2024年10月16日水曜日

ハリス氏の“意味不明発言”をCBSが“差し替え” インタビューに応じるも逆効果に?「まさにフェイクニュース!」トランプ氏猛反発―【私の論評】カマラ・ハリスの言葉の迷宮:ワードサラダとその政治的影響

ハリス氏の“意味不明発言”をCBSが“差し替え” インタビューに応じるも逆効果に?「まさにフェイクニュース!」トランプ氏猛反発

まとめ
  • カマラ・ハリス副大統領がCBSテレビのインタビューで意味不明な発言をし、その部分が「60ミニッツ」で異なる内容に差し替えられたことで、トランプ陣営から批判を受けている。
  • ハリス氏は対イスラエル政策に関する質問に答える中で、論理的な繋がりのない抽象的な表現を用い、視聴者から「言葉のサラダ」として非難された。
  • トランプ前大統領はこの差し替えを「フェイクニュース」と呼び、CBSに謝罪を要求した。彼は、編集が選挙資金違反の可能性があると指摘した。
  • ハリス陣営は、好意的なマスコミへの出演を増やす「電撃メディア作戦」を展開しているが、逆に「言葉のサラダ」を露呈してしまった。
  • CBSの編集による影響で、ハリス陣営の信頼性やCBSの報道姿勢が問われる事態となっている。


カマラ・ハリス米副大統領がCBSテレビのインタビューで発言した内容が、意味不明だと指摘された後、CBSはその部分をより分かりやすい発言に差し替えて放送し、これが選挙干渉だとしてトランプ陣営などから強い批判を受けている。

インタビューは、CBSの報道番組「フェイス・ザ・ネーション」で初めて放映されました。その際、ハリス副大統領が米国の対イスラエル政策に関する質問に答えた部分が「意味不明」だとされ、多くの視聴者からSNS上で「ことばのサラダ」だと非難された。「ことばのサラダ」とは、文法的には正しいものの意味が支離滅裂で理解しづらい発言を指す。ハリス副大統領は以前から「ことばのサラダ」の使い手として知られており、今回もその特徴が際立っていたことが問題視された。

その後、このインタビューが別の番組「60ミニッツ」で再放送された際には、問題となった発言部分が大幅に編集されて、より整然とした内容に差し替えられていた。この編集が行われたことで、映像の内容が最初に放送されたものと大きく異なることに視聴者や批評家からの指摘が相次いだ。

トランプ前大統領も、この件に対して激しく反発し、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で「フェイクニュースだ」と強く非難した。彼は、「60ミニッツ」の制作者たちがハリス副大統領の発言を切り貼りして編集し、意味不明な発言を意図的に整えて報道したと主張し、これが選挙干渉にあたる可能性があると批判している。トランプ氏は、CBSがこの編集について説明し、国民に対して謝罪すべきだとも訴えている。

今回の編集に関して、CBS側からはその理由や意図についての公式な説明は出ておらず、透明性の欠如が批判をさらに強めている。ハリス副大統領は、選挙終盤に向けてメディア露出を強化している時期にあり、このインタビューもその一環だったとみられている。しかし、編集によって彼女の「ことばのサラダ」を排除したことが明らかになり、逆に批判を浴びる結果となってしまった

ハリス氏の発言が編集されることで、メディアが彼女を意図的に支援しているとの見方が広がり、特に保守系メディアやトランプ支持者からの強い非難を引き起こしている。これに対し、CBSのジャーナリズムに対する信頼性も問われる事態となっており、「フェイクニュース」としての批判がますます強まっている。

この記事は、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になって下さい。

【私の論評】カマラ・ハリスの言葉の迷宮:ワードサラダとその政治的影響

まとめ
  • ことばのサラダの定義: 文法的には正しいが意味が支離滅裂な発言を指し、カマラ・ハリス副大統領がその使い手として知られている。
  • 例示された文章: 一見すると政治的テーマに触れているが、論理的繋がりがなく、抽象的で具体性が欠ける内容。
  • 検索エンジンとの関係: ワードサラダはSEO対策として利用されたが、現在はスパムとして認識され、逆に評価を下げるリスクがある。
  • ハリスのレトリック: 彼女の発言は華やかだが中身がスカスカであり、リベラル派の主張を寄せ集めたようなものである。
  • リーダーの役割: リーダーは明快で率直な言葉で人々に訴えるべきであり、カマラ・ハリスのスタイルにはそれが欠けている。
word salad

