2012年2月11日土曜日

NHKで「初音ミク」緊急番組 オリジナル制作曲がネット好評で異例の編成−【私の論評】テレビ局も対応せざるをえない程声なき人の声は、ますます大きくなった?!!


「週刊 ニュース深読み」では2月4日に初音ミクを紹介、キャスターのコスプレも話題になった 

NHKで「初音ミク」の緊急番組が放送されることが2012年2月10日、わかった。放送日時は初回が2月11日0時45分から同47分の2分間で、合計5回を予定。

NHKでは今月4日、レギュラー番組「週刊 ニュース深読み」(毎週土・8時15分~)でボーカロイド・初音ミクを紹介するコーナーを放送。番組では初音ミクが歌うオリジナル制作楽曲「フカヨミ feat. 初音ミク」が披露され... 続きを読む

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【私の論評】テレビ局も対応せざるをえない程声なき人の声は、ますます大きくなった?!!

初音ミクをご存知でしょうか? 初音ミクは、キャラクターが結構有名になってしまって、先日も札幌雪まつりで、キャラクターの雪像が崩壊してしまったというニュースにもみられるように、あのキャラクター自体が初音ミクというわけではありません。(下は崩壊前の雪像)


そんなわけで、念のため初音ミクのことを掲載しておきます。

初音 ミク(はつね ミク、HATSUNE MIKU)は、クリプトン・フューチャー・メディアから発売されている音声合成・デスクトップミュージック(DTM)ソフトウェアの製品名、およびキャラクターとしての名称です。

ヤマハの開発した音声合成システム「VOCALOID2」を採用したボーカル音源の1つで、メロディと歌詞を入力することで合成音声によるボーカルパートやバックコーラスを作成することができます。また、声に身体を与えることでより声にリアリティを増すという観点から女性のバーチャルアイドルのキャラクターが設定されています。



一般に知られていたり、雪像になったりしているのは、この女性のバーチャルアイドルのキャラクターということです。


私は、この初音ミクが、わずかの時間とはいいながら、NHKにも登場することになったということで、時の流れを感じます。この初音ミクの画期的なことが、ようやっと世間にも認められるようになり良かったと思います。それに、少し前の偏見のようなものも、なくなったのだと思います。


というのも、わずか数年前までには、オタクの象徴のような扱いで、ほんど理解されておらず、テレビで揶揄の対象にもなったことがあるからです。実際、初音ミクは、和田アキ子さんの番組「アッコにおまかせ」にも取り上げられた際、「ミクがきちんと紹介されていない」「ソフトとは無関係な、“オタク”を面白おかしく取り上げたテレビの印象操作」などといった苦情や批判が初音ミクファンの間で相次ぎ、開発元のクリプトン・フューチャー・メディアのホームページにあるブログへの書き込みが殺到しました。クリプトン社代表取締役の伊藤博之は、番組制作サイドに問題があったとしつつ、ユーザーを不快にさせたことへの謝罪コメントを発表していました。なお、TBS側はこの件に関して後にCNETの取材に対し「謝罪のコメントを出す予定はない。具体的にどの辺が問題なのか指摘してもらいたい」とコメントしました。これに関しては、このブログにも随分前にとりあげたことがあります。その部分を以下にコピペしておきます。


テレビ局や世間的には「初音ミ ク=オタク」というステレオタイプ式が存在します。ところが初音ミクユーザー側もしくは、DTM(デスクトップミュージック)ユーザーからすると初音ミクは、先進的なDTMであり、先進的なDTMとオタクとの相関関係など問題外であると考えていて、初音ミクとオタクを関連づけて見る見方には納得がいかないのだと思います。実際初音ミクは先進的なDTMであり、革新的であり、今後の音楽の常識を根底から覆すほどの可能性を秘めています。テレビ関係者も、テレビ局が迎合する一般の人もこのことが理解できないのでしょう。

テレビ制作者側や製作者が迎合する一般の人々が問題ないと思っていたとしても、特定の受け手側がそう思わないケースも数多くあります。時にマスコミの暴力と呼 ばれ、その程度の判断能力もないのかとさらに批判にさらされます。それに対して従来は受け手側はたい した武器も持っていませんでした。ところがブログを手にしたことで視聴者側も、発信することが可能となりました。とくに今回批判をしている人たちはITを駆使できる能力を持った人たちです。


いかなる番組を制作して提供したとしても、受け手側にはさまざまな意見や考え方があります。テレビ局が発言の場を用意しなくて も現在ではブログがあり、あちらこちらでこれまで無視してきたような小さな批判が、いつのまにか大きなうねりとなって押し寄せてくるようになっています。「テレビ関係者および、テレビ関係者が迎合する一般人」という、考えはもう成立しなくなってきています。かつての安保闘争の時に当時の岸総理大臣が「声なき人の声」ということを言っていましたが、現代では「声なき人の声」が「大きな声」になる可能性が高まってきているのです。


「アッコにおまかせ」の司会者である和田アキ子さんは「はっきり言わせていただく、分かりません」という言葉でコーナーを締めくくっています。テレビ関係者と和田アキ子さんは本当によく分かっていないのだと思います。



さて、このブログの記事は、2007年のものです。デスクトップミュージックといっても、まだピンとこない方のため、これも念のため以下に、初音ミクのパソコンでの入力画面を掲載しておきます。初音ミクよりも前のDTMは、様々な楽器の音で音楽を作成できましたが、人の声では作成できませんでした。ところが、初音ミクでは、人の声でも作成できるばかりか、コーラスさえできるようになっていて、本当に画期的だったのです。しかも、キャラクターが歌っているのをしミレートできるという、これも画期的なものだったのです。



ところが、当時は、この画期的なものだっのですが、これを理解できない放送局が「アッコにおまかせ」という番組の中で、「初音ミク」のユーザーとおぼしき人物にインタビューし、そのインタビューされた人物がかなりおタクっぽく、あまつさえ、実物の女性よりも、「二次元の女性」のほうが好きということまで語っていました。それが、ネット上で批判を浴びたものです。当時は、SNSはまだまだ、小さな存在だったので、この当時は、2chと、ブログへの書き込みがほとんどだったと思います。


さて、この当時、私が上のコピペの中で、「声なき人の声」当時は、大きくなりつつあったのですが、あれから、数年たって、どうなったのでしょうか。私は、これは、さらに大きくなってきたと思います。たとえば、NHKでは、「平清盛」ですが、当初は、「王家の物語」というサブタイトルを入れて放映するつもりであったものが、結局それは、やめざをえなくなり、「平清盛」というタイトルで流さざるを得なくなってしまいました。


