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2017年3月7日火曜日

「喜び組」の定年は25才 口にするのも…な酷い罰ゲームも―【私の論評】北朝鮮ではなく金正恩個人の統治の正当性をせめよ(゚д゚)!

「喜び組」の定年は25才 口にするのも…な酷い罰ゲームも

上海の北朝鮮料理店での喜び組「歌謡組」と
おぼしき女性 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
 『喜び組』--その名前を耳にしたことのある人も多いだろう。1984年12月に、金日成国家主席に次ぐナンバー2だった金正日総書記(当時は書記)に「喜びを与え」「休息を確保する」目的で結成された組織。そもそもは、芸術好きの金正日の歓心を買うため、党幹部たちが北朝鮮では最高レベルとされた『万寿台芸術団』の踊り子などを接待係として、パーティーなどに動員したのが始まりだった。大阪生まれの在日朝鮮人で、踊り子からファーストレディーになった金正恩の母・高英姫もこれに所属していた。

『喜び組』は3つの部隊に分かれるとされる。

歌や踊りを習得し、パーティーを華やかに演出する「歌踊組」、マッサージで慰労する「幸福組」、そして性的サービスを担当する「満足組」だ。北朝鮮の内情に詳しいジャーナリストの惠谷治さんは語る。

「メンバーは18才から25才までの選りすぐりの美女。朝鮮労働党の組織指導部第5課という人事を担当する部署の職員が、全国の学校を回って、美人学生を物色するのです。

毎年、北朝鮮全土から選ばれる女子の数は約300人ともいわれます。それから厳格な健康診断を経て、最終的に50人ほどが選ばれます。『喜び組』に入る絶対条件は処女であること。そして金正日好みの細身ではあるけれど、丸顔でふっくらした顔立ちでなければいけません」(惠谷さん)

最終的に『喜び組』に選ばれると「護衛司令部」という、金総書記の警護部に配属され、少尉として遇されることになる。給与なども将校レベルが保障され、一般の労働者の2倍から3倍といわれるが、それだけではない。

「このほか特別配給があり、祝日などには食料や布施など、一般市民には手に入りにくい品が両親など家族に届けられます。ただし将校だから高待遇というよりは、口止め料と考えるのが正しいと思います。実際喜び組に選ばれた段階で、『活動内容を口外しない』という誓約書を書かされるといいます」(惠谷さん)

それも当然。活動実態は、口外がはばかれる内容だからだ。その実態について、1995年に北朝鮮から韓国に亡命した元喜び組の申英姫さんが、著書『私は金正日の「踊り子」だった』で詳しく暴露している。


申英姫さんは1961年生まれ。北朝鮮の平城芸術専門学校を卒業し、1981年、前述した『万寿台芸術団』へ入団。そしてまもなく金正日総書記も出席するパーティーへの出席を指示される。同書によれば、会場には当時の北朝鮮の最高幹部約20人が顔を揃えていた。1984年になって、喜び組が正式に組織化されると、申英姫さんはその一員に選ばれ、「曲芸組」と呼ばれたグループの踊りについてこう触れている。

 《舞台に上がった曲芸組の衣装は、ブラジャーで胸をすれすれに隠し、下半身は何もはかないで、赤のショールを巻いただけだった。そんな身なりで刺激的な動きをすると、一部の酔っ払った幹部らは舞台に上がり、曲芸組の赤いショールをこっそりめくってみたり、指で陰部を突ついてみたりした》
週に1、2回開かれる酒宴での接待。こんな罰ゲームを強制されることもあった。

 《金正日が酩酊してしまうまで、パーティーは終わらない。ゲームも行われる。たとえば、カード遊びをやって負けると、男女問わず一枚ずつ服を脱がされたりする》
酔いが回ると、罰ゲームはさらにエスカレートしていく。

《もし男が負ければバリカンでザクザクと髪の毛を刈り、女が負けたら陰毛を刈る、ということさえあった》

惠谷さんが言う。

「『喜び組』が参加するパーティーの実態を知る者は北朝鮮の高官だけ。北朝鮮の一般市民は、喜び組という存在さえ知らないはずです」

当然、喜び組に選ばれる若い女性たちも、申英姫さんが告白したような性の奴隷にされるとは夢にも思っていない。ひたすら国家のため、党のため、偉大な指導者のため、と純粋に信じた結果がこれなのだ。

「『喜び組』は25才が定年となります。高英姫は金正日の目にとまって、子供まで産みましたが、他の女性たちも卒業後は防衛司令部の将校など、身分の高い幹部と結婚することになります」(惠谷さん)

『喜び組』は金正恩政権でも健在だといわれている。妻の李雪主が所属していたと見られている『銀河水管弦楽団』は、2013年8月、韓国のメディアが、ポルノ映像制作などの性的スキャンダルが発覚し、メンバーはじめ十数人が処刑されたと報じた。ファーストレディーとなった李雪主の醜聞を抹消するための処刑という可能性も指摘された。



そんなふうに粛清とともにあった金王朝だが、身内に手をかけたのは今回が初めてだ。これについて『金正日秘録』の著書がある龍谷大学教授・李相哲さんはこう見ている。

「それだけ金正恩の立場が危ういということなんです。金正日は何があっても自分の地位を脅かす人なんていないという自信があったけれど、まだ若い指導者の金正恩にはそこまでの権力がない。金正日の息子だからその座にいるという現実が、彼を疑心暗鬼にさせているんだと思います。(マレーシアで殺害された長男の)金正男自身は政治に興味がなかったのですが、例えば金正男が生きている限り、金正恩に敵対する勢力が金正男をまつりあげる可能性はゼロではありませんから」

国際事情にくわしいジャーナリストのなかでは、金正日が最期まで重用した金正恩の異母姉にあたる金雪松が拘束され、まもなく暗殺されるのではないかと噂になっている。同様に、チェコ大使を務める金正日の異母弟・金平一の命も狙われているとの情報も飛び交っている。

※女性セブン2017年3月16日号

【私の論評】北朝鮮ではなく金正恩個人の統治の正当性をせめよ(゚д゚)!

妻の李雪主が所属していたと見られている『銀河水管弦楽団』に関するスキャンダルとは以下の様なものです。

これは、2013年10月07日 の東スポウェブからの引用です。
 北朝鮮の金正恩第1書記が、李雪主(リ・ソルジュ)夫人を主要行事に同伴させる回数をめっきり減らしている。これは李夫人が過去に起こした下半身スキャンダルに正恩氏が苦しんでいるからだという。
李雪主(リ・ソルジュ)夫人
 李夫人は、先月(ブログ管理人注:2013年9月)15日に平壌で行われた国際重量挙げ競技大会を観戦して以来、2週間以上も公の場に姿を現していない。正恩氏の平壌文殊文繡水泳場訪問(22日)に随行するとみられていたが結局、現れなかった。 
 朝鮮半島情勢に詳しい関係者によると、北朝鮮の公安当局はポルノビデオを観賞及び出演した罪で公開銃殺刑にされた正恩氏の元恋人で国民的歌手、玄松月(ヒョン・ソンウォル=本名ハン・ソンウォル)さんに関する調査を行った。その中で、李夫人の下半身に関する衝撃情報を正恩氏が知ることになり、公式行事に連れて行くことを避けるようにしたようだ。 
玄松月(ヒョン・ソンウォル=本名ハン・ソンウォル)
「玄さんと一緒に銀河水管弦楽団の団長が逮捕されましたが、同楽団には李夫人も所属していた。逮捕後の取り調べで、ある楽団員が『李雪主も私たちと同じように男と楽しく遊んでいた』と供述したんです」と日本の公安関係者は明かす。 
 李夫人は音楽的な才能が認められた子女が通う中学を卒業後、中国に留学し声楽を専攻。その後、銀河水管弦楽団で歌手として日本や韓国を訪問した経験がある。2005年、韓国・仁川広域市で開催されたアジア陸上競技選手権大会では北朝鮮選手を応援する“美女軍団”のメンバーとして注目を集めた。 
 朝鮮半島情勢に詳しい関係者は「北朝鮮女性の初体験は早い。昨年、北朝鮮の子女の間で最も人気を集めた商品はコンドームでした。また、地方都市の中学校6年生(16歳)全員を対象に、軍入隊身体検査を実施したら女子生徒の60%以上が非処女だった。処女が条件の『喜び組』に入れる生徒もいなかったとか。李夫人も、同じ年代でSEX経験者だった可能性があります」と指摘した。 
 故金正日総書記は、高英姫夫人の万寿台芸術団時代の過去を徹底的に消すことに成功した。 
 だが、正恩氏にとって李夫人の偶像化が困難になったことは確かなようだ。
そもそも、高英姫自身にも問題がありました。高英姫が大阪生まれの在日朝鮮人だったということです。

金日成氏から三代続く世襲政治は、もはや社会主義体制というより封建体制、王朝体制であり、日成氏を始祖とする「白頭の血統」が今の金正恩体制の拠り所となっています。金正恩体制が目指す先にあるのは「李氏朝鮮」ならぬ「金氏朝鮮」なのかもしれません。

しかし「白頭の血統」を強調すればするほど、そこに隠された最大のアキレス健も浮かび上がってきます。

なぜなら、正恩氏は、元在日朝鮮人帰国者の高ヨンヒ(高英姫)が実母だからです。

高ヨンヒが大阪鶴橋生まれの在日朝鮮人であることは既に知られています。一時期、高ヨンヒの出自に関しては「プロレスラー高太文の娘」という説が流れていたましたが、この説は完全な誤りです。彼女は高京澤(コ・ギョンテク)の娘であったことが明らかになっています。

