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2013年4月19日金曜日

「ごめんなさい」では済まされない! 財政切り詰め策の根拠となった論文に誤り 欧州連合の方針に疑問―【私の論評】 これは経済学者というか、科学者として許すまじ行為!!世界を日本を惑わした罪は大きい!!見せしめのために、学会から追放せよ!!日本は、消費税増税絶対にみあわせようぜ!!

「ごめんなさい」では済まされない! 財政切り詰め策の根拠となった論文に誤り 欧州連合の方針に疑問

緊縮財政に反対するギリシャ市民

 2009年にギリシャ問題が発覚し、それが欧州財政危機問題へと拡大した際、欧州委員会は危機を回避する政策を策定するにあたってひとつの論文を参考にしました。

それはハーバード大学のケネス・ロゴフ教授とハーバード・ケネディ・スクールのカーメン・ラインハート教授による「Growth in a Time of Debt(国家債務時代の経済成長)」という論文です。

ロゴフ教授とラインハート教授は『国家は破綻する』という本の著者でもあり、日本でも知られています。

ところがマサチューセッツ大学アマースト校の博士課程に学ぶトーマス・ハーンドンがこの論文に書かれている結果を再現しようとしたところ、ロゴフ教授とラインハート教授が主張するような、「国家負債が90%を超えるとGDP成長が著しく鈍化する」という結果が得られませんでした。そこで彼の指導教授であるマイケル・アッシュ教授ならびにロバート・ポーリン教授とともに「結果がそうならなかった」という指摘をしました。

これが両者の間で論争を巻き起こしましたが、結局、ロゴフ教授とラインハート教授がエクセルのスプレッドシートを操作する際、コーディングのミスをした為、一部のデータが演算に反映されていなかったことが判明しました。

ロゴフ教授とラインハート教授がエクセル操作上の凡ミスを全面的に認め、謝罪の声明を出すということで論争には終止符が打たれました。

しかし切り詰め政策を強要されているギリシャやスペインの国民からすれば「間違いでした、ごめんなさい」ですまされることではありません。

【私の論評】 これは経済学者というか、科学者として許すまじ行為!!世界を日本を惑わした罪は大きい!!見せしめのために、学会から追放せよ!!日本は、消費税増税絶対にみあわせようぜ!!

上の記事の元の記事は以下のものです。

 Did Reinhart and Rogoff Flub a Major Statistic?

最初これを読んでみたのですが、何となくわかりましたが、なかなか信じることができず、経済評論家の上念司氏のツイートをみていたら、上の記事が紹介されていたので、短いし、グラフもついているので、非常にわかりやすいので全文掲載させていただきました。英語に自信のあるかたは、このURLを是非ご覧になってください。自信のない方や、時間のない方は、上の記事で十分と思います。



それにしても、酷い話です。政府の借金が90%以上あると、 ほとんど経済成長できないというものです。このような国はたくさんあります。日本もそうです。日本の場合は、国自体は、借金どころか、海外で最もお金を貸し付けている国であり、その状態が、20年以上も続いています。

しかし、政府自体は、かなりの赤字で、上の論文をまともに信じれば、借金をして財政政策などやっても、ほとんど経済成長できないということになります。しかし、こんなことは、最近のイギリスでは財政規律を重んじ、付加価値税(日本の消費税にあたる)を大増税し、結局財政均衡ができないばかえりか、景気が落ち込み、若者の雇用が激減したため、あわたてイングランド銀行が、第金融緩和を実施し、その後も景気が落ち込んでいることなどの実例を見れば、良く理解できることです。


借金であろうが、なからろうが、経済が不振に陥っているときは、中央銀行は、金融緩和をして、政府は積極財政をするというのが、経済学の常識でもありましす、古今東西の政治家の常識でもあったはずです。

 しかし、IMFはもとより、海外の政治家の多くや、日本の政治家の多くも、財政規律ばかり重んじていたし、特に日本では、多くの政治家が、デフレにもかかわらず、増税するなどという馬鹿げたことを確信を持って主張していました。野田さんや、谷垣さんなどその典型です。

普通の人は、特異な結果が出れば検算します!!

