2011年4月9日土曜日

ヒドすぎる原子力安全委員会の会議内容―【私の論評】最早全く機能していない、原子力委員会と原子力安全委員会??

ヒドすぎる原子力安全委員会の会議内容


2010年3月24日【近藤駿介・内閣府原子力委員会委員長ブリーフィング「日本の原子力政策」】

以下は、将来世代のための地球環境論というサイトに、世一良幸さんという方が、『ヒドすぎる原子力安全委員会の会議内容』というタイトルで投稿した内容をそのままコピペしたものです。
こんばんは。
原子力安全委員会がどんな議論をしていたんだろうと思って、ホームページで議事録を読んでみたのですが、これってヒドすぎますね。
ちょっとご紹介しましょう。
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/index.htm
3月11日 第16回臨時会議
  5分で終了 !!  地震当日なのに、恐ろしいことが起こる予想はしなかった?!
http://www.nsc.go.jp/anzen/soki/soki2011/genan_so16.pdf
3月14日 第17回臨時会議
  またしても5分で終了 !!  おいおい、12日と14日に「水素爆発」というのが起こったと推定したんでしょ !!
http://www.nsc.go.jp/anzen/soki/soki2011/genan_so17.pdf
3月17日 第18回臨時会議
    え゛~!! またまた5分で終了 !!   15日は2号機と4号機も爆発したんですよ~!!
    しかも、前回と同じ議題~?? 線量限度の告示? またまた配布資料なしで議論か?
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan018/index.html
3月25日 第19回臨時会議
  やっと安全問題を考える気になったか !!
    でも26分だけか?!
    何々読んでみると、こんな議論~!!
   「定期中」は「大気中」のワープロミス。
  「空間線量率葉」は「空間線量率は」のワープロミス。
  「よって行う」は「によって行う」のミス。
  「EXEL」は「EXCEL」のミス。     ← 議論の継続中です !!
  資料3で、「今後、当面の間、原則毎日原子力安全委員会から公表することとする。」という文書を決定したのに、議論の半分以上は、ワープロミスの指摘か~!!
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan019/index.html
3月28日 第20回臨時会議
  議題「福島第一発電所2号機タービン建屋地下1階の滞留水について(助言)」
  うん。やっとそれらしき議題だ !!
    でも、え゛~。9分で終わり~ !!
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan020/index.html
4月4日 第21回定例会議
  定例会議だから、今度はいろいろ議題がありますね。
  3号機で「ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料」を許可するという話も資料にあります(資料3の15ページ)。
  でも、この大変な時期に、定例会議?
  米国の原子力規制委員会のアドバイスを受けたりとかしているのに、恥ずかしくないの??
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan021/index.html
まあ、ひどい委員会だろうとは予想していましたが、議事録を読んでみると、もっともっとヒドかったです。
国民をなめきってますね。
こんなものは即刻廃止です !!http://park.geocities.jp/astroecology/
【私の論評】最早全く機能していない、原子力委員会と原子力安全委員会??



さて、上の有様の委員会ですが、この原子力安全委員会が何をしているか。これは単純、原子力の安全確保をする為、内閣府に設けられた「原発の監視役」で、事故が起きた際には専門家としての知見を国民に示す方々ということになります。

事故が起こらないように、あるいは、事故った場合に何がどうなっているのか、どうしたらいいのか皆に情報を提供するところというところです。ちなみにこの委員会が作られたのは1978年とかなり年季の入った委員会です。

さて、この原子力安全委員会の委員さんの年収、こちらが1650万円。決して安い金額ではないです。

そこで、いつもはどんな事してるのかなと思ったら定例会議だけしてる模様。しかもその定例会議、週に1回で短い時は10分で終わりです。公開されている定例会議の資料を調べた結果なので間違いないです。

これで年収1650万円…いやはや凄い委員会ですね。ちなみに原子力安全保安院も同額もらってる模様です。

年収がいくら高くてもしっかり仕事してくれれば、と思ったのですが今回も、上の会議の議事録をみていただいてわかるように残念ながら全くの役立たずでした。

この委員会、私の記憶では、確か設立されてから、しばらくの間は、あの原子力委員会とともにある程度まともに機能はしていたようです。


原子力委員会は、無論原子力推進組織で、原子力安全委員会は、原子力規制組織という位置づけて、互いに拮抗して牽制しあい、それなりに機能していたはずです。

ところが、原子力安全・保安院が、経済産業省の一機関として設立されてから事情が変わってきたようです。この組織は、法令上の位置付けは「資源エネルギー庁の特別の機関」とされています。2001年(平成13年)1月6日、中央省庁再編の際に新設され、初代院長には佐々木宜彦が就任しました。東京都千代田区霞が関の本院の下、地方機関として、全国の所要の地に産業保安監督部、原子力保安検査官事務所などが置かれています。

私は、この構図を以前のブログで、破綻した北海道拓殖銀行の組織になぞらえて、掲載したことがあります。

それは、原子力委員会が、営業部、原子力安全委員会が、審査部ということです。ところが、これに、大口融資を専門に受け持つ組織である、総合開発部なる組織ができました。バブル崩壊が近づいたときに、この組織のうち、東京組は、さすがに融資が出来る状況ではないと判断したようで、解散してしまいましたが、札幌のほうはそのま存続して、当時のソフィア中村や、カブトデコムなどに大口の融資をして大失敗して、結局は、破綻の端緒を開いたわけです。

拓銀は、民間企業ですから、こんなことをしていれば、破綻は免れないということで、本当に破綻してしまいました。しかし、国の組織である、原子力委員会、原子力安全委員会、原子力安全・保安院は、国の外郭団体であり、何をしていても、潰れることはありません。内閣府管轄の組織である、委員会組織はもう完全に機能しておらず、安全・保安院だけが、機能しており、しかも、牽制など全く効いていなかったということです。そうして、こうしたことの挙句の果てに、今回の震災による原子力発電所の破綻が起こってしまったということです。

今回、原子力安全委員会の議事録を見て、本当に機能していないことが良くわかりました。しかも、委員の年収も高く、これでは、完璧に官僚の天下り先ということです。今回の震災後の対応から、様々な矛盾点が浮かびあがってきています。これは、もう、技術上の問題というより、人為的な問題だと思います。

上記の拓銀のような問題が、バブル崩壊後に続々と判明したため、会計制度や、組織が変更され、民間企業では、銀行などをはじめ、他の企業でも、今では、従来はなかった内部統制をする組織として、名称はそれぞれの企業で多少異なるものの、社長などの直轄組織である内部監査室などが設置されるようになり、コンプライアンス(法令遵守)が重視された活動を行うようになりました。これは、名前は似ていますが、監査役などとは全く異なる組織で、具体的な業務の監査を内部牽制という観点から行ないます。また、銀行などでも、従来の審査部以外にこういう組織も設置されるようになっています。

民間組織がこのように改組されているにも関わらず、国の組織である、原子力行政に関わる組織、従来よりもさらに悪くなっているということです。このまま、放置しておけば、原子力の問題は解消されず、温存され続けることになることでしょう。考えて見れば、ここ10年ほど、原発では、様々な問題が発生していました。原子力に関しては、いくら努力したとしても、上のまま、システムや組織が温存されていては、抜本的な解決にはならないと思います。今こそ、抜本的な解決が必要です。明日行われる選挙、ならびにその後行われる選挙などでは、こうしたことを主張する候補者に投票すべきと思います。

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計画停電、事実上の「終了宣言」…経産相―【私の論評】これから私たちが選択する方向は、世界のエネルギー政策の重大なターニングポイントになる!!

2011年4月8日金曜日

計画停電、事実上の「終了宣言」…経産相―【私の論評】これから私たちが選択する方向は、世界のエネルギー政策の重大なターニングポイントになる!!