高ヨンヒの日本での朝鮮名は「高姫勲」で日本名は「高田姫」だったのですが、北朝鮮へ帰国後「高ヨンジャ」と名前を変え、最終的に「高ヨンヒ」の名前を使用することになっったのです。1973年には万寿台芸術団の舞踊家として来日しています。


上の写真は本紙が公演スケジュールを全て終え、新潟から北朝鮮へ帰る時に撮影された貴重なスナップ写真です。

高ヨンヒに関しては2012年に労働党幹部向けに配布された「記録映画」が北朝鮮当局によって回収する騒ぎがありました。金正恩の母親の偶像化を目的とした記録映画だったのですが、一般住民にまで出回り「不都合な真実」が広まることを北朝鮮当局が恐れて回収に乗り出しまし。

「不都合な真実」とはまさに「白頭の血統の頂点に君臨する金正恩同志には在日朝鮮人帰国者の血が流れている」ことでした。

それだけではない。高ヨンヒの父親・高京澤は、戦時中日本陸軍管轄の工場で働きました。これは北朝鮮の尺度からすれば「親日派」になります。戦後は日韓を往来する密航船で大もうけし何人もの愛人を囲ったのですが、北朝鮮からすればこの経歴も許しがたいものでしよう。

2012年の記録映画回収騒ぎ以後、高ヨンヒに関する話は一切出て来ません。彼女の存在を際立たせれば際立たせるほど、白頭の血統の正当性が揺らぐからでしょう。

しかし北朝鮮体制の行方を左右する正恩氏と与正氏兄妹が、在日朝鮮人である高ヨンヒから生まれたことは逃れられない「事実」です。

※高ヨンヒは一般的に「高英姫」と漢字表記されるが、これは誤りです。韓国語表記の「ヨン」は二種類あって高ヨンヒの場合は「英姫」にならない。当時の北朝鮮では既に漢字を使っていなかったために漢字名は不明ですが、彼女が舞踊家だったことを考えると「踊姫(ヨンヒ)」も考えられます。

李雪主夫人に関しては、北朝鮮内でも人民にはあまり人気は高くはないようです。以下にそれを示す、Dairy NKのリンクを掲載します。
「芸人が国母とは」…李雪主非難世論拡散
金正恩の夫人、李雪主に対する北朝鮮住民の否定的な世論が急速に拡散しているという。2012年7月に北朝鮮メディアに公式に登場した彼女が、人民に親しい社会主義の気風に相応しくない華麗で豪華な装いをし、出身成分を重要視する北朝鮮において銀河水管弦楽団出身者が最高指導者の夫人になるとはとの世論が若い層を中心に広まっていると消息筋が伝えてきた。 
特に家父長的な北朝鮮社会で、高齢の高位幹部らが20代中盤の李雪主に90度のお辞儀をすることに対し、住民は強い拒否感を見せている。また国の運営において金正恩をまともに補佐することができるのかと批判世論も拡散している。 
25日、平壌をはじめ咸鏡北道や両江道の消息筋によれば、北朝鮮住民の間で李雪主に対し ▲「歌、踊りをしていた芸人が国母とは…」 ▲「化粧、おしゃればかりで共和国に関心はあるのか」 ▲「祖父のような幹部が青二才の娘に90度で挨拶するのは見苦しい」 ▲「国の政治に理解などあるわけがない」などの非難が相次いでいるという。
平壌の消息筋は同日、デイリーNKに「北朝鮮住民の間では将軍様の夫人の李雪主同志に対する非難が若い層を中心に拡散しており、北朝鮮当局がこれを防ぐために苦労している。李雪主同志に対し、旅芸人、芸人、贅沢者などと否定的な発言が出ている。数十年間共和国を率いてきた老幹部が若い娘の李雪主に90度に腰を曲げて挨拶するのを見た住民は、最初は顔をしかめる程度だったが、最近では見苦しいと口に出して話している。共和国が食糧事情が悪く配給もない状態なのに、あのようにおしゃればかりに気を使う人間(李雪主)を我が共和国の国母と言うのは無理があるとも話している」と伝えてきた。
以上から、母親から、夫人にいたるまで、スキャンダルに悩まされる金正恩の苦悩が浮かび上がったものと思います。以下に、金正恩一族のに家系図を掲載しておきます。



さて、ブログ冒頭の記事では、『喜び組』のなかでも、「歌踊組」であったと思しき申英姫さんの証言がでています。

喜び組(本来の日本語訳は、喜ばせ組)の中でも満足組はさまざななテクニックを持っているようで、事実様々な訓練が行われていたことが明るみに出ています。

現在は配信が中止になっている「週刊現代Online」の過去に金正日の満足組だった脱北者からの証言に関する過去の記事(魚拓に残っていたもの)をそのまま一部を抜粋して掲載します。この記事は、満足組であった脱北者が受けた性的訓練の内容です。
【レッスン1 お酒を注ぐ】「男性がその気になるような恰好をしてお酒を注ぐ練習をしました。いちばん恥ずかしかったのは、ショートパンツくらいの丈しかないミニスカートで、ストッキングは穿はかずに下はパンティだけ。その上はブラジャーを着けずキャミソールのような衣装でした。そうしたコスチュームを着て、伝統舞踊をアップテンポで踊りながら、お酒を注ぐ訓練もするのです」 
 当然、肌を密着させ、胸や腰を男の目に晒さらすように踊ることは言うまでもない。北朝鮮でも韓国でも変わらないが、儒教国家であるため、父親と夫以外に酌をすることは、それを生業なりわいとするホステスを別にすれば、厳しく戒められる。彼女の恥じらいは、われわれの想像を絶するものがある。 
【レッスン2 服を脱がせる】「いま思えば、5課での訓練は、『本当に教育だったのか』と憤りさえ覚える恥辱的な内容のものばかりでした。西洋のポルノビデオを観ながら、セックスのテクニックを学ぶ講義があったことは、前回お話ししました。実はビデオの女優と同じことができるようになるための訓練もさせられていました」 
 喜び組の同期生は彼女を含め14~15人いた。男性を喜ばせる“実技”の実習は、女性同士二人一組になって行われたのだという。 
「まず、上手に男性の服を脱がせなくてはいけません。相手の体を愛撫し、さらに自分の服も、お酒を注ぐときと同様、伝統舞踊を舞いながら脱ぎます。男性がその気になるように、自分の体をアピールしながら脱いでいくのです。日本では『ストリップ』というのですか。 
 教室は四方が鏡張りになっていて、教官から名指しされたら、同期の見ている前で服を脱がなくてはなりませんでした。教官は口頭でしか説明してくれず、後は自分で考えてやるしかありません。腕が伸びきっていなかったり、少しでも動きにためらいがあると叱責されて、教官のOKが出るまで何度でもやり直しをさせられました」 
【レッスン3 体を洗う】「男性の体の洗い方も女性同士で、練習しました。まず髪を洗い、次はスポンジにボディソープをつけて泡を立て、体を洗うのです。もちろん、ただゴシゴシと洗うわけではありません。スポンジを持っていない手で相手の体を優しく撫でながら洗うのです」 
【レッスン4 キスをする】「キスの実技もありました。すぐに唇を重ねてはいけないのです。最初は相手の上唇を舐めて、次に下唇を舐めてあげてから唇を重ねます。そして唇と歯の間に舌を入れ、歯一本一本の歯茎をゆっくりと舐めてあげると、男性が気持ち良くなると教わりました」 
【レッスン5 フェラチオ】「いちばん難しかったのは、男性のあそこ……シンボルへの愛撫でした」 
 取材するにあたり、本誌の女性記者が「フェラチオ」「性感帯」などの単語を用いて質問しても、金さんはそうした言葉をまったく知らなかった。彼女は、女性教官から教えられた行為のひとつひとつを憶えているだけで、セックスにまつわる行為に興味を抱いているわけではなかった。 
「教官は『女性が口を使って男性器を愛撫すれば、男性は必ずといっていいほど悦ぶ』と教えてくれました。すべて口頭で教わったのですが、ただ口に入れればいいというわけではありませんでした。 
 まず、男性器全体を口の中に入れます。頬をすぼませて息を吸いながらゆっくりと吸い上げて、先端のほうに着いたら、またゆっくりと口の中に入れていく。それを繰り返しながら、手は睾丸や脚の付け根、腰の周りなど感じやすいところを撫で回すのです」 
【レッスン6 いつでも金総書記を悦ばせる気持ちで】 喜び組の訓練では、悦ばせる対象となる男性として、常に金総書記を想定することを厳しく言い渡されていた。だから、こんな想定問答までさせられたという。 
「もしも総書記がセックスの最中にオナラをしたとしたら、どう反応すればよいと思いますか? 聞こえなかったふりをするという答えは、不正解です。そのような時は『総書記のオナラは、最高級の香水よりも素晴らしい香りがいたします』と誉め称えなければなりません」
以上満足組の訓練まで、掲載してきましたが、結局このようなスキャンダルが次々と出て来るということは、 金正恩の統治の正当性が低いということが原因です。

金日成氏から三代続く世襲政治は、もはや社会主義体制というより封建体制、王朝体制です。金日成が日本と戦って、北朝鮮の独立を勝ち得たというわけでもなく、結局当時のソ連の影響下で独立したといことで、そもそもこの時点から金日成の統治の正当性そのものに、あまり根拠がありません。

