2013年07月02日(火)
[ 経済の死角 ]
国民的大議論にいよいよやってきた「年金制度廃止」 私はこう考える【第1部】 もはやこれまで 10年後には70過ぎてから、20年後には80過ぎてから支給
国民的大議論にいよいよやってきた「年金制度廃止」 私はこう考える【第1部】 もはやこれまで 10年後には70過ぎてから、20年後には80過ぎてから支給
[週刊現代]
この国の年金制度はすでに破綻している。支給開始年齢を68歳からにする小手先の改正では、結果的に若い世代を苦しめるだけだ。年金制度の廃止は目の前にある現実。それを直視するしかない
…続きを読む
上の記事の煽り凄いです。このように書かれて煽られると、なにやらすぐにでも年金など破綻するので、大変なことになると思い込む人も多いことでしょう。しかし、上の記事そもそも重大な落とし穴があります。
国の年金制度について議論するとき、よく言われる言葉として「未納する人が増えれば制度が破綻する」というものがあります。「年金制度は世代間扶養の仕組みである」→「高齢者は増え、未納者が増えれば収支が崩れる」→「制度が破綻する」という感じです。だからこそ、未納者は減らさなければならない、あるいは制度を見直さなければならない、と今まで言われてきました。
実はこの点については、2009年の春にほぼ完全に否定されたことをご存じでしょうか? 実は年金を未納する人が増えても、年金制度そのものの財政には影響を与えず、破綻もしないのです。
国は次の年金改正に向けて(あるいは前回の年金改正の反省を踏まえて)、いろいろな会議を行いいろいろな情報を公開していました。そのひとつとして、社会保障国民会議における試算が公表されました。(→PDF資料はこちら)以下、2009年当時の数字となりますが、そのまま掲載します。
これによると、国民年金の未納率が現状程度(65%)であっても、社会保険庁の目標値(80%)であっても、よりうまくいった場合(90%)であっても、ほとんど影響がない結果となりました。というのは、
「保険料を未納した人=将来年金を受けられない人=将来の年金給付に影響しない」
「きちんと納付した人=将来年金を受けられる人=将来の年金給付が増える」
という関係があるからです。つまり「保険料収入増=将来の給付増/保険料収入減=将来の給付減」となってしまうので、未納する人が増えるか減るかは、基本的にトントンの関係が生じてしまうのです。
にわかには信じがたい結論でしたので、「厚生労働省が数字を調整したのではないか」という意見もあったようですが、上記の理屈を考え直せば当たり前ともいえる結論だと思います。むしろ未納した人が多いほうが国庫負担が1兆円下がり、国は負担がラクになるともいえるくらいです。
そもそも未納している人がどれくらいいるか、皆さんはご存じでしょうか。ニュースなどでは「若者の50%が未納」とか報道されているので、たくさんいるのだろうなと思っていると思います。日本人が1億27百万人くらいですから、まさか6000万人くらい未納しているのでしょうか。
実際のところ、未納者の数は2008年く3月末の時点で約340万人程度です(→資料はこちら)。「意外に少ないものだな」と思いませんか?
内訳を整理してみますと、まず国の年金に加入している人の数は7059万人くらいです。これは20歳未満の子や年金生活者が該当しないからです。次に、会社員や公務員の人は天引きで保険料が引かれて未納できません。彼らが3839万人います。また、会社員や公務員の配偶者(いわゆる専業主婦)は保険料を納めなくてもいいのですが、1079万人くらいいます。
そして、国民年金保険料の対象である自営業者や20歳以上の学生などのうち、きちんと保険料を納めている(あるいは免除の手続き済みである)人の数が1801万人ほどいますので、正味の未納者は340万人程度と少ないことになるわけです。保険料を納める対象全体からすれば、約4.8%の未納率ということになります。
よく「だから、若者はイカン」といった文脈で未納問題を語る人がいますが、会社員や公務員の若者はきちんと保険料を納めていますし、学生も20歳代にはかなり多くいますので、こういう解説は間違いです。問題を見誤らないようにしてほしいものです。
ただし、実態としては「過去2年の間で1か月でも未納期間があれば未納者」と定義すれば1000万人以上が該当するとの指摘(→会計監査院報告資料はこちら)もあります。また、会社が適切に厚生年金保険料を納付していないケースも報告されています。保険料の未納問題について、決して軽んじていいわけではありません。
まずは、2009年当時の資料からいっても、上記の煽り記事は正しくはないと思います。
それから、最近の出来事でも年金問題に関して、見過ごせないことがあります。 それは、以前にもこのブログに掲載しました。その記事のURLを以下に掲載します。
【私の論評】年金問題を語るにしても、デフレのままでは何も始まらない!!アベノミクスは年金問題にも多いに関係がある!煽られて真実を見失うな(゚д゚)!
