2016年4月30日土曜日

スカボロー礁で“米中軍事衝突”懸念 中国艦船が周辺で測量 米国防長官指摘―【私の論評】日米はいつ実行動を起こすのか?その時を定めておくべき(゚д゚)!

スカボロー礁で“米中軍事衝突”懸念 中国艦船が周辺で測量 米国防長官指摘

カーター米国防長官
 米軍が南シナ海で、中国への軍事的圧力を強めている。米海軍の事実上の拠点であるフィリピン・スービック湾に近く、領有権問題があるスカボロー礁(中国名・黄岩島)で中国が測量を始めるなど、軍事基地化の構えを見せているからだ。米軍はA10攻撃機などを連日のように警戒監視させている。米中が軍事衝突する可能性が出てきた。

「非常に深刻に受け止めている。(埋め立てと軍事拠点化は)軍事衝突を引き起こし得る」「そうした懸念があるため、われわれはフィリピンと取り組み、軍事施設を構築し態勢を強化するようにしている」

カーター米国防長官は28日、上院軍事委員会の公聴会で、中国がスカボロー礁を埋め立てる可能性について、強い懸念を示した。

スカボロー礁はフィリピン北部ルソン島の約200キロ西にあり、中国が実効支配している岩礁や人工島の中で、米軍が利用している旧米海軍基地のスービック湾や、クラーク旧米空軍基地などに最も近い。

スカボロー礁 ランドサットから撮影
 米海軍のジョン・リチャードソン作戦部長は今年3月、中国艦船が同礁周辺で測量を行っていることを指摘し、「新たな人工島を造成するための埋め立ての前兆だ」とみていることを明らかにした。

中国の挑発行為を黙ってみている米軍ではない。

米太平洋空軍は29日までに、スカボロー礁近くの上空を、今月19日から21日にかけて米軍のA10攻撃機(サンダーボルトII)4機と、HH60救難ヘリ2機が警戒監視のため飛行したと発表した。A10は米軍が「航行の自由」作戦を実施している地域での軍事力補強のためで、数週間、同様の飛行を続ける。

A10は冷戦時代、ソ連軍機甲部隊を食い止めるべく開発された対地攻撃専用機で、「最強の地上攻撃機」と呼ばれる。湾岸戦争などで大活躍した。中国の測量・埋め立てへの強烈な牽制になるとみられる。

米軍のA10攻撃機

これに対し、中国国防省の呉謙報道官は28日の定例記者会見で、「中国に対する政治的、軍事的な挑発であり、不測の事態を招きやすく危険だ。海空で監視を続け必要な措置を取る」と批判した。

オバマ米大統領の残り任期が来年1月に迫るなか、中国は「軍事的衝突を避ける傾向があるオバマ氏のうちに、南シナ海の支配力を強化する」と考えているフシがある。

史上最強の米軍としては、これ以上、中国に好き勝手させるわけにはいかず、「関係国やアジア太平洋地域の安定化に向けて、公海での航行や公海上空の飛行の安全性を促進する」(米太平洋空軍)としている。

【私の論評】日米はいつ実行動を起こすのか?その時を定めておくべき(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事に出てきた、A10 サンダーボルトⅡの性能などについては以下の動画をご覧ください。


この動画をご覧いただければ、A10は地上攻撃に特化した航空機であり、さらに現状では最強の地上攻撃機であることがわかります。

この航空機の持つ特性から、これだけでスカポロー礁の攻撃を行うことはできないかもしれませんが、他の航空機やミサイルなどによりピンポイントで、中国側の地対空ミサイルなどを破壊し終わった後で、地上の戦車や兵舎や滑走路などの施設を破壊するには、最も効果的な兵器であることが理解できると思います。

これが、スカボロー礁の近くを4機も警戒監視のため飛行したというのですから、中国側としては、かなり神経を尖らしたものと思います。

それにしても、中国側としてはいくら米国がこのような示威行動を行ったにしても、所詮示威行動に過ぎず、実力行使はしないであろうと踏んでいると思います。

南シナ海の中国の暴挙については、数年前からマスコミなどでも報道するようになりましたが、中国南シナ海への進出は1980年代から始まっていました。すでに、20年以上もの歴史があります。

今から22年前の、1994年にフィリピンが実効支配していたミスチーフ礁(中国名: 美済礁)を中国が占拠して建造物を構築したいたことを、1995年2月フィリピン政府が公表しました。

以下に動画と写真で、その歴史の一部を掲載します。

「無から有へ」。占領当初のファイアリー・クロス礁。これが今はとんでもない規模に!

中国によるベトナム侵略の証拠
環礁上の構築物も当初はこの程度の掘っ立て小屋にすぎなかったのだが・・
そんなに前から徐々に進出して、最近では大規模な埋め立てを行い、滑走路まで構築するようになったわけですから、中国側としては、南シナ海の環礁をすでに長期にわたって実効支配しており、もう自分たちの領土のように思っています。

さらに、この間この海域では、かつての中ソ国境紛争のような大掛かりな紛争や、中ロ国境紛争で屈辱的な敗北を味合わされ、ロシアに一方的な譲歩をしたということもなく、周辺諸国も、米国も結局は中国に対して実力行使もしてきませんでした。

だから、中国側としては、米国も周辺諸国も自分たちの行動を認めてきたと判断していると思います。残念ながら周辺諸国は、中国から比較すると軍事的にあまりに非力で、中国の意図をくじくこともできませんでした。

しかし、過去のいずれかの時点で、米国は、中ソ国境紛争のように本格的に中国に対峙すべきでした。


中国側は、上記の九段線が中国の領海であると主張しています。しかし、この九段線は、そもそもが中華人未共和国の、国民党軍の高官が酔っ払ったときに、これが中国の領海だとしたとルトワックの著書『中国4.0』に掲載されています。

そもそも、中国が南シナ海の九段線が自分たちの領海であると主張する根拠はこれだけであり、何の根拠もありません。

そこを20年以上にわたって執拗に自分たちの領海であると主張し続け、今日に至っているのですから、今後も中国はこの路線を継続すると考えるべきです。

だとすれば、これはどこかで止めなければ、中国はどこまでも突き進むのは、必定です。

もうすでに、中国は環礁に滑走路まで構築し、完璧に軍事基地化しています。このまま放置しておけば、中国の軍事基地はさらに増強されることになります。

そうして、その果てにあるのは、尖閣諸島を奪取して、これも軍事基地化することです。その後には、沖縄奪取、それがすめば、第一列島線、第二列島線までの進出です。

それが完成すれば、日本奪取です。その後は、ハワイより西側を自分達の領域にする腹です。過去の中国の動きからして、彼らはこれを何年かかってもやり遂げる腹です。


2014年には、上の地図が、「中国2050年の国家戦略地図」がネット上で話題になっていました。これは、中国外務省から流出されたとの噂がありました。この地図です台湾や朝鮮半島、インド、ベトナム、日本までもが中国の領土として記載されていました。

更にはインドネシアやオーストラリアも中国と同じ色になっており、アジア太平洋地域が全て中国の物となってしまっています。

ネット上では「誇大妄想」などと言われていますが、実はこの計画を示唆する言葉が中国の軍関係者から飛び出ています。数年前に米太平洋軍司令官(海軍大将)のキーティングは、議会証言で中国軍幹部からある「提案」を受けたことを明らかにしました。

それによると、2008年に中国軍幹部が「太平洋のハワイから東部を米国が、西部を中国が取るというのはどうか」という提案をアメリカ海軍大将に持ち掛けたとのことです。更にはその2年前にも胡錦濤国家主席が軍会議で、「中国は海洋大国である」と宣言し、「海洋権益を擁護するために強力な海軍が必要だ」と述べました。