私自身は、「王家の物語」という副題をつけることを知ってから、最初から見る気がしなかったので、副題がつかなくなった後でもみていません。どうせ、歴史を知らない馬鹿が脚本をつくったり、監督をしているのだろうとしか思えません。NHKによれば、どこぞの馬鹿大学教授が時代考証をしているとのことらしいですが、朝廷といわずに王家と、のたまうような、大学教授はきっと、希代の大バカに違いありません。こんな者に教えられる学生が本当にかわいそうだと思います。


これに関しては、ネットでは、反対意見がかなり強烈に各方面で掲載されていたのはいうまでもありません。「アッコにお任せ」の時代と比較すると、現在では、ブログだけではなく、twitter、facebook、Google+もありますから、その威力はかなりのものだったと思います。それに、尖閣問題があってから、いわゆる中道(右翼などという馬鹿もいますが、グローバルスタンダードや世界市民的立場からすれば、ど真ん中かです)の人たちのデモ活動がかなり活発になっています。NHKもさすがに、この圧力には、抗うことは出来なかったのだと思います。



この流れは、他にもあります。たとえば、フジテレビなど、公共の電波を使って放送しているにしているにもかかわらず、あまりに韓流ドラマや、K-popの番組が多すぎということで、ネット上でかなりの批判を浴びました。そうして、これに対する中道派の人たちのデモもかなり頻繁行われるようになりました。これも、効果があったとみえて、フジテレビは、韓流の番組を減らしました。



初音ミクが揶揄された時代は過ぎ去りました。それとともに、世の中は確実に変わりつつあります。そういわれみれば、いわゆる芸人が社会や政治に関するオピニオンリーダー的な発言をするバラエティー番組、あの時代は結構あったのですが、最近では、かなりなくなりましたね。「太田総理大臣」もなくなりました。わけのわからない、タレント、コメンテーターがでてきて、政治や社会に関するオピニオンリーダー的な発言をする番組は、非常に暑苦しくて、見苦しいので、なりを潜めたのだと思います。これも、グローバルスタンダードや世界市民的観点(笑)からいえば、当然のことだと思います。


これから「声なき人の声」は、ますます大きくなっていくと思います。いくら、TV局などが無視しようと思っても、無視できない存在になっていくことは間違いなです。TV局なども、そろそろ、グローバルスタンダードや、世界市民的立場(笑)から外れたような姿勢は崩して、ど真ん中の道を歩んでもらいたいと思います。そうでなければ、ますます、視聴率が低迷していくのは必定です。私たちはも、これからも、ブログやSNSで大きな声をはりあげていきましょう!!

(注)上記のグローバルスタンダードとか、世界市民とは、日本国内でマスコミなどで言われるそれとは違います。無論、世界の当たり前のまんなかのそれです。念のために!日本のマスコミと一部の政治家だけが、世界からずれた国際感覚と市民感覚であることを揶揄したものです。なにせ、コミンテルンだって、自ら属する組織を破壊しようなんて思っていませんから!!。コミンテルンは、コミンテルンのために頑張るんですー。それが世界市民の常識です!!他の組織のために働く世界市民なんぞこの世に存在しません。いや、いたわ、日本の似非世界市民が!!


【関連記事】

「アッコにおまかせ」の初音ミクの報道をどうみるか?-声なき人の声が大声に変わりつつある!! 



2012年2月10日金曜日

どんなイスでも姿勢良く座れる腰痛持ちのお助けアイテム『BackJoy Posture+』−【私の論評】知識労働者は、5、6時間続けて座ってものを考えれなければ、勤まらないのだが!!

どんなイスでも姿勢良く座れる腰痛持ちのお助けアイテム『BackJoy Posture+』:





イスに座っている時は正しい姿勢を保つことが大事ということは、皆さんよくご存知でしょう。しかし、会社の事情などもあるでしょうから、誰もが腰や背中に負担のかからない良いイスが使えるわけではありません。そこで今回は、どんなイスでも良い姿勢で座れるようにしてくれる座布団のようなスグレモノアイテム『BackJoy Posture+』をご紹介します。

Lifehackerより

【私の論評】知識労働者は、5、6時間続けて座ってものを考えれなければ、勤まらないのだが!!
上のアイテムの詳細については、Lifehackerの記事をみていただくものとして、ドラッカーも言っているとおり、今世紀に入ってから、知識社会にはいっており、皆さんも職場で、肉体をつかって仕事をするという機会はめっきり減っているのではないかと思います。それに、従来は、肉体を酷使するような職場でも、機械などがやるようになり、人間は、あまり体を使わなくなりました。農業などその典型です。私は、酪農や稲作などはかなり機械化されましたが、たとえば、大根やゴボウなどを抜く作業だけは、なかなか機械化されないのだろうと、思っていましたが、それすら、機械化されている実態をみて、驚いたことがあります。


そのためでしょうか、従来だと、お年寄りでずいぶん腰の曲がった人がいたりしたものですが、最近ではあまりみかけなくなりました。やはり、腰が曲がるということは、かなり重い荷物をしょったり、それを運んだりしたため、骨が変形してしまったために、そうなったのだと思います。

最近は、そのようなことはなくなったものの、今度は、腰痛に悩まされる様な人が増えてきたと思います。それも、腰痛に見舞われる年齢層も低年齢化しているようです。これは、やはり、体を動かさなくなったことに要因があると思います。


いわゆる、知識労働をしている人は、場合によっては5、6時間も座り続けてインターネットや、書籍などから情報を集め、集めるだけではなく、それを統合して、自らの使命を達成するために、実務に適用するめに、新たな企画などを立案して、知識にまで高めなければなりません。


そんなときに、腰を痛めていては、長時間すわっていれば、かなり辛いことになります。だから、上のような器具にも一定の需要があるものと思います。

とは、いいながら、上のような器具いつも、手元にあるとは限りません。自分のオフィスなら、良いでしょうか、どこか、他社のオフィスなどに行った場合には、用いることができないことなどがほとんどだと思います。

そんなときに、うってつけの方法があります。これは、私自身も試してみたことですので、皆さん自信を持って、お薦めすることができます。

私は、以前股関節にヒビが入ったため骨の手術を受けたことがあります。それで、暫く退院しても、経過をみるために、病院通いをしていたことがあります。その手術は非常にうまくいき、全く問題がなかったのですが、何と、今度は、手術した脚のほうではない、反対がわの、太腿から臀部にかけてが痛くなってきました。

