2011年12月20日火曜日

大学生を雇って勉強を無料で指導? ファストフードのトリビア−【私の論評】宅配ビザテンフォーのトリビア?




大学生を雇って勉強を無料で指導? ファストフードのトリビア:


ファストフード(fast food)をめぐって、知っておくと面白いトリビア知識を探ってみた。

この記事の続きは、こちらから

【私の論評】宅配ピザテンフォーのトリビア?

上の記事のトリビア、なかなか面白かったです。モスで勉強を教えていたことなど初めて知りました。これは、なかなか良い方法だと思います。ただし、店舗数が、増えていくにしたがって、標準的に実施すことができなくなったため姿を消したのだと思います

どのチェーンでも規模が大きくなったり、時をへると段々と画一化してくるという傾向があると思います。なかなか冒険ができなくなるのだと思います。とは、言いながらも、各チェーン、次々と、新機軸を打ち出しお客様に、飽きられないよう工夫をしています。

ここで、ピザテンフォーのトリビアも掲載します。まずは、名前の由来から説明させていただきます。テンフォーは、今から24年前の10月4日に、函館市に中道店をオープンしたのが始まりです。

この最初の店を開店した日の10月4日を10.4(テンフォー)として、商標とさせていただきました。その意味は、最初のお店をオープンした時の、あの「本当に、お客様から注文していただけるのだろうかと、待っていた、あの気持ちを、忘れないように」ということです。

無線を使う方は、ご存知だと思いますが、無線におけるテンフォー・コードとは、直接関係は、ありません。ちなみに、このコードは、アメリカのCB無線や、警察無線で使用されている、テンコードの一つで、その意味は、「了解」です。これは、航空用語の「ラジャー」と、同じです。

しかしながら、テンフォーは、アメリカ人のお客様からは、覚えやすいということで好評です。

現在の中道店、店の上は、コールセンターになっている
テンコードにどのようなものがあるのか、興味のある方は、以下のURLをごらんになってください。

http://www.ne.jp/asahi/yuzo/hidaka/10code.htm


さて、店をオープンしたばかりの頃には、ピザ宅配そのものの知名度が低く、お客様が、洗濯屋さんと勘違いして、洗濯物を持ち込むなどのこともありました。それも2、3年するとなくなりました。

ビザテンフォーでは、以前は、型破りなピザも販売していました。たとえは、トンポーローが載ったものとか、オムレツが載ったものとか、キンビラゴボウが載ったものとか、色々ありました。

変わっては、いましたが、全部度重なる試食をして、コンセプトもしっかりとして、十分お客様に出せる物として確認したものばかりでした。そのせいでしょうか、お馴染みのお客様には、よく売れていました。これらのピサがメニューから姿を消したときに残念がるお馴染み様も多数いらっしゃいました。

そのようなビザがあった時に、店舗で受注していて、お客様に、「どんなピザがあるの?」と、聴かれ、こうした変わったビザばかりを、お勧めしたところ、「ノーマルのは、ないのか?」と聴かれ冷や汗をかいたことがありました。そう言われてみれば、今は、お店で受注することは、ありません。いまは、上の写真の中道店の中道店の上の二階、三階にある、コールセンター(テンフォーの会社である、オーディンフーズ100%出資子会社)で店の受注をいってに引き受けています。


テンフォーのコールセンターも実施している、株式会社C&Cの詳細は、以下のURLを御覧ください。

こうしたピザを出していたテンフォーですから、今でもそのなごりがあります。たとえば、カントリー男爵です。これは、男爵芋が載ったピザです。
サニーナポリというピザが、ありぁます。これは、簡単にいえば、パスタのナポリタンが載ったピザです。
エビカレードリアというピザか、あります。これは、文字通りエビカレードリアが載ったピザです。
これらは、それまでの常識からいえば、おきて破りのピザともいえるものですが、創業の頃からあるもので、今でも相変わらず売れています。ただし、利用されたことのないお客様のなかには、敬遠されるむきもあるようです。本日もブログをみていたら、本州のある地方都市のかたが、「食べて見たら美味しかった」とか、「普通のピザもある」などと書かれていました。


これらのピザは、ハナタレナックという北海道のローカルテレビ番組で、ナックスのメンバーが、ピザバトルを行うというものの中で、イタリア人シェフにも試食していただきましたが、「これはピザじゃない」「でも美味しい」と評価していただきました。テンフォーは、もともとイタリアやアメリカのピザを目指したものではなく、日本の家族のピザということで、あくまでも日本人にあったピザということで、出発していますから、この評価はある意味では正しいと思います。




ちなみに、ピザバトルでは、ナックスメンバーのそれぞれが、ピザを作成して、どのピザが本当に売れるのかを競いました。その中で、私が一番売れると思ったのは、大泉洋さんの、「ジンギスカンピザ」ですが、本当に一番売れました。そのメニューは今でも、残っています。それが、下の画像です。商品名は「マヨカルビ」です。ちなみに、5人のメンバーのうち、佐藤さんは、司会役で、他の4人は当時の研修センターにきていただき、研修を受けていただきました。その後に開発していただき、それをさらに、当社でアレンジして実際に発売させていただきました。
他にも、テンフォーのトリビアは、あります。それは、ビザソースです。テンフォーは、トマトソースだけではありません。他のピザ屋さんにはない、ショウユソースがあります。それにかつては、味噌ソースもありました。これは、あまりに時代にさきがけすぎていたので、今はメニューから姿をけしていますが、今なら復活しても良いのではないかと思います。

さらに、きわめつけは、海草ピザを販売していたことがあります。それは、以下の写真のように、チーズはなく海草が、載ったものです。




これは、当時、ネット上でその賛否を巡って大論争を巻き起こしました。今でもそれは、ネット上に掲載されていると思いますので、興味のある方は、「テンフォー  海草ピザ」などのキーワードで検索して見てください。

この海草ピザ独自のコンセプトで、しかも、きちんとお客さまに売れるものとして、自信作ではあったのですが、結局はメニューから姿を消しました。それから、3年くらいしてから、イタリアで海草ピザのコンテストがあって、確か日本人が優勝したとかのニュースが飛び込んできました。イタリアでも作られていて、しかも、コンテストがあったというくらいですから、海草ピザも多くの人が思うほどには、突飛なものではないのだと思いました。

なぜ、このような独特のピザができあがったかといえば、函館の独特の食文化というものがあると思います。函館、いまだにロイヤル・ホストはありません。いわゆる、全国チェーンの飲食店も現在の函館にも結構あるようになりましたが、進出して来たのは、他の地方都市と比較すると、かなり遅かったです。進出してきても、うまくいかなくて、撤退するところも相次ぎました。あの、マクドナルドですら、最初は撤退して、再進出してきたということもありました。ビザハットもそうでした。

函館港は、日本で横浜などとならんで、最初に開港した港の一つです。そうして、函館は、他の港とは違い、外国人居留地などなく、函館の外国人が住みたいと思うところに自由に住むことができました。だから、他の港よりも、市民との交流が広く深かったのです。そのときに、多くの海外の食文化も入ってきました。それを函館風にアレンジしたものが、その頃の函館の住民に広まりました。また、日本で一番最初のフレンチレストラン(雪河亭、現五島軒)が開かれた街でもあります。そうして今でもそのような、西洋風、和風、さらに西洋と和が折衷された建物が残るエキゾチックな町並みを残しています。

また、ご存知のように、海産物の豊富なところであります。こんなところから、他の地方都市とは、異なる独自の食文化ができたのだと思います。ピザテンフォーは、このような街に最初にオープンしたピザ宅配サービスなのです。おそらく、こうした地場の食文化に多大な影響を受けていると思います。


