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2015年3月6日金曜日

中1殺害逮捕少年「弁護士同伴出頭」と父親証言変化の違和感―【私の論評】マスコミの低劣な、茶番劇!すべては弁護士の誘導による言葉・行動であることは、まともな大人であれば誰もが了解済みのことである(゚д゚)!


2015.03.06 16:00

ネットに大々的に出回っている主犯の舟橋龍一(18歳)とされる写真 
写真はブログ管理人挿入 以下同じ
神奈川県川崎市の多摩川河川敷で中学1年生・上村遼太さん(享年13)の遺体が発見された事件で、不良グループのリーダー格とみられる少年A(18才)と、同グループのメンバーB(17才)、C(17才)が殺人容疑で逮捕された。

Aの父親は、Aが逮捕される前日の2月26日、弁護士を通じてこんなコメントを発表していた。

《Aは今回の上村くんの殺害とは無関係です》

逮捕されたわけでもなく、事情聴取さえ行われていないにもかかわらず、代理人として弁護士が登場するのは異例のこと。そして2月27日午前8時45分ごろ、Aは川崎警察署に出頭したが、Aの母と弁護士も同伴していた。この用意周到ぶりに、多くの人が違和感を抱いていたことだろう。

Aは、今回の事件より前に、鉄パイプで中年男性を殴りつける事件を起こして、鑑別書に入っているという。

「Aの鉄パイプ事件の時に、どう対応すればいいのかわからなかったAの両親は、ある弁護士に相談したそうなんです。それ以前にも、Aの母親が今から5年ほど前に交通事故に遭って足に障害が残ったときに、相手との交渉に弁護士を駆り出してうまく収めてもらった経験があったみたいです」(Aの近隣住民)

出頭時Aは容疑を否認し、父親も事件が起きた夜のAのアリバイを証言してきたものの、3月2日になってAは「取り返しのつかないことをした」などと謝罪の言葉を述べ始めた。すると父親は再び弁護士を通してコメントを発表した。それは、こんな言葉から始まる。

《今回は、息子が警察に任意同行すら求められていない時点で、ネット上で息子が犯人ではないかという情報が流れたため、自宅前が騒然として近所の方にご迷惑をかける事態となってしまいました。そこで私はそのような事態をなんとか収めたいと思い弁護士の先生に相談をお願いしました》

次々に発表されるコメントもさることながら、いのいちばんに“弁護士問題”についてそう釈明した父親。

《大変ショックを受けており、これについて今はまだ言葉が見つかりません》

ともいうが、むしろ冗舌ではないか? しかしここには上村さん、そして遺族への謝罪の言葉はない。やはり違和感だけが強烈に漂う。

※女性セブン2015年3月19日号

【私の論評】マスコミの低劣な、茶番劇!すべては弁護士の誘導による言葉・行動であることは、まともな大人であれば誰もが了解済みのことである(゚д゚)!

この事件のマスコミ報道について、ジャーナリストの西村幸祐氏が以下のように語っています。


詳細は、この動画をご覧いただくものとして、川崎市で発生した、未成年による中学1年男児の殺害事件。これまでたびたび論争になっ­てきた少年法が、この事件で再び問題視されています。そしてその度に検証される報道の歪­みは、少年法の「加害者少年の保護」の精神に拠るところが大きいです。戦後レジームの一つ­として、今少し深い議論が必要になる「少年法改正」の問題を、メディア側の視点から衝­いています。

西村氏の「メディアギャップ」という指摘は実に言い得て妙です。川崎市中1殺害事件は、TV等のメディア報道よりも、ネットを見ている世間の方が遥かに本当のことを知っているというか、メディアよりもネットのほうがより多くの情報を提供しています。

例えば、TVでは、教育評論家の尾木ママが、18才の主犯の少年の父親のことを、「人ごとのようだ!」と言下に非難していましたが、世間は、その父親が発したとされる言葉は、彼についている裁判に勝つための「弁護士の言葉」であることを知っています。

それどころか、多くの人は、父親は息子が主犯であることは当初から分かっていたとみなしていると思います。このTV等の報道と世間の知識とのズレがTV等を信じなくなっていく最大の原因だと思います。

そうして、上記の週刊誌の報道もなんというか、間が抜けています。父親証言の違和感などとしていますが、これは週刊誌の読者などそれは、弁護士に言われた言葉であることなど、最初からお見通しです。

「少年法」についての私の結論は、以前のこのブログにも掲載しました。
少年犯罪 いま少年法の理念が揺らいでいる―【私の論評】殺人・婦女暴行は少年法適用外、その他は犯罪を犯せば、成人がその犯罪を犯したときとほぼ同程度の量刑をその保護者に科すくらいがちょうど良い(゚д゚)!
 