さらに、昨日このブログに掲載したように、金日成そのものが、そもそも英雄であった金日成ではなく、替え玉であったこと、それを隠蔽するためにも白頭血統が捏造されたのです。

正恩氏が、正男氏殺害を決断したとされる背景には、亡命政権構想の関係者と正男氏が接触していたことが指摘されています。亡命政権の誕生は、正恩氏の政治的生命を脅かし、場合によっては死にも直結します

だからこそ、正恩氏は殺害を急いだとみられています。


そうして、過去にも、正恩氏が過敏に反応したケースがあります。それは、いずれも、北朝鮮で「最高尊厳」とあがめられる正恩氏の権威を著しく傷つけるものでした。

一つは、国連決議をめぐって、正恩氏を国際刑事裁判所に訴追しようとする動きがあったときです。北朝鮮は外相を15年ぶりに訪米させ、欧州には朝鮮労働党で国際問題を担当している書記が送り込まれました。

もう一つ、韓国から北朝鮮に向けて飛ばされている風船ビラに、正恩氏の妻、上にも掲載した李雪主(リ・ソルジュ)氏のセックススキャンダルが記されていたときです。正恩氏は「絶対やめさせろ」と指示したとの情報があります。

一連の事例から分かるのは、正恩氏は北朝鮮に対する批判にはそれほど反応しないのですが、正恩氏個人の尊厳に危害が及ぼうとすると、敏感に反撃に出るということです。

正男氏殺害事件を受け、正恩氏を動かそうとする試みも始まっています。北朝鮮向け短波ラジオ放送「しおかぜ」は2月25日から、番組で殺害事件や北朝鮮ではタブーとされる正恩氏の母、高英姫(コ・ヨンヒ)氏の「在日朝鮮人」という出自にも触れています。



しおかぜを運営する「特定失踪者問題調査会」の村尾建兒(たつる)専務理事は「金正恩氏を煽(あお)る情報を送れば、何か変化が起きるかもしれない。正恩氏を刺激することで、拉致の交渉に乗ってこないともかぎらない」と話しています。

これまでの北朝鮮の反応を見れば、北朝鮮への情報注入が事態を動かす1つの契機となる可能性は十分あります。

このような情報を流すということは、間接的にではありますが、金正恩氏の統治の正当性を脅かす方向に動くのは間違いないです。

そもそも、このブログで以前から掲載しているように、元々統治の正当性の低い金正恩氏は、それを補うために、核ミサイルを打ったり、一連の粛清を行ったり、金正恩氏の暗殺に手を染めているのです。

もし、金正恩氏の統治の正当性が高いものであれば、わざわざこれらのようなことを連発する必要性などありません。

北朝鮮の統治の正当性を脅かすようなことには、金正恩氏は国全体で対処することができますが、個人の統治の正当性に対する脅威に関しては、個人で対応するしかありません。

個人の判断には、ミスが大きくつきまといます。北朝鮮ではなく、金正恩氏個人の統治の正当性への攻撃のほうがこのミスを招かせる確率がはるかに高いです。金正恩氏か大きなミスをした場合、確かに日本が拉致被害者問題におおきくつけいる隙を与える可能性は大きいです。

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2017年3月6日月曜日

「金正恩はもう死んでいる!?」安倍官邸が摑んだ仰天の影武者情報―【私の論評】白頭山血統も出鱈目な北朝鮮の現体制に統治の正当性はない(゚д゚)!


金正男暗殺事件が、世界を震撼させているが、「もう一つの重大情報」に、安倍首相官邸は大揺れとなった。それは、トランプ大統領からもたらされた「金正恩影武者説」。仰天のミステリーを追う。

 「あれは影武者だ」


金正男暗殺事件は、発生から約2週間を経て、国際問題の様相を呈してきた。

2月22日に会見したマレーシア警察庁のカリド・アブバカル長官は、北朝鮮による国家ぐるみの犯罪であることを示唆した。北朝鮮国籍の容疑者4人がすでに北朝鮮に帰国したばかりか、在マレーシア北朝鮮大使館の二等書記官と高麗航空のスタッフも関与していた疑いがあるとして、北朝鮮政府に身柄の引き渡しを求めたのだ。

これに対して翌23日には、これまで沈黙していた朝鮮中央通信が反撃に出た。

〈外交旅券を持つわが国民が心臓マヒで死亡したとマレーシア外務省や病院側がわが国に伝えてきたのに、マレーシア警察は客観さと公正さを欠き、われわれに嫌疑をかけている〉

在マレーシアの北朝鮮大使館の外交官たちも連日、取り囲んだ各国メディアに怒りをぶちまけたり、声明を発表したりしている。果ては「南朝鮮(韓国)当局が事件を以前から予見し、脚本まで作っていた」として、韓国による陰謀説まで展開した。

こうした罵倒合戦により、マレーシアと北朝鮮は、いまや断交寸前の状態だ。そればかりか、この事件を巡ってアメリカや中国など大国も巻き込んだ国際諜報戦に発展している。


それは日本政府も、例外ではない。

話は、2月10日から12日までワシントン及びフロリダで行われた、安倍晋三首相とドナルド・トランプ大統領の公式・非公式の日米首脳会談に遡る。

両首脳はアメリカ時間11日夜10時40分、北朝鮮が中距離弾道ミサイルを発射したことを受けて、緊急の共同記者会見を行ったが、北朝鮮に関しては多くの話をした。

そうした会話の中で、トランプ大統領の口から、安倍首相が思いもよらない発言が飛び出したのだった。

「北朝鮮の若い独裁者(金正恩委員長)は、ひょっとしたらもう死んでいるのではないか? そうでなかったら、病魔に冒されて伏しているのではないか?

つまり、いま表に出てきている男は、本物ではなくて、ダミー(影武者)だということだ」

後ろに控える通訳が、トランプ大統領の発言を訳して聞かせると、安倍首相は、驚愕してしまった。

「金正恩がすでに死んでいるだと? 本当にそんな情報がもたらされているのか。とにかくその件については、帰国後に、わが国としても全力を挙げて調べる」

安倍首相としては、そうフォローするのが精一杯だった。

 耳たぶの形が違う

安倍首相は、2月13日夜に帰国すると早速、関係各部署に、「金正恩ダミー説」に関する極秘調査を命じたのだった。

翌14日夜には、「マレーシアの空港で金正男が暗殺された」というビッグニュースが飛び込んできた。以後、首相官邸は、そちらのフォローに忙殺された。

「金正男の暗殺は、2月16日の故・金正日総書記生誕75周年に向けた金正恩委員長への〝プレゼント〟として、朝鮮人民軍偵察総局が企画・実行した犯行であると推定されます。韓国に亡命していた金正男の従兄弟・李韓永が'97年に殺害されたのも2月15日でした」

安倍首相のもとには、そのような報告が上がった。

実際、北朝鮮は2月15日に平壌体育館で、「金正日総書記生誕75周年慶祝中央報告大会」を開催。2月に89歳を迎えた金永南最高人民会議常任委員長(序列2位)が、「継承問題を完璧に解決したのは、千年、万年の未来と共に末永く輝く最も尊い業績である」と宣言した。

いくら北朝鮮国内で情報統制が敷かれているとはいえ、前日夜のニュースは、口コミで平壌の幹部たちにも伝わっているはずである。そのため、平壌体育館に勢揃いした幹部たちには、「継承問題を完璧に解決した」という発言が、異母兄の暗殺と重なって捉えられたことだろう。

当の金正恩委員長は、壇上中央に鎮座し、硬い表情を崩さないまま、金永南常任委員長の演説を、じっと聞いていた。

その表情に見覚えがあると思ったら、'13年12月17日に開催した金正日総書記三回忌の記念式典の時に見せた様子とソックリだった。

その5日前の12日に、叔父(父金正日総書記の妹の夫)にあたる張成沢党行政部長を処刑したばかりの金正恩委員長は、終始硬い表情を崩さず、スピーチもなかった。

金委員長は、75周年の報告大会を終えた夜、2月16日午前0時に、党や軍の最高幹部たちを引き連れて、金日成・正日父子が眠る錦繍山太陽宮殿を参拝したのだった。

こうして金正日総書記生誕75周年の一連のイベントは終了したが、それから数日のうちに、安倍首相官邸に、先の「トランプ発言」を裏付けるような情報が、続々と寄せられた。

例えば、アメリカやロシア、韓国などの諜報機関も、「金正恩ダミー説」の各種証拠を握っているといったものだ。

中でも、最も有力だったのは、安倍首相に上げられた次の報告だった。

「2月15日と16日に朝鮮中央テレビが報じた金正恩委員長の映像を、以前のものと詳細に比較してみたところ、耳たぶの形が違うのです。また歯形も異なっているように見受けられます。

特に耳たぶの形は、変えようがないものなので、やはりダミーが登場していると見るべきかと思います」

安倍首相は半信半疑のまま、そうした報告を聞いた。

たしかに、'10年10月26日に朝鮮中央通信が配信した写真と、今年2月21日に朝鮮中央通信が配信した最新のものを見ると、昔は耳たぶの先が頬にくっついていたが、最近の写真では、離れているのだという。さらに笑った時の歯形も、7年前と異なっているというのだ。