さて、ここまで読んでいただき有り難うございます。まだまだ書きたいことはたくさんありますが、このへんにして、その他は、下の【関連記事】をご覧になってください。

なお、ビザテンフォーは、北は、稚内から、南は鹿児島まで出店しています。最近では、九州の鹿児島や宮崎に主に出店中ではありますが、東京や、大阪には、出店していないことから、ご存知ない方もいらっしゃるかもしれないので以下にURLを掲載しておきます。

http://www.pizza104.biz/

さて、ピザテンフォーの配達エリアに住んでいらっしゃ方々は、テンフォーをご注文されたときには、このようなピザテンフォーのトリビアを思い出しつつ召し上がっていただけたら、幸いです。また、そうではない地域に住んでいらっしゃる方も、函館は観光地ですので、是非いらしてください。そうして、ピザテンフォーのピザも味わっていただけたら幸いです。

また、今月は、クリスマス用のローストチキンなどともに、セットメニューも用意してあります。今年のクリスマスは、是非ピザテンフォーもご利用ください。

クリックすると拡大します
ちなみに、今回の投稿は、すべてiPadを使用して行いました。キーボードもiPadのソフトキーボードのみ(ただし、フリック入力)を使っています。以前、書いたものを訂正するくらいのことには、使ったことがありますが、全部をiPadで作成したのは今回が初めてです。十分できますね。これから、いつでも、どこでも、寝転がりながらでも、できるということを実感しました。

【関連記事】

『テンフォー』というキーワードを含むこのブログの過去の記事は、こちらから!!


2011年12月19日月曜日

いま最も求められるのは、「機能する政治」―【私の論評】現在大転換期にあることを認識している政治家、企業経営者は少ない!!


いま最も求められるのは、「機能する政治」:


上の動画では、「機能する政治」に関して上田 勇氏が語っています。

また、以下の記事でも、「機能する政治」に関して扱っています。

臨時国会が閉幕したが、補正予算が成立しただけで、重要法案は軒並み未成立に終わった。与野党協議も不発、参議院で2閣僚が問責決議を受け、このままで次の通常国会に臨めるのかという問題が横たわる。一方、予算編成の壁が立ちはだかり、財政難の下で...(続きは当該記事へ)



【私の論評】現在大転換期にあることを認識している政治家、企業経営者は少ない!!

今求められているのは、上の動画や記事のように、まさしく、「機能する政治」です。現在の政府は確かに機能しているとは思えません。これに関して、本日もTVタックルにて、政治家や評論家がいろいろ話しをしていましたが、結局誰も、決定打となるような発言をしている人はいませんでした。

TVタックル(本日放映の番組の画像ではありません)
誰もが、既存の枠組みの中で物事を考え、発言しています。実は、ここに問題の本質があるのかもしれません。とは、いいながら、私自身も、これからの次世代の政治をはっきり示せるわけではありません。


しかし、参考になる考え方などは、示すことができます。それは、何かといえば、ドラッカーの現在は転換期にあるという考え方です。それに関して、以下に、いくつかの書籍から現在に関するドラッカーの考え方を掲載しておきます。
「1913年(第一次大戦の前年)の数字と、1968年の数字を見るならば、その間に起こった二つの大戦、ロシアと中国の革命、ヒトラーのごとき変事に気づかなくとも不思議ではない。それらの変事は、1968年の数字にはいかなる痕跡も残していない。たしかに戦後の経済発展は急速だった。だが、それは第一次大戦前の産業によるものだった」(ドラッカー名著集(7)『断絶の時代』)
ところが、この一見平穏な20世紀も3分の2を経た頃、地震の群発のように、激動が先進社会を襲い始めた。ドラッカーはこの地殻変動を、グローバル化の時代、多元化の時代、知識の時代、企業家の時代としてとらえた。
英国首相のサッチャーが、ドラッカーによるものとして推進し、やがて世界中に広がった政府現業部門民営化の構想が発表されたのも、この『断絶の時代』においてだった。ドラッカーは、“再民間化”(日本では民間化の歴史がないため民営化)と名づけた。手を広げ過ぎて疲れ果て、弛緩して不能になった中年疲れの政府に元気を取り戻させるには、社会のための仕事の実行の部分、すなわち政府現業部門を再民間化しなければならない。
現在、いわゆるハコモノ行政の問題にしても、有用でないから廃止すべきなのではない。現業を苦手とする政府や自治体がやるべきではないから廃止すべきなのだ。
その断絶の時代がまだ続いている。ドラッカーは『断絶の時代』の20年後の1989年、『新しい現実』において、歴史にも峠があると書き、さらにその4年後の93年には、『ポスト資本主義社会』において、この大転換期は2020年まで続くといった。
 「今や、経済も技術も断絶の時代に入っている。われわれは、この時代をさらに偉大な発展の時代にすることができる。ここで明らかなことは、技術、経済、産業、ガバナンス、マネジメントのすべてが、断絶の時代に入るということである。つまり、偉大な一九世紀の経済的建造物の完成に精を出している間に、まさにその土台そのものが変化を始めたのである」(『断絶の時代』)
上記でドラッカーが言いたかったことは、現在からみれば、実はわずか、30年ほど前までは、世の中のほとんどのものが、エリザベス朝のイギリス等に範をとったものや、システムで継続してきたし、その枠の中に収まっており、その枠組みの中で、継続的に考えれば何とかできたのが、今から、30年ほど前から序々に変わり、今や、新しい枠組みが必要になっているということで、新しい枠組みをつくりあげるには、2020年まではかかるということです。


イギリス大蔵省
私たちが、今日先端的であると思って使用している、コンピュータや、iPhone、iPadのようなデバイスでさえ、その源はエリザベス朝にありました。ここでは、本題ではないので、詳細は述べませんが、この時代に発見された、主に三つの発見が、今日のコンピュータなどに結びついています。ある意味、今日、コンピュータが日々使われるようになっているのは、必然ともいえます。決して、コンピュータやパソコンが生まれた、直前に新たな発見されたものではありません。

そうして、今の政治システム、社会システムの大部分が、大転換期にあるにもかかわらず、エリザベス朝からあまり変わっていません。特に、政治システムなど、根本的には、そこから一歩も進んでいないようです。実際、日本の政治システムは、当時のイギリスのシステムを取り入れたものであり、根本的にはほとんど変わりありません。

たとえば、財務省は、昔大蔵省といわれ、財務省になってからは、大蔵省よりは、中央銀行(日銀)の独立性が確保されたくらいのものであり、根本的には変わっておらず、この大蔵省は、明治時代にイギリスのそれを範として日本に取り入れたれたものです。他の政治システムもそうです。

この大転換期において変わった グローバル化の時代に関しては、あまり説明しなくても、多くの人が認識しているでしょう。ただし、ドラッカーが強調するのは、企業に限らずあらゆる組織が、世界のリーダーが事実上設定した基準に照らして、自らのマネジメントを評価していかなければならないということです。

多元化の時代の時代に関しては、数多くの組織が、各々の価値観を持って動くようになったため、この多元的な価値を一つに束ねる必要があるのに、そうした社会的機関は、まだ存在していません。無論、政府もそれに十分対応しているとはいえません。

また、多元化した社会では、組織のそれぞれが社会的な機関として社会的な機能を果たすことが求められます。組織には特定の目的と使命があり、その目的と使命において成果をあげなければ組織として存在する意味がありません。したがって、その組織の成果とは何かについての明確な定義が必要となります。その組織が目指していることは何かについて明確なメッセージがなければ、そこで働く者は自分があげるべき成果を知ることができないからです。働く者が成果をあげることができなければ、組織は成果をあげることはありません。

知識の時代とは、 富の源泉が知識である、知識社会に突入したことを意味します。これは、アメリカは、1990年代に突入していたのですが、今や、日本も他の先進国も完璧に突入しました。そうして、知識の意味も変わっています。今の知識社会の知識とは、昔のように百科事典に掲載されているような静的なそれではなく、応用物理学とか、医学のように仕事に適用できるものをいいます。