それも、朝おきたばかりの頃は痛むのですが、座って食事などをしていたりすると、だんだん痛くなくなり、家を出るころには、おさまります。だから、仕事には、差し支えなかったのですが、やはり、心配で、病院で経過をみてもらうついでに、その話もしました。そこで、わかったのが、座骨神経痛になりかけということでした。そこで、先生に対処法を聴いたみたのですが、その答えが日々簡単な体操をすることでした。それも、二つだけです。

まずは、以下の絵のような体操です。インターネットで探してみましたが、あまりピッタリの画像がなかったのですが、近いものがありましたので、以下に掲載します。

まずは、下の絵のようなたいそうです。下の図では片脚ずつやるようですが、私が教わったのは、両膝をまげて、胸につけ、両腕でかかえこむようにする体操です。これを日々10回やります。


次に、やるのは、下のような姿勢をとることです。私がが教えてもらったのは、脚を開脚して、顔面は、床につくくらいにして、腕はなるべく先に伸ばすようにします。この姿勢を1分間保つことです。この二つなら、日々やったとしても、一日あたりでは、わずか、5分どころか、3分以内ですんでしまいます。
その結果がどうであったかといえば、無論うまくいっています。やりはじめた、次の日からすぐに効果がありました。まずは、朝起きてから、すぐの痛みは随分緩和しました。一週間やり続けたところ、全く痛みがなくなりました。痛んでいたのが嘘のようように全く消えました。それから、他の副産物もありました。それまでは、長時間座っていると、かなり腰がだるくなったのですが、それも消えてしまいました。今では、長時間座っていても、腰がだるいとか、重く感じることもなく、爽快です。本当にわずか、3分以内の体操で大違いです。それから、背中の凝りもかなり改善されました。

ちなみに、多くの人は、長く座っていて、腰が重くなったり、背中が重くなったりしたときに、いわゆる、背伸びをしたり、以下のよう背中を反らせるボーズをとりがちですが、これは、思ったほど効果はないようです。やはり、上の二番目のボーズがかなり効果があるようです。


これをやってみて、反省したのが、座骨神経痛になりはじめになったころの自分は、本当に体をほとんど動かしていなかったことです。家にいて、やることといえば、安楽椅子にすわって、テレビをみたり、読書したり、それ以外は、家でも、デスクに座って、パソコンを操作して、ブログを書くくらいのものでした。これでは、体にも良くないことははっきりしています。

やはり、体は動かさなければならないということです。そのことを痛感してから、この体操は、毎日実施するようにしていますし、時間が許せば、ヨーガや、ストレッチの他のボーズを実施するようにしています。これは、実際やりはじめて思ったのですが、上記の二つのボーズは、日々かならずやるようにして、他は、わりきってやれるときはやるということです。世の中には、スポーツジムに通うとか、ランニングをするなどのことをする人いますが、それはそれで結構ですが、時間がないとか、面倒と思う人もいるに違いありません。しかし、この程度の運動でも、かなり違います。もう、例の痛みには、悩まされることはありません。とにかく、日々少しでも体を動かすことに意義があると思います。

それから、一つ注意点があのるですが、腰や背中が重いとかだるいというくらいなら良いですが、痛みがある場合には、自分の考えだけで、勝手に運動をするのはやめたほうが良いと思います。やはり、私のように専門家の意見を聴いてから実施した方が良いです。上の二つのボーズは、あくまで、専門家が私の症状をみて、アドバイスしていただいたものです。座骨神経痛などとは言っても、症状は多くあるので、痛みが伴う場合、私と同じ体操をしたからといって、かならず症状が良くなるというわけではありません。かえって、悪化させる場合もありうるので、ご注意ください。

以下のように、ヨーガも、ストレッチにも様々なホーズがありますが、座骨神経痛に限らず、体のどこかに部位が痛む場合は、良かれと思ってやっても、かえって、体を傷つけることにもなりかねません。十分お気をつけ下さい。






【関連記事】


2012年2月9日木曜日

米アマゾン「実店鋪」開設か 「キンドル」や書籍販売−【私の論評】これから、eコマースは廃れる?!!

米アマゾン「実店舗」開設か 「キンドル」や書籍販売


   「オンライン小売大手の米アマゾンが実店舗を開設へ」。複数の欧米のメディアが2012年2月9日までに、このように伝えている。引用元となっているのは、電子書籍端末やタブレット型パソコン関連のニュースサイト「Good e-Reader」2月4日付の記事だ。アマゾン関係者の話として、今後数か月のうちに米ワシントン州シアトルに店舗をオープンさせるという。

   シアトルは、アマゾンが本社を構える土地だ。店舗開設は、実際にチェーン店を構えた場合に利益を出せるかを見るためのテスト目的だとしている。電子書籍端末「キンドル」や、多機能情報端末「キンドル・ファイアー」をはじめ、端末のアクセサリーも販売すると記事では触れている。加えて書籍の販売も行われ、利用者は店で紙の書籍を購入したり、電子書籍のサンプル版をダウンロードしたりできるようになるだろうと伝えている。

【私の論評】これから、eコマースは廃れる?!!
私は、いずれAmazonは、物理的な実店舗を構えることもありえると思っていましたが、それが、現実になりそうということです。なぜ、そのようなことになるかといえば、以前私がこのブログにも書いたように、他のeコマースと徹底的に差別化を図るためです。

そもそも、AppleがiPadを開発したり、AmazonがKindle Fireを開発したのは、他のeコマースと差別化を図るためであることは、このブログにも掲載したことがあります。その核心部分を以下に掲載します。


eコマースといえば、従来は楽天、Yahoo、Amazonなどの大手が市場のほとんどを占めていて、これから、参入とか、新しくはじめようと思っても、なかなか難しいところがあったと思います。しかし、O2Oビジネスの興隆により、事情は変わってきたと思います。従来は、スマホ(GPS)がなかったため、物理的店舗を持つチェーンなども、eコマースなどを実施したとしても、結局は、サイトの中でこうした大手eコマースと同じ土俵の上で戦わなければなりませんでした。

せっかく、eコマースを実施したとして、差別化するにしても、サイトの中でしか差別化をつけることができないわけで、結局は、既存のeコマースの勝ちということで、なかなか頭角をあらわすことができませんでした。ところが、ここにきて事情が変わってきました。

そうです。既存の物理的店舗を持つ、チェーン店が、新たなeコマースを実施して、既存のeコマースと対等か、それ以上にやっていける土壌が整いつつあります。このことは、以前IKEAのお泊り会に関するブログにも掲載したことがあります。詳細は、以下の【関連記事】のところに、その記事のURLを掲載するのでそちらを御覧いただくものとして、ここでは、簡単に述べます。

iPad、Kindle Fireはアメリカでは、タブレットPCの市場を二分したようです。これらのタブレットは何のために、導入されたかといえば、eコマースの差別化のためです。ご存知のように、従来のeコマースは、PCのブラウザから行うものです。そうなれば、どのeコマースも、ブラウザというパソコンの窓から、みえるいくつものサービスのうちの一つということになり、多くのサービスの中に埋没してしまいます。

