノミクスで金融緩和を続けたことの成果だといえる。

 こうした状況は筆者が勤める大学の周りでも確認できる。

 大学の新卒者は既得権を持っていないため、そのときの雇用環境によって大きく就職率は左右される。

 振り返ってみると、民主党政権時代の就職率はひどかった。筆者の所属している大学では、第3次産業への就職が多いが、就職できれば御の字であり、賃金等の労働条件は二の次だった。その当時、雇用市場では買い手の企業が有利であり、ブラック的な企業でも採用が可能だった。

 ところが、安倍政権になってから雇用環境が劇的に改善した。今では雇用市場は売り手の大学側の方が有利になっている。このため、学生たちの間で「あの企業はブラックだからやめよう」という会話が普通に出てくるようになった。民主党政権時代にはありえなかった話だ。

 実際、労働条件の厳しすぎる企業は敬遠される傾向になっている。これは望ましいことだ。多くの左派識者が声を大きくして、労働条件の改善を叫ぶより、金融緩和を行って雇用環境を良くすることの方が、はるかに労働条件を改善できるのだ。左派識者は相も変わらずアベノミクスの金融緩和を否定しようとするが、その知識の軽薄さに笑ってしまうほどだ。

 もっとも、筆者はこれまでの金融緩和を評価するが、さらに一段の金融緩和をしなければいけないと考えている。たしかに、一部業種では人手不足が生じ、労働条件の改善という動きになってきた。ところが、経済全体ではまだ失業率を下げられる。

 具体的には直近の3・1%から2・7%まで下がるはずだ。そうなれば、経済全体で人手不足感が出て、賃金も上昇し始めるだろう。雇用者の可処分所得を高めて消費を刺激することが、景気回復にも必要である。

 ところが、現在の日銀は金利の目標を管理するが、積極的な追加緩和に対しては消極的だ。

 そこで、財政政策(国債発行)の出番だ。財政政策と金融政策が一体的に発動されれば、日本経済にとっても好都合となる。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】年頭の小さな変化に気づけない大手新聞社は衰退するだけ(゚д゚)!

上記の記事をみていて国債発行は、借金をさらに増やすだけなどとする方もいらっしゃると思いますが、その認識は間違いです。もうすでに日本政府の借金はありません。それについては、昨年のこのブログでも掲載しています。その記事のリンクを掲載します。
蓮舫氏が語る経済政策 実行されたなら景気低迷で雇用改善はブチ壊し―【私の論評】財政再建はすでに終わっていることを知らない民進党に先はない(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では財政再建はもう終了しかけていることを掲載しました。以下に一部引用します。
まずは、以下は統合政府純債務残高の推移を示したものです。統合政府とは、日銀と政府をあわせたもので、これを企業で言えば、連結決算をするように、統合して決算したものから、統合政府純債務高の推移をグラフ化したものです。
このグラフから日銀の金融緩和政策の国債の買い入れによって、純債務残高が、2014年度でも政府純債務GDP比は35%まで減少していたことがわかります。 
さらに、下のグラフは、統合政府の債務残高の予測まで含めた推移を示したものです。
日銀が国債を買えば買うほど統合政府の政府純債務は減ります。 
日銀の年80兆円の国債買い入れペースだと、2017年度には純債務から、純資産になるため、財政再建は完璧に終了することになります。実質的には、2016年度中に終了するか、2016年半ばを過ぎている現在もうすでに終了したと言っても良いくらいです。
このような状況ですから、現在財政政策として国債発行をしたからといって、さらに借金が増えるなどと心配する必要は全くないわけです。

これに関しては、高橋洋一氏を含めたまともなエコノミストは皆同じようなことを言っています。私自身もこれについては、実際に自分で計算して確かめたことがあります。その計算過程を掲載し記事のリンクを以下に掲載します。
「国の借金」巡るホラー話 財務分析すれば怖くない―【私の論評】鳥越より悪質な都市伝説が現実になる新手の辛坊らの発言には気をつけろ(゚д゚)!
国の借金1000兆円などとは、全く都市伝説のようなものであり、真夏のホラー話と同じようなもの

詳細は、この記事を読んでいただくものとして、この記事では、2014年の政府債務を日銀も加えた連結のBSで計算しました。その結果は、政府純債務GDP比は35%まで減少していたことが示されました。実数としては、160兆円程度です。

国の借金1000兆円などというのは、全くのまやかしであるに過ぎないことがわかります。財政再建が、完璧に終了して、いるであろう2017年の4月には、どうみても消費税増税などする必要性などないわけです。

国借金1000兆円を真に受けて、10%増税など実行してしまえば、日本のGDPの60%を占める個人消費が低迷しせっかくの金融緩和による雇用状況の改善も帳消しにされてしまうだけです。

今年年明けの新聞をみていると、このような見解はもちろん掲載されていませんし、とんでも経済記事が散見されました。

まずは、日経新聞に関しては、正月そうそうから、構造改革を最優先すべき記事が掲載されていたので、正月の初笑ができました。そもそも、構造改革をするななどとはいいませんが、現状のまま、構造改革をしたとしても、金融政策と財政政策の景気循環的対策が十分でないうちに改革したとしても、それで経済が良くなるとはとても思えません。

順番が逆です。景気循環的対策が終わって十分経済が上向いたときに、構造改革を実行すれば良いのです。景気循環的対策なしに、構造改革を断行すれば、とんでもないことになります。

それと、朝日新聞もとんでもない記事を掲載していました。これについては、経済学者の田中秀臣氏が、その内容とそれに対する反論を掲載した記事のリンクを以下に掲載します。
朝日編集委員の「経済成長が例外」という主張こそ、むしろ例外
田中秀臣氏
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事から結論部分のみを以下に掲載します。
 経済危機からの完全雇用の達成には、経済の拡大が必要である。経済が拡大する中で、財政が改善し、それによって社会保障の基盤も充実していく。そればベヴァリッジの基本構想だった。つまり福祉社会は完全雇用をもたらす経済成長とは矛盾しないのである。矛盾しないどころか、完全雇用は福祉社会の重要な核である。

 また原氏は論説でGDP懐疑論や低成長「正常」論を唱えているが、日本ではこの種の議論のときにしばしば援用される、『スモール・イズ・ビューティフル』という本がある。著者はエルンスト・フリードリッヒ・シューマッハー。本の題名からもわかるように、彼は富の追求自体に重きを置く経済成長論に否定的だった。

 だが、ここでもシスモンディやベヴァリッジ同様に忘れてはならないことがある。シューマッハーは、ケインズの経済学に多大な影響をうけた「雇用重視の成長」論者であるのだ。シューマッハーとケインズ、ベヴァリッジはそれぞれ生前に面識があり、社会保障の拡充と完全雇用の達成という現代の福祉社会論の構築に大きく貢献した。ベヴァリッジに雇用の重要性を教えたのは、ケインズの影響をうけたシューマッハーであった。

 ここまでお読みいただくと、原真人氏に代表されるような低成長「正常」化=GDP懐疑論者が、いかに一面的なものかがおわかりいただけるだろう。それに対して、富の追求ではない、人間の価値を追求してきた経済学者たちの多面的で、豊かな経済認識の格闘があったことも。

 アベノミクスを建設的に批判するなら結構である。それはそれで得るものがあるだろう。だが、残念ながら原氏の論説からは、単なるトンデモ経済論の音しか聞こえない。
この朝日新聞の論評に関しては、ジャーナリストの菅野完氏はツイッターで「『経済成長は、弱者救済の最低条件』と言い切れない連中は、目を噛んで死ねばいいと思う」と原氏を痛烈に批判しました。

「朝日の使命というか、社会的に求められる期待というか、役割は、『低成長をみんなで受け入れよう』と呼びかけることではなく、『賃金上げろ!労働環境改善しろ!』と訴えることだろう。そして、賃上げ、労働環境改善、財政出動こそが、成長に繋がるんだ。他の国にできて、日本にできんことないだろう」