私自身は、このようなこと、異常であり、なぜこんなことに固執するのかさっぱり理解できませんでした。しかし、このような背景があったということをはじめて知りました。

これは、本当に酷いことです。政府の借金が90%を超えると、ほとんど経済成長できないと信じこんでいれば、IMFや、野田さん、谷垣さんのあの態度も頷けます。それに、最近のEUなどの借金の多い国での対策なども理解できます。

しかし、常識的に考えれば、政府の借金であろうとなかろうと、 景気が悪いときには、政府が財政出動をしなければ、景気回復は不可能です。ましてや、増税などして、財政均衡をはかったとしても、そんなことでは、永遠に景気回復しません。これは、経済学常識中の常識であったはずです。

それにしても、この二人の学者ども、シミレーションの仕方が間違っていたとは、とんでもないです。普通こんな特異な結果がでれば、疑問を持ち、自分たちの計算が間違いではないかと、検算をするのが当たり前のことと思います。

ケネス・ロゴフとカーメン・ラインハート

それを怠り、こんな結果を世の中に出し、多くの国々はもとより、IMFまで惑わしてきたとすれば、本当に罪深いです。こんな連中は、みせしめのために、学会から追放すべきです。すべての公職から追放すべぎです。

そうして、日本の行き方は当然のことですが、まだデフレから脱却していない時期での増税は絶対に見合わせるべぎてす。もう、借金が90%以上を超えていれば、経済成長できないなどという認識は、正しくないということが明るみにでたわけですから、絶対にそうすべきです。

それにしても、こんなことがまかり通るということが、世の中にはまだあったということです。本当に、久々の驚きです。どんな人のいうことでも、トーマス・ハーンドン氏のように疑ってみて、確認しなければ、とんでもないことになるという格好の事例になったと思います。皆さんは、どう思われますか?

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2012年12月10日月曜日

世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第5回 デフォルトは「しない」ではなく「できない」―【私の論評】デフレの今日、財政破綻だの国債が暴落すると騒ぐ人は単なる詐欺師?

世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第5回 デフォルトは「しない」ではなく「できない」

2012/12/10 18:01

三橋貴明氏
未だに日本国内に「日本が財政破綻、すなわち債務不履行(デフォルト)する」と信じている国民が少なくないことは憂うべきことだ。

日本政府は国債の償還(返済)不能などのデフォルトに陥ることは「できない」。財政破綻「しない」のではない。財政破綻「できない」のであるから、誤解しないでほしい。

日本政府が発行している国債は「外国人保有分」を含め100%日本円建てだ。日本の中央銀行である日本銀行は、市中の国債を買い取る代金として「新しい日本円」を発行する。日本円の発行は日本銀行の主業務の一つである。日本銀行は通常業務として日本国債を「買わねばならない」。そして、日本銀行は日本政府の子会社である。

意外と知らない人が多いが、日本銀行は株式会社である(JASDAQに上場している)。とはいえ、もちろん日本銀行の株式の過半数は日本政府が保持している。すなわち、日本政府は日本銀行の親会社に該当する。

この記事の続きは、こちらから!!

【私の論評】デフレの今日、財政破綻だの国債が暴落すると騒ぐ人は単なる詐欺師?

天才詐欺師 Eddie Davenport
国債暴落に関しては、半リフレ派の人々が、良く口にすることなので、私自身もいずれ、このブログで解説しようとしたのですが、なかなか簡単に誰にでも理解できるように、噛み砕いて説明することまではできないので、いままでは、特に掲載してきませんでした。しかし、上の三橋さんの記事は、なかなかわかりやすいです。さすが、週刊実話という一般大衆誌に掲載されただけあって、なかなか噛み砕いてわかりやすいです。本日は、世界の有名な詐欺師の写真とともに掲載させていただきます。

三橋さんの説明が良いだけでなく、週刊実話の編集者もかなり力量があると思いました。今だと日経新聞の編集者ですら、経済記事をまともに編集できないようです。しかし、この実話の記事スパらしいです。侮れないです。詳細は、上の記事を直接ご覧いただくものとして、上の記事で、最も重要なところは、以下だと思います。
 たとえ日本政府の信用が凋落しても、日本銀行が金融市場の国債を「買い占める」と、銀行は手元の日本円を政府に貸し出さざるを得ない。すなわち、日本国債が買われることになり、国債金利は低下する。
 というわけで、日本政府が過去に発行した国債が100%日本円建てであり、かつ「子会社」の日本銀行が国債を買い入れることができるため、我が国は「政府の財政破綻」「政府の債務不履行」に陥りたくても陥れないのである。
 国民の安全や生命を守るインフラ防災などの公共投資の財源を、日本銀行の建設国債買入に求めている安倍自民党の政策は、現在の日本に適したソリューションだ。
 ただ、日本銀行の国債買入に代償が一つもないわけではない。それは、インフレ率の上昇だ。
財政破綻から国債暴落まで、反リフレ派の人々は、いろいろなことをいうので、混乱したり、困惑しているかたもいらっしゃるカモしません。国債を発行しようと、日銀か買い取ろうと、何をしようと、現在の日本は財政破綻などできません。それは、上記の三橋さんの説明すで十分お分かりになったと思います。