計画停電、事実上の「終了宣言」…経産相

今回の震災で戦後始めて行われた計画停電
海江田経済産業相は8日の閣議後記者会見で、地域ごとに順番に電気を止める計画停電について、「実施するのが原則から、実施しないことが原則になる」と述べ、同日で原則打ち切ると表明した。

現在行っている計画停電については、事実上の「終了宣言」となる。ただ、不測の大停電を生じさせないための「緊急措置」として、計画停電の仕組み自体は残す。

また、政府の電力需給緊急対策本部は8日、東京電力と東北電力管内における夏の電力不足対策の骨格案を正式に発表した。契約電力に応じて夏のピーク時間帯の最大使用電力の抑制目標を明記し、大企業の工場など大口需要家は平年より25%程度、町工場などの小口需要家は20%程度、家庭は15~20%の節電目標を設けた。計画停電や不測の大規模停電の回避を目指す。

対策本部は幅広く意見を聞いた上で、4月末までに需給対策を最終決定する。

(2011年4月8日12時00分  読売新聞)

【私の論評】これから私たちが選択する方向は、世界のエネルギー政策の重大なターニングポイントになる!!
この、事実上の終了宣言は本当なのでしょうか?原発などの対応をみていると、不安感を感じるのは私だけでしょうか?この計画停電をなくすということは、とりもなおさず、一般家庭や、民間企業などに対して、電力の厳しい節約を求め、これが恒常化されることが懸念されます。

計画停電がないということは一見良いようにもみえますが、この節電が恒常化した場合、また、別の懸念が生じてきます。

本日テレビを見ていたら、東電副社長が今回の、計画停電終了宣言ともみられる内容に関して、余程の異常気象など、発電所のトラブルなどが無い限り、計画停電はしないとしていとしていました。7月、8月、9月の需要に対しては、目標さえ達成していただければ、計画停電はしないとしています。

しかし、これは、節電をしなければ、計画停電もあり得るということでもあるということです。夏場には、最大で5500万キロワットの電力需要が見込まれるといいます。東電が送ることができる電気に関しては、、4650万キロワットです。これを、計画停電を回避して送るということなれば、上記節電は必須となる。状況に関しては、あまり変わっていないとみて良い。

東電側として、今までの計画停電は、全く準備期間がなかったので、実施せざるをえなくなってしまったが、今後は、ある程度の準備期間を持つことができるため、過去のようなことはなくなるだろうとしています。

電力制約は今年の夏だけで終わるものではない。原子力発電の新設が難しくなったため、長期にわたると考えざるをえません。そうしたときに、最も重要なことは、節電だけではないはずです。

いま本当に必要なことは、価格メカニズムを働かせて、日本の産業構造を省電力型のものに変えてゆくことです。しかし、節電ばかり続けば、日本の産業構造は、これまでのまま継続します。そして、電力コストの上昇や、節減づかれによって疲弊してゆくことになるでしょう。

実は、いますぐではないにしても、電力セーブする方法はいくらでもあります。まずは、皆さんすぐに思いつくのは、LEDなどです。もし、家庭や企業の電灯がすべてこれに変われば、同じように使っても、かなりの節約になります。

日本では、特に、1970年代のオイルショックによって、省エネに対する意識が高まり、企業や家庭などでも、かなり省エネが進められました。車などの省エネもかなり進みました。このころの、車、テレビ、冷蔵庫などと比較すると、現在のそれは、使用エネルギーが1/10以下程度になっています。これをさらに下げるような新たな技術も蓄積されつつあります。それに、現在の日本の家屋は、諸外国と比較すると、断熱性が格段に低いということもあります。これも、高めていく必要があるでしょう。

これからは、このような動きをさらに一層進化させていることが肝要なのであって、当初は節電をやるにしても、このようなことを徹底的に助長するような方向で進めていくべきものと思います。

さらに、これだけでは省エネルギーも十分ではないと思われますが、ここにきて、また新しい方法が開発されています。それは、「スマートグリッド」という、新たな省エネ型の送電線です。

これは、新しい機能・能力を持った電力網です。最初にアメリカ合衆国の電力事業者が考案したものです。「スマート」という語が表すように、発電設備から末端の電力機器までをデジタル・コンピュータ内蔵の高機能な電力制御装置同士をネットワークで結び合わせて、従来型の中央制御式コントロール手法だけでは達成できない自律分散的な制御方式も取り入れながら、電力網内での需給バランスの最適化調整と事故や過負荷などに対する抗堪性を高め、それらに要するコストを最小に抑えることを目的としたものです。

また、最近では、家庭や工場といった通常は電力を消費する側が反対に電力系統に対して電気を送り出す電力のことを「逆潮流」と呼びます。電力系統内で配電する電力の容量は電力消費の大小、つまり需要に応じて設計されていますが、逆潮流ではこの設計時には想定しなかった供給者が電力系統に加わることになり、これを制御するためにも、ますます、スマートグリッドの重要性が高まっているわけです。

さて、節電の問題もそうですが、原発に関してもまともな議論が行われるべきです。現在日本では、20%もの電力を原発でまかなっています。そのため、原発をやめるにしても、すぐに他の火力発電所などを設立して、給電するにしても、数年間のタイムラグができるのは明らかで、その間この20%に相当する電力をストップするわけにはいきません。

そのため、原発をどうするのかという真剣な議論が必要になるものと思います。その際に、原発を推進するために、その論理的根拠ともなってきた、地球温暖化二酸化炭素説や、地球温暖化災厄説などに関しても、まともな論議をするときにきていると思います。

ご存知のように、地球温暖化二酸化炭素説の根拠となっている、IPCCに関しては、データーを改竄しているとの報告もあり、この組織そのものがかなり胡散臭いとされるに至っています。

私自身は、地球温暖化二酸化炭素説や、地球温暖化災厄説に関しては、虚偽だと思っています。これはもともと、原発推進のための有力な根拠として捏造されたか、あるいは、捏造しないまでも、原発推進派が、その根拠として利用したもののいずれかであり、もともと科学的根拠はほとんどないものと確信しています。だから、いろいろな問題を考えていく上で、これを根拠としてものを考えていては方向性を見誤ると思います。

とは、いいながら、化石燃料は、有限の資源であることも確かであり、その中で原子力はかなり有望な資源であることには変わりありません。しかしながら、今回の震災で多くの人にその危険性が再認識されたものと思います。

また、日本の近海には、メタンハイドレードを含め、今はコスト面から難しいですが、いずれ、代替エネルギーになる膨大な資源が眠っていることも事実です。

このようなこともすべて含め、日本のエネルギー政策を考えていくべきであると思います。おそらく、今回のような震災がなければ、このようなことを真摯に考える機会もなかったかもしれません。

震災をきっかけとした、こうした、エネルギー政策を考えることにより、私たちが選択する方向は、日本経済の重大なターニングポイントを決めることになるでしょう。そうして、これは、日本国内のみならず、世界のエネルギーを考える上でもターニング・ポイントととなると思います。幸か不幸か、日本は、今回の震災によって、この面での、リーダー的存在になってしまったということです。これが、たとえば、発展途上国の大震災であれば、そうはなりえなかったと思います。

だからこそ、今回の計画停電の時事質上の終了宣言を、単に、目先の節減などの問題として捉えることなく、これをきっかけに、政府・民間をも含めた、活発なエネルギー政策の論議がなされることを望みます。そうして、世界に向かって、モデルとなるような新たな日本を示すきっかけになればと期待しています。

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2011年4月7日木曜日

【顔の見える支援】お酒を飲んで被災地の酒蔵を応援する『呑みボラ』 参加者募集!―【私の論評】このような支援他にもいろいろできるのでは?下戸の人だって、できる支援はあるのでは?

【顔の見える支援】お酒を飲んで被災地の酒蔵を応援する『呑みボラ』 参加者募集!




