2008年8月15日金曜日

第2四半期ユーロ圏GDP、初のマイナス成長-黄昏EUの始まりか?

Welcome to the European Union! (2008)



第2四半期ユーロ圏GDP、初のマイナス成長
(すでに内容をご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)
[ブリュッセル 14日 ロイター] 欧州連合(EU)統計局が14日発表した第2・四半期のユーロ圏域内総生産(GDP)伸び率は、前期比マイナス0.2%となった。ドイツ、フランス、イタリアのユーロ圏3大国が減速したことが響き、1995年の統計開始以来初めて前期比でのマイナス成長となった。

定義上のリセッション(景気後退)入りの可能性も出てきた。

前年比ではプラス1.5%。ロイターがまとめた市場予想は、前期比マイナス0.2%、前年比プラス1.5%だった。

カリヨンのシニア為替ストラテジスト、スチュアート・ベネット氏は「ユーロ圏経済がすでに景気後退入りしている可能性は高い。たとえそうではなくとも、今後数四半期の成長は引き続き低迷する見通しだ」と話した。


第2・四半期のドイツのGDP成長率はマイナス0.5%。エコノミスト予想のマイナス0.8%は上回った。

ドイツ連銀はロイターに対し、原油高で連銀の予想以上に減速したものの、過度に悲観的になるほどの落ち込みではないとの見方を示した。

ただ、独経済技術省のオトレンバ次官は第3・四半期もマイナス成長となる可能性は排除できないと話した。

フランスは前期比マイナス0.3%。市場予想はプラス0.2%だった。

イタリアも前期比マイナス0.3%で予想以上の落ち込みとなった。

スペインは市場予想のゼロ%を上回る前期比プラス0.1%となったものの、1993年以来の低水準となった。

黄昏EUの始まりか?
さて、EUに関しては、もともと無理が相当ありました。私は、いずれEUは没落していくと思います。その理由は以前のブログにも掲載したことがありますが、要点は以下のようなものです。

1.各国の経済レベルなどが異なりすぎる
人為的にたとえ一つの経済圏を作ったとしても、それを構成している各国の経済レベルがあまりにも違います。少し考えれば判ることですが、ポルトガルとスゥエーデンの経済はかなり異なります。ポルトガルの経済は未だ労働集約的ですが、イギリス、ドイツ、イタリアなどの先進国では資本集約的な経済になっています。

今回のスペインや、イタリアの景気減速は、土地バブルの崩壊によるところが大きいですが、ドイツでは土地バブルの上昇はなく、輸出の不振が大きく響いてるなど、同じ不振といっても原因がまちまちです。

そのため、EU圏内で、不振対策をしようということになると、ごく標準的なものにならざるを得ず、一旦不況に陥れば、回復するまで結構時間がかかるものと思います。

EUのように、ヨーロッパ全体が団結して、大きな影響力を持とうという試みは、大昔からありました。その起源はローマ帝国にまで遡ります。ローマ帝国が栄えていたころは、現在のイギリス、スペイン、フランス、ドイツなど現代のEU圏にある経済大国がすべてローマ帝国の版図に編入されていました。

だから、ヨーロッパの人たちには、大昔からローマ帝国への憧憬の念や、憧れの念がありました。そのため、ローマ帝国滅亡より、機会があれば一致団結しようとしました。これは、古くは神聖ローマ帝国にまで遡ります。


その後いろいろ、試みられましたが、結局は成立しませんでした。では、かつてのローマ帝国のように一国による他国への侵略による統一も考えられましたが、ナポレオンのヨーロッパ征服、ヒトラーのナチスドイツによるヨーロッパ征服なども、ことごとく失敗しました。

しかし、これらの試みはすべて失敗して水泡に帰しました。おそらく、これからも無理だと思います。だから、私は、EUも結局は成功しないと思います。長い間には必ず失敗し没落していくものと思います。

2.地球温暖化二酸化炭素説に呪縛されている
最近では、EUは、いわゆる「地球温暖化二酸化炭素説」という、科学というよりは宗教の教義のようなものに呪縛されています。地球温暖化二酸化炭素説は、全くの間近いであり、それを信奉して、道徳律などを説くうちはいいのですが、それを現実世界の市場や産業に適用すれば、全くの徒労に終わります。

確かに、地球温暖化二酸化炭素説などは全く別にして、化石燃料・森林資源などの限りある炭素を含む資源を大事にしようということには意義があります。しかし、度を過ぎれば、単なる中世の魔女狩りのようになってしまいます。

北海道、瀬棚町の風車のある風景。北海道新幹線を風力発電で走らせようとしたら一体何基の風車が必要になるのだろうか?