Frank Willian Abegnale Jr.
そうして、ほとんど付け加えることはないのですが、、一つだ付け加えさせていただくと、三橋さんが語る国債暴落しないという条件が崩れる場合もあります。そうして、実際三橋さんは、ほとんど説明しているのと同じことなのですが、結局、対外純資産が、マイナス、それも大幅なマイナスにであるときには、なりたちません。対外純金融資産とは、以下の式で表します。
対外順金融資産=日本が外国に貸している金融資産−日本が外国から借りている金融資産=260兆円
この対外純資産が、真っ赤で、どうしようもない場合は、結局現金だろうが、国債だろうが、日銀が買い取るとか、政府がどうしようが、日銀が、お金を擦り増そうが、何しようが、国債は暴落する可能性が十分あります。

ところがですよ、日本の対外金融資産は、過去20年以上にもわたって、260兆円前後であり、この額はまさしく世界一です。これは、日本国を家にたとえると、良くわかります。家のなかで、お札とか、国債とかをつくって、家族で回しているだけなら、国債がどうなろうと、お札がどうなろうと、結局家としては、何もわかりはないですね。しかも、この家全体では、外に相当お金を貸しているなら、さらに、何の問題もないどころか、この家は大金持ちということです。しかし、この家の誰かが、外から膨大な借金をしていたとしたら、話しは別ですね。それと同じことです。

James Arthur Hogue
こんなことをいうと、アメリカは、日本と対照的に日本は無論のこと、他の国も含めて、全部で300兆円もの対外純債務がありますが、これが大変だ、財政破綻すると大騒ぎする人もいます。しかし、そんな人は、アメリカの債務が全部ドル建てであることを忘れています。ドル建てであれば、先の家の話でいえば、家の外の人たちも、全部、家の中で出回っているお札や、国債を使っているということになり家の中で回っているお札や国債と同じものが借金となっているということであり、ほとんど心配する必要はないわけです。

ドルを使っている限りは、破綻しません。もし、破綻しそうなら、お札をすれば良いだけです。しかし、インフレ傾向になること間違いないですが、破綻ということはあり得ないです。まあ、これは、アメリカの話ですから、このへんにしておきます。リクエストなどあれば、また別の機会にアメリカが破綻しない仕組みを別途掲載させていただきます。

Joseph Weil
では、なぜこんな日本のような国が財政赤字になっているかといえば、それは、簡単なことです。あまりにも長い間、日銀や、政府がデフレを続けてきたからです。デフレでなければ、税収も増え、財政赤字などなっていなかったはずです。

Robert Freegard

にもかかわらず、いかにも財政破綻しそうであるとか、国債が暴落すると騒ぐ人は、何か魂胆のある単なる詐欺師に過ぎないと思います。

ところで、上に詐欺師の写真も掲載しましたが、本当は、女性のセクシーな詐欺師がいれば、その写真を掲載しようと思ったのですが、残念ながらそんな詐欺師は探せませんでした。やっぱり、詐欺師は男が多いのでしょうか? そう言われてみると、日本でも、財政破綻や、国債暴落詐欺など言い立てる人ほとんど男性ですね、女性ではっきりと記憶に残っている人はいません。やはり、詐欺師って、男が多いのでしょうか?





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2012年10月5日金曜日

危機の終わり遠い、緊縮で30年代型恐慌も-クルーグマン教授−【私の論評】日本は、はやくデフレから脱却して、世界に範を示せ!!