日本酒を愛するみなさん出番ですよ! 東日本大震災の被災地には、おいしい日本酒をつくる酒蔵がいくつもあります。今は“自粛”ムードでお酒を控える人も多いようですが、「お酒を呑むことが一番の支援ですよ」と話すのは、NPO酒蔵環境研究会代表・世古一穂さん。同研究会は、被災した酒蔵のお酒を飲んで支援する『呑みボラ』をスタート。ネットで『呑みボラ』への参加者を募集しています。

NPO酒蔵環境研究会は、お酒の飲み手と酒蔵を結びつけて、酒蔵を核とした町づくりに取り組んでいます。おいしいお酒をつくるには、おいしい水を湧き出させる山がなければいけないし、おいしいお米づくりができる土地が必要になる。世古さんたちは、15年前から全国各地の「その土地のお米で純米酒をつくる」30〜50の小さな酒蔵と、田植えや稲刈り、酒造りにも参加しながらおつきあいをしてきました。

『呑みボラ』をはじめたのは2007年に起きた能登半島地震のとき。「義援金を送っても必要なところにすぐには届かない。即効性のある支援を始めよう」と、奥能登の中島酒造のお酒を支援者に販売する『呑みボラ』を呼びかけました。世古さんは、「まずは、酒造タンクを空けないと次のお酒の仕込みができるようにすることが一番。それに、お酒を買う意志を見せれば『もう一度がんばろう』と酒蔵を元気づけることができるんですよ」と言います。

『呑みボラ・東北編』の第一弾は、大木代吉本店の復興を支援する2種類のセットを用意。Aセットが、大木代吉本店の看板商品『自然 一貫造り 純米吟醸(720ml)』と純米酒のパイオニア『自然郷 純米酒(720ml)』の2本を、Bセットでは、京都の有名料亭も使用する料理酒『こんにちは』2本と『きゅうりと瓜の粕漬け(各1袋合計2袋)』です。いずれも1口5000円(商品代金、送料、酒蔵への支援金、事務局経費を含む)になります。

同店では明治初めに建てた酒蔵の壁が壊れてしまったものの、大事なお酒は守ることができたそうです。日本酒が好きな人にとっては「おいしいお酒を飲んで、応援の気持ちも伝えられる」最高の方法ではないでしょうか。5月以降は、地元以外ではめったにお目にかかれない男山本店への『呑みボラ』もスタート予定。さらに、「集まった支援金で基金をつくり、他の被災した酒蔵のお酒を買って呑む“蔵オフ”」など、公共性のある酒蔵復興イベントも準備していくそうです。

【私の論評】このような支援他にもいろいろできるのでは?下戸の人だって、できる支援はあるのでは?
先日は、顔の見える支援の例として、三陸のおいしいかき再生を目指す“オーナー制度”のご紹介をしました。このような、寄付だけでもなく、勤労奉仕だけでもない、第三の道といえる支援の方法は、まだまだ他にもあります。本日もそれ事例として"呑みボラ"のお知らせです。

呑みボラに関しては、飢えの説明でも十分でしょうが、以下にさらに説明を加えておきます。

酒を呑んでその酒をつくった酒蔵を支えようという、「酒を呑むボランティア」。2007年3月の能登半島地震で被災した酒蔵を助けるためにNPO「酒蔵環境研究会」が始めた活動。被災した酒蔵と契約し、08年暮れから仕込む酒の一定量を予約して買い支える「能登酒蔵復興トラスト」です。

08年は、5つの蔵が全半壊した石川県輪島市の合名会社「中島酒造店」と契約し、石川県産のコメを使った純米吟醸酒を4合瓶(720ミリリットル)で400本分注文。1口4000円でトラストの会員になると、09年3月にできる「しぼりたて」または09年10月の「ひやおろし」のどちらか2本を受け取ることができます。09年以降は、順次、酒蔵を変えて契約を続けていくそうです。

これからも、このような顔の見える支援について、掲載していきます。それにしても、昨日は、不謹慎厨(※不謹慎厨の「厨」とは、あるものに固執したり狂信的になっている人のことを意味する。つまり不謹慎厨は、過剰に「不謹慎」と言ってくる人のことを意味する)のことをブログでも書きましたが、不謹慎厨なとの無駄なことをするくらいであれば、知恵を巡らせて、顔の見える支援を考えたらどうかと思います。

それこそ、飢えの支援は、酒飲みの支援ですが、下戸の人は人で、何か方法があると思います。たとえは、スウィーツ、和菓子屋さんの支援など考えられるではないでしょうか。

現在被災を受けた地域の方々も、最初は避難することだけで精一杯だったでしょうが、その後は、それだけではなく、住宅のこと、仕事のことや雇用のことなどに関しても不安を感じていることでしょう。そうしたところに、いろいろな支援を提供することが、震災からの本格的に復旧につながると思います。

地域や、時間の経過によって、支援の段階があると思います。今すぐは、できない方も、いずれは、できる時がやってくることも考えられると思います。できることから初めて見るべきですね。私の会社では、被災地でも募集を開始しています。皆さんも、無理のないところから何か初めてみてはいかがでしょうか?

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2011年4月6日水曜日

「不謹慎だ」と言うのが不謹慎なムードになり不謹慎と言えなくなった不謹慎厨―【私の論評】不謹慎厨は、厨ニ病とあまり変わりない?!

「不謹慎だ」と言うのが不謹慎なムードになり不謹慎と言えなくなった不謹慎厨
まずは、4月4日の福岡城でのお花見の様子の写真を掲載します。このような様子をみている限りでは、いわゆる、自粛とは、無関係のようです。夜間の照明は、制限されたようですが、昼はこの賑わいです。東京でも、今週末は花見でしょうが、へんに臆することなく、普通にやるべきと思います。









東日本大震災によって多くの人たちが家や財産、そしてなによりも大切な命を失い、残された被災者たちが避難所で生活をしている。そんななか、被災していない人たちの間で「いつも通り生活をしていいのだろうか?」や「自粛するべきではないか?」などのムードが広まり、何をするにしても他人の目が気になるという状況に陥っている人もいるようだ。

「やりたいことを堂々とできない」という人が多くいるのだ。外食、飲み会、映画鑑賞、花見、旅行など、ちょっとした贅沢をすると「不謹慎」と思われてしまうからである。

スポーツライターの乙武洋匡氏が「お酒を飲みに行きたい」という内容の書き込みをしたところ、他の人から「被災地の惨状を考えたら、とても飲みに行ける気分じゃない。自分だけ落ち着けばいいんですか?こんな発言するなんて不謹慎すぎます」と言われたという。そんな「不謹慎不謹慎」と言っている人たちを乙武さんは、「不謹慎厨」と呼んでいる。

※不謹慎厨の「厨」とは、あるものに固執したり狂信的になっている人のことを意味する。つまり不謹慎厨は、過剰に「不謹慎」と言ってくる人のことを意味する。

東北地方太平洋沖地震発生から1〜2週間は、「不謹慎だ!」や「自粛するべきだ!」という人たちが多くいたが、それ以降はめっきりと不謹慎厨が減った。不謹慎! 自粛! 不謹慎! 自粛! 不謹慎! 自粛! 不謹慎! 自粛! 不謹慎! 自粛! ……と言い続けることで、日本経済が回らなくなってきていることに気がついたのか?