その後、中国は南シナ海に面した場所で続々と大型の軍艦が入港できる海軍基地の建設を開始しました。2014年には、ベトナムの漁船と中国海軍がぶつかっていましたが、これもその計画の延長線上で発生した事です。

ただし、この地図はどうも中国が作成したものとは思えません。そもそも、中国語表記におかしなところがありまます。さらに、周辺諸国が全部中国の植民地になっているにもかかわらず、パキスタンやミャンマーが独立を維持しているというのが解せません。

他にも、辻褄の合わないところがあります。中華人民共和国が計画的な移民浸透作戦を繰り広げているアフリカが領土化されていません。中華人民共和国よりも人口が多くなっているであろうインドが領土化されています。大中華構想”の北限目標である“悲願のバイカル湖”が領土化されていない

中国共産党というか、漢族から見た中華思想による他地域の統治は以下のようなものです。

かつて漢族に朝貢外交していた地域は全部、漢族のものである。しかし、漢族が大多数を占めてないと不安なので、人口の多い異民族地域は領土にしないし、異民族が多数を占めることを避ける傾向があります。

現在でも、その傾向はひきつがれていて、モンゴル族、ウイグル族、チベット族などの異民族とは、直接関わりたくないので自治権を与えて懐柔するという政策をとっています。

漢民族は、もともとそういうヘタレなので、漢族は大帝国を築いたとしても、結局は人口の少ない側にいつも歴史的大敗を喫するということを繰り返しました。

この地図だと、漢族の人口よりも異民族の人口がはるかに多いことになります。この地図はどうも、漢族が作成したものとは思えません。

結論から言えば「これは中国語が多少解るパキスタン人等が作成したいたずらに過ぎないと私は思います。そもそも、漢族がこのような大帝国をつくり、すべてを自分の直轄にするなどということは考えられません。過去において、現在の中国も含む最大の版図をつくりあげたのは、漢族ではありません。それは、モンゴルです。

東は日本海から西は地中海に至る史上最大の帝国”モンゴル帝国”
しかし、そうは言っても、このような地図が作成され、ネットで話題になったのは、中国の高官による、「太平洋のハワイから東部を米国が、西部を中国が取るというのはどうか」という発言もあったからでしょう。

私自身は、この高官の発言は、漢族のセンスから言っても、ハワイから西部を中国が取るというのは、何もすべてを領土にするというのではなくて、中国の覇権の及ぶ範囲にしたいという意味だと思います。

現在のアメリカはオバマが「世界の警察官」をやめたとはいいながらも、何か重大な事態が発生すれば、ロシアや中国等の覇権の及ぶ国々以外のところには、今でも軍隊を派遣できます。

それと同じように、中国の軍艦部の発言は、中国も将来はハワイより西側および、アジア一帯を自らの覇権の及ぶ範囲として、何かがあれば、軍隊を派遣できるようにしたいということを意味していたのだと思います。要するに、世界を半分にして、米中の二国間体制を築きたいという、意図の表明です。これに関しては、習近平も会談でオバマに提案しましたが、無論にべもなくオバマに断られていました。

オバマ・習近平会談
このようなことは、米国にとっては、無論のこと日本としても絶対に許すことはできません。

過去の失敗は、悔いてもしかたありません。どこかで、中国のこの動きは完璧に封じ込めなければなりません。

米国としては、上記のような順序で中国が海洋進出をはかることははっきりわかっているわけですが、いずれかの段階に来たときに、反撃を加えることを予め計画しておき、その時がきたらそれを実行するようにすべきです。

既に、示威行動だけで済むような状況ではないことは、明らかです。日本としては、少なくとも自らの領海と、領空は守り切ること、そうしてできれば、南シナ海での哨戒活動にも協力できる体制を整えるべきです。

特に東シナ海でも、領海の侵犯をしたり、尖閣を奪取しようとしたときには、具体的にどのような状況になったら実力行使をするのか、今から定めておくべきです。

そうしなければ、中国は、覇権主義をさらに拡大させ、とどまるところを知らなくなることは明らかです。

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2016年4月29日金曜日

野党共闘で無党派層が存在感 本格景気対策なければ与党は参院選苦戦免れず ―【私の論評】経済対策でサプライズを打ち出せば与党は選挙で快勝(゚д゚)!


衆院北海道5区補選で当選を決め、自民党の故町村信孝前衆院議長の
写真を手に笑顔を見せる和田義明氏。左は町村氏の娘で妻の直子さん
=24日夜、札幌市厚別区

衆院北海道5区の補欠選挙で勝利した自民党新人の和田義明氏=公明、日本のこころ推薦=は13万5842票、得票率52・38%、敗れた無所属新人の池田真紀氏=民進、共産、社民、生活推薦=は12万3517票、得票率47・62%だった。

北海道5区の補選は、町村信孝前衆院議長の死去に伴うもので、町村氏の娘婿の和田氏が優勢とみられていた。しかし、共産党が候補を取り下げて民進党と共闘したため、池田氏との間で、自民・公明党と民進・共産の対決となった。

同選挙区は、2009年を除いて町村氏が多選されてきたが、得票率は50%を少し上回る程度で、これまでも野党が統一候補にしていれば、常に接戦だったはずだ。例えば、14年12月の衆院選では、今回の補選とほぼ同じ投票率53・43%で、町村氏は13万1394票、得票率50・9%。民主と共産の票数を合わせて12万6198票、得票率49・1%と「僅差」だった。

今回のNHKによる出口調査が興味深い。政党支持率は、自民44%、民進20%、公明5%、共産5%などで、支持する政党のない、いわゆる無党派層は24%だった。

和田氏は、自民支持層の90%余り、公明支持層の90%台前半、無党派層の30%余りの支持ということで、今回の得票率をほぼ完璧に説明できる。

北海道5区の過去の選挙では、投票率が高くなると、町村氏の得票率が低下する傾向が弱いながらもあった。今回の選挙でも、もっと投票率が高ければ、無党派層の野党支持が増えて、結果はどうなっていたのかわからない。

自民・公明と民進・共産の対決の構図は結局、政権運営の評価になる。この意味で、今の政権運営がよければ与党有利、まずければ野党有利という当たり前の話になる。政権運営に敏感に反応する無党派層の動向が選挙結果を握るカギになることもしばしばだ。

与党が政権運営に失敗すると、それを批判する無党派層が投票に行き、与党候補が敗れるという構図が浮かび上がってくる。特に、野党が共闘した場合には、影響が大きく出ることになるだろう。

補選直前にあった熊本地震では、政府の対応も素早かったので、政権運営についてプラスの評価だったはずだ。それにもかかわらず、北海道5区の無党派層のうち3割しか、自民公認候補の和田氏に支持が集まらなかったことは、同党関係者から見ればショックであろう。

それでも、和田氏は前回の町村氏から4448票増やし、池田氏は前回の民主・共産の合計から2681票減らしており、町村氏の“弔い合戦”に臨んだ和田氏に票が流れた面もあるともいえるだろう。

出口調査によると、最重要視された政策課題は景気対策だった。熊本地震の補正予算のほかに、しっかりした景気対策を打たなければ、政権運営の評価は高まらないだろう。5月の伊勢志摩サミット後に本格的な景気対策が出てこない場合、7月の参院選で与党は苦しくなるだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】経済対策でサプライズを打ち出せば与党は選挙で快勝(゚д゚)!