危機の終わり遠い、緊縮で30年代型恐慌も-クルーグマン教授

ポール・クルーグマン氏
10月3日(ブルームバーグ):ノーベル経済学賞受賞者で米プリンストン大学教授のポール・クルーグマン氏は3日、米国と欧州連合(EU)の金融危機の終わりは遠いとし、ドイツ主導の緊縮政策が1930年代のような経済恐慌をもたらす恐れがあるとの見方を示した。

同教授はベオグラードでの講演で、米国には「もう一弾の景気刺激」が必要で、金融当局は成長回復を支援するために「できることを全て」する必要があると指摘。欧州では単一通貨を救うため、財政同盟が必要だと述べた。

「欧州は緊縮には限界があること、これ以上の緊縮は社会を崩壊の縁に追いやるだけだということを認識しなければならない」とし、「各国に余りに多くの苦痛を与え過ぎたとドイツと欧州中央銀行(ECB)が気付くまで、いかなる国も繁栄しないだろう」と語った。

ECBも米連邦準備制度理事会(FRB)も危機対応策を打ち出している。ドラギECB総裁は無制限の国債購入の計画を示し、バーナンキFRB議長は量的緩和第3弾(QE3)実施を表明した。

クルーグマン教授は欧州について、「困難な状況にある国々への金融面の脅威・・・・・・・・・

【私の論評】日本は、はやくデフレから脱却して、世界に範を示せ!!

財政赤字だからといって、それを解消するために、増税するという考え方が正しいかどうかは、その時々の経済の状況によります。好況でインフレのときには、これは正しいです。不況で、デフレのときは間違いです。

そうして、このような間違いは、よくあることです。たとえば、日本では、通常の国であれば、不況ともみなされないような不況や円高に、輸出産業(当時は、輸出が日本全体のGDPに占める割合は8%)が悲鳴をあげ、これに対して、財政出動、金融緩和などを推し進めた結果、あのバブル崩壊を招いてしまいました。このときは、本来何もしないほうが良かったのです。おそらく、現在からみれば、多くの人が理解できると思います。その意味では、日本のバブルは決して必然的なものではありませんせでした。

次に、バブル崩壊後には、崩壊後5年くらい、最大限譲歩しても、10年くらいなら、緊縮財政、金融引き締めをしても無理はなかったた思います。しかし、ごく一部の例外を除いて、日本政府も日銀も、バブル以降ずっと緊縮財政、金融引き締めのやりっぱなしです。ちなみに、バブル崩壊後は、積極財政、金融緩和を同時に実施したということは一度もありません。一度バブルに落ち込んだらかと言って、今度は、とにかくバブルやバブル崩壊に少しでもつながりそうなことは、絶対にやらないというのが、ここ20年の日本です。まさに、「過ぎたるは及ばざるがごとし」の典型例といえます。

今世界は、恐慌を繰り返そうとしているのかもしれない
20年間もこのようなことを続けており、14年前からは、日本経済は、統計上でも完璧にデフレ状況になっているのに、いまだ、緊縮財政、金融引き締めを続けています。

しかし、この緊縮財政・金融引き締めは、どこかでやめなければなりません。それは昨日このブログに掲載した日本では、リチャード・クー氏が最初に言い始めた、「バランスシート不況」により、多くの民間企業が設備投資のための借金をしなくなったということがデフレの最大の原因であるためです。借金をしてまで、設備投資をしても自己資金を使えばできる範囲での投資しかしない、あるいは、不良債権処理のため、無借金経営をして、銀行に金を返すことばかりしているというのが、今の日本の状況だからです。個人でも同じように借金をあまりしなくなっています。

個人の生活では、借金をしないことは良いことのように思われますが、国という単位で借金をする企業、個人が少ないということは経済にとっては良いことでありません。誰も新しいことをしたくでも、できないということです。だから、まずは、国が積極財政をして、日銀も同時に金融緩和をする必要があるのです。そうして、まずは、国内のGDPそのものを増やす方向にもっていかなければなりません。そうでなければ、この不況からは、いつまでも脱出することはできません。


不況で、税収が減って、財政赤字になるからといって、税率をあげたとしても、GDPがますます減るだけで結局税収が減るだけで、ますます、財政赤字が増えるだけです。これは、当たり前の真ん中の、理論です。そうして、この理論は、2010年に日本でいえば、消費税にあたる、付加価値税を大幅増税したイギリスで、さらに不況が深刻化して、財政赤字改善の目処が全くたたない状況に追い込まれていることでも、実証されています。

そうして、上の記事のクルーグマン氏が語っているように、今のEU、アメリカなど多くの国々が、日本の二の轍を踏もうとしています。一体世界はどうしてしまったのでしょうか?