上の記事の煽り凄いです。このように書かれて煽られると、なにやらすぐにでも年金など破綻するので、大変なことになると思い込む人も多いことでしょう。しかし、上の記事そもそも重大な落とし穴があります。
国の年金制度について議論するとき、よく言われる言葉として「未納する人が増えれば制度が破綻する」というものがあります。「年金制度は世代間扶養の仕組みである」→「高齢者は増え、未納者が増えれば収支が崩れる」→「制度が破綻する」という感じです。だからこそ、未納者は減らさなければならない、あるいは制度を見直さなければならない、と今まで言われてきました。
実はこの点については、2009年の春にほぼ完全に否定されたことをご存じでしょうか? 実は年金を未納する人が増えても、年金制度そのものの財政には影響を与えず、破綻もしないのです。
国は次の年金改正に向けて(あるいは前回の年金改正の反省を踏まえて)、いろいろな会議を行いいろいろな情報を公開していました。そのひとつとして、社会保障国民会議における試算が公表されました。(→PDF資料はこちら)以下、2009年当時の数字となりますが、そのまま掲載します。
これによると、国民年金の未納率が現状程度(65%)であっても、社会保険庁の目標値(80%)であっても、よりうまくいった場合(90%)であっても、ほとんど影響がない結果となりました。というのは、
「保険料を未納した人=将来年金を受けられない人=将来の年金給付に影響しない」
「きちんと納付した人=将来年金を受けられる人=将来の年金給付が増える」
という関係があるからです。つまり「保険料収入増=将来の給付増/保険料収入減=将来の給付減」となってしまうので、未納する人が増えるか減るかは、基本的にトントンの関係が生じてしまうのです。
にわかには信じがたい結論でしたので、「厚生労働省が数字を調整したのではないか」という意見もあったようですが、上記の理屈を考え直せば当たり前ともいえる結論だと思います。むしろ未納した人が多いほうが国庫負担が1兆円下がり、国は負担がラクになるともいえるくらいです。
そもそも未納している人がどれくらいいるか、皆さんはご存じでしょうか。ニュースなどでは「若者の50%が未納」とか報道されているので、たくさんいるのだろうなと思っていると思います。日本人が1億27百万人くらいですから、まさか6000万人くらい未納しているのでしょうか。
実際のところ、未納者の数は2008年く3月末の時点で約340万人程度です(→資料はこちら)。「意外に少ないものだな」と思いませんか?