企業家の時代とは、産業構造や技術が過去からの延長線上にあった「継続の時代」(参考記事)に企業が成長するには、「マネジメント能力」が重要でした。それが、「断絶の時代」に入り、再び「発明・創造」が重要になってきました。



産業構造や技術が過去からの延長線上にあった「継続の時代」に企業が成長するには、「マネジメント能力」が重要でした。それが、「断絶の時代」に入り、再び「発明・創造」が重要になってきました。

そうして、上記の文章では掲載しませんでしたが、社会が以前と比較して、異質な社会になったにもかかわらず、従来の社会システムのままでいるということです。産業においては、一部は、転換期を終えつつあるものもあります。たとえば、製薬業界における、バイオテクノロジーなどです。

今や、社会が根本的に変わってしまったので、エリザベス朝に範をとったシステムはことごとく機能しなくなっています。しかしながら、今の政治家は既存の枠組みで物を考え、その枠内で、変革をしようとしているため、結局全く機能しないのです。そうして、これは、何も日本だけの現象ではありません。先進国、新興国のすべての政府が機能不全に至っています。

今や、政治家も、企業経営者なども、現在は大転換期にあることを認識しなければならないのです。従来の枠組みの中でものを考えていては、機能不全から脱することはできないのです。

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2011年12月18日日曜日

【きょうの名言】「何卒宜しく」「大卒です」―【私の論評】政府の借金と、国民の借金の区別がつかない総理大臣がいる日本では、当然のことか?若者のことを笑えるのか?



【きょうの名言】「何卒宜しく」「大卒です」:

期待の大物新人が隣に座るオフィス?
期待の大物新人とは各職場でよく言われるが、タイプは様々あるだろうが、各職場で言い伝えられる笑い話はたくさんある。

@pallo_specialさんがそれをツイートしている。

「『何卒、ご回答をお願いします。』とのメールに『大卒です。』と返信した期待の大物新人が隣に座っています」

単純に「何卒」の意味を知らないだけで、自分なりに解釈して、「大卒」という回答になったと思われる。

かつて、「売春」と「買春」の違いがわからなかった検察官がいたこともあった。公的な文書で、買春をわざわざ売春と書き直していたそうだ。売春と買春だから笑い話で済むが、「贈賄」と「収賄」を間違えるようなもの。

  何にせよ、職場の先輩の温かい目と寛容な態度が必要だ。

【私の論評】政府の借金と、国民の借金の区別がつかない総理大臣がいる日本では、当然のことか?若者のことを笑えるのか?

さて上のお話笑い話として書かれていますが、本当に今の若者が愚かだといって笑っていられるのでしょうか?

こういう間違いをするのは、本当に若者である大型新人だけなのでしょうか?私は、そう思えないです。これに近いというか、もっと愚かなことをする総理大臣が日本には存在します。いや、それだけにとどまらず、その前の総理大臣そうでした。そうして、総理大臣を批判する政治家にも、愚かな政治家が存在します。

いや、それどころか、これを報道するマスコミも愚かであったり、あるいは、そのマスコミを鵜呑みにする年長者も存在しており、今の日本の状況は、こうした大型新人を笑っていられるような状況でありません。

年長者の方々も、この大型新人を笑っている自分を振り返っていただきたいと思います。特に、年長者の皆さん、あなた方は、この大型新人を本当に笑う資格がありますか?本当に、自信をもってきっぱりそういえますか?

大型新人の中には、自社の貸借対照表を見て、資産と負債の区別がつかない人もいるかもしれません。しかし、会社に入った若者なら、別に珍しいことでもなく、いずれこんなことは勉強していけばそれですむことです。まずは、まだまだ、社会的に影響力が少ないということで、悪影響はあまりありません。

しかし、日本の総理大臣や、政治家にも、この区別がつかない人が大勢います。しかも、それを改める気配は、全くありません。これは、驚くほどです。

このような事例は、あまたあるのですが、ここでは、このブログにも再三掲載してきた、日本国の財政破綻かかわることをその一例として、またここに掲載しようと思います。

野田総理大臣は、国会の演説で、現在日本政府は、1000兆円の財政赤字を抱えており、これは、生まれたばかりの赤ん坊まで入れて国民一人当たり700万円の借金を背負っていることになると、述べました。

これに関しては、全くの間違いであり、これは政府が国民一人当たり平均700万円国債などで、借金をしているということです。政府が国民に対して、借金をしているのであって、断じて国民が借金をしているわけではありません。逆に国民が、政府にお金を貸しているわけです。

無論、赤ん坊が政府にお金を貸すことはできません。しかし、その親が国債を購入という形で、貸しているかもしれません。あるいは、親ではなくても、その祖父が国債を購入して貸付つけているかもしれません。しかし、ほとんどの人が自分は国債を買ったことないから、政府にお金を貸していないというかもしれません。しかし、これらの人々の多くは、預金などしている人が多いと思います。そうであれば、そういう人たちも政府にお金を貸しているかもしれません。なぜなら、預金先の金融機関が、あなたの預金を元手として国債を購入しているからです。だから、自分では、政府にお金を貸しているつもりはなくても、結果とて貸しているのです。

ですから、先ほとの野田総理の発言は以下のように言い変えなければなりません、「赤ん坊まで入れて、日本国民は、一人当たり700万円の価値のある銀のスプーンをくわえて生まれてきている」と・・・・・・・・。生れ落ちたとたんに、誰もが、700万円の銀のスプーンとは日本はなんと世界がうらやむ裕福な国なのでしょうか!!



多くの人は、そんな馬鹿なというかもしれません。特に、「増税やむなし」とする人たちは、そうでしょう。政府がそんなに国民から借金をしていれば、大変なことになると・・・・・・・。本当にそうでしょうか、これが、日本が外国からの借金が、多大にあれば、本当に大変なのですが、実は、日本国は、世界で一番外国にお金を貸し付けている国なのです。その総額は、260兆円超で、なんと過去20年間世界一です。そうして、あのバブルの絶頂期よりもまだ増えています。それに、政府自体が、600兆円超の金融資産を所有しています。これほど資産を持っている政府は世界一です。

それに個人の金融資産をみても、リーマンショック後、アメリカは株式が大幅に目減りして、日本は、あまり目減りしなかったが故に、歴史上始まって以来、日本とアメリカの個人金融資産額がほぼ同じになってしまいました。今や、日本の個人資産は、世界のトップレベルということになってしまいました。アメリカの個人資産が目減りしたとはいっても、未だに、世界の他の国とは比較の対象にもならないほど豊です。そうして、今や日本はそれと同レベルです。なぜ、マスコミはこういうことを報道しないのでしょうか?不思議でなりません。

では、なぜ、こんな裕福な国が不況になるかといえば、簡単なことです。デフレだからです。日本には、ありあまるほどいっぱいお金があるのに、デフレであるため、そのお金が市中に出回らないため、不況に至っているのです。雇用も悪化しているのです。ですから、このデフレを克服することが日本政府の最優先課題であるはずです。にもかかわらず、政府が過去20年間にわたって、ごく一部の例外を除いて緊縮財政、日銀が金融引き締めというデフレ化政策をやってきた結果税収が減って、政府による国民からの多大の借金という歪な財政アンバランスを生み出したのです。

このへんのからくりは、このブログでは過去に再三にわたって、掲載してきたので、詳細はそちらをみていただくものとして、これは、先に、大型新人が間違っているのと同水準の間違いです。

それこそ、上の記事で、 「売春」と「買春」の違いがわからない、 「贈賄」と「収賄」を間違えるのと同水準の誤りです。なにやら、国民の中にも、上の話しを鵜呑みにして、アンケートをすると、「増税やむなし」とする人たちも大勢いるそうです。その中の年長者の皆さん 職場の先輩の温かい目と寛容な態度が必要だなどとして、本当に大型新人の若者を笑っていられるのですか?