金正恩委員長は日常のストレスによる暴飲暴食がたたって、体重が7年前の約80㎏から130㎏に急増したと韓国の国家情報院は推定している。

そのせいで、糖尿病を患っているとも推定している。ダミーを置いて静養しているとかもう死んでいるとかいう説は、そういうところから来ている。



 金正日の影武者は60人

実は、北朝鮮トップのダミーが取り沙汰されるのは、金正恩委員長が初めてではない。

いまから20年ほど前、かつて金日成主席の警護を担当していた脱北者をソウルでインタビューした時のこと。彼は私に、こう証言した。

「金日成主席に顔や体型、年齢がそっくりの人間を全国から集めて、一ヵ所に住まわせていた。平壌医科大学病院の隣にある白頭山研究所だ。そこでは、金日成主席の長寿の研究をしていて、ソックリさんの健康診断をしたり、様々な薬を投与したりしていた」

私はこの証言が気になって仕方なかった。そこで、'02年9月に「小泉首相訪朝」の同行記者として訪朝する機会を得た際に、宿泊先の高麗ホテルをこっそり抜け出して、その脱北者が証言した場所まで行ってみた。

すると、たしかに門の前に、「白頭山研究所」という看板が出ていた。門の奥には、白い壁が剥がれ落ち、蔦が絡みついた2階建てのコンクリートの建造物が建っていた。

建物の屋上には、「21世紀の太陽 金正日将軍様万歳!」と書かれた朱色のプラカードが掲げられていた。しばらく門の前に立っていたが、この研究所で何をしているのかを窺い知ることはできなかった。

金日成主席は、長寿の研究も虚しく、82歳を迎えた'94年7月8日、妙香山の別荘で「怪死」した。いまもって長男の金正日総書記による暗殺説が消えない、謎の多い死である。

2代目の金正日総書記は、もっと本格的に影武者を使っていた可能性がある。

私がそのことを認識したのは、'08年8月に、金正日総書記が脳卒中で倒れた後だった。

この時、パリのサント・アンヌ病院で神経外科医を務めるフランソワ・グザビエ・ルー医師が、計3度にわたって平壌へ赴き、金総書記はなんとか一命を取りとめた。

北朝鮮は、当時まだ友好関係にあった中国にも、救援要請を出していた。私は後に、中国の病院関係者から、次のような話を聞いた。

「人民解放軍の病院に勤務する脳外科医で、『神の手』と呼ばれる医師を責任者とする医師団が組まれ、平壌に向かった。だが北朝鮮側から約60人分ものダミーのカルテを見せられたため、医師たちは『北朝鮮にはこんなにダミーがいるのか』と呆れて、帰国してしまった」

金正日総書記のダミーに関しては、韓国の聯合通信('96年5月22日付)も、次のように報じている。

〈金正日にダミー二人 公式行事に代理出席

金正日は'80年代半ばから、二人のダミーを用意していた。二人は金正日の代役として、公式行事に出席している。

屋外での式典など、狙撃の危険がある場所では、ダミーが登場する。'95年10月10日に行われた朝鮮労働党創建50周年の記念式典は、金日成広場で行われたので、ダミーが登場した。本物の金正日は、同じ時間帯に室内で行われた記念レセプションに姿を見せた〉

金正日総書記に関しては、声紋が過去のものと異なっているという分析が出されたり、果てはダミーと実際に会ったという人まで現れたりした。金総書記がダミーを使う理由は、暗殺を恐れているからだとされた。
暗殺と粛清の異常国家

そんな金正日総書記も、'11年12月17日早朝に突然死した。北朝鮮の公式発表によれば、地方視察へ行く途中に、専属の「1号列車」の中で心臓発作に見舞われたことになっている。

だが、アメリカの偵察衛星が捉えたこの日の「1号列車」は、列車が停め置かれた竜城駅から動いていないし、金総書記の地方視察に伴う軍や幹部たちの移動もない。つまり、金日成主席と同様、謎に包まれた死なのである。


金正日総書記の後継者となった三男の金正恩委員長も、短期間のうちに祖父や父親の時代以上に側近の幹部たちを粛清していることから、死んではいないと思うが、常に暗殺を恐れている。実際にこの5年余りで、何度か暗殺未遂が起こった。

例えば、'13年4月下旬、平壌市内を走っていた金正恩委員長を乗せた特殊装備のベンツに、自爆テロを狙った軍の車輌が突っ込み、ベンツが大破した。この時、李敬心という22歳の交通保安員(婦人警官)が金委員長を救出し、金委員長は九死に一生を得た。

李敬心 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
これによって李敬心は「共和国英雄称号」を授かった。同時に朝鮮人民軍では、金格植人民武力部長(国防相)と玄哲海同第一副部長(副国防相)が、責任を取らされて更迭された。

今回、金正恩委員長の異母兄である金正男氏が暗殺されたことで、その息子の金ハンソル氏(21歳)に危険が迫っていると、日本メディアは連日、報道している。

だが、最も危険が迫っているのは、金正男氏への暗殺指令を出した可能性が高い金正恩委員長の方ではないのか。

2月15日と16日の朝鮮中央テレビの映像からは、秘密警察のトップとして張成沢党行政部長以下、多くの幹部を死に追いやった金元弘国家保衛相と、かつてナンバー2だった崔竜海党中央政治局常務委員が、姿を消していた。

今年に入っても側近たちへの容赦ない粛清を行う金正恩委員長は、もはや自身がいつ暗殺されても不思議ではない。

【私の論評】白頭山血統も出鱈目な北朝鮮の現体制に統治の正当性はない(゚д゚)!

金正男殺害事件の発生から半月あまりたちました。首謀者とされる北朝鮮籍の男たちはすでに帰国し、真相はいまだヤブの中ですが、裏で糸を引いたとされる金正恩委員長をめぐる不穏な情報まで世界レベルで駆け巡っています。ブログ冒頭の記事のように、「金正恩死亡説」が流布されているのです。

金正恩はすでに生存しておらず、このところ表舞台に姿を現しているのは影武者だといわれています。米国やイスラエルの諜報機関はその情報を確認済みともいわれています。ブログ包頭の記事にもあるように、その根拠が“耳の異変”で、以前の金正恩とは形が違います。

警察や公安、諜報関係者がターゲット特定の手掛かりを耳の形状に求めるのは知られた話です。整形や体重の増減で簡単に変容する顔と違い、ゴマカシがきかないからです。

例えば、日米首脳会談直後の2月12日に試射された新型弾道ミサイルの視察シーンだ。労働新聞HPに複数枚アップされています。大半が引いた写真のため詳細は分かりづらいのですが、言われてみれば金正恩の特徴的な「立ち耳」が鳴りを潜めた雰囲気はあります。

その写真を以下に掲載します。

アップじゃないのがさらに怪しい
金正恩死亡情報は、金正男殺害の発覚直後に流れめました。現状で真偽は不明ですが、身の危険を感じた金正恩委員長が影武者を使い回していても不思議ではありません。なにしろ、これまでに約140人の軍幹部や党高官を粛清し、その大半を公開処刑しています。

祖父の金日成主席も、父親の金正日総書記も粛清を行いましたが、ここまで残忍ではありませんでした。その上、異母兄の死に関与した可能性が高いのです。周囲の不安や不満がさらに強まり、命を狙われるリスクも高まっています。そのため、すでに暗殺ということもあり得ない話ではないです。

現在実施されている米韓合同軍事演習で斬首作戦が実行されるとの臆測もあります。金正恩自身は、相当なプレッシャーを感じているはです。

このプレッシャーをはねのけるためにも、本日ミサイルを四発発射したのかもしれません。

金正日をめぐっては、暗殺とクーデター未遂が2回ずつ起きています。死亡説が流れたこともあります。11年に後継者となった金正恩は、少なくとも12年と13年に暗殺未遂に遭っている。あの国は、いつ何が起きるか分からない国なのです。

防衛省・自衛隊には「防衛研究所」というシンクタンク(研究機関)があります。そこでおこなわれた研究が「金正恩の国家安全保障戦略・軍事政策の認知構造:2012年~2015年の検証と将来展望」である。2015年にまとめられた報告書を軍事問題研究会が情報公開請求し、その内容が明らかになりました。

この研究は、金正恩がどのような「認知構造」を持っているのかを、32冊の著作から分析したものです。

たとえば「AをすればBになる」「AはBを増大させる」などの言葉が多ければ、その政策の実現に対して強い意志があることがわかります。逆に「AはBを損ねる」「BはAに毒されている」などの言葉が多ければ、実現はあまり願っていないことになります。

 分析の結果、金正恩の発言は
(1)まず戦略目標やスローガンを提示
(2)次に個別目標を提示
(3)目標達成の手段として政策を提示
(4)政策実行のための具体的な指示
という形を取ることがきわめて多く、論理的な体系が一貫しているといます。

たとえば金正恩が金正日の後継者として初めて公開の場でおこなった演説(2012年4月15日)では、まず「革命の100年の大計」とスローガンを出し、そのための個別目標として「一にも二にも三にも軍隊を強化」と発言。軍隊を強化するため「人民軍を党に従属」「最高司令官への“戦友”視」などをあげています。

こうした分析から得られた結論は単純でした。金正恩の「認知構造」は極めて強固で、目標が明確でその実現には意欲的、有言実行するというものです。

つまり、現在の基本政策である「並進路線」(経済発展と核兵器開発の同時進行)の下で、対米対決の姿勢を維持しながら軍事力を強化する行動に、なんらのブレもないのです。

この性格を考えれば、5年前から金正男暗殺を言い続け、ようやく実現させたことにも姿勢の一貫性が感じられます。

現在、日本は北朝鮮に対し「抑止と対話」という基本方針を打ち出しているますが、少なくとも金正恩に対して「対話」はほとんど意味がない可能性も報告書には書かれています。日本も「対話」以外の手段を考える時期なのかもしれません。