現在は、「不謹慎だ!」と言うほうが空気を読めない不謹慎な行為になりつつあり、それに気がついて言いにくくなった可能性もある。もしくは、「不謹慎だ」や「自粛しろ」と言っていたにもかかわらず、自分自身が自粛することがつらくなってきたからかもしれない。

被災地のことを思うと悲しくて食欲も出ないしエンターテインメントを楽しむ気分にもなれない。そんな人も多くいるはずだし、それは至極普通の感情だ。だが、不謹慎だと思うならば、それは自制として自分自身のなかで自粛すればいいのであって、他人にまで自分の考えを押し付けるのはやめたほうがよい。本当の不謹慎とは日本の現状に対して無関心になることであり、いつもの日常生活を送ることは不謹慎になりえない。

いつも通り美味しいご飯をレストランで食べ、映画館でお菓子を食べながら映画を楽しみ、桜を眺めつつ友人たちとお酒を飲み、新作ゲームで盛り上がり、旅行で新たな発見をする。スーパーでいつもより高い肉を買ってステーキにするのもいいし、思い切って新しい家電やガジェットを買うのもいいだろう。

それらの行為は日本経済をまわすことになり、あなたのストレス発散となり、社会の発展となり、自身の成長となり、そして被災地復興の近道にも繋がるはずだ。

【ネタりかより】

【私の論評】不謹慎厨は、厨ニ病とあまり変わりない?!
私は、不謹慎厨は、厨二病とあまり変りないのではないかと、思っています。だからこそ、上の文章でも、わざわざ、厨という言葉を使ったのだと思います。

最近は、あまり厨二病なる言葉もつかわれなくなりましたが、その定義など以下に掲載しておきましょう。
今回の、東日本の震災にあわれた方には、本当に気の毒だと思いますし、さらに、亡くなられた方々に関しましては、心から、冥福をお祈りさせていただきます。 
ラジオ番組『伊集院光のUP'S』が初出。1999年1月11日放送の同番組内でパーソナリティの伊集院光が「自分が未だ中二病に罹患している」と発言し、翌週から「かかったかな?と思ったら中二病」(1999年1月18日 - 3月22日)というコーナーを作ってリスナーから募った「症例」を体系化させていっきました。「(日本の教育制度における)中学2年生くらいの年代でありがちなこと」といった意味のもと、投稿ネタとして展開していました。 
放送当時は番組リスナーの間だけで用いられるだけの名称でありましたが、次第に浸透し始め、インターネットスラングとして広く使われるようになりました。ネットスラングとして認知されて以降は自虐の意味合いというよりは、思春期の少年が行いがちな珍妙な言動に対する蔑称の一つとして定着するに至っています。それに伴って、中ニ病を過剰に嫌悪する事を揶揄した"高二病"を始め、"小二病"、"大二病"などの類似する派生語が自然発生し、同じくネットスラングとして用いられています。 
これらに関して伊集院光は、「もう僕の作った時の意味と違うから言葉自体に興味無いです。」と語っています。 
また、天久聖一、タナカカツキ『バカドリル』にも関連記述が見られます。 
千野帽子は小説「ドン・キホーテ」を、「主人公は色メガネを通して世界を認識している。人々は彼を言いくるめるためその妄想を否定せずに付き合ってやるが、そうしてますます彼は自分の妄想にのめり込む」という悪循環から、『50歳からの中二病』という副題を付けたいとしています。

 厨二病としては、以下のような症状があるとされています。
洋楽を聞き始める。
うまくもないコーヒーを飲み始める。
売れたバンドを「売れる前から知っている」とムキになる。
やればできると思っている。
母親に対して激昂して「プライバシーを尊重してくれ」などと言い出す。
社会の勉強をある程度して、歴史に詳しくなると「アメリカって汚いよな」と急に言い出す。

不謹慎厨は、所詮、これとほんど同じようなものです。要するに精神が幼稚だということです。それに、最も良くないのは、Twitterなどで何か、気に障る内容が書いてあれば、すぐに、「不謹慎」などというツイートを発信してしまうというのが、本当に、子供で、大人げないと思います。

こんなツイートをするとか、不謹慎と思うのなら、自ら被災地などに出向き、ボランティア活動でもすれば良いと思うのですが、どうも、この種の人たちはそんなこともしてないようです。直接ボランティアは、できないにしても、何でも、やる気になればできると思うのですが、やることといえば、「不謹慎」などと書きこむことくらなのでしょう。要するに、暇だということです。

一昨日は、このブログに以下のような記事を掲載しました。


【顔の見える支援】三陸のおいしいかき再生を目指す“オーナー制度”がアツい―【私の論評】お金だけでもない、勤労奉仕だけでもない、第三の道がある!!それが、新日本の構築につながるかもしれない!!


詳しい内容は、上のURLを読んでいただくものとして、支援の仕方についても、いろいろあって、お金だけでもない、勤労奉仕だけでない、いろいろなやり方があると思います。しかし、不謹慎厨は、こんな知恵もないのでしょう。

金もない、勤労奉仕も出来ない、知恵もないで、ないないずくしで、暇だけもてあましているという事だと思います。だから、不謹慎などという言葉を書き込んだりするのだと思います。なにせ、これが、自分は、何もしないし、できないのに、これを書きこめば、あたかも何かをしたかのように充実感を覚えるのだと思います。

震災地でも、家がない、食事もままならない中でも、そのなかで、工夫して、楽しくしよう努力している人たちも大勢いると思います。そういう試みも、不謹慎なのでしょうか?

それに、世界規模でみれば、震災などなくても、世界では、未だに内乱などで、命を落としたり、怪我したり、飢えに苦しむ人々も常時存在します。これらのことを、考えれば、謹慎厨のようなことをいっていたら、世界の人々は一年中毎日謹慎していなければならないことになります。

数日前には、このブログには、以下のような記事を掲載しました。

自粛ばかりしていれば、経済にも悪影響がでるのは必定です。不謹慎厨は、こんなことにも思いが至らないのでしょう。それに、この記事では、日々、ものゴトに、振り回されないように毎日やるべきことを決めておき、地震があろうが、何があろうが、できるときには、やることで、振り回されないで平常心を保つことができることを掲載ました。

不謹慎厨に警告します。あなた方は、平常心というものがないのと、自我を確立されていないがために、、単に、日々の出来事に、振り回されているだけです。自分が振り回されるのは結構ですが、他の人まで、振り回すようなことはやめなさい。

この震災に対応する日本人の辛抱強さ、礼儀正しさ、互いにゆうずり合う精神など、諸外国のメディアなどは絶賛していることをこのブログにも掲載しました。これに関しては、やはり、日本の伝統文化というのが息づいていたことの査証だと思います。しかし、不謹慎厨は、日本の伝統文化などからも程遠い存在なのでしょう。

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自粛、自粛の末にやってくる 日本経済「沈没」をストップせよ―【私の論評】今大事なのは、心のケアか!!というより、普段からやっておくべきことがあるのでは?


2011年4月5日火曜日

「わが国の神聖な領土だ」…竹島問題で北朝鮮報道―【私の論評】竹島は日本の領土、北朝鮮にまでからかわれる、現政権の情けなさ?!!

「わが国の神聖な領土だ」…竹島問題で北朝鮮報道

日本固有の領土竹島
北朝鮮の通信社、朝鮮中央通信は4日付で、「独島(ドクト)はいかなる者も勝手に侵犯できない朝鮮の神聖なる領土だ」とする論説を発表した。“独島”は竹島の朝鮮/韓国名。日本で2012年春から使われる中学校社会科の教科書で、同島が日本の領土だと、これまで以上に明確に説明することになったことに対して、反発した。中国新聞社が報じた。

北朝鮮メディアが新しい教科書内容に言及したのは初めて。朝鮮は最も早く“独島”を発見し、国家の一部として編入した。“独島”は朝鮮の不可分の領土などと主張した。

日本の主張に対しては「国際法にかんする無知と歴史資料の理解の間違い、侵略の野心により、“独島”を奪取しようとたくらんだ。白黒を反転させる歴史教育により、日本の国民と青少年に軍国主義思想を植え付けようとしている」と非難した。

中国新聞社は同記事中、“独島”を「日本は竹島と呼称」と紹介。「朝鮮(北朝鮮)、韓国、日本がいずれも領有権を主張しており、現在は韓国が実効支配」と説明した。

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◆解説◆
竹島の領土問題は実質的に日韓両国の係争事だが、北朝鮮も領有を主張している。北朝鮮が竹島問題で時おり日本を非難するのは、韓国に対するアピールの側面が強い。同じ民族であり利害も一致すると強調することで、韓国民の対北朝鮮感情を和らげる「半島内の外交作戦」と考えられる。

【私の論評】竹島は日本の固有の領土、韓国が不法占拠しているだけ、北朝鮮にまでからかわれる、現政権の情けなさ?!!
本日、このブログのアクセス解析をみていたら、アクセスが非常に多いので、どうしてだろうと思い、調べてみましたら、以下の記事へのアクセスがかなり多かったことがわかりました。1000アクセスを軽く超えていました。

竹島問題 韓国の主張覆す古地図見つかる―竹島も南京も北方領土も日本の主張だけが正しい!