1930年代は、多くの国々が当時よりも豊かになって、GDPもはるかに大きくなったことを除いて、まるで今日と同じような状況にあります。そうです。不況になったから、財政赤字になり、これを解消するため、国によって、やりかたは異なるのですが、増税、緊縮財政、金融引き締めに走ったり、不十分な金融緩和でことたりとするという状況がまるでそっくりなのです。

世界は、1930年代の反省にたち、様々な経済学者などが、不況になれば、積極財政、金融緩和をすべきというマクロ経済学の理論を発展させてきたはずなのに、今の世界は、金融恐慌時代と同じような過ちを繰り返そうとしています。

1930年代に、日本は、同じく世界恐慌に飲み込まれ、さらに悪いことには、不況であるにもかかわず、緊縮財政、金融引き締めなどをして、経済がかなり落ち込んでいました。この落ち込みを日本では、昭和恐慌と呼んでいました。しかし、この状況を高橋是清が、典型的なリフレ政策によって、世界で一番はやく、収束させたことは、このブログでも掲載しました。

当時このように素早く、恐慌から立ち直ったのは、日本だけです。他国は、そうではありませんでした。アメリカなども、ずっと恐慌が続き、恐慌から立ち直ったのは、本格的な戦争がはじまってしばらくしてからでした。アメリカでは、大戦争を遂行するため、ヨーロッパや、太平洋に、大量の人員、大量の武器を送らなければならず、そのためには、かなりの財政出動、金融緩和をせざるおえず、実際それを実施したからこそ、恐慌から脱することができたのです。戦争がなかったとしたら、アメリカの不況はまだまだ長引いたに違いありません。

B25戦略爆撃機の最終組み立てライン
今の日本、これだけデフレが続いていれば、やることは、はっきりしています。他国が不況に陥るさなか、日本もデフレ政策を続ければ、とんでもないことになります。それは、日本だけがの問題ではありません。1930年代の日本は、経済的にみれば、まだ小さくとるにたらない存在でしたし、さらに軍備を拡張するためなど、日本国内のことだけで精一杯でした。そのため昭和恐慌を脱したとはいえ、国民の生活は豊かではありませんでした。しかし、今の日本は違います。

今世界のほとんどすべての国々が、同時に不況に陥れば、世界はまた、1930年代の世界に逆戻りです。そのようななかで、日本がデフレから脱出すれば、世界第二の経済大国に返り咲くことも可能性です。そうして、人口などから比較して、アメリカよりも規模の小さい国ですから、実質的に経済が最も強い国に返り咲くこともできるかもしれません。

そうなれば、日本は、世界経済の牽引車になることも可能です。さらに、牽引車になることができれば、日本の経済政策の正しさを証明することにもなり、他国も、自分たちの経済政策の過ちに気づき、まともな経済対策をとるようになり、世界経済も恐慌に陥らないか、陥ったとしても、昭和恐慌時代の日本のようにはやく立ち直ることができるうようになる可能性も高いです。

今まさに、日本はあらゆる意味で転換期にあると思います。日本は、もともと、大きな潜在可能性を秘めた国であるにもかかわらず、ここ20年間、デフレ政策を続けてきたために、一時的に疲弊しているにすぎません。そうして、このようなこと、日本では多くの国民、企業経営者、政治家など気づかずに、デフレを前提にものごとを考え方、八方ふさがりの閉塞感にさいなまされています。



今のような状況は、一刻もはやく終わらせ、国内だけではなく、世界に範を示すような日本になるべきです。そうして、このような文脈を理解していて、これを現時点で、最も実現することができそうな、リーダーは、現在では、安部自民党総裁だけです。残念ながら、自民党の他の総裁候補は、そのような考え方を持っていないことが、総裁選挙で明らかになったと思います。民主党などは、はなから圏外です。その他の野党のリーダーたちも似たり寄ったりです。

そう思うのは、私だけでしょうか?皆さんは、どうお考えになりますか?

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2012年8月13日月曜日

【五輪閉会式】景気後退、将来への懸念は消えず 政争の予感も―【私の論評】イギリスの今日の姿は、明日の日本の姿である!!

【五輪閉会式】景気後退、将来への懸念は消えず 政争の予感も:


【ロンドン=内藤泰朗】テロや警備員不足、ストなど多くの不安を抱えながら開幕したロンドン五輪は12日、無事その幕を閉じた。


英中央銀行のイングランド銀行は先週、英国経済が長期的なゼロ成長に突入したとの展望を発表した。景気後退期にどこまで変革をもたらすことができるのか、将来への懸念が消えたわけではない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

しかも五輪の成功は、皮肉なことに開催地ロンドン市長で、キャメロン氏と同じ保守党の異色政治家として知られるボリス・ジョンソン氏の政治的立場を強化し、両者による政争を予感させている。

エリザベス女王を中心とした英国の伝統と、発展を求める若い世代の変革に向けた挑戦の物語は、第二章に入った。

レリン・フランコ。美女の国・パラグアイの女子槍投げ代表選手
この記事の詳細は、こちらから!!