内訳を整理してみますと、まず国の年金に加入している人の数は7059万人くらいです。これは20歳未満の子や年金生活者が該当しないからです。次に、会社員や公務員の人は天引きで保険料が引かれて未納できません。彼らが3839万人います。また、会社員や公務員の配偶者(いわゆる専業主婦)は保険料を納めなくてもいいのですが、1079万人くらいいます。
そして、国民年金保険料の対象である自営業者や20歳以上の学生などのうち、きちんと保険料を納めている(あるいは免除の手続き済みである)人の数が1801万人ほどいますので、正味の未納者は340万人程度と少ないことになるわけです。保険料を納める対象全体からすれば、約4.8%の未納率ということになります。
よく「だから、若者はイカン」といった文脈で未納問題を語る人がいますが、会社員や公務員の若者はきちんと保険料を納めていますし、学生も20歳代にはかなり多くいますので、こういう解説は間違いです。問題を見誤らないようにしてほしいものです。
ただし、実態としては「過去2年の間で1か月でも未納期間があれば未納者」と定義すれば1000万人以上が該当するとの指摘(→会計監査院報告資料はこちら)もあります。また、会社が適切に厚生年金保険料を納付していないケースも報告されています。保険料の未納問題について、決して軽んじていいわけではありません。
まずは、2009年当時の資料からいっても、上記の煽り記事は正しくはないと思います。
それから、最近の出来事でも年金問題に関して、見過ごせないことがあります。 それは、以前にもこのブログに掲載しました。その記事のURLを以下に掲載します。
厚労相「年金に大変な運用益」 アベノミクス効果―【私の論評】デフレを前提としてものごとを考えることはもうやめにしませんか?!!もうルールが変わっていますよ!!インフレルールで動かなければ、おいてきぼり喰いますよ!!詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部をコピペさせていたたきます。
田村憲久厚生労働相は11日、山梨県昭和町で講演し、公的年金の積立金運用について「(安倍政権の経済政策である)アベノミクスなどの影響で、見たことが ない大変な運用益が出て、余りある積立金になると確信している」と述べ、株価上昇などを受け、2013年1~3月期は大幅な黒字になるとの見通しを示し た。今年の1月~3月期といえば、株価は確かに上がっていましたが、それほどではなかった時期です。水準として現在と同程度です。この程度で、積立金運用でこれだけの運用益がでているということです。まさに、デフレを前提として、年金問題を考えていては、お話にも何にもならないわけです。デフレが解消されれば、年金問題ももともと、破綻しないのは確かだし、デフレが解消されれば、とてつもないことになる可能性もあるわけです。でも、多くのマスコミや、識者など、そんなことは言及しないで、デフレを前提として、さもこのデフレがいつまでも解消されなかのごとくで、意見を述べています。全くおかしなことです。
上の煽り記事ほどは、酷くはないですが、安倍政権に対して年金問題でほとんど意味不明の記事もあります。 その記事のURLを以下に掲載します。
安倍政権 高い支持率維持のため「国民のカネ」に手をつけたこれも、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下に一部のみコピペさせていただきます。
参院選を前に「第2の株価大暴落」が起きれば、安倍政権の高い支持率も国民の期待も一気に弾ける。それを恐れた政府は、株価急落を食い止めるため、「国民のカネ」に手をつけた。株価が大暴落を続けていた6月7日、厚労省傘下の「年金積立金管理運用独立行政法人」が突然、株の買い増しを決めたのだ。この記事どう思われますか? 何やら、これだけ切り取って見せられると、簡単に信じてしまいそうです。しかし、先に述べたように、 1月~3月程度の株価でも、とてつもない運用益が出たのですから、素人考えても、せっかくの儲かる時期には、儲けたほうが、年金問題にとっても良いことだと思います。それに、運用そのものは政府がやるのではなく、民間の金融機関が実施します。民間ならば、そもそも儲からなけれはやるはずがありません。
・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・
「国民から預かっている公的年金の運用は手堅くすべきで、専門家の間にはリスクある株式での運用そのものに批判が強い。百歩譲って株を買うにしても、せめて株価が上昇を始めた今年1~2月までに決めるべきでした。それなのにわざわざ株価急落の真っ最中に買い増しを決めたのは、国民の財産を政権維持のために使っているも同然です。株価がさらに暴落したら、国民の年金資金を失うことになる。その責任を一体、誰が取るのか」