そして、朝日新聞の社会的役割を踏まえ、「『朝日が経済成長に懐疑的になる』ことは、社会的な害悪なのよ」と訴えた。また、労働法政策に詳しい濱口桂一郎氏も、原氏の論説を「腹ふくれ満ち足りたブルジョワの息子の手すさびみたいな議論」だと酷評しています。

ちなみに、高橋洋一氏もこの朝日新聞の論評について厳しく批判しています。その記事のリンクを以下に掲載します。

高橋洋一氏 
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事から結論部分のみを以下に掲載します。
昨年に日銀は金利管理に移行した。これは、金融緩和に対し積極的ではなく受け身になったことを意味する。この方式では金融政策が財政依存になる。政府が国債を発行しないと金利が下がる。それを日銀が引き上げると金融引き締めになりかねないが、政府が国債を発行すれば逆に金融緩和になるという具合だ。 
そうした状況では、財政政策の出番(国債発行)であり、そうなれば、財政・金融一体発動になって、日本経済に好都合となる。 
幸いなことに、日本の財政問題も、現時点で考慮しなくてもいいくらいだ。この点は、本コラムで再三指摘してきている。 
さらに、国債を発行して財源調達すべき分野も、法律改正が必要だが、教育など未来への投資と言われる分野で多い。金利環境がいい現在は、未来への投資に事欠かない状況である。 
というわけで、未来への投資として、国債発行による財政出動(自動的にこれは金融緩和にもなる)をすべきというのが、失業を増やさないための筆者の解である。 
朝日新聞の論評が文中で言及しているシェアリングエコノミーは経済成長を促進するものであるため、朝日新聞の主張は支離滅裂になっている。いっそのこと、そういた新しい動きを利用するとともに、政府に国債発行による教育支出増などを提言し、さらに経済成長して、貧困をさらになくせという言うべきなのだ。
朝日新聞の記事は、読みたい方はよまれても良いとは思いますが、これを読むのは時間の無駄です。このようなものを読むくらいなら、田中秀臣氏の記事や高橋氏の記事を読まれたほうが余程有意義だと思います。

朝日新聞などの日本の大手紙がどのようなトンデモ経済論を掲載しようとも、現在の日本雇用は間違いなく改善されて良くなっています。それが、最近の高校や大学新卒の就職率の良さで実証されています。そうして、今年の年始の様々な業界で人手不足によっても実証されています。

今年の年頭の人手不足という一見小さくみえる現象は、将来の大きな変化の前触れだと思います。この変化に気づきそれを利用できる人と、利用できない人との間にはこれから、大きな差異が生まれていくものと思います。

そうして、日経新聞や朝日新聞などは、当然のことながらこのような小さな変化に気づかないことでしょし、それを利用することもできないでしょう。このようなことに気づかない人は、この小さな変化が大きな変化になってはじめて気づきます。しかし、その時は手遅れです。

日本の大手小売業の失敗は、POSなどを導入して顕在顧客のことを熟知したものの、潜在顧客を知ることを疎かにしたことです。

日経新聞や朝日新聞も、購読層が減少し続けています。おそらく、潜在顧客のことなど何も考えていないのでしょう。潜在顧客の情報も集め良く考えれば、おのずと小さな変化にも気づくはずです。しかし、あいかわらず、気づいていないようです。

私たちは、そうはなりたくないものです。

【関連記事】


2014年12月25日木曜日

第3次安倍内閣は経済再生優先、アベノミクス進化―【私の論評】今年は金融緩和が効き目はまだない、財政政策がものを言う! 安倍総理は、積極財政に踏み切らざるをえない(゚д゚)!

第3次安倍内閣は経済再生優先、アベノミクス進化

第三次安倍内閣発足

第3次安倍内閣が24日、発足した。安倍晋三首相がアベノミクスを問う選挙と位置づけた先の衆院選での勝利を受け、引き続き経済最優先で政策運営にあたるため、防衛相以外の閣僚を全て再任。まずは経済対策を策定し、今年度補正予算、来年度予算の早期編成と成立を図る。

安倍首相は内閣発足後の会見で、「アベノミクスの成功を確かなものにすることが最大の課題だ。アベノミクスを進化させていく」と語った。

<閣僚はほぼ再任>

新内閣について、首相は第2次安倍改造内閣の全閣僚を再任する意向だったが、政治資金問題で野党の追及を受けた江渡聡徳防衛相が再任を固辞したことから、中谷元・元防衛庁長官を後任に起用。他の全ての閣僚は再任した。

安倍首相は会見で、中谷防衛相の下で、安全保障に関する法案準備を進め、国民の理解を得る努力続けながら、通常国会での成立を図りたいとした。

<アベノミクス前進に全力>

麻生太郎財務相、甘利明経済再生担当相ら主要経済閣僚は再任され、引き続きアベノミクスを前進させる役割を担う。

安倍首相は会見で、アベノミクスの成功を確かなものにするとしたうえで、選挙期間中に聞いた様々な声を反映してさらに「進化させていきたい」とし、消費増税先送りでも社会保障の充実を可能な限り実施していく考えを示した。

一方、「経済再生と財政再建の二兎を追う政権」(菅義偉官房長官)として、2020年度の基礎的財政収支黒字化達成に向けた財政再建への具体的な計画作りも大きな課題となる。

<統一地方選へ、地方再生が鍵>

来年4月に統一地方選挙を控える新政権にとって、アベノミクスの恩恵がまだ得られていない地方にどれだけ効果を波及させることができるかも大きな課題だ。27日に決定する予定の経済対策では、地域の実情に配慮して消費を喚起するための交付金など、地方活性化策が目玉となる。

「統一地方選で安定した政治ができる体制を完成させたい」(谷垣禎一自民党幹事長)と位置づける戦いに向け、地方再生で成果を出していきたい考えだ。

以上は要約です。詳細をご覧になりたい方はこちらから!

【私の論評】来年は追加金融緩和の効き目はまだ期待できない、財政政策がものを言う! 安倍総理は、サプライズを伴う積極財政に踏み切らざるをえない(゚д゚)!

以下に、選挙前のものではありますが、最近の経済状況を網羅的に解りやすく説明した、高橋洋一氏の動画を掲載します。



この動画で高橋洋一氏が述べているように、アベノミクスは、当初は金融緩和で始まりましたが、この動画で高橋洋一氏が語っているように、金融効果のが効いてくるのは、1年以上たってからということで、今年の10月の金融緩和は、来年の経済には寄与することはあまり期待できません。

また、円安については、円高と比較すれば、円安のデメリットもあるものの、円高のデメリットのほうがかなり大きく、円安が大変だとするのは間違いです。その間違いをいろいろ、屁理屈をつけて、以下の動画で辛坊治郎が語っています。これじゃ、辛坊が財務省の回し者であると言われても仕方ないと思います。



とにかく、現状の円安水準をどうのこうのいう輩は胡散臭いです。円安は、今の日本にとっては、非常に良いことです。野田政権のときの、1ドル70円台のとを思い出してみて下さい。本当にとんでもないことになっていました。深刻な円高倒産が質、量ともに最悪の水準であったという事実があります。これを無視して、円安がさもかなり悪影響があるかのような、話をする連中は辛坊に限らず本当に胡散臭いです。

さて、平成15年度に、金融緩和が実体経済に及ぼす良い影響はあまり期待できないとすれば、安部首相が、アベノミクスとして打ち出す効果のある経済政策は、積極財政ということになります。

この積極財政で今のところはっきり打ち出されているのは、3.5兆円です。これについては、このブログでも紹介しました。その記事のURLを以下に掲載します。
経済対策3.5兆円に 27日にも決定 地方支援で規模拡大―【私の論評】8%増税悪影響は甚大、対策を怠れば、デフレからの脱却は遠のく!しかし、最も警戒しなければならないのは昼行灯の似非識者と財務省か(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、経済対策として地方支援で規模拡大をするということで3.5兆円で編成するという政府の方針について紹介しました。これでは、規模があまりにも少なすぎて、焼け石に水であることを掲載しました。