やはり、今回の北朝鮮による、竹島、自国固有領土宣言がセンセーショナルだったので、この記事へのアクセスも増えたのだと思います。そのため、本日はまた、竹島のことをとりあげることにしました。

竹島は、日本国内でも、世界的にも、もともと日本の領土であることははっきりしています。1905年、明治政府は竹島を島根県に編入し国際法的にも日本の領土になりました。しかし日本の敗戦後、GHQは竹島を沖縄や小笠原諸島と同様に、一時日本の行政権から外しました。

これを口実に1952年1月18日、李承晩(イ・スンマン)韓国初代大統領は海洋主権の宣言ライン、いわゆる「李承晩ライン」を何の根拠もなく、勝手に設け、竹島を不当に占拠し、韓国は竹島周辺海域の水産資源を得る事になりました。これが日韓の竹島問題の始まりです。

しかし、今度は、北朝鮮が、自らの領土あるという本当に歴史を無視した、奇妙奇天烈な理由で、自国の神聖な領土であるなどといいはじめたわけです。さすが、ゴロツキ国家ですね。

しかし、これに関しては、現在の日本政府の対応のまずさも背景の一つにあります。

海上自衛隊によると、南西諸島の東シナ海の日中中間線付近で3月26日、中国の国家海洋局に所属する海洋調査船の搭載ヘリ『Z9』が警戒監視中の海上自衛隊の護衛艦『いそゆき』に急接近しました。7日にも、『Z9』は別の護衛艦に急接近していたのです。17日、21日の両日にはロシア軍機が日本領空に接近、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進しています。

これに関しては、本来、世界の常識では、このようなことがあれば、必ず正式な外交ルートを通じて、対象国に対して厳重抗議するのが、普通ですが、日本はそうしませんでした。

ヘリポートを有する「いそゆき」
「いそゆき」に接近した、「Z9」、東中国海のいわゆる「日中中間線」付近で26日午後4時45分ごろ
「いそゆき」に接近したZ9
それ以前にも、昨年日本政府は、例の尖閣問題や、北方領土を訪問したメドベージェフに対しても煮え切らない態度で、両方ともやり過ごしてしまいました。

このような態度だから、今回は、北朝鮮がためしに、日本がどのような態度にでるかやってみたというのが真相だと思います。それに、当該領域は、海産物資源も、豊富ですし、海洋資源も豊富です。北朝鮮としても、領有したいのは山々でしょう。


これに関しては、本日また新しいニュースが入っています。外務省の佐々江賢一郎事務次官が5日午後、権哲賢(クォン・チョルヒョン)駐日韓国大使を外務省に呼び、韓国政府が進めている独島総合海洋科学基地と防波堤の建設など竹島内の施設物設置計画に抗議し、中断するよう求めたそうです。

これに対し、権大使は「独島(竹島の韓国名)は歴史的、地理的に韓国固有の領土であり、必要に応じ領土に対する主権を行使するもので、日本が関与する事項ではない」とはねつけたそうです。

韓国は竹島について、「最東端に位置する韓国領土で、日本政府が竹島と呼び、自国の領有権を主張している」としています。

最近、やられっぱなしでしたが、さすがに、外務省が動きだしたというところでしょうか。この動き、無論外務省の独断では、できないことです。及び腰の政府も、さすがに今回は、黙認したというところでしょうか?

朝鮮半島西側の黄海で2009年に完成した可居礁海洋基地
韓国は、上の写真のような海洋基地を設置しようと目論んでいるのだと思います。北朝鮮に対しては、正式に抗議はしていないようですが、わざわざ韓国にこの時期に抗議をしたということは、北朝鮮を牽制する意味もあったと思います。また、北朝鮮に抗議をしないということは、北朝鮮など、この問題には全く関わりがなく、北朝鮮の言っていることなど、問題外であるとの意志の表明だと思います。これは、これで正しい判断だと思います。

しかし、それにしても、外交問題なども、民主党政権は、外務省に丸投げなのだと思います。もう、外交では、機能してない政府だという事だと思います。外交は、政府の重要な仕事です。それを外務省に丸投げするような政府は、まともな政府とはいえません。もう、退陣してください!!

それから、予算は成立しましたが、関連法案や、今度の震災の復興のための、補正予算の話は全く進んでいないようです。こんなざまでは、まともな復興もできないと思います。まともな、復興のためにも、民主党は、政権の座を降りなさい!!

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2011年4月4日月曜日

【顔の見える支援】三陸のおいしいかき再生を目指す“オーナー制度”がアツい―【私の論評】お金だけでもない、勤労奉仕だけでもない、第三の道がある!!それが、新日本の構築につながるかもしれない!!

【顔の見える支援】三陸のおいしいかき再生を目指す“オーナー制度”がアツい


東日本大震災によって被災した三陸沿岸は、世界有数のかき産地。津波によって港は壊滅的な被害を受け、海辺に広がっていたかき筏、漁船、漁師さんの自宅も押し流されてしまいました。三陸かきは、国内の“かき種”シェア第一位であることから、全国のかき産業にも深刻なダメージを与えることが予想されています。この未曽有の“かき危機”に対して、かき好きのみなさんに“オーナー”になってもらい復興を支援する『東日本大震災から甦れ! 三陸牡蠣再生を目指すプロジェクト SAVE SANRIKU OYSTER』が立ちあがりました。

同プロジェクトをはじめたのは国内30か所以上のかき産地を取り扱うネットショップ『海鮮直送 旨い!牡蠣屋』を運営するアイリンク。震災復興に何か貢献したいと考えて、3月26日に『SAVE SANRIKU OYSTER』のウェブサイトをオープンし、『かきオーナー』の募集を開始したそうです。

『かきオーナー制度』とは、かきを愛するオーナーに、“復興後のかきを前払いで購入”してもらうことで生産者を支援し、できるだけ早く三陸かきの出荷再開を目指すというもの。1口(1万円)につき「三陸産殻付きかき20個前後」が送られますが、現状では「いつ送られるか」は未定です。通常時でも三陸かき養殖には2〜3年を要するため、場合によっては5年以上かかる可能性もあります。「それでも応援したい」というオーナーたちから、現在までに約800口が集まっているとのことです。

『かきオーナー制度』は日本オイスター協会も後援。集まったお金は、およそ3割がかき配送料や通信費、クレジットカード決済費などに、7割が生産者の仕入れ原価と船舶や設備資材支援として使用される予定。また、年2回程度メールマガジンまたは郵送で復興の様子を伝えられるので、かきが届くまで被災地を応援する気持ちを自然にキープできるのもいいですね。