さて、この野党共闘ですが、その背後にはかつて、「選挙のプロ」とか「選挙の神様」と言われていた、小沢一郎氏の目論見があります。

国民連合政府構想を説明する党首会談に臨んだ共産党の志位和夫委員長(右)と
生活の党と山本太郎となかまたちの小沢一郎代表=2015年9月28日午後、国会内
共産党の志位和夫委員長と生活の党の小沢一郎共同代表は先月下旬発売の月刊誌「世界」別冊(岩波書店)で対談し、夏の参院選や取り沙汰される「衆参同日選」に向け、野党共闘をさらに本格化させる必要性を確認しました。関係者が先月20日明らかにしました。

小沢氏は、参院選の改選1人区で独自候補を取り下げるなど、野党共闘を優先する共産党の判断が「日本の歴史を変えるきっかけになる」と称賛。同時に「共産党とは組めないとか、小沢は嫌いだと言っているようでは、安倍(晋三首相)さんになめられる。その他の野党の器量の問題だ」として、民進党などを念頭に、協力強化を促しました。

「野党がバラバラで選挙を戦っても自民党には勝てない」が持論の小沢氏は、衆参わずか5人のミニ政党(生活の党と山本太郎となかまたち)の共同代表で「もはや小沢の時代ではない」(自民党ベテラン)と見られながら、再び野党共闘のキーマンに浮上したといえます。

最近までの野党の動きを見ていると、失礼ながら本当に選挙で勝つつもりがあるのだろうかという体たらくでしたが、小沢氏の目論見によって、野党共闘が実現し、なにやら、それなりの動きになった観があります。

この野党共闘ですが、共闘するにおいて、各党で一致するのは、与党の安保法制に対する反対だけです。安保に関しても、民進党内では意見が別れるところもありますが、党としては、安保反対という姿勢で、共闘しています。結局のところ、安保以外では「反自民・反安倍」というだけで一致しているということです。

今年の2月民社党大会に異例の5党結集。5党幹部は壇上で手をつなぎ連携を訴えた。
このようなことから、野党共闘を野合と批判する人もいて私もそう思いますが、それでも北海道5区補選の結果からもわかるように、実際に無党派層の7割を惹きつけているわけですから、これは、侮るわけにはいきません。

次の参院選でも、無党派層の動きにかなり左右されることになります。そうして、その無党派層を与党が取り込むには、政府の景気対策ということになります。

では、景気対策として望ましいのはどのような政策かという話になりますが、それに関しては、以前のこのブログにも何度か掲載しています。それを掲載してある、記事のリンクを以下に掲載します。
中国ではリーマン級の危機 消費増税“強行”なら取り返しがつかない―【私の論評】10%増税で財務省は天国!国民は夢と希望を捨て、若者は、進学、就職、結婚を諦めよ(゚д゚)!
 

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では政府が行うべき経済対策として以下を掲載しました。
1.追加緩和
2%の物価目標も達成がなかなかできていないのですから、追加金融緩和を行い。これを達成する速度をはやめるべきです。イギリスの事例をみてもわかるように物価目標をいっとき4%程度にしても、ハイパーインフレになる可能性はありません。2%などと悠長なこと言っていないで、言っとき4%にするべきと思います。 
2.増税延期or凍結 
これは、上記で述べたように絶対に増税などすべきではありません。増税は、緊縮財政の手法であり、本来景気が加熱して、ハイパーインフレなどになりそうなときに行う手段であり、デフレから脱却するときに行う政策ではありません。デフレからの完全脱却を目指すなら、減税や給付金などの積極財政を行うべきです。 
3.20兆円ぐらいの大型補正予算 
日本には、未だ、10兆円のデフレギャプがあります。これを埋めるためには、補正予算3兆円など、焼け石に水です。最低でも10兆円、できれは20兆円の補正予算を組むべぎです。日本にはその能力があります。実際、特別会計には、為替特別会計など、円安の現状では、必要のないお金が天文学的に積み上げせられています。これで、20兆円など簡単に捻出できます。ただし、政治決断が必要。今回のリーマン・ショック級の危機はこれらを実行するために、良い口実になると思います。安倍総理は、これを口実に努力していただき、上記のような政策を実行していただきたいものです。
この記事は、今年の1月20日のものです。そのときは、熊本の地震が発生していませんでしたし、予想もつきませんでした。中国の景気がかなり停滞して、世界的に悪い影響を及ぼすことはもうはっきりしています。さらに、熊本の地震ですから、これは当然のことながら、何か政府としてサプライズがなければ、無党派層の有権者を惹きつけることはできません。

10%の消費増税を延期したり凍結するのは、もう当たり前です。諸費税の見送りは、2014年の衆院選でも実施した手であり、もはや目新しいものではなく、これではサプライズにはなりません。

サプライズを起こすとすれば、8%増税で失敗しているのですから、5%に減税するなどのことてもしなければ、決してサプライズにはなりません。

とにかく、上であげた3つの政策は当たり前に実施して、さらに消費税を5%に戻すくらいのことをしなければ、サプライズにはなりません。

考えてみると、安倍自民党政権が成立したときのことを考えると、やはり、金融緩和、積極財政、成長戦略を打ち出したことが大きなサプライズとなり、市場関係者もこれを好感して、安倍政権成立前から、株価が上昇しました。

夏の参院選、そうして同時選挙になるかどうかは、まだわかりませんが、次の衆院選でも、伊勢志摩サミット時か、その後に何かのサプライズを打ち出さなければ、与党は選挙で苦戦を強いられるのは確かなようです。

ただし、その逆も真ということです。2012年衆院選挙で、自民公明が大勝したときのように、経済対策でサプライズを打ち出せば、「反自民」だけで一致する野党共闘なども有名無実となり、大勝できます。

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2016年4月28日木曜日

都知事「豪華海外出張」問題の本質 舛添氏の「反論」への疑問点とは―【私の論評】都知事には戦時米国大統領並の強力な権限があることを認識せよ(゚д゚)!


  舛添都知事が最近批判されている。週刊文春で、舛添都知事は、2015年度の1年間ほどで、神奈川県湯河原町にある別荘兼事務所に公用車で、ほぼ毎週、49回も都庁との間などを往復していたと報じられた。

  今(16)年3月には、都有地を韓国人学校のために貸し出すことも批判された。その当時、保育所問題がさかんに議論されている折、東京都は保育所より韓国を優先するのかという批判だった。その背景にあったのが、舛添知事は、海外出張が多く、そのための経費が石原前都知事に比べて多いというものだ。


スイートルームは必須か

  各種報道によると、石原前知事は11年間で28回の海外出張、総額経費は4億6000万円、1回平均1600万円だったが、舛添知事は2年間で8回の海外出張、総額経費は2億1000万円、1回平均2600万だという。

  その理由の一つが、滞在先ホテルでのスイートルーム、空港での貴賓室使用などという。筆者は、官僚時代に大臣の海外出張も経験したことがあるが、スイートルーム使用の目的が『要人の急な面会にも礼を失しないため』という舛添知事の説明には、首をかしげざるを得ない。基本的に相手先へ訪問するので、滞在ホテルのスイートルームは必須ではない。筆者の経験で大臣がスイートルームに宿泊することもあるが、それは警護上の理由か別ルームがとれない場合だった。

  また、空港での貴賓室は、ぎりぎりの時間日程を組むために、使う必要がないはずだ。はっきり言えば、海外出張といっても、訪問して直ぐ帰国するだけなので、空港でのんびりする余裕はないはずだ。