それを防ぐためにも、アップルは、iPadを投入する必要があったのです。これによって、アップルやその関連が提供するeコマースの徹底的な差別化をはかったのです。Amazon Kindle Fireもこれと同じ背景で投入されたのです。

それだけ、既存のeコマースで差別化をつけるということは、それだけ困難なことということです。アップルかアップルストアを設けているというのも、オンラインだけでは、既存の複数あるeコマースの中に埋没することを防ぐという意味もあります。

しかしながら、いわゆる物理的店舗は、様々なやり方で、差別化や統一化を図りやすいです。全く同じにしようとしても、そのに働いている従業員などの個性がでますから、やはり、eコマースよりは、はるかに差別化をつけやすいです。これが、従来は、eコマースとは無縁であったり、実施したとしても、物理的店舗を持っているということが強みにはならず、サイトの中で、他のサービスと紛れていたのです。

しかし、O2Oが普及しつつある今日、これが逆転しそうです。既存の物理的店舗を持っているチェーンが、O2Oでいろいろサービスをやり始めたら、物理的店舗によって、既存のeコマースよりも、はるかに差別優位性を発揮することができます。そうして、さらに、独自のeコマースもやり始めたら、既存のeコマースは、これら物理的店舗を持ち、eコマースも実施するようなチェーンのように、差別化では格段に劣ってしまうことになります。

ただし、既存のeコマースも、社会の基盤としては残っていくでしょうが、今後従来のようには、発展することはないかもしれません。おそらく、今後、物理的店舗を多数持つチェーンで、eコマースも実施し、両者をO2Oを介して上手に統合できるところが、頭角を現していくと思います。

今まさに、こうしたチェーン店の逆襲が始まろうとしているのです。いずれにせよ、O2Oビジネス、これからいろいろ動きがあると思います。何か、新しい動きがあば、またこのブログに掲載させていただきます。 

さて、上の文脈から、私のいいたいことはもうお分かりになると思います。上の事実に、Amzon側もすでに気が付いていたということです。だからこそ、物理的な店舗の設立を急いでいるということです。そうして、物理的な店舗によって、さらなる差別化を目論んでいるのだと思います。


ひとつ、Amazonにとって、安心材料があります。実は、ネットによる物理的な書籍販売をてがけていたのは、アメリカでは、Amazonだけではありません。書籍販売であるバーンズ・アンド・ノーブルを忘れるわけにはいきません。


バーンズ・アンド・ノーブルは、物理的な店舗をアメリカ全土で持つ、書籍販売のチェーン店です。この書籍は、中に入ると喫茶店のようなスペースがあり、顧客は、そこで、店内の書籍をゆっくり読むことができます。この書店も、実は、Amazonが電子書籍を発売しはじめた、直後に電子書籍を販売しはじめました。そうして、電子書籍リーダーを店に持っていくと、店内で電子書籍をダウンロードでき、店内で読むことができる、サービスを提供していました。また、気に入ったらその場で購入ということもできました。これについては、このブログにも掲載したことがあります。


バーンズ・アンド・ノーブルの電子書籍リーダーは、Nook(ヌーク)といい、OSは最初からAndroidを搭載し、しかも、カラーでした。しかしながら、ヌークや電書籍そのものも、完璧にAmazonに水をあけられたせいでしょうか、Barns & Nobleは、電子書籍部門を切り離し他社に売却しようとしています。これに、ついては、詳細は以下のURLをご覧になって下さい。

Barnes & Nobleの店内

http://androwire.jp/articles/2012/01/10/03/index.html

それにしても、バーンズ・アンド・ノーブルは、老舗ですし、アメリカで国内では、物理的な店舗を各地に所有しているわけですから、これとeコマースを統合しうまくやっていくことはできなかったのでしょうか?私としては、Amazonが物理的な書籍だけではなく、他の商品にまで、幅を広げていったにもかかわらず、B&Nは書籍の扱いが重でした。Amazonや、Appleのようにいわゆるビジネス・プラットフォームという考え方が希薄だったのだと思います。ビジネスプラットフォームとは、eコマース(かならずしも、商取引をするサイトでなくても構わない)などを集客装置として、集まった顧客に対して、さらに他の商品も販売していこうという発想です。

こんな状況ですから、今後バーンズ・アンド・ノーブルがAmazonを脅かす存在にはならないと思います。私は、バーンズ・アンド・ノーブルの失敗は、Amazonのベゾズ氏が上記で私が述べたようにiPadの本質を見抜いていたのでしょうが、これを見抜いてはいなかったのだと思います。おそらく、既存の書籍の延長として、電子書籍を見ていたのだと思います。見方一つで、事業も、製品も根本的にその持つ意味が変わってきます。


ひよっとする、バーンズ・アンド・ノーブルでは、Apple Storeの本質も見抜いていなかったかもしれません。なぜ、AppleがApple Storeを設立したかといえば、eコマースだけでは、ユーザーの自宅のパソコンのディスプレイから垣間見るいくつもあるサービスの一つに過ぎなくなってしまうところですが、Appleでは、ジョプズ氏がこのことにはやくから気づいていて、設置したものだと思います。なにしろ、あのアップルの新製品のリリース時のお祭り騒ぎは、無論、Apple Storeで、繰り広げられそれが各地のテレビや新聞などで、報道されるわけです。Amazonでは、いまのところ、そんなことをできる店がないわけです。




しかし、今回のようにAmazonが物理的な店舗を設置するというのなら、今後Amazonが新製品をリリースするときなどは、当然、店舗でお祭り騒ぎがおこるように仕組んでいくのだと思います。バーンズ・アンド・ノーブルでは、物理的な店舗を多数持っていることは当たり前なので、その優位性とか、それらと、eコマースを統合するという考え方ができなかったのだと思います。物理的な店舗を多数構えている、チェーンなどは、このバーンズ・アンド・ノーブルの失敗など真摯に研究し、自らのeコマースがうまくいくように参照すべきと思います。


いずれにせよ、今回のAmazonもショップを構えるということから、私が、このブログで何回か主張してきたように、これからは、物理的な店舗を多数持つチェーン組織で、eコマースも実施し、さらに、O2Oも展開しつつ、それだけではなく、これらをうまく統合したところが、頭角をあらわしてくであろうとの私の読みは、あたっているのだという確信を持つにいたりました。まさに、Amazonはこれを狙っているのだと思います。そうなると、iPadや、Kindle Fireなどのような独自の端末も持たず、さらには、物理的な店舗も持たない既存のeコマースは、廃れていくということになると思います。無論、廃れていくとはいいながら、残るところは、残るでしょうが、これからどんどん伸びていくという業態にはならないと思います。皆さんは、どう思いますか?