復興にかかる長い時間のあいだ、被災地への関心をいかに保つかというのは、実はとても大切な問題だと思います。被災地の産業を直接支援して復興のプロセスを見守り、かきが届くことで産地が再生した喜びを共にする。『かきオーナー制度』は、被災地復興へのまなざしを持続させるすぐれた取り組みのひとつではないでしょうか。また、ネットを利用すれば、被災地と全国の有志の人々をつなげることもできます。ガジェット通信では、今後もこうした“顔の見える”支援について、できるだけ取りあげていきたいと思います。

東日本大震災から甦れ! 三陸牡蠣再生を目指すプロジェクト SAVE SANRIKU OYSTER

【私の論評】お金だけでもない、勤労奉仕だけでもない、第三の道がある!!それが、新日本の構築につながるかもしれない!!
震災などの災害の援助というと、お金持ちは、巨額のお金を寄付し、そうでない人は、少額の寄付か、実際にボランティアなどとして参加して、現場で作業をするという、昔で言えば勤労奉仕というのが通り相場です。この言葉と同じように、寄付と、ボランティアはだけでは、一時被災者を助けるというだけで、本質的な問題解決にはならないかもしれません。

しかし、このプロジェクトの場合は、そのどちらでもありません。この事例などまさに、全く新たな第三の道を示したと思います。そうして、さすが、民間なので、立ち上げがはやいです。政局は、あいかわらずですが、まずは、震災を被った人々にとって本当に良くなることを、実現しなければならないはずです。しかも、なるべくはやく。だから、このプロジェクトは、政治家も見習うべきと思います。

そうして、まだ動き出してから本当に間もないので、まだ、大きな運動にはなっていないのですが、これから大きくなることを予感させるプロジェクトです。これらは、オーナーさんに、将来牡蠣を提供するという約束のもとに、被災者は支援を受けられるという制度であり、そうして、立派な商取引です。

寄付ではなくて、商売の一種であることには変わりありません。だから、被災した人々もやる気が出るでしょうし、オーナーさんとしても、将来に夢を託すことができます。何よりも、被災した人たちの雇用が確保できる可能性が高まるということで素晴らしい制度だと思います。

上の記事をみて、私は、以前読んだ書籍を思いだしました。それは、『ネクスト・マーケット「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略』という書籍です。これは、しばらく前から言われている、弱者を食い物にする「貧困ビジネス」とは全く粉となります。

アマゾンの書籍案内では以下のように掲載されています。
世界には、1日2ドル未満で生活する貧困層が40億人いる。本書は、経済ピラミッドの底辺に位置するこの貧困層(Bottom of the Pyramid=BOP)こそ、今後急速に成長する魅力的な市場だと指摘。企業は彼らを、慈善や援助の相手としてはなく、ビジネスの対象として重視すべきと主張する。 
貧困層を「顧客」や「消費者」に変えるには、先進国向けの製品・サービスに少し手を加えるといった対応では不十分。技術、製品・サービス、ビジネスモデルそのもののイノベーションが欠かせない。 
BOP市場の基本となるのは、「パッケージ単位が小さく、1単位当たりの利潤も低い。市場規模は大きいが、少ない運転資本でも利益を出せる」ビジネス。例えば、米P&Gは低収入で現金不足のBOPに消費力を作り出すため、「使い切りパック」のシャンプーを販売した。ブラジルの家電チェーンは無理のない利子とカウンセリングで、BOPにも高品質な家電が買えるようにした。その他、医療、金融サービス、農業関連ビジネスなど様々な分野の成功事例も詳しく解説する。
このビジネスをの創始者の一人として、ムハマド・ユヌス氏がいます。氏は、グラミン銀行(英語:Grameen Bank)を設立しなました。これはバングラデシュにある銀行でマイクロファイナンス機関。「グラミン」という言葉は「村(gram)」という単語に由来します。本部はバングラデシュの首都ダッカに所在します。ムハマド・ユヌスが1983年に創設しました。マイクロクレジットと呼ばれる貧困層を対象にした比較的低金利の無担保融資を主に農村部で行っています。銀行を主体として、インフラ・通信・エネルギーなど、多分野で「グラミン・ファミリー」と呼ばれる事業を展開しています。2006年ムハマド・ユヌスと共にノーベル平和賞を受賞しました。

上記のオーナー制度は、ある意味では、このBOPを彷彿とさせるものでした。考えて見れば、震災のあわれた方も、日本という豊な国にいながら、一時、地震という震災で、何もかも奪われて、貧困層になっているようなものだと思います。

BOPの中で大成功しているものの中には、貧困層にお金を提供するだけではなく、雇用も提供するという特徴があります。それも雇い先を提供するという消極的なもののではなく、小規模事業で、お金を借りた人が自立できるようにしています。

そのなかの一つとして、Yamahaの発動機があります。これは、スリランカで大成功した例で、Yamahaの船外機型発動機が、今で、スリランカの漁師に多数用いられています。

この船外機は、頑丈で、滅多に故障しません。昔の船外機だと、流木にあたるとすぐに故障するなどのことがありましたが、やはり、スリランカで開発したということで、流木にあたっても、何に当たっても滅多に故障することはありません。また、高温多湿という悪い環境でも、故障しません。

これを、漁師は、今まで手漕ぎで操船していた、船につけて、漁を行うようになりました。これにより、彼らの行動範囲は飛躍的に高まり、彼らは、昔と比較するとはるかに裕福になりました。そうして、Yamahaは、ただ、船外機を提供するだけではなく、彼らが、無理なく支払いをできるように、彼らにぴったりとあてはまるファイナンスも提供しました。

これによって、恩恵を被った彼は、今では、その船外機を船外機と呼ぶのではなく、畏敬の念をも込めて、「Yamaha」と呼ぶそうです。

さて、日本でも、このような未曾有の被災によって、多くの人が休職を余儀なくされるか、失職しています。これをただ、雇用対策として、仮設住宅を提供するだけとか、補助金を提供すだけに済ませるだけではなく、何かこのような仕組みを作り出し、被災地の人々が自主独立できるような、仕掛け作りをすることが急務なのではないかと思います。

このような、仕事は、政府ではとても無理だと思いす。政府などは、このようなことをする民間の営利企業や、非営利企業が活動しやすいように、インフラを整備することに専念すべきと思います。

このようなことを実施する、民間企業が、非営利、営利とわず、沢山日本にも輩出してくると良いと思います。とにかく、震災にあっても、ただ流されることなく、新たなチャンスを見出そうとする人にとっては、こういう支援の仕方をする多種類の多数の企業などがでてくれば、非常に面白いし、今後の世界の手本ともなる、社会的イノベーションを起こせるかもしれません。今の政府も、こうしたことを主導はできないし、してもいけませんが、こうした企業を、支援するようなインフラを整備すべきではないかと思います。そうすることにより、復興のスピードを早まるだけではなく、今までとは、質の異なる、高次元な日本社会を構築できるかもしれません。

そうです。これって、何かを思い起こさせませんか?そうです。終戦の焼け跡から、立ち上がっ日本です。戦争で何も無くなってしまった日本は戦後20年あまりで、世界第二の経済大国に上り詰めました。今回の、震災からの復興は、このミニ版といえるかもしれません。しかし、そこから、得られる知見は、かなり大きいし、今の日本なら、これを活かして再び大転換を起こすことが出来るかもしれません。

日本の伝統文化を活かしながらも、全く新たな目的意識を持った、新日本に生まれ変わるかもしれません。

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2011年4月3日日曜日

中国の有能な政治家は着実に政治改革を進展させている―中国紙―【私の論評】はあーっ?中国は、建国以来地方でも、中央でも一切選挙がありませんが?だから中国は「ならず者官僚国家」ということになります!!