対話以外の手段としては、日本としては、金正恩の統治の正当性が低いということを徹底的に活用することがベストです。

統治の正統性とは、本来統治するものが現実に社会に貢献するとき、初めて手にすることのできるものです。貢献しないものは、選挙で選ばれようと、そうでなかろうと、統治の正当性を獲得することはできず、いずれ滅ぶのみです。

たとえば、今の尺度でみれば、到底まともな民主主義的な体制とはいえない、過去の江戸幕府なども長期にわたって、日本を統治できたのは、やはり当時においてはそれなりに統治の正当性があったからです。しかし、末期には正当性を失って、滅びたのです。

朝鮮民主主義共和国も、それなりの統治の正当性があったからこそ、過去数十年にわたって北朝鮮を統治できたのです。無論、それにしても低い正当性だったことは間違いないとは思いますが、それでも、これにとって変わることのできる新たなシステムがなかったことなどが、消極的ながらも統治の正当性を北朝鮮人民に納得させることができたのです。

しかし、統治の正当性を揺るがすようなことが頻繁におこれば、金正恩も正当性を失うことになります。

それに関しては、北朝鮮は話題に事欠きません。そもそも、金日成がなぜ北朝鮮の指導者になったのか、あるいはなれたのか、全く明らかではありません。これに関しては、旧ソ連ですらも明らかではなかったのです。

そもそも、金日成の統治の正当性があやふやなのです。そうして、金正恩にいたっては、さらにあやふやなのです。

統治の正当性というと、「白頭血統」という金日成主席以来の正統性を巡る争いがあります。

「白頭山(ペクトゥサン)の血統は、自分の領袖、指導者だけを信じて従う忠誠の伝統だ」。朝鮮労働党機関紙、労働新聞などには「白頭血統」が頻繁に登場します。建国の父で、中朝国境地域の白頭山で抗日闘争に決起した金主席の直系を示し、社会主義国での3代世襲の正統性の根拠です。

正男氏が殺害されたのは、正恩体制の統治の正統性が脅かされたため、との分析が広がっています。

金正日総書記は映画女優だった成恵琳(ソン・ヘリム)氏との間に正男氏をもうけました。さらに、在日朝鮮人出身の舞踊家、高英姫(コ・ヨンヒ)氏との間で生まれたのが、正哲(ジョンチョル)氏と正恩氏、妹の与正(ヨジョン)氏です。


こだわるのは金主席の直系です。「金正恩は叔父の張成沢と中国がいつか自分を除去し、長男の金正男を擁立しようとしていると常に不安に思っていたはずだ」(尹徳敏・韓国国立外交院長)。2013年の張氏の処刑後、北朝鮮メディアは「白頭血統」を連日強調しました。これは、正恩氏に忠誠を誓うメッセージでもあります。

北朝鮮では昨年から、正恩氏を金主席、金総書記と同じ「偉大な領導(指導)者」と呼ぶようになりました。

12年に平壌に造成されたという母、高英姫氏の墓地に、正恩氏が参拝したとの情報は伝わっていません。韓国に昨年亡命した北朝鮮のテ・ヨンホ元駐英公使は、この墓地の墓石や墓碑には、死者や所有者の名前が書かれていなかったと証言しました。

23日付の韓国紙・東亜日報は、正恩氏の母親は金総書記の秘書を長年務め、4番目の妻ともいわれる金玉(キム・オク)氏とみる脱北者の記者による記事を掲載した。正男氏の息子、ハンソル氏は「白頭血統」で、次の標的となる危険性が指摘される。韓国国家情報院によると、ハンソル氏は現在、マカオで母親、妹とともに中国当局から警護を受けているという。

ところが、この「白頭血統」そのものも怪しいのです。

萩原遼の「朝鮮戦争ー金日成とマッカーサーの陰謀」から面白いエピソードを紹介しましょう。


第一章 世紀のすりかえ劇
元々金日成は、30年代末ソ連軍が来るべき対日戦に備えて諜報とゲリラ戦を目的に組織した88旅団の大尉で大隊長。88旅団は極東ソ連のハバロフスクにおかれていた。

金日成の本名はキム・ソンジュ。漢字はわからない。彼はキムイルソンという仮名ももっていた。漢字では金一星、金日星、金一成、金日成のいずれか不明。それをいいことにソ連軍は彼を伝説の英雄金日成にすり替えて北朝鮮支配の傀儡に仕立て上げることにした。

伝説の金日成は1920年代にその名を轟かしたのだから日本敗戦の年1945年にはどんなに若くても50歳を超えているはずだ。ところがこの自称金日成は1912年生まれの33歳。おまけに彼は7歳にして漢方医であった父親に従い祖国を離れ満洲に移住した。満洲では中国語圏で生活したため朝鮮語より中国語が堪能であった。

そのため1945年10月14日初めて金日成として民衆の前に登場し演説した時聴衆の反応は極めて冷ややかであった。以下引用 P52
いよいよ金日成将軍の登場となった。次の瞬間みな唖然とした。白髪の老闘士を想像していた人々の目の前に表れたのはそれとは似ても似つかぬ若造だった。この集会に参加して一部始終を目撃していたシナリオライターの呉泳鎮はその時の印象を次のように書いている。 
「身の丈は1メートル66、67くらい、中肉の身体に紺色の洋服がやや窮屈で顔は日焼けして浅黒く、髪は中華料理店のウェイターのようにばっさりと刈り上げ、前髪は一寸ほど。恰もライト級の拳闘選手を彷彿させた。にせものだ!広場に集まった群衆の間にまたたくまに不信、失望、不満、怒りの感情が電流のように伝わった(ソ連軍政下の北朝鮮ー一つの証言、1952年ソウル中央文化社)」
先の兪成哲氏もこの時会場にいた。彼は平壌入りして憲兵司令部に配属された。当日は会場の警備を兼ねながら世論収集とよぶ人心把握を命じられている。 
「私は会場を回りながら民衆の反応を探ったのですが金日成の演説が始まると人々は『偽物だ』、『露助の手先だ』、『ありゃ子供じゃないか。何が金日成将軍なもんか』と口々に言い出したのです。そのまま会場から出て行く人もいました。というのも彼があまりにも若すぎるのと彼の朝鮮語がたどたどしかったからです」
だから今の金正日も本当は父親がいたハバロフスクの生まれなのですが、それでは具合が悪いので白頭山に生まれたという伝説が作られたのです。そもそも、白頭山血統なるものも、出鱈目なのです。だから、この血筋をロイヤルファミリーなどと呼ぶのも、ほとんど噴飯ものなのです。

著者の萩原遼は実際に朝鮮語資料を原文で読みしかも北朝鮮から亡命した人達に通訳なしで取材しているので信憑性は極めて高いです。著者がインタビューした兪成哲氏も金日成に迫害されソ連に亡命した人。ソ連崩壊前であれば彼に会うことは難しかったでしょう。それに、金日成がそもそも偽物であるということは、私自身も前々からしっていました。

北朝鮮建国以来の政治劇は二十世紀の現実とは思えません。日本でもあるいは戦国時代ならあったかもしれません。

この事実が広く、北朝鮮の人民に知れ渡れば、金正恩はもとより、そもそも現在の北朝鮮の体制そのものが統治の正当性を失い崩れることになるでしょう。このことを、何よりも恐れているのが金正恩であり、だからこそ少しでもその心配を除去するために、相次ぐ粛清を断行し、饒舌な正男氏を暗殺し、核ミサイルを打ち上げたのです。

そもそも、北朝鮮には伝統のある王族も存在しないし、民主的な手続きを経て統治の正当性を獲得した政治家も存在しません。そもそも、現在の北朝鮮の統治の正当性を主張できるものは何もないのです。

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2017年2月28日火曜日

【スクープ最前線】“新”正恩氏斬首作戦 トランプ氏「最終決断」秒読み…特殊部隊の単独作戦で「すでに待機」―【私の論評】正恩は、習近平によって斬首される(゚д゚)!

【スクープ最前線】“新”正恩氏斬首作戦 トランプ氏「最終決断」秒読み…特殊部隊の単独作戦で「すでに待機」

トランプ大統領
北朝鮮情勢が緊迫している。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏殺害事件などを受け、ドナルド・トランプ米大統領が最終決断を迫られているのだ。「兄殺し」もいとわない狂気のリーダーに、核・化学兵器搭載可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)を握らせれば、世界の平和と安定が脅かされかねない。ジャーナリスト、加賀孝英氏の独走リポート。

「あいつ(正恩氏)は異常だ! テロリストだ! トランプ大統領は、そう吐き捨てたようだ」

旧知の米情報当局関係者はそう語った。

驚かないでいただきたい。朝鮮半島有事が秒読みで迫っている。

米国は、国連安保理決議を無視した新型中距離弾道ミサイルの発射(12日)や、猛毒の神経剤VXを使用したマレーシアでの残忍な正男氏殺害事件(13日)を受け、新たな「作戦計画=正恩氏斬首作戦」を準備した。

米国はこれまで、北朝鮮に対して「作戦計画5015」を用意してきた。どこが違うのか。米軍関係者が明かす。

「5015は、北朝鮮の核・軍事施設など約700カ所をピンポイント爆撃し、同時に、米海軍特殊部隊(ネービーシールズ)などが正恩氏を強襲・排除する。新作戦計画は、特殊部隊の単独作戦だ。国際テロ組織『アルカーイダ』の最高指導者、ウサマ・ビンラーディン殺害時と同じだ」