さていろいろ、書いてきましたが、何卒の意味を知らない若者のように、負債と資産の区別がつがず、日本が財政破綻すると思い込んでいる政治家などの写真を『日本国財政破綻烈士』としてあげておきます。


日本国財政破綻烈士

谷垣禎一自民党総裁
この方を筆頭にあげないわけにはいかないでしょう。何しろ、昨年の参院選の前に、増税論をぶちあげたのは、最初は菅さんでなく、ほかならぬ、谷垣さんです。この方は、もともと、プライマリーバランス(財政バランス)重視派です。


日銀白川総裁


この方も、烈士に入れないわけにはいかないでしょう。震災が発生すれば、復興需要が発生し、円の需要は高まることは明らかであり、こうしたときには、ある程度は増刷すべきでしょうが、円高になろうが何がおころうが、デフレであろうが、増刷拒否の姿勢は絶対に崩しません。立派な、財政破綻烈士です。ただの馬鹿なのか、それとも単にずる賢いのか良くわからないという評論家もいます。まあ、財務省や、新聞などのマスコミが、財政破綻をいいたてるので、その尻馬にのっていれば、在任中は大過なし過ごせると考えておられるというのが、もっとも妥当な当て推量だと思います。


野田総理大臣

このかたも、財務省官僚のいいなりで、上の記事でも取り上げた、愚かな発言をした方です。谷垣氏ほどの情熱はないですが、増税やむなしと思い込んでいる方です。


菅直人前総理大臣

このかたも、財務省官僚のいいなりで、財務大臣をしていたときに、財務官僚に取り込まれたと推測されます。谷垣氏の増税論に、のっかって、大連合など目論んでいたようです。しかし、事はそんなに簡単にすまなかったことは皆さんもご存知でしょう。


鳩山由紀夫前々総理大臣

このかた宇宙人なので、何を言っているのか、どんな原理に基づいて動いているのかさっぱり、理解できませんので、論評は、避けます。ただしプライマリーバランス重視派で、増税論者であることには変わりありません。




この方は、税制調査会・会長・藤井裕久元財務相です。細川護煕内閣で大蔵大臣に就任。民主党としては、珍しく閣僚経験者です。もと、財務官僚であったこともあり、無論当人は、そうは思っていないでしょうが、結果的財務省のスポークスマンと言っても良いような方で、まさに、増税推進の急先鋒です。




この方は、社会保障と税の一体改革調査会・会長・細川律夫前厚生労働相です。もともとは、弁護士で、経済など良く理解してない方です。しかし、ながらこの役回りを引き受けたということで、増税急先鋒の烈士となりました。


この方は、与謝野さんですが、ご存知のように、もともとは、自民党で、その次に、立ち上がれ新党に移りましたが、その後民主党に移り閣僚となりました。もう民主党の閣僚でもなくなったため、影響力もなくなったので、掲載するかどうしようか迷いましたが、このブログでも、過去に「デフレデーモン」と呼んだほど、徹底したデフレ主義者です。とにかく、インフレにさえならないで、デフレになれば良いと心の底から思っている筋金入りの「日本財政破綻烈士」です。

それから、現安住財務大臣につきましては、経済・財務に関して、野田さんと同様に何の考えもなく、さらには、財務省のいいなりで、他の人も財務省の単なるスポークマンとしてかとらえていなく、影響力も少ないため、烈士には含めませんでした。烈士になるためにも、ある程度の度量と古今東西の経済上の常識に抗うだけの非常識・非見識が必要なのですが、この方には、それすら足りません。ただの、看板です。

はてさて、ほんの一端を掲載してみましたが、民主党など、閣僚の全員、議員の半分以上が財政破綻烈士もしくは、それに準ずる人々の集まりだと思います。中には、そうではない人たちが勉強会を催していて、財政再建よりもデフレ解消と訴えていますが、なにしろ、数が少ないため、ほとんど圧殺されているというのが実体です。

自民党のほうは、烈士は少ないようですが、それにしても、親方が筋金入りの烈士なのでどうしようもありません。それに、マスコミ関係はほとんどそうです。ですから、これ以上あげれば、きりがなく、いつまでたっても、このブログを書き終えことができないので、このへんでやめておきます。

デフレのときには、GDPを大きくするしか回復する道はありません。そんなときに、増税をしても、もともと、増税の原資は、GDPであることにはかわりありません。ですから、増税して、何かにお金をつぎ込んだとしても、何かが良くなれば、何かが悪くなる。その悪くなったものに対してお金をつぎ込めば、今度はまた別の何かが悪くなるということでモグラたたきになるだけです。だからといって、さらに増税すれば、結局もとのもくあみで、さらに経済は悪化するだけです。世の中、経済だけではないなどとする方もいらっしゃいます。確かにそうではありますが、デフレの時に限っては、そんな呑気なことはいっていられません。まずは、デフレを退治するのが、最優先課題です。

来年こそは、政治家や、国民の間にも、日本の経済に対する認識が高まり、与謝野烈士が没落したように、増税派が後退することを願うばかりです。

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2011年12月17日土曜日

調査結果:ロケーション系サービスの可能性について―【私の論評】ローケーション機能は、ガラパゴスで培われた日本のほうがアメリカよりはるかに受入れられている!?


調査結果:ロケーション系サービスの可能性について:

リサーチ会社Forresterが、2011年8月、37,000人のアメリカ在住者を対象に、「ロケーション系サービスの利用状況」を調査しています。アメリカにおける調査ということで、日本とは異なる点もいくつかあると思いますが、おおまかなトレンドやマーケティングにおいて意識すべき状況などは共通していると感じたので、紹介していきます。 

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まず、最も大きなトレンドとしては、ロケーション系サービスはいくつも生まれてきたものの、急成長している、と言えるほど一般のユーザーに普及してきているわけではない、という点が指摘されています 

インターネットユーザーの成人である回答者のうち、「30%が、ロケーション系サービスについて知っている」ものの、「実際に使っているユーザーは、6%以下」であり、「週一回以上の頻度でロケーション系サービスを使っているユーザーは2%にとどまる」という状況です。

1年前の調査結果と比較すると、ロケーション系サービスに関する認知は14%増加したものの、実際に使っているユーザーは2%しか増加していないようです。 多くのサービス・アプリが登場し、ロケーション系のサービスについて知っている人は増えてきているものの、実際に使用してみよう、という人はそれほど多くないことが分かります

このデータだけを見ると、ロケーション系サービスはキャンペーンやプロモーションで使うにはハードルが高すぎるのか、と思われるかもしれません。

しかし、現在ロケーション系アプリを使用しているユーザー属性をみてみると、面白いことが分かってきます。

ロケーション系サービスのユーザーは、男性の若者で、情報に敏感なアーリーアダプター層が多いというデータが出ており、こうしたユーザーは、購入を検討していたり、実際に購入した商品にかんする情報を、平均的な成人ユーザーよりも2倍、シェアしやすい傾向にあるようです。

女性ユーザーの割合は、2010年調査時における22%から2011年には37%へと増加してきてはいますが、まだ男性のほうがユーザーの割合としては多いようです

まだキャズムを超えているとは言い難い結果ですが、Forresterは、ロケーション機能がほとんどのアプリにデフォルトで組み込まれているような状況に応じて、「ロケーション」がマーケティングにおいて重要になってくる時代はくるであろう、と結論付けています。

例えば、最近実施されたMINI COUPEハンティング大作戦も、ロケーション機能を活用し、主に男性若者をターゲットにしていると思われるキャンペーン内容ですね。このような事例は今後増えていくであろうと予測されます。

MINI COUPE ハンティング大作戦


マスにリーチする手段としては、まだ難しい印象はありますが、影響力が高く、また情報感度の高い若者にアプローチする方法として、ロケーション機能の可能性は大きいと感じました。


[via VentureBeat]  

Social Media Account Planners

大出卓史 (INFOBHANより)

【私の論評】ローケーション機能は、ガラパゴスで培われた日本のほうがアメリカよりはるかに受入れられている!?