ただし、どの程度少ないのかについては、述べませんでした。これに関しては、需給ギャップが参考になります。

日本における直近の需給ギャップがどの程度あるかは、内閣府が定期的に公表しています。それによると、現状では、需要不足なお30兆円であり、デフレ脱却の道はまだまだ厳しいです。

内閣府は4日、日本経済の需要と潜在的な供給力との差を示す「需給ギャップ」が、7~9月期にマイナス2.7%になったとの試算を発表しました。名目では年率換算で14兆円の需要不足になる。前期(マイナス2.2%、11兆円)から需要不足が拡大しました。増税後の個人消費の低迷が長引き、実際の経済成長率が1.6%減となったことが響きました。

需給ギャップは経済全体の供給力に対する需要を示したもので、物価動向などに影響を与える。需給ギャップがマイナスになるのは2008年7~9月期以降、約6年連続で、デフレ脱却にかかる時間の長さを印象付けます。

この「需給ギャップ」、2009年10~12月期はマイナス6.1%で、金額にすると年換算で約30兆円の需要が不足だったので、震災による公共工事や、その後の金融政策などで現在の規模にまで縮小いているわけですが、それでも、年率にするとまだ10兆円以上のギャップが存在しているという深刻な状況です。


さて、これを是正するためには、3.5兆円程度の経済対策では全くもって、不十分なわけです。来年は、少なくとも、年間で10兆円以上の経済対策が必要になります。


この意味するところは、いろいろありますが、平たくいうと天下国家論よりも、まずは経済を安定させて、生活不安がなくなってから、それから天下国家論をするべきとの国民の審判がなされたものとみなすべきです。次世代の党の、経済政策はかなりお粗末でした。それに、主だったメンバーは、マクロ経済を理解していないと思われるような発言を繰り返していました。

安全保障でも、戦後体制からの脱却も、改憲もまずは、目先の経済がまともにならなければ、あまり意味を持ちません。これらが、全部成就しても、経済がズタズタになっていれば、国防費も満足に捻出できません。まずは、この異常なデフレを克服するのが最優先課題です。

次世代の党は経済を軽んじすぎた!

すでに、15年以上も日本はデフレが続いており、今のままでは、良かれと思って何かを実行すると、他の何かが駄目になるというモグラ叩き状態にあり、閉塞状況にあります。おそらく、安倍政権が経済を軽んじて、戦後体制から脱却とか、改憲などのことばかり打ち出せば、支持率はかなり低下するものと思います。

だからこそ、安倍総理は、今回の解散総選挙の大義を「増税見送り」「アベノミクスの継続」を掲げて、勝利することができたのです。

だから、安倍政権としては、まずは経済対策を優先することになると思います。そうして、8%増税によって、経済が悪化することが明々白々であったにもかかわらず、日銀の黒田総裁は、追加の金融緩和策をしなくても、日本経済は落ち込むことはないと主張しましたが、実際に8%増税をしたところ、その主張は脆くも打ち砕かれ、過去二年間にわたる、アベノミクスの成果は水の泡と消え、アベノミクス実施直前の状況に戻ってしまったわけです。

この状況を打破するため、黒田日銀総裁は、今年の10月31日に追加金融緩和に踏み切ったわけです。しかし、これは遅きに失しました。本来は、8%増税が決まった直後に実施すべきでした。なぜなら、先に述べたように、そうして高橋洋一氏も語っているように、金融緩和政策は、実体経済に効き目があらわれるまでには、少なくとも一年くらいはかかるからです。

そうすると、来年の経済を良くするためには、財政政策が大きな鍵をにぎるわけです。そうして、先ほど述べたように、名目では年率換算で14兆円の需要不足が生じている現在、少なくても10兆円以上の政府による経済対策が必須となるわけです。

今後安倍政権が、安定して、長期政権になるためには、少なとくも10兆円規模の財政出動が必要不可欠となります。そうして、公共工事の供給制約のある現在では、できるなら、消費税を5%に戻すか、それができないというのなら、8%増税を帳消しにする程の規模の所得税減税と、給付金政策を行うべきです。

安倍総理は、是が非でも日本をデフレから脱却させなければならない

これを実行するための、方法としては、私自身は国債で賄っても良いと思うのですが、赤字国債を嫌う人も多いので、財源としては、それこそ、高橋洋一氏も主張しておられるように、いわゆる「埋蔵金」を活用すれば良いのです。今の段階なら、円安で含み益が10兆円以上あると思われる外国為替資金特別会計(外為特会)の活用が良いです。もちろん、外為資金百数十兆円すべてが埋蔵金ではなく、あくまで含み益の部分です。

こういう含み益のことも言わず、円安のネガティブな面ばかり強調する辛坊氏の経済論は、どことなく、胡散臭く信用なりません。

いずれにせよ、安倍政権がまともな積極財政にとりくまず、過去の政府のように焼け石に水のような、桁違いに小規模な経済対策に終始するならば、支持率は激減し、安倍長期政権の夢は水泡に帰することは、火を見るよりも明らかです。

それにしても、異次元の包括的金融緩和で口火を切ったアベノミクスを実行に移したのは、安倍総理です。この安倍総理が、現在の状況から、積極財政に踏み切る、それもサプライズを伴う積極財政を実行に移すのは間違いないと思います。

選挙前は、そのようなことは不可能だったかもしれませんが、選挙で大勝した今ならできます。財務省も面従腹背ではありますが、安倍総理の打ち出す、積極財政に従うことになると思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

経済対策3.5兆円に 27日にも決定 地方支援で規模拡大―【私の論評】8%増税悪影響は甚大、対策を怠れば、デフレからの脱却は遠のく!しかし、最も警戒しなければならないのは昼行灯の似非識者と財務省か(゚д゚)!





【関連図書】

以下の書籍をお読みいただければ、現時点の日本経済に関する疑問はことごとく、払拭されます。経済を理解したい、経済を語りたいなら、新聞や、SNSでは得られない体系的な書籍による情報を得られることをおすすめします。


アベノミクスの逆襲
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2014年12月2日火曜日

財務省が仕掛けた罠 増税にお墨付きを与える解散総選挙―【私の論評】勝って兜の緒を締めよという言葉もあるが、ここは素直に喜んでも良いのでは?最終的には政府が財政政策の方針を設定できるようにすること(゚д゚)!


倉山満氏


Q.安倍首相が打って出た今回の解散総選挙は大義名分がないの?

「増税延期」の建前で選挙をやれば、増税にお墨付きを与えかねない!