米国は2011年、パキスタンでビンラーディン殺害を決行した。米軍の最強特殊部隊が深夜、ステルス型ヘリコプターなどに分乗して、潜伏先上空からロープで降下し、わずか40分の銃撃戦で成し遂げた。


オサマ・ビンラディンの殺害を報ずるオバマ大統領

「ビンラーディンにつけられたコードネームは『ジェロニモ』だった。正恩氏にもコードネームがつけられた」といい、米軍関係者は続けた。

「作戦部隊はすでに朝鮮半島周辺の所定の場所に待機している。トランプ大統領の決断待ちだ。正恩氏の隣にわれわれの協力者がいる。正恩氏は100%逃げられない」

事態は緊迫している。以下、複数の米政府関係者らから得た情報だ。

「米国は昨年末から、中国に『米国の作戦計画の黙認』『正恩政権崩壊時の介入方法』について事前協議を申し入れた。トランプ氏と習近平国家主席による9日の米中首脳電話会談でも出た。中国は逃げている」

「米ウォールストリート・ジャーナルが24日に一部報じたが、北朝鮮は水面下で『正恩氏直結の女』こと北朝鮮外務省の崔善姫(チェ・ソンヒ)北米局長の訪米と、元米政府当局者との非公式接触を打診していた。命乞いの訪米だが、米国は崔氏の入国ビザの発給を拒否、蹴飛ばした。米国の断固たる決意だ」

一方、正恩氏は狂乱状態のようだ。

「正恩氏は米国におびえて、周囲を罵倒し、暴れ、影武者を立てて、居場所が特定されないよう、地下にある5カ所の秘密部屋を転々とし、隠れている」

3月には、正恩政権殲滅(せんめつ)を目的とした史上空前規模の米韓合同軍事演習が始まる。

加賀孝英かが・こうえい)

【私の論評】正恩は、習近平によって斬首される(゚д゚)!

韓国にはすでに昨年の段階で、米軍の金正恩斬首部隊が配置されています。それに関しては、このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを掲載します。
在韓米軍、「金正恩斬首」の特殊部隊を配備―【私の論評】戦争に傾く混迷の2016年以降の世界を日本はどう生き抜くのか(゚д゚)!

この記事は、昨年の2月5日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。
在韓米軍がこのほど、第1空輸特戦団と第75レンジャー連隊所属の特殊部隊を韓国にローテーション配備した。 
同部隊は、イラク戦争やアフガニスタンでの戦闘に投入され、敵の要人を暗殺する「斬首作戦」などを担ってきた。核・生物化学兵器などの大量破壊兵器(WMD)の除去作戦も行う。 
在韓米軍の発表によれば、「特殊部隊は韓国特殊戦司令部と共に特殊戦司令部準備態勢や能力増大のための訓練を行う」という。訓練には、特殊部隊を極秘潜入させる米空軍のMC-130J支援機も投入される予定。 
在韓米軍がこうした発表を行うのは異例。
これは、はっきそうは言ってはいないものの、米軍が金正恩斬首部隊を韓国に配置したということを表明しています。

この斬首部隊は引き続き今年も、韓国に駐留しています。オバマ政権と同じく、トランプ政権も、条件が揃えば、金正恩を斬首する構えに変わりがないようです。

このような事実を前提に考えると、北朝鮮の故金正日総書記の長男、金正男氏が殺害された事件の背景には、“核のドミノ現象”を避けたい思惑で一致している米国と支那が水面下で進めていた、金正恩暗殺計画の頓挫があったかもしれないということがいえるかもしれません。

アメリカ軍は上に掲載したように、昨年、「斬首部隊」韓国入りさせ、すでに訓練も終了し、スタンバイ状態にありました。一方の支那も、ここにきて人民解放軍の特殊部隊を支那朝国境付近に備えたと言われていました。

習近平は、度重ねて強行する北朝鮮の核やミサイルの実験に堪忍袋の緒が切れており、直接手を下さなくとも朝鮮人民軍に働き掛けてクーデターを起こさせようとしていた可能性は、ゼロではないでしょう。そもそも、北朝鮮のミサイルは米国には未だ到達する水準にありませんが、支那には現在の水準でも十分届きます。

金正恩にブチ切れている習近平
このまま正恩を放置すれば、北朝鮮の核開発はエスカレートし、いずれ手が付けられなくなるのは目に見えています。その前に中支那が“排除”に動いても不思議はないです。

アメリカと支那が“戦略的忍耐”を強いられているあいだに、北朝鮮は核の小型化や潜水艦発射弾道弾の発射実験まで行い、さらには大陸間弾道弾のエンジン燃焼実験にも成功したと吹聴したことで、北朝鮮の大量破壊兵器がアメリカ本土に到達する日が差し迫っています。

こうした現状で、朝鮮人民軍に宮廷クーデターを働き掛けている時間的な余裕はなく、いまこそ最も有効な手段として考えられたのが金正恩の暗殺だった可能性が大です。

ところが、昨年末に行われたアメリカ大統領選挙により新たなリーダーが誕生しました。支那は正恩暗殺のような大きな外交政策を決定できる余地がなくなりました。

しかし、米国と支那は共に、正恩の暗殺で国際社会から批判される危険性が非常に小さいです。それどころか逆に世界から称賛を受ける可能性すらあります。むしろ、中国には2つの面で好都合なのです。

米国特殊部隊が暗殺を決行した場合、朝鮮半島の将来に対する主導権は米国と韓国の両国が握りますが、支那側が米国より先んじた場合には、朝鮮半島の将来に対して強い発言権を行使できます。

支那が“正恩暗殺”というカードを切れば、アメリカはその後の朝鮮半島の統治について、支那主導の路線を追従せざるを得なくなります。そうなれば、支那は金正日総書記の長男であった金正男氏の政権を擁立し、北京寄りの緩衝国家を構築する腹づもりであったことでしょう。

まさに、金正恩は米国と支那のいずれかによって、暗殺されようとしたところを、まさかの先制攻撃に出て、金正恩氏を暗殺することにより“その可能性”を毒で制圧してしまったのです。

こうなった以上、米国と支那は果たしてどう動くでしょうか。正恩がパンドラの箱を開けてしまったことだけは間違いありません。

中国の特殊部隊「雪豹部隊」
そうして、金正恩がもっとも嫌がる米韓合同軍事演習が3月1日から開始されます。前回の演習のテーマは金正恩の「斬首作戦」であったことは記憶に新しいです。

金正恩が兄の正男氏を毒殺した後の今回の演習テーマはどうなるのか金正恩はまさに戦々恐々としてるに違いありません。しかし、米韓の手によって金正恩の首を取ることは現実的にかなり難しい面があることは否めないです。

なぜなら刺客である韓国人やアメリカCIA工作員を北朝鮮国内に密かに送り込むことは極めて困難であるし発見されやすいからです。

それよりも金正恩の首を獲れる可能性が高いのはやはり支那です。兄の正男氏の毒殺後に支那が北朝鮮の全面的な石炭輸入禁止を行ったことは金正恩の「斬首作戦」の始まりを告げてると言っても良いかもしれません。

金正恩はその若さゆえに歴代の金一族がタブーにしてきた支那への対立を剥き出しにし、支那の保護下にあった正男氏が支那の国外にでた途端に毒殺してしまったのですから、支那は隣国である北朝鮮のリーダーとして金正恩政権の存続を決して許さないでしょう。

正男殺害でパンドラの箱を開けてしまった金正恩
しかも、支那は米韓とは異なり北朝鮮国内に自国の人間を自由に行き来させられる利点があります。そもそも、支那国内にも支那国籍の朝鮮族が大勢います。

米国による斬首作戦よりも、貿易関係者や商人を装って工作員を北朝鮮の領土内に何食わぬ素振りで多数送り込み北朝鮮国内の不満分子を扇動し、毒殺された正男氏の長男キム・ハンソルをリーダーに立て正義のためのクーデターを起こさせるという方がより現実味があります。

表向きには中国がクーデターに加担したことがわからないまま金正恩を北朝鮮の人々の手で討ち取ったことにできる確実な「斬首作戦」です。悪行の限りを尽くしている金正恩に対して怒り心頭の習近平政権こそ、金正恩を斬首する可能性が高まってきました。

いずれにせよ、それが、来週になるのか数年後なのかはわかりませんが、金正恩は米国、支那のいずれかの実行部隊の条件が揃えば、斬首される運命にあるとみるべきです。

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【金正男氏殺害】容疑者4人は国家保衛省出身、2人は外務省所属 韓国情報機関が説明―【私の論評】動機は金正恩の統治の正当性の低さにあり(゚д゚)!


2017年2月27日月曜日

【金正男氏殺害】容疑者4人は国家保衛省出身、2人は外務省所属 韓国情報機関が説明―【私の論評】動機は金正恩の統治の正当性の低さにあり(゚д゚)!