皆さんは上の記事にもでてくる「ことばのサラダ」という言葉を知っているだろうか。 文法的には正しいが、意味がまったく分からない支離滅裂な発言を指す。カマラ・ハリス副大統領がこの「ことばのサラダ」の使い手として知られているのは、もはや驚きではない。今回も彼女の発言が「ことばのサラダ」として際立っていたことが批判の的となっている。

そもそも「ことばのサラダ」はWeb界隈で使われる用語で、英語では"word salad"という。例えば、「自由の権利が憲法に基づき実行される限り、国家の透明性は無限であり、社会主義的な理想が右傾化する現象は民主主義の相互依存性に依存している。すべての市民が集団的な平等性を維持するためには、インフレと人権の尊重が不可欠であり、グローバル経済における民族主義はエコロジカルな観点からも再分配的な義務を促進するべきである。」(無論これは、「ことばのサラダ」の事例として出したものであり、私の主張ではない)

この文章は、一見すると政治的なテーマに触れているようでありながら、実際には無関係な概念を混在させ、論理的な繋がりがない点が特徴だ。抽象的で曖昧な表現を多用し、それぞれの言葉の意味が具体的でないため、全体としての主張が見えない。

こうしたワードサラダは、検索エンジン最適化やコンテンツ量の増加を狙ったものだが、内容の乏しさから実際には何の情報価値も持たない。そのため、現在の検索エンジンではスパムと判断され、評価が下がることが多い。言葉の内容そのものは置いておいて、なにやら石破総理大臣や小池東京都知事の発言にも似たところがあるのではないかと感じてしまう。

ワードサラダが登場した背景には、検索エンジンを騙すという意図がある。昔の検索エンジンは、リンクの数でサイトの評価を決めていた。これを利用して、サイト運営者たちは自分のサイトにリンクを貼るためだけの専用サイトを量産(下の図)した。そこに必要だったのが「テキストの塊」で、内容の充実度などは二の次であった。ここで活躍したのがワードサラダだ。意味のない文章を大量に生成し、あたかも内容があるかのように見せかけたのだ。


しかし、検索エンジンも馬鹿ではなかった。アルゴリズムを進化させ、ワードサラダのような無意味な文章をスパムとして弾き出すようになった。現在、ワードサラダを使ってもSEO効果はゼロ。むしろサイトの評価を大きく下げるリスクがある。検索エンジンにスパムと認定されたサイトは、インデックスされず、検索結果からも完全に姿を消す羽目になるのだ。

カマラ・ハリスの発言も、このワードサラダと似たところがある。彼女のレトリックは華やかで耳障りのいい言葉を並べるが、中身はスカスカである。進歩的なフレーズを次々と口にするが、どれも本質的な政策には触れていない。まるでリベラル派の主張を一つの鍋でぐちゃぐちゃにかき混ぜたような、無味無臭のスープといったところだ。

小池東京都知事の外来語多用もワードサラダの一環か?

ハリス副大統領が選挙対策本部から言葉遣いや想定問答集の指導を受けているのは確かだ。しかし、それを自分の言葉として使いこなせず、ただの言葉の羅列になっているのが実情だ。トランプ元大統領が「60ミニッツ」でハリスの発言が意図的に編集されていると主張したのも、こうした背景が透けて見えるからだ。

リーダーはもっと腹を割って本音を語るべきである。政治的な言い回しや専門用語で煙に巻くのではなく、真っ直ぐで明快な言葉で人々に訴える必要がある。衆院選を間近に控えた日本でも、必要とされているのは、政治的な二枚舌ではなく、正直で率直な対話である。残念ながら、それがカマラ・ハリスのスタイルには見当たらないのである。

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