2024年1月22日月曜日

デサンティス氏、米大統領選からの撤退表明-トランプ氏支持―【私の論評】2024年大統領選:トランプ氏の優位性と共和党内での台頭、バイデン政権との比較から見る米国と同盟国の未来

 デサンティス氏、米大統領選からの撤退表明-トランプ氏支持

まとめ
  • デサンティス氏が共和党候補指名争いから撤退
  • デサンティス氏はトランプ氏支持を表明
  • 共和党候補の指名獲得レースはトランプ氏とヘイリー氏の2人の争いとなる
ディサンティス フロリダ州知事

 2024年米大統領選挙の共和党候補指名争いで、フロリダ州のデサンティス知事が撤退を表明した。デサンティス氏は、トランプ前大統領を支持する考えを明らかにした。これにより、共和党候補の指名獲得レースは、トランプ氏とヘイリー元国連大使の2人の争いとなる。

 デサンティス氏は、2年前に知事選で地滑り的な勝利で再選を決め、共和党の大口献金者たちから党の将来を担う候補者との評価を受けていた。しかし、今回の大統領選からの撤退は、同氏の政治的命運を揺るがす打撃となる。

 デサンティス氏の撤退を受け、トランプ氏は同氏からの支持を歓迎した。ヘイリー氏は、デサンティス氏の撤退を惜しむコメントを発表した。

【私の論評】2024年大統領選:トランプ氏の優位性と共和党内での台頭、バイデン政権との比較から見る米国と同盟国の未来

まとめ
  • トランプ前大統領は2024年の共和党大統領指名候補として最有力であり、保守派から圧倒的な支持を受けている。
  • ニッキー・ヘイリーは穏健であり、共和党支持層からはRINO(名前だけの共和党員)と見なされ、勝利の可能性がないだろう。
  • デサンティス氏は若く、将来を期待される共和党の有望な候補者でありら、トランプ氏を支持をすることで、将来の大統領選において有力な立場を築くことができる。
  • トランプ氏の2024年の優位性は、支持基盤の強さ、共和党の組織的な支持、実績、経済政策、アウトサイダーとしての成功、メディア操作、支持者の熱狂などに根ざしている。
  • トランプ氏は外交においてもアメリカ・ファーストの政策を追求し、中国に対して強硬な姿勢を示し、中東での和平交渉や対ISISの成功を実現。一方バイデン政権は中国に対して軟化し、中東や外交政策において失敗が続いている。


トランプ前大統領は保守派から圧倒的な支持を得ており、2024年の共和党大統領指名候補の最有力候補であることは、疑いの余地はなくなりました。ニッキー・ヘイリーはRINO(名前だけの共和党員)にすぎません。

彼女はあまりにも穏健で、民主党と協力することを望んでいるようです。トランプ大統領は、米国保守派の価値観を守る唯一の大統領選候補者といえます。デサンティス氏はトランプ大統領を支持するという正しい選択をしました。

デサンティスはまだ若く、共和党内での明るい未来があるので、今明確な勝者を支持したのは賢明でした。2024年のトランプ大統領の地滑り的勝利は、2028年か2032年にデサンティスが出馬する道を開くことになります。

ヘイリーには勝利への道はなく、これ以上の恥をかかないためにも、今すぐ降板したほうが良いと思います。共和党支持層は圧倒的にトランプ大統領を支持しています。

トランプ氏は、減税、国境警備、軍備強化、保守派裁判官の任命など、1期目に多くのことを成し遂げました。多くの有権者は、トランプ大統領があと4年間の大統領の人気を全うすることを望んでいるようです。

ヘイリーや他の穏健派は、支持層を活気づけることも、競争に必要な資金を集めることもできないでしょう。トランプ大統領の集会は大観衆を集め続けており、彼の人気と党内での強さは他の追随を許さない状況です。

ヘイリー氏

2024年の指名は彼のものであり、民主党がいかなる有力な社会主義者を指名しようとも、トランプがこれを打ち負かすでしょう。

現時点でトランプ大統領が2024年の大統領選で圧倒的に有利な理由はいくつかあります。

1.2020年のトランプ大統領の得票数は7400万票を超え、史上2番目の多さでした。彼の支持者は依然として情熱的に忠誠を誓い、関心を持ち続けています。彼らは再びトランプに票を投じるでしょう。

2. トランプ氏は共和党を完全に掌握しています。共和党幹部や候補者は、トランプを支持しなければ有権者の怒りに直面することを理解しています。つまり、党の組織と資金調達装置はトランプを全面的に支援することになります。

 3.トランプ氏には大きな実績があります。トランプ氏は減税を実現し、規制を撤廃し、軍事費を増やし、3人の最高裁判事と200人以上の下級裁判所判事を任命しました。多くの有権者は結これらの成果を支持しており、トランプはかれらにとって好ましい結果を出したのです。