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、「少年法」に関する私の結論は、この記事の表題をご覧いただいてもお分かりになるように、「殺人・婦女暴行は少年法適用外、その他は犯罪を犯せば、成人がその犯罪を犯したときとほぼ同程度の量刑をその保護者に科す」というものです。

この考えに賛成の方も、反対の方もいらっしゃるでしょうが、これに関しては昨日今日考えたことではなく、何年も前から、殺人などの重大な「少年犯罪」起こるたびに、いろいろ考えて、その上で一番はこれであると思いいたったものです。

このように「少年法」が改正されていれば、責任の所在がはっきりして、この父親もバカ息子が今回のような犯罪を犯す前に何らかの手を打つことになっていたことでしょう。打たなければ、自分の後半生が、バカ息子のために蹂躙されてしまうことになります。

「少年法」に関しては、現状では少年が殺人などの重い罪を犯したとしても、結局誰も責任をとるものがなく、被害者だけがやられ損どころか、顔写真やプライバシーまでマスコミにさらされ、とんでもないことになってしまいます。

そもそも、権限や自由には責任が伴うものです。責任の全くない、権限や、自由がこの世に存在したとしたら、とんでもないことになります。それと同じく、犯罪には責任が伴います。誰かが、責任を問われなければならないです。

この点を曖昧にしていては、いつまでも今回のような悲惨な出来事はなくならず、また新たな生命が、犠牲になるだけです。

このようなことは、マスコミや弁護士以外の普通の大人であれば、日常会話でも、ネットでも普通に発言していることです。

しかし、新聞などにはそのようなことは掲載されていません。週刊誌でさえも、一部を除いてほとんどがこのような報道はしません。

ブログ冒頭の週刊誌の記事は、今の日本のマスコミの有り様を示していると思います。もう、多くの人は、マスコミは信用ならぬものと、みなしていることでしょう。

もう、今のメディアには飽々ですし、何の期待もしていません。いずれ、このようなマスコミの体たらくに、風穴を開けるような、新たなタイプのメディアに登場してもらいたいものです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

少年犯罪 いま少年法の理念が揺らいでいる―【私の論評】殺人・婦女暴行は少年法適用外、その他は犯罪を犯せば、成人がその犯罪を犯したときとほぼ同程度の量刑をその保護者に科すくらいがちょうど良い(゚д゚)!


天皇関する記述 市教委「断定的」 一宮・校長のブログ注意―【私の論評】教育にとって、百害あって一利なしの教育委員会という無責任、無駄組織は日本の教育行政から消滅させるべき(゚д゚)!

2012年5月9日水曜日

大人のための“着せ替え人形”サイト「ポリボア」がファッションを民主化する! - ビジネスモデルの破壊者たち―【私の論評】ある程度規則性を持たせた、コラージュをユーザーに作成させ、シェアさせることでイノベーションに成功か!?

大人のための“着せ替え人形”サイト「ポリボア」がファッションを民主化する! - ビジネスモデルの破壊者たち:

大人の着せ替え人形をネット上で実現したようなサイト「ポリボア」をご存じだろうか。このサイトでは、自分の好みでファッションをコーディネートし、多様なスタイルを実験できる。他愛ない仕組みに見えるが、このサイトの潜在的可能性はかなり高そうだ。 

さて、実際にどのようにコーデできるのか、いかに「ポリボア」から以下に私が気に入ったものをコピペしてみます。






ポリボアは、インターネット上のさまざまなファッション・ショッピングサイトから、スカートやブラウス、靴、バッグといった個々のアイテムを選んで、それを組み合わせてシェアするサイトである。優しく軽やかなサーモンピンクのジャケットに、白いシャツと赤茶色のショートパンツを組み合わせ、同系色の茶色のバッグや靴を合わせる。これで今年の春らしい装いができる。あるいは、黄色とグリーンと黒の色を適度なポーションで合わせれば、夏を待つシャープなスタイルになる。

【私の論評】ある程度規則性を持たせた、コラージュをユーザーに作成させ、シェアさせることでイノベーションに成功か!?

