まとめ
- 自民党が総裁選の選挙管理委員会を発足させ、岸田首相が11人のメンバーを指定した。
- 選管委メンバーの人選について、高市早苗氏の「出馬封じ」との報道が出た。
- 選管委メンバーは無派閥から5人、安倍派から3人、他派閥から各1人選出され、岸田派は起用されなかった。
- 選管委メンバーには高市氏の前回推薦人2名が含まれており、高市氏側から「出馬封じ」との反発がある。
- この人選は岸田首相の再選への執念と、高市氏への「潰し」の疑惑を招いているとの見方がある。
岸田首相 |
この人選については、無派閥から最多の5人を選出し、岸田派からの起用は見送られたことが注目されている。また、前回の総裁選で高市早苗氏の推薦人だった議員2名が選ばれており、これにより高市氏に近い議員からは「出馬封じ」との反発が出ている。
党幹部はこの人選が意図的なものではないと否定しているが、岸田首相の再選への執念や内閣支持率の低迷、党内からの退陣圧力の高まりを背景に、「高市潰し」の疑惑が持たれている。この状況は、岸田自民党から離れた「岩盤保守層」のさらなる怒りを招く可能性がある。
【私の論評】高市早苗氏に対する「高市潰し」疑惑:政治的影響力の増大と次期総裁候補としての台頭
まとめ
- 高市早苗氏に対する「高市潰し」の疑惑が複数存在し、これらは高市氏の政治的影響力の増大を示唆している。
- 総務省の内部文書問題や朝日新聞の報道など、高市氏に関する批判的な報道が増加している。
- 高市氏は2023年11月に勉強会を立ち上げ、著書の出版や全国での講演会を計画するなど、総裁選に向けて精力的に活動している。
- 高市氏は複数の総裁候補ランキングで上位に位置しており、有力候補として認識されている。
- 「高市潰し」と見られる動きの増加は、逆説的に高市氏が次期総裁の最有力候補の一人として浮上していることを示している。
まず、総務省の内部文書問題は、2023年3月に大きく取り上げられました。この問題は、放送法の解釈に関する行政文書が公開されたことに端を発しています。文書は、2015年に高市早苗氏が総務大臣を務めていた際のもので、立憲民主党の小西洋之参院議員が公開(写真下)しました。
これに関しては、高橋洋一氏などがこの文書が捏造であることを証明しています。高橋氏は、文書が行政文書であることは確認できるが、その内容が正しいかどうかは別問題であり、文書には多くの不備があると指摘しています。私自身も、この文章の内容の不備を確認しました。
具体的には、文書の配布先に大臣側が含まれていないため、大臣側がチェックできない形で文書が作成されており、その正確性が担保されていないと述べています。また、文書には日時不明の電話会談の記述があり、これも信憑性に欠けるとしています。
次に、朝日新聞の記者による「高市早苗潰し」を目的とした記事についてです。具体的には、2023年5月20日付の朝日新聞の記事「高市氏、総裁選出馬の意向 地方議員に伝達」があります。この報道では、高市氏が5月19日に国会内で開かれた日本会議地方議員連盟の会合で、次期総裁選への出馬意向を伝えたとされています。
しかし、高市氏はこれを否定し、自身のTwitter(現X)アカウントで「私が総裁選出馬の決意を伝えた??…という旨の変な記事のために、時間を使うのは無駄ですね」と投稿し、記事の内容を否定しました。また、「『高市早苗潰し』が目的と思われる記事で、朝から他社の記者さんから電話やメールが殺到して、仕事になりませんでした」と批判しています。
さらに、奈良県知事選挙の敗北についても触れます。この選挙では、自民党が分裂し、日本維新の会の候補が当選しました。高市氏は県連会長として推薦候補の擁立を主導しましたが、選挙期間中に高熱が続き、十分な応援ができなかったことが敗北の一因とされています。
高市氏は「国会答弁に追われた上、高熱が続き、張り付きで応援することができませんでした」とコメントしています。党内の調整不足が敗因であると指摘されていますが、これは高市氏の調整不足が主な原因ではなく、党内の複雑な力関係や他の要因が絡んでいます。具体的には、現職の荒井知事への支持が分かれたことや、維新の候補が強力な支持を得たことが影響しています。
これらの事例は、高市氏に対する政治的な攻撃や批判が続いていることを示しており、「高市潰し」として見られることがあります。以上に加えて、さらに上の記事にも指摘されているように、総裁選の選管委メンバーに前回の総裁選で高市早苗氏の推薦人だった議員2名が選ばれているという疑惑です。
高市早苗氏の総裁選への動きが活発化している中で、「高市潰し」と見られる報道や動きが増えていることは、逆説的に高市氏が有力候補として台頭していることを示唆しています。2021年の前回総裁選で善戦した高市氏は、その後も着実に準備を進めており、2023年11月に「『日本のチカラ』研究会」を立ち上げ、2024年7月8日には経済安全保障に関する著書の出版を予定しています。さらに、7月から8月にかけて東京都、宮城県、沖縄県、兵庫県で講演会を計画するなど、精力的に活動しています。
