2007年3月21日水曜日
函館の少し違う食文化2
これについては、明治維新までさかのぼります。函館は1854年に横浜などとならんで、開港し、欧米各国とあいついで通商条約が結ばれ急速に国際化していきました。開港は庶民の生活にも多大な影響を与えました。ストーブ、アイロンが導入され、洋食屋さんも開業しました。現存する函館の五島軒の中にある雪花亭は日本で一番最初に開業したフレンチレストランであるといわれています。また、函館は他の横浜などの開港地のように外国人だけが住む居留地というものは存在せず、外国人は住みたいところに函館市民と入り混じって住んでいました。
上は、現存する金森用品店です。この建物に限らず、函館にはいまなお明治の面影を残した、和洋折衷の建物が多く残っています。
さて、無論食文化も輸入されました。開港後、コーヒ、男爵イモ、西洋カボチャなどが輸入され、函館から全国に広まっていきました。ジャガイモはすでに栽培されていた人参や玉葱などともに、函館ならでのシチューが作られました。
当時の市民はコーヒーやワインなどもたしなみ、五稜郭のお堀から氷を切り出し、シャーベットにするなどまさに、函館はまさに洋食の先進地だったのです。
こうした、歴史的背景もあって、函館は他と少し違った食文化が残ったのだとも思われます。
2007年3月20日火曜日
函館の少し違う食文化
以下に思いついた飲食店の写真を掲載しましたので、その写真とともに、説明します。
吉野家に関しては日本中どこの町にいってもありますが、函館に進出してきたのは、確か2~3年前ほどです。人口約30万人の町にしては遅すぎるような気がします。
ロイヤルホストは、函館にまだ進出してきていません。その計画もないようです。
マクドナルドは一度20年前くらいに進出してきましたが、一度撤退し、10年くらい前に再進出してきて今も継続しています。
ピザハットも15年ほど前に一度進出してきて、テイクアウト業態の店をオープンしましたが、撤退して5年ほど前に宅配ピザとして再進出してきました。
ラッキーピエロは、地元のハンバーガー、カレー屋さんですが、もう20年くらいはやっているはずです。函館市内にだけ展開しています。現在、ファスト・カジュアルという業態がはやっていますが、オープン当初からそれに近い業態で、函館ではマクドナルドよりはるかに人気が高いです。
ガストやスカイラークなどのいわゆるファミリーレストランはいまだ進出してきていません。
これは、ピザ・テンフォーです。だいぶ前の写真です。今は、商標など変わっています。函館では20年ほどまえから営業している老舗です。テンフォーは全国で200店舗ほど運営していますが、発祥したのは函館です。函館市内では、宅配ピザではシェアはダントツで一位です。
上記でみてきたように、函館ではいわゆる全国に展開している大手のナショナル・チェーンはなかなか進出してこないか、進出してきても失敗する確立が高いようです。
確かに、函館に限らず地方都市においては、どちらかというという排他的なところがありますから、ナショナルチェーンがなかなか進出してこられなかった理由は、それだけでは説明がつかないことがあります。さらに、テレビなどで放映されるいわゆる「海産物」の美味しさだけではなく、他にも理由があります。それに関しては、次に掲載します。
2007年3月17日土曜日
リストランテ ル' ブォン '07春のメニューのお知らせ
■春のランチコース■■■■■■■■
【11:00から14:30】 2,000円
*食前酒
*イタリア産プロシュートのサラダ
*魚介のパスタ~完熟トマトソース
*牛肉の赤ワイン煮込み
*パン又はライス
*自家製デザート
*コーヒー又は紅茶
■春のディナーコース■■■■■■■■
*食前酒
*前菜
*新鮮ハーブ野菜のサラダ
*魚介たっぷりのブイヤベース
*道東産鹿のロースステーキ
*パン又はライス
*自家製デザート
*コーヒー又は紅茶
りんごの皮むき-新たな市場への脅威?
昔から日本人は箸を使うので手先が器用だといわれてきました。従来だと折り紙などで、鶴を折るなどということは誰でもできました。
だが、最近ではずいぶん不器用になってきています。たとえば、大学で化学実験に使うガラスの道具類は20年ほど前までは学生がバーナーなどを使ってガラス管を曲げて作成していましたが、最近は不器用な学生が多く、ほとんど技官が行うか出来合いのものを使います。電子回路設計も一昔前はハンダゴテを用いて行いましたが、最近ではパソコンの画面上で論理回路を組み立て、論理回路が正しいかどうかはコンピュータが判定してくれるため、パソコンで作図する感覚ですぐにできます。後はフィルムに印刷した回路を機械にとりつければ出来上がりです。
子供の日常の遊びでも、自ら工夫しておもちゃを作成するのではなく、出来合いのものや、ゲームなどで遊びます。家の中でも、たいていのものはボタン一つで作動します。箸の使い方、リンゴの皮むきも覚束ない子供も多いです。あまりに手先の不器用な大人は、自ら何かをつくるとか、根気良く物事に取り組むようなことはなかなかできないかもしれません。そのまま放置しておけば豊かな人生を送れなくなるかもしれません。
手先が極端に不器用であれば、元々システムキッチンを活用するとか、オーブンレンジで調理するなど最初から考えないと思います。それどころか、料理そのものにも挑戦できないかもしれません。
日本のホーム市場の最後のフロンティアはこうした脅威があったからこそ、今まで温存されてきたのかもしれません。
2007年3月16日金曜日
サイトオープンしました!
