2013年7月18日木曜日

時事通信社に記事および見出しの訂正を求めます(浜田内閣官房参与)―【私の論評】デフレが解消されないうちに、増税してしまえば元の木阿弥、せっかくの金融緩和が無為になるのは必定、大馬鹿真似は絶対やめさせるべき(゚д゚)!

時事通信社に記事および見出しの訂正を求めます(浜田内閣官房参与)

浜田先生(右)、左は勝間和代さん
内閣官房参与でもある、イェール大学名誉教授浜田宏一先生は、時事通信への記事および見出しの訂正の抗議文書を出されています。その内容は以下のようなものです。
時事通信御中
前略 
7月14日の講演を元にして書かれたと思われる以下の記事について、私が発言したのとは異なる内容が記載され、また、本来の発言の趣旨とは正反対の見出しがつけられています。

時事ドットコム:消費増税、容認姿勢へ=浜田内閣官房参与与http://www.jiji.com/jc/zc?k=201307/2013071400199&g=eco 

私の発言として、「(消費増税について)第一の緩和(金融緩和)があまりにもいいから、このままやってしまってもいいような状況になっているのは万々歳だ」とあり、あたかも増税を容認したかのような書き方になっていますが、私はこのような発言は一切しておりません。 
私は『次の四半期にも景気回復が華々しく、このまま増税しても良い状態になれば万々歳だが、そうでなければ歳入を生む源である、景気回復という金の卵を産む鶏を殺してしまうことになる』と申し上げたのであり、特に後段がこの発言の本旨です。
記事内容及び見出しの訂正を要請させていただきますので、早急にご対応ください。 
草々 
イェール大学名誉教授
浜田宏一
【私の論評】デフレが解消されないうちに、増税してしまえば元の木阿弥、せっかくの金融緩和が無為になるのは必定、大馬鹿真似は絶対やめさせるべき(゚д゚)!

浜田先生の一見増税容認とみられる発言は、Twitter上でも「そんなはずはない、何かの間違いだろう」ということで、話題になっていました。だから、上の依頼文を見た時に、「やっぱり」と思いました。

以下に典型的なものを掲載しておきます。

上念氏は、本日は以下のようなツイートをしていました。
よって、本日はこの記事を掲載することに決めました。

デフレから脱却しないうちに増税することは、はっきりいって馬鹿真似以外の何ものでもありません。今回の選挙では、なぜか増税は争点になっていません。しかし、景気が悪いときに増税して成功した国など古今東西どこにもありません。マクロ経済学的にも完全な間違いです。

これについては、昨日このブログに掲載したばかりです。その記事のURLを以下に掲載します。
IMF会見「アベノミクスは世界のリスク」 困りモノの針小棒大報道―【私の論評】妄想にしがみつくIMFが主張するプライマリーバランス(財政バランス)重視が間違いであることは、市場が知っている。そうして近いうちに日本が最大の実証者になる(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、景気の悪い時期に財政規律を重んじて、財政赤字をなくそうとして増税などの緊縮財政をしてことごとく大失敗した事例をあげています。ギリシャも、スペインも、イギリスもこれで大失敗です。

こんな事例がありながら、増税するなんてこれこそ、馬鹿真似以外の何ものでもありません。そうして、これは、日本でも実証されています。日本の消費税は、最初導入されたときには、デフレに陥っていなかったので、税収が増えた時期もあります。

ところが、次に3%から現行の5%に増税したときには、デフレではありませでしたが、景気が落ち込んでいたこともあり、増税してより後、増税前の税収を上回ったことは一度もありません。そうして、このときに日銀が金融引き締めを強化したこともあり、日本は完璧にデフレに突入しました。

こんな事実があるにもかかわらず、デフレから脱却しきっていないうちに、増税すれば、またまたデフレスパイラルの泥沼に落ち込み、また円高になり、中国、韓国などは大喜びすることになります。また、若者雇用をはじめ、雇用状況が悪化するのは明らかです。財政赤字も縮小することなどできなくなります。14年春の段階では、どう考えてもデフレから脱却できているとは考えられません。絶対にするべぎではありません。

それから、金融緩和も、完璧に物価目標をクリアしてからやめるようにすべきです。参院選挙では、自民が圧勝しそうです。その後は、私たちとしては、増税絶対反対という姿勢で、ことあるごとに意見を表明していくべきです。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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