【私の論評】イギリスの今日の姿は、明日の日本の姿である!!


大失敗した、英国の増税策の概要をみよう。2010年5月に発足したキャメロン保守党・自由民主党連立政権はさっそく付加価値税率17・5%を11年1月から20%に引き上げる緊縮財政政策を決定しました。他にも銀行税を導入するほか、株式などの売却利益税の引き上げ、子供手当など社会福祉関連の予算削減にも踏み切りました。

他方で法人税率を引き下げ、経済成長にも一応配慮しましたた。こうして国内総生産(GDP)の10%まで膨らんだ財政赤字を15年度までに1%台まで圧縮する計画でしたが、このまま低成長と高失業が続けば達成は全く困難な情勢です。



窮余の一策が、中央銀行であるイングランド銀行(BOE)による継続的かつ大量の紙幣の増刷(量的緩和)政策に踏み切りました。BOEといえば、世界で初めて金(きん)の裏付けのない紙幣を発行した中央銀行だ。

上のグラフを良く見てほしいです。BOEは11年秋から英国債を大量に買い上げ、ポンド札を金融市場に流し込みました。マネタリーベース(MB)とは中央銀行が発行した資金の残高のことです。BOEは08年9月の「リーマン・ショック」後、米連邦準備制度理事会(FRB)に呼応して量的緩和第1弾に踏み切りましたが、インフレ率が上昇したのでいったんは中断していました。


インフレ率は5%前後まで上昇しましたが、そんなことにかまっておられず、今年5月にはリーマン前の3・7倍までMBを増やしました。そうして、この事実は、このブログでも以前紹介したように、反リフレ派がいう、「不況だかといって大量に増刷すれば、ハイパーインフレになる」というおかしげな理論を裏付ける格好のケーススタディーとなっていました。

幸いというか、全く当たり前のことですが、インフレ率は需要減退とともにこの5月には2・8%まで下がりました。国債の大量購入政策により、国債利回りも急速に下がっています。

しかもポンド札を大量に刷って市場に供給するので、ポンドの対米ドル、ユーロ相場も高くならずに推移し、ユーロ危機に伴う輸出産業の競争力低下を防いでいます。それでも、イギリス経済は、未だ不況のままで、先日もこのブログで述べたように、EUの不況もあり、結局ロンドンは地元観光客も、EUの観光客も例年に比較しても少なく、閑古鳥が鳴いていたという状況で、経済波及効果はほとんどありませんでした。

ここで話を日本に話をもどすと、参院で消費増税法案が採決され、電力料金引き上げや来年からの東日本大震災復興増税などに加え、家計に負担がのしかかりますが、さっそく懸念されるのはデフレ不況のさらなる深刻化です。

このイギリスの状況をみれば、消費税増税など狂気の沙汰としか思えません。上で、見たように、わずか1年もしないうちに、経済が悪化して、イングランド銀行が、増刷せざるを得なくなっています。こんな事実をみても、増税一本で進む、民主党、自民党、公明党など、異常カルト集団にしか見えないのは、私だけでしょうか。それに、財務省も、日銀も、増税は経済に良い効果をもたらすなどと、とんでもないことを言っています。一体、日本の中枢はどうなってしまったのでしょうか?

リーマンショックは、2008年でしたが、その後増税に踏み切り緊縮財政を取ったイギリスは猛烈な不況に陥りました。しかし、メディアを含め政府、財務省、日銀、はこのことは発表しません。


現在、消費税増税法案が、参院を通過したばかりですが、このまま増税してしまえば、日本もイギリスと同じようになることでしよう。なんでこんな袋小路にわざわざはまらなければならないのでしょう。

イングランド銀行は、増税後に大増刷をやっていました。これは、順番が逆です。増税前に、大増刷をすべきでした。そうしていれば、大増刷により、インフ気味となり、景気が加熱します。そうなったときに、増税すれば、ベストのタイミングでした。そうすれば、景気の加熱も冷ますこともでき、税収も増え、財政再建もできたことでしょう。