ロケーション機能に関する日本の一番新しい動きに関して以下に掲載しておきます。
2011年12月15日に開催された「スマートフォン&タブレット2011 冬」の「広告&マーケティング」セッションでは、ライブドア メディア事業部 執行役員 CPO(最高プロダクト責任者)の佐々木大輔氏が登壇。「位置情報サービスのトレンドと、ロケタッチの裏側」と題した講演を行った。
  「ロケタッチ」は2010年7月にスタートした、GPSによる位置情報を利用したソーシャルアプリだ。訪れた場所で「チェックイン」することで、自分や友だちが訪れた場所を地図に表示しながら「版図を広げる」ような感覚を楽しめる。地図上に多数のアイコンが表示されることで「空間の広がり」を感じられるだけでなく、いつどこにどれだけ訪れたのかを記録する「ライフログ」として、時間の広がりをも実感できることが人気を得ている理由だと佐々木氏は解説する。
  佐々木氏は、位置情報アプリのトレンドとして「チェックインを継続させるためのインセンティブのアイデア」に注目していると語る。
  例えば米国では、ベストバイなどの小売店でアプリを立ち上げてゲートをくぐるだけで、お店で使えるクーポンを取得できる「Shopkick」が人気となっているという。ゲートなどは店舗側がコストを負担しているため日本でそのまま展開することは難しいが、興味深い事例として注目していると佐々木氏は述べる。
  そのほか、価格情報からリアル店舗に誘導する「O2O(Online To Offline)」とは逆に、量販店の店頭でバーコードスキャンするとアマゾンの価格が分かる「Price Check」なども興味深い事例として挙げていた。
  ロケタッチはユーザーの傾向としてはITリテラシーの高いユーザーから裾野が広がりつつある状況だという。チェックインする場所の傾向として駅など交通系やレストランなどのグルメ系が多いほか、ATMやトイレなども多いという。「ここにいる」と友だちに伝えるのではなく、ライフログとして活用されていることが見受けられると佐々木氏は話していた。

さて、上のINFOBHANの記事では、ロケーション系サービスに関しては、アメリカでは認知度がかなり低いことを掲載しています。このようなアンケートなど日本国内でとられているものは、見たことがないので、正確なことはわかりませんが、私自身は、この数字日本では、アメリカよりは相当高いのではないかとみています。

なぜ、そのようなことを言うかといえば、今年の夏あたりでしょうか、スマホを見ながら会社で、Facebookの付近の情報をみて、コンビニでクーポンがもらえるとか、マクドナルドが位置情報サービスをはじめたというので、付近のマクドナルドで、割引があるなどと話をしていたら、スマホではなく、ガラケーを持っている人から、そんなの何年も前からやっていますよ・・・・、といわれて、「あれっ」と思ってしまいしまいました。そうして、そのときは何を言っているのか良くわかりませんでしたが、あとで、はたと気づきました。

スマホとガラケー
そうなんです、別に日本の場合は、スマホのようにGPSがついて、位置情報が提供される以前から、マクドナルドのクーポンだとか、値引きなどが携帯で配布されていたことを思い出しました。

確かに既存のガラケーなどの携帯電話には、GPSはついていないので位置情報はサービスされていませんが、地図は各種掲載されており、自分でその地図を見て、その近辺には何があるかとだとか、その店のサイトをみれば、クーポンなど配布されているということがありました。

要するに、日本の場合は、ガラケーで、自分でどのあたりにいるか、手動で地図情報をみていたわけです、スマホによって、手動ではなく自動でこれができるようになったということです。

日本のガラケーは、お財布になるものもありましたし、比較的昔から高度な機能がありました。それに比較すると、日本以外の国の人は最近、スマホを持ってから初めて、地図や、地図に掲載している店の情報を見始めたというのが実情なのだと思います。それに、ガラケーでも、GPS機能がついているものがありました。

私は、iPhoneの前の携帯電話を購入するときに、GPS機能がついたガラケーを購入しようと思いましだか、お店の人に通信料がかさむ旨を伝えられて、断念して、iTuneの音楽をダウンロードできるものを購入しました。おそらく、当時は、スマホもあまりなく、GPS機能がついた携帯など、海外ではなかったのではないかと思います。そういわれてみれば、この時代にパソコン用のGPSは売られていて、1万円前後で購入できるようになっていたと思います。ちなみに、私のiPhoneは、3GSです。新しいiOSが使えなくなった時点で買い換えようと思っています。


日本では、地図機能にかかわらず、様々な機能がついていたので、全部ではなくても、ある程度便利な機能は使っていたと思います。だから、ロケーション系サービスには、特に構えなくても、自然に入っていけるのではないでしょうか?実際、Facebookの友人で、スマホを持っている人は、かなりの頻度で使っています。ローソンではじめて、位置情報による特典の配布などがあったときは、結構な人が駆けつけていたようです。

それに、日本ではFacebookをアリバイ作りに活用している女性もいますす。しかも、アリバイ作りをする時間帯には、他の女性といっしょにチェックインしていることにし、あらかじめその他の女性と彼氏とは意図的に会う機会をつくつておくとか、かなり手がこんでいます。 それに、ボットでツイートし、それに写真など掲載して、アリバイづくりをする女性もいるそうです。 本当にずるがしこくロケーション系サービス使っているという感じです。


ただし、スマホの場合は、はじめてのところに行っても、地図上でその場所の位置がすぐにわかり、その近辺のお店などの情報が手に取るようわかります。これは、本当に便利ですし、さまざまな可能性が考えられます。

アメリカなどでは、スマホではじめて、地図情報や、位置情報を使い始めるという人も多いため、上記のようにローケーション系サービスの認知度が低いのだと思います。これに関しては、日本のほうが先行していると思います。実際には、使っていないくても、認知している人はアメリカなどと比較すれば、かなり多いと思います。だから、ロケーション系サービスなどまず日本で実験するようなことをすれば、良いのではないかと思います。

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2011年12月16日金曜日

Facebook売上前年同期比の2倍へ―【私の論評】Facebookの売上って一体何?

Facebook売上前年同期比の2倍へ

Facebooが最近提供しはじめた、timelineを作成するアプリに関する説明動画

世界最大のSNSフェースブック(FB)の今年1~9月の売上高は25億ドル、営業利益は12億ドルを計上する見込み、だと米CNBCが伝えた。

FBは現在、決算非公表で、CNBCは今年は年間で売上目標38億ドルを達成する見通しだとしている。上場の主幹事社になると思われるゴールドマン・サックスが顧客のみに開示した文書では、2010年の1~9月期の売上高は12億ドルだったという。前年同期比で2倍以上になったと見られる。

今年上半期の売上高でも、昨年の約2倍にあたる16億ドルになったとも報道されている。

新規上場は来年春とも言われるが、バリュエーションは1000億ドルともされている。

【私の論評】Facebookの売上って一体何?
Facebookは、2011年9月に『F8』で発表した新しいプロフィール機能『タイムライン』を12月15日(米国時間)に全世界ユーザー向けに提供を開始しました。ウェイティングリストに登録していたユーザーから順次利用できるようになり、日本でも『タイムライン』をさっそく使い始める人が増えています。また、モバイル環境でも、Androidアプリおよび『m.facebook.com』において同機能をリリースしました。次々と変革をとげていく、Facebook。来年は、Buffyを無料で配布するなど、さらに、ユーザーを獲得し業容を拡大しようとしています。