民間の金融機関が運用に失敗したからといって、政府がその分を補填するわけではありません。それに、運用に成功すれば、その一部を政府が受け取るわけです。一部とはいえ、国民全部が支払う年金ですから、その総額はとてつもないものになるわけです。1月~3月まではとてつもない運用益が出ていたのです。最近は株価が下がったといえ、この四半期と同程度です。であれは、素人が考えても運用すべきと思うはずです。政府は、単純にそれを実施しただけの話です。しかし、これに対して「国民のカネに手を付けた」などと言っているわけです。
これは、非常におかしな理屈だと思います。そうして、株価が大暴落を続けていた6月7日、厚労省傘下の「年金積立金管理運用独立行政法人」が突然、株の買い増しを決めたことの背景には、それなりの理由があります。それについては、以下の記事をご覧になって下さい。
年金官僚に鉄槌が下された
これも、詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部だけコピペさせていただきます。
GPIFのことについては、「国民の手にをつけた」は間違いで、儲けられるときに儲けるように政府が役所に鉄槌を下したというのが正しいです。鉄槌をくだしたからこそ「年金積立金管理運用独立行政法人」が現時点で、他よりも損をする確率が低く、儲かる可能性の高い株の買い増しをしたということです。というより、鉄槌が下されたので、しぶしぶそうしたということです。株価急落を食い止めるためなどということではありません。そもそも、GPIFのやり方は、民主党政権の時から問題になっていました。
それにしても、ブログ冒頭の煽り記事も酷いですし、 「国民のカネに手をつけた」という記事も本当に酷いものです。なぜこんな虚偽がまかり通ってしまうのか不思議です。
自分たちが支払っている年金がまとめて、民間金融機関で運用されていること自体も知らない人も多いと思います。その知らないということにつけこんで、このような出鱈目記事を書いて、煽って金儲けにつなげるということです。そうして、根本的には、できれば参院選で安倍政権に大負けさせたいとい願う一心でこのようなことをするのかもしれません。
参院選(4日公示、21日投開票)に向けた、報道各社の世論調査が出そろいました。比例投票先では自民党が他党を大きく引き離す「一強多弱」の構図は変わらな いのですが、安倍晋三内閣の政策への評価にはかげりが見え始めました。特に5月下旬以降の株価乱高下を受け、アベノミクスを支持する声は軒並みダウンしており、圧勝 ムードが漂う自民党に黄信号が点灯した形になっています。
これは、上記の年金問題の報道でもわかるように、 ネガティブキャンペーンが効いてきたということです。これは、非常に不味いです。
せっかく、年金問題にも解消の糸口が見えてきたというのに、そんなこともあまり報道せず、アベノミクスに関してネガティブキャンペーンをするマスコミです。
私は、現状では、デフレを解消するため、金融緩和は続けるべきと思います。この金融緩和、最近財務省に増税派が事務次官となった今は、すぐに大規模な財政出動が出来ない以上、デフレ脱却の唯一確実な手段だと思います。財政出動の場合は、お金を直接ばら撒くので、効き目ははやく、ただしあまり長続きしないという欠点があります。金融緩和の場合は、効き目は遅いですが、長続きします。
だから、上でも述べたように確実に効果は現れているものの、国民の日々の生活に直接関係があって、実感できるような効果がすぐに現れないからといって、金融緩和をすることをやめれば、またデフレに逆戻りです。そうして、私たちはそれをもうすでに経験しています。そうです、小泉政権のときに始まり、第一次安倍政権の途中で打ち切りになった金融緩和政策です。あのとき、もう1年できれば、2年金融緩和策を続けていれば、日本はデフレから脱却していた可能性が高いです。
そんなことにならないように、金融緩和そのものに反対する候補者には耳を貸すべきではありません。ただし、金融緩和政策そのものを推進することには賛成して、アベノミクスの金融緩和の仕方のここがまずいなどと具体的に説明する候補者には耳を貸してもよいでしょう。そうではない候補者に関しては、話を聴く価値などありません。
私たちは、以上のような煽り記事に煽られることなく、冷静に事実を見極め、ネット選挙の本領発揮で行くべきと思います。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
【関連記事】