中国の有能な政治家は着実に政治改革を進展させている―中国紙
中国の人ごみ
2011年3月30日、人民日報海外版は、スイスのジュネーブ外交・国際関係学院の張維為(ジャン・ウェイウェイ)教授のコラムを掲載した。欧米では中国の経済改革の成功ばかりが注目されるが、実は政治改革についても大きく進展しているという。4月1日、シンガポール華字紙・聯合早報が伝えた。

世界の社会主義国は過去20~30年間、さまざまな改革を進めてきたが、以下3種類に大別することができる。第一に保守的改革モデル。政治体制には一切変更を加えず経済大勢にのみ限定的な改革を実施するというもの。第二に急進的改革モデル。政治体制も経済大勢も大きく変化させた。そして第三が穏健的改革モデル。中国はまさに第三のモデルに属し、経済モデルの大変革と政治体制の穏健的改革を進めてきた。

中国は民族、宗教、言葉などさまざまな要素がからみあう複雑な国であり、他国に比肩するものはない。こうした問題が影響し、1840年のアヘン戦争から1978年の改革開放まで10年以上続く安定はなかったと張教授は指摘する。

しかし改革開放は30年以上も続く安定を中国にもたらした。中国政府は銀行システムや国有企業の改革など個別具体的な戦略を目標に定め、実現してきたという。その背景には儒教的な政府観、すなわち賢者に職責を任せるという考え方がある。現在の中国政治体制に不足はあるが、少なくとも愚かな指導者を生み出すことはないと指摘している。(翻訳・編集/KT)

【私の論評】はあーっ?中国は、建国以来地方でも、中央でも一切選挙がありませんが?だから中国は「ならず者官僚国家」ということになります!!
政治家とは、一般的な定義によれば、古代の君主、領主、閣僚、議員のほか、古代におけるあらゆる政体、地位、勢力、信任あるいは戦争による勝利に基づき権力を掌握した人々、または執政にあたった人々を指します。

マックス・ヴェーバーは、「政治家の本領は『党派性』と『闘争』である」と指摘しています。そのうえで、政治家に求められる資質として次の三つを挙げています。
未来を構想しながら、現実を変革していこうとする情熱 
現状をいまそこにあるままに、しかも一定の距離感覚をもって理解できる洞察力 
政治がときには暴力を手段として選ばざるを得ないことを踏まえた結果責任への自覚
近代以降の代表民主政治のもとでの政治家は、なんらかの「代表」である、ということによって正当性を賦与されています。

なんからの「代表」ということは、現在では、普通の国では、「選挙で選ばれた」ことを意味しています。しかし、中国では、建国以来、地方政府でも、中央政府でも選挙が一度も開催されたことはなく、選挙で選ばれて、政治家になったものは一人もいません。

ここが、他国との大きな違いです。もう、すでに今は、マックス・ヴェーバーの時代ではありません。選挙以外で、正当性のある政治家など考えられません。

とすれば、中国には一人も政治家など存在しないことになります。そうです。日本の感覚で考えれば、中国では、政治家など一人も存在せず、地方から、国まで、すべて官僚で運営されているということです。

そうなると、上の記事、最初から前提が狂ってきますね。皆さん、もうおわかりでしょう。日本でも、官僚の悪さについては、しばしば、指摘されているところです。だかこそ、民主党も「政治主導」などを標榜しましたが、結局、民主党政権は、結局今では、官僚、特に財務官僚に牛耳られてしまっています。しかしながら、表向きは、あくまで、政治家が政治を司ることに憲法でも、法律でも決まっているので、官僚もさすがに、ある程度以上のことはできません。

しかし、このたがが完全に外れたらどうなると思いますか?そうですね。とんでもないことになりますね。官僚の天下ですね。しかし、現実にそうなっているのが、建国から今まで続いている現代の中国の中央政府と、地方政府なのです。だからこそ、日本では考えられない程、悪辣な官僚が大手をふって歩いているのが今の中国です。

現代ロシアでも、インドでも、無論、選挙は行われています。選挙が、行われていないのは、現在だと、中国、北朝鮮、その他数国の発展途上国くらいなものでしょう。

だかこそ、中国には、このブログに再三掲載してきたように、今なお、どこの国でも、ある程度以上は、実施されている、民主化、政治と経済の分離、法治国家がなされていません。こんな国が、そのままの体制を維持していて、まともに発展するはずがありません。


2011年3月31日、インド政府は同国の人口が12億1000万人になったと発表しました。今回の国勢調査は1872年以降で15回目。調査員270万人を動員し、約3億戸の家庭を対象に、1年の期間を費やして行われました。今回は各家庭の居住状況、教育状況なども初めて調査しまた。それによると、インドの人口は約12億1000万人に上り、2000年の前回調査から1億8100万人増加しまた。インド政府は、正式な人口データと分析については来年発表すると表明しています。

インドの人ごみ、チャンナイ駅

マックス・ヴェーバーのいう「ときには暴力を手段として選ばざるを得ないことを踏まえた結果責任への自覚」は、現在では、やむを得ず、暴動などに対処するときに、警察権力を大々的使うこと、戦争などにやむを得ず軍隊を当入することなどを意味します。現在では滅多にないことです。

しかし、中国では、建国以来2万件もの暴動が発生しています。さらに、尖閣問題などで日本には、誰もが理解するようになりましたが、他国への領土的野心をあらわにし、実際にチベット、東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)は、軍隊で攻め取りました。先日は、こブログに、中国は、建国以来、ならず者国家であると掲載しましたが、正しくは、ならず者官僚国家というのが正しいです。


ロイターは、インドの人口は近い将来に中国を抜いて世界最大になると報道しています。国連は2030年には中国を抜いて世界一になると推計しています。

このブログても、何回も、掲載してきしまたが、これからは、人口の伸びや、確かに未だ後進的な部分を残しつつも、中国と比較すれば、はるかに、民主化も、政治と経済の分離や、法治国家化も進んでいる、インドの時代がくるのは明らかです。

こんなことも、分析せずに、中国幻想に酔っている、日本の政治家や、企業家は先の読めないただのアホです。


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2011年4月2日土曜日

被災地の流言飛語、悪質デマの事例、日刊紙まで加担!!―【私の論評】少なくとも、殺人、強盗事件は必ず報道されるはず!!やはり、海外の見方が正しかった!

被災地の流言飛語、悪質デマの事例、日刊紙まで加担!!


被災地でのデマが問題になっています。銀行の金庫の扉がの鍵が、効いていなかったようで、そのお金が紛失したなどというニュースはありましたが、殺人とか、強盗、強姦のニュースは流れていません。実際に、私はも、Googleで、殺人・強盗などのキーワードて検索してみましたが、被災地外ではそのような事例も発生していましたが、被災地ではありませんでした。それに、あったにしても、普段よりもかなり少ないような印象を受けました。

しかし、私自身も、仙台に住んでいる人のブログや、その他のツイッターでこの種の話が掲載されているのを目撃したことがあります。この文明国の日本にあって、少なくとも、殺人事件とか、強盗事件、強姦事件があったとすれば、すぐには報道されなくても、いずれは報道されるはずなのに、いつまでも報道されません。これは、本当かどうか非常に疑わしいと思っていましたが、やはり、これらはすべてデマだったようです。

これを否定するニュースとしては、以下のようなものがありました。

震災絡みの悪質デマを公表…警察庁、立件も視野(4月1日読売新聞)

東日本大震災に絡むデマや根拠の不確かな情報が広まっているとして、警察庁は1日、インターネットや口コミで出回っている流言飛語の一部を公表した。

ネット掲示板などに掲載された悪質なデマ28件については、3月31日までに警察からサイト管理者に削除要請を行った。

「仙台市郊外で商品の略奪が横行」。宮城県内の避難所などで同様の風評が広がりネット掲示板でも書き込みが相次いだが、実際には名指しされたショッピングモールに窃盗などの被害はなかった。こうしたデマは口コミやチェーンメールのほか、存在しない新聞社名でネットに書き込まれたりして広がる。具体的な地名や店名を交えているために信用されやすく、警察や県庁に事実確認の問い合わせも複数寄せられている。