こうしたサービスで、私達を魅了してやまないFacebook。しかし、裏側では、しっかりと売上をあげているからこそ、このようなことができるのだと思います。Facebookの売上といえば、実際にFacebookをみれば、広告があるので、広告料くらいは誰でも類推できると思います。しかし、広告もどのようなものがあり、そのほかは、どのような売上があるのか、意外と知られていないかもしれないので、本日はFacebookの収益構造など掲載します。

Facebookの評価額の推移(クリックすると拡大します)
Facebookの収益構造は,広告系売上とアプリ系売上のふたつで成り立っていて、広告系はさらに3つのタイプに分類されています。以下に、それを掲載します。

Ⅰ.広告系売上
(1)セルフ広告 
AdwordsやOvertureと同様、広告主は広告代理店を経由することなく、直接ウェブ上から広告出稿できる仕組みで、Facebook Adsとネーミングされています。実際に入力してみると驚くほど簡単で、入力には5分もあれば十分、ステップとしては次の3つのプロセスから成り立っています。(画像はクリックで拡大できます) 
・ 広告原稿の作成
 ・ 広告ターゲットの設定
・ 予算,スケジュール,入札金額の設定
入力形式はAdwordsなどのリスティング広告と類似していますが、以下の点が相違点としてあげられます。 
地域ターゲット属性をきめ細かく設定できるため,エリア・マーケティングが可能 
個人ターゲット属性をきめ細かく設定できる。例えば,性年齢,学歴,勤務先,言語,交際状況の他,誕生日の人だけを対象とすることも可能 ソーシャルグラフを指定できる。例えば,ファンページ,イベント,グループ,アプリケーションつながりを指定できる他,友人つながりも設定可能CPM(表示回数あたり),CPC(クリックあたり)を選択し,それに対する入札金額を指定できます
非常に洗練されたユーザーインターフェースとなっており、属性や入札額を指定すると、推定ユーザー数や推定クリック数などが表示されるのが素晴らしいです。この例では、ターゲットした「東京から50マイル以内で日本語の話せる18才以上の会員」はFacebook上に178960人いることがリアルタイムに表示されています。
(2)ブランド広告 
これは日本でいうタイアップ広告で、Facebookに直接問い合わせて統合的なキャンペーン広告を作成するものです。機能としては,ファンページを機軸に,FacebookアプリとFacebook広告を組み合わせたものになるのが一般的で、予算はページ上では100万円からとなっています。
(3)マイクロソフト提携広告
文字通り,マイクロソフトと提携し、彼等の提供するバナー広告やスポンサードリンクを表示するものです。なお契約は2006年に締結されたものですが、背景にグーグルとマイスペース(当時は圧倒的にNo1のSNSだった)の独占契約があり、対抗策としてマイクロソフトが動いたものです。

Ⅱ.アプリ系売上

アプリ系売上は、SNS本体ではなく、FacebookのコマースショップであるGiftShop、およびサードパーティによるアプリによってもたらされる収益で、Facebook会員からの直接売上、つまりB2Cモデルとなっています。
【Facebook内のコマースショップ GiftShopの取り扱い商品】
ここで注目されるのは、友人へプレゼントするバーチャルグッズ(Virtual Gifts,E-Cards,Charity)だけでなく、音楽MP3ダウンロード販売(Music and MP3s)や物販(Real Gifts)まで商材を広げ始めている点です。またSports系バーチャルグッズなどでブランド・タイアップ系ギフトが増えている点も見逃せません。

さて、以下には、Facebookと、日本の他のSNSなどとの収益構造の違いなど掲載しておきます。

mixiは広告系が全SNSで最も強い一方、会員課金に大きく出遅れています。オープン化の収益貢献に期待がかかっています。

GREE最大の強みは会員フィーです。高品質の内製ソーシャルゲームにより会員課金で他を圧倒しています。

モバゲーはバランス型ですが、デベロッパー向けサービス(課金決済,アバター提供,投稿監視)が新しいです。

Facebookは、会員フィーを除く全ドライバーに着手しはじめています。これからの収益急拡大が予想されます。

上記の記事のように、Facebookの収益拡大のキーとなるのは次の5点だと考えられます。

広告ターゲティングの精度向上と広告主獲得のための宣伝活動
仮想グッズに加え,物販・音楽ダウンロードまで手を広げたコマースショップの拡大
本格的に利用されはじめた独自課金サービス Pay for Facebook の拡大(課金率30%と極めて高収益)
オプトインによる外部コマース・アクティビティのユーザー共有(Beaconはオプトアウトのため失敗)
プレミアム会員,特にブランド広告ニーズのある企業向け有料会員サービス

さて、Facebookの収益構造は、以上のようなものですが、本年もこのように収益をあげ、来年には、このブログでも以前掲載したように、独自のスマホ"Buffy"を開発し、ユーザーに配布するとしています。これによって、Facebookは、さらなる、ユーザーの拡大を狙っていると思いますが、本当に、無料で配布するのか、無料で配布するとすれば、何か条件はあるのかなど、興味はつきません。今後また、新しい動きがあれば、また掲載させていただきます。

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2011年12月15日木曜日

コンテンツを要約する画期的なiOSアプリ、16歳が開発―【私の論評】大量の情報を効率的にさばくのに良いツール!


コンテンツを要約する画期的なiOSアプリ、16歳が開発:
『Summly』は、ウェブのコンテンツを箇条書きとキーワードの一覧に要約する『iOS』アプリで、結果の共有もできる。12カ国語に対応しており、香港の富豪投資家にも支援されているこのアプリを作ったのは、若干16歳の少年だ。



【私の論評】大量の情報を効率的にさばくのに良いツール!
最近、twitterで、購読者の方から、内容は非常に理解しやいのですが、もっと短くしてもらえないかという要請がありました。確かに、私の場合どうしても、文章が長くなりがちです。昨日のブログも、このようなツイートをいただいていたにもかかわらず、結構長文になってしまいました。

結局、いつも時間がないので、書きちらして、その後校正したりして、余計なものをカットするとか、さらに、理解しやすくするなどのことはほとんどしていません。今後、こうしたことにも心がけ、よりいっそう読みやすいものにしていくつもりです。

ちなみに、そのツイートは以下にコピペしておきます。

 久しぶりにブログのほうを見に行かせていただきました。よくわかります。ただもう少し短い目にしてくだされば。大変厚かましいお願いですが。内容は私のようなものにもわかるように書いてくださっているのでありがたいです。


他の読者の方も、私のブログにつき、このようなご要望などありましたら。このブログへのコメントでも、twitter、Google+、facebookでも良いので是非お知らせください。

さて、上記のアプリ、この読者の方と同じようなことを考えている方が、世界中にたくさんいるということを示していると思います。わたしも、さっそくこのアプリ導入してみました。まだ、使い始めたばかりなので、本日は、その内容をレポートすることはしません。


なぜ、導入したかといえば、その理由ははっきりしています。私はどうしても、日本語の文章から比較すれば、英語の文章を読むのは時間がかかってしまいます。以前は、読むこと自体が目的のような時期もあり、そのときは、毎日何の区別もなく、いくつかを日々読んでいました。

しかし、最近では、読むこと自体の目的は達成したので、最近では、読むなら、自分が読みたいものという具合に変わってきていました。その場合、英文のものは探すのが大変で、最近では、もっぱら書籍ばかり読み、サイトはみていませんでした。しかし、最近では、やはり、多少の時間を割いても新しい内容の記事を読みたいと思うようになりました。それを探すため、上記のアプリを導入しました。まだ、使いはじめたばかりですが、英文の要約がでてくるというのは良いことです。これから、重宝しそうです。つかい始めてしばらくしたら、レポートしようと思います。

日本語でもこのようなものができればよいと思います。本日は、このへんで終わろうと思います。短め短め・・・・・・。

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2011年12月14日水曜日

さよならニッポン、新時代の国際人としての心構え―【私の論評】こんにちは、日本と日本人、さよならニッポン、ニッポン人、古から続く国際人としての心構え!!