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『物理的な店舗』というキーワードを含むこのブログの過去の記事はこちらから!!

2012年2月8日水曜日

【きょうの名言】覆面介入は結果まで覆面−【私の論評】歴史・経済となると、財界から政治家、日銀、マスコミまでこぞって厨二病になる日本の不思議?!

【きょうの名言】覆面介入は結果まで覆面:


財務省が昨年10~12月に行った政府・日銀による外国為替への介入について発表したが、
5回もあった。10月31日、11月1、2、3、4日だ。

@goferrariさんがツイートする。

「覆面介入が結果まで覆面になってどーすんだよ、○○財務大臣」

10月31日こそ、8兆722億円をドル買い/円売りを入れて円安に振れたが、その後はボチボチと行った。

「結果まで覆面」とまで言われてしまったが、「納得いくまで行う」と語っていたのが大臣。納得のラインはどこなのだろうか。


【私の論評】歴史・経済となると、財界から政治家、日銀、マスコミまでこぞって厨二病になる日本の不思議?!

上のツイート、ちょっと情けないですね。「○○財務大臣」などと、しないで、はっきり「安住財務大臣」とツイートすれば良いと思います。こんなところで、遠慮する必要はないと思います。


◆為替介入しても、一時的な効果しかないことは、最初からわかりきっている
為替介入などしても、一時的なものに終わることは最初からわかっています。それは、根本原因が別にあるからです。為替に関しては、様々な要因があって、円高になったり、ドル安になったりするのを簡単に予測できない場合があります。しかし、民主党になってから、現在、それからここしばらく、円高傾向になる理由は、6割がたはっきりしています。

この6割が払拭されない限り、何をやっても円高傾向が続くのは当たり前のことです。その6割とは、デフレあろうが、昨年震災が発生して円の需要がかなり増すことがはっきりしても、日銀が増刷の姿勢を頑なに守り続けており、それを崩さないことです。

お金であろうが、商品であろうが、何であっても市場において流通量が少なければ価格が上昇するのは、当たり前です。これは、学校であまり経済を勉強しない中学生当たりであっても、ごく普通に理解できることだと思います。円高だってそうです。為替市場で、円が少なくなれば、円高になるのは、当たり前の真ん中です。これは、高校生くらいなれば、さすがに学校で「政治経済学」という科目があって、ある程度習うので、すぐにわかる事実だと思います。

これを理解できずに、外国為替介入をしたとしても、一時的なものにすぎなくなるのは、当然のことです。これが、わからないということは、安住財務大臣は、高校生の頭もないということです。にもかかわらず、国会で、マクロ経済的現地からいうと全くおかしげな理屈を述べたてて、自己や政府の正当性をアピールするばかりです。本当に困ったものです。こんな、理屈を並べ立てる人、身近でみかけることがありませんか?


そうです、中途半端な理由を述べたてる中2くらいの年齢層です。安住財務大臣の、言動はまさに、この年齢層で見られ厨二病と呼ばれている症状のようです。厨二病は、中二病ともともと、表記されていましたが、簡単に言ってしまうと、思春期の少年少女にありがちな自意識過剰やコンプレックスから発する一部の言動傾向を小児病とからめ揶揄した俗語です。伊集院光がラジオ番組『伊集院光のUP'S 深夜の馬鹿力』の中で用いたのが最初と言われています。「病」という表現を含みますが、実際に治療の必要とされる医学的な意味での「病気」または「精神疾患」とは無関係です。


安住さんは、失礼ながら、その容貌からみても、特にそのように見えてしまいます。安住さんだって、一応社会生活を送っていらっしゃるからには、普段の社会生活においては、まともなのだと思います。しかしなぜか、歴史・経済となると、途端に、常識から逸脱して、まるで、中二病のようになってしまいます。上の中学生にもわかるような理屈を理解できずに、「納得いくまで行う」などといいながら、最初から効果のないことがわかりきっていることを何回も行ってしまいます。これからも、やり続けるかもしれません。


ここでは、安住大臣の例を出しましたが、こと、政治家といえば、全部とはいいませんが、他の人たちも、似たようなものです。円高論議をするときに、上の論点のようなことを話すことを聴いたことがありません。一見まともにみえるように話をする人々も、結局は全く論拠に欠けた中二病の中学生が語るようなことばかりです。これは、何も、政府、日銀だけではありません。マスコミ、財界でもまともな論議をする人がほとんどいないようです。素直に、日銀に対して増刷してくださいと要請する人は、ほとんど存在せず、頓珍漢な論議で終始しています。


これは、何も円高論議だけではありません。たとえば、高校の政治経済では、「デフレのときには、政府が大幅な財政出動と減税を行い、日銀が、金融緩和をしなさい。インフレのときは、政府が緊縮財政と増税を行い、日銀は、金融引き締めを行いなさい」という当たり前の真ん中を教えます。テストになど、出て上のような事実に反するようなことを書けば、バツをつけられます。


◆歴史に学べない愚かさ

金融恐慌時代のアメリカで
また、歴史認識に関してもそうです。世界史では、1930年代のアメリカで金融恐慌がおこったのは、当然デフレだったにもかかわらず、政府が緊縮財政をとり続けたことが、さらに、アメリカを深刻かさせ、それが、世界にに波及したのが、金融恐慌であると教えます。

また、日本史では、アメリカ発の金融恐慌の影響が日本にも及び日本でも金融恐慌が発生し、それを日本では、「昭和恐慌」と呼んだことなどが教えられています。デフレが続く昭和恐慌時にあってさえも、当時の日本政府はあろうことか、緊縮財政、金融引き締めをやっていました。まるで、今の日本ようです。しかし、当時の高橋是清大蔵大臣が、脱デフレ政策である積極財政、金融緩和を実施して、短期間に日本は、恐慌状態から立ち直りました。


昭和恐慌時代の映画の新聞見出し


このような歴史に関して知ってか知らずか、日本では、財界から政治家、日銀、マスコミまでこぞってまるで、歴史など完全に無視したかのような、論議をする人々がほとんどのように見えます。このような歴史を無視して、頓珍漢な論議をする行為は、まるで厨二病のようだと思います。