即死は回避した。

前回の本欄で、現在のデフレ下での消費増税10%は日本経済を破滅させると書いた。それを何とか回避した。11月18日の総理会見で飛び出した「1年半延期の後、必ず増税」というのは気にくわないが、「余命半年で即死」から1年半の猶予を得たのはよしとすべきだ。

今回の消費増税阻止に関しては、本田悦朗内閣参与の獅子奮迅の大活躍をあげねばなるまい。テレビに出ずっぱりで増税反対を訴えた気迫が世論を動かし、最強の財務省に勝ったのだ。昨年とは逆に、日本中に「増税反対」の声が巻き起こった。首相官邸筋からは「増税延期、そして総選挙」の解散風が吹いてくる。総選挙前に総裁に造反できる根性のある自民党議員など皆無である。大勢は決し、財務省は白旗を揚げた。

しかし、財務省はあくまで戦略的撤退をしたにすぎない。そして、罠を仕掛けた。最後まで増税断行に固執していた民主党も含め、全野党が増税延期を認めた。これで終了ならば、安倍首相の手腕は見事だったと言えよう。だが、吹き出した解散風は止まらない。

そして問題は解散の大義名分である。これまで増税を推進してきた民主党が「大義名分のない解散」と絶叫しているので、良識派は顔をしかめるかもしれない。しかし、「聖書は悪魔も引用する」ではないが、民主党でもマトモなことを言う場合もあるのだ。理由を2つあげる。1つは、今回の措置は「1年半の増税延期」である。これでは、1年半後に増税するのを確定させるような解散ではないか。2つは、自民党の党利党略である。自民党は仮に議席を減らしても過半数は維持すると見られている。それでは去年、財務省に怯えて増税に賛成した議員に免罪符を与えるだけではないのか。現に財務省は、与野党問わず増税派だけを当選させようと画策している。

■増税賛成派を抵抗勢力と見做す選挙なら許すが

そもそも経済状況は、「10%は論外、8%は地獄」なのである。ならば、「アベノミクスが順調だった頃の5%に戻す」が正しい経済学的知見ではないのか。仮に安倍首相が、「過ちは改めるに如くは無し。消費税は5%に戻す!」「財務省をぶっ潰す!」「アベノミクスが本当に必要ないのか、国民の皆様に聞いてみたい!」「増税に賛成する者は抵抗勢力だ! 公認もしないし、すべての選挙区に増税反対の候補を刺客として送る!」「日本を守るためならば殺されたっていい!」と宣言して解散を断行するなら、諸手をあげて支持しよう。だが、そうはなっていない。私のように、アベノミクスを支持し、増税に反対してきた人間は、自民党こそ許せないのだが……。いずれにしても、日本を守るための戦いは終わっていない。総選挙後こそが本番だ。

◆「景気条項」の撤廃で将来的な増税は確定!

18日の会見で安倍首相は、消費税率10%への引き上げを2017年4月に延期することを宣言。ご丁寧に、引き上げ時期の経済情勢が著しく悪化した場合に、増税を留保できる「景気条項」を撤廃すると明言してしまった。財務省に取り込まれた麻生副総理に唆されてのようだが、これで選挙がどうあれ将来の増税が確定

■倉山満 ●憲政史研究者、倉山塾塾長 くらやまみつる◎’73年、香川県生まれ。中央大学大学院在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤研究員を務め、日本国憲法を教える。’12年より、コンテンツ配信サービス「倉山塾」を開講。新著に『偏差値40の受験生が3か月で一流大学に合格する本』(扶桑社刊)、『逆にしたらよくわかる教育勅語』(ハート出版)など

【私の論評】勝って兜の緒を締めよという言葉もあるが、ここは素直に喜んでも良いのでは?最終的には政府が財政政策の方針を設定できるようにすること(゚д゚)!

上記の倉山氏の主張は良く理解できます。ただし、今は年末だし、消費増税先送りに関しては、もっとみんな喜んだ方が良いのではないでしょうか。これは、かつてない首相の地位にある人の素晴らしい貢献です。何しろ、全政党が賛成した増税を覆したのですから。勝って兜の緒を締めよという諺があるものの、これについては、素直に喜んで良いと思います。

第三十三回陸軍記念日絵葉書

無論、景気条項は、経済政策としてはあった方が良いに決まっています。しかし、再増税は2017年4月です。その前に2016年7月参院選があります。場合によっては衆院選の同時解散選挙もあり得るということです。

国政選挙で再増税が議論にならないはずはありません。政治的な議論はいくらでも出来ます。これは財務省にとっては不都合な真実かもしれませんが、今回の解散のいい教訓でしょう。

安倍総理は、まさに、財務省に対する総理大臣による御しかたを国民に目に見える形で、提示したわけです。このように解散総選挙を実行されてしまえば、財務省といえども、自分たちの都合の良い政策を政治家に押し付けるわけにはいかないということです。

ところで、一部のマスコミは「増税を決めた法律には景気次第で増税を停止できる景気条項があるのだから、解散しなくとも政権が決めればいい。税金の無駄遣いだ」と解散を批判しています。これは、私に言わせると、財務省寄りのマスコミの屁理屈というものです。

そもそも消費増税は民主党の野田佳彦政権と自民党、公明党による3党合意で決まったものです。それを合意に加わった自民党の安倍晋三政権がひっくり返すというのですから、あらためて選挙で民意を問うのは、政治的にまったく正統性のある手続きです。

3党合意の増税路線に賛成して自民党に投票した有権者からみれば、安倍政権ができたと思ったら突然、公約を反故にして増税先送りでは納得がいかないのはあたり前のことです。

しかし、一部のマスコミは「増税を決めた法律には景気次第で増税を停止できる景気条項があるのだから、解散しなくとも政権が決めればいい。税金の無駄遣いだ」と解散を批判しています。

私に言わせると、こういう批判は政治の世界の現実や流動性など全く理解しない馬鹿な意見としかいいようがありません。これは、解散なしで増税先送りを決めたとすれば、何が起きるかを考えればすぐに理解できます。

自民党の税制調査会を牛耳るベテランたちは増税断行を強硬に唱えていました。野田毅税調会長は言うに及ばず、麻生太郎財務相や谷垣禎一幹事長も増税派です。自民党内では、おそらく増税賛成派が多数派でしょう。

民主党はもともと増税に賛成です。舞台裏では財務省があの手この手で増税根回しに動いていました。そこで安倍首相が先送りを言い出せば、政権を揺るがす大政局になったのは間違いありません。

大手マスコミはほとんど増税賛成ですから結局、昨年と同じように安倍総理は先送り断念に追い込まれることになったでしょう。そうなったら政権の求心力は低下する一方ですし、景気は悪化するので最終的に政権が崩壊ということになります。

それどころか、増税せざるをえなくなった安倍政権は財務省にとって、もはや用済みです。「総理、ご苦労さまでした」の一言で安倍は谷垣や麻生に交代することになったことでしょう。

これこそが、財務省にとってベストシナリオだったのです。

結局のところ、「景気条項があるから、先送りしたいならできるじゃないか」という議論は一見、もっともらしいのですが、裏に秘めた真の思惑は「安倍政権、さようなら」ということです。

増税を先送りしなければ、5年前の悪夢が再現された可能性もある(゚д゚)!


増税先送りなら政局になるくらいの見通しは、多くの関係者にとつては、領解ずみのことなのですが、それでもなぜ景気条項のような建前論を吐くかといえば、理由は2つです。

まず、左派マスコミは増税賛成だろうが反対だろうが、とにかく安倍政権を倒したいのです。その思惑が一致するから、増税賛成派の朝日新聞も反対派の東京新聞も同じように景気条項論を持ち出すのです。

次に、永田町で暮らす政治記者や政治評論家たちは結局、財務省を敵に回したくないのです。裏で財務省が糸を引いているのは分かっていても、そんな「本当の話」をずばずば書き始めたら、財務省とその応援団に睨まれることになります。

財務省は奥の院でマスコミのトップ層と気脈を通じていますから、記者は下手をすると自分が飛ばされてしまいます。評論家は「永田町の政治が財務省によって動かされている」という実態を暴いたら、飯の食い上げです。彼らにとっては永田町と霞が関情報こそが商売のタネであるからです。商売相手を敵にするバカはいません。

はっきり言えば、政治記者も評論家も国民の暮らしなど眼中にありません。だから解散も予想外だったのです。

昨年に関しては、安倍総理も本当は解散総選挙という手を用いたいという意図もあったでしょうが、そもそも安倍政権が成立してから、1年もたっていないこと、さらに三党合意で決めたことを簡単に翻すこともできず、解散総選挙に踏み切ることはできませんでしたが、今年は違います。

今回の解散は政治バトルの戦場を永田町・霞が関から一挙に国民レベルに拡大しました。その結果、増税派は雪崩を打って先送り容認に動いた、というより動かざるを得なかったのです。戦う前から安倍首相の完勝です。

