中国の膨張主義、覇権主義は、日本の領土である尖閣諸島周辺での日常化した領海侵犯や、スプラトリー諸島(南沙)やパラセル諸島(西沙)でのフィリピン、ベトナムとの領土紛争を見ても明白である。
1991年、スービック海軍基地とクラーク空軍基地が返還され、米軍はフィリピンから撤退した。当時、日本国内ではフィリピンがアメリカに対して基地提供を拒否し、米軍基地を撤去させたというので、反安保勢力などは大いに意気高くしたものである。ただ実態は、基地の使用期限延長について交渉中の1991年6月、ピナトゥボ山が大噴火し、クラーク空軍基地が大量の火山灰などにより使用不能になり、米軍自身が放棄したものだった。スービック海軍基地については、アメリカは使用期限の延長を望んでいたが、フィリピン上院が拒否したため同年11月に返還された。
米比相互防衛条約自体は解消されたわけではないが、アメリカが干渉する可能性はないと読んだ中国は、米軍が92年に撤退した後、95年にフィリピンが領有権を主張していた南沙諸島の環礁の1つであるミスチーフ礁に建造物を一方的に構築した。
さらに2012年4月からは、南シナ海・中沙諸島のスカボロー礁の領有権をめぐっても、フィリピンは中国と対決しているが、ここでも中国はその軍事力を背景に駐屯施設の基礎工事を始めていると言われている。
中国はベトナムとの間でも膨張主義的行動を繰り広げている。このような中で先月、国賓として訪日したオバマ米大統領は、4月28日、アジア歴訪の最後の訪問国としてフィリピンを訪れ、アキノ大統領と首脳会談を行い、新軍事協定を締結した。
松竹氏によれば、抑止力とは「軍事力を行使することによって、『抑え、止める』のではない。軍事力を実際には行使することなく、侵略があったら反撃するよ。打撃を加えることになるよという意思、能力を相手国に示すことによって、相手国の侵略を未然に防ごうというのが、抑止力のもともとの考え方」ということだ。
まさしくその通りで「核抑止力」は、いざとなれば核兵器で反撃し、壊滅的な打撃を与えるよという意思を示すことによって、相手国の侵略を思いとどまらせようとするものである。
ある国がもし日本を侵略すれば、その国には真っ先に海兵隊が上陸作戦を敢行するだろう。海軍も、空軍も、陸軍も投入される。その可能性があるからこそ日本の侵略を踏みとどまっているのだ。これが抑止力でなくて、なんと言うのだろうか。
先般オバマ大統領が訪日した際、安倍首相との共同会見で尖閣諸島を含む日本国の施政権が及ぶ領土は、日米安保条約第5条の適用範囲であると明確にコミットした。尖閣が武力攻撃を受ければ、日米が共同で反撃するということだ。これまで国務長官、国防長官からは同趣旨の発言があったが、大統領発言だけにその意味は大きい。
反基地論者、反安保論者の多くは、護憲派だ。海兵隊をはじめとする米軍基地はいらないと言う。自衛隊は憲法違反の軍隊だと言う。共産党などは、いずれは自衛隊は解消すると言う。結局、日本は丸腰になるということだ。この立場の人々は、「抑止力」というだけで目くじらを立てる。だが冷静に国際情勢を見てもらいたい。丸腰の日本という立場が、どれほど手前勝手で無責任な立場か分かるはずだ。
【私の論評】南シナ海は、やりやすいからやっただけ、尖閣は抑止力が効いているため、示威行動を繰り返すだけ、米海兵隊が沖縄から去れば、尖閣・沖縄は中国領になる! それが厳しい現実だ(゚д゚)!
沖縄に駐留する米海兵隊 |
南シナ海で中国側の不法掘削を阻止するためにやってきたベトナム巡視船が中国船と激しく衝突しました。同じ日に、フィリピンは不法侵入の中国漁船を容赦なく拿捕しました。中国大陸ではウイグル人の対中国ゲリラ戦が既に勃発しています。共産党中国の侵略政策に対する諸国・諸民族の反撃が一斉に始まりました。
ベトナム船と中国船との衝突、フィリピンの中国船拿捕、二つの事件の発生は習近平にとっては厳しい試練です。強硬姿勢で臨めば近隣諸国との紛争拡大が必至となります。弱く出ると中国内では威信失墜・政権弱体化することになります。習は一体どう対処するのでしょうか。どうにもできません。
本来ならば、実施すべきは、民主化、政治と経済の分離、法治国家化です。これを実施することにより、中間層を増やし、これらの社会・経済活動を活発化させることにより、中国を豊な国にすべきです。それが以上貧富の差が広がるだけです。そうなれば、中国は確実に崩壊します。そうして、現中国は、その道をまっしぐらに進んでます。これに気づかない、中国共産党中央政府はただの馬鹿者というより、利己的な、信念も何もない金の亡者の集まりです。
日本もフィリピンに習って尖閣周辺でもっと強い行動に出るべきです。尖閣はどの方面からみても、日本の領土であり、日本と中国との間に領土問題は存在しないわけですから、尖閣周辺の中国の船は違法な侵犯を繰り返してるだけです。全部拿捕、拿捕に抵抗するというのなら、全部撃沈で良いのではないでしょうか。
日本政府や、海上自衛隊は、何も大騒ぎすることなく、粛々と国際法に従い、警告、威嚇をした後で、中国船を撃沈すればそれで良いのでないですか。これは、日本の領海内のことですから、中国政府が騒ごうが何をしようが、構わないのではないですか?