  滞在先ホテルでのスイートルーム、空港での貴賓室使用をせざるを得なかったのは、おそらく都知事の海外出張でうまくスケジュールが組めなかったからだろう。実際、海外要人のアポイントメントを事前にうまくやっておけば、『要人の急な面会』(これは実際にはなかったようだ!)のためにスイートルームなんて不要だし、空港での貴賓室使用もありえない。

「都市外交」がどこまで成り立ちうるか

  実は、うまく事前にスケジュールを組めないという点にこそ、本質的な問題が隠されていると筆者は考える。つまり、舛添知事のいう「都市外交」がどこまで成り立ちうるかということだ。舛添都知事は、地方自治体であっても「外交」すべきという持論をもっている。自らの語学力を生かしたいという気持ちもあるだろうし、これまで学者生活や国政で、舛添氏の売りは「外交」であった。猪瀬直樹・前都知事のあと急遽、舛添氏は都知事になったわけだが、筆者は一種の場違いなものを感じた。

  いうまでもなく、外交は国レベルで行うもので、地方自治体はそもそも「外交」を行う主体でない。いくらこちらが叫んだとしても、相手国でも地方自治体に「外交」を認めるわけもなく、せいぜい「友好都市」レベルの話である。

  であると、海外訪問するといっても、相手国の都市も最優先事項ではなく(相手の事情でアポイントメントはキャンセルされる)、スケジュールは組みにくい。このため、必要以上の経費がかかっているのだろう。

  舛添知事の「都市外交」は、やりたくても、実行するための基盤ができていないのだ。「都市外交」そのものについて意見はいろいろあるだろうが、筆者としては理念が素晴らしくても、それが実行できなければ意味は乏しいと思う。特に、相手の事情を考えると、訪問されるのは悪い気はしないが、「外交」しようといわれると気が引けるだろう。

  庶民感情から、海外出張費が高いという背景には、地方自治体で行うべき優先事項に外交が入るか、という根本論がある。

++ 高橋洋一

【私の論評】都知事には戦時米国大統領並の強力な権限があることを認識せよ(゚д゚)!

上の高橋洋一氏の記事にも掲載されていますが、地方自治体の外交なんてせいぜい「国際親善」の枠を出るものではなく、とても外交などといえるものではないです。

都市外交は国際親善に過ぎない?
いくら、こちら側が都市外交などと考えて、勇んで海外に赴いたところで、相手側はそうは思わないです。私自身、過去にある地方自治体の都市外交に関わりを持ったことがありますが、やはり所詮国際親善に過ぎないものであり、地方の役人には、そもそも本気でやる気などないというか、やり方もわからないようだし、成果を上げることもありませんでした。

やはり、都市外交など所詮、地方自治体が行うべきこととしては、優先順位はかなり低いと言わざるを得ません。はっきり言えば、物見遊山プラスアルファの域を出ないものに過ぎません。

舛添氏の別荘
ほぼ毎週別荘に、公用車で通うというのも、常識的には考えられないことです。

舛添知事は、災害が起きても副知事が代理を務めるから問題ない、どこにいようがそこから指揮すればよいと発言しました。しかし、知事が「問題ない」と思っていることこそが大問題です。知事が、別荘に行くのは結構ですが「毎週」は常識の範囲を超えています。なおかつ、公用車で行くというのも不適切です。

知事は、災害時は代理がいるといいますが、それなら知事などいなくて良いです。正気の沙汰とは思えません。道が寸断され都庁に入れなくなり、電話や無線が繋がらない状況で膨大な情報をどうやって受け取るというのでしょうか。情報なくして指揮などできる訳がありません。

知事はルールに従っているといいますが、それはルールを悪用しているだけです。確かに送り元か送り先のいずれかが公務であれば公用車は使える規則ですが、2時間近く離れた他県の別荘となれば話は別です。これは「権利の濫用」といわざるを得ません。ルールに反しなれけば何をしても良いというのはまるで、厨二病の論理です。

それにしても、どうして舛添知事がここまで増長してしまったのでしょうか。こうなる前に、マスコミも、自民公明党ももっと厳しいく舛添に接するべきだったでしょう。いままで、甘やかしてきたので、増長したという面は否めません。

しかし、甘やかされたことだけが、増長の原因ではないようです。敗戦後の米国統治下で、国からの任官であった知事職を公選制にした事が問題の根底にあります。そして、首長と議会の間で首長の権限が強すぎるのがもっと大きな問題です。 今の議会は首長のチェック機関に過ぎません。


実際、特に都知事は強力な権限を持っています。その権限はどこから出てくるのか以下にまとめます。

(1)1000万人の有権者から直接選ばれる。

(2)都の予算規模は韓国の国家予算なみ、職員数は17万人。さらに都知事の裁量権も大きい

(3)大統領制の都知事は身分が安定し4年間全力投球できる(首相のようにすぐに変わらない)

(4)合議制内閣の首相より、一人で意思決定できる独任制の都知事のほうが、強いリーダーシップを発揮できる

上記の(3)で大統領制と書きましたが、これは少し誤解を招くかもしれません。大統領制というと、アメリカの大統領制を思い浮かべる人がいるかもしれません。そうして、多くの人はアメリカ大統領というと、強力な権限を背景に強烈なリーダーシップを発揮できると考えている人も多いです。

しかし、これは大きな間違いです。アメリカの大統領は、平時においては世界のリーダーの中でも、最弱と言っても良いくらい、権限がありません。このことをトランプ氏もあまり理解していないかもしれません。極端なことを言うと、議会の承認がないと何もできないと言って良いくらい、大統領の権限は弱いです。

ただし、米国が戦争に突入すると、これが一変します。議会が戦争することを承認すると、途端に多くの権限が大統領に集中し、大統領が戦争に勝つために強大なリーダーシップを発揮できるようになります。

だから上記の(3)は正確には、"アメリカの戦時の大統領に近い強力な権限を持つ都知事"としたほうが良いかもしれません。無論、その権限の範囲は東京都内のみであり、自衛隊など国の機関や組織には及びませんが、それでも人口はニュージーランドや、スウェーデンなどよりもはるかに多い1000万人もいて、韓国並のGDPがあります。

しかし、都知事の権利は、これだけではありません。都知事というポストが持つ実権としての権力よりも、潜在的な権力が都知事をさらに大きく見せているのです。

例えば国際社会においても、東京はあまりにも強大な影響力を持っています。金融市場はニューヨーク、ロンドン、そして東京の動きが大きく影響を与えます。また、国内においても国内総生産(GDP)の約2割、国税収入の約4割を東京が占有しています。主要テレビのキー局が全て東京にあり、情報発信力の高さも見逃せません。

これだけ強力な権限があるわけですから、舛添氏にとっては、まさに東京都知事という役職は鬼に金棒です。だからこそ、最近はマスコミなどから批判されても、全く屁の河童なのです。

今後もあまりにも目に余るあることがあれば、リコールということも考えられますが、前回の都知事選、舛添氏は当然のトップで当選ですが、2位が共産系の宇都宮氏、3位が細川氏でした。しかも2位3位を合わせると舛添氏の得票を超えます。 

そうなると、リコールもなんというか、恐ろしいことになりそうです。以下に、2014年の都知事選の結果を掲載します。


以下に、2014年東京都知事選候補者の主な政策と選挙結果を掲載します。



選挙結果
候補者名得票数
<当選>ますぞえ要一2,112,979(市区町村別)
宇都宮けんじ982,594(市区町村別)
細川護熙956,063(市区町村別)
田母神としお610,865(市区町村別)