◆経常収支を理解出来ない大手マスコミ


本来、マスコミなどがこのような厨二病のような考え方を批判して、諌めるべき役割を果たすべきと思いますが、マスコミは、このようなことはせずに、厨二病を助長するばかりです。上の話もそうですが、極め付けは、最近では、貿易収支に関する厨二病的な、報道が目立ちました。下は、産経のニュースですが、貿易収支が赤字になったということをただ報道しただけのものです。私自身は、これだけでも、かなりミスリードだと思います。しかし、産経などはまだ良いほうで、他の大手新聞など、「貿易収支が赤字になった」ことをとりあげて、さも大変であるかのように煽りまくっていました。


2011年の貿易収支が31年ぶり赤字 石油危機以来


これは、完璧に、厨二病的発言です。


結論から言いますと、2011年の貿易赤字は、日本に何ら打撃を与えるものではありません。貿易収支というのは、読んで字のごとく「貿易によって発生した黒字とか赤字とか」の事です。これが赤字になったからといって、すぐさま大慌てをする必要はまったくありません。


なぜなら、貿易収支とは国際収支のごく一部に過ぎないからです。皆さんが想像する「日本はいくら儲かって、アメリカはいくら損をした」というのは、実は国際収支の数字を見なければならないのです。貿易収支しか見ないのは、木を見て森を見ずの典型で、それこそ、まるで厨二病です。


しかし、その国際収支の大部分を占めるのが貿易収支ではないのか、と思った方。それは、18世紀の話です。現在、国際収支の大部分を占めるのは「経常収支」であって、貿易収支は更にその一部に過ぎません。


国際収支=経常収支+資本収支(投資による損益)
経常収支=貿易収支+サービス収支+所得収支+経常移転収支


鬱蒼と生い茂った緑溢れる森林の中で、一本だけ枯れ果てた老木を発見してしまったので、「ああ、この森はもうおしまいだ・・・全ての樹木が枯れ果てて、生物が住めない死の森と化すに違いない・・・」と、こう主張するのが日本破綻論者という馬鹿どもの特徴です。この馬鹿どもは、自分は厨二病だとは考えていないのだと思います。


日本の場合、経常収支を決める最大の決め手は、貿易収支ではなく所得収支です。所得収支とは、「日本企業が外国で儲けた金額-外国企業が日本で儲けた金額」です。アメリカに工場作ってトヨタが大儲けしていると言えばわかりやすいですか?逆にアメリカのフォードなどは日本に工場を作って商売をしたりはしていませんので、所得収支の分野では日本は優位になっています


ちなみに、2011年の1月~11月での各項目の数字はこんな感じになってます。


貿易収支   -14,631
サービス収支 -14,862
所得収支 +133,290
経常移転収支 -10,542


経常収支 +93,254
(単位:億円)


圧倒的に所得収支が多いことがみてとれます。貿易収支の赤字などとは、文字通り桁が違っています。日本は、所得収支以外全てマイナスにも関わらず、巨額の経常黒字を叩き出しているわけです。


TPP賛成派の馬鹿などは「日本は貿易立国だ!貿易で儲からなければ日本は死ぬ!」と信じているので31年ぶりの貿易赤字転落に大騒ぎしていますが、実は日本の経常収支は所得収支がほとんどを占めており、貿易赤字が少々出た所でどうという程の事は無いのです。数字を見れば日本は貿易立国などではない、という事は子供でも分かるはずですが、厨二病の馬鹿どもにはわからないようです。実際、日本の輸出が、GDPに占める割合は、16%程度に過ぎません。これより、少ない国は世界広しといえども、アメリカくらいなものです。


毎年これだけ経常収支が黒字を出していれば、対外純資産を世界一になるのも頷けるというものです。これは確か直近の数字では、260兆円を超えていました。


◆結論



経済など、ご存知の方は、こんなことを長々と書くと、あまりに「当たり前の真ん中」であり、少々退屈されたかもしれません。しかし、大手新聞の記者それも経済新聞のようなところでさえ、このようなことを平気で書くのです。これを厨二病と呼ばずして、誰をそう呼べばよいのでしょうか?


最後に、多くの人は、こうした財界・政治家から、マスコミにいたるまで、日本では、上記で述べた厨二病的な発言が目立つわけですが、これらの馬鹿どもに関して、私たちは、そんなに心配する必要はありません。厨二病的な考え方しかできない人は、この世の中では、実は少数派です。ただ、テレビや新聞などがその事実を報道しないだけで、現実はそうです。どこの世界にまともに、書籍に書かれている基本的なことを否定する人がいるでしょうか ?そんな人は、ごく少数派であるからこそ、なんとはなしに、世の中はうまくまわっているのです。もし、マスコミが報道するとおりに、世の中が厨二病ばかりなら、日本は衰退してどうしようもない状況になっていて、それこそ、とっくにアイスランドや、ギリシャのようになっていたことでしょう。


先日も、厨二病にかかっていない、中学生がブログに、こう書いていました。「大人は馬鹿だ、ネットを調べたりすれば、すぐにわかることでも、調べようとせずに、マスコミ報道をそのまま受け入れてしまう」。


こんな中学生が大人になったときは、厨二病的な考えしか出来ない人は、完ぺきに排除されていると思います。というより、そのずっと以前排除されると思います。だって、皆さんもうそうなりかけていると思いませんか?大多数の民主党系議員は、もう次の選挙では、当選できないであろうことを認識していると思います。それは、自民党も同じことです。自民がどうの、民主どうのというより、もはや、政治家であるにもかかわらず、厨二病であっては、結局屁理屈をいうだけで、現実を全く変えられないからです。それどころか、逆のことばかりしてしまうからです。




それは、政治の世界だけではなく、財界から政治家、日銀(官僚)、マスコミまで広がっていくことでしょう。それは、厨二病にかかっている、中学生がそのまま、大人にはなれないことと同じ理屈です。厨二病のままでは、政治家も官僚も、何もまともにできないで、堂々巡りを繰り返すばかりで結局何もできません。財界も厨二病的な考えをするひとが主導していては、結局企業がたちゆかなくなります。マスコミは、厨二病的な考えを報道してばかりいれば、誰も購読者や、視聴者がいなくなってしまいます。最近、皆さんも、新聞の購読数や、テレビの視聴者がどんどん減っていることはご存知でしょう。




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2012年2月7日火曜日

2012年の春夏ファッションに「絶対外せない流行色」発表−【私の論評】今年のカラーは、何を意味するか?!

