昨年ベルリンで開催されたベルリンの壁崩壊20周年祈念式典の様子
【大紀元日本2月1日】中国商務部が先日発表した調査報告によると、ここ30年来、中国から逃亡した官吏の人数はおよそ4千人で、約500数億ドルを持ち逃げしたという。これらの逃亡官吏の大多数は権力があり、金もありのナンバーワンまたは銀行で働いていた官吏である。彼らの中には、国有企業の理事長や社長、銀行支店の頭取、支店の主任、共産党の副市長、庁長、甚だしきに至っては部長級の官吏さえもいた。
更に驚いたのは、これらの官吏の大部分は逃亡する前からいわゆる「裸官」であった。つまり、その配偶者や子女をすでに海外に出国させており、自分一人が国内に残っているのである。適当な時機を見つけて、これらの官吏は正規の証明書で堂々と出国するか、偽の身分証を使ってパスポートを作り、旅行団を通じて出国して第三国へ出る。これらの逃亡官吏が一番気に入っているのは、独立した司法体系を持つ国、例えば米国、ヨーロッパ、カナダ、オーストラリアなどであり、これらの国は通常北京政権の圧力があっても彼らを引き渡さないからである。
中共中央組織部の調査では、ここ数年来、海外に移住している中共高官の家族は、香港とマカオを含めて、全部で108万人にのぼるという。この名簿には、08年オーストラリアに移住した元政治局常務委員の曾慶紅の息子・曾偉、政治局常務委員の賈慶林の2人の息子が入っている。海外移住している高官の子弟、家族は生活が贅沢であり、現金で部屋を買ったり、豪邸を買ったり、スポーツカーを買ったりする者もいる。もし、子供を育てるための最低費用を1人1万元として計算すれば、海外に転出したこれらの高官の家族が持ち逃げした一人分の金額で、1000人の児童を成人になるまで育成することができる。とすれば、108万人が持ち逃げした総額で、中国のすべての子供を養育でき、彼らが持ち逃げした金額がいかに莫大なものかが想像できるだろう。
これに関して、中共当局は高官の家族、子弟らの「合法的」移住を阻むことができず、また党内の各級官吏の海外逃亡を有効に制止する方法もない。現在、中共当局が官吏の国外逃亡を防ぐ主要な措置は官吏の出国通行許可証、パスポートを提出させて、組織部門が統一して管理することである。しかし、もし官吏が多くのパスポートを所有していれば、ただ一冊だけを提出させても何にもならないのである。汚職が習慣となっている中共内部で、有効な財産申告制度を作るのもまた机上の空論である。それ以外に、中共当局は多くの先進国とは犯罪人引渡条約を結んでおらず、国外逃亡官吏の引き渡しを求めにくい。アナリストらは、一党独裁制で独立した司法やメディアの監督がない情況下、中共が官吏の汚職、腐敗を制止することは決して簡単なことではないとみている。中共当局はただ腹を立てることしかできない。
しかし、中共当局に本当に腹を立てさせたのは、逃亡した官吏がどれだけ巨額な資金を巻き上げて行ったかではない。なんと言っても、国内の多くの官吏による汚職金額は、はるかに500億米ドルを超えているからである。問題なのは、どうして経済が急激に発展し、情勢が良いという宣伝の中で、中共の高官たちや家族が中共を見捨てることを選んだかである。これには中共は直面したくもないし、また直面する勇気もない。
ある人は、自由世界の発達した物質生活がこれらの高官たちを引きつけたという。そうかも知れないが、彼らの国内での享楽は、自由世界をはるかに超えている。もし自由世界に本当に彼らを引きつける何かがあるとすれば、物質的なことではなく、簡単な人間関係、公正な社会制度、良好で自由な生活環境などである。またある人は、汚職がばれたから逃走したのだという。しかし、少なくない逃亡官吏が突然行方不明になってから相当長い時間を経過し、そして初めて勤務部門を通して、汚職事件の届け出がある。人によっては、汚職の事が公表され厳重に懲罰されるのを恐れ、早めに逃亡を選んだという。これは確かに一理あるが、彼らはどうして苦労して獲得した高官の地位を捨ててまで、異国の地で老いて死ぬことを選択したのか。特にまだ国内にいる高官たちは、家族や子女に早くから国籍を変更させた。どうしてだろうか。
実際、中共当局が触れたくない原因はそこにある。つまり、これらの逃亡した高官たちは高い地位にいるため、情報は豊富であり、生きるか死ぬかの党内闘争をも経験したことがあり、共産党政権の内情を非常に明確に認識し、中共の暴力と嘘も同様にはっきりと分かっており、共産党政権滅亡の結末がもうすでに見えているからである。そのため、表面上ではまだ繁栄し、とても強大に見える中共の海賊船が沈没する前に、彼らは全力を尽くして、大量に財産を集めて蓄え、離れようとするのである。中共と共倒れしてもいいという人は誰もいないし、たとえ中共によって飼育された高官たちでも、決してそのために自分の命を捧げようとはしないのである。
このことから、思わずベルリンの壁が倒壊する前、東ドイツ人の大規模な逃亡を思い出した。逃亡した東ドイツ人の中にも東ドイツの官吏がいた。魚は内臓から腐るという諺がある。また、唐の韓愈がこう語ったことがある。「善医者,不視人之瘠肥,察其脈之病否而已矣;善計天下者,不視天下之安危,察其紀綱之理亂而已矣」。その意味は、医術に精通した医者は、表面的に太っているとか、痩せているとかを重視せず、脈をみることによって病気であるかどうかを診る。策略で天下を図ることに優れている人は、天下が安定するかどうかを重視せず、その綱紀が混乱しているかどうかを見る。
大量の中共の高官たちは次から次へと国外へ逃亡し、中共を見捨てている。それは中共内部が腐敗して広く蔓延し、綱紀がすでになくなったことを示しているのではないか。表面的には強大にみえる中共の船が次第に転覆していくのを予告しているのではないか。
この中国の乱れ具合を日本と比較してみよう!!