2007年3月15日木曜日
単独世帯の増加
少子高齢化ということが、従来からいわれていて子供の数が減ること、高齢者の数が増えていくことは多くの人がなんとなくご存知だと思います。しかし、具体的には何がどうなるのかはあまりピンと来ていない方も多いとも思います。その具体例であり、もうすでに起っていることが、単独世帯の増加です。
社会保障・人口問題研究所の人口推計より以下のことが判ります。
(1) 一般世帯総数は、2000年の4,678万世帯から2015年の5,048万世帯まで増加を続ける。その後、減少に転じるが、2025年の一般世帯総数は4,964万世帯で2000年より286万世帯多い。
(2) 世帯規模の縮小が続き、一般世帯の平均世帯人員は、2000年の2.67人から2025年の2.37人まで減少を続ける。
(3) 今後増加するのは「単独世帯」「夫婦のみ世帯」「ひとり親と子からなる世帯」で、減少するのは「夫婦と子からなる世帯」「その他の一般世帯」である。
より単純で小人数の世帯が増加する。特に「単独世帯」は、増加を続け、一般世帯数が減少に転じる2016年以降も増加は止まらない。現在では「夫婦と子からなる世帯」が一番多いが、2007年以降は「単独世帯」が最も多い類型になると予想される。
なんと今年から日本国内で「単独世帯」が最も多い「世帯」の累計であるということです。もちろん高齢化社会で、核家族化していことから一人暮らしの老人世帯も多いのですが、いままでの世帯というとお父さんがいて、お母さんがいて、子供がいて、たまにはお年寄りのいる世帯もあるなどという考えは全く通用しなくなります。
こうした単独世帯で何か新しいことを始めるのかというと、なかなか大変だということが良くわかると思います。ただし、単独世帯であっても若い人たちはホームパーティーを開くなどのことが考えられます。さらには、高齢者世帯であっても、今後はホームパーティーを開く人もでてくると思います。なにしろ、最近の高齢者は元気な人が多いです。特に高齢者になった団塊の世代の感性や価値観など一昔前の高齢者とは違います。左の写真はある学校(小中学校一環教育の学校)でいわゆる団塊の世代といういわれる人たちの最初の年代が人が中学校1年生になったときに、撮影したものです。数の多さがはっきり分かりますね。
はっきりしているのは、従来どおりのやり方をやっていれば、小売業、飲食業、その他の産業も衰えるしかないということです。
こうした時代への変化に対応している事業の一つがオイシックスの事業だと思います。高齢者に対しても(特に高齢者向けとはうたっていない)質の良い、安全で、しかも宅配という形式で野菜をはじめとする食材を提供しています。
2007年3月14日水曜日
オーブン調理の参入障壁の高さ?!
オーブン・レンジはいまだ日本の家庭に馴染んでいません。リストランテ・ル・ブォンでは過去にオーブンレンジを用いた料理教室を開催した際に、アンケートもとりましが、その結果は、オーブンレンジを自宅に設置している人のうちほぼすべての人が、1週間に一度以上のオーブン・レンジを用いた料理をしていないことが判明しました(ただし、既存の料理を温めるなどのことは料理を実施したことに含めていません) 。これはヨーロッパなどに比較すると驚くべき結果であると思います。
オープン文化に慣れ親しんでいない日本では、自分の母親や祖母でも全く扱った経験がなく、結局扱い方が分からず、利用しようという気持ちにはならないものと推察します。さらに、ロースト・ビーフ・ポーク・チキンなどの作り方は塩コショウと他の香辛料を肉につけてタコ糸を結んで形を整えて耐熱容器に移してオーブンの中に所定温度で所定時間入れておけば自然に出来上がり簡単であるにもかかわらず普及していません(欧米では子供にやらせて、母親はもっと手の込んだ料理をしていることも多い)。さほど難しいことでもないのにチャレンジすることなく、最初から諦めているため参入障壁が高いものと推察できます。
現状のままでは、オープンを利用するのは海外生活の長い人、料理にかかわる業務に携わっている人、たまたま母親などから教えてもらった人、特別料理に興味があって研究熱心な人などに限られてしまかもしれません。
現在日本ではたとえば、ステーキなどは家庭で作ってもローストビーフを作っているという家庭はまれです。カレーライスも、ステーキも最初は誰も分からなかったはずです。ステーキを焼くことを難しいと思う人はいないはずです。しかしステーキなども考えてみれば、自分の親も祖母もしたことがない、周りの人もしたことがない、テレビなどでもほとんど見たことがない、スーパーなどの小売店に行ってもステーキ用にカットしてある肉がなければ、今のように誰でも簡単にできるでしょうか?
きっと無理だと思います。確かにただ焼くだけで簡単かもしれません。しかし、肉はどのくらいの厚さが良いのか、どの程度焼けばいいのか、味付けはするのかなど、いろいろな問題が生じてくるものと思います。さらに、一度やってしまえば、あるいは何回か失敗すれば、結局は誰でもできる。ただ、焼き具合やちょっとしたコツでうまく焼けたり駄目になると気がつくでしょうが、一度もやらならなければ、煩雑さだけが頭に残り結局はやらないと思います。
このような状況を打破するためには、やはりメーカー、小売業、その他多く産業がコラボレーションしていく必要があると考えます。
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