順番を間違えれば、日本もイギリスと全く同じことになります。まずは、日銀あたりがデフレ対策として、大増刷を行い、政府も財政支出を増やし、インフレ傾向にして、インフレが加熱した後に、増税すべきです。



ものごとには、順番と、集中すべきことがあります。それを間違えれば、とんでもないことになります。その事例は、日本国内でも、このブログでも掲載したように、昭和恐慌のとき、国外では、上のイギリスの例が典型的です。そのような、例が世界にはゴマンとあるにもかかわらず、今や、マスコミなど、もうすでに、増税は規定路線であるかのような報道ぶりです。

消費税増税法案は、参院を通過したとはいえ、まだ、本決まりではありません。景気条項は、まだ生きており、再来年の4月に増税するためには、来年の秋にそのときに政権を担っている政府が決定する必要があります。

09年7月の衆院解散
来年の秋といえば、まだ、1年あります。その間に選挙があれば、有権者として、増税しないと公約する政党に投票すべきです。



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2012年6月11日月曜日

日本の橋や道路が傷んできた 補修財源「30兆円」足りない―【私の論評】何が必要なインフラか、選別をするのは、結構だが、今は、人からコンクリートへが緊急の課題である!!

日本の橋や道路が傷んできた 補修財源「30兆円」足りない:


高度経済成長期に大量に作られた道路や橋などのインフラが一斉に更新期を迎えつつある。国土交通省は耐久性を再チェック、2012年5月末、社会資本整備重点計画(2012~16年度)の最終案をまとめた。「防災」を軸に、高度成長時代に戻るかのような大風呂敷をひろげているが、補修には巨費がかかる。


国交省が「経済成長時代の発想から抜け切れていない」(民間シンクタンク)なかで、自治体レベルでは地道な取り組みも見られる。香川県さぬき市は西部の築50年の橋の廃止を打ち出した。過疎地域にあり、90メートル離れて新しい橋が出来るから、多少の不便は我慢してもらう考えだ。青森県は、現在ある橋の維持・補修に2764億円必要とされているのを、老朽化前にうまくメンテナンスすれば808億円に圧縮できると試算し、注目されている。神奈川県秦野市は公共施設の床面積を40年かけて3割減らす計画を立て、その一環として今年10月から市保健福祉センターの一角を郵便局に貸して住民票発行を委託する予定。埼玉県宮代町も体育館を民間業者にリースする計画という。


こうした「選択と集中」といえる取り組みは、まだ始まったばかりだが、財政の制約の下では避けて通れない道だ。


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【私の論評】何が必要なインフラか、選別をするのは、結構だが、今は、人からコンクリートへが緊急の課題である!!

老朽化した首都高
上の記事では、「国交省が「経済成長時代の発想から抜け切れていない」(民間シンクタンク)なか」という言葉が出てきますが、これが、そもそも、大きな間違いです。そもそも、これを書いた人は、もうすでに、日本は、経済成長しないと思い込んでいるいるのだと思います。そうして、最近は、そのように思い込む人が増えています。そうして、公共工事は、悪であると信じているようです。なるべくするべきではない。「公共工事」=「箱物行政といらない道路、橋等」=「悪」との単純な思い込みがすっかり定着しているようです。しかし、この考えは最早時代遅れといっても良いものです。そもそも、経済は循環するものです。デフレがひきつづき、14年目に突入する日本ですが、この状態が異常であって、異常な状況のままで、いろいろ対策をたてたとしても、それは、がん患者が歯の治療を考えているようなもので、何ら根本的な解決にはなりません。本日は、老朽化インフラの画像とともに掲載させていただきます。



これは、完全に間違いです。これに関しては、以前にもこのブログに掲載しました。
・・・・・・・・ハードとソフトは、互いに補いあうものであり、両方そろって、はじめて、意味があるのです。ハードを否定していては、いくら、ソフトを充実させても人をおろそかにします。 
しかし、このような愚かなことが、ずっと行われているところがあります。それは、どこかといえば、日本そのものです。日本では、いわゆるバブル期の頃に、あまりに意味のない箱物がたくさん作られたため、公共工事=箱物=利権=悪という固定概念が形成され、いわゆる公共工事は必要もないのに、無駄におこなわれているかのイメージが定着してしまいました。そのためでしょうか、公共工事は年々削られていきました。 
それが、どの程度なのか、掲載します。 
まずは、数字的に表示すると以下の表のようになります。 
GDP比でみると、現状は、1980年あたりの、半分以下に落ち込んでいることがわかります。下のグラフでみると、公共投資総額でも、最盛期と比較すると、半分にまで減っています。