2012年の春夏ファッションに「絶対外せない流行色」発表



シーズンごとに変りゆく、トレンド。トレンドの変化で影響を受けるのは、ヘアスタイルにメイク、ファッション、小物など、実に多方面にわたります。

そんなトレンドは、単にコレクションブランドが作り上げているのではなく、“その時代に理想とされる女性像”や“求められているライフスタイル”がファッションなどに落とし込まれて完成していると言っても過言ではありません。

なかでも、沢山のアイテムに反映されるのが“色”! デザインよりも色の方が、ヘアやメイクにも影響を与えますよね。特に、今年の春夏は、色が大きな存在感を発揮する予感……。

では、そんな今年の春夏に注目される流行色は、一体どんな特徴を持ってあるのでしょうか?

■1:ちょっぴり大人なキュートさ! “クール系パステルカラー”

ルイ・ヴィトンにプラダなど、多くの注目ブランドがパステルカラーを用いたラインを展開。しかし、甘いムードだけを漂わせるパステルではなく、その色合いも特徴的です。(上の写真は、ルイ・ヴィトンの2012年春夏フアッション)

パステルカラーといえば通常、ベビーピンクやライトイエローなどを想像しますが、今年の春夏に特に注目すべきは、グリーンやブルー、パープルなどのクール系のパステル!

多くのメディアで、2012年春夏のトレンドキーワードのひとつに挙げられているのが、可愛らしさに気品高さが加わった、ちょっぴり大人系のロマンティックスタイルです。ちょっぴり大人のクールさが交じったパステルカラーは、幅広いブランドでこの春夏展開されそうな予感。

■2:ガーリーなのにちゃんと上品! “白”は今年も大本命!

春夏の定番カラーといえば、“白”ですが、今年もやっぱり多くの人に愛されそうです。ニナリッチはレースを用いた、全身白一色のコーディネートを展開しており、他のブランドでも白をメインにしたコーディネートが目立っています。


清潔感がありながら、可愛らしい! そんな白はファッションだけではなく小物などにも多く用いられそうです。

女性らしさが溢れるスタイルが注目されているため、いかにも甘い! スタイルにならないためにもヘアスタイルはラフなアレンジなどが、引き続き人気を集めそう。

パステルカラーに白など、まさに春夏の気分を一層アゲてくれそうなカラーを前に、寒さが早く過ぎ去り、ポカポカ暖かい春が待ち遠しいですね。


【私の論評】今年のカラーは、何を意味するか?!

昨年の今頃、流行る色と言われていたのが、赤、ビンクでした。しかし、震災が発生してから、実際に売れたのは、ベージュとか、淡い青色などでした。また、バレーシューズが例年よりもかなり売れました。やはり、消費者にも震災の影響があったものと思われます。これについては、昨年のこのブログにも掲載しました。

今年は、どうなるのでしょうか?

さて、クール系のパステルカラーとは、色としては、どのような意味を持つのでしょうか?パステルカラーとは彩度が低く、明度が高い色のことです。


近頃気づくのは、好きな色を訊ねると 「パステルカラー」と答える若者が多いこと。色彩心理の見地から、いわゆる「パステルカラー」に見られる深層心理とはどんなものなのか、のぞいてみましょう。  


先ず、パステルカラーといっても、本来は単に薄い淡い色、というのではありません。実は、くすみのある彩度の低い、かつ明度の高い色を指す言葉なのですが一般に「春になるときれいで軽やかなパステルカラーがあふれる…」 というように、ただ明るくて薄めの淡いトーンの色を考えてしまうことでしょう。


本当は、白い絵の具を混ぜてできあがる白みがかった(白濁した)薄い色なのです。でも、そんな細かいことはここでは置いておいて、いわゆるベビー服などにふさわしい、明るくて薄くて軽い優しい色の種類、ということにしましょう。
 
さて、パステルカラーに見られる共通の性格は『曖昧』ということでしょうか。どんな色でも、白い絵の具を混ぜてしまうと、色味が少なくなって薄くやわらかい印象に変わるでしょう。つまり、本来の赤や青や緑が、どんどん薄くなってしまいにはちょっと見ただけでは、区別ができないほど白っぽい色になってしまうのです。


パステルカラーとは、もともとが赤でも青でも緑でも、薄く淡く変わることによって、違いが小さくなっていった色なのです。だから、パステルカラーはあいまい。どっちつかず、極端を嫌う、モラトリアム的性格の現われなのです。


自分を追い込みたくない、人からも干渉されたくない、もうちょっと もうちょっと、や、ちょっと待って、の逃げ腰です。他人に対して自己主張できない気の弱さや、優しさ、人の良さ。 ダイレクトなショックには耐えられない、そんな危険に遭遇しないで済むようにいつも注意深く生きているのです。


もうひとつ、パステルカラー気質には自己防衛本能なるものが とても働いている、自己に対するアンテナの鋭さがあります。傷つきやすく、それでいて何か救いを求めようと手を伸ばしている そんな繊細で、かつ頼りなげな姿が典型的なパステルカラー気質といえるでしょう。


以下にルイ・ヴィトンの2012年春夏物フアッションの画像を掲載します。






次に白は、どういう意味を持つのでしょうか?

白色。清潔で清楚なイメージを与え、クリーンな印象を与える色。健康には一番良い色。膨張色、進出色、軟らかい色、軽い色のイメージ効果を持っています。


白は空間を広く感じさせてくれます。汚れていないイメージや汚してはいけないというイメージが働くので白は神聖なものに多く使われる色です。白はリセットして新しいスタートを決意させる色です。


邪気を払ってくれる白は人間関係を円滑にしてくれます。白は他の色の個性を引き出すので他を交わり相手の個性を引き出します。汚れが目立ちやすいという難点がある。


白が好きな人、あるいは、白が気になるときの心理状態としては、正義感や高い理想を求める完璧主義です。この色を好む人の性格は真面目、機能的・実用的なものを好みます。


さて、最近は、世界同時不況にみまわれそうです。これらの、色は、やはり、こうした時代背景を読んでのことだと思います。


それでは、プラダはどうなのでしょう。以下に、プラダの2012年春夏の水着の写真を掲載します。









なにか、とても明るくて浮き浮きしてきますね。水着は、ドレスとはもともと、用途が違いますから、色づかいも変わるのが当然だと思いますし、それに、プラダはもともと、ハイクラスの人々のファションですから、世の中の景気などとは関係ないのかもしれません。確かに、普通のものに比較すれば、桁が違います。一般の人は購入するものではありません。だから、景気には、左右されないのかもしれません。

冒頭でも掲載させていただたように、昨年は、赤、ピンクが流行るといわれていたのに、震災後は、ベージュとか、淡い青でした。これは、震災が影響していたと思います。今年は、震災のショックから立ち直ったのですが、震災を契機に日本の消費に潮目がきています。