さよならニッポン、新時代の国際人としての心構え: 2011年12月14日(水)


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[ 新国際人の教科書 ]

さよならニッポン、新時代の国際人としての心構え 


[森田 正康]

「日本ってどんな国なんだ?」
約20年前だろうか、僕がアメリカ在住の中学生だったころは、日本人が物珍しかったのか、アメリカ人の学友に日本という国について聞かれることが多かった。


【私の論評】こんにちは、日本と日本人、さよならニッポン、ニッポン人、古から続く国際人としての心構え!!
本日は、上記の森田某とやらが掲載した上の記事が全く間違いであることを掲載します。この森田某、ミスリードもはなはだしいです。本当に困ったものです。一体海外で何を勉強してきたのでしょうか。こんな人がでてくるから、多くの人が幻惑されとるとともに、日本の世界での地位が下落するのです。本当に私からすると、頓珍漢きわまりないおろかな記事です。

まずは、世界常識がないということを第一にあげておきたいです。この人はたして、アメリカの何がわかっているというのでしょうか、この人は、自分が会える限りのアメリカ人などとあって、それをアメリカの代表としているのだと思います。外国人トレーダーなど、ただの賭博師であり、賭博師風情にアメリカの本当の価値観や、日本の何がわかるというのでしょうか!!

まずは、この人は、現代の国際関係を読み解く上で、必読の書ともいわれる、サミュエル・ハンティントンの「文明の衝突」という書籍は読んでいないと思うし、読んでいたとしても、単なるいくつかある書籍の一つくらいにしか思っていないと思います。その意味するところまで、理解はしていないと思います。



とはいっても、今や古い書籍であることもあり、読まれていない方もいらっしゃると思いますので、以下にwikipediaから、その内容について、コピペさせていただきます。
『文明の衝突』 (ぶんめいのしょうとつ) とはアメリカ合衆国の政治学者サミュエル・P・ハンティントンが1996年に著した国際政治学の著作です。 原題は『The Clash of Civilizations and the Remaking of World Order』 (「文明の衝突と世界秩序の再創造」。
冷戦が終わった現代世界においては、文明と文明との衝突が対立の主要な軸であると述べた。 特に文明と文明が接する断層線 (フオルト・ライン) での紛争が激化しやすいと指摘した。記事の多くはイスラム圏、ロシアについてであり、他の地域に関してはおまけ程度の扱いである。
本書はそれまでの「西側」、「東側」、「国民国家」などの国際政治の視座ではなく、文明に着目して冷戦後の世界秩序を分析する国際政治学的な研究である。その内容は、文明の概念と特徴を定義した第一部「さまざまな文明からなる世界」、非西欧文明の発展を論じている第二部「文明間のバランスのシフト」、文明における文化的秩序の発生について論じた第三部「文明の秩序の出現」、文明間の紛争や戦争について論じた第四部「文明の衝突」、そして西欧文明の復興や新時代の世界秩序について論じた第五部「文明の未来」から成り立っている。
さて、この書籍が発売されたばかりのときには、この書籍は、アメリカの長期国際戦略であるといわれたくらいです。それは、ともかくとして、アメリカの知性が世界をどのように見て、解釈しているかが良く理解できる書籍です。上のコピペの中に、「記事の多くはイスラム圏、ロシアについてであり、他の地域に関してはおまけ程度の扱い」と書いてありますが、それでも、アジアのことについても書いてあります。

サミュエル・ハンティントン
その中で、中国や朝鮮、その他いわゆる東アジアのことも記載されています。そうして、これらのことを東アジア文化圏としています。では、日本は、その中に含まれているかといえば、そうではありません。日本は、日本文化圏としています。ハンチントンも、最初は、日本も中国に影響を受けた国なので、東アジア圏の中に含めようと考えたようですが、結局それでは実体を表しておらず、日本は、あまりにユニークで、どうしても、東アジア文化圏に含むことはできず、結局は、日本文化圏としたと、著書の中にも掲載されています。

これ一つをもっても、森田某の考えは偏っていることがおわかりになると思います。強欲で、金儲けしか頭にない、しかも、ごく一部かもしれない、金融馬鹿や、賭博師風情が、日本とアジアの区別がつかないからといって、日本はアジアに含めて考えるべきと主張できるほどの根拠とはなりません。また、マーケティング的に考えても、間違いだと思います。

この森田某は、まともな文化人とは付き合いがないのだと思います。だから、このような考えをしても、何もおかしいとも思わず、あまつさえ、雑誌などにこのような記事を出したのだと思います。本当に愚かなことと思います。

「文明の衝突」については、以前のこのブログに掲載したことがありますし、このブログでは、国際人とはいったいどのようなものなかも論じたことがあります。以下では、それを中心に再掲載してさらに、説明を加えようと思います。

以下は、最近の日本酒離れに関して、日本人が日本のよさがわからなくなっている事実をレポートしたものです。



詳細は、上記の記事を御覧いただくものとして、下に今回の記事と特に関係する部分のみ掲載しておきます。
今の時代何か間違っていると思います。まずは、語学などを学ぶ学ばないなどの前に、日本文化の素養を身につけていなければ、国際人とは成り得ません。どこの国に行っても、軽く見られるだけです。逆に、日本文化を身につけていれば、多少外国語がへただろうが、場合によっては、できなくても、どこの国に行っても、尊敬されこそはすれ、馬鹿にされることはありません。言葉だけわかっても、こうしたバックボーンのない人は、結局、海外でも、まともに相手にされることはありません。まともに、交渉事もできないことでしょう
なぜなら、最近では、コンテクストなどといわれ、アメリカなどでも、実施されている交渉にも必要な腹芸もできないからです。アメリカ人が腹芸ができなくて、なんでもかんでも言葉で表現するものと思っていたら大間違いです。一般の人でもそんなことはないですし、上のレベルになれば、なおさらです。なんでもかんでも、言葉で言うような人は、交渉相手でも、地位の低い、現場レベルの話にすぎません。上のレベルでは、コンテクストを背景に話をすすめることは言うまでもありません。低層な馬鹿なアメリカ人ばかり相手にするなら、それでも構わないでしょうが、それだけでは、まともな人とは付き合っていけません。もう、アメリカ人でも、いわゆるデカルトの悪魔的な考え(物事を白黒にはっきりわけて考える方法のこと)のみで生きているのは、馬鹿な、賭博師や、金融馬鹿くらいなものだと思います。
人が、人としてまともに扱われるということは、どういうことなのでしょうか?それは、その人が育った文化的背景を背負っているということを相手にさとってもらえか否かで決まるものです。背負っていることを認めてもらうことができれば、その人は世界中のどんな人からも、うとんじられることはありません。なぜなら、その人は、その人だけの存在ではなくなるからです、その人が、その文化を担っているというということは、もうすでに、その人だけのことではなく、その文化を背負っている人の文化圏(日本なら、ハンティントンが言う、日本文化圏)に属する人全体を代表するものとして、相手に受け取られるからです。それどころか、すでになくなったご先祖様の考えをも代表するものとして受け取られからです。
そんな文化的背景のない人間に関しては、そのような背景を持たないサル同様の扱いしかされないのは当然のことです。
私は、菅さんが海外の会議に行っても、先進主要国のリーダーたちからまともに相手にされないのは、決して言葉だけの問題ではないと思います。いくら、お遍路に行ったとしても、彼は、おそらく、日本の伝統文化の背景からは程遠い存在なのだと思います。こうしたことは、いくら、外見を整えてみても、すぐに相手に悟られるものです。それは、思想や、イデオロギーなどとは無縁なものです。どんなイデオロギーがあったにしても、自分の属する文化を知らないものは、そうではない人々には、見透かされてしまいます。フランスや、イタリアの共産主義者たちは、少なくとも自国の伝統文化を背負って話をします。だから、妥協点もみいだしやすいです。
これはとりもなおさず、日本人であれば、日本の伝統文化を背負った人間と、他の国の人から認められない限り、まともな扱いはされないということです。今は、こんな簡単な理屈のわからない人があまりにも増えていると思います。
G8で、他国のリーダーらから一人離れて、ポツンとたたずむ、菅さん
ここまで、読んでいただければ、私の意図はもうお分かりになったものと思います。海外に行けば、私自身も、日本文化の話はします。話をするだけではなく、子供たちには、鶴を折ってあげたり、主婦の皆さんたちには、生け花をしてあげて、その意味するところも教えてあげます。海外に行ったときだけにかかわらず、Google+でハングアウトするときにも、特に相手が海外の人であれば、意図して、意識して、日本の文化にかかわる話もするようにしています。そうすることによって、相手から尊敬されたり、信頼に足る人物と思われるようなことはあっても、軽蔑されたことはないです。