【金正男氏殺害】容疑者4人は国家保衛省出身、2人は外務省所属 韓国情報機関が説明



北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏殺害事件は、発生から27日で2週間となった。 だが、正男氏の親族のマレーシア入りはまだ実現していない。マレーシアのスブラマニアム保健相は26日、親族によるDNA型鑑定が困難な場合、歯型や顔のほくろによる照合も遺体の身元を確認する方法になり得る、との考えを示した。

一方、韓国の情報機関、国家情報院は27日、正男氏殺害について「北朝鮮の国家保衛省(秘密警察)と外務省などが直接主導した国家主導のテロ事件である」との見方を示した。国会情報委員会で報告した。

同委出席者が会議後、メディアに明らかにしたところによれば、国情院は事件の容疑者8人のうち4人が国家保衛省出身で、2人が外務省所属だったと説明した。

犯行には2つの暗殺グループが関与。2つのグループは外国籍の女を含む3人1組で別々に行動していたが、マレーシアで合流し13日に犯行を実行した。

また、駐マレーシア北朝鮮大使館のヒョン・グァンソン2等書記官(保衛省所属)ら4人の支援グループが、正男氏の動向追跡などの役割を果たしたという。

【私の論評】動機は金正恩の統治の正当性の低さにあり(゚д゚)!

日本のメディアでは、暗殺方法、暗殺にかかわった組織などについて、時間の経過とともに報道されています。しかし、暗殺の動機は何だったのかということについてはあまり触れられていません。本日にそれについて掲載しまする

これについては、日韓の複数のメディアが、"北朝鮮の金正恩党委員長の異母兄・金正男(キム・ジョンナム)氏が殺害されたのは、脱北者による「亡命政府構想」がきっかけだった"と報じていますそれによると、韓国政府も、昨年4月29日にソウルで開かれた世界中の脱北者の結束を訴える集会で同構想が浮上したことが、正男氏殺害の契機になったとみているそうです。

では、亡命政府とは一体どのようなものなのでしょうか。

一般的には、他国の侵略やクーデターによって自国の政治から排除された旧政府メンバーや国民が、外国に脱出してその地で作る仮の政府組織を言います。今回のケースでは、北朝鮮の金正恩体制への対抗勢力を組織することを目的に、脱北者の求心力となる組織を作ろうということです。

北朝鮮が、本当に亡命政府への警戒から正男氏を殺害したのだとしたら、「喜び組」など体制の恥部を暴露したことに対する報復として実行された20年前のロイヤルファミリー暗殺とは、だいぶ性格を異にしていることになります。


2013年の夏ごろには、韓国で脱北者による亡命政府構想の動きがありました。すでに国旗の案もあり、元北朝鮮官僚を当てた主要な「閣僚」名簿もあったと思います。

記憶があいまいなのは、当時私は、この話をさほど真剣に受け止める気がしなかったからです。脱北して韓国入りした北朝鮮の人々は昨年末までの間に3万人を超えました。この間、様々な脱北者団体が人権運動で成果を上げている事実はありますが、3万人どころか千人単位の脱北者を束ねるような党組織はいまだに生まれていません。

そのような状況で亡命政権の看板だけを掲げてみても、無意味だと思われたからです。

そうした状況は、北朝鮮当局も把握していることでしょう。先の脱北者集会では、金正恩政権に対抗できる指導者として正恩氏の叔父の金平一(キム・ピョンイル)駐チェコ大使や正男氏の名前が挙がったといいますが、彼らにも、広範な反体制運動を率いることのできる政治的パワーはありません。

金平一氏
しかしそれでも、指導者としての「正統性」において何かとツッコミを受けやすい正恩氏が、こうした動きを放置できなかったということは考えられます。

北朝鮮の指導者は、先代の思想と教えを独占的に解釈することで独裁を保っている部分があります。そういう意味で、正恩氏にとって平一氏や正男氏は「煙たい存在」だったことでしょう。なぜならこの2人は、同じ金王朝の血を引いている上に、正恩氏の知らない祖父・金日成主席や父・金正日総書記の姿や教えを、たくさん知っているからです。

核武装を成し遂げ、そう簡単には外部から攻撃を受けにくくなった正恩氏にとっては、国内での権力をより完璧なものにすることをより重要であると考えている可能性があります。そう考えれば、たとえ実質的な力のない亡命政権であっても、北朝鮮国民に向け、それなりに意味ある言葉を語れる「指導者」が現れることは、阻止すべき課題だったのでしょう。

しかし、これだけだと、今回のような暗殺劇はなかったかもしれません。もう一つ忘れてはならない、大きな動機があります。それは支那の存在です。

歴代の支那政府が「兄弟国」の金王朝に配慮してきた目的は、属国化することにありました。

そのため、支那の改革開放政策を支持する正男氏を、正日氏の後継者候補と見据えて、義理の叔父、張成沢(チャン・ソンテク)国防副委員長を後見人とする体制の実現を目指してきました。

粛清された張成沢氏 紺色を服装の男性
ところが、金王朝の3代目に指名されたのは3男の正恩氏でした。「支那に近づきすぎた」張氏は13年12月、無残な最期を遂げました。支那政府は以来、正男氏の身辺警護をより強化してきましたた。

正恩氏の支那国内のカウンターパートは劉氏(江沢民派)ですが、習一派は劉氏を含む江沢民派を完全に敵視していました。そのうえで、習氏は、オバマ米政権時代からの密約とされる「北朝鮮の核開発無力化」へ舵を切りました。この1年、北朝鮮の核開発を支援する支那企業の摘発と責任者の逮捕、東北3省の幹部の首のすげ替えなどに邁進(まいしん)してきました。

習氏は、正男氏の“出番”をひそかに伺っていたのです。このような動きにも金正恩は、神経を尖らせていたことでしょう。

こうしたなか、習一派らに江沢民派が一掃されれば、正恩体制そのものが危うくなります。

だとすれば、正恩氏にとって最大の不安要因である正男氏を、是が非でも抹殺するしかありません。

いずれにしても、正男氏が支那の野望の中で擁護され、その揚げ句、犠牲となったことは確かです。

これら、二つの動機が重なって、正男氏は暗殺されたのです。どちらか一方だけであれば、暗殺されなかったかもしれません。

そうして、この根底には無論のこと、支那や北朝鮮に共通する、国やリーダーの統治の正当性の低さということもあるでしょう。支那や北朝鮮などの政府に統治の正当性の低い国々は、日本等を悪者にしたてて、人民の憤怒のマグマが自分たちに降りかからないようにして、統治の正当性を主張するのです。

正男氏が亡命政府のリーダーになり、江沢民派が一掃されるということになれば、習近平は亡命政府の正男氏の北朝鮮への復帰を画策したことでしょう。

仮にそうなったにしても、北朝鮮が少なくとも韓国なみの民主国家であったとすれば、選挙によって選ばれるなどの正当な手続きを経て統治の正当性がある程度裏付けされたリーダーが、亡命政府のリーダーにとって替わられるなどという危険は微塵もありません。

しかし、支那や北朝鮮はそうではありません。統治の正当性が極端に低いので、いつどうなるかなど何の保証もありません。だからこそ、正恩は自らの統治の正当性を主張するためにも、意図して、意識して正男氏を暗殺する必要があったのです。

統治の正当性の低い、政府や指導者、幹部などはその低さを補うために、時には暗殺などを手がける必要があるのです。恐ろしいことです。

統治の正統性とは、本来統治するものが現実に社会に貢献するとき、初めて手にすることのできるものです。貢献しないものは、選挙で選ばれようと、そうでなかろうと、統治の正当性を獲得することはできず、いずれ滅ぶのみです。


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2016年9月20日火曜日

都内の朝鮮大学校「日米を壊滅できる力整える」 金正恩氏に手紙、在校生に決起指示―【私の論評】金正恩自身も恐怖に苛まされている(゚д゚)!

都内の朝鮮大学校「日米を壊滅できる力整える」 金正恩氏に手紙、在校生に決起指示


 朝鮮大学校(東京都小平市)が5月、日米壊滅を目指す手紙を北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長に送っていたことが19日、分かった。朝大関係者が明らかにした。朝大の張炳泰(チャンビョンテ)学長が、朝鮮総連の許宗萬(ホジョンマン)議長から指示を受け、米国圧殺運動の展開を在校生に指示していたことも判明。手紙や指示には金委員長を称賛する文言があふれており、日本政府は朝大の反日・反米教育が加速化する可能性が高いとみて動向監視を強めている。

朝大の張炳泰(チャンビョンテ)学長
写真はブログ管理人挿入 以下同じ
関係者によると、手紙は5月28日、朝大で開かれた創立60周年記念行事で金委員長に送る忠誠文として読み上げられ、「大学内で米日帝国主義を壊滅できる力をより一層徹底的に整える」と明記。日米敵視教育を積極的に推し進める考えを表明した。

 また、金委員長に対しては「資本主義の狂風が襲い掛かっても、平然とした態度でいられる度胸を育ててくれた」「くれぐれも体を大切に過ごされるようお祈り申し上げる」などと忠誠を示している。

 一方、張氏は7月下旬、都内で開催された総連幹部会議に出席。許氏は「米国の孤立圧殺を展開中だ。金正恩元帥さまを最高尊厳として推戴(すいたい)し、民族教育事業の革新を引き起こすため総決起しろ」と指示した。これを受け、張氏は許氏の指示を朝大の幹部会議を通じて在校生に伝達した。

さらに張氏は8月、朝大教育学部など3学部の在校生約60人を「短期研修」の名目で北朝鮮に派遣した。金委員長に対する崇拝の念を北朝鮮当局からの指導を通じて、醸成させることが目的とみられる。張氏は北朝鮮の国会議員にあたる最高人民会議代議員も兼務しており、今後も金委員長を偶像化する教育を推進するとみられる。

 朝大は産経新聞の取材に対し、「担当者がいない」としている。

【私の論評】日本では報じられないが、金正恩自身も恐怖に苛まされている(゚д゚)!