これ以下の、候補は得票数が桁違いに低く、泡沫候補に過ぎないので掲載しません。そうなのです。何と、第4位には、最近逮捕された田母神氏がいました。

もし、まかり間違って田母神氏が東京都知事になっていたとしたら、政治資金であのような問題を起こしているのですから、ひよっとすると舛添氏よりも酷いことになっていたかもしれません。

消去法でいけば、やはりあの時は、舛添氏に投票したのは仕方なかったのかもしれません。その意味では東京都民は、まともな選択をしたといえます。

やはり、都民としては、舛添氏に対してこれからも、非常識なことは徹底的に批判し、舛添氏に改めるようにもっていくべきです。マスコミ、自民・公明ももっと、厳しく対応すべきです。

そうして、最後の結論ですが、ひよっとすると、泡沫候補の中にも、上位5人よりもまともな候補者がいたかもしれません。今後の選挙においては、東京都知事とは、上記で述べたように、かなり強力な権限があることを念頭において、まともな人物を選ぶことが非常に重要であることを認識して投票すべきです。

都民にとっては、都知事選挙のほうが、自分たちに直接関わるということと、東京都知事は強力な権限を持っていることから、国政選挙よりもはるかに重要であると認識すべきです。

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2016年4月27日水曜日

国連見解「沖縄の人々は先住民族」に自民議員が猛反発「民族分断工作だ」 政府も「撤回働きかける」―【私の論評】背後には、沖縄を奪取し太平洋に進出しようとする中国の意図が(゚д゚)!


木原誠二外務副大臣
木原誠二外務副大臣は27日午前の衆院内閣委員会で、国連の人種差別撤廃委員会などが沖縄の人々を「先住民族」とする見解を示していることに対し「事実上の撤回、修正をするよう働きかけを行っていきたい」と述べた。自民党の宮崎政久氏の質問に答えた。

また、外務省の飯島俊郎参事官も「政府として、先住民族と認識している人々は、アイヌ以外に存在しない。これらの委員会による最終見解や勧告などは法的な拘束力を有するものではない」と強調した。

宮崎氏は「(日本人に)沖縄県民は先住民族だと思っている人はいない。誠に失礼な話だ。民族分断工作と言っても良い。放置しないでほしい」と政府に毅然とした対応を求めた。

【私の論評】背後には、沖縄を奪取し太平洋に進出しようとする中国の意図が(゚д゚)!

国連人種差別撤廃委員会は、そもそも国連の正式な組織ではありません。 国連人権理事会は国連の組織ですが、国連人種差別撤廃委員会は その補助的組織に過ぎません。

国連のこの種の委員会は、NGOがメンバーになってる場合が多いです。 圧力団体のようなNGOが、好き勝手な主張をし、委員会はその主張について 事実関係を調査もせず、トンでも発言を繰り返すということが頻繁に行われています。

そもそも、委員会の発言は、国連の正式なステートメントではありません。 「国連人権委員会の見解ではこうだ」と言う話は、丸で国連が公式的に 日本を非難しているかの印象を与えるということで、誤った認識を与えかねません。

国連そのものの姿勢についても高い評価はしかねますが、国連の~委員会は、 知る人ぞ知る劣悪な組織です。そそも、国連の天下り団体であって、思想の偏った NGOのロビー活動の巣窟です。

この国連人種差別撤廃委員会は、2014年8月29日、日本にヘイトスピーチを禁止するよう勧告をしました。

人種差別撤廃条約の順守状況を点検する国連の人種差別撤廃委員会の
対日審査会合。2014年8月20日、ジュネーブで開催。
在日韓国・朝鮮人らへのヘイトスピーチをめぐっては、表現の自由などに関する国連人権規約委員会が同年7月、差別助長につながる活動の禁止や、犯罪者を処罰する規則の導入を勧告していました。人種差別撤廃委での議論は、日本側の対応の不十分さを国連が改めて批判した形でした。

委員会の会合では、ケマル委員(パキスタン)が、人種差別的なデモに対し「(日本)政府は具体的にどのような対策を取ったのか」と質問。バズケス委員(米)も「暴力的な威嚇で言論表現ではない。(規制は)表現の自由に抵触しない」と、政府に早急な法規制を促しました。

日本政府は「憲法で保障している表現の自由を考慮し、慎重に(対応を)検討している」と説明。 教育などによる啓発活動を行っていると理解を求めました。

国連人種差別撤廃委員会は、このときに日本の人種差別や民族差別について審査したのですが、これは特段日本が酷い状況だったからではありません。他の国なども訴えがおきれば、委員会はそれを審査してきていました。

国連人種差別撤廃委員会 韓国に対しても、「韓国は国内に蔓延る人種・民族差別の是正をせよ」との勧告を出していました。

しかし、だからと言って韓国社会で大騒ぎになって日本に対するヘイトスピーチを規制する法案が出来たなどということは聴いたことがありません。

ところで、委員会による勧告は、日本のグループがこの人種差別撤廃委員会に「日本の人種差別の現状」と題するレポートに基づき行われたようです。では、このレポートがいったいどのようなグループだったのか見ていきます。

このレポートは以下のようなグループによって作成されていました。

レポート作成メンバー
人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット)
アイヌ民族評議会
アジア・太平洋人権情報センター
移住労働者と連帯する全国ネットワーク
大阪人権博物館
外国人住民基本法の制定を求める
全国キリスト教連絡協議会
国内人権機関と選択議定書を実現する共同行動
コリアNGOセンター
在日本朝鮮人人権協会
すべての外国人労働者とその家族の人権を守る関西ネットワーク
年金制度の国籍条項を完全撤廃させる全国連絡会
反差別国際運動(IMADR)
福島移住女性支援ネットワーク
部落解放同盟
琉球弧の先住民族会、市民外交センター 
在日、そして部落解放同盟、似非人権派団体の反日勢力です。もう、このメンバーを見ただけで、特殊な人達のイデオロギーや歴史観によって、日本の社会を一方的に歪めたレポートが提出されたことは疑う余地もありません。

また、朝日新聞、毎日新聞、東京新聞などの反日マスコミがこれに追随に、大げさに書いて報道し側面から応援に回ったことも明らかです。

この委員会の取材にジャーナリストの安田浩一氏や、国会議員有田芳正が出かけて行ったことも、当時の本人たちのtwettなどからも明白です。

ちなみに、上記人種差別撤廃NGOネットワークの構成を以下に掲載しておきます。

代表世話人: 武者小路公秀(反差別国際運動日本委員会(IMADR-JC)理事長) ネットワーク参加者(50 音順・2013 年 7 月 10 日現在、85 団体 30 個人):