このブログでは、中国の統計数値を見る際の注意点として、人口が10倍であるとことを強調してきました。だから、GDPに関しても、日本と同等に比較するには、1/10と見るべきことを強調してきました。だから、中国のGDPが日本と同等になったということは、ようやっと日本の1/10になったという具合です。
それでは、中国から逃亡した官吏の人数はおよそ4千人で、約500数億ドルを持ち逃げしたというのは、日本に置き換えるとどういうことになるかといえば、逃亡管理の数は、400人で、約50数億ドルを持ち逃げしたことに相当するわけです。やはりの1/10スケールでみても、これは普通ではない異常な数字であると見ざるをえません。日本では、天下りなどが話題になっていますが、過去30年間にこれだけの数の官吏が国外逃亡をしたなどという話は聞いたこともありません。
やはり、ここ30年間中国は異常であり続けたということです。中国の腐敗は、前からいわれていて、特に驚くべきことではないのですが、実際にこうした数字を見ると、どうも日本で考えられるて腐敗などいうレベルでは図りきれない、スケールだということが分かります。
中国では、エリートである彼らとすれば、内側から見ていて、常識を働かせれば、中共に将来性がないことは明らかなのだと思います。それに、中国は人で動くといわれています。だから、今までは非常に良くて、トップクラスの地位についていたとしても、自分の人脈のトップが権力闘争にやぶれてしまえば、途端に地位を失ったり、甚だしい場合は、トップと連座して命を失ったり、財産没収など珍しいことではありません。
そのような国には、誰も愛情を感じることができないでしょう。無論中共とて、このようなことを指を加えて許容しているわけではありません。汚職が見つかった場合などには、銃殺刑という極端なことも実施しています。しか、こういう立場に追い込まれれば、人間誰しもが、逃亡官吏と同じことをすると思います。中国で汚職が耐えないといのは、こういうことが背景にあるのだと思います。
それに、中国の場合、日本のように純然たる民間というものがありません。やはり、どの立場にいようとも、公務員的立場であり、中共に関わらない形で生きようとしても、できないわけです。であれは、賢い人間は、お金をちょろまかして国外逃亡というのが、大きな選択肢ということになります。
それから、おそらく、彼らの殆が日本を逃亡先には選びません。それには、明確な理由があります。日本は、実質上スパイ防止法などがないため、スパイ天国に成っています。中国からもかなりの数のスパイがやってきていて、日本国内で合法、非合法の活動を日々行っています。日本にくれば、すぐにこれらのスパイに居場所をつきとめられてしまい、甚だしい場合は、事故に見せかけて、殺害されたり、あるい、身柄を拘束され、密かに中国に連れ去られて、向こうで裁判にかけられ死刑ということになります。そんな、リスクは負いたくないので、日本は逃亡先に選ばないのです。
このブロクでは、過去に中国分裂の筋書きとう内容で、何回も掲載してきました。その、論拠としては、全体主義的な国がオリンピックを開催すると、その10年後に国家が滅ぶというものでした。実際、ナチスドイツはベルリン・オリンピック後10年で崩壊しています。旧ソビエトも、モスクワ・オリンピック後10年で崩壊しました。中国もその例外ではないということてず。北京オリンピックは一昨年開催されましたから、もう10年もしないうちに、崩壊するということです。旧ソビエトでも、官僚などの亡命は良くあったことです。芸術家や、オリンピックのアスリートの国外逃亡もありました。
ソビエトが崩壊した直後には、ロシアは、軍による定期的な哨戒飛行などもできなくなるという事態に陥りました。そのときに、アメリカなどが支援をしたのですが、支援に訪れてた、アメリカ軍の高官が、旧ソビエトの軍事の実体をみて、その酷さに驚きました。公表されていた、軍事費の膨大さとは裏腹に兵隊の指揮の低さ、上層部の腐敗、実際に装備されている兵器の質の悪さ、航続距離の短い航空兵力など、おそらく、ヨーロッパ諸国と全面対立しした場合、有利なのは核兵器だけで、それをのぞけば、実質惨敗したであろうと結論を出していました。
今の共産中国、崩壊寸前のソビエトと同じような状況にあるのではないかと思います。今後も、このような査証が見つかれば、このブログに掲載していきます。
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4 件のコメント:
yutakarlsonさま、