そうして、これからも、もしこのようなことが発生して、総理大臣と他の意見が真っ向から対立する場合には、節目で、解散総選挙に打って出れば良いということです。

今後の政権は、安倍総理を見習って、何か重大なことを周りに逆らってでも、決定しなければならないときには、このような解散・総選挙という手段を用いるようにすべきです。

そもそも、国民の7割が増税に反対というのに、政府の一下部機関に過ぎない財務省が、国民の意に反する増税を政治家やマスコミ等に対する説得攻勢で実現してしまおうというのが、異常なのです。

財務省の役人は、国政選挙で選ばれるわけではありません。だから、本来財務省が実行すべきは、政府の財務政策の方向性に関しては、あくまで政府が決定し、財務省はその方向性に従い、専門的な立場から、様々な具体案を選択し、実行するということです。


財務省は政府の一下部機関に過ぎない


実際、財務省が過去20年間ほど実行してきた、財務省主導による財務政策は間違いだらけでした。そもそも、デフレの最中に増税するというのが、完璧な間違いです。これをすれば、再度日本はデフレスパイラルの深みはまり、とんでもないことになってしまいます。

これは、8%増税による経済の悪化からみても明らかです。やはり、財務省の官僚は、選挙という正当な手続きで選ばれた人々ではないため、財政政策を決めるということになれば、国民や政治家など不在で、自分たちの省益のみに着目して決めてしまうのです。

しかし、10%増税など、実行してしまえば、景気がかなり落ち込み、税収の源泉である国民所得も大幅に目減りして、いずれ税収も減り、財務省にとっても都合の悪いことが生じていたはずです。

やはり、国民の代表ではない官僚が財政政策を決めてしまうというのは、全くの街がいです。

最終的には政府が財政政策の方針を設定できるようにすべきです。今回の選挙がそのための一里塚になっていただければ、本当に良いことだと思います。


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アベノミクスの逆襲

2014年11月29日土曜日

民主党は票を減らすのではないかーー野党の存在意義も問われる衆院選の見方―【私の論評】自民党は負けない!安定多数を獲得して、安倍総理はフリーハンドで、財政政策に取り組めるようになる!その他、何か変化があるとすれば、野党再編だけだろう(゚д゚)!




安倍晋三政権は今回の総選挙を「アベノミクスに対する国民の審判」と位置づけている。

民主党は2年前の反省を生かせるか

だが、政治の大きな流れを俯瞰すると、むしろ野党、とりわけ「民主党に対する国民の審判」になるのではないか。はたして民主党は変わったのか。公約を見る限り、変わっていない。それどころか、ますます混迷を深めている。

国民が「政党に期待するもの」ははっきりしている。それは、国の平和と安定を守る外交安全保障政策、それと暮らしを豊かにする経済政策だ。ところが、民主党の公約はどちらの分野でも立場がはっきりしていない。

まず外交安保政策においては、焦点はもちろん集団的自衛権問題である。公約は「集団的自衛権の行使一般を容認する憲法の解釈変更は許しません」と書いている。「行使一般」という点がミソで「場合によっては行使を認める場合もある」と読める。

こうなったのは、前原誠司元代表や長島昭久元防衛副大臣、渡辺周元防衛副大臣らのように、民主党内には「行使を容認すべきだ」という意見もあるからだ。集団的自衛権を認めるのか認めないのかと迫られると、党内で意見対立が生じてまとまらない。それで「行使一般は容認しない」と逃げているのである。

経済政策もそうだ。公約は「厚く、豊かな中間層を復活させる」とうたっている。しかし、問題は「どうやって豊かな中間層を復活させるのか」が問われているのだが、具体的な政策の中身がない。

アベノミクスの3本の矢にならったのか「柔軟な金融政策」「人への投資」「未来につながる成長戦略」という3分野に整理しているが、まず「柔軟な金融政策」というのは当たり前の話である。

もしも緩和をおしまいにして引き締めに転じるというなら、景気が一層悪くなるのは確実である。中小企業など円安で困っている部分があるのはたしかだが、それと金融のマクロ政策は別だ。中小企業を支援するミクロ政策と日本経済全体への効果を考えるマクロ政策がしっかり区別できていないから、議論が混乱する。

民主党の間違い

「柔軟に」とあいまいに政策を語るのは、自分たちがどうしたらいいか分からないからだろう。民主党には金融政策をきちんと理解していて、緩和続行に賛成の議員もいるだろう。党内で議論し始めたら、これまた意見が分かれてしまうに違いない。

「人への投資」とは何を指すのか。公約は子育て支援や農家への戸別所得補償、所得制限のない高校の無償化などを掲げている。原資はいずれも税金である。ここに民主党政策の核心がある。税金を原資にした所得再分配こそが政府の役割と考えているのだ。

子育て世代や農家、高校生を抱えた家計に税金を配ることで「厚く、豊かな中間層」を拡大できると考えている。実は、これらの政策は2013年7月の参院選で惨敗した当時の政策とまったく変わっていない。

当時のメルマガコラム別コラムでも指摘したが、家計への所得再配分をいくら手厚くしても、民間企業部門が成長しなければ、経済は全体として成長しない。経済成長のエンジンは政府や日銀でもない。民間企業部門である。

中長期的な経済成長を目指すには、民間企業が自由闊達に事業を展開できるように、規制改革で環境を整える。それが、まさしくアベノミクス第3の矢でもある。

こんな話は経済学のイロハであり、とりわけ先進国では世界共通の政策なのだが、民主党はそこが分からない。私が知るかぎり、民主党にも経済学と経済政策が分かる人はいると思うが、残念ながら、彼らは議論の主導権を握れていないのだろう。

他の野党はどうか。維新の党は民主党よりはるかにいい。「『稼げる国』へ、徹底した競争政策」を掲げて、新規参入規制の撤廃・緩和による医療福祉や農業の成長産業化をうたっている。とりわけJA全中の抜本改革やJA全農の株式会社化は安倍政権の方向性とまったく同じである。

野党にとっても勝負の時

安倍政権の路線にことごとく真っ向から反対しているのは、日本共産党だ。政策の妥当性はともかく、分かりやすさでは野党随一だ。

こうしてみると、外交安保でも経済政策でもあいまいな民主党は右からは維新の党に、左からは共産党の挟撃に遭って票を減らすのではないか。

そうだとすると総選挙後には、与野党の新たな対立軸が浮かび上がる可能性がある。

これまでは、とにかく政府与党に反対するのが野党の仕事だった。その役割は、これからも共産党が担う。これに対して、維新の党が票を伸ばすとすれば、維新の役割は反対だけにとどまらず、自民党が力不足で進めきれない改革を促進する役割もあるのではないか。

維新の党の江田憲司共同代表は「第3の矢である規制改革は、既得権益まみれの安倍自民党には絶対できない」と主張している。「だからオレたちの出番だ」という話なのだが、見方によっては、それは政策の基本的方向が同じなのだから、自民党が掲げるアベノミクスの応援歌にもなる。

これは、実はみんなの党が分裂する原因になった路線対立そのものである。当時の渡辺喜美代表は自民党への接近を図ったが、同じく江田憲司幹事長は野党路線を唱えた。政策の方向感が同じであっても改革を実現する道筋やスピード感が異なると、現実政治の中では与党に近づくケースと野党にとどまるケースの2通りの選択肢がありうる。

いまの政治状況に照らして言えば、与野党の新しい対立軸は「改革の道筋とテンポ」になるだろう。維新の主張は「自民党は遅い、オレたちに任せれば早い」という話である。方向は同じでスピード感を競う。そうだとすれば、野党は国民に対して「オレたちに任せれば改革が進むよ」と信頼させられるかどうか、が勝負の分かれ目になる。

国民は似たような話を一度、民主党政権で経験した。それは見事に失敗した。だから、いま野党を見る目は厳しい。改革は必要だ。だからといって、現実離れした理想主義に大きな支持は集まらないだろう。

ここは安倍政権だけでなく、野党にとっても勝負の時である。


この記事は要約です。詳細は、こちらから(゚д゚)!