 団体 
ARC(Action for the Rights of Children)/I 女性会議/アイヌ資料情報室/アイヌの女の会/アクティブ・ミ ュージアム「女たちの戦争と平和資料館」/アジア女性自立プロジェクト/アジア女性資料センター/アプロ女 性実態調査プロジェクト/アムネスティ・インターナショナル日本/移住労働者と連帯する全国ネットワーク/ インターネット上の差別に反対する国際ネットワーク(INDI)/うさちゃん騎士団SC/ウトロを守る会/「枝 川裁判」支援連絡会/江戸川ユニオン日本語教室/海老名解放教育研究協議会/沖縄市民情報センター/外国人 人権法連絡会/外国人の子どもの教育と人権ネットワーク/外登法問題と取り組む全国キリスト教連絡協議会 (外キ協)/社団法人 神奈川人権センター/かながわみんとうれん/カラカサン―移住女性のためのエンパワメ ントセンター/特定非営利活動法人 監獄人権センター/関西沖縄文庫/旧植民地出身高齢者の年金補償裁判を 支える全国連絡会/共住懇 (外国人と共に住む新宿区まちづくり懇談会)/神戸国際キリスト教会/コリア渡来 人協会/NPO 法人京都コリアン生活センターエルファ/国賠ネットワーク/特定非営利活動法人 コリア NGO センター/「婚外子」差別に謝罪と賠償を求める裁判を支援する会/在日外国人「障害者」の年金訴訟を支える 会/在日外国人の年金差別をなくす会/在日韓国人問題研究所(RAIK)/在日韓国・朝鮮人高齢者の年金裁判 を支える会京都/在日韓国民主女性会/在日コリアン青年連合(KEY)/「在日」女性の集まり「ミリネ」/在 日朝鮮人・人権セミナー/在日本朝鮮人人権協会/在日無年金問題関東ネットワーク/差別禁止法の制定を求め る市民活動委員会/狭山事件を考える青森県住民の会/市民外交センター/障害年金の国籍条項を撤廃させる会 /特定非営利活動法人 人権センターとちぎ/人材育成技術研究所/すべての外国人労働者とその家族の人権を 守る関西ネットワーク(RINK)/世界人権宣言大阪連絡会議/CCS 世界の子どもと手をつなぐ学生の会/全 国大学同和教育研究協議会/全国同和教育研究協議会/戦後補償ネットワーク/先住民族の権利ネットワーク/ 先住民族の 10 年市民連絡会/NPO 法人 多文化共生センター北九州/NPO 法人 多民族共生人権教育センター /中国帰国者の会/朝鮮人強制連行真相調査団/『同和問題』にとりくむ宗教教団連帯会議/日本カトリック正 義と平和協議会/日本カトリック難民移住移動者委員会/日本カトリック部落問題委員会/日本キリスト教協議 会在日外国人の人権委員会/年金制度の国籍条項を完全撤廃させる全国連絡会/反差別国際運動(IMADR) /反 差別国際運動日本委員会(IMADR-JC) /(財)反差別・人権研究所みえ/反差別ネットワーク人権研究会/ピー スボート/ピープルフォーソシャルチェンジ/フォーラム平和・人権・環境/社団法人 部落解放・人権研究所/ 部落解放同盟中央本部/社団法人 北海道アイヌ協会/民族差別と闘う大阪連絡協議会/ヤイユーカラの森/ゆ いまーる「琉球の『自治』」―万人のもあい/琉球弧の先住民族会(AIPR)/琉球センター・どぅたっち/レラ・ チセ/レラの会/和歌山市子ども会連絡協議会
個人
新井かおりんだ/有道出人/一戸彰晃/于保田/金子マーティン/北村聡子/熊本理抄/柴田文恵/島崎匡也/ 辛淑玉/鈴木ベロニカ/高嶺朝誠(高良勉)/車大仁/暉峻僚三/土井桂子/友岡雅弥/友永雄吾/丹羽雅雄/ 旗手明/東歩美/裵安/福岡安則/藤本伸樹/藤本美枝/杜真矢/安原桂子/山田健太/山村淳平/李淑子/ 我彦実
世話人(50 音順)
阿部ユポ(社団法人 北海道アイヌ協会 副理事長)/朴洋幸(NPO 法人 多民族共生人権教育センター 理事長) /上村英明(市民外交センター 代表)/当真嗣清(琉球弧の先住民族会(AIPR)代表)/郭辰雄(特定非営利 活動法人 コリア NGO センター 運営委員長)/喜久里康子(沖縄市民情報センター 代表)/金秀一(かながわ みんとうれん 幹事)/佐藤信行(在日韓国人問題研究所『RAIK 通信』編集長)/宋貞智(民族差別と闘う大阪 連絡協議会 代表)/友永健三(社団法人 部落解放・人権研究所理事)/レニー・トレンティノ(カラカサン― 移住女性のためのエンパワメントセンター)/丹羽雅雄(弁護士)/河炳俊(コリア渡来人協会 代表)/早崎直 美(すべての外国人労働者とその家族の人権を守る関西ネットワーク(RINK) 事務局長)/原由利子(反差別 国際運動日本委員会(IMADR-JC) 事務局長)/師岡康子(外国人人権法連絡会 運営委員)/和田献一(部落 解放同盟 中央執行委員)/渡辺英俊(移住労働者と連帯する全国ネットワーク 共同代表) 
連絡先: 反差別国際運動日本委員会(IMADR-JC)事務局 〒104-0042 東京都中央区入船 1-7-1 松本治一郎記念会館 6 階 Tel:(03)6280-3101 Fax:(03)6280-3102 Email: imadrjc@imadr.org URL: http://www.imadr.org/japan/

以上からも、わかるようにコテコテの思想が極度に偏った反日・パヨクの集まりといって良いです。

今回の、「沖縄の人々は先住民族」という勧告は、一体どこから出てきたのか、ブログ冒頭の記事には、特に掲載されていないので、わかりませんが、今回もおそらく、このようなパヨクグループによるレポートや働きかけがあったものとみなすべきでしょう。

「沖縄の人々は先住民族」という見解に対して、木原誠二外務副大臣が大反発しているわけですが、当然のことです。

そもそも、現在の沖縄県民のほとんどの方が、自分たちは先住民族であるなどとは考えてはいません。

さらに、最近の分子生物学の進化による、DNAの分析においても、「日本人(大和民族、沖縄県民)」と「中国人、韓国人」とは、「遺伝子(DNA)」を調べれば、一人ひとりについて、明確に区別できます。

これについては、ここでは、詳細は解説しません。以下のサイトをご覧になってください。
「日本人(大和民族、沖縄県民)」と「中国人、韓国人」とは、「遺伝子(DNA)」を調べれば、一人ひとりについて、明確に区別できます。

沖縄県民の意識も、遺伝的にも 「沖縄の人々は先住民族」という考えは明らかに間違いです。
【血液型Gm遺伝子の分布図】日本人(沖縄県人やアイヌ人も含む)やブリアート人は緑色より黄色が多いが、支那人や朝鮮人は緑色より黄色が少ない。
現在の殆どの日本人(沖縄県人やアイヌ人も含む)に最も濃く残っている遺伝子は、土着系(シベリアから来た縄文人)と同じである。殆どの日本人は、ブリヤート人と同じ祖先を持つ。
にもかかわらず、なぜこのような勧告がなされたかといえば、それは無論のこと、民族分断工作です。なぜ、そのようなことを行うかといえば、それは無論背後には中国があり、沖縄を独立させ、自らの配下におさめようという意図があるからです。

ご存知のように南シナ海で暴虐の限りをつくす、中国は東シナ海でも、本当は暴虐の限りをつくしたいところで、東シナ海から太平洋に進出し、太平洋地域にも自らの覇権を及ぼそうとしています。

ところが、そこに立ちはだかるのが、日本と沖縄です。南シナ海の周辺諸国は、中国と比較すると、海軍がかなり劣勢ですから、最近のようにアメリカが前面にでてくるまでは、自分の思い通りにできたのですが、日本と沖縄はそうはいきませんでした。

何しろ、このブログにもたびたび過去に掲載してきたように、日本の海軍力は中国より数段上です。その上、沖縄には米軍が駐留しています。

沖縄に駐留する米軍
これは、まるで中国の太平洋進出を阻む高い壁のようです。そうして、この壁は、中国の海軍力が日本をはるかに凌駕し、米国とも互角に渡り合えるようにならなければ、崩すことはできません。