ブログへのコメントありがとうございます。
最近、確かに中国と米国との間でいくつもの問題が浮上しているようですね。例を挙げるならば、グーグル撤退問題、台湾武器売却問題、イラン制裁強化問題など・・・です。現在は、G2の蜜月関係ではなく、米中の対立が激化していると見るのが一般的になってきていると言えるのだろうと思います。中国が今後に覇権国家化するのか、それとも崩壊/衰退するのか――という問題に関わりますし、何か大きな動きがあるのかなと興味深く見ております。
yutakarlsonさんのブログ「Funny Restaurant 犬とレストランとイタリア料理」というタイトルから想像できない(失礼!)、経済分析の視点と深さには、いつも敬服させられます。ここには、中国で起こっている官僚腐敗・汚職、国外逃亡のスケールの大きさを指摘され、そこに自由主義社会と統制社会の対立の構造を見、さらには中国の崩壊が近いであろうことを分析されていました。
朝日新聞に『中国不高興』(中国で100万部超のベストセラー)のプロデューサー張小波氏へのインタビュー記事がありました。張氏も『中国が崩壊する可能性は存在し、しかもそれはアメリカよりも早いかもしれない』(朝日新聞、2月2日)と述べているそうです。また、中国は『・・・良質な政治文化を形成する必要があるのに、実現できていない(権力を持つ官が歴史的行程をリードすべきだ)。政治文化の改善や民主の促進がなければ、いかなる道徳建設や文明復興、我々が主張する「英雄国家」も砂上の楼閣に過ぎない。』(同上)と述べているそうです。
「官僚(国家のエリート)が国家発展をリードすべきだが、実際には(過去に中国大陸に発生・滅亡した国家と同じく)権力の腐敗が起こり、文明・文化国家とは言えない状態になっている。このままではアメリカとの対立において敗れ果てるだろう」ということを言って、警鐘を鳴らしているのではないかと思います。
一方で、張氏は、『西側は代弁者(中国の親米派)を通じて中国の邪魔をし、問題を複雑化させる。中国は自らの勢力範囲と集団安全保障を明確に主張すべきだ。』(同上)と述べているそうです。まさに歴史は繰り返す、ということを感じざるを得ません。民主化に到るプロセスというのは、きっと2つあって、一つは、西側諸国等の民主的社会と軋轢を起すことなく交わって成立させるという選択肢であり、もう一つは、内部闘争・浄化を通して激烈な統制社会を作り、それから自律的に民主社会に到る選択肢なのでしょうね。しかし、その本質は国家間の対立であり、そういう意味で、米中対立の構造は見逃せませんね。
Y.Fukasawa 「政治・経済の学習室」
Y.Fukasawa様 コメント有難うございます。資生堂が90年代には、ブランドが多すぎて、経費がかかりすぎて、苦しんでいました。何しろ資生堂というコーポレート・ブランドの傘下に30以上ものブランドがあったわけです。
しかし、現在では十数ブランドに絞りこんでいます。
国も、同じことだと思います。中国の省は、一つの国に匹敵するほどの人口があります。だから、いくつかの省を離して独立させるか、あるいは2~3の省を結合して、再構築するしか道はないような気がします。
あるいは、5つくらいの国に分裂して、あとは全体を一つにまとめるような連邦をつくるとかにしたほうが良いです。
とにかく、今のままでは、人口が多すぎで、全部を一つの政府で統括するには、無理がありすぎると思います。
また、お気軽にお立ち寄りください!!
お越しありがとうございました。
戦後、GHQによって教育から情報がすべてコントロールされて、すっかり洗脳状態になって今の日本人を覆っていると思います。これを解くには、本を読むとより気持ちがクリアになると思います。私のところに載せてあった、南京関係の本と東京裁判無罪論などです。今、鳩山総理が中国へ行き、南京虐殺で誤るような気配になっています。それを阻止する為に多くの人に覚醒して貰いたいと始めた企画のようです。東京栽培でアメリカの原爆投下を小さく見せる為の、南京虐殺は捏造でした。其の頃から、話が始まっています。
apple様、各々の国には、各々の国民の歴史観というものがあります。その国の歴史は、国民の歴史観に基づいて記述されるのが当たり前で、アメリカにはアメリカの歴史、中国には中国の歴史、日本には、日本の歴史があるのは当たり前のことです。
このことを多くの日本人にも理解していただきたいものです。
これからも、お気軽にお立ち寄りください。
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