いわゆる、着せかえではないことがお分かりになると思います。着せ替えというより、自らイメージを組み立てて、それを枠内にはめ込んでいくというようなものです。とにかく、自分のイメージで、こうしたコーデをクリエイトすることもできるし、他の人のものにfacebookのように、「いいね!」もできるし。コメントすることもできます。この仕組み口で、説明するのは、難しいので、是非実物をご覧になってください。なかなか、創造力を刺激されるサイトです。これは、いいわ!!そうそう、何というか、ファッション写真のコラージュを自由に作成できると表現したほうが良いです。

GAP2
Styld.byの画面
とにかくアイテムが豊富にあるので、本当にいろいろな組み合わせが無限にできます。これって、女性なら本当にはまってしまいそうな気がします。これは、以前紹介した、GAPの新しいオンラインメディア「Styld.by」を完全に超えています。こちらは、自分でコーデするのではなく、あくまで、コーデされたものなどを、見やすいとかね、SNS機能でシェアしやすいというところまでで、自らコーデできる機能は備えていませんでした。それに、こちらは、コーデを人が実際に着用している写真が掲載されているだけで、コラージュではありません。

ファッションサイトというと、実はGoogleが随分前から挑戦していましたが、結局は失敗しています。Boutique.comというサイトを買収して挑戦していたのですが、現在アクセスすると、すでに、販売などは行っておらず、ファッションサイトへのポータルサイトのようになっています。






以前Googleのファッションサイトに関して掲載したときに、以下のように論評ました。
グーグルは、検索エンジンの分野においても、人間の感性が絡むファッションの分野に関しては、なかなか難しい分野であり、他の検索に関してはほぼ完成の域に達しているのですが、こうした分野は、最後のフロンティア(最前線)なのだと思います。 
だからこそ、この分野でも、サイトを立ち上げて研究しているのだと思います。Googleは、単にファッションサイトを立ち上げて、そこで収益をあげるなどという単純なことは考えてはいないと思います。この分野で得られた知見をもとにして、さらに検索エンジンを改良して、ファッションも扱えるようにするとか、さらに新たなサービスを提供するなどして、さらに、多くの人々を自分たちのプラットフォームに参加できるように努力しているのだと思います。
しかしながら、結局はうまくいかず、おそらく、トラフィックを増すことも期待できず、結局は、閉鎖ということになったのだと思います。

それにしても、「ポリボア」は、コラージュという手法で、しかもそれをユーザーに自由に作成させつつも、全く自由ということではなく、ある程度の規則性を持たせて、その範囲の中で自由な発想を開花させ、それだけではなく、それをシェアできるというSNSの機能を持たせて成功しています。いままで、ファッショサイトでは、コラージュはあくまで、サイト側が提供するものでしたが、サイト側がすべて提供するというのでは、確かにプロが作成するということで、あまりに外れはないものの、数的にも、センス的にも限度、限界があります。しかし、ポリボアでは、このコラージュをユーザー自身に作成してもらうということで、ありとあらゆる、感性による、数多くのコラージュが掲載できるということです。何と素晴らしい!!

ところで、コラージュとは、知っているようで、その歴史や、定義などあいまいなところもありますので、以下に実際にコラージュとともに、その意味あいなど掲載しておきます。


コラージュ(仏: 英: collage)とは現代絵画の技法の1つで、フランス語の「糊付け」を意味する言葉です。

facebookに掲載されていたコラージュ写真
通常の描画法によってではなく、ありとあらゆる性質とロジックのばらばらの素材(新聞の切り抜き、壁紙、書類、雑多な物体など)を組み合わせることで、例えば壁画のような造形作品を構成する芸術的な創作技法です。作品としての統一性は漸進的な並置を通して形成されます。コラージュは絵画と彫刻の境界を消滅させることを可能にしました。

セクシーアニメのコラージュ
絵画におけるコラージュはキュビスム時代にパブロ・ピカソ、ジョルジュ・ブラックらが始めたパピエ・コレに端を発するといわれています。主観的構成の意図を持たない「意想外の組み合わせ」としてのコラージュは1919年にマックス・エルンストが発案しました。主に新聞、布切れなどや針金、ビーズなどの絵具以外の物を色々と組み合わせて画面に貼り付けることにより特殊効果を生み出すことが出来ます。後に様々な方向で工夫されて発展し、現在に至っています。


Wow Random Icons Collage Graphic
それにしても、このコラージュという手法、他のサイトでもいろいろ応用できそうです。たとえば、家具なども良いですね。

Hollister Sexy Par Collage Wallpaper
インテリアデザインなどにも応用できそうです。とにかく、人間の感性が必要なデザインの分野のサイトで、これから大活躍しそうな予感です。皆さんも、いろいろ考えてみては?きっと、いろいろと工夫すれば、既存のサイトにはないかなり面白いものができるのではないかと思います!!