民間金融機関では、デフレが続いて株式・貸出部門より債券部門が幅をきかせるようになっていた。そうなると民間金融機関もデフレが継続したほうがメ リットになる。一方、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の中心勢力も、日銀の天下り先になって、やはりデフレ指向になっていく。おのずと、GPIFの運用もデフレを前提とした運営 になった。
ところが、安倍政権で厚労大臣に就任したのは田村憲久氏だった。田村氏は、安倍氏が雌伏時代にリフレ政策を勉強していた時、数少ない安倍氏の理解 者だった。そんな田村氏にとって、いまのGPIFはアベノミクスを理解していないと映る。ちなみに、GPIFの運用委員会には、小幡績慶大大学院准教授や 日銀OBなどアベノミクスを批判してきた者もいる。
そして、アベノミクスで金融政策は脱デフレに大きく舵が切られた。大きく金融政策が変更した時には、基本ポートフォリオの変更を検討するのが運用の常識 だ。しかし、GPIFは金融政策の変更が誤りであって、基本ポートフォリオを変更すべきでないと本末転倒になっていた。その姿に、鉄槌が下された。今回の 運用変更が持つ意味は大きい。
GPIFのことについては、「国民の手にをつけた」は間違いで、儲けられるときに儲けるように政府が役所に鉄槌を下したというのが正しいです。鉄槌をくだしたからこそ「年金積立金管理運用独立行政法人」が現時点で、他よりも損をする確率が低く、儲かる可能性の高い株の買い増しをしたということです。というより、鉄槌が下されたので、しぶしぶそうしたということです。株価急落を食い止めるためなどということではありません。そもそも、GPIFのやり方は、民主党政権の時から問題になっていました。
それにしても、ブログ冒頭の煽り記事も酷いですし、 「国民のカネに手をつけた」という記事も本当に酷いものです。なぜこんな虚偽がまかり通ってしまうのか不思議です。
自分たちが支払っている年金がまとめて、民間金融機関で運用されていること自体も知らない人も多いと思います。その知らないということにつけこんで、このような出鱈目記事を書いて、煽って金儲けにつなげるということです。そうして、根本的には、できれば参院選で安倍政権に大負けさせたいとい願う一心でこのようなことをするのかもしれません。
参院選(4日公示、21日投開票)に向けた、報道各社の世論調査が出そろいました。比例投票先では自民党が他党を大きく引き離す「一強多弱」の構図は変わらな いのですが、安倍晋三内閣の政策への評価にはかげりが見え始めました。特に5月下旬以降の株価乱高下を受け、アベノミクスを支持する声は軒並みダウンしており、圧勝 ムードが漂う自民党に黄信号が点灯した形になっています。
これは、上記の年金問題の報道でもわかるように、 ネガティブキャンペーンが効いてきたということです。これは、非常に不味いです。
せっかく、年金問題にも解消の糸口が見えてきたというのに、そんなこともあまり報道せず、アベノミクスに関してネガティブキャンペーンをするマスコミです。
私は、現状では、デフレを解消するため、金融緩和は続けるべきと思います。この金融緩和、最近財務省に増税派が事務次官となった今は、すぐに大規模な財政出動が出来ない以上、デフレ脱却の唯一確実な手段だと思います。財政出動の場合は、お金を直接ばら撒くので、効き目ははやく、ただしあまり長続きしないという欠点があります。金融緩和の場合は、効き目は遅いですが、長続きします。
だから、上でも述べたように確実に効果は現れているものの、国民の日々の生活に直接関係があって、実感できるような効果がすぐに現れないからといって、金融緩和をすることをやめれば、またデフレに逆戻りです。そうして、私たちはそれをもうすでに経験しています。そうです、小泉政権のときに始まり、第一次安倍政権の途中で打ち切りになった金融緩和政策です。あのとき、もう1年できれば、2年金融緩和策を続けていれば、日本はデフレから脱却していた可能性が高いです。
そんなことにならないように、金融緩和そのものに反対する候補者には耳を貸すべきではありません。ただし、金融緩和政策そのものを推進することには賛成して、アベノミクスの金融緩和の仕方のここがまずいなどと具体的に説明する候補者には耳を貸してもよいでしょう。そうではない候補者に関しては、話を聴く価値などありません。
私たちは、以上のような煽り記事に煽られることなく、冷静に事実を見極め、ネット選挙の本領発揮で行くべきと思います。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
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