2014年7月18日金曜日

(マレーシア機撃墜) オバマ大統領、プーチン大統領に“強い警告” 飛行機には多数のエイズ研究者が搭乗していた―【私の論評】事故の原因は、稚拙な武装グループと国際情勢に疎い稚拙な航空会社と及び腰オバマ(゚д゚)!

(マレーシア機撃墜) オバマ大統領、プーチン大統領に“強い警告” 飛行機には多数のエイズ研究者が搭乗していた

オバマ大統領

ロシア大統領に「代償」警告=ウクライナ情勢でオバマ氏

オバマ米大統領は17日、ロシアのプーチン大統領と電話でウクライナ問題を協議した。オバマ氏はロシアが事態収拾への具体策を講じなければ、制裁により今後も代償を払うことになると警告した。

オバマ氏は情勢沈静化への方策として(1)停戦受諾へ親ロシア派説得(2)戦闘員と武器のウクライナへの流入停止(3)親ロ派に拘束されている人質の解放―などを要求した。米政府は16日、ロシアのエネルギー産業などを対象に制裁を大幅に強化している。

一方、プーチン大統領はこの中で、ウクライナで起きたマレーシア旅客機の墜落に触れたというが、ホワイトハウスは詳細を明らかにしていない。 


エイズ研究者が多数搭乗=墜落のマレーシア機

国際エイズ学会は18日声明を出し、ウクライナ東部で墜落したマレーシア航空機に、オーストラリアで開かれる国際エイズ会議に出席予定の研究者らが多数搭乗していたと明らかにした。研究者らはクアラルンプールで乗り継ぎ、豪州に向かうはずだった。

会議は豪南東部メルボルンで20~25日に開かれ、クリントン元米大統領の講演も予定されている。 


【私の論評】事故の原因は、稚拙な武装グループと国際情勢に疎い稚拙な航空会社と及び腰オバマ(゚д゚)!

撃墜されたマレーシア航空機の同型機と、墜落現場

マレーシア航空機の撃墜に関しては、断片的な情報しか入ってこないので、論評はしにくいところですが、それでも、現状できる範囲で論評します。

まずは、今回の事件でお亡くなりになられた方々の冥福をお祈りさせていただきます。今後、どのようなことがあったとしても、このような事件は防止すべきです。

親露派の武装勢力もウクライナ軍も、互いに他方のしわざだとして、未だどちらが実施したのかわからない状況です。


軍事的にはズブの素人であるウクライナの親露派武装集団

いずれにせよ、これらは、ともにど素人グループです。両方ともまともな指揮官もおらず、まともな具体とはいえず、統制も取れていない状況です。いわば、暴力団と半グレグループのの両方がミサイルを持っているような状態で、秩序だった行動が取れていません。


こちらもズブの素人集団であるウクライナ軍

いずれかの集団が、誤って軍用機を落とすつもりで、撃墜したというのが真相だと思います。真相は迷宮入りになる可能性が高いです。

もしこれが、偶発的な事故ではないとすると、親露派がウクライナへのロシア軍の介入を促すために仕掛けた攻撃である可能性もあります。

ロシア側の軍用機や輸送機を撃墜して、ウクライナ側のせいにすれば、ロシアは軍事介入せざるを得なくなります。しかし、そうだとしても、も国際社会の非難を避けるために民間機は狙わないはずです。

マレーシア航空にも問題はあります。他の多数の航空機会社が情勢が不安定なウクライナ上空のに飛行を避けているにもかかわらず、マレーシア航空は、旅客機のウクライナ上空飛行を続けました。
マレーシア航空オランダ便の客室乗務員

いずれにしても、稚拙な武装集団と、国際情勢に疎い稚拙な航空会社によって引き起こされた悲劇であることは、間違いないものと思います。

さて、米国のオバマ大統領は、プーチンに対して上記の記事のように制裁により今後も代償を払うことになると警告したようです。ということは、アメリカ側は、ウクライナの親露派が、今回の撃墜の犯人であるとみなしているか、あるいはそういう情報を握っているということなのかもしれません。


エネルギーをロシアに依存している、NATOは及び腰ですし、結局現状でものが言えるのはアメリカだけです。そのアメリカも特にオバマ大統領が及び腰でどうしようもありません。最近でも、シリア、ウクラナイ、イラクなどで、及び腰で対応力に欠けたため、発言力が弱まり、ウクライナでもアメリカのプレゼンスは低下し、プーチン率いるロシアのプレゼンスを高めるような結果を招いてしまいました。