 
バブル期と比較する必要はないと思いますが、GDP比で比較しても、過去と比較すると相当減っていることがよくわかります。 
以上は、日本国内の過去との比較ですが、これを諸外国と比較したのが、下のグラフです。これは、1996年のGDP対公共工事総額を100とした場合の推移を諸外国と比較したものです。2009年には、麻生内閣のときに大々的に財政出動をしたので、あがっています。グラフにはでていませんが、その後は、また緊縮財政のため減っています。昨年度および今年度は、震災の復興のため、また若干上がることになると思います。 
諸外国と比較しても、日本の公共投資は減っていることが良くわかります。他国はどちらかいうと、どんどん増えています。ドイツも一時減りましたが、その後増えていっています。日本だけが、減っています。 
あまりにも、公共工事をやらなさ過ぎたため、最近では、さまざまなインフラの老朽化が目立っています。それに、公共工事をやらないということは、政府が緊縮財政を行ってきたことでもあります。緊縮財政を続けてきたことと日銀の金融引き締めのおかけで、今日本は、デフレ状況にあります。このデフレに原因に関して、世界の趨勢と結びつける人もいますが、これはあまり関係ありません。主たる原因は、緊縮財政と、金融引き締めです。 
現在、多少景気が上向いてきていますが、それは、震災復興のため一時的に公共工事を増やさざるをえず、そのために、一時的に回復しているということです。これで、復興を中途半端にしてやめてしまえば、またもとに戻る可能性もあるということです。
こけだけ、はっきりしているのに、上の記事を書いた人は、「コンクリートから人へ」などという、民主党の馬鹿なキャッチフレーズや、緊縮財政をするため、公共工事をどんどん減らしてきた、自民党などの屁理屈にだまされていると思います。

老朽化した水道管からの漏水
そうして、政府があまりにも公共工事を減らして結果として、緊縮財政をしてしまったことと、日銀による金融引き締めの両方が、日本のデフレの最大の原因です。これに関しては、あまり、国外のことは関係ありません。

30年前に、空想科学小説に掲載された東京の想像図
デフレから短期間で抜け出すためには、今は、変に選択などせずに、必要と思われる公共工事はどんどん実施すべきです。

老朽化した水道管の破裂
今は、「人からコンクリート」へをキャッチフレーズにすべきです。この20年で、社会は随分変わってしまったということを認識すべきです。


こういうことを言うと、「財源はどうする」などという人もいますが、財源など、それこそ、建築国債をあてて、60年くらいかけて、償還するということで良いです。こういうと、子孫につけを払わせるなどとして、否定する人もいます。しかし、大規模なインフラなど、複数の世代間で負担することなど、当たり前のことです。実際、私たちも、昔やった大工事のつけを税金で払って、そのインフラを利用して日々生活しているのです。

老朽化した港
関東大震災のときの復興でも、帝都を復興するのに、巨額の国債を発行し、それを国内で引き受け手があまりいなかったため、外国で販売して買ってもらい、外国に借金をして、復興財源にあてています。そうして、このときには、政府は、増税ではなく減税をしたという事実もあります。こうした、ケーススタディもまともにしないのが、今の民主党政権です。

老朽化したため、通行止めになっているトンネル
大規模な災害があったときの増税など、古今東西例をみません。今増税が絶対に必要などと思い込む人は、政府や日銀などのプロパガンダに踊らされているだけです。もう、時代が違うのです、バブルなど随分前に終わったことです。今は、バブルどころか、デフレなのです。

老朽化かした建物
今こそ、「人からコンクリート」をキャッチフレーズとして、コンクリートによる大公共工事が必要なのです。今の状況は、それこそが、本当に人を大事にすることになります。そうして、そのようなことは、過去にも何度も行われてきたことで、珍しくもなんともないことです。日本では、上にあげた、関東大震災の復興、戦後の復興、60年代の高度成長で当たり前に行われてきたことです。



ただし、田中角栄政権、三木政権のあたりでは、やりすぎて、政府の借金がかさむようになり、それどころか、バブル崩壊にまで突き進んだということであり、このような不手際は、日本では、例外といっても良いくらいの、事柄です。


今、公共工事をせずに、日本の国土を荒廃させてしまい、さらには、デフレから脱却できなければ、それこそ、私たちの子孫に大きな禍根を残すことになります。そんなことにだけは、したくないと思うのは、私だけでしょうか?


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