たとえば、エネルギー効率の悪い太陽光発電や、風力発電がco2を排出しないクリーンエネルギーだからといって、それだけで、新幹線を走らせることができますか?もし、無理に走らせようとしたらな、一体どれだけの太陽光発電パネルや、風車が必要になると思いますか。太陽光パネルを作るには、化学薬品が必要になりますが、それを大量につくると、かえって環境汚染につながるかもしれません。それに風車の場合、遠隔地に設置するなら良いですが、民家の近くに設置すると、いわゆる低音公害が発生します。風車は、あまり音を立てないとおもわれがちですが、人間の耳にはほとんど聞こえないような低い音波を発生するので人体に害があるといわれいます。

だから、太陽光や風車はあくまで補完的な役割を果たすに過ぎないと思います。基幹部分は未だ化石燃料に頼り、ただし、なるべく省エネをして無駄遣いをしないようにして、少しずつ代替エネルギーに変えていくというのがまともなやり方だと思います。それに、co2を排出しないからといって、原子力発電にすべて切り替えていったらどうなりますか?放射能漏れなどのリスクがかなり高くなってしまいます。いったん事故が発生したら、すべての産業活動が止まってしまうというのではとんでもないことになります。やはり、今は化石燃料などに頼りつつ、複数の代替エネルギーも実験的に使いつつ、次への展開を図ることが穏当だと思います。

EUでは、排出権取引など推進して、CO2を次世代の通過にしようなどという試みも熱心に行っています。しかし、これとて、実際どうなるのか?排出権の取引をしたとしても、実質上はさほど効果は得られなと思います。それよりも、何よりも、この取引の根本となっている地球温暖化二酸化炭素説が間違いなのですから、いくらco2を削減したとしても、単なる気休めにしかならず、実効的な効果は何もうみだしません。ドイツなどでは、巨大なco2貯留施設など設立していますが、これなど、全くの徒労です。実際昨年は、EUでは、Co2削減はできませんでした。これについて、いろいろ理由をつけていますが、私は3年後、5年後になっても削減できないと思います。でも、そうなれば、おそらく、何らかの方法で、無理やり数字あわせなどやることになると思います。

宗教裁判などのあった、中世ヨーロッパでは、なかなか産業などが発展せず、ルネッサンス以降に発展していったという歴史があります。以上に述べたEUのおかしな行動は、これと同じことです。ヨーロッパは何か間違えています。EUを経済共同体ではなく、教育期間、人的資本を速やかに動かすための機関として、EU内の教育レベルがある一定以上になって、しかも人的資本の流動がかなり高くなったときにはじめて経済統合するなどのことをする、さらに地球温暖化二酸化炭素説の呪縛から逃れることになれば、話は違ってきます。しかし、現状みているかぎりではそのような動きは微塵もみられません。

上記2点より、EUは、いまのままでは、いずれ没落するのは明らかです。今回のユーロ圏GDP初のマイナス成長は、黄昏EUの前触れかもしれません。

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2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんにちは。
先日はコメントありがとうございました。
さっそくブログ拝見させていただき、私の感じていることが明確に説明されていて、感銘を受けました。
また訪問させていただきます。
頑張ってください。応援もさせていただきました。

山田 豊 さんのコメント...

fxで小遣い稼ぎ!様 コメント有難うございます。
多くの人が、EUが提唱している、通過統合や、地球温暖化二酸化炭素説などのまやかしなどの呪縛から解き放たれることを望みます。
これからもよろしくお願いします!!

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