被災地の県警ではデマで名指しされた地域を重点的にパトロールし、被災者の安心感の確保に努めている。また、故意に誤情報を流した人物を特定すれば名誉毀損きそんや業務妨害容疑での立件も視野に捜査するという。

【地震】被災地では殺人・強盗事件ゼロ 警察庁(4月1日 ANNニュース)

東日本大震災の被災地で震災後、殺人、強盗、強かんなどの凶悪事件の認知件数がゼロだったことが分かりました。

警察庁によると、震災の主な被災地となった岩手、宮城、福島の3つの県で、震災の発生した先月11日以降、殺人事件や強盗事件が数件確認されていますが、いずれも被災地とは離れた場所での犯行だったということです。インターネットや携帯電話の掲示板などで「被災地では性犯罪や略奪が多発している」などのデマや根拠のない書き込みが相次いでいて、警察庁は、無責任なうわさやチェーンメールなどに惑わされないように注意を呼びかけています。

殺人などをあったとするものでは以下のようなものがありました。

現実から逃亡する菅亡国政権((日刊ゲンダイ2011年3月30日掲載)(文中の太文字は、ブログ管理人が付加)
東北の被災地では、夜な夜な、強盗、窃盗、略奪が横行中――。「まさか」と思う人が多いだろう。NHKも朝日新聞もそんなニュースを報じていない、と。しかし、現実なのである。東北に関する小説が多い作家の相場英雄氏がこんな話をする。

「三陸の港町の知人に、“救援物資は何がいい?”と電話で聞いたら『金属バット』という答えでした。被災地の子どもたちが三角ベース野球でもしたいのかと思ったら、『違う違う、暴漢対策だ』と。びっくりしました。マスコミ報道では伝えられていませんが、治安はかなり悪化していて、殺人事件も起きている。避難所に行くのを遠慮して、半壊した自宅にとどまっているお年寄りは、夜、枕元に出刃包丁を置いて寝ているそうです」

電気も水道もない傾いた自宅で、物資も満足に届かない中、寒さに震え、さらに強盗に怯えて真っ暗な夜を被災民は生きているのだ。宮城県警は、地震後、県内で発生した窃盗事件の被害総額が1億円に達したと発表した。原発のある福島県でも同じことが起きている。

「無人の地」と化した原発周辺20キロ内の被災民は、自宅に貯金通帳や家財道具を取りに帰りたくても帰れない。盗難多発のウワサが広まり、ついに福島県警が特別のパトロール隊を結成したほどだ。

そのひとつ、福島・双葉町の住民は役場ごとそっくり「さいたまアリーナ」へ移住し、30日からは埼玉・加須市の廃校に再移転させられる。故郷には自宅も財産も農地も残っているが、放射能で近づけない。いつになったら、故郷に帰れるのかも分からない流浪の生活を強いられるのだから、むごい話だ。

強盗、略奪はほんの一面。被災地を苦しめる話はそれだけじゃない。

被災地を取材しているフォトジャーナリストの森住卓氏はこう話す。

「原発から40キロの福島県飯舘村では放射能で土壌が汚染されているため、村から『田畑を耕すな』という指示が出ている。そろそろ米の作付け準備の時期。10日も遅らせられないのに、田んぼに手が付けられない。補償の話もない。土壌汚染だから、今年だけで終わるのか分からない。農家の人は将来が不安で眠れないと言っていました」

巨大地震と津波から20日になろうとしてるのに、被災民に「安全」も「安心」も与えられない。経済大国が聞いて呆れるオソマツ政府だ。

「3日前、岩手県の陸前高田市の小さな避難所に行きましたが、いまも相変わらず1日2食。震災から2週間以上経ったのに食料が足らず、被災者はストレスがどんどんたまっている。家族を失った喪失感も高まる頃で、限界に達してきています」(森住卓氏=前出)

CM解禁に踏み切ったテレビや新聞は、悲惨な映像を控え始め、あえて支援の美談や被災地の卒業式風景を集めて報じている。だが、そのウラでは今も何倍もの不幸が進行中なのだ。

【私の論評】少なくとも、殺人、強盗事件は必ず報道されるはず!!やはり、海外の見方は正しかった!
上の日刊ゲンダイの記事、酷すぎますね。菅政権を批判したければ、上記のような、デマを助長するような内容でなくても、いくらでも、つつきどころがあるというのに、なぜ、正統な糾弾の仕方をせずに、デマなど流用したのでしょうか?どうしようもないです。やはり、伝聞を伝聞としてそのまま、報道してしまったという最悪のパターンなのだと思います。報道人としては、最低の所業だと思います。

それに、他のブログなどで見た、外国人の強盗なども酷いものです。私は、外国人参政法案などには、大反対ですが、日本では、外国人の人権も十分に認められ、外国人擁護法案などいまさら必要がないと思っているくらいです。外国人にも別け隔てなく、救済の手を差し伸べる日本で、何も外国人がわざわざ、震災の時に強盗などするはずがないと思っていました。その他、強姦の話など、本当にまことしやかに書かれています。

これと似たようなことは過去にもありました。

そうです。関東大震災のときです。関東大震災発生後、実際よりも大袈裟な、朝鮮人(厳密には大韓帝国は1910年で消滅、1945年に解放されるまで日本領となっているため、国籍上は日本人であった)による略奪や暴徒化に関する流言がありました。当時は報道手段が新聞や出版程度しかないため(ラジオ放送開始は大正末期の1925年である)一般市民が最新情報を入手しにくく、流言が広がりやすい環境下にあり、またそれ以前から朝鮮半島出身者が治安上の脅威と考えられていたことによります。

その時に流れた主なうわさを以下に示します。

“朝鮮人が井戸に毒をいれた”
“朝鮮人が放火・暴動を起こしている”
“朝鮮人がクーデターを起こすため海軍東京無線電信所を襲う恐れあり”

具体的な情報ではなく、平時ではただの噂で終わるが、震災による極度の混乱と“日頃から「異国人」である朝鮮系に抱いていた恐怖心や憎悪・蔑視”などが重なり虐殺事件へと発展したようです。震災後の混乱に対する自力救済として各地で結成された自警団により、朝鮮人と間違われた日本人や中国人も含む多数が殺害されました。多くの朝鮮人が各地の警察署に保護され難を逃れました。埼玉県本庄町の本庄警察署では、警察署を襲撃した民衆が朝鮮人を殺害した事件が発生しています。

関東大震災後に当時の警視庁が配布した、デマを流すと処罰する旨のビラ。
今のこの時代、インターネットや、ツイッターなど、情報通信が発展している時代に似たようなことが起こるということは残念なことです。

ツイッターなど、Googleのリアルタイム検索で調べると、特にITの技術など持たないような私でも、最初に誰が、デマを飛ばしたかなど、調べることができます。ブログでも、いくら内容を消去したとしても、ほとんどはキャッシュが残ります。

こうした、現代の情報通信の特性を活かして、警察は、このようなデマの原因となった人を逮捕して欲しいものです。

これら、流言飛語はそのものが犯罪であるだけではなく、必死に努力したり、我慢したりしている、震災されている方々に非常に失礼なことであると思います。

地震が発生したばかりのころ、このブログでも、外国メディアなどが、日本人の道徳心とか、忍耐力、親切さ、団結心などの素晴らしさを絶賛していたことを掲載したばかりですし、このようなことは非常に残念です。しかし、私たちの国では、災害があったからといって、略奪、強盗、殺人などはないという点では確かに優れているのですが、流言飛語の面では、弱点があるということです。

私たちも、無闇矢鱈と、不確かな情報を信じこまないようにして、新日本の明日の姿を思い描き、伝統文化に基づいた、新日本の創設のため、一層奮励努力していきましょう!!

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