【私の論評】自民党は負けない!安定多数を獲得して、安倍総理はフリーハンドで、財政政策に取り組めるようになる!その他、何か変化があるとすれば、野党再編だけだろう(゚д゚)!

選挙が公示されると、このような記事は一切掲載されなくなるので、今のうちに掲載しておきます。

今回の選挙の先行きの予想として、上の記事は、私の考えに最も近いものであると考えたので、掲載させていただきました。

以下に、私の考えを若干の捕捉をさせていただきます。

まずは、現状ではマスコミが徹底的に安倍叩きを開始しています。朝日新聞を筆頭に、他のメディアも右にならえということで、事あるごとに叩いています。しかし、この叩き方が、なんとも稚拙で、とにかくアベノミクスは全部失敗とするものが多いです

しかし、たかだか半年とか一年で長い間にわたる、名目価値の毀損や雇用面の歪みが改善されないとおかしいと思いこむ人は愚かです。なぜなら、企業でも業績が一旦落ち込めば、立て直すまで数年はかかります。国であれば、もっと時間がかかると考えるのがあたり前です。

安倍総理は、今回の解散を「アベノミクス解散」としていますが、多くのマスコミはアベノミクスの失敗を糊塗するための選挙であり、従って「大義のない選挙」という大キャンペーンをしています。

しかし、それは本当でしようか。以下の表や、動画などご覧いただければ、アベノミクスが失敗などということはないということがお分かりいただけるものと思います。



上の表をご覧いただければ、どう考えてもアベノミクスの効果があったのは明らかです。さらに、動画で宮崎氏が解説しているように、雇用に関しても、非正規雇用のみ増えたなどということは、半年以上前までの話しであり、直近では正規雇用も増えています。

ところが、4月からの増税で、GDPが大幅下がりアベノミクスは振り出しに戻ってしまったというのが、現実です。だからこそ、これ以上の増税はやめて、再度アベノミクスの本道を歩むということを争点として、解散・総選挙というのが今回の選挙の争点であり、大義でもあります。

現在、デフレが16年も継続している事実を見れば、まずは経済対策が最重要なのははっきりしすぎるくらいし過ぎています。

多くの人は、長期にわたるデフレにあまりに浸りすぎで、デフレ=不景気くらいの感覚になっているのではないかと思います。

しかし、デフレは正常な経済循環から逸脱した経済の病です。一刻もはやく治すべきものを結局15年以上も放置してきたということてず。

まずは、これを是正しない限り、日本の次の進路は見えてきません。緊急に治すべきものです。そのために、アベノミクスのインフレターゲット政策は、必須です。ただし、これは、結構時間がかかります。効果が一見あまり見えないからといって、途中でやめていたら、いつまでたってもデフレから脱却できないことになります。

それに、デフレの最中での、増税などもともととんでもないことです。8%増税の悪影響を防ぐための対策も追加金融対策だけではなく、減税・給付金などの財政政策もすぐにも実行すべきです。

このようなことが、争点にならず、他のことが争点になってしまえば、またぞろ、デフレが続き、失われた20年が失われた40年となり、皆さんは、またぞろう、しなくても良い閉塞感に苛まされることになります。本当にそんなことで良いはずがありません。

失われた20年が、失われた40年になっても良いのか!

だから、今回の選挙には、国民生活に直接かかわる「デフレからの脱却」という「大きな大義」があるのです。

今回の選挙です、経済政策をほとんど理解しないような、政党に大勝されては、本当にとんでもないことになるのです。さて、現実の選挙はどうなるでしょうか。

12月2日の公示を前に第47回衆議院議員選挙は、早くも結果が見えてきたことで、投票率も50%を下回るのは確実であり、白け切ったものになるでしょう。

衆院の定数は、「0増5減」が実現したことで小選挙区300と比例代表180の合計480議席から475議席とななりました。従って、衆院過半数は238、安定多数が249、そして絶対安定多数は266です。

11月21日の衆院解散前、与党は自民党295、公明党31の合計346議席を有していました。では、12月14日投開票総選挙の見通しは、どのようなものなのか。現状の見通しでは、自民党が負けないということがはっきり見えています。

自民党が、現有議席から30以上落とせば、党内政局は必至ということになります。来年9月の自民党総裁選で安倍自民党総裁に挑む者が出てくることになるでしょう。しかし、現状は275議席を基数としてプラス15、マイナス10というのが多くの選挙通の人々の見方です。

安倍チルドレンの敗退は必至? それでも安倍総理は大勝?

このマイナス10とは、自民党が政権復帰した2012年12月総選挙で初当選を果たしたいわゆる「安倍チルドレン」114人のうち相当数が民主党候補者とのガチンコ勝負で敗退することを見込んだ数字です。

一方、前回総選挙の比例代表は自民党が約1600万票獲得して57議席でした。そうして約1200万票集めて40議席獲得した維新の党は半減すると見られ、大幅な議席減が必至です。自民党は小選挙区で民主党に競り負けて取りこぼしたとしても、その分、維新の党から奪取できるので、トータルでの議席減は10~20になるとみられます。

これは、自民党に飽き足らず維新の党に向かった保守層の一部が戻ってくるということです。12月15日の新聞各紙の一面トップには「自民 絶対安定多数確保」か「信任されたアベノミクス」の大見出しが躍ることになりそうです。

そうして、安倍総理は、党内政治を気にせずに、フリーハンドで、財政政策をできることになります。しかも、今回は国民の信任を得た、総理大臣と政権ということであり、財務省もなかなか手を出せなくなります。8%増税の悪影響を取り除くための、財政政策に取り組むことになると思います。

おそらく、公共工事の今日供給制約がある現在、公共工事は経済対策としては、あまり期待できないので、所得税減税+給付金という財政政策を予算に組み入れるものと思います。

本当は、消費税減税をして、5%に戻すのが一番単純で良いのですが、これにはまたぞろ、財務省の横槍や、党内の増税派議員の説得に手間取るので、実を取るということで、所得税減税+給付金で、実質8%増税を骨抜きにする道を選ぶと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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増税先送りなら解散、年内にも総選挙…首相検討―【私の論評】安倍総理は国内では「解散」風を吹かせつつ海外メディアを活用して増税見送り機運を醸成し、長期政権を目指すことになるだろう(゚д゚)!




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2014年3月21日金曜日

【日本の解き方】高く評価できる黒田日銀の1年目 懸念は増税による成長率下振れ―【私の論評】財政政策にも限りが、追加財政政策をしたとしても、公共工事の供給制約がある(゚д゚)!

【日本の解き方】高く評価できる黒田日銀の1年目 懸念は増税による成長率下振れ 

黒田日銀総裁

日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は20日に就任1年を迎えた。この1年で金融政策はどのように変わったのか。そして経済状況は日銀の想定通りになっているのだろうか。

黒田日銀になって、2%のインフレ目標がしっかりと定められた。以前の日銀はインフレ目標を否定的にとらえ、結果として金融政策に失敗していたが、それを改めたのは日銀としては画期的なことであった。周回遅れではあるが、世界の中央銀行に並ぶことができたので高く評価できる。

・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・

13年度の実質GDPは日銀の見通しより下振れする可能性が高い。ということは、その後の消費税増税によって経済が下振れしたときには、その影響はより大きくなるわけだ。

黒田日銀における政策委員の14年度実質GDP成長率見通しは、1・0~1・5%(中央値1・4%)だ。13年度の足元が低くなっているので、この伸び率が仮に達成できたとしても、実質GDPの水準は日銀の見通しを下回るだろう。

また、これまで景気は下振れしているのだから、消費税のマイナス効果は日銀が見ているほど楽観的には考えられない。おそらく14年度の実質GDPも、日銀見通しより下振れする可能性が高いだろう。

つまり、黒田日銀の1年目は素晴らしかった。大リーグデビューしていきなり20勝した投手のようなものだ。しかし、2年目のジンクスが待っているといった状況だろう。

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】財政政策にも限りが、追加財政政策をしたとしても、公共工事の供給制約がある(゚д゚)!