ドラッカー氏も語っていたように、「経済とは人間の一側面に過ぎない」という言葉があります。私も、そのとおりと思います。今の日本の経済が、歴代の政府が、緊縮財政をしてきたため、停滞していますが、これもいずれは、ドラッカー氏も語っていたように、回復すると思います。それに、経済が停滞しているから、リスペクトされないなどという考えは浅はかだと思います。考えてみてください、私は、アメリカ人なら、アメリカ文化について語るアメリカ人をリスペクトします。インド人なら、インドの文化を語るインド人をリスペクトします。自分の国や、自分の国の文化を語らない、人間は、どの国の人間であろうとリスペクトに値しないと思います。

私は、はっきりいって、こういう日本の伝統文化を知らないニッポン人に、日本はどうだなどと語ってほしくありません。こういう、ニッポン人に限って、日本の過去の歴史は無論のこと、日本の現状をほとんど理解していないことが多いものです。

かえって、あのアップルのCEOである、スティーブ・ジョブスのほうが、日本人らしい考え方を持っているくらいです。今のニッポン人に「武士道というは死ぬことと見つけたり」という葉隠の考え方を言っても、何のことかわからない人も多いでしょうが、実はスティーブ・ジョブスがこれに近い考え方を持っていることは以前にもこのブログに書いたことがあります。



前アップルCEO、スティーブ・ジョブス氏死去―【私の論評】ジョブスの半生を写真でたどって見えてくるものは?!!日本人が忘れた世界?

詳細は、上記の記事を御覧いただくものとして、下に今回の記事と特に関係する部分のみ掲載しておきます。
ジョブスは、上の動画(伝説のスピーチといわれている、スタンフォード大でのスピーチ)の中で、「死を意識すること」の意義、特にポジティブな面を強調していました。これは、日本の武士道の中の「葉隠れ」の思想とも根本では相通じるところがあります。まさに、「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」という言葉を真の意味で実践しているようです。葉隠れは、一部の人々が曲解しているように、死を美化するものではありません。というより、まさに、上の動画でスティーブ・ジョブスが「死を意識すること」の意義と似ています。というより、生まれ育った環境や活躍してる舞台がIT業界であることなど葉隠れの思想がでてきた時代背景とは大きく異なるので、表現や、出てくる行動が少し異なるようにみえても、本質的には同じだと思います。 
今の多くの日本人が忘れてしまったこのような生き方、少なくとも、少し前までは、多くの日本人の理想とした生き方、彼の生き方は、それを私たちに思い出させてくれます。だからこそ、日本でもジョブスに人気があるのだと思います。今日本では、産業に活気がありません。ジョブスがやってきたような、イノベーションは、少し前までなら日本が行っていたと思います。私は、そのようなイノベーションが行われなくなった今の日本、背景にはジョブスのような一昔前の日本人が理想とする生き方を多くの日本人が忘れてしまったからではないかと、危惧しています。 
さて、そう思って現在のジョブスを見ると、あの有名なプレゼンでみせる、黒を基調とした服装、ジーンズという飾らないいでたち、なにやら、戦に挑む日本の古武士のようにも見えてきます。あの全身全霊を傾けて、ものごとに取り組む姿勢とエネルギーは、本質的には「葉隠れの思想」から沸き出でてくるものであることが、理解できます。今の若い世代には、「葉隠れ」と言っても、ほんどの人が何のことかも理解していないようです。いつから、日本の優れた世界に誇るべき伝統文化が、継承されなくなってしまったのか!!本当に残念なことです。
さて、ジョブスが、こうした日本の古の武士の生き方に近い、人生観、思想を持っていたということは、意外と日本でも、アメリカでも、あまり指摘されることはありません。特に、今の日本では、こうした「葉隠」の思想など、全く忘れ去られたかのようでもあります。
さて、このブログの記事を掲載したときに、以下のようなコメントが帰ってきました。

『いや別に日本人はそんな精神はないよ。昔から権力に飼いならされることにしか頭の無い人ばっかでしょ。実際ジョブズは「日本のメーカーははまるで海岸を埋め尽くす死んだ魚のようだ」って言い放ったしね』。

さて、このコメントに対する私の対応は、以下です。

「○○様、コメントありがとうございます。いえ、厳然としてあります。これだけ、愚かな、政治家や官僚、それを、助長するような、マスコミの存在がありながらこれだけの国力を保っていられるは、こうした精神を受け継いだ過去から、現在にいたる無数の有名無名の人々努力の賜です。

ジョブズ氏が批判したのは、そういう精神を、忘れた企業の経営者などに向けられものです。

そうでなけれは、たとえば、ソニーの会長など日本の企業経営者や、三宅一生氏のような、デザイナーと親交があったことなど説明がつかないでしょう。

さらに、ジョブズ氏が、かつて、福井県で出家しようとしたことなども、説明がつかないと思います。 また、なぜか今のマスコミは、このようなことを殆ど、報道しなくなつたため、多くの人が忘れていると思います。

もう一度虚心坦懐に、日本や、日本人を見直すことに、より真の姿がみえてくると思います。 ジョブズ氏は、もし日本や、日本人の文化に接する機会がなければ、大金持ちには、なれたでしょうが、あれ程の社会変革は、出来なかったと思います。 これからも、お気軽にお立ち寄り下さい」。


もう以上のことで、私の言いたいことは十分に伝わったと思います。まだまだ、いいたいことは、たくさんありますが、それは、以下の【関連記事】に譲るものとします。それにしても、あのような記事、少し前までのまともデスクならば、絶対に掲載しなかったと思います。今は、それが、簡単にスルーしてしまうところが問題だと思います。

それから、森田 正康氏には、失礼な物言いになってしまっかもしれませんが、あの記事に関して、私はかなり憤りを覚えたためにこのようなことになってしまいました。森田氏も、日本人であることはには変わりないと思います。せっかくユニークな経歴の持ち主なのですから、日本のためにも、そうして、世界のためにも、日本の心を取り戻していただきたいものです。

私は、今こそ日本人は、古からの日本と日本人の価値観を思い起こし、戦後に誤って植えつけられたニッポンとニッポン人の価値観は、捨て去り、古から続く、国際人とししての心構えを今一度、復興させるべきときと思います。私は、こうしたことこそが、日本や日本人の国際社会での地位を向上させると、信じて疑いません。

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