しかし、中国としては、なんとかして、太平洋への足がかりをつくりたいのです。そのためには、尖閣はもちろんのこと、沖縄も配下に収める必要があります。

これを軍事力で行おうにも、現在の中国では全く不可能です。しかし、方法はあります。それは、沖縄を独立させ、独立したあかつきには、実質的に自らの配下として、いずれ完璧に中国の領土にしてしまうことです。

沖縄独立ということにでもなれば、米軍は手出しができません。手出しをすれば、それは内政干渉ということになります。日本は、内政問題として、沖縄独立阻止をすることはできますが、一端独立してしまえば、内政干渉になってしまう恐れもあります。

ちなみに、軍事力を使用しない沖縄の奪取に関しては、やはり米軍が沖縄から退いたときであると考えられます。そのシミレーションをした動画があります。それを以下に掲載します。



何のことはないです。日本のパヨクは、中国の太平洋進出のあしがかりを作るために、国連人種差別撤廃委員会を利用して、民族分断により沖縄奪取の下準備をしているということです。

このような動きには、日本としても、徹底的に抗議をして、国連人種差別撤廃委員会の勧告を撤廃させるべきです。

同時に中国に対する守りを固めるべきです。尖閣諸島が中国の手に落ちれば、沖縄攻略の前線基地になることは明らかです。沖縄が、中国の手に落ちれば、沖縄が中国の太平洋進出と、日本侵攻のための前進基地になるのは明らかです。

日本は、それを排除できるだけの能力は十分あります。そうすべきです。

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さよならパヨク

2016年4月26日火曜日

【豪次期潜水艦】共同開発相手はフランスに決定 日本の「そうりゅう型」は落選 中国の圧力に日和る?―【私の論評】保守も指摘しない、日豪共同開発の頓挫が日本にとって良いことのこれだけの理由(゚д゚)!

【豪次期潜水艦】共同開発相手はフランスに決定 日本の「そうりゅう型」は落選 中国の圧力に日和る?

フランス提案の潜水艦のデザイン
オーストラリアのターンブル首相は26日、記者会見し、日本、ドイツ、フランスが受注を争っていた次期潜水艦の共同開発相手について、フランス企業に決定したと発表した。日本は、官民を挙げて、通常動力型潜水艦では世界最高レベルとされる「そうりゅう型」を売り込んだが、選ばれなかった。

ターンブル氏は、造船業が集積する南部アデレードで会見し「フランスからの提案が豪州の独特なニーズに最もふさわしかった」と選考理由を述べた。さらに、海軍装備品の中でも最も技術レベルが必要とされる潜水艦が「ここ豪州で、豪州の労働者により、豪州の鉄鋼で、豪州の技術により造られるだろう」とし、豪州国内建造を優先した姿勢を強調。7月に実施する総選挙に向けてアピールした。

地元メディアによると、ターンブル氏は25日夜、フランスのオランド大統領に電話をし、結果を伝えたという。

日本は受注競争で、「そうりゅう型」の実績や性能の高さ、日米豪の安保協力深化を訴えた。一方、フランス政府系造船会社「DCNS」は潜水艦の輸出経験が豊富で、現地建造による2900人雇用確保など地元経済への波及効果を早くからアピールしてきた。

次期潜水艦は建造費だけで500億豪ドル(約4兆3千億円)で、オーストラリア史上最高額の防衛装備品調達。アボット前首相は日本の潜水艦を求めたが、支持率低迷で昨年9月にターンブル氏に政権を追われて交代。ターンブル氏が経済連携を重視する中国は、豪州側に日本から潜水艦を調達しないよう、圧力をかけていた。

【私の論評】保守も指摘しない、日豪共同開発の頓挫が日本にとって良いことのこれだけの理由(゚д゚)!

日本の「そうりゅう型」潜水艦
日本では、「そうりゅう型」潜水艦が落選したことについて、否定的に捉える人も多いですが、私自身は良かったのではないかと思います。
その理由をいくつかあげておきます。

まず第一に、潜水艦の海外との共同開発、現地生産ということになれば、本来戦争アレルギーの民進党・共産党が大反対するはずですが、これに対して不思議なほど何の反応も示していません。

オスプレイの配備などには、共産党は前から大反対しています。民進党では、オスプレイに関しては対応が分かれています。

民進党の原口一博元総務相(衆院佐賀1区)が19日の熊本地震に関する党災害対策本部の会合で、被災者のための救援物資輸送を行っている米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイについて、安全性を理由に「やめてほしい」と述べていました。

山尾志桜里政調会長は20日の記者会見で、オスプレイの活用について「党として何か判断をしてコメントをする段階ではない」と強調。民進党として安倍晋三首相に同日行った申し入れでもオスプレイには触れておらず、民進党内で見解が分かれています。

おそらく、親中派はオスプレイに反対しているのだと思います。何しろ、オスプレイが配備されたことにより、尖閣などの有事があった場合、米軍は大量の海兵隊員を迅速にピンポイントで大量に運ぶことができます。

オスプレイは、日本の自衛隊にも配備するという話もあり、自衛隊に配備されてしまえば、自衛隊も米軍と同じように、大量の自衛隊員を迅速にピンポイントで運ぶことができます。

これは、本当に中国が嫌がるわけです。だから、パヨクはオスプレイをことさら忌み嫌います。沖縄でもパヨクが、大反対運動を展開しています。

輸送支援を行う米軍のオスプレイから物資を運ぶ自衛隊員ら =18日午後、熊本県南阿蘇村
このオスプレイの事例をみれば、日本の「そうりゅう型」潜水艦がオーストラリアとの共同開発するということにでもなれば、中国が嫌がるということで、共産党も、民進党も大反対するはずです。しかし、なぜか何の反対もありません。これは、不思議です。そうして、わかりやすいです。

結局「そうりゅう型」潜水艦がオーストラリアと共同開発ということになると、オーストラリアを仲介して、潜水艦の技術が中国に伝わるということなのだと思います。そうして、それは、中国にとって良いことです。

何しろ、中国の潜水艦の技術水準はかなり低くく、日本の潜水艦、それも特に「そうりゅう型」潜水艦の技術水神は段違いに高く、静音性から中国の原潜を圧倒できます。

「そうりゅう型」潜水艦はほとんど無音と言って良いくらい静かで、これは、中国側の技術水準をもってしては、補足できません。これに対して、中国の潜水艦は、まるでドラム缶をドンドンと叩きながら水中を進むようなものと形容されるくらい騒々しいですから、そもそも最初から発見しやすいですが、日本の対戦哨戒能力は世界一ですから、中国の潜水艦の位置などすぐに発見できます。

これだと、最初から勝負にならないわけで。中国海軍は、日本海軍とは比較にならないほど脆弱で、戦争状態になれば、中国海軍は戦う前に、海の藻屑と消え去る運命です。

これほどの、「そうりゅう型」潜水艦がオーストラリアで共同開発ということになれば、オーストラリア経由で、中国に「そうりゅう型」潜水艦の技術が伝わるということになるのだと思います。そうして、中国の潜水艦の建造技術が格段に上がれば日本にとっかかなりの脅威です。

中国は、本当はそれを目論んでいたのだと思います。しかし、そんなことはおくびにも出さず、あたかも中国は「そうりゅう型」潜水艦の日豪共同開発に反対しているような素振りをして見せたのでしょうが、日本のパヨクに対しては、オスプレイ反対のときのように、日豪共同開発に反対させるようなことは全くしなかったのでしょう。

日本のパヨクは、中国からは、間接的にも直接的にも指示がなかったので、特に日豪共同開発に異議も唱えなかったのでしょう。

米軍のF35戦闘機
第二に、そもそも、オーストラリア側が要求していたのは「そうりゅう型」ではなく「改そうりゅう型」のフルスペック現地生産です。これだと、すべての技術がオーストラリアに移転されてしまう恐れがあります。