上の記事、要するに黒田金融政策は今年は素晴らしかったのですが、来年はそうはならないことが考えられること。その原因は、増税によるものであるということです。

これに関しては、このブログでは何回も掲載してきたことです。年始めの高橋洋一先生の記事などもそうでした。以下に、その記事のURLを掲載します。

高橋洋一・嘉悦大教授が占う2014年の日本経済 消費増税で成長鈍化は必至 ―【私の論評】高橋洋一氏の読みは正しい、なぜなら先行事例がかなりあるから!!ただし、経済が伸びないからといって、安部総理を個人攻撃すれば中国・韓国、マスコミの思う壺(゚д゚)!

高橋洋一氏
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にその一部をコピペさせていただきます。
実質経済成長率を見てみると、13年度は消費税増税前の駆け込み需要も加わり2・7%程度で着地しそうだが、増税が実施される14年度の成長率をどう見るか。政府は1・0%、日銀は1・5%、民間シンクタンク11社は0~1・6%とばらついているが平均は0・7%だ。 
筆者はマイナス0・1%~プラス0・9%とみている。金融政策によって実質2%成長は確保されているが、増税前の駆け込み需要の反動減でマイナス0・7%、さらに増税の悪影響がフルに出るとマイナス1・3%程度とみる。 
幅をもたせているのは、政府の出方がわからないからだ。今のままの5兆円程度の財政対策なら、0%程度で最悪はマイナスもありえるだろうが、追加財政対策や追加金融緩和があれば、景気の鈍化は和らげられる。
この記事でも、やはり今年の4月の増税以降は厳しいことがうかがえます。ただ、このときは、私は多少楽観的だったところがあります。要するに、政府が財政支出の追加対策を行い、公共工事などを大々的に行えば、増税の悪影響は免れるだろうという考えです。

確かににそうなのですが、現在ふりかえってみると、過去20年間政府が財政支出を控え、それも公共工事をかなり控えてきたため、星の数ほどあった、建築、土木のような企業がどんどん消えましたし、それに就労する労働力もかなり減りました。

そのため、大規模な公共工事を実施しようにも、人手があまりに少なく、実施しようにもできないという事実があります。この事実を公共工事の供給制約といいます。

これについて、若干説明します。

公共事業の経済波及効果を否定したいわけではありませんが、その経済効果は工事を受注し実行して初めて発現します。しかし、供給不足が存在する状態では予算をつけても、その予算を完全に消化することはできません。

つまり、公共投資拡大の頭を抑えこまれてしまっている。これが今の日本の現状です。

建築・土木業界の人手不足を伝える最近の地方新聞


私自身は、公共事業の供給不足問題は認識していましたが、現状のように余裕がないとは思っていませんでした。

国土強靭化をぶち上げれば人がそれなりに集まると考えていたのですが、長引くデフレ不況、その間のマスコミの土建業批判と予算の削減により虐げられてきたこの業界が復活するには時がかかるというのが現実です。

以下のグラフは公的固定資本形成(公共事業費)と建設業許可業者数の推移です。


公的固定資本形成の増減に対して、建設業者数が遅れて追従しているのが分かります。

大体5年くらいの遅れでしょうか。国土強靭化により公共事業を拡大しても供給能力が元に戻るには5年くらいの時間がかかってしまうという事です。

これでは、財政支出を増やして、公共工事をどんどんやろうにもできないということです。供給を増やしたとしても、それができるようになるには、5年くらいのタイムラグがあるということです。それにしても、過去20年にもわたって、公共工事を削り続けてきた結果がこれです。こんなことからも、糞馬鹿低能民主党が政権後退のスローガンとした「コンクリートから人へ」は大間違いだったことがわかります。



民主党は単純に、公共事業を多めにすべきだったのです。これと金融緩和をしていれば、今でも政権を維持できたかもしれません。ああ、それなのに、それなのに、あの空き菅から、増税路線に一気に突っ走ってしまいました。あの馬鹿共には、公共工事の供給制約なんて、今でも理解できないかもしれません。それは、自民党とて同じことです。ただし、安部総理は最後の最後まで、増税は本意ではなかったと思います。安倍長期政権を樹立するためには、やむを得ないことだっと私は今でも信じています。

これは、かなり重大な問題です。やはり、今年の増税は何が何でも絶対見送るべきだったということです。

そうはいっても、国土強靭化などの公共工事は絶対に必要です。であれば、5年くらいかけて、徐々に増やしていくということは絶対にすべきものと思います。ただし、当面の即効的な景気対策にはならないということです。

そうなると、当面公共工事は、経済の安定化政策の手段としては非効率ということです。賃金高騰、資材高騰している現状では、公共工事に無理やり公共投資をするよりは、同じ額を減税や給付に回した方が景気の安定化に資するということになると考えます。

戦略爆撃機B29

平成15年度は、増税は絶対に駄目です。それどころか、減税をすべきです。また、給付をするにしても、即効性のある給付の仕方をしなければならないと思います。それとも、アメリカが第二次世界大戦で実施したように、建築・土木関係の人材を急速に育てるようなブログラムを開発するなどということも考えられます。あの戦略爆撃B29の爆撃機と、乗員を急ピッチで育てる戦略ブログラムを実施するなんていかがですか?それにしても、来年1年間は、そのようなこともすぐには効果があがりません。やっぱり、本当は増税すべきではなかったということです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2012年9月29日土曜日

【きょうの名言】3500円カレーで日本経済動かしすぎ−【私の論評】「売国5流薄バカ低脳KYマスコミ」も期せずして、日本経済を浮揚!!安部総裁が総理になれば、この動きは加速する!!

【きょうの名言】3500円カレーで日本経済動かしすぎ:

 

自民党総裁選の直前に安倍晋三新総裁が、3500円のカツカレーを食べた件は、いつものように「庶民感覚がない」との報道に始まったが、多くの人をカレー食べようかという気持ちにさせたことは否定できない。その破壊力たるやばかにはできない。

@rabbitter77XXさんがツイートする。

「安倍氏高級カツカレー食べる→『庶民感覚がない!』との報道→ネットでは報道に対する批判的な意見が騒がれる→ソーシャルがカツカレーだらけになり食べに行く人多数→CoCo壱の株が値上がり これはどう見ても功績だろ たかが3500円でどんだけ日本の経済動かしてんだこの人」

ソーシャルメディア上は、「カレー」だらけとなり、これは株価にも反映し、壱番屋の株価は25日の引けあたりから上昇が続いている。

この話題は、とにかくカレーが食べたくなる衝動を揺り起こす。


【私の論評】「売国5流薄バカ低脳KYマスコミ」も期せずして、日本経済を浮揚!!安部総裁が総理になれば、この動きは加速する!!


さて、このカツカレーの話題つい先日も取り上げたばかりですが、上記の記事、なかなか良いネタだとおもいましたので、本日も取り上げることとしました。それにしても、安部新総裁は凄いですね。カツカレーを食べただけで、壱番屋の株価をつりあげたということです。こんな、総裁過去にいたでしょうか?

最近サイトに掲載されたキーワードランキング
「売国5流薄バカ低脳KYマスコミ」もびっくりですね。自分たが、報道したことが、期せずして、こんな結果を生むとは!!最近では、多くのマスコミ(中には、まともな組織や、個人の方もいらっしゃるので、全部という意味ではないです)が、多くの国民を不安に陥れたり、日本はダメ国家、個人もダメ人間であるかのような報道ばかりして、経済に寄与するどころか、多くの人たちが、閉塞感を抱ような誘導ばかりしていました。


しかし、マスコミの意図とは、裏腹に安部新総裁「庶民感覚欠如」キャンペーンんは思わぬ方向に向かい、わずかながら、経済を上向きのほうに導いたということです。

潰瘍性大腸炎が、治っていなければ、カツカレーなど食べられない!!