本当は、今回のマレーシア航空撃墜事件では、アメリカのプレゼンスを回復するための良い機会だったかもしれません。犯人が誰かかがわかっているなら、確たる証拠を世界に向かって公表すべぎでした。

もし、そうでないとしても、ウクライナに調査団を派遣するなどのことを素早く決断して、その準備をすべきでした。

いずれにせよ、アメリカは、犯人捜しをするか、いずれが犯人であるかを公表すべきです。確たる、証拠をあげた上で、本当の犯人を好評し、何らかの制裁をすべきです。

結局今回も、オバマは何もできないことを世界中に知れ渡すような羽目になってしまう可能性が高いです。

さて、ウクライナと日本ですが、私自身は、手放しにウクライナを支援したくありません。ウクライナは、中国に空母を売っていますし、今後も兵器を売り続ける可能性が高いです。ウクライナは日本に支援を求める前に、やるべきことがあると思います。

それにしても、撃墜されたマレーシア航空機には、エイズ研究者が多数搭乗していたということで、話題になっています。

どういう人達が搭乗していたのかわかりませんが、世界的損失につながるかもしれません。HIV感染者の平均寿命が伸びて70歳を超えても存命する人がいるようになりましたが、HIVが発病したら未だに数年の寿命しかありません。

その道の権威とかなら分散させて搭乗させるべきでした。大会社の役員なんかでもそうしています。

何でAIDS研究者が飛行機移動中にミサイル撃ち込まれて死ななければならないのでしょうか。納得がいきません。

ちなみに、マレーシア航空機を撃墜したと指摘されるロシア製対空ミサイルシステム「ブク」は、高高度の飛行物を標的にできる攻撃力を持ち、ロシア軍を含め各国で採用されています。

ブクはロシアのアルマス・アンテイ社製。高度2万5千メートルの標的への攻撃が可能。固定翼機やヘリコプターに加え、巡航ミサイルも攻撃対象となります。今回墜落した同航空機は約1万メートルを飛行中でした。

国際的な軍事情報提供会社、アーミー・テクノロジーなどによると、「ブク」のうち、最新タイプのM2Eはベネズエラやアゼルバイジャンに提供されており、2007年にはシリア軍が購入契約を結んだ。高性能の弾頭を搭載しており、直撃しなくても弾頭の爆破力で標的を撃墜できるとしています。

ブクの本体

ブクの頭脳 監視レーダー


いずれにしても、ウクラナイや、親ロ派のような軍事のド素人集団に、このような危険なおもちゃを渡したロシアの罪は大きいと思います。

それにしても、もしも、オバマ氏がウクライナ問題に関して、事が大きくなるずっと前に、その芽があったことは確かですから、その芽を摘み取るようなことをしていれば、そもそも、今回のような事件など起こりようがなかったはずです。

ロシアにも、アメリカにも同様に今回の事件に関して責任があります。

ド素人集団のウクラナイと親露派が互いに責任をなすり合うような真似をしていますが、米露はそのようなことはせず、互いに自分の責任を認め、一刻もはやく事態の収集につとてめいただきたいものです。


日本は米露の事態収拾を支援して世界におけるプレゼンスを高めることができるか?

そのために、日本ができることがあれば、積極的にするべきです。日本あたりが言い出して、世界数カ国からなる調査団を結成し、調査を実行するようなことをすべきと思います。そうなれば、アメリカもロシアも事態を収集しやすくなります。

このままだと、一部に冷戦の再現などを憂慮する人もいますが、そのようなことにはまずなることはありません。なぜなら、現状ではロシアは以前からこのブログにも述べているように今ではGDPはインドよりも小さく、日本の1/5の小国に過ぎないからです。人口も、日本よりわずか2000万人多い程度の、1億4千万人、そのうち支配階層のロシア人はロシアは多民族国家ということもあり、単一民族の日本の日本人より実数は少ないです。

とはいいながら、核兵器を多数有しており、軍事的には小国にはふさわしくはないほど強力です。ただし、今のロシアには欧米と戦うだけの力はありません。アメリカも昔のように強力ではなくなりました。

ロシアは一新興国に過ぎない存在となり、アメリカも経済的には世界中で警察官の役割をするには経済的に苦しい状況にあります。

日本は、デフレを克服さえすれば、経済力はもとより軍事力においても力を増すことができる可能性があります。米露の対立を避け、事態を収集できるように働きかけることができる国といえば、まず中国は無理です。他のEU諸国もエネルギー問題で及び腰です。考えてみると、日本が適任です。

そうして、日本がそのような動きをすれば、安倍政権は、アジアでのプレゼンスを高めることができましたが、今度は世界の檜舞台でプレゼンスを高めることができます。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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