軍事力では、今でも数段優っている海上自衛隊です。やる気にさえなれば、中国の公船など赤子の手を捻るように簡単に海の藻屑と化すことができるはずです。
フィリピンが中国偽装漁船を拿捕する措置に出た背後には、10日ほど前に締結された米比新軍事協定があると考えられます。米国の軍事的バックアップを受けたフィリピンはとうとう中国への反撃に打って出たわけです。軍事的には、弱小国家であるとはいえ、国を守るフィリピン政府の決意と高い戦略性は日本も学ぶべきです。
これに近いことは、このブログでも、2010年当時にも掲載しました。その記事のURLを以下に掲載します。
【尖閣衝突事件】東南ア、毅然対応期待 南シナ海で対峙 強い関心―日本は日清戦役で東郷平八郎がイギリス艦を撃沈したときの胆力を思い出すべきだ!!
日清戦争のときに、大量の清国兵を載せたイギリス艦船(イギリスの国旗掲揚)が、日本海軍の艦船に撃沈されたというものです。この艦船の指揮をしていたのが、後の日本海大海戦で日本に大勝利をもたらした東郷平八郎でした。無論、このとき、ほとんどの中国兵もイギリス人も死亡して、一時日本は世界中から非難を受けたように見えましたが、やはり、予め相手の船に乗り込んでまで、予告などしているため、国際法、航海法には違えず撃沈しているので、あまり大きな非難とはなりませんでした。
日本の巡洋艦浪速がイギリス商船を沈没させたと言う事件 |
要するに、シナの便衣兵どもを載せたイギリス艦船を東郷平八郎が、国際法、航海法に違えず撃沈したということです。
馬鹿なシナは別にして、東南アジア諸国も、日本も、国際法、航海法を守る国です。これらを尊重して、前もってきちんと国際法、航海法を守って中国船を臨検し、拿捕したり、衝突したり、撃沈すれば良いのです。きちんとしたことをすれば、国際的にも不服を申し立てるのは中国だけであり、他国がそのことに対して、とやかくいえば、単なる内政干渉になるので、何もいわないでしょう。
それを何回も繰り返せば、最初はシナも犬の遠吠えのように、吠えまくるでしょうが、そのうちこりてバカ真似はしなくなります。この時、はじめて馬鹿なシナは、国際法の本当の意味を学習することでしょう。こんなことを掲載すると、そんな馬鹿なという人もいるかもしれませんが、もう実際に、フィリピンや、ベトナムのような軍事的には小さな国が実践していることです。日本だけが例外である必要性などないはずです。
こういうことを20年くらい前からやっておけば、中国も今のように増長しなかったと思います。鉄は、熱いうちに打てという言葉がありますが、中国が増長し始めたころにこれくらいのことをやっておけば、現在のような、尖閣問題、南シナ海の問題のようなことはおこらなかったと思います。その意味で、日本の政権与党(自民党及び民主党)には重大な責任があると思います。
フィリピン・ベトナムにかぎらず、多くの近隣諸国がこれを当然のこととして、これからどんどん実行していけば、日本がいうことをきかない中国船を撃沈したり、尖閣に上陸した便衣兵どもを駆逐したとしても、あたり前のど真ん中という時代になると思います。
中国の長期国家戦略を示す地図 |
日本がこういうことをせずに、今までのようにお茶を濁すようなことだけしていれば、中国は増長し、海兵隊が日本からいなくなれば、抑止力がきかなくなって、中国は尖閣はいうにおよばず、沖縄もその手中におさめることでしょう。その次には、日本の西半分は、中国の省に、東半分は自治区になることでしょう。それが、中国の長期国家戦略でもあります。
こんなことは、護憲派には思いもつかないことだと思います。日本を丸裸にすることにまい進する護憲派は、最早日本の多数派ではありません。単なるアメリカ側が一方的につくった占領地法である、日本国憲法を未だに金科玉条のように守ろうとする護憲派は、中国をさらに増長させるだけだと思います。
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
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