さて、安部新総裁キャンペーンは、カツカレーだけに及ばず、以下のようなものもあります。

上の動画で、無責任に揶揄している、安部新総裁の病名は、難病の潰瘍性大腸炎というものです。厚生省指定の難病"潰瘍性大腸炎"とは、"潰瘍性大腸炎"は、日本で10万人を超える患者が発症しています。厚生労働省指定の特定疾患です。特定疾患とは、単に難病とも呼ばれる病気のことを指します。
原因不明で治療方法が確立しておらず、後遺症を残す可能性のある病気や、症状によって、患者や家族に経済的・精神的負担が大きくかかる疾病を難病と呼んでいます。安倍新総裁が過去40年間苦しめつづけられてきた"潰瘍性大腸炎"は、大腸に潰瘍ができる炎症性疾患です。発症する原因は不明とされていますが、過度なストレスが原因なのではないかとも言われています。
症状は、出血を伴うこともある下痢、頻繁に起こる腹痛など。結膜炎、虹彩炎など目の病気との合併症も多く報告され、重症の潰瘍性大腸炎になると肝炎や肝硬変といった内臓の病気を併発することもあるそうです。水や栄養を取り込むために必要な大腸に潰瘍ができてしまうので、栄養を取り込むことが難しくなります。
ただでさえ体力が低下している時に食事による栄養補給が困難なため、点滴による栄養の投与もおおくなされます。食事制限も多く、おかゆや煮込みうどん、火を通した芋類や野菜類、赤みの多い肉、白身魚あたりは良いそうですが、脂っぽいもの、乳製品、果物、お菓子類は摂取してはいけないそうです。
とくダネメインキャスター小倉智昭
この難病をフジテレビ『とくダネ!』のコメンテーター田中雅子氏が「1年でお腹が痛くてやめちゃった」 と言うと、メインキャスターの小倉智昭氏もこれに合わせて「子どもみたいだったもんね」と発言するなど、 病気の実情に対して認識の甘さが見受けられた。
また田中氏は「病気でやめるなんて二度と言ってもらいたくない」と続けた。
 さて、難病の人をいくら、相手が公人であるにしても、ここまで叩くというのは、いくらマスコミであっても、何かがとち狂っているとしか思えません。今後どこかがとち狂ったマスコミまた、このような安部叩きを繰り返すのでしょうか?
安倍新総裁叩きニュース。ツイッターをみてみたが、「庶民感覚」について、
3500円のカレーを食べたからといって、それがどうしたという意見が多かった。

それにしても、安部新総裁の病気、先日奥様がテレビにでておられ、病気のことを「完治したと思われますか」と尋ねられて、「薬を飲んで治っている状態なので、完治したというわけではないと思う」という旨をお話しされていました。それにしても、薬によって治っているということです。安部総裁自身も、最近は薬もできたので、健康には問題がないと思うという旨を話されていました。これは、考えてみると素晴らしい話です。

難病といわれていて、現実に多数の患者さんが悩まされている病気が、新たな薬によって、少なくとも安部新総裁は、克服しているということです。安部総裁が、病気を克服して、総裁の仕事を全うされ、もし、総理大臣にもなることができたら、これは、同じ難病を抱えている人たちにとって大いなる希望になると思います。

そうなると、これはカツカレーどころの話ではなくなるかもしれません。多くの人たちに希望を与え、さらに、ひよっとしたら、カツカレー効果のような経済効果すら現れるかもしれません。そうです。一国の総理大臣になるかもしれない人物を救った薬ということになれば、この薬を製造販売している会社の株はとてつもなくあがるかもしれません。

安部新総裁は、総裁になって、壱番館の株価をあげ、もしかすると、製薬会社の株価もあげてしまうかもしれません。それにしても、総裁になったばかりで、まだ何もしていないうちから、このような経済効果を出してしまう安部氏、やはり只者ではないです。他の人であれば、こんなことはなかったでしよう。


そうして、この安部新総裁もし、総理になれば、さらに経済を上向きにすることは間違いないと思います。なぜなら、以前にもこのブログに掲載したように、今回の総裁選の候補者のうち、安部新総裁のみが、唯一まともな、財政・金融政策を打ち出しているからです。

以前書いたブログから、以下にその部分をコピペしておきます。
現状では、多くの国民も、政治家も官僚も、まるで、デフレが当たり前のようになってしまい、デフレを前提としてものを考えているようです。デフレの状況とは、人にたとえれば、癌のようなものです。癌を患っている人が、癌治療に専念せずに、先のことを考えてもあまり意味のないことは、どなたも理解できるものと思います。
今の日本もまさにそのような状況であり、先のことを全く考えるなとはいいませんが、まずは、デフレ退治が最優先課題ですし、それに、デフレは必ず回避することができます。人間でいえば、癌になっていたとしても、日本は人にたとえれば、まだまだ、初期の段階であり、基礎体力が強いので、十分治療可能です。もう、ホスピスに入る以外はないというような、重篤な状況ではありません。
今は、こうしたからくりを本当に理解していて、かつ日本のリーダーになれるのは、現状では残念ながら、安倍新総裁のみです。そうして、是非安倍総理になっていただき、思ったとおりの政策を実行していただきたいです。
この機会を失えば、また、私たちは、失われた20年を30年か、それ以上になることを覚悟しなければなりません。失われた30年の後にも、また、安倍氏のような人が出てくる可能性は大きいですが、そんなことよりも、今が大事です。
わたしたちは、今まさに、重大な岐路にあるのだと思います。私は、今回の総裁選で、安部氏が総裁になれなかった可能性はかなり大きかったと思います。そうなれば、私たちは、失われた30年を覚悟しなければならなかったかもしれません。安部氏が、今回新総裁になられたことは、僥倖中の僥倖とみるべきです。

今、日本ではさまざまな問題が山積しています。しかし、今の安部氏以外の政治家は、ほとんどがなぜか、今の異常なデフレ状態を前提にして物事を考えています。そんなことでは、いつまでたっても、何もできません。他国とは違い今の日本は、デフレとはいっても、世界で一番世界にお金を貸し付けている豊な国であり、外国から全く借金をしているわけでもありません。ただ、政府の財政政策、日銀の金融政策があまりに稚拙で、どうしようもなく、失われた20年間を無為に過ごしてしまったということです。

 これを元にもどすことは、さほど難しいことではありません。そうして、山積している問題も、10個あったとすれば、デフレが解消されれば、10個のうち、5個〜6個までは、解消の目処が十分たちます。多少時間をかければ、解消できるでしょう。それだけでも、十分に国や社会が安定します。これが、できれば、後の問題だって、十分解消できる目処がたちます。しかし、デフレを克服しない限り、10個全部が解消できません。

 しかし、空気の読めないマスコミはそんなことには、全くそんなことはお構いなしに、またぞろ、馬鹿な安部叩きをしようとしています。しかし、安部氏このようなことで、挫かれることはないと思います。しかし、それにしても、上記のカツカレーや、病気を揶揄する連中、国賊といっても良いと思います。安部氏病気は克服しましたし、それに、一度総理を中途で降板しながらも約1年間経験しました。その間一度も失政はありませんでした。この経験を十分に活かすことができるでしょうし、今の安部氏は、マスコミなどで叩かれたとしても、それが、かえって上記のカツカレーや薬のように、安部氏の活躍をかえって助け、日本を再度まともにする端緒をつくることになることでしょう。いずれにせよ、今回は、安部氏の応援団、かなり層が厚いので、マスコミも太刀打ちできないでしょう。


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