【関連記事】

GAPの新しいオンラインメディア「Styld.by」はファッション誌の未来となるか?−【私の論評】Googleの失敗から学べ!!O2Oとの結びつきがなければ、埋もれるだけ?






2012年4月19日木曜日

お酒好きにはたまらない研究結果! 人はお酒を飲んでいる時の方が頭が切れるらしいぞー!―【私の論評】今欠けているのは、サロン的な大人の飲み方かもしれない!!

お酒好きにはたまらない研究結果! 人はお酒を飲んでいる時の方が頭が切れるらしいぞー!:


お酒好きの方、大朗報である! なんとお酒を飲んでいる時の方が、人は頭が切れるらしいのだ。これはキターー!

これを発見したのはイリノイ大学の心理学者たちだ。彼らによると2英パイント(約1136ミリリットル)のビール、もしくはミディアムサイズのグラス2杯分のワインが、クリエイティブな頭を作り出すのに適したアルコール量だという。

この結論を導くにあたり、研究者たちは40人の健康な若者を対象に次のような実験を行った。

1.20人の被験者に2英パイントのビールを飲んでもらい、残りの20人にはしらふのままでいてもらう
2.脳クイズをいくつか受けてもらう。例えば「coin」「quick」「spoon」の3語を聞き、これらを結びつける言葉を答えてもらう。この場合、答えは「silver」

その結果、お酒を飲んだグループの方が飲んでないグループより、約40パーセント多く正解した。そしてさらに驚くべきことに、お酒を飲んだグループは正解を導き出すのに一問あたり平均12秒だったのに対し、お酒を飲んでいないグループは一問あたり平均15.5秒かかったのである。

つまりお酒を飲んでいた人々は、問題の正解数だけではなく、正解を導き出す時間でもしらふの人々を上回っていたというわけなのだ。この驚きの結果について、研究に携わっていたJennifer Wiley氏は次のように話している。

「私たちの考えを述べさせてもらえれば、肝心なことは、集中しすぎるとあなたの創造性や可能性が下がってしまうということ、そしてより広くより柔軟な意識の状態がクリエイティブな解決案を導き出すということです」

お酒をさらに美味しく感じさせてくれる今回の研究結果。これを受けて、多くの人が「クリエイティブな企画・プロジェクトを考えるため、今日は飲みに行こう!」と言い出しそうだが、「お酒は適量飲んでこそ、効果がある」ということを決してお忘れないようお願いしたい。


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【私の論評】今欠けているのは、サロン的な大人の飲み方かもしれない!!




上の心理学の実験は、別にこのような実験をしなくても、実際に経験している人も多いのではないかと思います。たとえば、学生のころ、酒をくみかわしながら、さまざまな議論をしたとき、あるいは、自宅で、ワインを少し飲んだあとで、ブログを書くとか、社会人になってからも、さまざまな人と酒を酌み交わしながら、議論をしたりしたとき、普段思ってもみなかったような考えがでてきて、それが、実際に研究や、仕事に役立ったなどのことはありませんか?


私は、このような経験は、かなりあるほうです。無論、上で書いてあるように、飲みすぎは、絶対だめです。しかし、飲んで何人かで、それも分野がかなり違う人々と話をしていれば、かなり面白い話で創造性をかきたてられることがあります。


このようなとき、普段より頭がさえていると思うことはしばしばありました。特に、普段いろいろい考えていることを話すと、思ってもみなかったような考えが、自分からも他の人からも出てきて、かなり面白いだけではなく役に立つことがしばしばです。ただし、それは、話題にもよります。たとえば、何かを計算するとか、そんなことはだめです。しかし、計算方法とか、もっとものの根底や根源的なこととか、そういうことでいろいろ考えが出てくることがあります。


やはり、上の記事にもあるように、「集中しすぎるとあなたの創造性や可能性が下がってしまうということ、そしてより広くより柔軟な意識の状態がクリエイティブな解決案を導き出すということ」なのだと思います。


そういわれてみれば、あのゲーテは、毎晩二本ワインボトルを開けていたそうです。それから、いわゆる、サロンにはお酒特にワインは、つきものです。サロンとは、もともとは、フランス語で宮廷や貴族の邸宅を舞台にした社交界をサロンと呼んだ。主人(女主人である場合も多い)が、文化人、学者、作家らを招いて、知的な会話を楽しむ場でした。こうした場所でも、おそらく、ワインがかなり大きな役割を果たしたものと思います。


さて、サロンといえば、驚いたことに、幼少期のドラッカーは父のサロン活動などを通じて、フロイトをはじめ経済学者のシュンペーター、作家トマス・マンなどとも触れ合っています。サロン、そうして、サロンで饗されたワインは参加した人々の緊張和らげ、柔軟な意識の状態がクリエイティブな考えを導きだし、さまざまな文化や、技術、イノベーションを生み出すきっかけをつくりだしたに違いありません。