高市氏に対する「高市潰し」と見られる報道や批判が増えていることは、彼女の政治的影響力が増大していることの裏返しと言えるでしょう。特に、朝日新聞の報道に対する高市氏の反発や、総務省の内部文書問題をめぐる議論は、高市氏の存在感が無視できないものになっていることを示しています。
また、高市氏は現在、複数の総裁候補ランキングで上位に位置しており、これも彼女が有力候補として認識されていることを裏付けています。現職閣僚としての立場から直接的な発言を控えているものの、党内外での支持基盤を着実に固めつつあると見られています。
高市氏の総裁選出馬に必要な推薦人20人の確保については、一部で不透明さが指摘されていますが、これも逆に高市氏への警戒感の表れと解釈できます。保守層からの強い支持を背景に、高市氏の総裁選出馬の可能性は依然として高く、むしろ「高市潰し」と見られる動きが増えていることこそが、高市氏が次期総裁の最有力候補の一人として浮上していることを示す証左と言えるでしょう。
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具体的には、文書の配布先に大臣側が含まれていないため、大臣側がチェックできない形で文書が作成されており、その正確性が担保されていないと述べています。また、文書には日時不明の電話会談の記述があり、これも信憑性に欠けるとしています。
次に、朝日新聞の記者による「高市早苗潰し」を目的とした記事についてです。具体的には、2023年5月20日付の朝日新聞の記事「高市氏、総裁選出馬の意向 地方議員に伝達」があります。この報道では、高市氏が5月19日に国会内で開かれた日本会議地方議員連盟の会合で、次期総裁選への出馬意向を伝えたとされています。
しかし、高市氏はこれを否定し、自身のTwitter(現X)アカウントで「私が総裁選出馬の決意を伝えた??…という旨の変な記事のために、時間を使うのは無駄ですね」と投稿し、記事の内容を否定しました。また、「『高市早苗潰し』が目的と思われる記事で、朝から他社の記者さんから電話やメールが殺到して、仕事になりませんでした」と批判しています。
さらに、奈良県知事選挙の敗北についても触れます。この選挙では、自民党が分裂し、日本維新の会の候補が当選しました。高市氏は県連会長として推薦候補の擁立を主導しましたが、選挙期間中に高熱が続き、十分な応援ができなかったことが敗北の一因とされています。
高市氏は「国会答弁に追われた上、高熱が続き、張り付きで応援することができませんでした」とコメントしています。党内の調整不足が敗因であると指摘されていますが、これは高市氏の調整不足が主な原因ではなく、党内の複雑な力関係や他の要因が絡んでいます。具体的には、現職の荒井知事への支持が分かれたことや、維新の候補が強力な支持を得たことが影響しています。
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高市早苗氏の総裁選への動きが活発化している中で、「高市潰し」と見られる報道や動きが増えていることは、逆説的に高市氏が有力候補として台頭していることを示唆しています。2021年の前回総裁選で善戦した高市氏は、その後も着実に準備を進めており、2023年11月に「『日本のチカラ』研究会」を立ち上げ、2024年7月8日には経済安全保障に関する著書の出版を予定しています。さらに、7月から8月にかけて東京都、宮城県、沖縄県、兵庫県で講演会を計画するなど、精力的に活動しています。
高市氏に対する「高市潰し」と見られる報道や批判が増えていることは、彼女の政治的影響力が増大していることの裏返しと言えるでしょう。特に、朝日新聞の報道に対する高市氏の反発や、総務省の内部文書問題をめぐる議論は、高市氏の存在感が無視できないものになっていることを示しています。
従来の総裁選候補としての高市氏は泡沫候補扱いだったが最近では上位に・・・ |
また、高市氏は現在、複数の総裁候補ランキングで上位に位置しており、これも彼女が有力候補として認識されていることを裏付けています。現職閣僚としての立場から直接的な発言を控えているものの、党内外での支持基盤を着実に固めつつあると見られています。
高市氏の総裁選出馬に必要な推薦人20人の確保については、一部で不透明さが指摘されていますが、これも逆に高市氏への警戒感の表れと解釈できます。保守層からの強い支持を背景に、高市氏の総裁選出馬の可能性は依然として高く、むしろ「高市潰し」と見られる動きが増えていることこそが、高市氏が次期総裁の最有力候補の一人として浮上していることを示す証左と言えるでしょう。
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