4. パンデミック前のトランプ政権下で経済は好況でした。トランプノミクスは記録的な低失業率、堅調なGDP成長、特にブルーカラー労働者の賃金上昇をもたらしました。経済が回復し続ければ、これはトランプに利益をもたらすでしょう。

5. アウトサイダー候補としての成功。トランプ氏の「沼の水を掃け(Drain the Swamp:抜本的な政治改革を意味する)というメッセージと反体制的な人柄は、通常の政治から切り離されていると感じている多くのアメリカ人の共感を呼んでいます。

彼は、今回も小市民のためのアウトサイダー「ファイター」として再出馬できるのです。

6. メディア報道を支配し、対立候補を定義づけることに長けています。トランプ氏は、ソーシャルメディアを巧みに使い、常に自分に有利な物語を作り出しています。彼は、対立候補を過激な社会主義者として描き、彼らがそれを否定することを迫ります。

7. 有権者の熱狂はトランプに有利。現時点では、トランプ支持者は民主党支持者よりもはるかに元気でやる気があるように見えます。熱意は投票率を押し上げるので、この「情熱の差」はトランプに有利に働きます。

大統領選はまだ先のことではありますが、トランプ氏とその支持者にとっては、自分の立場に非常に自信を持てる理由がたくさんあります。多くのことが変わり得ますが、現時点では、トランプ氏が共和党の指名を獲得し、再びホワイトハウスを手にするためには、明確かつ圧倒的に優位にあるのは間違いないです。

現状では、トランプが優勢であり、トランプ大統領が誕生する確立は高いです。これに対して、多くの国々のメディアや識者は、トランプ外交に脅威を抱いているようです。しかし、失敗続きのバイデン外交をみていれば、私はトランプ外交は、少なくともバイデン外交よりはるかにまともなものになると思います。

トランプ氏は、アメリカの利益を優先する「アメリカ・ファースト」政策を追求しています。バイデンは同盟国や敵対国を喜ばせることに関心があるようで、結果として米国は弱く見えます。トランプのタフで一方的なアプローチは、世界の舞台でより多くの尊敬を集めました。

そもそも、まともな人からみれば、いずれの国の指導者も自国の利益を一番に考えるのが当たり前であって、そうでない指導がいれば、馬鹿か間抜けか、あるいは魂胆があると考えるのが普通です。民間企業の指導者でも、他社の利益のために頑張るというような人間は信用されません。長期的な観点から、国益を追求するのが、まともな指導者のあり方です。

 トランプは中国に対して強硬路線をとり、不公正な貿易慣行に対処させた最初の大統領です。バイデンはすでにトランプの関税の一部を撤回し、中国に対してよりソフトな態度をとっています。

トランプの政策は功を奏し、中国に交渉を迫っていたのですが、バイデンの弱腰は中国を増長させることになるでしょう。

トランプはイスラエルとアラブ諸国との歴史的な和平交渉を仲介しました。バイデンはすでにイスラエルとアラブ諸国関係を緊張させています。トランプは、何十年もの間、他国から遠ざかっていた中東での外交的突破口を開き、懐疑論者が間違っていたことを証明しました。

 トランプは記録的な速さでISISのカリフ制国家を壊滅させました。ISISはオバマ-バイデン政権下で急成長し、トランプはその混乱を一掃しなければなりませんでした。トランプは軍を解き放ち、ISISを迅速に粉砕し、イスラム過激派のテロに対する強さを示しました。

 バイデンは、イラン核合意やパリ協定といった不公正な取引に再び参加しようとしています。トランプは、米国に不利なこれらの取引から当然のごとく脱退しました。

バイデンは、これらの取引に再び参加することで、影響力を失い、見返りも何も得られないでしょう。

トランプはメディアからの批判にもかかわらず、COVIDの蔓延を遅らせる渡航禁止措置をとりました。バイデンはこの禁止措置を「外国人嫌い」と呼びましたが、賢明な措置であることが証明されました。

バイデンの政策がボリティカル・コレクトネスによって推進されているように見えるのに対して、トランプは命を救う可能性の高い厳しい決断を早期に下しました。


バイデンやオバマのより伝統的な政治的アプローチよりも、トランプの堂々とした「アメリカ・ファースト」政策がより良い結果を生んだことは明らかです。それは、米国にとってもその同盟国にとってもそうでした。

メディアはトランプを脅威として描いていますが、彼の政策は世界における米国の地位を強化し、敵対国に責任を負わせ、外交政策で大きな勝利を収めました。トランプの外交は、世界の舞台で米国の影響力を低下させるバイデンの外交よりはるかに優れています。全体として、トランプ氏のリーダーシップのほうが、米国とその同盟国はより安全で安心できる環境をもたらしたといえます。弱い米国は、米国だけではなく、日本含む同盟国にとっても不利益をもたらすのです。

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