それにしても、日本では、サロンというものはあまりなかったものの、大学時代なら、教授や、先輩と飲みにいくとか、仲間同士で飲みにいくというようなことは、昔からずいぶんあったものと思います。その席に、いつものメンバーだけではなく、さまざまな他の人たちも入っていることが楽しみだったりします。たとえば、教授が、卒業生とか、他学部の先生とか、まったく毛色も違う人も連れてきてくれたときは、その人たちの話を聴くことが本当に楽しみでした。このようなことが、フランスなどでいうところの、サロンの役割を果たしていたのだと思います。


ただ最近は、驚くこともあります。特に、若い人たちの飲み方ですが、どうも、あまりまともな飲み方ができないようで、やるとすれば、学生コンパののりか、まったく飲まないかの両極端にあるようです。いわゆる、大人の飲み方ができないようです。いわゆる、異質の人たちが集まるサロン的な雰囲気は苦手なようです。そもそも、乾杯の仕方も学生コンパののり的なやりかたしか知らないような人もいます。



大人の飲み方といえば、私たちは、学生時代に、教授や大学院生と飲みに行ったり、会社に入ってからは、上司などと飲みに行ってそれなりに身に着けたように思うのですが、最近はどうもそうではないようです。しかし、私は、若い人たちを責めるつもりはもうとうありません。やはり、最近は、上の世代でも、コミュニケーション下手というよりも、従来よりは、社会性が失われて、サロン的な雰囲気を出す飲み方ができなくなっているのだと思います。

社会性といえば、以前このブログにも掲載したように、やはり、あまり自分たちから遠い社会、たとえば、国単位とか、もっと遠い国際社会や時間的にも、10年、20年あるいはもっと長期のことを話題にするようであれば、単なる夢想家的な話しになります。そこに、異質な人が登場しても、自分たちには、あまり縁のない遠い世界の人ということで、終わってしまいます。

かといって、自分の職場や自分の日々の生活など、時間的にも、昨日今日明日、長くても、先月、来月くらいの身近なことばかりの話しというのでは、単なる上司や、部下の悪口などになりがちで、話としても面白くも何ともないです。そこに、異質の人がいたとしても、今度は異質の人は全くの部外者ということになります。

これではいずれも社会性を養うことにはなりません。特に学生コンパだとこのようなことに陥りがちです。それは、それで良いとは思います。でも、いつもそれだけだと面白くはありません。だから、この両極端の中間くらいの、自分たちの住んでいる地域、市町村、都道府県くらいまでの話しで、時間の単位としては、数年前とか、数年後というのが、もっとも面白いし、また話しをしていて社会性がさらに養われると思います。そうして、そこに登場する異質の人も生きてくるわけです。

学生時代のことを思い出してみると、アメリカ人で、ニュージーランドの大学の教授が大学に研修にきていて、その方と、飲み会で親交を深めて、その方からは、ニュージーランドの巨大な昆虫の写真をいただいたり、わたしからは、バードウォッチングのときの、写真と、鳥のさえずりなどの録音テープをさしあげたりしたことがあります。その方とは、今でも親交があります。学生のころには、外国からいろいろな人がきていてい、このニュージーランドの教授の他、イスラエル人、ブラジル人、フィンランド人の人たちもいたりして、国籍もバラエティーに富んでいました。ああ、それから、フランス人もいました。彼は、居酒屋に連れて行って、牡蠣と日本酒の相性の良さを教えてあげました。彼は、日本酒の素晴らしさに、驚いていました。それは、以前このブログでも紹介したことがあります。


考えてみると、いわゆるサロン的飲み方を主導する人は、こうしたことを無意識に考えていて、それなりに、飲み会をプロデュースしていたのだと思います。いわゆる幹事という人の力量です。ただし学生のときには、それは無理で、結局は使い走りにすぎず、やはり、教授が大きな力を持っていたのだと思います。もりあげるために、わざわざ、卒業生や、分野違いの人も連れてきていただいたのだと思います。それから、学生時代には、シンクタンクでバイトをしていたこともありましたが、そこの飲み会では、全く分野違いの人もいましたし、話題としては、地域の話題が多くかなりためになったと思います。

私は、これから、若い人たちにも、サロン的な飲み方を教え、異質な人たちの知恵の取り入れ方など伝授していきたいと思っています。皆さんも、サロン的な飲み方してみてはいかがですか!!



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