刺激強烈?「全体的に不快感」
奥州市水沢区黒石町の黒石寺(こくせきじ)で来月行われる伝統行事「蘇民祭(そみんさい)」をPRするポスター=写真=が、「全体的に不快感を与える」として、JR盛岡支社から掲示を拒否されていたことがわかった。
「蘇民祭」は、五穀豊穣(ほうじょう)を願い、下帯姿の男衆が蘇民袋の争奪戦を繰り広げるもの。今年は2月13、14日に行われる。
同市は昨年11月、ポスターを主に首都圏の駅で掲示してもらうため、JR盛岡支社に申請したが、下帯を着けていない男性が写っているといった問題 点を指摘された。しかし、すでに製作に入っており、大幅な変更はできなかったという。同支社は本社の判断を待って、最終的に「このままでは掲示できない」 と市に通知した。
同支社広報室の田中明室長は「被写体そのものを否定するわけではない。社の方針もあり、全体のイメージが観光誘致ポスターにそぐわないと判断した」としている。
同市水沢総合支所の佐々木禅商工観光課長は「例年に比べて少し衝撃が強すぎたかも知れない。駅に掲示できない分は各地の観光施設や公共施設などへの掲示で対処したい」と話している。
(2008年1月9日 読売新聞)
まあ、確かにグロテスクといえば、グロテスクですね。というより、ダサいの一言ですね。いいじゃないとか、これくらいとか、個人個人によって違うなどの意見もあるかもしれませんが、掲載すべきでないと判断したJRが正しいです。
もともと、祭りとは庶民のものであり、歴史を遡れば、庶民の祭りは武家や皇族などとは何も関係がありませんでした。武家や皇族は、庶民と全く違った形で、それなりに祭りに相当する儀式などがありました。武家、皇族となるとその当時としては、公ということです。公の席や、公の場所においては、庶民の祭りなど話題にものぼらず、掲示もされていなかったはずです。昔の皇居や江戸城などに、庶民のお祭りの案内が掲示されるなどありえないでしょう。
歴史が変わって、公という考え方がかなり拡張されましたが、それでもこのようなグロテスクなものに関してJRなどの公の側には今でも判断する権限があります。このポスター確かに小さな子供が見たら気持ち悪るがるでしょうし、外国人の目からすると相当グロテスクに写ると思います。世の中も変わっていてグローバル化した現在、もっと作成する方法がいくらでもあると思います。作成者のセンスを疑います。全くそうした、センスのないポスターだと思います。たとえば、自分の店や会社の製品や商品を本気で販売しようとした場合、これと同様なポスターで考えるでしょうか?まあ、現代人の感覚からいえば、考えないでしょうね。というわけで、JRの判断は妥当です。これからも、公式の場などでは、変に妥協せず今回のJRのようなはっきりとした判断を行っていくべきです。
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