武器輸出大国のアメリカでさえ、 韓国に対して戦闘機の核心的技術情報の提供を拒みました。韓国は、米ロッキード・マーチンのステルス戦闘機F35を購入する代わりに、同社から技術支援を受けて2025年までに国産戦闘機を開発する予定でしたが、同盟国である米国が核心技術4種類の提供を拒否しました。

アメリカは、中国に接近する朴槿恵大統領の姿勢をみて、最新鋭の戦闘機の核心的技術を韓国に提供すれば、それが韓国経由で中国に流れるとみて、提供を拒否したともののようです。

日本は、武器輸出経験に乏しく、かつアメリカのように武器のダウングレード版の製造・輸出の経験もありません。アメリカに圧倒的にこのような経験では、劣る日本が 技術流出対策ができるとは思えません。

さて、「そうりゅう型」の性能や特徴など、以前にもこのブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
「日本以外なら中国の勝利意味する」豪潜水艦共同開発で米政府―【私の論評】世界の海から原潜が消える日も?中国が最も恐れる怪物 改「そうりゅう」(゚д゚)!
「そうりゅう型」潜水艦 「うんりゅう」
さて、この記事では、「そうりゅう型」潜水艦の、性能や特徴などについて掲載しました。この記事をご覧いただければ、「そうりゅう型」潜水艦がいかに優れているか、通常型潜水艦としては世界でトップであること、原潜には及ばないものの、かなりの潜水時間があることなどがおわかりになると思います。

この記事を書いたときには、私自身は、まだ潜水艦の日豪共同開発が決まれば良いと、不覚にも思っていました。

しかし、それは今思い返すと全くの間違いでした。この記事ではー表題にもある通り、豪潜水艦共同開発「日本以外なら中国の勝利意味する」と米政府が声明を出しています。だから、単純にアメリカでさえ、このような主張をするのだから、日豪共同開発は良いことだと思いました。

しかし、考えてみると、日本の潜水艦の技術はアメリカも欲しがる高度なものです。それに、アメリカはF22戦闘機を輸出していません。日本にも売りませんでした。そのアメリカがこのような主張をするのは、アメリカも、日本の潜水艦の情報を知りたいからに違いありません。

日本は技術的には優れています。だから、日本も戦闘機も自前で作ることができるはずです。しかし、従来のアメリカは日本にそれを許しませんでした。米国で作成したもののダウングレード版を高く売りつけるというやり方で、日本に武器を調達させてきました。

本来なら、日本の潜水艦技術を欲しいなら、日本に直接要求すべきでしょうが、それをすると、日本の武器輸入に関する要望に応えるなどのかなりの譲歩を迫られることになります。

ところが、オーストラリアから間接的に、日本の潜水艦技術を入手するということになれば、オーストラリアは日本から比較すれば、技術的にも、経済的にも軍事的にもかなり遅れているため、これに対して払う代償は少なくてすみます。

だからこそ、潜水艦の日豪共同開発に賛成し、これが駄目になれば、中国の勝利とまで言って見せたのです。何のことはないです。米中で日本の潜水艦技術を手に入れようとしていたのです。

オーストラリアのアボット前首相(左)と、ターンブル現首相(右)
第三に、現在のターンブル首相は、親中的でであるということがあります。昨年9月オーストラリアの自由党の党首選でターンブル氏が勝利を収め、新首相に就任することが決まりました。安倍晋三首相を「最高の友人」と呼んで日豪の蜜月関係を築き、共通の同盟国である米国とともに安全保障関係の強化も進めて中国を牽制(けんせい)したアボット氏の退陣で、日本の対豪戦略は見直しを迫られることになりました。

ターンブル新首相について、「中国寄り」と懸念する声が豪州国内で広がり始めました。親族に中国共産党の元幹部がいると指摘されるほか、枢要な情報インフラであるブロードバンド網の構築に中国企業を参入させようとするなど、安全保障政策への影響を懸念する声が上がっていました。

台湾メディアなどによると、問題の人物は新首相の長男アレックス・ターンブル氏(33)の義父にあたる91歳の人物。アレックス氏は北京に語学留学中、この人物の娘イボン・ワン氏と出合い、2012年に結婚しました。義父は文化大革命の最中に米国で学び、中国に戻った後は中国共産党の研究所に勤め、政府に提言していたといわれます。

ターンブル家と長年つきあいがあるコラムニストのクリストファー・ジョイ氏は豪経済紙オーストラリアン・フィナンシャル・レビューへの寄稿で、こうしたつながりのせいで、米豪の情報機関が「ターンブル首相は安保政策や中国の脅威への対応が甘い」との懸念を抱いていると指摘していました。

このような首相に変わったのですから、日本も米国が朴槿恵が中国寄りの姿勢を見せたことに警戒して、戦闘機の核心的技術を韓国に提供しなかっのですから、日本も当然のことながら、潜水艦の核心的技術をオーストラリアに提供すべきではありません。


以上のような観点は、なぜか日本の保守の方々もあまり指摘していませんでした。私自身も、最初は気づかなかったのですが、日本の民進党や共産党が反対しないといことで、不思議に思い、いろいろ調べてみて、このような結論に至りました。

結局のところ、潜水艦日豪共同開発の頓挫は、日本にとっては非常に良いことです。これで、中国への潜水艦技術移転はかなり防御できることになりました。

そうして、オーストラリアにとっても、特に「そうりゅう型」を導入しなくても、デメリットはさほどないです。なぜなら、中国の対潜哨戒能力はかなり低いので、フランスの開発した潜水艦でも、中国にとっては比較的発見しにくいということがあります。

中国は、「そうりゅう型」の日豪共同開発には大反対の意向を示していましたが、中国も一枚岩ではありません。大反対の派閥もあれば、賛成の派閥もあることでしょう。

アメリカもさすがに中国ほどではありませんが、派閥があります。今回は、日豪共同開発に賛成のほうが上まわったので、議会も賛成にまわったと考えられます。

今回の共同開発には、豪、米、中、日、仏、独および個々の国の派閥の思惑が複雑に絡み合い虚々実々のかけ引きが展開されたに違いありません。

日豪共同開発が決まれば、短期的にみれば、中国にとっては脅威です。しかし、長期的にみれば、中国にとって豪からの技術漏洩が期待できます。

実際、豪では、情報漏えいの懸念もあります。たとえば、次期潜水艦の共同開発相手について地元メディアなどが先週、日本が落選し、ドイツとフランスのどちらかに絞られたと報道したことに関し、オーストラリア国防省が、国家機密が漏れた疑いがあるとして連邦警察に捜査を依頼したことが分かっています。

豪は無論のこと、米、中も日本の高度な潜水艦技術は垂涎の的であることは確かです。そうして、中国にとっては日本の海軍力が脅威であることも確かです。それについては、以下の2013/07/08公開の以下の動画をご覧になってください。


この動画をご覧いただいてもおわかりになるように、現在日本の海軍力は、中国よりかなり上です。それは、日本の対潜哨戒能力が高いことと、「そうりゅう型」潜水艦等の技術的優位性によるところも大きいです。

この優位性は、将来にわたっても、維持強化すべきであって、外国勢特に中国には秘匿すべきものです。これが、新幹線の技術のように盗まれれば、外国に売り込みがしにくくなるどころか、日本の安全保証の根底が揺るがされることになります。

それにしても、日本国内でも、このような主張をする人は、左右上下にかかわらず、あまりいませんでした。そこが非常に気がかりです。


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