朝鮮大学校(張炳泰学長、朴英植理事長)は1956年4月10日の創立から60年をむかえ、これまで1万7000余人(学部卒業生総数1万5951人)の卒業生を輩出しました。この創立記念の時に読まれた忠誠文の内容がブログ冒頭の記事の内容のものだったというのですから、驚きです。

朝鮮という国は、独裁国家であり、全人民に独裁者への忠誠が求められるわけですから、忠誠文を記念行事で読み上げたり、手紙として出すこと自体は当たり前といえば、当たり前なのでしょうが、それにしても過激です。

しかし、これにはそうしなければならない背景もあるのでしょう。たとえば、朝鮮からは以下のような情報も伝わってきています。
金正恩氏が「ブチ切れて拳銃乱射」の仰天情報 
北朝鮮で、エリートたちの亡命が相次いでいる。先月下旬、極秘裏に韓国入りしたとされる駐英大使館の太永浩(テ・ヨンホ)公使夫妻は、一説に「北朝鮮の貴族」とも言うべき抗日パルチザンの血筋だとされる。 
韓国の中央日報によると、太公使の父は、故金日成主席が抗日パルチザン活動を行っていた時代に伝令兵を勤め、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の大将まで上り詰めた太炳烈(テ・ビョンリョル)氏だという。
 美女脱北でも公開処刑 
これには「事実でない」とする声もあるが、英国に10年間も駐在した太公使が、体制から全幅の信頼を置かれていたエリートであることは間違いない。そして彼のほかに、複数の外交官や党官僚が脱北の道を選んでいるのは事実だ。
こうした現状に、金正恩党委員長がブチ切れないはずはない。 
聯合ニュースによれば、正恩氏は国家安全保衛部(秘密警察)に「検閲団」を組織させ、中国をはじめとする海外各地に急派。逃走を未然に防ぐべく躍起になっているという。
一方、聯合はこうも伝えた。
「消息筋によると、海外駐在の北朝鮮公館職員の間では近ごろ、金委員長が北朝鮮エリート層の相次ぐ脱北・亡命に激怒し、軍に指示して脱北を防げなかった人民保安省(警察)や国家安全保衛部の関係者を残忍に銃殺させたとするうわさが公然の秘密として広がっている」
これと同様のうわさは、4月に発生した北朝鮮レストラン従業員らの集団脱北を巡ってももたらされていた。 
集団脱北をした北朝鮮レストランの従業員の写真
(参考記事:金正恩氏、美人ウェイトレスの集団脱北で「公開処刑」を指示か) 
意に沿わない幹部らをことごく残忍な方法で処刑してきた正恩氏ならば、大いにありうることだろう。 
(参考記事:「家族もろとも銃殺」「機関銃で粉々に」…残忍さを増す北朝鮮の粛清現場を衛星画像が確認

 処刑前の動画公開 
そして実は、聯合は正恩氏の最近の「ブチ切れ」ぶりについて、もうひとつのうわさを伝えている。なぜか日本語版ウェブサイトでは削除されているのだが、記事のハングル版原文には次のような一説がある。 
「米国が自分を人権犯罪者扱いしていると言って激怒し、拳銃に実弾を装填して辺りに乱射した」
あくまでうわさだが、事実ならば正気の沙汰ではない。もっとも、正恩氏は昨年、スッポン養殖工場を視察して支配人の職務怠慢にブチ切れ、彼を処刑にした際、その直前の動画をテレビで放映させていた。 
(参考記事:【動画】金正恩氏、スッポン工場で「処刑前」の現地指導

自分の怒りの強さを、周囲に思い知らせなければ気が済まない性質なのかもしれない。 
しかし、そんなことをすればするほど、脱北の連鎖は止まらなくなると思うのだが。
北朝鮮のトップがこの有様ですから、朝鮮大学校の学長の張炳泰氏もいつどのようなことで、トップの逆鱗に触れないとも限りません。保身のためにも過激な内容の手紙を金正恩氏に送ったのでしょう。

それにしても、金正恩氏がなぜこのようなことになるかについては、ここ日本ではあまり報道されないので、日本ではあまり理解する人は少ないでしょう。

実は、金正恩氏自身も恐怖にさいなまされているのです。それについては、このブログにも掲載したことがあります。
米がICBM試射、北朝鮮への警告メッセージ―【私の論評】核の暴走をやめない金正恩を米国が斬首するかもしれないこれだけの理由(゚д゚)!
ミサイルサイロの中のミニットマンⅢ
この記事では日本ではほとんど報道されていない、米国による北朝鮮への警告としての弾道弾発射のニュースを掲載しました。

詳細は、この記事をごらんいただくものとして、以下に一部この記事から引用します。
このニュース日本では、全く報道されていません。北朝鮮の日本海へのミサイル発射の3時間後、米空軍が太平洋にこの発射テストをしました。これは、北朝鮮が日本EEZ内の日本海にミサイル3発を発射した事への警告です。オバマ米大統領は発射直後に「挑発は一層の圧力とより深い孤立を招くと北朝鮮は知るべきだ」と語ったそうです。
さらに、この記事の結論部分を掲載します。
こうした、正恩氏の暴走を止めるための手段として、米国によるミニットマンⅢの発射は企図され実行されたのです。そうして、これからも金正恩が核の暴走をやめないかぎり、米国もこの方針を改めることなく、継続することでしょう。

この傾向は、米側ももはや変わらず、金正恩が死ぬか、北朝鮮の体制が変わらない限り続くものと踏んでいるものと思われます。

だからこそ、米軍は韓国に金正恩斬首部隊を常駐させているのです。私は、条件が揃えば、米軍は本当に金正恩を斬首するつもりだと思っています。

そんな馬鹿なと考える人は、一つ忘れていることがあります。それは、アメリカはあのオサマ・ビンラディンを殺害しているという事実です。あれは、あくまで殺害であって、暗殺ではありません。事実米国は、殺害を公にしています。

しかも、核保有国でもあるパキスタンの領内でこれをやってのけています。オサマ・ビンラディン暗殺には、最初のとりかかりから含めるとアメリカは7年以上の年月をかけて実行しています。私は、すでに米国は金正恩斬首に向けて動いていると思います。そのことは、金正恩氏も知っていると思います。だからこそ、なおさら「核の暴走」をやめることができないのです。
米国は、オサマ・ビンラディンはもとより、リビアのカダフィ大佐、イラクのフセイン大統領も斬首しています。

オサマ・ビンラディン
カダフィ大佐
フセイン大統領
さらに、米国の軍人は、北朝鮮への先制攻撃の可能性も示唆しています。それについては、以下の記事をご覧になって下さい。
「金正恩の出方しだいで先制攻撃も」米軍元トップが表明
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下に一部のみ掲載します。
米軍の制服組の元トップが、北朝鮮への「先制攻撃も選択肢のひとつ」との意見を表明した。 
オバマ政権で最初の統合参謀本部議長を務めたマイケル・マレン氏は16日、米シンクタンク・外交評議会(CFR)がワシントンDCで開いた討論会で「もし、北朝鮮が米国を攻撃できる能力を手に入れそうになり、米国を脅迫するのであれば、自衛的な側面から北朝鮮に対して先制攻撃を行うことができる」「理論的には(ミサイルの)発射台や以前に発射が行われた場所を除去(破壊)することは可能だ。米国には十分に(軍事的な)対応を行う能力がある」などと発言。
マイク・グレン・マレン 統合参謀本部議長就任時 2007年

この米シンクタンクは、イラク戦争(2003年3月)開戦の半年も前に、その勃発と戦闘の経過を詳細に予測していました。以来、「影のCIA」などと呼ばれているのですが、実際に国防総省やCIAと強いパートナーシップを結び、情報活動の一端を担っているようです。このシンクタンクにおける発言は北朝鮮も無視するわけにはいかないでしょう。

斬首作戦あり、ICBMの発射あり、先制攻撃の可能性もありで、金正恩が核ミサイル連発しても、アメリカはそれに一切ひるむことなく、妥協せずに次々と対抗策を打ち出してきます。ひところのオバマ大統領の及び腰路線とは全く正反対です。

このままだと、金正恩氏個人の生命が危険にさらされるだけではなく、北朝鮮そのものも危ういです。

金正恩氏の苦悩は想像を絶するものでしょう。いつ、空から自分めがけて、空から斬首部隊が降ってくるかわかりません。ドローンに攻撃されるかもしれません。国そのものもいつ軍事的に米軍の攻撃をうけるかわかりません。そうして、いつ自分の部下が裏切り行為にうってでるかもしれないと疑心暗鬼になっていると思います。米国が本気になって軍事的に挑戦してきた場合、北朝鮮には為す術がありません。

日本は、残念ながら軍事的にはできることは限られています。しかし、日本でも実行できることはあります。

たとえば、東京都内の朝鮮学校に対する補助金支給を凍結している東京都の小池百合子知事が、停止を継続する方針を示しました。都のホームページ(HP)から、削除されていた朝鮮学校が在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の強い影響下にあると結論づけた都調査報告書についても、小池氏の指示で再び掲載されました。

拉致被害者の家族や支援者からは、朝鮮大学校や朝鮮総連に対しても厳しい態度を取るよう求める意見が上がっています。朝鮮総連をめぐっては数々の疑惑が指摘されています。

このような締め付けをする方法は他にもいろいろあるはずです。いくら、自分の保身のためとはいいながら、「日米を壊滅できる力整える」などと、金正恩氏に手紙を送付したり在校生に決起指示をするような学長が存在する朝鮮大学校をそのまま放置しておいて良いはずがありません。

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