これについては、以前のブログでも掲載しましたが、いわゆるスペンド・シフトという傾向がかなり顕著になってきています。スペンド・シフトに関しては、当該記事を読んでいただくものとして、その要点を以下に記載しておきます。
自分を飾るより ⇒ 自分を賢くするためにお金を使う。
ただ安く買うより ⇒ 地域が潤うようにお金を使う。
モノを手に入れるより ⇒ 絆を強めるためにお金を使う。
有名企業でなくても ⇒ 信頼できる企業から買う。
消費するだけでなく ⇒ 自ら創造する人になる。
さて、このように消費傾向がかわりつつある、日本国内です。昨年のように、大手アパレル主導のカラーが、根付かなかったように、今年も、消費者主導のカラーになるのでしょうか?それとも、いつもの年のように大手アパレルに大きく影響されたカラーになるのでしょうか?興味のつきないところです。

さて、私自身は、今年は、他国はそんなことはないでしょうが、年内の景気は緩やかに回復していくものと思います。最大の懸念は、増税です。しかし、本年度は、増税されることはありません。本年、来年と、消費が拡大し、税収も増え、平成14年度あたりには、景気を良くすれば、増税する必要がないという認識が、酷いマクロ経済音痴の政治家にも広まれば良いと思っています。そうして、同じ消費をするにしても、上記のスペンド・シフトのような希望の消費がますます、広まれば良いと期待しています。気持的には、プラダの水着のカラーようにいきたいものです。



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2012年2月6日月曜日

強化ガラスを支える近未来の一日を描い映像−【私の論評】コーニング社は、新たな技術は同じ産業内から来ないという、ドラッカーの至言を実践し続けている!!

強化ガラスが支える近未来の一日を描いた映像:

強化ガラスを作っているコーニング社が作った映像っぽいですな。こういう未来系インターフェースデザインが好きな方は是非どうぞ。


↑ 11分ちょいと少し長いですが。

なんだか見ていると「スマホよりもタブレット」という時代が来るのかなあ、という気がしないでもない。

» ガラスが支える一日 2: さらに広がるコーニングのビジョン。 – YouTube


【私の論評】コーニング社は、新たな技術は同じ産業内から来ないという、ドラッカーの至言を実践し続けている!!



上と、似たような別バージョンのものもあります、それが下の動画です。


これは、ご存知、光通信などに用いられるグラスファイバーを製造販売するCorning(コーニング社)のコマーシャルです。これは、通信用光ファイバーのシェアでは世界一の企業です。 通信といえば、ひと昔前は、金属の線によるものというのが、相場でしたが、この光ファイバーによって、その常識は覆されたということです。

しかし、この光ファイバーを全世界の津々浦々まで、張り巡らすことは、至難の技です。確かに、ファイバーで一度線を張ってしまえば、速度はとてつもなく早くできるし、光ファイバーは金属と違い、腐食くすることがないので、良いといえば、良いです。しかし、そのための経費は莫大なものになりますし、さらに設置するまでに長い期間を要します。

そのため、最近んでは、スマートフォンの普及ともあいまって、電波によるもののほうが、先に普及しつつあります。だからこそ、コーニングは、このような技術開発を開始し、このような未来の生活を提案しているのだと思います。このような、ものは、従来から、映画がなどに前から、出てきていたと思います。以下のそれらの映画の中から、スチル写真を掲載します。






この戦略は結構うまくいくのではないかと、思います。最近発表された、モトローラ社のタブレット Xoom2は、本体は多少水をこぼしても大丈夫な防滴仕様 (Splash Guard) ですし、画面はコーニングの化学強化ガラス Gorilla Glass で保護しています。Corning社は150年以上の歴史を持つ素材メーカーで、ここ数年ポータブルガジェットに向いた丈夫なガラスの開発に取り組んできました。その成果がゴリラガラスというわけです。うっかり落としてしまいそうな、あるいはタッチ操作に夢中でつい叩き割ってしまいそうなスマートフォンがここ数年で増殖していることを考えると、なかなか慧眼だったと言えます。素材としてはイオン交換処理により表面に圧縮応力を持たせた化学強化ガラス (アルミノシリケートガラス)にあたり、傷を「押し返す」ことで割れることを防ぎます。
Xoom2


丈夫というのは、言い換えればこれまでのガラスより薄く、軽くできるということ。スマートフォン市場の拡大に目を向けつつ、今後は家電や車、地下鉄などへの採用を目指していく計画です。というわけでDroidやS9、Adamoをお持ちの方はいますぐ窓から放り投げ......ることは推奨しませんので、かわりにMotion Computing社のゴリラガラス採用タブレットの広告動画を掲載しておきます。



このような強化ガラスがすでにできているわけですから、後は、強化ガラス自体に動画がを映し出す技術ができれば、上のような未来いの鏡のようなものも実現するわけです。おそらく、強化ガラス自体でなくても、かなり薄い幕に画像を映し出すような開発は今でも、行われていますから、これを強化ガラスにサンドイッチのように挟めは、できるのではないかと思います。

このような話をみるにつけ、私は過去のこのブログの記事にもいく度か掲載した、ドラッカーの言葉、ますます、信憑性がますばかりだと思います。詳細はそれをみていただくものとして、以下にその要点だけらコピペしておきます。

現代の技術は、同じ産業内から生まれてくるのではない。全く別の分野から生まれてくる。たとえば、製薬の分野がそうだ、今や新しい製薬は、バイオテクノロジーの分野から生み出されている。通信の分野もそうだ、この分野の新技術である光通信に用いる、光ファイバーは、通信分野の企業や研究所から生まれたものではない、コーニング社と言うガラス製造の会社から生まれたものである。もはや、特定の分野の産業で使われる技術は特定の分野の企業や研究所から生まれてくるのではく、全く別の分野から生まれてくる。だから、トップマネジメントは、自分の属する産業内のことにだけ感心をもっていてはならない、他の分野にも関心を持つべきである。

これに関しては、ドラッカー氏が存命のとき、10年以上前に掲載されたものです。その当時、無論、コーニング社は、ゴリラ・ガラスがなど開発していませんでした。現在もし、ドラッカー氏が生きていらしたら、コーニング社のゴリラ・ガラスの開発や、上記のような同社の戦略をみたら、小躍りして喜ぶことでしょう。

しかし、日本の企業に対しては、どうでしょうか。無論いろいろなメーカーが他分野の技術を取り入れることは、当たり前のようになりました。しかし、コーニング社のように、従来では考えられなかったような分野に飛び込み、さらに、上記のようにはっきりとした長期ビジョンを持っているところは、あまりないのではないかと思います。みなさんは、どうお思いになりますか?

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